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第17回日本小児がん看護学会学術集会 看護シンポジウム2 エンドオブライフケアのチームアプローチ」(合同開催:第61回日本小児血液・がん学会学術集会,第24回公益財団法人がんの子どもを守る会公開シンポジウム)

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Academic year: 2021

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(1)公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 2019 年度(前期)指定公募 「在宅医療推進のための学会等への共催」完了報告書 「第 17 回日本小児がん看護学会学術集会」 看護シンポジウム2:エンドオブライフケアのチームアプローチ. 団体名:日本小児がん看護学会 申請者:第 17 回日本小児がん看護学会学術集会 会長 祖父江 育子 提出年月日:令和 2 年 3 月 10 日.

(2) 報告書 1. 開催概要 【開催日時】2019 年 11 月 16 日 【開催場所】広島コンベンションホール 〒732-8575. 広島県広島市東区二葉の里 3 丁目 5 番 4 号. 広テレビル. 【参加数】第 17 回日本小児がん看護学会学術集会・第 61 回日本小児血液・がん学会 学術集会・第 24 回公益財団法人がんの子どもを守る会 1,779 名:医師(会員)912 名、看護師(会員)413 名、医師・看護師(会 員以外)330 名、学部学生 7 名、小児がん経験者・市民党 51 名、 招待者 66 名) シンポジウム2:エンドオブライフケアのチームアプローチ 参加者 230 名 【開催内容】 令和元年 11 月 14 日~16 日、広島コンベンションホール/広島県医師会館におい て、第 61 回日本小児血液・がん学会学術集会と第 17 回小児がん看護学会学術集会、 第 24 回がんの子どもを守る会公開シンポジウムを、参加者 1,779 名で、同時開催い たしました。第 17 回小児がん看護学会学術集会は、特別講演 1、教育講演 1、シンポ ジウム 2、セミナー1、ワークショップ1、一般口演 52 題、ポスター発表 22 題を、 第 61 回日本小児血液・がん学会学術集会は海外招聘講演 1、教育講演 3、シンポジウ ム 9、教育セッション 6、一般口演 435 題、ポスター216 題を企画・発表しました。 また、本学術集会の新たな試みとして、小児がん経験者と家族への日本小児がん看護 学会プログラム等の公開と、患者支援プログラムを開催しました。 勇美記念財団の助成によって、在宅医療に関わるプログラムとして、シンポジウム 2:エンドオブライフケアのチームアプローチを実施しましたので、報告いたしま す。. 2.抄録. シンポジウム2:エンドオブライフケアのチームアプローチ 座長:小川 加藤. 純子(淑徳大学看護栄養学部) 陽子(東京慈恵会医科大学附属第三病院医学部小児科/輸血部). [企画趣旨] 医療の発展に伴い、小児がん経験者の 70%以上が成人を迎えることが出来るよう.

(3) になっている。しかし、5 歳から 14 歳までの子どもの死因の第一位は小児がん(平 成 30 年度)であり、多くの小児がんの子どもたちが「生命が脅かされた状態」で生 と向き合っていることも事実である。小児がんの子どもたちは、診断時から、治療や 処置による様々な身体的苦痛に加え、入院や治療に伴う心理社会的ストレスを体験し ている。さらに、終末期になると、身体的苦痛に加え「今までできていたこと」「や りたいこと」ができなくなる体験が増え、小児がんの子どものストレスが大きくなる ことは、想像に難くない。このような状況にある子どもの保護者やきょうだいへの影 響も大きく、早期からのケアが求められる。 また、小児がんの子どもと家族へのエンドオブライフケアにおけるチームアプロー チは、診断時からの継続した関係性が基盤になる。近年では、在宅で終末期を過ごす 子どもも増えているため、施設内の専門職連携だけでなく、在宅診療医や訪問看護 師、さらには学校の先生や保育士などの今まで子どもの社会生活を支えてきた専門職 も含めたチームアプローチが求められている。 本シンポジウムでは、専門性と実践している場の異なる 5 人のシンポジストが、 その子らしく、その家族らしく、終末期を過ごすためのケアや亡くなった子どもの家 族へのケアについて話し、小児がんの子どもと家族へのエンドオブライフケアにおけ るチームアプローチについて考える機会にしたい。. シンポジスト エンドオブライフにおける子どもと家族に対する支援 吉田 沙蘭. 東北大学大学院教育学研究科. エンドオブライフの時期をどのように過ごすか、ということは、患児本人にとって はもちろん重要なことである。同時に、この時期の過ごし方は、家族のQOL や、死別 後の遺族のQOLとも深く関連することが知られている。本演題では、エンドオブライ フをどのように過ごすことが、患児、そして家族にとって望ましいと考えられるの か、ということについて、医療者や家族の視点から行われた国内外の研究を紹介す る。また、エンドオブライフにおける難しい課題のひとつとして、子どもと差し迫っ た死について、どのように話すのか、あるいは話さないのか、ということが挙げられ る。本演題では、この問題についても、発達心理学的な知見、これまでに行われてき た研究の結果、および臨床での事例を交えながら紹介することとする。.

(4) 小児がんの子どもと家族のQOLを尊重するための多職種チームアプローチにお ける看護師の役割 竹之内 直子. 神奈川県立こども医療センター小児がん相談支援室. 小児がん患者や家族をケアする看護師は、治療の早期から子どもや家族の側にお り、彼らとの信頼関係を構築できる存在にあるといわれています。しかし最近行った 調査では、看護師の多くが、終末期について、限られた時間の中で支援を考えること や、家族との関わり、また医師との関係性などに困難や葛藤を感じるなど、ケアの難 しさを感じていることがわかりました。私たち看護師は、子どもがどのような状況に あっても、どこにいても、どんな時でも、その子どもらしく、また家族らしく過ごせ るよう、子どもや家族の思いや考え、願いなどに耳を傾けなければなりません。彼ら の意向が尊重され、ニーズが満たされるように質の高いケアを提供する責務がありま す。そして、家族や社会の中で常に成長・発達をしている存在である子どもには、関 わる様々な職種や人が存在し、彼らと相互作用をしながら療養生活を送っています。 子どもや家族に提供しうる専門的ケアにはそれぞれ特徴があり、子どもや家族との関 係性は異なっていても、関わるメンバー皆が目指したいのは、子どもと家族のQOL が 最大限に尊重され保たれることです。そのための多職種チームアプローチにおいて、 子どもや家族のライフに寄り添う看護師の立場として、どのような役割をとることが できるのか、また大切にしたいことは何かについて共有させていただければと思いま す。. 小児がん・AYA 世代がんのリハビリテーションと小児遺族会の歩み-作業療法 士の立場から窪 優子. 広島大学病院診療支援部リハビリテーション部門. 広島大学病院はがん診療連携拠点病院、小児がん拠点病院である。そのためリハビ リテーション科には年間50名程度の小児がん患者、年間100 名程度のAYA 世代がん患 者の紹介がある。急性期、回復期、維持期、緩和期までの包括的介入が求められ、離 床や日常生活訓練、知的機能評価や廃用予防訓練、復学訓練やBest Supportive Care まで内容は多岐に渡る。最期の外出や自宅復帰を支援する事もあれば、学校に出向き 復学説明を主治医と行う事もある。本人が臥床する横でご家族と手形を取り、そこに ご家族がアートをする事もあれば、患者本人との作品制作を死後にご家族と行う事も ある。リハビリテーションの理念は「尊厳ある生き方の支援」である。世代や疾患、 病期に関わらず、患者を取り巻く状況を捉え、多職種間で方向性を共有し、その歩み に併走していく事が求められている。エンドオブライフケアの概念には、生前の関わ.

(5) りだけでなく、グリーフケアも含まれている。死別後にも継続した遺族支援の重要性 を感じており、私たちは2008 年小児がん患者遺族会を創設した。作業療法士だけで なく、心理士やチャイルドライフスペシャリスト、小児がん専門看護師や病棟看護師 など多職種で運営し10 年が経過した。参加家族は延べ160 家族を超え、父母の参加 やきょうだい連れの参加が多い。生前から死別、現在にかけての「かかわりの連続 性」が、相互援助の場を生み、遺族と他者と社会とのつながりの回復を手助けしてい る。リハビリテーションの役割は、後悔を1つでも減らし、〇〇出来て良かった思い を1つでも多く重ねる事でもある。闘病のプロセスを共に歩み、「最善の医療とは何 か?」を追求し続けていきながら、患者が「自分らしく」歩めるよう、チームで検討 を重ね、リハビリテーションをその手段として活用して頂きたい。当日は事例を交え て報告し、私たちが目指す「エンドオブライフケア」について参加者の皆さまと議論 したい。. 訪問看護における小児がん患者のエンドオブライフ 木内 昌子. 医療法人財団はるたか会訪問看護ステーションそら. 当法人はるたか会あおぞら診療所は、在宅で生活する様々な疾患の子ども達を往診 診療している。訪問看護ステーションそらは、チームとして多くの児に訪問看護で関 わる機会を持つ。この数年様々な小児がんの子ども達が在宅に移行して終末期を過ご す事が増えている。当ステーションでは、年間5~10例程度の受入れを行い、そのほ とんどが在宅看取りとなっている。地域の環境としては在宅診療所、訪問看護ステー ションとも受け皿は少ない。がんの子ども達と出会い、個々に合ったエンドオブライ フを手探りで見つけてケアすることが現状である。また、病院でケアされた方々は、 在宅となってどんな生活をしているのか知りにくいところでもある。今回ケースを通 して在宅看護において、家族と過ごせるかけがえのない時間をどのように過ごしてい るかを紹介する。また、現段階での在宅看護のポイントと課題を整理する。. 小児がん患児のエンドオブライフケアにおける在宅医の役割 天野 功二. あおぞら診療所しずおか. 【はじめに】わが国では在宅医療体制が整備されており、小児がんの子どもでも環境 が整えば最期まで住み慣れた家で過ごすことが可能である。本診療所は難治性疾患の 患者や重度障害児者に対して、年令や疾患を問わず訪問診療を提供している。開設後 の導入患者の50%が終末期がん患者であり、そのうちの9%は小児・AYA 世代であっ.

(6) た。我々の経験を元に、エンドオブライフ期にある小児がん患者の診療における在宅 医の役割を検討したい。 【在宅療養の支援】小児がんの子どもに訪問診療が導入される時期は大きく2つに分 けられる。一つは延命および症状緩和目的で治療が継続されている時期、そして治療 が中止された後の看取りの時期である。前者における在宅医の役割は、病院チーム主 導の治療を補完することであり、不足する薬の処方や軽微な症状への対応が中心とな る。しかし早期からの関わりで子ども、家族と信頼関係を構築でき、また病院チーム を理解する時間も持つことができる。このことが看取りの時期に生かされる。 【在宅での看取り】看取りの時期が近くなると徐々に在宅医の役割が大きくなる。症 状緩和だけではなく丁寧な病状説明、意思決定の支援、家族ケアを行う。通院が出来 ない時期になっても、在宅医が病院チームと緊密に連絡を取り合うことは家族の安心 に繋がる。また看取り目的の急な導入の場合は、在宅チーム(訪問看護、薬局等)を 速やかに構成する必要があり、そのために在宅医は普段から一緒に仕事をしている地 域のスタッフと、小児がんについて勉強を重ね協力関係を作っておくことが望まし い。【今後の課題】エンドオブライフ期にある小児がんの子どもが在宅で療養するた めには、病院チームと在宅医との連携が不可欠である。在宅医の多くは小児科の経験 が少ないため、病院チームとの役割分担の明確化、密に連絡を取り合える仕組みが必 要である。. 3.学会終了後の効果 シンポジウムにおいて、シンポジスト、座長、参加者は、エンドオブライフケア が、多職種の連携と協力によって、病院や家庭で実践されていることを共有しまし た。また、参加者が、ターミナル期の小児をケアする医療職としての苦衷を発言され た際、各シンポジストのみならず、会場の参加者から慈しみに満ちたアドバイスがな されました。シンポジウムは、課題を相談しあう場面が多くあり、参加者にとって癒 しと励ましにつながる機会となりました。 参加者へのアンケートでは、在宅看護について、「とても興味深く、病棟としてで きることを考えていきたい」「職場でも共有したい」「訪看ステーションの取り組みが あまりにあたたかく、寄り添うことの意味を再確認させられました」「在宅での話は とても興味深く、病棟としてできることを考えていきたい」の意見がありました。多 職種について、「エンドオブライフケアについて、それぞれの立場からの話を聴くこ とができとても良かった」「それぞれの考えが専門職としてだけでなく人間として素 敵だと感じた」「それぞれの自分の立場で頑張ってる。私も頑張ります!!」の意見が ありました。 また、現在抱えている悩みについて、「受け持ち患者のエンドオブライフケアにつ.

(7) いて悩んでいるところだったので、とても参考になりました」「今かかわっている子 ども、家族へのかかわりのヒントになりました」「臨床で常に迷いを持ちながら仕事 をしています。シンポジウムを聴講し思いは一緒だということを感じたので、いろん な職種をチームでもっとサポートできることや活用してもらえるよう、コミュニケー ションや情報を共有していこうと励みになりました」との意見を寄せていただきまし た。. 4.感想 勇美財団から賜りました助成によって、「エンドオブライフケアのチームアプロー チ」を、専門や実践の場が異なる5名のシンポジストにご講演いただきました。ま た、多数の看護師、医師、経験者やご家族の皆様のご参加をいただき、参加者の皆様 の問いかけを、シンポジストや参加者の皆様が支える、大変実り多く温かなシンポジ ウムとなりました。今後のより良い医療・ケアにつながる機会となり、参加者の皆様 から好評を得て、盛会に終了することができましたこと、心より御礼申し上げます。. 謝辞 末筆になりましたが、公益財団法人. 在宅医療助成. 勇美記念財団様の助成によっ. て、本シンポジウムが開催できましたことを心より御礼申し上げます。.

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