力・・・物体を変形させたり、物体の速度を変えたりするはたらき
力はベクトル(向きと大きさを持つ)→矢印を用いて表す 合成と分解
つり合いの条件
力の三要素 力の大きさ 力の向き
力のはたらく点(作用点)
作用線=作用点を通り、力の方向に引いた直線
(ニュートンの)運動の三法則 1. 慣性の法則
物体に力がはたらかない(または、はたらいている力がつりあっている)とき、静止し ている物体はいつまでも静止を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける。
2. 運動の法則
物体に力がはたらくとき、物体には力と同じ向きに加速度(速度の変化)が生じる。加 速度の大きさ
aは、はたらく力の大きさ
Fに比例し、物体の質量mに反比例する。
→
𝐹⃗ = m𝑎⃗3. 作用・反作用の法則
物体
Aが物体
Bに力F
→を及ぼすと、同時に、物体
Bは物体
Aに対して、力
Fと同一作 用線上にあって、大きさが等しく、向きが反対の力―F
→を及ぼす。
問題)以下の現象を説明する法則を上の3つの中から選んで答えなさい。
(1)
スケートリンク上で、物体が同じ速さで滑り続けている。
(2)
車を運転しているとき、急ブレーキをかけると車が止まった。
(3)
壁を思いっきり拳で殴ると、手の骨が折れた。
物体にはたらくいろいろな力
1.重力 ― 地球が物体を引く力(万有引力)
作用点: 物体の重心 向き: 鉛直下向き
大きさ:
𝑚𝑔(物体の質量 × 重力加速度)
以下の問題で、特に指示がなければ重力加速度の大きさを
9.8 m/s2として答えなさい。
問)質量
2.0 kgの物体にはたらく重力の大きさを求めなさい。
2.糸の張力 ― (伸びない)糸でつながれた物体が糸に引っ張られる力 作用点: 糸がつながれた点
向き: 物体から糸に向かう方向 大きさ: 糸の両端で等しい
3.抗力 ― 物体が水平面(床や壁)から受ける力。以下の(1)と(2)の合力。
(1)垂直抗力
向き: 水平面と垂直で、面から物体の方向
大きさ: 物体が面に及ぼす力の大きさに等しい(作用・反作用の法則)
問)水平面上に質量
4.0kgの物体が置かれて静止している。物体にはたらく垂直抗力の向き と大きさを求めなさい。
(2)摩擦力 ― 物体が粗い(ざらざらした)面から受ける力。
① 静止摩擦力(物体が面に対し静止している場合)
向き: 水平面に平行で、面に対し物体を動かそうとする力の向きと逆向き 大きさ: 面に対し物体を動かそうとする力の大きさと同じ。
静止摩擦力の大きさの最大値(限界値)F
0は垂直抗力の大きさNに比例する →
F0=μ0N(μ
0:静止摩擦係数) 。このときの摩擦力を最大摩擦力という。
問)水平面上に質量
4.0kgの物体が置かれて静止している。この物体に水平な力
Fを加え、
その大きさを徐々に大きくしていったところ、
19.6Nを超えた瞬間に動き始めた。静止摩擦 係数を求めなさい。
② 動摩擦力 (物体が面に対し動いている場合)
向き: 水平面に平行で、物体の(面に対する)運動方向と逆向き
大きさ: 垂直抗力の大きさNに比例する。(物体を引く力や物体の速度によらない) F
=μ’N(μ’を動摩擦係数という。一般にμ’<μ
0)
問)粗い水平面上を質量
4.0kgの物体が東向きにすべっている。動摩擦係数を
0.25とする
とき、動摩擦力の向きと大きさを求めなさい。
4.ばねの弾性力 ― 物体につながれたばねの弾性が物体に及ぼす力。
作用点: ばねがつながっている点
向き: 物体からばねに向かう方向(伸びているばね)または、ばねから物体に向かう方 向(縮んでいるばね) 。
大きさ: ばねの自然長からののび
xに比例する。弾性力の大きさF=kx (フックの法則)。
このとき、k をばね定数(単位:ニュートン毎メートル [N/m])という。
問)水平に置かれたばね定数
50N/mのばねの一端を壁に固定し、他端を
5.0Nの大きさの 力で壁と逆向きに引っ張った。このとき、ばねの伸びを求めなさい。
また、このばねを壁から外し、両端を同じ
5.0Nの大きさの力で左右に引っ張った。このと き、ばねの伸びを求めなさい。
物体が静止しているとき、物体にはたらく力𝐹⃗
𝑖の合力は0
⃗⃗である(力がつり合っている、と いう)。
∑ 𝐹⃗𝑖 𝑖
= 0⃗⃗
練習問題1)
(1)下図において、物体A、Bにはたらく力をその名称とともにかきいれよ。ただし、床 面はなめらかであるとする。
(2)物体が静止しているとき、(1)でかきいれた力のうち、つり合っているものはどれ とどれか。
(3)
2. (1)下図において、物体Aにはたらく力をすべて、その名称とともにかきいれよ。た だし、物体は静止しているものとする。
A
B
伸びているばね
(2)斜面の角度θを大きくしていくと、ある角度θ
0(摩擦角という)で物体は動き始め た。θ
0と静止摩擦係数μ
0の関係式を求めよ。ただし、重力加速度の大きさを𝑔とする。
解)垂直抗力の大きさを
Nとする。物体が動き始める直前の斜面に対して水平方向のつり 合いの式は
m𝑔 sin𝜃0= 𝜇0N…(1)
一方、斜面に対して垂直方向の力のつり合いの式は
m𝑔 cos𝜃0= N…(2)
(1),(2)よりN
を消去すると、𝜇
0= tan𝜃0A 粗い面
θ