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1 2 - CT TNF 日本標準商品分類番号 シンポニー 皮下注 50mg シリンジ適正使用ガイド

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(1)

本剤投与により、結核、肺炎、敗血症を含む重篤な感染

症及び脱髄疾患の新たな発現若しくは悪化等が報告さ

れており、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫

瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる

薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説

明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有

益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与す

ること。

また、本剤の投与において、重篤な副作用により、致命

的な経過をたどることがあるので、緊急時の対応が十

分可能な医療施設において医師の管理指導のもとで

使用し、本剤投与後に副作用が発現した場合には、主

治医に連絡するよう患者に注意を与えること。

感染症

1)重篤な感染症

敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の

致死的な感染症が報告されているため、十分な観察

を行うなど感染症の発症に注意すること。

2)結核

播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(胸膜、リンパ

節等)を含む結核が発症し、致命的な例も報告され

ている。本剤投与に先立って結核に関する十分な

問診及び胸部レントゲン検査に加え、インターフェロ

ン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適

宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無

を確認すること。結核の既往歴を有する患者及び結

核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症につ

いて診療経験を有する医師と連携の下、原則として

本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与するこ

と。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者におい

て、投与後活動性結核が認められた例も報告されて

いる。

脱髄疾患(多発性硬化症等)の臨床症状・画像診断上の

新たな発現若しくは悪化が、本剤を含む抗TNF製剤で

みられたとの報告がある。脱髄疾患(多発性硬化症等)

及びその既往歴のある患者には投与しないこととし、脱

髄疾患を疑う患者に投与する場合には、適宜画像診断

等の検査を実施するなど、十分な観察を行うこと。

関節リウマチ患者では、本剤の治療を行う前に、少なく

とも1剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること。

また、本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経

験をもつ医師が使用すること。

1) 重篤な感染症(敗血症等)の患者

2) 活動性結核の患者

3) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4) 脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者

5) うっ血性心不全の患者

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

3.

4.

【警告】

1.

2.

シンポニー

®

皮下注50mgシリンジ

適正使用ガイド

(2)

投与後の確認事項

p.13

15

参照

p.20

21

参照

p.11

12

参照

p.9

10

参照

投与前の確認事項

対象患者の確認

  効能・効果、

  禁忌、慎重投与、

  その他の注意すべき患者

患者へのインフォームド・コンセント

投与時の確認事項

シンポニー

®

による治療の流れ

問診・検査

  

感染症(疑いを含む)

  

合併症

  

血液検査

(白血球数、リンパ球数、B型肝炎ウイルス、β-Dグル カン等を含む)

結核スクリーニング検査

  

結核の既感染者(疑いを含む)には、本剤投与前に

抗結核薬の投与を実施してください。

  

活動性結核の患者には投与禁忌です。

シンポニー

®

投与

p.6

8

参照

p.16

参照

p.11

参照

患者への注意喚起

副作用のモニタリング

(3)

シンポニー

®

による治療の流れ

… ……… 2

本冊子について

……… 4

Ⅰ. はじめに

… ……… 5

●…

1.…シンポニー

®

とは… ……… 5

Ⅱ. 投与前にご確認いただくこと

……… 6

●…

1.…適応となる患者……… 6

●…

2.…適応とならない患者……… 6

●…

3.…慎重投与となる患者……… 7

●…

4.…その他の注意すべき患者……… 8

●…

5.…インフォームド・コンセントのポイント……… 9

●…

6.…投与前に行う検査……… 12

Ⅲ. 投与時にご確認いただくこと

… ……… 13

●…

1.…シンポニー

®

の用法・用量… ……… 13

●…

2.…シンポニー

®

の投与方法… ……… 13

●…

3.…シンポニー

®

の保存方法… ……… 15

Ⅳ. 投与後にご注意いただきたいこと

… ……… 16

●…

1.…起こりうる副作用とその対策… ……… 16

1)重大な副作用……… 17

2)その他の重要な副作用……… 24

3)頻度の高い副作用……… 27

4)副作用一覧……… 28

Drug Information

… ……… 32

CONTENTS

(4)

本冊子について

 シンポニー

®

(一般名ゴリムマブ)は、炎症性疾患の治療を目的とし

て、米国セントコア社(現 Janssen Biotech, Inc.)で新しく開発された

ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体です。

 米国では2009年4月、欧州では2009年10月に承認され、2010年10月

現在、世界38の国と地域で承認されています。本邦では、田辺三菱製薬

株式会社とヤンセンファーマ株式会社が共同開発し、2011年7月、

国内において「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造

的損傷の防止を含む)」を効能・効果として承認されました。

 シンポニー

®

の関節リウマチ(以下、RA)に対する用法は4週に1回の

皮下注射であり、プレフィルドシリンジ製剤として供給されるため、薬剤

調製が不要です。

 本適正使用ガイドでは、シンポニー

®

の対象患者の選択、投与前後に

おける注意事項、本剤投与により起こりうる副作用とその対策等につ

いて解説いたしました。シンポニー

®

の使用にあたっては、最新の製品

添付文書及び本適正使用ガイドを熟読の上、本剤の適正使用をお願い

申し上げます。

(5)

Ⅰ.

はじめに

シンポニー

®

とは

ヒト型の抗ヒトTNFαモノクローナル抗体です。

ヒト免疫グロブリンを産生するトランスジェニック

マウスにヒトTNFαを免疫することにより創製された

ため、ヒト免疫グロブリン(IgG)のアミノ酸配列を有

します。

生物活性型である可溶性及び膜結合型のヒトTNFα

と高い親和性を有し、TNFαの受容体への結合を

強力に阻害します。

関節リウマチに対して4週間に1回、皮下注射に

より投与します。

プレフィルドシリンジで供給されるため、薬剤調製

が不要で、針刺し事故の防止にも寄与します。

1

2

3

(6)

Ⅱ.

投与前にご確認いただくこと

1. 適応となる患者

効能・効果

既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)

≪効能・効果に関連する使用上の注意≫

1.…過去の治療において、少なくとも 1 剤の抗リウマチ薬(生物製剤を除く)等による適切な治療を行っ

ても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。

2.…本剤とアバタセプト(遺伝子組換え)の併用は行わないこと。(添付文書「重要な基本的注意」の項参照)

2. 適応とならない患者

添付文書上の禁忌に該当する以下の患者には、投与しないでください。

禁  忌

解  説

1)重篤な感染症(敗血症等)の患者

(p.17 〜 18参照)

本剤は、細胞性免疫反応を調節するTNFαの生理活性を抑制

するため、感染症に対する宿主免疫能に影響を及ぼす可能性

があります。重篤な感染症の患者に投与することにより感染症

を悪化させるおそれがあるため、本剤を投与しないでくださ

い。

2)活動性結核の患者

(p.20参照)

活動性結核の症状を悪化させるおそれがあるため、十分な問

診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又

はツベルクリン反応検査等を実施し、結核感染の有無を確認し

てください。また、活動性結核と診断された場合には本剤を投

与しないでください。

3)…本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある

患者

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者では、過敏症状

が現れる可能性があるため、本剤を投与しないでください。

4)…脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往

歴のある患者

(p.22参照)

本剤を含む抗TNF製剤では、中枢神経系の脱髄疾患(多発性

硬化症等)の再燃又は悪化を来たす可能性が指摘されていま

す。そのため、脱髄疾患及びその既往歴のある患者には、本

剤を投与しないでください。

5)うっ血性心不全の患者

(p.23参照)

うっ血性心不全を対象とした他の抗TNF製剤の臨床試験にお

いて、心不全症状の悪化が認められています。本剤を含む抗

TNF製剤により症状を悪化させるおそれがあるため、本剤を

投与しないでください。

(7)

3. 慎重投与となる患者

添付文書上の慎重投与に該当する以下の患者には、本剤の投与前に問診・検査等を十分に実施し、本剤投与

による有益性が危険性を上回る場合にのみ、慎重に投与してください。

慎重投与

解  説

1)…感染症の患者又は感染症が疑われる患者

(p.27参照)

本剤は免疫反応を減弱する作用を有し、正常な免疫反応に影

響を及ぼす可能性がありますので、重篤でなくても、感染症を

増悪・顕在化させるおそれがあります。感染症の患者又は感染

症が疑われる患者では、感染症の診断・治療を優先し、感染症

がコントロールできる状態となるまでは本剤の投与は控え、投

与後も十分な観察を行い、必要に応じて適切な処置を行ってく

ださい。

2)結核の既往歴を有する患者

(p.20参照)

本剤の作用により、陳旧性結核を再燃させる可能性がありま

す。十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ

遊離試験又はツベルクリン反応検査等を実施し、結核感染の有

無を確認した後、既感染者及び疑われる患者には本剤の投与前

に抗結核薬の適切な予防投与を行ってください。また、本剤の

投与中に定期的に問診及び胸部X線検査等を実施し、結核の

発症に十分注意してください。

3)…脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者…

及び家族歴のある患者

(p.22参照)

本剤を含む抗TNF製剤により、まれに脱髄疾患(多発性硬化症

等)の新たな発生もしくは悪化が報告されています。脱髄疾患

が疑われる患者及び家族歴のある患者に対しては、適宜神経学

的評価や画像診断等の検査を行い、危険性と有益性を慎重に

評価した上で本剤適用の妥当性を検討し、投与後も十分な観

察を継続してください。

4)…重篤な血液疾患(汎血球減少症、白血球

減少、好中球減少、血小板減少等)の患

者又はその既往を有する患者

(p.22参照)

本剤により、重篤な血液疾患(汎血球減少症、白血球減少、好

中球減少、血小板減少等)の発現が報告されています。本剤

との因果関係は不明ですが、本剤投与により既存の血液疾患

が悪化する可能性があるため、血液疾患の悪化が示唆された

場合は、本剤の投与を中止するなど適切な処置を行ってくださ

い。

5)間質性肺炎の既往歴のある患者

(p.19参照)

本剤投与により、肺線維症を含む間質性肺炎が現れる可能性

があります。間質性肺炎の既往歴のある患者では、間質性肺

炎が増悪又は再発することがあるため、定期的に問診を行うな

ど経過観察を慎重に行ってください。

6)高齢者

一般に高齢者では生理機能(免疫機能等)が低下しているため、

感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行ってくださ

い。

(8)

4. その他の注意すべき患者

1)他の生物製剤を投与中の患者

本剤は細胞性免疫反応を調節するTNFαの生理活性を抑制し、

宿主免疫能に影響を及ぼす可能性があります。他の生物製剤か

ら本剤へ切り替える場合は、十分な観察を行い、感染症の発

現や増悪への注意を継続してください。

2)………B型肝炎ウイルスキャリア患者、…

既往感染者

(p.24 〜 25参照)

B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰

性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、本剤を含む

抗TNF製剤の投与によるB型肝炎ウイルスの再活性化が認め

られています。報告された多くの症例は、免疫抑制作用を有す

る薬剤を併用していた症例でした。本剤の投与に先立ち、肝炎

ウイルス感染の有無を確認し、B型肝炎ウイルスキャリアの患

者又は既往感染者には、定期的に肝機能検査値や肝炎ウイル

スマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス再活

性化の徴候や症状の発現に注意してください。

3)生ワクチン接種

本剤投与中の患者において生ワクチンの接種に起因する感染

症の発現は報告されていませんが、本剤は宿主免疫能に影響

を及ぼす可能性があり、感染症発現のリスクを否定できないた

め、本剤投与中は生ワクチン接種を行わないでください。

4)…妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、

授乳婦

妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。妊婦又は

妊娠している可能性のある婦人には、治療による有益性が危険

性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。

また、本剤投与中の授乳は避けてください。本剤のヒト乳汁中

への移行は不明ですが、動物実験(サル)では本剤の乳汁中へ

の移行が報告されています。

5)小児等

小児等での使用経験はなく、安全性は確立していません。

(9)

5. インフォームド・コンセントのポイント

患者のインフォームド・コンセントの際は、シンポニー

®

投与による危険性及び有益性を十分にご説明いただ

き、患者の十分な理解を得た上で同意を取得してください。

ご説明に際しては、以下の内容を参考にしてください。

患者への説明(投与前)

シンポニー

®

の治療を始める際は、関節リウマチにおける本剤の作用機序及び効果、副作用につ

いてご説明ください。

患者への説明文書

①関節リウマチとTNFα

②シンポニー

®

(一般名:ゴリムマブ)とは

①関節リウマチとTNFα

 …関節リウマチの主な原因は、「免疫の異常」です。何らかの原因で体の免疫に異常が起きると、本来、

細菌やウイルスなどの病原体(異物)にはたらく物質(サイトカイン)が異常に増加し、自分の体の組織を

攻撃(自己免疫反応)して関節の炎症を引き起こし、痛みや腫れ、関節破壊を来たします。このサイトカ

インの代表が、TNFα(ティー・エヌ・エフ・アルファ)です。

②シンポニー

®

(一般名 : ゴリムマブ)とは

 

…シンポニー

®

は、関節リウマチの関節で発現しているTNFαに特異的に結合することで、TNFαに

よって引き起こされる関節の腫れや痛みを抑える治療薬です。

 

…シンポニー

®

の投与により、関節リウマチの炎症症状の改善や、関節破壊の進行の抑制、QOLの改

善が認められています。

 

…シンポニー

®

は、4週間に1回の間隔で、皮下に注射します。

(10)

シンポニー

®

投与後に副作用が発現した場合は、直ちに担当医に連絡するようにご指導ください。

患者への説明文書

③シンポニー

®

の副作用について

発現する可能性のある副作用及び投与における注意事項

注射部位に紅斑、疼痛、腫脹、かゆみ、出血などの注射部位反応がみられるこ

とがあります。

シンポニー

®

はTNFαの作用を抑制することで効果を発揮しますが、TNFαの

はたらきが抑えられることで免疫力(体を病原体などから守る力)が低下して、感

染症にかかりやすくなる可能性があります。

副作用の多くは鼻咽頭炎、上気道感染、気管支炎などの軽度なものですが、敗

血症、肺炎、結核などの重篤な感染症や、真菌などの日和見感染症にかかりや

すくなる可能性があります。

神経を覆っている膜(髄鞘)が破壊される病気(脱髄疾患)が起こることがあります。

代表的な疾患に多発性硬化症があります。

脱髄疾患にかかっている方又は既往のある方、あるいはご家族に脱髄疾患と診

断されたことのある方がいる場合は、必ず担当医に伝えてください。

血液中の白血球、好中球、血小板などが減少することがあります。

うっ血性心不全が現れる、又は症状を悪化させることがあります。

B型肝炎ウイルスキャリア又は既往感染(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又は

HBs抗体陽性)の患者さんでは、B型肝炎が再燃することがあります。

異常な自己免疫反応により自己抗体が現れ、関節痛・筋肉痛・皮疹などの症状

が現れることがあります。

本剤との因果関係は不明ですが、投与を受けた患者さんでは悪性腫瘍・悪性リ

ンパ腫が生じるリスクが高くなる可能性があります。

まれに投与30分以内に、呼吸困難、血圧低下、じんましん、吐き気などを生じ

るアナフィラキシーショックを含む重篤なアレルギー反応が起こることがあります。

本剤の注射器の注射針カバーの素材には天然ゴム(ラテックス)が含まれている

ため、ラテックスに過敏な場合、まれにかゆみ、発赤、じんましん、むくみ、発

熱、呼吸困難、喘息様症状、血圧低下、ショックなどのアレルギー性症状を起こ

すことがあります。

感染症の発現リスクが否定できないため、生ワクチン接種は行わないでください。

注 射 部 位 反 応

感 染 症、 結 核

う っ 血 性 心 不 全

B 型 肝 炎 の 再 燃

自 己 免 疫 疾 患

ア レ ル ギ ー 反 応

ラテックスアレルギー

生 ワク チ ン の 接 種

(11)

シンポニー

®

の投与にあたり、以下の事項に該当する場合には、事前に必ず担当医に申し出るように

ご指導ください。

患者への説明文書

④患者への確認事項(問診)

主な問診事項

次の病気にかかっている方、もしくはかかったことのある方は、医師にお申し出ください。

感染症(敗血症、肺炎など)

結核

間質性肺炎

慢性閉塞性肺疾患

(肺気腫、慢性気管支炎、COPD(慢性閉塞

性肺疾患の略号)などを含む)

脱髄疾患(多発性硬化症など)

悪性腫瘍

うっ血性心不全

重篤な血液疾患

(汎血球減少、再生不良性貧血など)

B型肝炎

その他の合併症

…妊婦又は妊娠している可能性のある方は、医師にお申し出ください。

…シンポニー

®

の治療中は授乳をすることができません。授乳中の方は授乳を中止してください。

…これまでに生物製剤の投与を受けたことのある方は、医師にお申し出ください。

患者への説明(投与後)

シンポニー

®

による治療を行っている間は、副作用が疑われる症状の発現に十分注意するようご指

導ください。

患者への説明文書

⑤患者への注意喚起

シンポニー

®

による治療中に異変を感じた場合は、速やかに担当医もしくは看護師に連絡してくださ

い。特に以下のような症状があらわれた場合は、すぐにご連絡ください。

風邪っぽい、寒気がする、熱がある、咳、痰を伴う咳が出る(特に持続する咳、発熱など)

嘔吐、下痢をする、息切れする、胸が痛む

疲れやすく、だるい、脱力する

発疹が出た、皮膚にかゆみがある、熱をもって腫れる

口内炎ができるようになった

(12)

6. 投与前に行う検査

シンポニー

®

による治療を始める前に、以下の問診・検査を行います。

治療開始前に行われる問診・検査

問診(p.11主な問診事項…参照)

血液検査(白血球数、リンパ球数、B型肝炎ウイルス、β-Dグルカン等)

結核スクリーニング検査

  必須項目…:……問診(既往歴、家族歴、結核患者との接触歴等)、

インターフェロン-γ遊離試験、ツベルクリン反応検査、…

胸部X線検査

  そ の 他…:……胸部CT撮影(結核、呼吸器疾患の有無)

※結核に関してはp.20、B型肝炎に関してはP.24 〜 25参照

関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用ガイドライン(2014年6月改訂版)

【投与禁忌】

1.…活動性結核を含む重篤な感染症を有している。

・…明らかな活動性を有している感染症を保有する患者においては、その種類に関係なく感染症の治療を

優先し、感染症の治癒を確認後にTNF阻害薬の投与を行う。

2.…NYHA分類Ⅲ度以上のうっ血性心不全を有する。Ⅱ度以下は慎重な経過観察を行う。

※NYHA(New…York…Heart…Association)心機能分類(1964年)

Ⅰ度:心臓病を有するが、自覚的運動能力に制限がないもの

Ⅱ度:……心臓病のため、多少の自覚的運動能力の制限があり、通常の運動によって、疲労・呼吸困難・動悸・

狭心痛等の症状を呈するもの

Ⅲ度:心臓病のため、著しい運動能力の制限があり、通常以下の軽い運動で症状が発現するもの

Ⅳ度:心臓病のため、安静時でも症状があり、最も軽い運動によっても、症状の増悪がみられるもの

3.…悪性腫瘍、脱髄疾患を有する。

日本リウマチ学会:関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用ガイドライン(2014年6月改訂版) http://www.ryumachi-jp.com/info/guideline_TNF.html 詳細は日本リウマチ学会ホームページをご参照ください。

(13)

Ⅲ.

投与時にご確認いただくこと

1. シンポニー

®

の用法・用量

用法・用量

メトトレキサートを併用する場合

通常、成人にはゴリムマブ(遺伝子組換え)として50mgを4週に1回、皮下注射する。なお、患者の状

態に応じて1回100mgを使用することができる。

メトトレキサートを併用しない場合

通常、成人にはゴリムマブ(遺伝子組換え)として100mgを4週に1回、皮下注射する。

≪用法・用量に関連する使用上の注意≫

1.………100mg投与を行う際は、100mg投与は50mg投与に比較して、一部の重篤な副作用の発現頻度

が高まる可能性があることを考慮すること。(添付文書「その他の注意」の項参照)

2.………本剤3…〜…4回投与後に治療反応が得られない場合は、治療継続の可否も含め、治療計画を再考する

こと。

3.………メトトレキサート併用下での100mg投与は、50mg投与に比べて関節の構造的損傷の進展防止効果

が優ることが示唆されていることから、患者の症状、関節の画像検査所見、臨床検査値等を勘案して

関節の構造的損傷の進展が早いと考えられる場合に慎重に考慮すること。(添付文書「臨床成績」の項

参照)

4.………本剤単独投与による有効性はメトトレキサート併用時に比べ低いことが示されているため、本剤の単独

投与はメトトレキサートが使用できない場合等に考慮すること。(添付文書「臨床成績」の項参照)

プランジャー ニードルガード 作動クリップ ニードルガード ウイング 針カバー 針 ニードルガード 本体 薬液 確認窓 プランジャーヘッド バネ ラベル

各部名称

①シンポニー®のプレフィルドシリンジは針刺し 防止機能が付いております。針刺し防止機能の誤 作動を防ぐために、操作中は「ニードルガード作動 クリップ」に触れないようご注意ください。 ②針カバーの素材には乾燥天然ゴム(ラテックス類 縁物質)が含まれておりますので、ラテックスに 過敏な方はご使用の際、ご注意ください。 注意点! ●前回と同じ位置への注射は避けてください。 ●皮膚に異常のある部位(傷、発疹、発赤等の部位) には注射しないでください。 注意点! シンポニー®を注射する部位は、上腕部、腹部、大腿部のいずれかの箇所が適しています。 シンポニー®の注射部位 上腕部 腹部 大腿部

2. シンポニー

®

の投与方法

本剤は、患者による自己注射ではなく、医療従事者による投与が必要です。

下記の手順により投与してください。

(14)

❶ 投与前の準備

投与前に冷蔵庫から取り出し、常温に戻した後に投与してください。

なお、冷蔵庫から取り出した際に製剤が凍結していた場合は、使用しないでください。

また、製剤は決して振らないでください。

❷ 投 与

シリンジおよび薬液の確認

2

個装箱からの取り出し

1

●シリンジ内部の薬液は澄明またはわずかに混濁した液です。 ●薬液が濁っていたり、変色している、あるいは異物が混入してい る場合には使用を中止してください。 ●薬液中に気泡が見られることがありますが問題ありません。 注意点! プレフィルドシリンジのニードルガード本体部分を、針カバーを 上にした状態でしっかりと持ちます。その際、ニードルガード作 動クリップ部分に触れないようにしてください。シリンジが壊れ ていたり、期限が過ぎていないかを確認します。また、薬液確 認窓よりシリンジ内の色が無色もしくは淡黄色であることを 確認します。 ●プランジャーヘッド部分を持って取り出すと、針刺し防止機能が 作動しなくなるおそれがあります。 注意点! 個装箱の中にあるプラスチックケースからシンポニー®本体を 取り出します。この際、シンポニー®のシリンジ中央部分のニー ドルガード本体を必ず持ってください。

シリンジを持つ

2

針カバーの取り外し

1

針を皮膚から抜く

4

シンポニー

®

の投与(皮下のみに注入)

3

●プランジャーヘッドには圧力をかけないようにしてください。 ●どのような場合でもプランジャーを後ろへ引かないようにして ください。 注意点! ●プランジャーヘッドがニードルガードウイング部分に完全に挟まる状態ま で、プランジャーを押し込み、薬液をすべて投与し切るようにします。 ●プランジャーヘッドを最後まできっちり押し込まないと、針刺し防 止機能は作動しません。 注意点! 片方の手で、人差し指と中指で挟むようにしてニードルガード 本体を持ち、親指をプランジャーヘッドに添えます。 ●針カバーを取り外す際、針もしくはプランジャーやプランジャー ヘッドに触れないよう注意してください。 ●針カバーを取り外したら、速やかに薬液を注入してください。 ●針の先端に液体の滴が見られることがありますが問題ありません。 注意点! 投与の準備が整う(投与直前)まで、針カバーは取り外さないで ください。投与の準備が整ったら、片手でニードルガード本体部 分を持ち、もう片方の手でまっすぐ針カバーを取り外します。 プレフィルドシリンジを持っていない方の手で、あらかじめ消毒し た投与部位をやさしくつまみます。針先の断面を上に向け、つま んだ皮膚の中央に10∼30度の角度で針を素早く挿入し、プラン ジャーヘッドが押し切れるまでゆっくり皮下に注入を続けます。 薬液をすべて投与し切ったら、プランジャーヘッドを押し続けた まま、針を皮膚から抜きます。

(15)

投与後は患者の状態にご注意ください。特に重篤なアレルギー症状(p.23参照)、注射部位反応(p.27参照)

の発現等に注意し、必要に応じて適切な処置を行ってください。

3. シンポニー

®

の保存方法

シンポニー

®

は遮光し、凍結を避けて2 〜 8℃で保存してください。

使用期限は製造後2年です。使用前に、ラベル、外箱に表示されている最終使用年月を必ず確認してご使用

ください。

●ニードルガードが作動しない場合には、針の取り扱いに十分ご 注意ください。 注意点! 完全に皮膚から針が離れたら、プランジャーヘッドからゆっくり 親指の圧力を緩めます。 針全体がすっぽりとかくれるように、ニードルガード部分が スライドします。 使用後のプレフィルドシリンジは、分解したりせずに、そのま ま耐貫通性廃棄容器に適切に廃棄してください。

(16)

Ⅳ.

投与後にご注意いただきたいこと

1. 起こりうる副作用とその対策

シンポニー

®

は、細胞性免疫反応を調節するTNFα(腫瘍壊死因子α)に特異的に結合し、その生理活性を抑

制するモノクローナル抗体であり、過剰に産生されているTNFαを介したシグナル伝達経路を阻害すること

で効果を発揮します。しかしながら、TNFαの有する正常な生理機能を阻害することによる副作用が発現する

可能性があります。本剤を含む免疫系に影響を及ぼす薬剤は、感染症及び悪性腫瘍に対する宿主の防御機構

やワクチン接種に対する応答に影響を及ぼす可能性があります。

本剤の投与により発現する可能性のある注意すべき副作用は、以下のとおりです。承認時までの国内外の臨

床試験の結果から、本剤投与により発現する副作用はいずれも抗TNF製剤の類薬で認められているものと同

様であり、本剤のみに特有の有害事象は認められていません。

本剤による治療開始前に必ず熟読いただき、適正使用をお願いいたします。

また、本剤の国内における使用経験は限られているため、本適正使用ガイドに記載されている副作用以外に

も最新の製品添付文書を熟読の上、十分に注意してください。

なお、事前に必ず患者又は家族への説明を行ってください。

(17)

1)重大な副作用

*:添付文書における重大な副作用

本剤を含む抗TNF製剤において、敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の致命的な感染症が報

告されており、重篤な感染症の多くは免疫抑制療法を併用している患者において認められています。

本剤の国内臨床試験(承認時)

※1

では敗血症の発現は認められませんでしたが、肺炎(0.7%)等の重篤な感

染症が認められており、感染症による死亡例1例が報告されています。海外臨床試験

※2

における重篤な感染

症の発現割合は、ゴリムマブ50mg群1.5%、ゴリムマブ100mg群2.2%でした。

※1:国内4試験統合における副作用 ※2:海外3試験統合における副作用(16週まで)

悪寒、発熱、咳、痰、鼻水、倦怠感等

重篤な感染症(敗血症等)の患者には、シンポニー

®

は投与禁忌となっています。

感染症の再発を繰り返す患者、易感染性の状態にある患者、あるいは慢性、潜在性の感染又は局所感染が

ある患者に対しては、慎重に投与してください。

また、本剤は抗TNF製剤であり、アバタセプト(遺伝子組換え)の併用により重篤な感染症の発現の可能性が

あるため、本剤とアバタセプト(遺伝子組換え)の併用は行わないでください。プラセボを対照とした海外臨床

試験において、抗TNF製剤とアバタセプト(遺伝子組換え)の併用により、効果の増強は示されず、抗TNF

製剤のみによる治療を受けた患者と比べて感染症及び重篤な感染症が多く発現したとの報告

1,2)

があります。

1)…Weinblatt,…M.,…et…al.:…Arthritis…Rheum.,…54:…2807,…2006 2)…Weinblatt,…M.,…et…al.:…Ann.…Rheum.…Dis.,…66:…228,…2007

本剤による治療中は十分な観察を行い、感染症の発現や増悪に注意してください。重篤な感染症の初期症状

や感染症を疑う所見を認める場合は、本剤による治療は一時中断し、次ページのフローチャートを参考に適切

な処置を行ってください。感染症が完治するまで本剤の投与を再開せず、感染症治療を優先してください。

敗血症が発現すると頻脈、頻呼吸、低血圧、乏尿、錯乱等の他、肺、腎臓、肝臓を含む多くの臓器が機能

不全に陥ることもあります。その場合には、本剤の中止、原因菌の同定、抗菌薬の投与、輸液負荷、昇圧薬

や強心薬の投与、輸血(赤血球、血小板)、血糖コントロール、副腎皮質ステロイドの投与、人工呼吸管理、

血液透析等の適切な処置を行ってください。

患者に対しては、感染源への接触を避けるように説明し、感染症の症状がみられる場合には自己判断せず、

速やかに担当医に連絡するように指導してください。

主な初期症状

投与前の注意

投与中の注意

重篤な感染症

(18)

発熱、咳、呼吸困難(PaO

2

、SpO

2

の低下)

胸部X線、CT、身体所見、臨床検査

生物学的製剤、

トファシチニブ一旦中止

実質性陰影

間質性陰影

呼吸器内科医、放射線専門医の読影

喀痰培養、血液培養

抗酸菌染色・培養

血中β-Dグルカン(β-DG)測定

可能なら誘発喀痰ないしBALで

菌体染色・PCR、インフルエンザ、

マイコプラズマ、クラミジア、レジオネラの検査

すべて陰性

抗菌薬治療が無効ないし

悪化で病原体不明

いずれかで

陽性

β-DG、PCR

および他の病原体

すべて陰性

β-DGまたは

PCR陽性

β-DG、PCRとも陰性

他の病原体検査で陰性

細菌性肺炎

または結核

薬剤性肺炎、

リウマチ肺など

ニューモシスチス

肺炎(PCP)

PCP以外の

非定型肺炎

生物学的製剤、トファシチニブ投与中における発熱、咳、呼吸困難に対するフローチャート

日本リウマチ学会:関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用ガイドライン(2014年6月改訂版) http://www.ryumachi-jp.com/info/guideline_TNF.html 詳細は日本リウマチ学会ホームページをご参照ください。

(19)

本剤投与により、肺線維症を含む間質性肺炎が現れる可能性があります。国内において、本剤との因果関係

を否定できない「間質性肺炎」が報告されています。また、海外臨床試験においては重篤な間質性肺疾患が

1例、その他3例4件に肺臓炎が報告されています。

痰を伴わない咳嗽(乾性咳嗽)、息切れ、発熱等

呼吸困難が高度の場合、頻呼吸、聴診による捻髪音(fine…crackles)

本剤投与中は呼吸器症状に十分注意してください。間質性肺炎の既往歴のある患者、間質性肺炎の疑われる

患者に対しては、定期的に問診を行うなど経過観察を慎重に行ってください。

異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤の投

与を中止するとともにニューモシスティス肺炎と鑑別診断(β-Dグルカン、KL-6の測定等)を考慮に入れ、適

切な処置を行ってください。

患者に対しては、肺疾患の副作用が疑われる症状がみられる場合には、速やかに担当医に連絡するように指

導してください。

主な初期症状

投与中の注意

間質性肺炎

(20)

一般に、結核菌に対する生体防御機構として腫瘍壊死因子(TNF)が主な役割を果たすことが報告されていま

す。シンポニー

®

投与によりTNFαを介する免疫機能が低下し、播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(胸膜、

リンパ節等)を含む結核に感染する可能性があります。また、TNFαは肉芽腫形成にも関与しているため既感

染患者の結核を活動化させるおそれがあり、結核の再燃を来たす可能性があります。

本剤の国内臨床試験(承認時)では活動性結核の発現は認められていませんが、海外臨床試験では13例に

活動性結核の発現が報告されています。これらは1例を除き、いずれも治療により事象は消失しました。

持続する咳、体重減少、発熱等

主な初期症状

本剤の投与に先立ち、すべての患者に十分な問診及び胸部 X 線検査に加え、インターフェロン -γ遊離試験

又はツベルクリン反応検査による結核スクリーニング検査を必須とし、必要に応じて胸部 CT 撮影などを行い、

潜在性結核感染の有無を確認してください。

特に、重篤な疾患もしくは易感染状態の患者においては、ツベルクリン反応等の検査で偽陰性となる可能性

があるので注意してください。結核の既往歴を有する患者及び結核感染が疑われる患者には、複数の検査に

より適切に感染の有無を確認し、必要に応じて結核の診療経験がある医師に相談してください。

活動性結核感染の場合

活動性結核感染の患者には、シンポニー

®

は投与禁忌となっています。投与を考慮する場合は、活動性結

核に対する治療(化学療法)を行った後に再度、結核スクリーニングを行ってください。

結核の既感染患者の場合

結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談してください。

(1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、

(2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、

(3)…インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者、

(4)…結核患者との濃厚接触歴を有する患者、

のいずれかの患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投

与開始前に適切な抗結核薬を投与してください。

投与前の注意

本剤投与中は、定期的に問診及び胸部X線検査等を行い、結核症状の発現に十分注意してください。本剤

投与前にツベルクリン反応等の検査が陰性の患者においても、投与後活動性結核が現れることがあるため注

意してください。

患者に対しては、結核が疑われる症状(持続する咳、発熱等)がみられる場合には、速やかに担当医に連絡す

るように指導してください。

投与中の注意

結核

(21)

抗TNFα製剤投与に先立つ3週間、

抗結核薬(INH等)の投与を行い、以後も

計6∼9ヵ月間並行して投与

十分な問診*、胸部X線検査*、胸部CT検査**、インターフェロン-γ遊離試験***、ツベルクリン反応検査***

結核に関する総合的評価

抗TNFα製剤投与開始

評価可能

疑わしい もしくは 不明

診断結果

結核既感染(疑いを含む)

結核の既往歴は認められない

活動性結核に

対する治療開始

抗結核薬

予防投与開始

活動性結核

呼吸器/放射線専門医の評価

(*は必須項目、**は適宜、***はどちらか一方を必須とする) 渡辺彰:リウマチ科,…37:356,…2007より引用改変

生物学的製剤投与時の結核予防対策

(22)

本剤を含む抗TNF製剤において、中枢神経系の新たな脱髄疾患(多発性硬化症等)の発現もしくは悪化が報告

されています。本剤の国内臨床試験(承認時)では脱髄疾患の発現は認められていませんが、海外臨床試験に

おいて新たな脱髄疾患が1例、既存の脱髄の悪化とみられる非重篤な脱髄疾患が1例に認められています。

海外において認められた副作用であり頻度は不明ですが、まれに汎血球減少症、白血球減少症、好中球減少

症、血小板減少症等の重篤な血液障害が発現したとの報告があります。また、重篤な血液障害の既往を有す

る患者では、症状が悪化するおそれがあります。

…腕、下肢、体幹、顔にしびれ、刺すような痛み、焼けつくような感覚異常、疲労感、手脚の動作の鈍化、複

視や眼のかすみ等の視力障害、気分の変動や抑うつ等の精神性障害等

発熱持続、皮下出血、出血、蒼白等

脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者には、シンポニー

®

は投与禁忌となっています。

脱髄疾患が疑われる徴候を有する患者及び家族歴のある患者に対しては、神経学的評価や画像診断等の検査

を行い、危険性と有益性を慎重に評価した上で、本剤適用の妥当性を検討してください。

異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行ってください。

本剤投与後は十分に観察を行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなどの適切な処置を行っ

てください。

主な初期症状

主な初期症状

投与前の注意

投与中の注意

投与中の注意

脱髄疾患

重篤な血液障害

(23)

シンポニー

®

はうっ血性心不全に対し、投与禁忌となっています。うっ血性心不全の発症リスクのある患者に

対しては、本剤投与中は十分な観察を行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなどの適切な

処置を行ってください。

投与中の注意

本剤はうっ血性心不全患者を対象とした臨床試験を実施していませんが、他の抗TNF製剤におけるうっ血

性心不全を対象とした臨床試験では、心不全症状の悪化、死亡率の上昇が報告されており、本剤を含む抗

TNF製剤によりうっ血性心不全の症状を悪化させるおそれがあります。

本剤の国内臨床試験(承認時)ではうっ血性心不全の発現報告はありませんでした。海外臨床試験では24週ま

でに2例にうっ血性心不全の発現が認められましたが、本剤との因果関係なし、可能性小と判定されました。

うっ血性心不全

ショック・アナフィラキシー様症状 : 呼吸困難、血圧低下、チアノーゼ、吐き気等

主な初期症状

投与前の注意

本剤投与前に十分な問診を行い、アレルギー歴、家族歴等を確認してください。

投与中の注意

観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、速やかに適切な処置を行ってください。

対処方法

本剤の国内臨床試験(承認時)では報告されていませんが、海外臨床試験においてアナフィラキシー様症状等

の重篤なアレルギー反応が発現したとの報告があり、本剤初回投与後に発現した症例も報告されています。

また、他の抗TNF製剤で、遅発性にアレルギー反応(筋肉痛、関節痛、発熱、発疹等)が起こることが報告さ

れています

1)

1)Lees…CW.,…et…al.:…Ailment…Pharmacol…Ther.,…29:…286,…2009

重篤なアレルギー反応

発熱、全身倦怠感、体重減少、多関節痛(炎)、顔面蝶型紅斑、紅斑様発疹、漿膜炎、貧血、血小板減少、

腎症状、神経症状、心膜炎、胸膜炎、肺実質病変等

主な初期症状

本剤投与後に抗核抗体陽性のループス様症候群が発現した場合は、本剤の投与を中止してください。遷延

化する場合は抗炎症剤あるいは副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行い、症状が回復するまで患者

投与中の注意

本剤の国内臨床試験(承認時)ではループス様症候群の発現は認められていませんが、海外臨床試験におい

て、新たな自己免疫疾患として軽度の全身性エリテマトーデスの発現が1例報告されています。発現頻度

は不明ですが、本剤投与によりループス様症候群等の自己免疫疾患が発現する可能性があります。

ループス様症候群

(24)

本剤を含む抗TNF製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリア患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつ

HBc抗体又はHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルスの再活性化が認められています。報告された症

例の多くは、免疫抑制作用を持つ薬剤を併用していた症例です。

B型肝炎ウイルスキャリア患者又は既往感染者に対して本剤を投与する場合は、本剤の投与開始前、投与

中、及び投与中止後数ヵ月間は肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、次ページ

の「B型肝炎対策ガイドライン」を参考に、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状発現の評価及び経過観

察を慎重に行ってください。

投与中の注意

2)その他の重要な副作用

B型肝炎ウイルスの再活性化

(25)

スクリーニング(全例) HBs抗原 注1) HBs抗原(+) 注2) 核酸アナログ投与

2.1 log copies/mL以上 2.1 log copies/mL未満

2.1 log copies/mL以上 2.1 log copies/mL未満 注2), 8), 9), 10) 注6) 注6) 注7) HBV DNA定量 注4) 通常の対応 HBe抗原、HBe抗体、 HBV DNA定量 HBs抗原(−) HBc抗体、HBs抗体 HBc抗体(+)またはHBs抗体(+) 注5) a, b, c モニタリング HBV DNA定量 1回/1∼3か月 AST/ALT 1回/1∼3か月 (治療内容を考慮して間隔・期間を検討する) HBc抗体(−)かつHBs抗体(−) 注3)

免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン(改訂版)

補足

血液悪性疾患に対する強力な化学療法中あるいは終了後に、HBs抗原陽性あるいはHBs抗原陰性例の一部にHBV再活性化によりB型肝炎が発症し、 その中には劇症化する症例があり、注意が必要である。また、血液悪性疾患または固形癌に対する通常の化学療法およびリウマチ性疾患・膠原病などの 自己免疫疾患に対する免疫抑制療法においてもHBV再活性化のリスクを考慮して対応する必要がある。通常の化学療法および免疫抑制療法において は、HBV再活性化、肝炎の発症、劇症化の頻度は明らかでなく、ガイドラインに関するエビデンスは十分ではない。また、核酸アナログ投与による劇症化 予防効果を完全に保証するものではない。 注1)… 免疫抑制・化学療法前に、HBVキャリアおよび既往感染者をスクリーニングする。まずHBs抗原を測定して、HBVキャリアかどうか確認する。 HBs抗原陰性の場合には、HBc抗体およびHBs抗体を測定して、既往感染者かどうか確認する。HBs抗原・HBc抗体およびHBs抗体の測定 は、高感度の測定法を用いて検査することが望ましい。また、HBs抗体単独陽性(HBs抗原陰性かつHBc抗体陰性)例においても、HBV再活 性化は報告されており、ワクチン接種歴が明らかである場合を除き、ガイドラインに従った対応が望ましい。 注2)… HBs抗原陽性例は肝臓専門医にコンサルトすること。全ての症例で核酸アナログ投与にあたっては肝臓専門医にコンサルトするのが望ましい。 注3)… 初回化学療法開始時にHBc抗体、HBs抗体未測定の再治療例および既に免疫抑制療法が開始されている例では、抗体価が低下している場合 があり、HBV…DNA定量検査などによる精査が望ましい。 注4)… 既往感染者の場合は、リアルタイムPCR…法によりHBV…DNAをスクリーニングする。 注5)… a.………リツキシマブ・ステロイド、フルダラビンを用いる化学療法および造血幹細胞移植例は、既往感染者からのHBV再活性化の高リスクであり、 注意が必要である。治療中および治療終了後少なくとも12か月の間、HBV…DNAを月1回モニタリングする。造血幹細胞移植例は、移植後 長期間のモニタリングが必要である。 … b.………通常の化学療法および免疫作用を有する分子標的薬を併用する場合においても頻度は少ないながら、HBV再活性化のリスクがある。HBV… DNA量のモニタリングは1〜3か月ごとを目安とし、治療内容を考慮して間隔および期間を検討する。血液悪性疾患においては慎重な対応 が望ましい。 … c.………副腎皮質ステロイド、免疫抑制薬、免疫抑制作用あるいは免疫修飾作用を有する分子標的治療薬による免疫抑制療法においても、HBV再 活性化のリスクがある。免疫抑制療法では、治療開始後および治療内容の変更後少なくとも6か月間は、月1回のHBV…DNA量のモニタリン グが望ましい。6か月後以降は、治療内容を考慮して間隔および期間を検討する。 注6)… 免疫抑制・化学療法を開始する前、できるだけ早期に投与を開始するのが望ましい。ただし、ウイルス量が多いHBs抗原陽性例においては、核 酸アナログ予防投与中であっても劇症肝炎による死亡例が報告されており、免疫抑制・化学療法を開始する前にウイルス量を低下させておくこ とが望ましい。 注7)… 免疫抑制・化学療法中あるいは治療終了後に、HBV-DNAが2.1…log…copies/mL以上になった時点で直ちに投与を開始する。免疫抑制・化学 療法中の場合、免疫抑制薬や免疫抑制作用のある抗腫瘍薬は直ちに投与を中止せず、対応を肝臓専門医と相談するのが望ましい。 注8)… 核酸アナログはエンテカビルの使用を推奨する。 注9)… 下記の条件を満たす場合には核酸アナログ投与の終了を検討してよい。 スクリーニング時にHBs抗原陽性例ではB型慢性肝炎における核酸アナログ投与終了基準を満たす場合。スクリーニング時にHBc抗体陽性ま たはHBs抗体陽性例では、(1)免疫抑制・化学療法終了後、少なくとも12か月間は投与を継続すること。(2)この継続期間中にALT(GPT)が 正常化していること。(但しHBV以外にALT異常の原因がある場合は除く)(3)この継続期間中にHBV…DNAが持続陰性化していること。 注10)…核酸アナログ投与終了後少なくとも12か月間は、HBV… DNAモニタリングを含めて厳重に経過観察する。経過観察方法は各核酸アナログの 使用上の注意に基づく。経過観察中にHBV…DNAが2.1…log…copies/mL以上になった時点で直ちに投与を再開する。 日本肝臓学会肝炎診療ガイドライン作成委員会:B型肝炎治療ガイドライン(第2版),…2014年6月

(26)

本剤を含む抗TNF製剤で、悪性リンパ腫等の悪性腫瘍の発現が報告されています。抗TNF製剤との因果関

係は明確ではありませんが、本剤投与により悪性腫瘍が発現することが報告されています。

関節リウマチ及びその他の慢性炎症性疾患の患者では、免疫抑制剤の長期間投与によりリンパ腫の発現リス

クが高いこと

1)

、疾患活動性が高い患者集団ではリンパ腫の発現リスクがさらに高くなること

1,2)

、他の免疫

抑制剤による悪性リンパ腫の発現リスクへの影響の可能性があること

3,4,5)

が報告されています。

また、本剤を含む抗TNF製剤でメラノーマの発現

6)

、他の抗TNF製剤でメルケル細胞癌の発現

7,8)

が報告

されています。

1)Baecklund…E.,…et…al.:…Arthritis.…Rheum.,…54:…692,…2006 2)Wolfe,…F.,…et…al.:…Arthritis.…Rheum.,…50:…1740,…2004 3)Taillan,…B.,…et…al.:…Clin.…Rheumatol.,12:…93,…1993 4)Mariette,…X.,…et…al.:…Blood.,…99:…3909,…2002 5)Jones,…M.,…et…al.:…Br.…J.…Rheumatol.,…35:…738,…1996 6)Raaschou…P.,…et…al.:…BMJ,…346:…f1939,…2013 7)De…Giorgi…V.,…et…al.:…Acta…Derm…Venereol.,…91:…354,…2011 8)Linn-Rasker…SP.,…et…al.:…Ned…Tijdschr…Geneeskd.,…156:…A4464,…2012

本剤投与中は、患者の状態を十分に観察してください。

投与中の注意

悪性腫瘍

本剤のシリンジ注射針部分のカバーには乾燥天然ゴム(ラテックス類縁物質)が含有されているため、ラテック

スに過敏症の既往歴あるいは可能性のある場合は、かゆみ、発赤、蕁麻疹、むくみ、発熱、呼吸困難、喘

息様症状、血圧低下、ショック等のアレルギー性症状を起こすことがあるので注意してください。

ラテックスアレルギー

(27)

国内臨床試験(承認時)において、本剤投与による注射部位反応(硬結、そう痒感、蕁麻疹等)が5.5%、注

射部位紅斑が9.3%に認められました。本剤に対する抗体陽性例は少ないことから、注射部位反応と抗体の

存在との関連性は不明です。

国内臨床試験(承認時)における感染症及び寄生虫症の副作用発現率は、138例(31.9%)214件で、主な

感染症及び寄生虫症は、鼻咽頭炎17.3%、咽頭炎3.5%、胃腸炎2.5%、上気道感染1.6%、気管支炎

1.4%、帯状疱疹1.4%でした。海外臨床試験における感染症及び寄生虫症の副作用発現率は、ゴリムマブ

50mg投与群で11.0%、100mg投与群で10.7%でした。

注射部位に発現する紅斑、発赤、疼痛、腫脹、そう痒、硬結、出血、血腫等

注射部位反応の多くは数日で自然に消失しますが、皮膚の状態によりステロイド剤、抗アレルギー剤、抗ヒス

タミン剤による処置を行ってください。

症状発現に注意し、必要に応じて適切な処置を行ってください。

悪寒、発熱、咳、痰、鼻水、倦怠感等

主な初期症状

投与中の注意

投与中の注意

主な初期症状

3)頻度の高い副作用

注射部位反応

感染症

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