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論文審査の結果の要旨

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Academic year: 2021

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論文審査の結果の要旨

Diagnostic performance of hybrid cardiac SPECT/CT imaging for patients with takotsubo cardiomyopathy

たこつぼ型心筋症における心臓

SPECT/CT hybrid image

の有用性

日本医科大学大学院医学研究科 臨床放射線医学分野 大学院生 杉原 康朗

European Journal of Hybrid Imaging 2018

年掲載予定

たこつぼ型心筋症は未だ病態の完全解明には至っておらず、冠攣縮との鑑別が困難な症 例も存在する。123I-BMIPPを用いた心筋脂肪酸代謝SPECTは心筋障害分布が検出可能で あるが、99mTc-MIBIなどTc心筋血流製剤とはエネルギーピークが近いため、2核種同時収 集は困難である。また心筋SPECTのみでは冠動脈の形態情報が乏しいという問題点も指摘 されている。そこで申請者は、ファントム実験を用い99mTc123I 2核種同時収集の実 現可能性を検証したのち、同2核種を用いた心筋SPECTと冠動脈CT(CCT)を用いた 融合 画像を構築し、たこつぼ型心筋症の診断能に関する評価を行った。

別々の心筋ファントムをそれぞれ99mTc: 6.66MBq、123I: 5.99MBqで満たし、NaIガンマ カメラを用いてデータ収集を行った。99mTc:140keV123I: 159keVの収集windowをそれ ぞれ変化させながらデータ収集を行い、140keV window での 123I count の混入率および 159keV windowでの99mTc countの混入率を算出し、混入率が最低値となる至適window の設定を行い、臨床例に使用した。

20101月~20166月に心尖部拡大型の急性心不全で入院した88例のうち、たこつ ぼ型心筋症が疑われ、MIBI/BMIPP心筋SPECT、CCTを行った22例を対象とした。

経過観察により全22例の診断結果はたこつぼ型心筋症11例、急性冠疾患 11例であった。

SPECT単独検査では不確定診断が22例中10例であったのに対しSPECT/CT 融合画像で はわずかに1例と著明に減少した(p = 0.040)。たこつぼ型心筋症の診断精度はSPECT 独で感度27%、特異度 82%、正診率 55%であったのに対し、SPECT/CT 融合画像では感 91%、特異度100%、正診率95%と診断能の著しい向上を認めた。

第二次審査では①心筋血流イメージに対する脂肪酸代謝イメージの優位性②SPECT 単独 検査で診断困難な症例の特徴③発症からSPECT検査およびCCT検査の至適タイミング、な どを質疑され、十分な回答を得た。

タコツボ型心筋症における新たな画像診断法を検討した本研究の臨床的意義は高く、今 後の発展性に富むという結論がなされた。以上より、本論文は学位論文として価値あるも のと認定した。

参照

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