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糸魚川―静岡構造線新露頭の見学 : 中部支部巡検 会報告

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Academic year: 2021

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糸魚川―静岡構造線新露頭の見学 : 中部支部巡検 会報告

著者 青木 克顕

雑誌名 静岡地学

巻 117

ページ 25‑26

発行年 2018‑06‑15

出版者 静岡県地学会

URL http://doi.org/10.14945/00026909

(2)

─ 25 ─

静岡地学 第 117 号( 2018 )

静岡科学館

中部支部巡検会報告

糸魚川―静岡構造線新露頭の見学

青 木 克 顕

 平成 29 年 12 月 10 日(日),松本仁美会員の案内により,中部支部巡検会を実施した.参加者は,

静岡県地学会会員 7 名(松本,久保田,櫻井,坂田,杉山,美尾,青木)と一般参加者 3 名,そして 本露頭の発見者である塩坂邦雄氏も同行し,解説に加わってくださった.

 午前 9 時 30 分,清水区西里の「ヤマセミの湯駐車場」に集合.相乗りにて,興津川支流の黒川に沿っ て車で 5 分くらい走ると,小さな駐車スペースがある.ここで,各自登山靴に履き替え,いくつかあ るワサビ田を越えながら,沢に沿って歩いた.途中,静岡層群中の褶曲構造や海底地すべりの跡と思 われる露頭が現れる.

1 .露頭 1(図 1)

 40 分ほど歩くと,目指す「糸魚川―静岡構造線」

の露頭が現われた.断層西側(図 1 左)は竜爪層 群の火山岩類で,東側(図 1 右)は崖錐堆積物に 覆われているが,そのすぐ隣には静岡層群の砂泥 互層が確認できる.竜爪層群と静岡層群の間には,

幅 3~4m の断層破砕帯がある.竜爪層群の壁面 近くには,幅 30~40cm の断層ガウジが確認でき,

断層粘土中の円礫には左横ずれの動きが認められ ることから,本露頭が糸魚川-静岡構造線の露頭 であるとわかる(図 2).

 塩坂氏は,自称「空飛ぶ地質屋」であるが,パ ラグライダーで空から断層地形を探し,この露頭 を発見したということである.場所が私有地であ るワサビ田の奥にあるため,今まで調査が進まな かったということもあろうかと思う.いずれにし ても大発見である.

 本露頭についての詳細な解説については,「静 岡地学 116 号」に掲載された松本仁美会員による 報告を参照していただきたい.

図 1.糸魚川−静岡構造線の露頭

図 2.断層粘土中の円礫

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─ 26 ─

2 .露頭 2(図 3)

 ここで,塩坂氏から「この断層の裏側に,新 しい露頭が見られる.」という話があり,一行は 当露頭の北側にある露頭を目指した.この露頭 は,ワサビ田の中の幅の狭いコンクリートの上を 歩き,さらに危険なガレを数 m も登らなくては ならない.私は現場まで行けなかったが,松本仁 美会員によると,露頭 1 の続き見られる主断層

(N30˚W,60˚~70˚W)が確認できたということで ある.

 図 3 の左が竜爪層群の火山岩,右が静岡層群砂 泥互層である.

 また,幅約 3cm のガウジを持ち,静岡層群砂 泥互層のめくれ上がりが確認できるなどの特徴が 見られた.

 終了後,参加者全員で写真撮影を行った(図 4).

図 3.露頭 1 の北側に続く糸魚川―静岡構造線(撮影:

松本仁美会員)

図 4.参加者

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