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CSA が地域に及ぼす多面的効果と定着の可能性 誌名 農村生活研究 = Journal of the Rural Life Society of Japan ISSN 著者 巻 / 号 唐崎, 卓也福与, 徳文坂根, 勇石田, 憲治 144 号 掲載ページ p 発行年

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誌名

誌名

農村生活研究 = Journal of the Rural Life Society of Japan

ISSN

ISSN

05495202

著者

著者

唐崎, 卓也

福与, 徳文

坂根, 勇

石田, 憲治

巻/号

巻/号

144号

掲載ページ

掲載ページ

p. 25-37

発行年月

発行年月

2012年9月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

(2)

[論文]

cs

Aが地域に及ぼす多面的効果と定着の可能性

唐 崎 卓 血 * . 福 与 徳 文 * . 坂 根 勇 * . 石 田 憲 治 *

The R

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Takuya KARASAKI, Narufumi FUKUYO, Isamu SAKANE, Kenii ISHIDA CSA is expected to have many benefits for local communities, including the formation of new communities and promotion of farming. This study investigates the case ofNanairobatake Farm in Yamato City, Kanagawa Prefecture, as well as national and international trends of CSA to examine its e質問tson local communities and the possibility of taking root as an established syst巴min Japan. Based on investigations at Nanairobatake Farm, we reveal that environmental conservation activities such as park cleaning encourage linkages between farmers and consumers, while securing consumers as contracted m巴mbersof CSA helps to build local consumer communities and utilize unused farmland, thus con仕ibutingto the conservation of urban farmland. As a result, we consider that CSA has the potential to take root in urban areas of Japan.

[キーワード]

CSA (Community Supported Agriculture),有機農産物(Organics),産消提携(Teikei), 多面的効果(MultipleEffects),地域通貨(LocalCurrency) 1 .はじめに C S A (Community Supported Agriculture)とは, 生産者と消費者が連携し,前払いによる農産物の 定期契約を通じて相互に支え合う仕組みである。

cs

Aは 1980年代にアメリカで始まったとさ れ,欧米を中心に,世界的な広がりをみせている。

cs

Aは,農産物セットの代金を,作付け前に 消費者が前払いする契約方式に大きな特徴があ る。また,作付計画の策定や援農など,消費者に よる農場運営への積極的な関与がみられる。これ ら消費者による買い支えと支援が,”Community Supported,,と称される所以となっている。 このようなC

s

Aがもっコンセプトは,従来で あれば消費者のままで、あった多様な人材を,農業 の担い手あるいは支援者へと導き,消費者参加型 の農業へと展開する期待を持たせる。同時に,地 域の消費者聞のコミュニティ機能の増進や,農地 保全といった地域に及ぼす様々な効果の発揮に もつながると考えられる。 これまでC

s

Aに関しては,アメリカのC

s

A1Jを始めとして, C

s

Aと同等の内容をもっフ ランスの AMAP2),スイスの A

c

p3)などの海 外の事例が,それぞれの成立の背景を含めて我が 固に紹介されている。国内のC

s

Aに関する分析 として、まず波多野(2008:2010),野見山(2009) は、日本における C

s

Aの成立の可能性と課題を 示唆した。また,村瀬(2010: 2011)は,国内の

cs

Aに関する事例調査をもとに,地域活性化に 与えるC

s

Aの効果を評価するとともに,日本に 適したC

s

Aモデルの必要性を論じ,その概念的 なモデルを示した。 しかし,日本ではC

s

Aの事例が少ないため に,実態に基づいたC

s

A導入による地域社会に 与える効果や,今後のC

s

A定着の可能性に関す る研究蓄積は少ない。 そこで本研究は,国内外のC

s

Aの動向を踏ま え,国内で継続的にC

s

Aを実践している事例調 査をもとに,日本におけるC

s

Aが地域に及ぼす 効果と定着の可能性について考察することを目 的とする。国内の事例として, 2006年から神奈 川県大和市でC

s

Aを実践する「なないろ畑農 場」を取り上げ, 2012年末まで、に行った関係者 への聞き取りと現地調査をもとに考察する。 *(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所

(3)

2.圏内外の C

s

Aの動向 ( 1) C S Aの特徴

cs

Aの活動は,契約内容や消費者の関与など の内容に,グノレープそれぞれの特徴があり一様で はないが,いくつかの共通する特徴がある。 第一の特徴は, C

s

Aでは有機農産物ないしは それに準ずる農産物が扱われる点である。ここで いう有機とは,必ずしも日本でいう有機

J

A S認 証された有機農産物に限らない。C

s

Aは,安全 で質の高い食生活や地域環境保全への意識の高 い消費者グ、ループが,それに対応した農業を実践 する生産者を支持し,契約することで成り立つ。 消費者ク。ループと生産者をつなぐものは,食の安 全や環境への配慮、といった価値観である。 CS A は,その価値観に基づくライフスタイノレを求める 消費者による運動としての側面を持つ。 第二の特徴は,会員の代金支払い方法が,1年 あるいは半年といった期間で前払いとされるこ とである。これは,天候不順による農業生産での 不作のリスクを,代金前払いによって生産者と消 費者の双方が共有することを意味している。生産 者からすれば,たとえ収量が減少したとしても, 定額の収入が確保され,安定的な経営のもとに生 産活動に従事できる。一方,消費者会員からすれ ば,顔が見える関係のなかで,年聞を通じて安全 で質の高い農産物を確実に入手することができ る。C

s

Aは,このような生産者と消費者聞の相 互の信頼と対等な関係性にも,大きな特徴がある といえる。 第三の特徴は,消費者会員が農場の運営に参画 し,作業に積極的な支援が行われている点であ る。多くのC

s

Aでは,週にl回,月に2固とい った定期に,その時々に収穫された野菜を,会員 用の野菜かごやボックスに仕分けし,会員に分配 している。その分配作業には労力を要するが,従 業員以外に会員ボランティアによる労力負担が みられる。農場の運営に積極的に関与する会員は 「コアメンバー」と呼ばれ,農場運営を支援する ためのグ、ループ(コアグ、ループ)が形成されるケ ースもみられる。C

s

Aはこのような消費者会員 の積極的な関与と支援によって成立する活動と 農産物セットの購入を 年間あるいは半年とい った長い期間で、前 払 いで契約 図l

cs

Aの概念、 いえる(図1)。 以上のような特徴をもっ C

s

Aを日本で広く 紹介した刊行物のひとつに,平成 ll年版環境白 書(環境庁, 1999)が挙げられる。そこでは, C

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Aについて,「環境保全型農業を地域ぐるみで 取組む地域住民参加型農業」と紹介している。環 境白書のニュアンスがそうであるように,日本で はC

s

Aが「地域支援型農業J' 「地域が支える 農業」と訳されることが多い。そこには, 地域社 会が農業,農業者を支えるという,都市住民の参 画による持続的な農業への展開を期待させる言 葉の響きが感じられる。 しかし,C

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Aの「CJ (コミュニティ)の概 念は,世界的に実践されているC

s

Aの内容から すると3 「地域Jと日本語に訳すには違和感があ る。コミュニティ本来の概念である地縁集団が関 与する C

s

Aは,現実にはみあたらない。CSA でいうコミュニティとは,必ずしも地域コミュニ ティを指すものではなく,価値観を共有する人々 によるテーマ ・コミュニティと捉えるべきであ る。あるいは, C

s

Aの「CJを,”Consumer” (消費者)に置き換え, 「消費者支援型農業」 , 「消費者参加型農業」としたほうが, C

s

Aの実 態に近いといえる。 ( 2)海外のCs Aの動向

c

s

Aは世界的な広がりをみせているが,特に 欧米で広く普及している。 C

s

Aの起源は,1986 年にアメリカ北東部地域に誕生した2つの農場 にあるとされるべ C

s

Aの普及はアメリカが最 も進んでおり,その数は 4,205あるとする報告が

- 2

6

(4)

-みられる(中央果実生産出荷安定基金協会, 2010)。アメリカ農務省の 2007年農業センサス によれば, 12,549 の農場が C

s

Aを通じた農産 物販売を行っているとされる。

cs

Aの起源はアメリカにあるが,それに影響 を与えた源流は,ドイツ・スイスにあると考えら れる(トゥラウガー・グローら, 1996・波多野, 2008)。また,アメリカのC

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A実践者の中には, 日本の産消提携をC

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Aのモデルのひとつと捉 える見解もみられる 5)。日本ではC

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Aに先んじ て, 1970年代以降に有機農業運動として産消提 携が広まり,その理念は「 TEIKE I」として 海外にも紹介されてきた。日本有機農業研究会 が,生産者と消費者が協力して有機農業を進める 指針として, 1978年にまとめた「提携 10か条」 めをみると,前に述べたC

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Aの特徴と理念が共 通する部分は多い。 このように生産者と消費者が連携して,主に家 族経営による有機農業を支える動きは世界的に みられ,欧米ではスイスのA

c

P,フランスのA M A P(アマップ)など, C

s

Aに相当する活動 が各国でみられる(唐崎, 2010)。世界的にはア メリカ,フランス,スイス以外にも,カナダ,イ ギリス, ドイツ,イタリア,ポノレトガノレ,ブラジ ルなど 30カ国以上で C

s

Aが展開されていると みられる。各国のC

s

Aは,生産者と消費者が連 携して有機農業を支える仕組みを相互に参考に し,影響を受けながら,それぞれの国の状況に応 じた展開をみせている。 ( 3)日本の C

s

Aの動向

cs

Aは欧米を中心に世界的に普及している が,日本では事例が少ない。日本のC

s

Aは,後 に紹介する神奈川県大和市の「なないろ畑農場」 や,北海道長沼町の「メノピレッジ長沼」,北海 道本別町の「生活学校ノ〈イオダイナミック・ファ ーム」など,現状ではわずかな事例がみられるの みである7)。しかし近年,青森県弘前市の弘前マ ルシェ「FO R E T (フォーレ)」 8)を始めとし て,各地でC

s

Aを新たに立ち上げる試みや研究 会が行われ,C

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Aに対する関心は高まりつつあ る。 日本において,明確な C

s

Aのコンセプトをも

c

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Aが地域に及ぼす多面的効果と定着の可能性 って開設された最初の農場は,「メノビレッジ長 沼」と考えられる。メノビレッジ長沼は,カナダ とアメリカでC

s

A農場を立ち上げた経験をも っアメリカi出身の農場主が,北海道長沼町に就農 して開設した農場である。農場は,農場主夫妻が 所属する札幌メノナイト教会の有志が構想し,当 時アメリカで就農していた農場主夫妻を長沼町 に招鴨して,地域住民による支援も受けながら 1995年に開設された。翌 1996年にC

s

Aを実施 した。 メノピレッジ長沼は,平地農業地域にあって約 5 haの耕地面積を有している。農地は有志から の出資を受けて取得した。農薬や化学肥料に頼ら ずに約 30種類の野菜,麦類,豆類,米を栽培し ている。札幌市近郊を中心とする約 80世帯の会 員には,冬期を除く 5

11月の期間,隔週で野菜 セットを提供している。このほか,約 500羽の卵 用鶏の平飼いによる養鶏,パン工房でのパン製造 も行っており, C

s

Aの農産物以外にも卵,米や, パンなどの農産加工品を生産・販売している。 C

s

Aによる直接的な会費収入が農業経営に占め る割合は,約 3割程度と推定されるが, C

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A会 費収入以外の農業収入にはC

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A会員への米, 卵,パンなどの販売が多く含まれており, C S A はメノピレッジ長沼の農業経営において重要な 役割を果たしているといえる。 メノピレッジ長沼では, C

s

Aに特徴的にみら れる消費者会員によるボランティアや生産者と の交流が行われている。また,野菜セットの配送 の際には農場からの通信を配布し,消費者会員へ の情報発信と情報開示が行われている。 メノビレッジ長沼は,C

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Aを開始してから既 に 15年以上が経過しているが,安定した経営を 継続している。また,地域の農業者との協力や住 民との交流もみられ,新たな農業の担い手として 地域に定着している。村瀬(2010: 2011)は,こ のようなメノピレッジ長沼の活動について,アメ リカのC

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Aとの特徴の違いや課題を明らかに しつつ,地域活性化の側面からC

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Aの貢献を評 価した。そして,日本においてC

s

Aによる生産 者と消費者の定期的な交流の仕組みが,地域の治 安維持や高齢者の見守りなど,地域に様々な効果 を及ぼすとの期待を述べている。

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このように,日本でも明確なC

s

Aのコンセプ トをもちつつ,実践している農場が存在するもの の,現状ではその数はわずかである。しかしその 一方,日本では, 1970年代から広まった産消提 携を含めて,生産者と消費者の連携に基づく C

s

Aと共通点をもっ活動は,少なからずみられる。 そのひとつとして,宮城県大崎市の「鳴子のお米 プロジェクト」 9)が挙げられる。このプロジェク トでは,品目は米に限定されるものの,地元産米 を地域の温泉旅館・ホテルや住民が買い支える仕 組みを有している。同様に,中山間地域の棚田で 取り組まれている棚田オーナー制も,棚田の景観 や環境の保全への価値意識をもっ消費者が会員 となり,前払い契約によって米の売買が行われる 点で, C

s

Aと共通点をもった活動といえる。 日本ではこれまで産消提携や棚田オーナー制 など,生産者や消費者が連携した活動が数多く行 われてきた。しかし,なぜ日本でC

s

Aが定着し ていないのか,野見山(2009)は次の要因を示し ている。 1)日本の農産物取引においては前払い方 式の契約がなじみにくい,2)農場が任意団体のま までは,農地や固定資産の継承問題が発生する, 3)生産者と消費者がリスクとコストを均等に負 担するとし、う運営理念が一般化できるか否かが 課題である。このほか野見山は,背景的要因とし て, 日本ではアメリカと異なり,新鮮で安全・安 心な野菜を入手しやすい環境が整っており,国産 の生鮮食品に限れば,残留農薬や偽装表示の問題 が少なく,消費者はリスクを負担することなく, 入手できる環境にあることを指摘している 10。) 一方,波多野(2010)は,欧米と日本との比較 から,欧米の C

s

Aではフランスの A M AP地域 協議会やスイスの農民組合ユニテールといった

cs

AをサポートするNp Oが活動しているの に対し,日本では産消提携の協議会的な組織とし て日本有機農業研究会があるものの,その活動は 情報提供に止まり,マーケティング機能を有して いないとし,活動を支援する協議会組織の違いを 指摘している。また,波多野はC

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Aと直売所と の関係にも着目し,欧米では,農家が自ら生産品 の販売を行なうファーマーズマーケットが C

s

Aの制約を補完し,さらには会員拡大の意味合い を持って機能しているのに対して,日本の直売所 表1 なないろ畑農場の概要 項目 経営の概要 農場規模 190a (すべて借地) CSA開始年 2006年開始, 2010年に株式会社化 従業員 名(農作業呂名,配達ブノレタイム2名(代表と正社員),パートタイム5 2名,経理 1名) 前払い契約期間 半年単位での前払いを基本とする 消費者会員数 73 (複数セット契約があるため計80セット) コアメンバー 25名(うち5名は非会員) 出荷揚 1ヵ所 出荷日 火,木,土の逓3目。年間48週 代金 Mサイズ )4人家家族族用)) 8, 800円/月 Sサイズ 2人 用:6, 200円/月 野内菜容セットの 約年間10約種5類0種前後類のの旬野菜の野品菜目の詰め合わせ 野菜セット 出荷揚有料での会員によるも行直接受け取りを基本とする の配送 が, による配送 っている 他の出荷先 生産量の大半売は荷出場荷で の 直 や 毎 週 にCSA用末に行出荷わされ都るが,での部朝は市,出れ る 内 に 会員営による農与場 運 へ の 関 収会け穫計,堆業作務肥業用,,収遊の穫休落し農ちた葉地農収の産集復物元,を作出会荷業員揚向でけのセ昼ッ食トづへく仕り分, 会員相互の交流 収て穫イ祭ベ,ン出ト荷や揚作で業のの昼段食取。りメなーどリ情ン報グ共リ有ストによっ は基本的に委託販売であるため,生産者が消費者 と対面することが少なく, C

s

Aを補完し,生産 者と消費者の信頼関係を構築する機能を有して いないことを指摘している。

cs

Aの起源は,日本の産消提携にあるとする 論調がみられる。しかし,日本の産消提携は停滞 に直面している(波多野, 2008)。日本の有機農 産物流通は,有機農産物を扱う宅配ビジネスの成 長など,市場に一定の拡大がみられる。しかし, 有機

J

A Sの施行後に有機認定農家が誕生する 一方で,従来の有機農家の数自体は減少している とみられ,日本国内の農産物の総生産量に対する 有機農産物 (JA S認証)の割合も,平成 22年 度時点で 0.23%にすぎなしい1)。欧米では有機農 産物市場の拡大を背景に, C

s

Aが増加している のに比べ,有機農業が停滞する日本では,これま でC

s

Aが成立する余地は少なかったと考えら れる。 このように欧米と日本ではC

s

Aを取り巻く 背景の違いがあり,日本でC

s

Aが広く普及する には至っていない。しかし,国内での数少ない実 践事例であるメノピレッジ長沼や,次に述べるな ないろ畑農場の活動は,地域外の人材が遊休農地 を活用しつつ,消費者との連携を図りながら地域 2 8

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-c

s

Aが 地 域 に 及 ぼ す 多 面 的 効 果 と 定 着 の 可 能 性 農業の新たな担い手として定着している点で,日 表2 なないろ畑農場の活動経緯 本におけるC

s

Aの可能性を示している。 3.なないろ畑農場の概要と活動経緯 神奈川県大和市の「なないろ畑農場」は,経営 主である片柳義春氏が,新規就農により大和市と 綾瀬市にまたがる 190a規模の遊休農地を借地 し,経営するC

s

A農場である。なないろ畑農場 は,発足当初から自然循環型の有機農業 12)に取 り組み,消費者会員による会費前払い制を取り入 れている。大きな労力がかかる調製・出荷作業に は,コアメンバーである消費者会員の参加がみら れるなど,典型的なC

s

Aの特徴をもっ。なない ろ畑農場の取り組みは,都市部における多様な人 材の参加による遊休農地解消の事例として注目 されるとともに,農業を通じたコミュニティ形成 への可能性を示唆している。 ( 1 )なないろ場農場の概要 なないろ畑農場は,片柳氏が代表を務める農業 生産法人株式会社が運営を行っている(表 1)。 現在,大和市を中心とした約 73世帯の会員(セ ット数は 80)と契約している。年間を通じて約 40種類の有機栽培による野菜を栽培している。 会員は,週3回の出荷日のいずれかの日に,大和 市内の住宅街にある出荷場(写真1)に野菜セッ トを直接受け取りに行くか,農場からの配送によ り野菜セットを受け取る。会費は1ヶ月あたり 8,800円(Mサイズ)か 6,200円( Sサイズ)の いずれかを会員が選択する。会員は年間48回, 野菜セットを受け取る。 農場の労働力は,フルタイム2名(代表と正社 員),パートタイム5名(農作業2名,配達2名, 経理 1名)からなり,このほか新規就農を目指す 研修生を常時受け入れている。大和市内の住宅街 に設けられた出荷場では,従業員のほか,会員で ある主婦のボランティアと非会員のボランティ アが,午前中に収穫され,出荷場に集められた農 産物の調製・出荷作業を行う(写真 2)。週 3回 の出荷日の出荷場での作業には,パートタイム従 業員を含めて, 1日あたりの平均で5名前後の参 加がみられる。 C

s

Aでは,会員ごとに野菜セッ 年 1990年 代 2001年 2002年 2003年 2005年 2006年 2008年 2010年 2011年 活動の経緯 | 農地活用 .片柳氏が公園の落ち葉収集を 行い,花首づくりの堆肥として 利用 −大和市で地域通貨サークル「ク ラブママーズ」が発足 ・片柳氏が神奈川県「かながわ Isa(神奈川県中高 農業アカデミー」の中高年新規|年ホームファー 就農研修を受講。また、神奈川|マ一事業による 県中高年ホームファーマ一事業|斡旋) に参加。 ・地域住民が参加し,落ち葉堆 m~ を利用してサツマイモ栽培を 行う「とらたぬ農場」を開設。 ボランティアを募集するために 地域通貨を活用 ・大和市内に新たに農地(T圃場) llOa を借地し、就農。生産した野菜 を自然食品店に出荷。 ・向農場が各種野菜を生産し, 会員に販売。自主的に農場で収 穫する消費者が口コミで増加 ・会員への個別精算の事務作業 ll30a(大和市 T圃 を簡略化するために年契約の会|場が拠点) 員制度に移行し,CSA農場となる .片柳氏が大和市の認定農業者 となる ・コアメンバー有志が友の会を l230a(復元中の農 組織。農場活動以外にも会員間|地も含む) のコミュニケーションを促進 ・株式式会社化。出荷揚での直 l190a(現在に至 売を開始 |る) ・東京電力福島第一原発事故を 契機に,農産物への継続的な放 射線測定を開始 トを袋詰めする必要があるため,収穫された農産 物の調製と仕分けには大きな労力がかかる。しか し,こうしたボランティアによる協力によって, フノレタイム従業員が農作業に専念でき,農場の運 営にとってボランティアの労力が不可欠なもの となっている。 ( 2)活動の経緯 なないろ畑農場は, 2006年からC

s

Aを開始 したが,農場活動の経緯は,片柳氏が 1990年代 から取り組んでいた花苗づくりにさかのぼる(表 2)。当時,会社経営に携わっていた片柳氏は, 花苗を余暇的に自宅で栽培していた。その苗床と して,地元の公園の落ち葉を,秋から冬の期間の 週末に収集し,堆肥に利用した。 それまで片柳氏個人の活動として花苗づくり は行われていたが, 2001年に生活クラブ生協の

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会員が始めた「クラブママーズ、Jという地域通貨 サークルの活動(片柳, 2003)が契機となって, 農場開設へと動き始めた。このサークルは,主婦 が,不用になった品物や自分の特技などを地域通 貨で交換する活動であった。片柳氏がこの地域通 貨サークルに加わったことで,それまで余暇的に 栽培していた花苗を,地域通貨で交換できるよう にした。花首づくりは大量の落ち葉堆肥を必要と するため,片柳氏はサークル会員に対して落ち葉 集めのボランティアを募り,その報酬として地域 通貨を発行した。地域通貨の活用によって,それ まで片柳氏個人の活動として行われていた花苗 づくりに,地域住民が参加する仕組みが構築され た。 2002年からは片柳氏は会社経営から転じ,就 農に向けた取り組みを本格的に開始した。まず、 神奈川県のかながわ農業アカデミーの中高年を 対象とした農業研修コースを 1年間受講した。ま た, 2002年から神奈川県が耕作放棄地の活用を 図るために制度化した「中高年ホームファーマ一 事業」の第1期生に採用され,神奈川県が同事業 によって耕作放棄地を復元した約 5a の農園で 本格的な農業生産に取り組み始めた。ここでサツ マイモの生産を行うようになり,それがなないろ 畑農場の原型となる「とらぬ狸のいも畑農場」(と らたぬ農場)へと展開した。農場活動を行うなか で,労力を要する公園での落ち葉収集と農作業に 都市住民の参加が得られるようになり,地域通貨 を媒介した人的なネットワークが構築されたと いえる。 2003年には,神奈川県大和市でlOaの農地(T 閏場)を借地して就農し,生産した野菜を近隣の 自然食品店 4店舗に出荷するなど,農業生産を本 格化させた。この当時から農場を「なないろ畑農 場」と名付け, 2005年頃には,野菜セットを直 接購入する消費者会員が口コミによって広がっ た。そして,契約する消費者会員が,自主的に農 場で野菜の収穫作業を行い,持ち帰るようにな り , 2006年からは会員への個別精算の事務作業 を簡略化するために,年契約の会員制に移行し, 実質的なC

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A農場となった。 このように,なないろ畑農場の C

s

Aが成立す る過程では,片柳氏は当初からC

s

Aを想定して いたわけではなかった。まず,地域通貨の活用を 契機とし,活動に関わった都市住民による資源循 環や環境保全に対する関心が高まり,それが農場 活動へと展開した。その農場活動のメシパーの 1 人であった片柳氏が,本格的に農業に取り組むよ うになり,新規就農して農場を開設し,消費者会 員との最適な関係性を模索するなかでC

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Aへ と移行したといえる。それはエコロジー型社会の 構築を目指す片柳氏の想いと,都市住民による農 や食への関心の高さが重なり,生産者と消費者と の協働によるC

s

A農場に発展したと考えられ る。 ( 3)消費者グループの形成 現在,なないろ畑農場で農作業や調製・出荷作 業等を担うコアメンバーに相当する人材が25名 おり,うち20名は会員である。 2008年に三重大 学が実施した,なないろ畑農場の消費者会員を対 象とするアンケート調査によると,入会の動機と して「地域の農業を支えたいと思ったから」とす る回答が 20%にのぼり,会員の地域農業への関 心の高さがうかがえる 13)。これらの会員層がコ アメンバーを構成していると考えられる。コアメ ンバーには会員以外にも,なないろ畑農場の活動 を支援する地元住民のボランティアが 5名含ま れる。その中には,定年退職者の男性や,農業に 関心を持つ女性などが含まれている。C

s

Aを通 じ, 2008年には,こうしたコアメンバーを中心 に「なないろフレンズ」と呼ばれる友の会組織が 誕生し,生産者と消費者会員聞での交流イベント が行われるようになった。 会員や非会員のボランティアの聞の情報交換 には,メーリングリストが利用されている。メー リングリストには多くの会員が登録し,圃場や出 荷場,なないろ畑農場の活動状況を把握できる。 コアメンバーの問では,メーリングリストは,作 業の段取りの打ち合わせに日常的に利用されて いる。このほか,なないろ畑農場では,会員への 通信として「畑だより」を発行し,メーリングリ ストと併せて会員への情報発信や情報交換の手 段となっている。 また, 2010年からは,なないろ畑農場では出 荷場に直売コーナーを設け,週 3回の出荷日に地 日 U

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元の消費者向けの直売を開始した(写真 3)。欧 米で発祥した初期の C

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Aでは,農場で生産され た全ての農産物を会員に分配(シェア)するとい う考え方がある。しかし,なないろ畑農場では, 会員からの適量の野菜を望む声にもとづいて,C

s

A用に分配された後の余剰農産物を直売に活 用することとした。週 3回の出荷日の直売は,安 定した売上の確保につながるとともに,非会員で ある近隣の地域住民による出荷場への立ち寄り を促進し,交流につながっている。 なないろ畑農場の活動を通じて,都市住民によ る消費者グ、ルーフ。が形成され,農作業や調製・出 荷作業の貴重な担い手となるとともに,都市住民 相Eの交流機能の増進にもつながっている。 4 地域に及lます多面的効果 なないろ畑農場は,以上に述べたとおり地域通 貨サークルや農場活動を通じて形成された消費 者グループの支援によって成立している。世界的 に実践されている多くのCs Aと同様に,なない ろ畑農場の活動には,地域の自治会などの地縁的 な自治組織ないしはコミュニティが関与してい るわけではない。この点からすると,なないろ畑

c

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Aが地域に及ぼす多面的効果と定着の可能性 写真1 住宅街にある出荷揚 農場の C

s

Aは, 「消費者支援型農業」あるいは 写真 2 ボランティアによる調製・出荷作業 「消費者参加型農業」と表現するのが適切といえ る。しかし,なないろ畑農場の活動からは,参加 する消費者だけではなく,地域に及ぼすいくつか の効果が認められる。それの多面的効果を, 1) 生産者 消費者聞の交流, 2)新規就農者の育成, 3)遊休農地の解消, 4)環境保全の 4つの視点か ら整理する。 ( 1 )生産者一消費者聞の交流 なないろ畑農場の出荷場は,出荷日の昼には午 前中の農作業を終えた従業員とボランティア会 員が農場で収穫された野菜を使った昼食を共に するなど,生産者と会員聞の憩いの場ともなって いる。食卓では,士・肥料・病害虫・天候、食味 による品種の選定,出荷の可否,食材としての野 菜の扱い方が話題となる。また,野菜セットを受 け取りに来る会員が断続的に訪れてはひととき のにぎわいをみせ,前述のように直売が行われる 写真 3 出荷場に設けられた直売コーナー ようになったことで,非会員である地元住民とも 交流が図られつつあり,コミュニティ ・スペース としての機能を持ち始めている。 また,非会員のなかからボランティアとして 5

(9)

名の地域住民が農場活動に参加していることは, なないろ畑農場が農業を通じた地域交流の場と しての機能を持ち始めていることを示している。 ( 2)新規就農者の育成 なないろ畑農場では,常時数名の研修生を受け 入れている。その多くは,新規就農を目指し,な ないろ畑農場で有機農業の技術を学んだのちに, 他地域での就農を果たしている。研修生は,都市 住民である定年退職者,主婦,新規就農を目指す 若者など多様な人材からなる。なないろ畑農場で の研修を修了した後,独立して新規就農した研修 生も複数いることから,なないろ畑農場は新たな 担い手の育成にも寄与しているといえる。 こうした新規就農を目指す研修生にとって, C

s

A農場は有機農業技術や消費者とのコミュニ ケーションを学べる点で,研修先として適すると 考えられる。一方,農場にとっても研修生を受け 入れることは労働力の確保につながるため,互恵 的な関係にあるといえる。これらの研修生は他地 域で就農しているが,研修修了後もなないろ畑農 場の農作業支援に関わるなど,なないろ畑農場の ノ号ートナーとしての関係が構築されている。 ( 3)遊休農地の解消 なないろ畑農場の圃場は,し、ずれも都市的地域 である大和市,綾瀬市内の市街化調整区域内にあ る遊休化した畑地を借地したものである(表3)。 会員の拡大とともに,行政セクターを介した農地 斡旋を受けながら漸増的に経営面積を拡大させ た。その過程では,労力を要する遊休農地の復元 作業と土づくりに,会員のボランティによる協力 を得た。現在では経営面積の合計は190aに及ぶ。 これは,両市の耕作放棄地面積総計3,300aの約 6 %に相当する 14)。 なないろ畑農場の耕作地は7地区,12の圏場 に分散している(図 2)。このため,市街地にあ る出荷揚と園場開の移動には,車で約10

30分 の時間を要する。そこで,農機や資材置き場とな る拠点圏場を2箇所に設け,それぞれ重点的に園 場管理を行う担当者を配するなどの工夫により, 薗場分散の不利を解消している。 また,圃場の約 20%の面積には,緑肥作物を 表3 なないろ畑農場の圃場 市町村 闘場名 面積 Al

36a A 2 Sa 大手口市 B 1 13a B 2 13a

c

e1sa D 19a E 1 20a E 2 15a 綾瀬市 F Sa Gl !Oa G 2 23a G 3 lOa 合計 190a .は、機械・資材置き場となる拠点圃場

大 和 市 綾灘市 0 2km

ー.

.

.

.

.

注)図中の英数字は表3の回場に対応 図2 出荷場と掴場の位置 作付することで遊休農地の活用を図っている。今 後,緑肥作物の増産を予定していることから,新 たな遊休農地の借り入れが見込まれる。 -

(10)

32-( 4)環境保全 農場は,有機

J

A S認証は受けていないもの の,農薬・化学肥料不使用の栽培を行っている。 使用する堆肥の資材には,従来焼却処分されてい た公園の落ち葉や,リサイクル業者が回収した樹 木勇定チップを利用してきた。また,豆腐店から 出されるおからや,地ビール工場からの絞り粕な どの有機資材も再利用しており,地域の資源循環 に寄与している。 しかし, 2011 年 3月の東京電力福島第一原発 事故による放射能汚染の影響から,公園の落ち葉 の使用を当面断念せざるを得ず,今後,代替とな る緑肥作物の作付け拡大が必要であり,さらなる 遊休農地の活用と労力の確保が求められている。 5.

cs

Aの成立と持続に向けた課題と可能性 日本においてC

s

Aが成立するには,野見山, 波妻子野が指摘したように,し、くつかの課題があ る。にもかかわらず,なないろ畑農場は, CS A を持続的な運営を続けている。その一方で, C

s

Aを運営するなかでは,し、くつかの課題がみられ る。それらを,農地の確保,会員数の維持と会員 の主体的な参加といった側面から整理する。ま た,それらを踏まえ, C

s

Aの成立と持続の可能 性について述べる。 ( 1 )農地の確保 図2に示したように,なないろ畑農場は耕作地 として,市内に散在する遊休農地を借り入れて確 保している。なないろ畑農場がC

s

Aに移行した 2006年時点では,出荷揚や農機具置き場などの 拠点となるスペースは大和市内の T圃場にあっ た。しかし,その後,地権者の意向により, T圃 場は返還を求められた。農地再生と有機栽培によ る土づくりに大きな労力がかかっていることか ら,農地の返還は大きなロスに生じさせることと なった。 他の圃場についても,地権者の意向によって返 還を求められたことや,借地した遊休農地にがれ きが入っていたために農地として適さなかった ケースもみられる。なないろ畑農場では,遊休農 地を借り入れて農地を確保する性質上,条件の良

c

s

Aが地域に及ぼす多面的効果と定着の可能性 い農地の確保が難しく,この点は今後C

s

Aを持 続するための大きな制約条件となりかねない。 ( 2)会員数の維持と会員による主体的参加 なないろ畑農場の会員 73世帯のうち約 20名は コアメンバーといえるが,それ以外の約 7割の会 員は,農場運営への積極的な関与がみられない。 また,会員の入れ替わりが,年間で会員数全体の 10%程度みられる。これらの退会する会員の多く は,口コミによって入会し,野菜セットの宅配希 望者やメーリングリストに入っていない会員で あり,農場の実態)こ対する理解が薄い。 現在,出荷場での調製・出荷作業には,コアメ ンバーによるボランティア参加がみられるもの の,慢性的に労力が不足している。今後,全体の 会員数を確保するなかで,コアメンバーを一定数 確保することは不可欠といえ,そのための会員に よる主体的な参加が求められる。 一方,会員数は入れ替わりがありながらも,約 80の契約数を継続的に確保している。会費と直 売を合わせた販売額は約 1,000万円と推定され, 農場運営に必要な収益が確保されている。コアメ ンバー以外の会員との継続的な契約は,農場の持 続的な経営につながっている。なないろ畑農場で は,会員数を約 100世帯まで増やすことが可能と している。また,メノビレッジ長沼も約80世帯 の契約数を確保していることから,ひとつの農場 が担うことができる C

s

Aの契約数は,約 100 世帯までが適正規模と考えられる。今後,一定の 会員数を確保するには,コアメンバー以外の会員 層とのコミュニケーションの向上も求められる。 ( 3)分配に関わる作業負担が少ない体制 欧米のC

s

Aでは,消費者会員には,農場での 農作業のほか, 「ピックアップポイント(または ドロップポイント)」と呼ばれる,生産者が野菜 ボックスを複数まとめて配送して会員が受け取 る分配地点(教会,学校,個人宅等を利用)での 作業が求められる。消費者会員による分配作業に よって, C

s

Aは消費者会員宅への個配によらず に効率的に野菜ボックスを配給することができ, 生産者の労力負担が軽減されている。こうしたピ ックアップポイントでの世話役となる消費者会

(11)

員は, 「コミュニティホストjと呼ばれる。 これに対し,なないろ畑農場では,大和市内に ある一箇所の出荷場がピックアップポイント(ド ロップポイント)の機能を果たしており,出荷場 以外の分配点は存在しない。なないろ畑農場で は, 80セットのうち, 55セットは会員が直接出 荷場に引き取りに来る。 15セットは近隣地域へ の農場による配達を行い,それ以外の遠方への配 送の 10セットは宅配便を利用している。会員に よる出荷場への直接受け取りが多いことは,配送 労力の軽減につながっている。この点は,なない ろ畑農場が,大和市を中心とする近隣エリアから 会員を確保できていることから,人口が密な都市 的地域に立地する優位性といえる。 一方,メノビレッジ長沼は,住宅街と近接して いない農村地域に立地しており,野菜セットの分 配は,農場からの配送を主体としている。しかし, 「コミュニティホスト」に相当する会員が存在す ることで,多くの会員がし、る札幌市内への配送を 効率化している。人口が疎な農村地域であって も,こうした「コミュニティホスト」に相当する 消費者の協力や,ピックアップポイントとなるス ペースを確保すれば,C

s

Aが成立する可能性を 見いだすことができる。 ( 4)消費者との新たな関係構築の可能性 2011年 3月の東京電力福島第一原発事故以 降,消費者による農産物への放射能汚染への危倶 から,東北や関東の生産者の中には風評被害によ る売上げ不振に苦しむケースが多い。神奈川県で も消費者との提携を行ってきた有機農家は,契約 数の減少に見舞われている。しかし,なないろ畑 農場では,原発事故を契機に解約した会員は,わ ずか2世帯にすぎない。 原発事故直後,片柳氏は圃場の放射能汚染に対 する危倶から,作付けを休止することを検討し た。しかし,会員からの働きかけにより,放射線 測定器を購入し,農場内で定期的に放射線測定を 行う体制を整えることで,春からの作付けを継続 することとした。放射線測定器の購入には,会員 からの出資を受けており,原発事故後の営農継続 は,農場を支える会員による主体的な動きであっ たといえる。 なないろ畑農場が風評被害の影響を受けてい ないことは, C

s

Aを通じて会員自身が農場運営 に関与している,あるいは農場の活動への理解を 深めていることによって,従来の産消提携や産直 とは異なる生産者一消費者の関係が生まれてい ることを示している。 なないろ畑農場の組織形態に着目すると,そ れまでの片柳氏による個人経営から, 2010年に 株式会社(農業生産法人)に移行した。会員か ら出資を募り,設備投資に運用するなど,農業 経営面でも消費者会員の関与が強くなっている。 片柳氏は,なないろ畑農場を「農業協働組合」 と表現し,消費者が主体的に運営する農場を目 指している。ここで求められているのは,アル ピン・トフラー( 1980)が提唱した「生産=消 費者」 (prosumer:プロシューマー)の概念に 近い,生産者と消費者の関係性といえる。 「生 産=消費者」とは,生産と消費を分離するので はなく,消費者が生産に,深く関与するという 考え方である。なないろ畑農場の活動からは, 原発事故後の対応や,株式会社化に代表される ように,生産者と消費者との協働による農場運 営の可能性を見いだすことができる。 ( 5)コミュニティ志向のC

s

Aモデルの構築

cs

Aが単なる有機農産物の共同購入運動に とどまるならば,国内の産消提携が伸び悩む現状 からして, C

s

Aの定着は望めないと思われる。 今後,日本においてC

s

Aが定着するには,地域 の消費者が主体的に参加するコミュニティ志向 の活動の展開が期待される。それには地域住民な いしは消費者が農場の運営に参加することへの 新たな価値を見出すことが求められる。 このような新たな価値のひとつとして,地域の 環境保全や資源循環を挙げることができる。例え ば,埼玉県小川町は地域ぐるみによる有機農業推 進で知られるが,都市住民が家庭用生ゴミのリサ イクルを行い,そこから生み出された液肥の農業 利用やバイオガスのエネルギー利用が行われて いる。そこには,住民による環境保全や資源循環 に対する意識の高さと地域農業との接点がみら れる。 また,平成 19年度から農林水産省が実施して

(12)

-34-いる農地・水・環境保全向上対策(現在は農地・ 水保全管理支払交付金に移行)では,農地や農 業用水などの農業基盤や農村環境の保全と向上 に,農家,非農家を問わず多様な主体が参画し た地域ぐるみの活動への支援が行われている。 こうした活動を通じて非農家すなわち消費者の 参加を得るなかで, C

s

Aにつながる関係性の 構築も期待できる。とりわけ,混住化した都市 的地域ではその可能性は高いといえる。 こうした地域の環境保全や資源循環を求める 住民と,それと親和性の高い農業を実践する農業 者との間で,C

s

Aにみられるような連携と農産 物分配の仕組みを構築することが,地域の農地を 保全し,地域農業の持続につながると期待され る。 ( 6)日本型の C

s

Aの構築 アメリカの C

s

Aは多様化が進んでいるとさ れる(奥村, 2004)。例えば,アメリカ西海岸地 方のC

s

Aでは,消費者が参加する本来のCS A とは異なり,消費者会員の関与が弱まり,労働参 画や意思決定への関与だけでなく,事前契約(リ スクの分担)すら求めない事例もある(新開, 2012)。また,会員数 l,000を超える規模の大き なC

s

Aの中には,州、|の範囲に及ぶほど広域から 消費者会員が構成されているものもみられる。こ うしたC

s

Aが成立する背景には,農場が低賃金 雇用のヒスパニック系の労働者を雇用し,出荷場 での集約的な調製・出荷作業や,宅配を主にした 合理的な物流を実現していることが挙げられる。 日本ζlおいては,このような合理的経営による

cs

Aが成立する可能性は低いといえる。むし ろ,コミュニティ志向のC

s

Aを目指した工夫が 必要と考えられる。なないろ畑農場では,開設当 時はボランティアによる作業報酬に,地域通貨を 利用していた。農場活動の開始当初には,消費者 会員の参加を促進する媒体として,地域通貨が機 能した。ただし,現在作業に参加しているコアメ

c

s

Aが地域に及ぼす多面的効果と定着の可能性 の関係性の構築につながったといえる。 前述した農業基盤や農村環境の保全・向上への 取り組み事例のなかには,非農家を含む地域住民 の参加促進を図るために,地域通貨を活用した試 みがみられる。例えば,滋賀県大津市仰木平尾地 区の「仰木」,山形県朝日町櫨平地区の「扇」,三 重県多気町の「水士里のご縁

J

,愛知県弥富市森 津地区の「エコカードjなど,棚田保全あるいは 農地・水・農村環境保全向上対策等の事業を通じ た地域資源保全活動に,地域通貨を活用してい る。これらの地域通貨は,必ずしも循環流通を前 提としないものも含まれ,クーポン券に近いとい えるが,交換対象には地元で生産された棚田米や 物産等を用い,活動への参加報酬を明示すること で,都市住民による活動の参加促進に寄与してい る。なないろ畑農場のように,消費者の意識啓発 や意欲向上につながる点で, C

s

Aの初期段階にヨ は地域通貨の活用は有効と考えられる。 このほか,欧米のC

s

Aには,日本における

cs

Aの可能性を探るうえで,注目すべき点が ある。例えばアメリカでは, C

s

Aとファーマ ーズマーケットとの連携がみられる(波多野, 2010。 C)

s

A農場は,生産された余剰農産物を 地域のファーマーズマーケットに出荷すること で, C

s

A会員以外の消費者への販売機会を得 ている。また,会員の所得に応じた会費設定を 行う C

s

Aや,障害者福祉や農業教育などの地 域貢献を行うC

s

Aがみられるなど, C

s

Aを 通じた活動の展開は多様である。 欧米では,こうしたC

s

Aの取り組みをサポ ートするNp O法人や協会等の組織が存在する ことも,日本ではみられない大きな特徴といえ る。今後,日本においても, C

s

Aが定着する には, C

s

Aの立ち上げや運営をサポートする ための組織が求められるだろう。 6.おわりに ンパーで、ある会員は,地域通貨を使用せず,無償 本稿では,生産者と消費者が連携し,前払いに のボランティアとして農場の作業に参加してい よる農産物の定期契約を通じて相互に支え合う る。これは,地域通貨を使わずとも,生産者と消 仕組みであるC

s

Aを取り上げ,神奈川県大和市 費者間の相互扶助の関係性が成り立っているこ のなないろ畑農場を中心に、C

s

Aが地域に及ぼ とを示している。地域通貨の活用を契機とし,そ す効果と定着の可能性を考察した。

(13)

日本では海外と比較して C

s

Aの事例は極め て少ないが,なないろ畑農場からは,農場の運営 に消費者の主体的な参加がみられるなど, C S A 本来の特徴を確認した。なないろ畑農場が,コミ ュニティ形成への志向を強めつつ,欧米で発祥し たC

s

A本来の理念を実現している点は注目さ れる。なかでも,なないろ畑農場では,非会員の 5名の地域住民がボランティアとして農場の活 動に参加するなど,消費者の関与に大きな特徴が みられた。 C

s

Aは会員制であるが,非会員であ る地域住民が参加していることは,この農場が 「消費者支援型農場」, 「消費者参加型農業」か ら, 「地域支援型農業J, 「地域住民参加型農業」 に展開しつつあることを示している。あるいは, なないろ畑農場が,地域の多様な人材を受け入 れ,地域住民による新たな交流を生み出している 点 で は , 農 業 が コ ミ ュ ニ テ ィ を 支 え る

Agriculture Supported Community,,と呼ぶことも で、きる。 このように,なないろ畑農場が,コミュニティ 形成や生産者と消費者との信頼構築に加え,新た な担い手の形成や遊休農地解消といった日本の 農業が抱える課題に対し,多面的な効果を発揮し ていることは,多様な人材が地域農業を支えるひ とつの手法として,日本におけるC

s

A成立の可 能性を示している。とりわけ,なないろ畑農場が そうであるように,消費者が近隣に存在する都市 的地域での農業では,その可能性が比較的高いと いえる。 今後,日本においてC

s

Aが定着するには, 単に有機農産物を共同購入する経営モデルとし てC

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Aのシステム化を目指すのではなく,エ コロジカルなライフスタイルの実現やコミュニ ティ機能の創出といった価値観で結びついた, コミュニティの育成に重点を置く必要がある。 [謝辞]なないろ畑農場及びメノビレッジ長沼の 関係者をはじめ,調査にご協力いただいた関係 者各氏に感謝申し上げる。 注 1)足立(2003),エリザベス・へンダーソンら (2008),奥村(2004),久保田(2007),蔦谷 (2003),桝潟(2006)ら,アメリカの C S A に関しては,多くの文献がある。 2)アンベールー雨宮(2010) 3)波多野(2008) 4)エリザベス・へンダーソンら(2008) 5)こうした論調は,エリザベスヘンダーソン (2008)による見解が代表的である。このよう な論調に対し,波多野(2010)は否定的な見解 を示し,野菜パックの予約購入は,各国で普遍 的なものであり,産消提携を知らずとも CS A は成立したであろうと述べている。 6)内容は日本有機農業研究会(1989)に詳しい。 7)村瀬(2010)は,日本における C

s

Aの事例と して,このほか北海道札幌市「ファーム伊達家J, 東京都世田谷区「大平農園J,大阪府能勢町「べ じたぶるは一つ」を挙げている。このほか, C

s

Aを謡った農産物セットの宅配事業もみら れる。 8)東奥日報社新聞記事(2011)等を参考。 9)活動の内容は,結城(2007)に詳しい。 10)日本では農産物直売所の開設が全国的に進み, 消費者が地場産農産物を入手しやすい環境に あるとともに,有機農産物を扱う農産物専門流 通団体による宅配サービスを利用すれば,有機 農産物を容易に入手できる。 11)農林水産省による平成22年度の有機農産物等 の格付実績を参考。 12)なないろ畑農場は、有機

J

A S認証を受けてい ないが、農薬と化学肥料を使わず、公園の落ち 葉や廃材である勢定チップ、米麦ワラ、緑肥作 物などの有機質資材を堆肥化し、自然循環型の 農法による生産を行っている。 13)岡村(2009)による,なないろ畑農場の消費者 会員へのアンケート調査を参考。 14)耕作放棄面積は、大和市が 600a、綾瀬市が 2700a (2005年農林業センサス)。いずれも増加 傾向にある。 参考文献 1)足立恭一郎『食農同源一腐蝕する食と農への処 方』コモンズ, 2003年。 2)アノレビン・トフラー著:徳山二郎監修『第三の 波』日本放送出版協会, 1980年, 381-413頁。 3)アンベール雨宮裕子「TEIKE Iから AMAPへー フランスに台頭する地産地消の市民運動」環, Vol. 40, 2010年, 184

197頁。 4)エリザベスへンダーソン・ロビンヴァンエ ン2008.『C

s

A 地域支援型農業の可能性ーア メリカ版地産地消の成果』家の光協会,2008年。 5)岡村悠「地域の農業を支える消費者像一 CS A と産消提携の比較から一」三重大学生物資源学 F h v q U

(14)

部循環経営社会学研究室・卒業論文, 2009年。 6)奥村直巳「米国におけるC

s

A運動の多様化一 生産者と消費者会員の関係性の変化一」日本有 機農業学会編/コモンズ『有機農業研究年報 Vol. 4,』 2004年。 7)片柳義春「食農連携の推進と地域通貨 とらた ぬ農業協働組合と元気やさいネットのこと」農 業と経済, 2003年 5月臨時増刊号, 2003年, 57

65頁。 8)唐崎卓也「農を支えるコミュニティ一連携『

c

s

A」』 AFCフォーラム, 58(3), 2010年, 11

14頁。 9)環境庁『環境白書(総説)平成11年版』,大蔵 省印刷局, 1999年 10)久保田裕子「アメリカ・有機食品マーケットの 成長と小規模農家政策−

cs

A・提携の有機農 業運動の視点、から」国学院大学紀要, 45,2007 年, 63

94頁。 11)小山厚子「農家と食べ手が大地の恵みとリスク を分かち合う C

s

A」婦人之友, 104(2), 2010 年, 76

85頁。 12)財団法人中央果実生産出荷安定基金協会「米国 におけるファーマーズ・マーケットおよびC

s

A(地域支援型農業)の状況」海外果樹農業ニュ ース, Vol.109, 2010年, l∼7頁。 13)佐藤加寿子「アメリカにおける地域流通の展開」 農業市場研究, 16(2), 2007年, 11∼25頁。 14)新開章司・西和盛・横山繁樹・棲井清一「米国 における C

s

Aの変容と新たな展開一北東部 とカリフオノレニア州の事例からー」平成24年 度日本農業経営学会研究大会報告要旨, 2012年, 150

151頁。 15)蔦谷栄一「産直から C

s

Aへーアメリカでの地 産地消への取組み 」農林統計調査, 2003年2 月号, 2003年, 28

32頁。 16)東奥日報社新聞記事・交差点/ N PO法人が消 費者・生産者を仲介・地域支援型農業確立へ, 2011. 06. 29朝刊, 21頁。

c

s

Aが地域に及ぼす多面的効果と定着の可能性 17)トゥラウガー・グロ一、スティーヴン・マック ファデン著:兵庫県有機農業研究会訳『バイオ ダイナミック農業の創造』新泉社, 1996年 18)日本有機農業研究会編『一楽照雄が語る有機 農業の提唱』 日本有機農業研究会, 1989年 19)野見山敏雄「都市地域の農業と市民」食糧の生 産と消費を結ぶ研究会編『食料危機とアメリカ 農業の選択』,家の光教会, 2009年, 123

143 頁。 20)波多野豪「日本における有機農業運動の展開過 程と産消提携の停滞要因」農業・食料経済研究, 54(2),2008年, 21

34頁。 21)波多野豪「 C

s

Aによる生産者と消費者の連携 ースイスと日本の産消連携活動の比較から」農 業および園芸, 83(1), 2008年, 190

196頁。 22)波多野豪「直売所を生かした日本型C

s

Aの可 能 性 産 消 提 携 と 欧 米 の C

s

Aに学ぶ」現代農 業増刊号『人気の秘密に迫る ザ・農産物直売 所 2010年 2月号』農山漁村文化協会, 2010 年, 226∼231頁。 23)桝潟俊子「アメリカ合衆国におけるC

s

A運動 の展開と意義」淑徳大学総合福祉学部研究紀要, 40号, 2006年, 81∼ 100頁。 24)村瀬博昭「日本版C

s

Aの実現による地域活性 化に向けて」情報未来, No.32,2008年, 30

33 頁。 25)村瀬博昭・前里子隆司・林美香子「 C

s

Aによる 地域活性化に関する研究ーメノピレッジ長沼 のC

s

Aの取組を事例として一」地域活性化研 究, Vol.l,2010年, 41

51頁。 26)村瀬博昭・前野隆司・林美香子「 C

s

Aによる 地域活性化に関する研究一第 2報:日本型C

s

A の特徴と地域における役割−J地域活性化 研究, Vol.2号, 2011年, 77

88頁。 27)結城登美雄「『鳴子の米プロジェクト』で支え る希望の田んぼ,希望の米」現代農業増刊号『い ま,米と田んぼが面白い 2007年 8月号』農山 漁村文化協会, 2007年, 14

24頁。

参照

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Key words: Nd:YAG laser beam, dental therapy, quartz optical fiber, titanium oxide powder, zirconium dioxide powder, manganese dioxide powder, silicon dioxide powder, attenuation. 1.緒

雑誌名 哲学・人間学論叢 = Kanazawa Journal of Philosophy and Philosophical Anthropology.

[r]

   立憲主義と国民国家概念が定着しない理由    Japan, as a no “nation” state uncovered by a precipitate of the science council of Japan -Why has the constitutionalism

原稿は A4 判 (ヨコ約 210mm,タテ約 297mm) の 用紙を用い,プリンターまたはタイプライターによって印 字したものを原則とする.

検索対象は、 「論文名」 「著者名」 「著者所属」 「刊行物名」 「ISSN」 「巻」 「号」 「ページ」

本研究成果は、9 月 14 日付の「 Journal of the American Chemical Society 」にオンライ ン掲載され、Supplementary Cover に選出された。.

しかし,物質報酬群と言語報酬群に分けてみると,言語報酬群については,言語報酬を与