• 検索結果がありません。

北川隆明*富安隆一・*

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "北川隆明*富安隆一・*"

Copied!
9
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

北川隆明*富安隆一・*

Self‑Controlled Inverter using Two Morgan Circuits by

Takaaki KITAGAWA  Ryuichi TOMIYASU

         (Electrical Engineering)

  In this paper, the principle of the self−controlled inverter, in which two Morgan circuits operate alternatively, is described.

  Experimental results, mainly of frequency characteristic which is the most important of a self−controlled inverter, are discussed.

  Output voltage V2 and frequency f in this inverter are proportional to DC source voltage,

i.e., V2/f is always kept constant for DC source voltage. Therefore, this characteristic is suitable for speed control of an illduction motor.

  Besides, when the saturable reactor in Morgan circuit is saturated, the inductance of it becomes very small, but not zero. One of the factors of commutation failure is the existence of this small inductance. It is discussed analytically the effect of commutating inductance to prevent the commutation failure.      

1.まえがき

 1958年サイリスタ(SCR)が発表されて以来,ター ンオフ時間が短かいこと,順方向電圧降下が低いこと,

小形で大電流の制御が可能であることなどのサイリス タの特徴を活用して,インバータの研究開発が行なわ れた. さらに負荷の無効電力を帰還するための McMurray氏のダイオードを使用した転流改良形回 路1)が発表されて以来,数多くのインバータ回路が急 速な発展をとげてきた.

 しかし,これらの殆どすべてが他制式インバータで あって,自制式のものは少ない.

 ところで,1960年Morgan氏によって発表された いわゆるモルガン回路2)は次のような特徴をもってい

る.

(i)可飽和リアクトルとコンデンサによる自己吹 消し形である.

(ii)吹消すときにパルス状の電流が流れる.

(iii)サイリスタの導通時間は可飽和リアクトルの  飽和磁束と巻数および電源電圧で決まり,負荷に  は無関係である.

(iv) 回路を簡単に構成できる.

*電気工学教室

 本論文では,2個のモルガン回路を変圧器で結合さ せ交互に動作する自制インバータを試作3)4)し,一応 の結果が得られたので報告する.一方のサイリスタを オンさせるためのトリガパルスは他方のサイリスタが 吹消されるときに流れるパルス状の電流を利用してい る.このインバータは出力電圧および周波数が電源電 圧に比例するので,誘導機の速度制御などに適した特 性をもっている.また簡易形の交流電源として十分実 用できるものと思われる.

 本論文では,まず,この自制インバータの動作原理 について説明し,つぎに自制インバータで最も重要で ある周波数特性について述べ,さらに動作範囲および 商用周波電源との同期などについて実験的に検討した.

 さらに動作原理からすれば転流インダクタンスは不 要のように思われるが,モルガン回路の可飽和リアク トルは飽和時でもわずかのインダクタンスがあるため 転流に影響し,消弧失敗の原因の一つになることがあ る.ここでは,抵抗負荷の場合として,転回インダク タンスが転流および逆バイアス時間に及ぼす影響につ いて解析的に検討した.

 またこの回路では転流時に大きなパルス電流が直流 電源に流れるから,転流インダクタンスはこれを抑え る用途にもなるが,その大きさを解析的に検討した.

(2)

北川隆明,富安隆一

2.動作原理

 インバータの動作原理を説明する前に,これを構成 しているモルガン回路の特徴をいかにして利用するか を説明する.Fig.1において可飽和リアクトルSRは コンデンサCと組合わせてSCRをターンオフさせる.

E

  チY  C

Np   Rし

に無関係である.

SCR

Fig.1. Morgan circuit.

 簡単のため,Np=0とする.いまSCRがオフで,

SRが負に飽和しているとする.このときCは図の極 性で電源電圧Eに充電されている.SCRのゲ随一トに トリガパルスが加えられると, SCRはオンになり,

Rしには電源電圧が印加されるので, Cの電圧はSR に印加される.したがってSRは負の飽和から非飽和 状態を通って,正の飽和へと移行する.鉄心が角形磁 化特性をもつから非飽和時のSRり励磁電流を無視す れば,正に飽和するまでの時間τは次式で与えられる.

   2N・Φm一∫IEd・

Eは一定であるから

   τ=2NsΦm/E      (1)

となる.ただし,Φmは鉄心の飽和磁束,NsはSR の巻数である.

 SRが飽和するとSRのインダクタンスは極めて小 さく(このインダクタンスをLsで表わす)なるので,

Cの電荷はSRとSCRを通って400μsぐらいのパ ルス電流で放電する.閉回路C−SR−SCRの抵抗分 を無視すれは,Y点の電圧は2Eになり, SCRの陽 極電圧より高くなる.しかし,SRに印加される電圧 の極性が逆になるので,SRは正の飽和から非飽和状 態を通って,負の飽和へと移行する.そしてさらにτ 時間後にSRが負に飽和すると, Cの電荷はSR, SCR を通って放電し,パルス電流がSCRの逆方向に流れ,

SCRはターンオフし,初めの状態にもどる.すなわ ちモルガソ回路は自己吹消し形である.このパルス電 流をパルストランスで微分して取り出し,他方のモル ガン回路のトリガパルスとする.

 このようにSCRの導通時間hはSRのヒステリ

シスループを1嘉する時間に等しいから,t1は次のよ うになる.

   t1=2τ=4NsΦm/E       (2)

t1はNs,Φm, Eだけで決定され,理論的にはRL

E

L

Df

qSR2Ns

     X rCR、 SCR真

ま虹

D

Np P「込    .prl)

0

T Z

       RL   LL

Fig.2. Inverter circuit using two     Morgan circuits.1

 つぎにインバータ回路をFig,2に示す.インバータ が定常運転しているとし,SCR1がオンになった瞬間 から説明を行なう.このときには,コンデンサC1は 前の動作と変圧器Tの作用によって図の極性で電源電 圧Eの2倍に充電されている.簡単のため巻線Npを 無視すると,C1の端子間電圧;Ec(=2E)がSR1に 印加されるので,SR1は負の飽和から正の飽和へと移 行し,正に飽和するまでの時間τ1は

   τ1・=2NsΦm/Ec=NsΦm/E      (3)

で与えられる.SRIが正に飽和すると, C1の電荷は SCR1, SR1を通って放電する.抵抗分を無視すれば,

Y点の電圧は3Eになり,SR1に印加される電圧の極 性が逆になる.したがってさらにτ1時間後にはSR1 は負に飽和する.このときのパルス電流がSCR1を逆 方向に流れてSCR1をターンオフする.このパルス 電流をパルストランスPT1で微分して取り出し,

SCR2のトリガパルスとすれば, SCR1が吹消された とき,SCR2がオンになる.このようにして上記の半 サイクルと同様な動作が左側のモルガン回路でも行な われるから,特別なトリガ回路は不要である.また,

このようにこのインバータではSCRのターンオフは SRとCの作用によるのであるから,普通の意味での 転流コンデンサは不要である.

 このインバータの周期T1はSCR1およびSCR2 の導通時間の和,すなわちSRのヒステリシスループ を2臥する時間に等しいから・

   T1=4τ1=・4NsΦm/E したがって動作周波数fは

   f=:1/T1=E/4NsΦm        (4) 

となり,電源電圧Eに比例するから,Eを変えること により容易に周波数制御ができる.また出力電圧を

(3)

V2とすれば,常にV2/f=一定の関係が成り立つ.

これは誘導機の速度制御などに適した特1生である.

 つぎにパルストランスPTの位置について説明する.

オソしているSCRを吹消すときの400μsぐらいの パルス電流をPTで微分してトリガパルスを取り出 すのであるから,PTは負荷電流の流れないY点に入 れるのが妥当である.しかし,この場合はパルス電流 を微分するとき,SRが正に飽和したときも30μsぐ らいの正負のパルスを生じ,そのうちの正パルスも大 きい.このためヒステリシスの半サイクルのとき,し かもSCRを吹消しの動作でないうちに,他方のSCR にゲート信号を送る.このためSCRの陰極にPTを 入れれば,負荷電流で鉄心は飽和しており,SRが正 に飽和するときのパルス電流では,微分しても2次側 にはわずかの電圧しか生じないので誤動作しない.

 転流インダクタンスLは動作原理からすれば不要で あるが,SRの飽和インダクタンスLsのため,吹消 されるべきSCRの電流は直ちに零にならず,『両方の SCRがオン状態になって順流に失敗することがある.

転流インダクタンスについては4節で詳論する.

 なおダイオードDfは負荷の無効電力を直流電源に 帰還させるためのものである.

 Fig.2の実験回路において使用したSRの鉄心はセ ソデルタで,PTの鉄心はT−16H5A(TDK)で,

その仕様書をTable lに示す.

Table 1. Specifications of inverter circuit.

寸  法 mm 0.1×20×50×80

有効断面積 S    }4Q.64×10

3充名ア

平均有効磁路 m 0」88

SR 飽和磁束密度 w㌔ Bm 1.55

飽和磁束 Wb Φm    一4S.09×10

巻線 N、P 10

Ns 450

PT 巻線 一次巻線 10

二次巻線 7

SCR 種   類 2SF38A(NEC)

P・f 種  類 6M80(IR)

転流インダクタンス mH L 5,10.40

コ ソ デ ン サ μF C 10.20

変   圧   器 1:1:1、50V,2.5A

 SRの飽和インダクタンスLsは空心とすれば約 0.89mHとなり, C=2σ唱として計算すればパルス 電流の幅が約400μSとなり,測定値と大体一致する.

 なおこのインバータを起動させるには,どちらかの SCRに単発のトリガパルスを加えれば,以後は自制

式として連続運転する.

3.実験結果

 (3・1)動作範囲 Fig.3はこのインバータの 抵抗負荷の場合の動作範囲で,横軸を直流電流1,縦 軸をEで表わしている.測定はEを一定にして,負荷 を加減して求めた.動作が停止する場合は,逆バイア ス時間が短かくなってゆき,消弧できずSCRがオン 状態のままで停止する場合と,トリガパルスの幅が小 さくなってSCTのゲートをたたく時間が短かくなる ためSCRがオン状態にならず停止する場合とがある.

なお壷中の太線の部分(E>23〔v〕)は無負荷の場合で

ある.

 60

Σ

9 40

§

§

8  20

   O   I   2   3   4   5   6       DC s・urce currenゼ1〔A〕

Fig.3. Domatin of DC vo1七age vs. DC current     for operation with variable resistive     load. (shaded)

 (3・2)周波数特性  自制インバータは外部に 周波数源をもたないため,周波数特性が最も重要な問 題となってくる.ここでは,主として負荷および電源 電圧が周波数に与える影響について調べた.ところで,

周波数fは近似的に(4)式で与えられ,転流インダ クタンスL,負荷(RL+jωLL)などには関係ないは ずである.そこで,これらについて実験的に検討して

みる.

 Fig 4は抵抗負荷(LL=o)においてLをパラメー タとしたときの1に対するfの特性である.1の増加

(すなわちRしの減少)にともなって, fは徐々に減 少している.これは変圧器およびしの直流電圧降下や 後の解析で述べるが負荷の増加にともなってCの端子 間電圧が低くなることなどによるものである.Cが異 なれば,励磁電流のためCの端子間電圧が異なり,f に影響する.またパルス幅が異なるためその微分によ るパルスの位置がfに影響する.Rしも同じような意 味でさらにfに影響する.モルガン回路だけで,SCR

(4)

北川隆明,富安隆一

70

蜜60

首50

竃4。

30

NO−LOAD

E茸50v C=20μF

90

0

Fig.4.

1   2   3   4   5   6  Dρ source cFrrent I 〔A〕

Characteristics of frequency vs. DC current with variable resistive load.

 80

ご70

客.60

£,

 50

400

LL≧40嘩H

LLロ10mH

L−1bmH

LL=2mH

C−20μF

の導通時間を測定してみると,導通時間は負荷の増加 に対し約10%程減少したが,インバータの周波数は逆 に減少している.(ただし,Np=Oの場合である.)

 Fig.5は定抵抗負荷Rしに対してEを変化させた場 合の周波数特性である.忌中の点線は(4)式より計算 したものである.fは大体Eに比例しているが,計算 値より全般的に低くなっている.これはSRが正に 飽和したときに,C−SCR−SRにパルス電流が流れ るとき,そこに含まれる抵抗分のため,Cの端子間電 圧が2Eより小さくなるからである.

      RL=2撃》シ

      ノ               ! /./

     !/

    ノ1ン●

      

   //    L_10mH       ・!     C。20μF

/!

.E澤50v

80

 60・璽

§40

§

 20

0

 20       40 DC source voltage E〔V〕.

60

1   2   3   4   5  pC s・urceサurrentヌ〔A〕

6   7

Fig.6. Characteristics of freque皿cy vs. DC     current with inductive load when     resistance is varied.

 (3・3)逆バイアス時間および直流電流のピーク 値  Fig.7は定抵抗負荷め場合のSCR転流時の逆 バイアス時間Toおよび直流電流のピーク値Ipeak としの関係をシンクロスコープで観測したものである.

しの減少によって,Toは減少し, Ipeakは増加し,

しが3mH以下になるとその変化が急に大きくなって いる.L=1mHではToは200μsで,直流電流は 約5AであるのにIpeakは約26Aになる. なお負 荷の増加とともに逆バイアス時間は短かくなる.

30・

言20

β

 10

。L 400 諄 300

碧2・・

器・

缶 100

0

Fig.5. Characteristics of freruency vs. DC voltage with constant resistive Ioad.

Fig.6は誘導性負荷において1に対するfの特性で ある.この場合負荷はFig.2、のように抵抗Rしとイ ンダクタンスLLを直列に接続し, RLを可変として いる.一般に,抵抗負荷の場合と異なり, 1の増加

(Rしの減少)にともなって, fは上昇している.こ のことについては検討中であるが,Cの端子間電圧は 図と同じ形で高くなっている.図の曲線は不規則にな っているが,RL=Oのときは回路の損失分だけの直 流電流が供給されるからである.

Ipeak

E−50v C=20μF RL霜10Ω

Fig.7.

 0   _L___L___L___L___L_

  0   2   4   6   8   10         L 〔mH〕

Commutating inductance vs. reverse bias time and peak value of DC current with resistive、Ioad.

 (3・4)効率  Fig.8の.(a)および(b)は抵 抗負荷の場合において,それぞれしおよびCをパラメ

ータとしたときの1に対する効率の測定値である.出 力電力は電流力計形計器で測定したので正確ではない が,しが大きいと,転流時におけるIpeakが抑えら れ,効率は高い.また,Cが小さいと同様にIpeakが 抑えられ,効率は高い.転流時の損失は,SR中の Ipeakによる抵抗損によるものと,このとき変圧器が 短絡状態になってIpeakが変圧器にも流れることに

(5)

80

塁60 隻如

.1

藷・・

L軍40mH

L−5mH L−10mH

E−50v C−20戸F

80

 60§

=4・

藍・・

C−10μF

 C−20μF

E−50v L−10mF

 0・ 2 4 6 0。 2 4 6

  DC current I〔AI      DC curre11書1〔A〕

      (a)      (b)

Fig.8. Efficiency vs. DC current with resistive     load.

    (a)L:parameter (b)C:parameter よる抵抗損などがある.

 (3・5)商用周波電源との同期  Fig.9に示す ようにインバータの出力側にインダクタンスLoと商 用周波電源Eoとを直列に接続し, Eoをパラメータ にして一定に保ちながら,Eを変動させて同期範囲を 測定した.工。=40mHにおける同期範囲がFig.9で

60

50

Σ40

聾30

薯20

10

  Lo   e e一πEosinωt Lo−40mH

L−10mlI C−20μF

ある.なお・Loの代わりに抵抗IOΩにすれば,同期 範囲は3倍ぐらい広くなった.Fig,IOはEを一定に 保ったときのEoに対する直流電流1および直流への 電力Poである.なお位相制御をしていないので,電 力を交流側に送ることはできず,整流器としては動作 するが,受動回路を用いて電力を交流側に送ること,

すなわちDCごACを目標に検討中である.

 (3・6)動作波形  Fig.llは抵抗負荷の場の 電圧,電流波形であり,L=10mH, C=20μFである.

P点はSCRがトリガされたときで, SRは負に飽和 としているから,Q点は正に飽和したときであり, R 点は負に飽和したときになり,R点でこのSCRはタ ーンオフされ,他方のSCRがターンオンされること になる.P点からQ点までと, Q点からR点までの時 間に差が生じるのは,Q点でSRが正に飽和したとき,

C−SCR−SRにパルス電流が環流するので,そこに 含まれる抵抗分のため,Cの端子間電圧が2Eになら ないからである.

ヒ 50

ξ・

 100

ε

£ 0

一100

00

Fig.9.

1

3  0

6_1

一2

10     20     30     40      50     60

  DC source voltage E〔V〕

Domain of synchronization with commerical frequency 60Hz.

一50

雪・

f

妻5。

100

150ノ 1

AC  voItage Eo LV〕

ε50 書・

 一50   8

3

  0

    1↑↑㌦,

     P  Q    R

Fig.11. Waveforms of inverter circuit.

4.転流時の解析

E−43v L−10mH C−20μF 20

L。一40mlI Po

40   50   60

Fig.10. Characteristics of power to DC source     and vice versa vs. AC voltage.

 可飽和リアクトルは飽和時にもわずかのインダクタ ンスをもっているため転流に影響し,導管失敗の原因 の一つになることがある.これを補うための転流イン ダクタンスが転流,逆バイアス時間および直流電流波 形などに与える影響について解析的に検討する.さら に周波数に及ぼす影響について検討する.

 (4・1)仮定  解析にあたって次のような仮定

を設ける.

 (1)負荷は抵抗とする.

(6)

北川隆明,富安隆一

 (2)変圧器の巻数比は1:1:1とし,漏れインダ クタンス,抵抗分および励磁電流を無視する.

 (3)可飽和リアクトルSRの非飽和時のインダクタ ンスは無限大とし,飽和時はLsとする.またSRの 抵抗および励磁電流を無視する.巻線Npはないもの

とする.

 (4)SCRの順方向電圧降下および逆電流を無視す

る.

 (5)直流電源のインピーダンスを無視する.

 (6)帰還ダイオードDfはな:いものとする.

 (7)Fig.2においてSCR1がオン, SCR2がオフ の状態から,Fig.12で動作の順序を次のように仮定 する.ただし,SCR1,SCR2をそれぞれスイッチS1,

S2で表わす. t=0でSR1が負に飽和し,そのとき スイッチSc1がオンになり,またS2も同時にオン になったとする.このとき2EにチャージしたCの 電荷はLs, S1を通って放電を始める. S1はS1を 流れる電流1SCR1が零になったときオフになるもの とする.また,sqR2がトリガされたときのC2と SR2はモルガン回路の場合と同様に回路に対して影       ミ響しないとして除去している.電圧,電流の正方向を

図のようにとる.

L

乙1→

E

→ L 亀

↓㎞・一↓

   C  η

rc1

DLs  u り

→ 刀 ↓・・

         RL

Fig.12. Schematic diagram of the inverter for     COmmUtating interVal.

 (4・2)回路状態と方程式  飽和インダクタン スLsが細流に与える影響について検討するため,先 にLsを無視する場合のモードを解析する必要がある.

 (1)Ls=0の場合  Sc1がオンになると, Cの 電荷はSCR1を通って,障壁容量を形成するまで瞬間 的に放電するものとする.したがって,t=0において,

S1はオフになるとし, Cの端子間電圧はこの瞬間に は変化しないものとする.電源から脈流インダクタン ス,S2,変圧器一次巻線左側を通る回路および電源か ら転流インダクタンス,コンデンサ,Sc1,変圧器一 次巻線右側を通る回路についての電圧方程式は次のよ

うになる.

  Ld1/ゐ一り=E      (5)

  L(1 /(1孟諭旨=E十 G      (6)

 電流の関係式は,キルヒホッフの第一法則,等アン ペアターンの法則より    c=一C伽G/ゐ       (7)

   = 1+オSCR2         (8)

  オ1=・ic       (9)

  瓦= /RL=オ1一εSCR2      (lO) を得る。ただし,t=0のとき,旗E/RL, c=2Eと する.  これらの方程式より,%について次式が導かれる.   4LCRL〔12 c/(泥2十L伽。/(16        十RL G=一2R■E       (11)

 普通は振動的な場合(L<16CR2)であるから, (11)式の解恥は    G=E{一2+4e一αt(cosβt        一α/β・sinβt)}       (12)

  α=1/8CRL, β=1/1/4LC一α2 となる.直流電流乞およびSCR1に印加される電圧 ㌔CR1は次のようになる.   オー昔{1+α響2ピα・・i・β・}(・32    scR1= G=E{一2+4e一αt(cosβt        一α/β・sinβt)}        (14)

すなわち,SCR1には必ず逆バイアスがかかり, SCR1=0までが逆・ミイアス時間になる.  (2)Ls≒0の場合  飽和インダクタンスL、の ためちの立上りが抑えられるので,SCR1の電流は すぐには零にならないから,転流に大きく影響し,こ こではこのことについて検討している.転流時におい て次の2つのモードがある.   モードI  S1がオフの期間(Sc1, S2オン)   モードH  S1がオフの期間(Sc1, S2オン)  モードI Fig.12において電圧,電流の方程式 は次のようになる. L(1 /d6一り==E       (15)

L協/(1孟十 =E       (16)

LsC♂2 c/d診2+ G=0      (17)

c=一C伽。/ゐ       (18)

オ=オ1十 SCR2      (19)

1=ゴ。十fSCR1      (20)

オL= /RL=オSCR1一多2       (21)

t=0のとき,盛=E/RL,苑=・0,砂。=・2E モード1では図から変圧器が短絡状態になっているこ とが直ちに判り,また(15),(16)式からも =0と なってこのことを示している.

(7)

 (15)〜(21)式で,電圧,電流時間をそれぞれE,

Io(E/RL),4廊(=TN)を基準にして無次元化す る.すなわち砂G,σ,ち乞1,多SCR2,盛,盛SCR1,εし の無次元化した値をそれぞれ ♂,が,が,ガ,

f SCR2, Z♂,ε SCR1,εL とすれば,(15)〜(21)式は 次のようになる.

  孟{誰一・・一・   (22)

  孟{錐+が一・   (23)

  6〜2 G /di凄 2十㊨G =: O    『      (24)

  fG』一m伽。 /d〆      (25)

  が=名 1十ε SCR2      (26)

  多1 ==εc 十がSCR1      (27)

  ゴLノ== :=嘘1 一がSCR2           (28)

 ただし, t =oのとき,ε =・1,fc =O,% r2.  m=:RLム〆一滴, n=L/Ls,  t=へ/L,sctノ=TNt  (22)〜(28)式の方程式を解くことにする. (22),(23)式からただちに    1ノ=1+mnt となり,(24)式から    G =2cos t となり,(25),(3ユ)式から   オ。 =2msint1 (29) (30) (31) (32) となる.また(26),(28)式からが=0として   ゴ1 =が/2       (33)

となる.  言1ノ=オ♂ となる時刻をtsノとすれば, このとき 名ノSGR1=0となりS1はオフになる. またtsノは次 式を満足する値である.   (1十mnts 1)/2=2m shl ts        (34)

このtsノを図的に求めることにする.さきの実験の場 合と対応させて,m=1.5とし, 1ノとオ。 のグラフ を描けばFig.13になり,  1ノとオ。ノの交点がts 1 2.5 こご2。0 1.1・5 ぎ1.0  0.5 0 ,m一工5 n−2.7    ノ/ク ts. ζ n=1,0 n−0.1 t急 0.2 0。4 0.6  0.8 LO   Dimensi。nless tim。 t/ Graphical sohltion of equation(34). 3 2 1    0    0        1       2        3

      m  Fig.14. Domain of m and n for commutation.       (ガSCRI−0) になる.すなわち図よりm=1.5の場合はts 1が存 在するには,n≦2.7でなければならない. n>2.7で は乞ノSCR1は零にならないので, SCRはターンオフ できず,三流に失敗する.それぞれのmに対してこの ようにしてtsノが存在するためのnの範囲を求めた のがFig.14のハッチングの部分である.  モード皿  S1がオフになった後はモードが変る から微分方程式および初期条件が前と異なる.すなわ   L{1オ/(1毒一砂=E       〈35)

  L〔1∫/〔16十 十Ls〔1オ。/(1彦=E十砂。       (36)

  ゴ。==・一C〔ノ砂。/(ノ        (37)

  多=ic+オSCR2         (38)

  瓦= /RLニfc一寸CR2      (39)

 t=tsのとき,1=2 Cjc=・E(2m・sin ts )/RL,   c=2E costs1 となる.  モード1の場合と全く同様にして無次元化すると, 次のようになる.    l dlが        (40)

盃r石一が=1

孟器+・ +孟第一・+・・ C =一m♂ ♂/4〆 名1=icノ+31SCR2 オLノ= 1:=オG 一オ SCR2 、(41) (42) (43) (44) 0 Fig.13.   t =tsノのとき,が=2 cノ, ♂=2m sints ,    Gノ=2cos ts これらの方程式から砂♂について次式が得られる.   ゴ3 c7♂〆3十m(4十n)42 cノ/d〆2     十♂ c /♂〆十mnり。ノ=一2mn    (45)

(45)式の特性方程式は普通の回路条件では複素根をも

(8)

北 川 隆 明, 富 安 隆 一

つから,この条件でり(45)式の c1は   。c・=_2+A。・(tLt・ )+。α(tLt・ ){B、

    ×co串β(tノーts 1)+B2 sinβ(t 1−ts!)}

      (tノ≧tsノ)         (46)

       A,B1, B2は積分定数 となる.したがってが,がSCR1は

  {1一(1+。2+4m。)A。α(tノーtsノ)/2    +e(tノーts )〔{一2m(αB1+βB2)一B1/2    十(一丁2B1+β2B1−2αβB2)/2}cosβ(t 一ts    +{一2m(αβ2一βB1)一B2/2+(一α2B2    +β2B2+2αβB1)/2}sinβ(tノーtsノ)〕  (47)

  。1,CR、一一2+(1+。・)A。α(t1−t・ )    +eα(t1−tsノ)〔{B1一(一α2B1+β2B1    −2αβB2)}cosβ(tノーts )+{B2    一(一α2B2+β2B2+2αβB1)}

   ×sinβ(tノーts )〕       (48)

となり, 1SCR1=0になる時刻をtoノとすると,

(toLtsノ)がSCR1の逆バイアス時間Toノとなる.

これがSCRのターンオフ時間より大きいことが必要

である.

(4・3)数値計算例

8

6

善4

、3

2

0

4

智 3

.婁

墾 2

匡  1

0

m霊1.5

T6

εる,。k

ここで,C=20μF,Ls=

O.89mHとすれば,時間の基準値TNは   TN=へ/廊=133.4μs

となる.

2

ぎ。

rMODE王

       

l    m_1,5

1

世0

111

4 t/ 8

.n−0.1

n=1.O

  rMODE工  61MODE H

  …

  i  m二L5

  

堰@ノ凡0

・i

     ・n50.1   i

00 4 8

       t Fig.15. Waveforms ofりscRl and DC current     at commutating illterva1.

 Fig.15はm=1.5(RL雲10Ω)とし, n=・0.1(L空 8.9mH)およびn=LO(L20.89mH)とした場合の 1SCR1,がの波形である. n=0.1では,逆バイア ス時間Toノは3.26(To=435〔μs〕),ガのピーーク値

オノ垂・≠汲ヘ2.03(E=50〔v〕のとき10・15〔A〕)であ り,n=1.0では, Toノは1.54(To=205μs),オ peak は5.56(E=59〔v〕のとき27.80〔A〕)である.この ようにして,各nに対してToノ, peakを求める と,:Fig.16のようになる.これをFig.7の実験値 と比較してみると,:L=10mH(n=O.89)では, To=

0 1

n.

2 3

Fig.16. n vs. reverse bias time and peak value of DC current with resistive load.

(calculated)

370μs,Ipeak=6.8Aであり, L=1mH(n=O・89)で は,To=220μs, Ipeak=2.60Aである.したがって 計算値と実験的の傾向は一致している.

 つぎに周波数fについて検討してみる.fは近似的 に(4)式で与えられるが,これは次のように修正しな ければならない.

  f=Ec/2Ns(4Φm一Φo)

EcおよびΦoはそれぞれSCR1がトリガされた瞬 間のC1の端子間電圧 cおよびSR1の磁束とする.

SCR1がオフされた後,兜,磁束がどのように変化す るかをFig.17でさらに検討する.まず cについ て説明する。モードHでは,SR1は負に飽和している ので,ゐは正方向には流れるが,苑が逆方向に流れ ようとする瞬間に,SR1は非飽和状態となってモー ドが変わる.これをモード皿とする.tsを無限大と すれば,苑=0となり,Ecはそのときの電圧に保持 されたままであり,上式においてはその値を使用しな ければならない.またFig.2におけるY点, Z点の 電圧町, zはFig.17に示すようになり,両電圧 の差は次のトリガまでSRの磁束を正方向に移動させ

2

1

、・9 0

一1

一2 2

1

 0 一1

一2

MODE H

「MODE m

m=1.与

10 t! 10

鴛てn−0.1)

      n=1・O   l         哲        I

Fig.17. Waveforms oDy!,勿z/and 2♂.

(9)

ることになる。この磁束の移動量が上式におけるΦo である.なおSRの励磁電流を考慮すれば,上記の EcもΦoもさらに修正しなければならない.さらに Fig.17のn=1.Oは極端な条件の場合を示したが,

普通の条件の場合の波形はn=O.1のようになる.

 ところでこの解析においてはモード1の初期条件と してEc=2Eとしているが,検討の対象を転流時の 解析に限定したからEc=2Eとして差し支えなかろ

う.

インダクタンスに関して次のことがいえる.すなわち 重なり期間(SCR1とSCk2がオン状態)では, m を一定とすれば(3Q)式より直流電流の傾きはnに比 例,したがって転流インダクタンスに反比例するので 転流インダクタンスが大きいと,直流電流(すなわち

モルガン回路へ流れる電流)の増加が抑えられる.一 方,コンデンサの放電電流は(32)式よりnに無関係 である.したがって転流インダクタンスが大きければ モルガン回路へ流れる電流の増加が少なく,それだけ 早くSCR1の電流は零になる.

5.む す び

 以上,モルガソ回路を利用した自制インバータの周 波数特性を中心として実験的に検討し,さらに転流時 における転流インダクタンスの転流および逆バイアス 時間に及ぼす影響について解析的に検討した.

 このインバータは出力電圧および周波数が電源電圧 に比例するから,小形誘導機の速度制御などに適して いると思われる.

 転流時の解析には多くの仮定を設けているが,転流

参考 文献

1)W.McMurray&D.P, Shattuck l IEEE Trans.

  Com111un. and Electronics 80, No.57,531(1961)

2)R.E. Morgan :IEEE Trans. Commun. and  Electollics 80, No.54,152(1961)

3) 富安,北川:昭44九州支蔀連大,335 4)富安,北川:昭45連大,624

参照

関連したドキュメント

燃料取り出しを安全・着実に進めるための準備・作業に取り組んでいます。 【燃料取り出しに向けての主な作業】

燃料デブリを周到な準備と 技術によって速やかに 取り出し、安定保管する 燃料デブリを 安全に取り出す 冷却取り出しまでの間の

排出量取引セミナー に出展したことのある クレジットの販売・仲介を 行っている事業者の情報

排出量取引セミナー に出展したことのある クレジットの販売・仲介を 行っている事業者の情報

この P 1 P 2 を抵抗板の動きにより測定し、その動きをマグネットを通して指針の動きにし、流

基準の電力は,原則として次のいずれかを基準として決定するも

・分速 13km で飛ぶ飛行機について、飛んだ時間を x 分、飛んだ道のりを ykm として、道のりを求め

 分析実施の際にバックグラウンド( BG )として既知の Al 板を用 いている。 Al 板には微量の Fe と Cu が含まれている。.  測定で得られる