本G富山初hasarpgraha第 4i畠 (松島) l *Garharrhasa",graha第4{島 松島央能 O. はじめに *Garharrhasamgraha (以下GAS)は世親に帰せられる作品であるが、 チベット訳しか現存 していないためもあってか、研究は未だに数えるほどしかない」筆者は現在P.Skilling氏 と共同で校訂テキストを準備中であるが、 その過程で幾つかの興味深い点にであった.今 回扱う第4偶もその一つである園 まずテキストの形式についてであるが、多くの世貌作の論蓄のように、偶頒とそれに対 する註釈という形を取っている.しかし、彼のその他のテキストと大きく異なる点は、註 釈の対象となる偏頒がほぼ全て初期仏典からの引用であり、自作の偶頒を使用していな い、ということである九また、註釈部分ではAbhidharmakosabhã~ya (以下AKBh)や Abhidharmasamuccaya (以下AS)などからの引用が多く見られるものの、著者問題は未だ 解決を見ていないもちろん、 GASの作者を確定し、さらに思恕史的クロノロジーを確 定するためには.テキスト全体についての精密な思想研究が必要となるが、その際に世親 の代表作のひとつであるAKBh、さらには唯識系諸論番との比較研究は大きな指針となる であろう. 今回扱う部分には、 GASの字宙観を示すリストが含まれ、 AKBhとの比較対照が容易と なる.この研究によって著者の思想的背景を解明する一つの手がかりを示し、さらには著 者問題に関するひとつの視点を提示したい. 1. GAS第4偏について まずは問題となるGASの第4偶を紹介する. GAS [248r3-5]' J1g rten出 副scadrab tu 'gul// jig口 回 出 制scad rab 1u g.yos// jig rtcn thams cad rab tu bsrcgs// jig rtcn thamscaddud pas bdugs// gul ba mcd cing g.yo mcd la // so so'i skycbos ma bstcncing // gang na bdud kyi rtCD mcd pa//dcrni bdag nyid mngo par dga'a// 一切世間は燃えている.一切世間は鰭らいでいる. 一切世間は焦がされている.一切世間は焼かれている. 燃えることなく、動揺せず.凡夫を伴わない、 魔の寄りつかない[境地]、それを私は歓喜する. この侮頒はSa田 卯ttanikaya,Thcngatha, M油亙vastuにみられるものに極めて似ている,GAS 第4偶は2つの偏頒よりなるが、第一の偶頒のa.b.c,d句の後半に想定されるサンスクリッ トはそれぞれprakarnpi阻I!l,pracali阻f!1,prajvalit8f!1,adipi阻早となっており、その順序が若干異 なり、またb句 (p岡 田lit佃)は恐らくGASのみ異なるようであるが、そのもととなった偏 頒は同ーのものであった可能性がある. さて、この偶頒に現れた「一切世間J ('jig rt閉 山 田scad)を説明する際に、註釈者は 器世間 (snodkyi 'jig口entbh量J四aloka)と有情世間 (semscaD gyi 'jigl1en, saltv叫oka)とに分
施谷大学悌教学研究室年報第 13号2007年3月
2
け、それぞれの世間のリストを提示する..GASではこのあと、器世間、有情世間の説明に 続いて、千世界.劫、劫滅などを扱っているが、今回は紙数の都合上、世間に関する箇所 のみを引用し、以下に考察する. なお引用文中のサンスクリットは、対応が見いだされる場合には番号とともに『翻訳名 義集』によるものをあげた。 2 器世間説の考察 2.1. GASの器世間説 bhajanaloka[248r7-v4] de lasnod kyi主grten ni r1unggidkyil'khor lasogs pa'ogmin gyi gnasla伽 gpa 'di Ita ste I rlung gidkyil・
khorla chu'i dkyil 'khor rtennaI chu'idkyil'khorlasa'i dkyil 'khor ro I de la ri rab dangI gser gyi ribdun po I gnya'a shing 'dzin[yugaIJldbar幼 4145]dang I gsholmda' a 'dzin[isdhar幼4144]dangI sengIdeng[khadirkaJ.!4143] c四 dangI blta nasdug[sud凶 阻 幼414勾dangI rtama [asvakarl)aJ.!4141] dangI mam par'du [vinatak油 4146]dangI rimu khyud 'dzin [nimindhar油 4140]dang'I gling bzhi [cf. catvrodvipal) 3ω5] dangI bargyi glingbrgyaddang I nang gi[248v2] rgya m臼ho血ngIri rab kyibangrim bzhi dang I rgyal chenb幼i'ignas[cf. catur mah盈匂a-kayikal)3078]dang I
sumcu出 agsum [cf.回ys
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3079]dangI nam mkha'a lagzl叫 medkhang ginang na gnasla/'thab bral [yamal)3080] dangI dga'a Idan[tu~i[ãI) 3081]dangI予防uldga・
a [ninn匂a-ratayaJ.!3082] dangI [248v3]gzh叩 'phruldbang byed kyiIha mams [par叩 irmi回vasavartin幼 3083]dangI gzugsnaspyod pa'i Iha marns dangIIhama yin gyi gnas gzhandangI semsc阻 dmyalba rn町 田kyi'og gi gnas gzhantshaba' i sems c叩 出nyalbabrgyad[248v4]dang I grangba'isems candmyal ba brgyaddang I nyl臼heba'i sems c田 dmyalba mams kyi gnas gzh阻 dangI
de dag giphyogsgcignadud 'gro dangI yi dvagsmams kyi gnas gzhanm叩lSsoI
そのうち、 「器世間」とは、大気の層(風給)をはじめとして色究寛処に終わるもの であり、大気の層[の上]には水の層(水給)が乗っており、水の層[の上]には大 地 の 層 ( [金]地輪)がある.そこ(大地の層)にはスメール山と七金山、 [すなわ ち]ユガンダーラ山・イーシャーダラ山・カディラカ山・スダルシャナ山・アシユ ヴァカルナ山・ヴィナタカ山・ニミンダラ山と、四大州、八中州、内海、スメールの 4段の層、そして四大王衆天・三十三天、空中の天宮に位置する夜摩天:・都史多天・ 化祭天・他化自在天[との六欲天]と、色界天と、また、アスラの住する別な場所 と、諸々の地獄の罪人がいる上なる・別の場所‘すなわち八熱地獄・八寒地獄.JIlI.地 獄という別なる場所と、それら'の一部に、畜生と餓鬼とがいる別な場所がある. まず、ここに説かれている器世間を以下にリストにしてみよう. l 大気の層・水の層・大地の層、スメール山と七金山(ユガンダーラ山・イーシャーダ ラ山・カディラカ山・スダルシャナ山・アシュヴァカルナ山・ヴィナタカ山・ニミンダラ 山)、四大州、八中州、内海、スメールの4段の膚 2 六欲天
傘G量lharthasarpgraha第 4侮(松島) 3 色界天 4 アスラの住する別な場所 5 諸地獄(八熱地獄・八寒地獄・孤地獄) +その一部に、畜生と餓鬼 2.2 他の諸論書との比絞 さて、当該箇所は、 ASからの引用といってもよいほど相似している10 ASの器世間ををリストにすると、以下の通りである.
3
l 大気の層・水の層・大地の層、スメール山と七つの金山、四大州、八中州、内海、外 海、スメールの4段の層z
六欲天(鎗園山を含む) 3. 色界天 4. アスラの住する別な場所 5 諸地獄(八熱地獄・八寒地獄・孤地獄) +その一部に、畜生と餓鬼 まずGASとASの相違点を見てみよう.第一に、 ASでは七金山の名を一々は挙げていな い.一方GASでは、七金山の名を挙げるためか、 AKから偏頒の一部を引用し、それをAS に帰入したような形を取っている.第二には、 GASでは外海 (bahyas嗣 udra)および銭留 山 (cはravada)が説かれておらず、 ASでは外海は内海の後に、銭園山は三十三天の後に それぞれ説かれている. つぎに、 AKBhと比較すると、 AKBhにおいては、欲界と色界との有情世間をひとまず 説き、器世間はそれら欲界uと色界"との有情世間に加え、 ASと同様大気の膚乃至銭眉 山、および地獄であると説しただし、器世間を説明する箇所においては熱地獄と寒地獄 とを分けて説いているものの、欲界を説く際には八大地獄としてひとまとめで数え上げて いる. よって、 GASにおける器世間の特徴は、今回比較に使用したリストの中では、 ASのみ に説かれている孤地獄を採用していること、およびAKBhでの五道説を捨て、 ASや『聡伽 論』に採用される六道説を取っていることである.したがってこのリストのみに関して は、 GASはAKBhよりもASなど13、唯識系の宇宙観の影響下にあるとみることが出来るで あろう.ただし、このリストのように、器世間において外海および銭園山を説かないもの を筆者は寡聞にして知らない.はたしてそれらを含めないリストがGASの他にも存在した のか、あるいは単にチベット訳出時の欠落なのか、今後研究を進めていきたい. 3 有情世間の考察 3.1. GASの有情世間説 sallvaloka [248v5-249r1)sems c叩 gyi'jig口enni las kyi dbang gi ci rigs par de na" gn田 pa'isemsc血 marnsdang/
gzugs med pa na spyod pa marns leI 'dilta sleI
[k匂1adhalu)
4
飽谷大学梯教学研究室年報第 13号2007年3月
[p悶厄~2301)dang/ midang / Iha dang / rgyal chen bzhi dang / sum cunsagsum dang / '出ab bral dang / dga'ldandang / 'phrul dga'dang/ gzhan'phruldbang byed dang/
[而padhatu)
tshangsris[brahma-kãyikã~ 3085) dang/ tshangspa'i mdun na'don pa
[br油ma-purohit油 3087)dang/ tshangs pachenpo [mah孟brぱunan油 3088)dang /
'odchung [panllabhぬ3090)dang/ tshadmed 'od[apramãQãbh~ 3091) dang / 'od gsaJ [abhasvar油 3092)dang/ dge chur沼 [pañtta-subh~ 3094) dang/
臼hadmed dge [aprarnaQa-subhめ3095)dang/ dge rgyas[subha-lqtsn~ 3096)dang / sprinmed [anabhrak~ 3098)dang/ bsodnams skyes[puQya-prasavã~ 3099) dang /
'du shesmed ba' i sems c四 [asarpjnisattva?)dang / mi che ba[avãJ:h~ 3102) dang /
mi gdung ba[a回p~3103) dang/ shin tu mthong ba [sud町'san討)3105)dang/ gya nom snang[sudrsã~ 3104]dang/ 'og min [ak叩 出 量13106)dang/ [画官pyadhatu]
nam mkha'a" skyemched du nyebar'gro ba [akasan四tyayat阻 arn3110)dang/
mam shesmtha'ay白 skyemched du nyebar'gro ba [vijnanan阻tay亘yat叩 叩3111)dang / 口yangmed pa'i skyemched dunye b町 'groba[akirpc四yayatan町 3112)dang /
'dushesmed 'dush出 medmin skyemched dunye b町 'grobamams [naivasarpリ筒nasatpj自ayatanam3113]so / [有情世間] 有情世間は、それぞれの業の力に応じて、そこに住する有情と、無色[界]にいるもの とである.それらはすなわち、地獄・畜生・餓鬼・人・天[との五道]と、四大王 天・三十三天・夜摩天・都史多天・化策天・他化自在天[との六欲天]と、党衆天・ 党輔天・大党天、少光天・無量光天・極光浮天、少湾天・無量浄天・遷F普天と.無雲 天・福生天・無想天・無煩天・無熱天・善現天・普見天・色究克天[との色界]と、 空無辺処・識無辺処・無所有処・非想非非想処[との無色界]とである. これを以下にリストにする. 《欲界》五道 地獄・畜生・餓鬼・人・天 《色界))17処 ( 初 静 慮 ( 1 ) 党 衆 天 ( 幻 覚 輔 天 (3)大焚天 (第二静慮) (4)少光天 (5)無量光夫 (6)極光浮天 (第三静慮) (7)少浮天 (8)無量浮天 (9)遍浮天 (第四静慮) (10)無雲天 (11)福生天(12)無想天(13)無煩天(14)無熱天 (15)善現天(16)善見天(17)色究覚天 《無色界》 ([)空無辺処(2)識無辺処 (3)無所有処 (4)非想非非怨処 まず明らかに異なるのは欲界の数である.先に取り上げた器世間において、 GASは欲界 にアスラを含め、六道説を取っていたことを我々は見た.しかし、同じGASが有情世間に
*Galharthasal'!1graha第4偏(松島) F O おいてはアスラの名を挙げず.五道説を取っている.この点は整合性を欠く.なぜ器世間 と有情世間とで欲界の数が異なるのかについて、何ら説明も加えられていない。 GASの著 者が世親であったと考えるには欠点となるように筆者は思う. 以下は、このリストと他の論書との比較をしていきたい.器世間の考察において行った 作業により、 GASはAKBhよりも、唯言語系のテキストと近似していることがみられた.し たがって、比較の対象となるテキストを、説一切有部系統と唯識系統とに分類し、考察し ていし 3.2 説一切有部系統の有情世間説 3.2.1.AKBhの有情世間説 訳語は主に『玄英訳』によったため、あわせて下に示す. まず、欲界については既に器世間説で述べた.ここでは色界を扱う. AKBh p.111,11. 15-25" etasmac ca kamadhtoh urdhvaf!1 saptdasasth逼00rupadhatu
t
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katbam ity油a prthak pr白akl dhyaoaf!1 tribhumikaf!1tatra P岡山町nadvi旺ya~Iyadhy面1ãnipratyeka'!ltribhumikaniI caturthaf!1 tv~!abhûmikam tatra pra由自nadhyan副l'brahmakayikabr油mapurohit討)mahabrahmaI)aI)I dvitIya'!lpanttabha apram匂abhaãbhsvar劫 I~Iy副l'panttasubhaapram匂
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ubhasubhakr首n砧 Icatu吋1arn 叩abhrak油 pUQyap阻savabrhatphala abrhaatap血 sudrsahsudarsana akaoi与!haityet五回 sap阻d.
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as出anani而padhtul:>sahatannivasibhil:>sattvail:>I この欲界より 上の17の場所は色界である. どのようにか? そとにおいてそれぞれの静慮は3
地からなる. 初静慮と第二静慮と第三静慮とはそれぞれ3地からなる. 一方第四[際慮]は8地からなる. そのうち、初静慮は党衆天・党輔天・大党天、第二静慮は少光天・無量光天・極光浮 天.第三鰐慮は少浮天・無量浮天・逓浄天、第四静慮は無雲天・福生天・慶呆天・無 煩天・無熱天・善現天・普見天・色究寛天であり、以上これら17の場所と、そこに住 する有情とが色界である. これを先に説いた欲界とあわせてリストにすると、以下の通りである. 《欲界》 五道 地獄・餓鬼・畜生・人・天 《色界》6 {初静慮) (第二静慮) (第三静慮) (第四静慮} 飽 谷 大 学 悌 教 学 研 究 室 年 報 第 13号2007年3月 (1)党衆天 (2)党輔天 (3)大焚天 (4)少光天 (5)無量光天 (6)極光浮天 (7)少浮天 (8)無量浄天 (9)遍湾天 (10)無雲天(11)福生天(12)庚果天(13)無煩天 (14)無熱天 (15)善現天(16)善見天(17)色究寛天 ただし、とれは世親の採用した説であり、
AKBh
は上の引用のあとにこうつづける.AKBh
にみえる異説l
AKBh
p. 111.l
l
.
25-26 !odaseti kMimIraJ.>I brahmapurohite与veva kila s山an田nu此符tat町 田1
1
mahabrahmaQa/.l ivabhinirv[ltam ekanayakalJ1natu bhOmyantaram itiI カシミールの人々はこう言う.r
[色界はJ
16処よりなるJと.実に党鮪天のなかに おいて、非常に勝れた大発天の処が生じるが、同一の主を持つものであり、.¥jJの地でI はない、と伝説する. つまり、カシミール有部では初静慮は(I)党衆天(2)党輔天との2処であり、色界は 16処であるというのである. ここでAKBh
において世銀の採用したリストをGAS
と見比べてみよう.異なるのは2
点 である.まずは欲界を説く順序がGAS
では地獄・苔生・餓鬼・人・天となっており、一方AKBh
は地獄・餓鬼・畜生・人・天となっている.なお,r
畜生・銭鬼Jというj頃は『翻 訳名義集』の採用するものでもある.もうひとつの相違は(
1
2
)
が庚果天(
A
K
B
h
)
/無 想天(
G
A
S
)
となっていることである.それではこの説の根拠はなんであるのか.ふたた びAKBh
をみてみよう.AKBh
にみえる異説2
これは厳密には異説ではないが、第四静慮に無想天を説〈根拠ともなるため、ここに紹 介する.AKBh
p.6
8
.
1
1
.
17-19 katame恒sattvaye~v aS3rpjnisattv劫 / le brhatphalal}112-41 d11brhatphalanama devaye!白羽kecid 田町~ñisattv油 prad.sebhavanti dhyanan回rikavat/
無想の有情たちが住するというその天は何であるか? それらは庚果[天]である. 1M果という名の天であり、その中の一部に、或る無想の有情たちが存在している. 中間静慮[に党天が存在している]如くである. つまり、無想天とは庚果天の一部に住している有情のことであり、このため世親は
AKBh
において無想天を庚果天から主主立させず、第四静慮は8
処としたのであり、また*GathaIthasarJ1graha第 4j島(松島) 7 GASが無想天を説いてJJfi果天を説いていないという問題を考える上で、重要な点ともなる であろう.この問題は後ほど詳述したい. 以下は、他の論番中に見られる説から、問題となる色界に関する箇所をとりあげる. 3.2.2.
r
襲沙論』の色界説 『聖書沙論』では色界はどのように鋭かれているのだろうか。それを簡潔に示す文を以下 に見てみよう. 『婆沙論Jp. 509022-28 問大発天王住在何慮.党輔究衆住何成耶. 西方諸飾.作如是説.初静慮地慮別有三.一党衆天慮.二党崎天慮.三大党天慮. 此慮即是静慮中間. 迦淑粥緩緒論自市説.初静慮地唯有二慮。即党締天中有高勝静lJf&固 ま日近来落有勝因林.是大聖E
王常所居慮.此慮即是静慮中間. 問う.大党天王はどこに住しているのか.また‘党輔天と党衆天はどこに住している のか. 答える.西方の人々は、以下の織に鋭く.r
初静!I;地には三つの異なる場所がある. 第ーが党衆天、第二が党輔天、第三が大党天の場所である.これらの場所が初静慮に 含まれるJと. カシミールの人々は、 「初静慮にはこつの場所だけがある.すなわち、発輔天の中に 高くすぐれた場所がある.村落の近くにすぐれた庭園が有るようなもので.これが大 焚天王が常に住している場所である.これらの場所が初静慮に含まれるJと[説 <] • すなわちここで問題となるのは、初静慮にいくつの場所を認めるか、という点である. 「西方鰭師Jは初静慮に3つ.つまり党衆天・党輔天・大発天があり、第二、第三静慮に は各3つあり、第四静慮には8つ、合計で色界に17を数えるが、カシミールの論師は、大党 天を狼立させずに党輔天の中に含め、初勝慮を2つとし、合計で色界は16となる。この説 明は上に挙げたAKBhにみえる異説と同様であり、 AKBhl;:引用された説であることが分 かる. 3.2.3.r
煩正理論』の色界説 つぎに.アピダルマ諸説を解説している、 『順正理論』の色界説をみていこう. ここには二つの異説が紹介され、正統有部の立場から批判が加えられている. 『順正理論Jp. 456 c17-457 02" 有量生別税十七慮名.初静慮中、繕立二鹿.第四静慮、別説無想. 彼師感言.慮有十八.以彼大党.望党輔夫、欝量身量無尋受等皆有別故。 量不無想望度果夫、唯異生等有差別故、前亦感言lJf&有十八.此難非理. 無想天生、即庚果天繋業果故.若爾大究所受生身亦党締天繋業果故、8
飽谷大学{弗教学研究室年報第 13号2007年3月 不H!別説為一天慮.即売特天上品繋業招大交果.此業望彼.少有差別. 故招奪等亦少不同.若大党天望彼党輔、薄量等別、合為一慮.則少光等、 .等錐殊、H!合一慮成大過失.此例不然.大党一故.要依同分、立天虚名. 非一党王可名問分.難癖量等奥絵不問、然由一身不成同分。故奥党締合立一天. 高下雄殊、然地無別.少光天等.興此相違.故彼不感引之為例. またある別の論師は17処を説いている.初静慮中には2処を立て、第四静慮に [8処と は]別に無想天があると説く.それならば彼はr
[色界の]処は18あるJと言うべき である.r
大焚天を党輔天と比べると、寿命・身体の大きさ・尋を伴わない善業・感 受作用など、すべて異なるからである.また、無想天をJ
J
i
果天と比べると.生まれの 場所のみが異なる.それゆえに、前にも[色界の]処は18ある、と言うべきではない か」と.しかしこの論難は理に合わない.無想天に生じることは、J
J
i
果天察の業の結 果だからであるもしそうであるならば、大党天が受ける身体も、党繍天繋の業の 結果であるから、分けて鋭くべきではなく、同一の天の処となる.つまり党輔天の上 品繁の業が‘大発天という結果を招くのである.この業を彼(党舗天繋の業)と比較 すると、わずかに遣いが有るので、結果として招く寿命等もまた、わずかに異なる. 大党天を焚輔天と比べると、寿命等は異なるが、もしもそれでも[大党天と党翰天と を]あわせて同一の天の処であるとするならば、少光天等も[無量光天等と]寿命等 が異なっていても、あわせて同一の天の処とすべきであり、大きな過失となるであろ うJ [という反論がある] .しかし、このような例は正しくはない.大先天は単一だ からである.必ず生まれの共通性(同分)に基づき、天の処の名前を立てる.しかし 単一の大党天に生まれの共通性を説くことはできない.寿命等が他とは異なっていて も、一身では生まれの共通性が成り立たないので、党輔天とあわせてひとつの天を立 てるのである. [かれらにはその住居が]高い‘低いという違いはあるが、その土地 は別のものではない.少光天等はこれとは違う例であるから、彼(反論者)はこの例 を引くべきではない. まず「有自主別説十七慮Jとして、 AKBhにみえる異説2の発展形とみられる説を紹介.. し、それに批判を加える.衆賢によれば、第四障害慮において度果天とは別に無想天を加え るならば、同織の理由で初静慮においても党輔天とは別に大党天を加え3処となり、合計 で18処とするべきだという反論があるが、そうはならない.まず、無想天はJ
J
i
果天につな がる業の結果であるから、別なものではない.そして、大党天は、薄命などは他の発天と は異なっているが、大交天は単一であり生まれの共通性が成り立たず、発天無くしては大 発天は存在しないので、党締天中に含める、とする.衆賢はこれに続いて「上座J説を紹 介する. 『順正理論Jp. 457 a2・24 上座色界立十八天、放作是言.修諸商事慮各有三品、謂上中下.随三品園生三天慮. 第一静慮、大党天王、自類相望、得有向分奥党輔慮、勝劣有殊. 如来落遁阿練若慮難相郷近、而慮不同.無怨有情、於第四定為第四慮、 奥度果天有差別故、慮成十八.此亦不然.初静慮地底感四故.無想有情、 磨灘庚果不別立故.若間随修三品静慮、諸静慮地、慮各三者、則大党王、*Gatharthasa'!lgraha第4傷(松島) 欝等勝故、J:i!異初定上中下因別用中間勝定業感.故I!!大気異初定三別業所招成 第四慮.或慮大党無別有国.無想有情、奥彼廃果、寄身量等、無差別故. 唐無異図、慮非第四.故立十八理必不成.文若必然.J!!色究覚欝量身量三十二千19 或六十四.然倶不許.是故不可約修静慮三品不同立慮有別a 困難有四慮但立三、 因但有三成立四故.文初静慮.慮若有三.慮大党王望党締慮、高度週隔、 如上下天.亦J:i!j音t首都量身量.是則一切建立不成.然発衆天、容量半劫、身量亦有 半鎗繕那.至大発天、量皆一半.若立大党慮為第三、
E
聖書事輿身量増至ニ. 是則以上.皆JJ!倍自国.諸所建立、皆不成就. 上座は色界に 18処を立てて‘以下のように説いている.9
「諸々の静E置を修習するのには、各々三品、すなわち上・中・下とがある, 3ヲの原 因に従って、 3つの天が生じる.初静慮において、大党天を自分の仲間と比べると、 発輔天と生まれの共通性を得ているが.優劣があり、異なる.例えば、比丘逮が住す るところと、在家の人々が住する村のはずれとは、たとえ近くにあっても同じ場所で はないように[大発天の住するところと、発輸天の住するところは異なる].無想天 (無想有情)は第四静慮における、四番目の処とする.J.Ji果天とは異なるからであ る.従って. [色界は]18処となるJと.この説もまた合理的ではない.初静慮は4 処となるべきであり、また無想天は慶果天とは別に立てることは無いからである.も しも、 「三品の静慮にしたがって、緒静慮の地にはそれぞれ3処あるJというなら ば、大党天は寿命等がすぐれているため、初静慮の上・中・下の原因とは異なる、 [初禅と第二禅との]中間のすぐれた禅定によって招かれる結果であるから、初静慮 の3つとは異なる、 jjlJな業によって招かれる第四の処となるべきである.あるいは、 大党天は別な原因が無いことになる.また、無想天は、J.Ji果天と寿命や身体の大きさ などは等しく、異ならないものであるから、 [その生じる]原因も異ならず、第四の 処とはならない.従って、 18処を立てる理屈も成立しない.もしもそう(18処)であ るならば、色究寛天の寿命と身体の大きさは32000あるいは64 [000] [劫/由旬]と なるはずである.しかし、どれも認められない.このため、 「商事慮の三品を修習する という違いに基づいて処に別があるJというのは成立しない. [18処とするならば初 解慮に]原因が4つあっても3処だけを立て、また [第四静慮に]原因が3つのみあっ ても4処を立てる事になるからである.また、もしも初静慮に3処あるとするならば、 大発天を党輔天と比べると、高さも広さも遥かに腐たりがあり、上下天の様である. また、寿命の長さも身体の大きさも倍増しでなければならない.これはつまり、全て の設定が成立しなくなってしまうということである.さて、交衆天は寿命の長さは半 劫あり.身体の大きさもまた半由旬ある.大焚天に至つては、寿命の長さも身体の大 きさもともに1.5 [劫/由旬]となっている.もし大発天を[別に]立てて第3処であ るとするならば、寿命の長さも身体の大きさも[倍増するはずであるから]増やして ともに2[劫/由旬]となるはずである.従って、これ以上の[天の]諸々の設定が 成立しなくなるのである. ここで「上座J'"によれば、静慮には各々上中下の三品があり、初静慮にも3処がある. 大発天と党輔天とは、同種ではあるが優劣がある.すなわち、たとえ近くにあっても、比10 飽谷大学 悌教学研究室年報第 13号2007年3月 丘遠が住するところと、その周囲の在家の人々が住するところのように異なるものであ る固また..果天と無想天とは異なるものであるから.それぞれを立てて、第四静
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置を9
つとし、合計で18処となる.これに対する衆賢の批判は次の通りである.まず、静慮には 各々三品ある、とするならば、大焚天は初解慮の三品とは別の業の結果である.そうでな ければ、大焚天は無図のものとなってしまう.また、無想天と贋果天とでは、薄命や体の 大きさに区別がないため、因も同じであるから分けて説〈必要はない.また、もしも大発 天を独立させて18処説を採るならば、諸天の寿命や身体等、すべての設定がくずれてしま うし、因果の辻棲も合わなくなってしまう.これらの批判に続き、衆賢はカシミール有部 の正統説を述べる. 『順正理論JP, 457 a24-b8 是放迦i~蒲羅園. 諸大論師成説大発王所居即発輔慮. 自主主色界慮唯十六.如是所説善順契経.七識住中、唯暴量E
故、如極光浮及遍浮天. 若調不然.契紐康説.fJ.日大発慮非党衆天.無想、有情望度果慮、容等無異. 如何別立.彼復説言.第一静慮、非無害事等建立差別.以後三天半半士首故。 若爾大発勝亦倍t首.是則上天建立皆壊.無斯過失.許少光天望大党天亦半増故. 此唯妄執.未見色天別慮極成.有半培故、又壊正理.所以者何.既許依修三品静慮、 得三品果、建立三天.何理中天倍t目於下、然其上慮半勝於中。故後所言、 E量湿妄執.是故建立色界諸天、唯我園師.所説無飢. それゆえにカシミールの偉大な論師たちは皆、大発天がいるのは発車市天である、と説 くのである.したがって、色界の処は16のみである.このような説は経典に適合する のである.七識住のうち、ただ端だけを挙げて、極光浮や遍浮天としたのである.も しそうではないと言うならば、経典に[次のように]説かれているはずである。r
大 焚天は焚輔天ではない」と.無想天を,.果天と比べると.寿命等に相違はない.どう して別に立てようか.彼はまた説いて言う初鯵慮に[おいて、 3処に]は寿命等 の設定に相違が無いわけではない.かの3天は半分ずつ[寿命等が]増加するからで あるJと.もしそうであるならば、大発天もまた[寿命等が]倍槽するはずである. これでは上の天の設定を全て績なうことになる.r
その過失は無い.少光天を大発天 と比べると、また半分[寿命等が]増加することが認められるからである」というこ のことは、単なる妄執である.色界の別なる天が成立するのは見られていない.r
[寿命等が]半士目することによって」と言うのはまた、筋道を破接してしまう.何 となれば、 [上座は]すでに3種の静慮に基づき、 3種の結果が生じ、 3つの天を設定 することを認めている.どういった理屈で真ん中の天(党輔天)は下の天(楚衆天) より[寿命等が]倍憎し、しかも上の天(大党天)は真ん中より半分だけ勝っている ということになるのであろうか.それ放に彼の主張は妄執に取り窓かれているだけで ある.そのために色界天を立てることについては、わが国の論師たちの説だけが秩序 立っているのである. 最後に自説を述べるが、ここでもまた大党天を別に説くことを厳しく批判している.そ して、カシミール有部の正統説は初静慮に2つ、第四静慮iこ8コの処を数え、合計16処であ*GathafthasaJTIgraha第4偶(松島) 11 るとする.なお、上に引用した文章の前に、
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頂正理論』はAKBhの世親説を解説するの であるが、その際に第四静慮を無雲天・福生天・慶果天の3処と、それ以降の五浮宮地と をあわせたB処であると説明する.この分類はAKBhには見られないが、 AKVyにおいて称 友が加えた解説と同犠である.この分類は、後述する『稀伽論』の説を受けたものである 可能性も考えられる.なお、興味深いことに衆賢はAKBhの世親説を解説する際に、直接 の批判は加えず、上座説を批判する中で初静慮に大党天を説くことを批判し、それをもっ て世貌説論駁としている. 3.3.r
心論』および『漁伽論』の色界説 以下は『倶舎論』がその構成を範とした『心論』および唯識派の代表的な論書である『磁 伽論』の説をみていく. 3.3.1.r
心論』の色界説 『心論Jp. 826 b23-26 問色界云何. 答色界説十七.色界説十七者.居党身究官権21 少光無量光光耀. 少浮無量浮還浮.無磁受福果責無想衆生不煩不熱善見善現色究寛. 問う.色界とは何であるか. 答える.色界には17あるo 17とはすなわち、党身天・党富纏天、 少光天 ・無量光天・光曜天、少浮天・無量浮天・遁 浮 天 、 無 磁 天・受福天・ 果寅天・無想衆生天・不煩天・不熱天・善見天・善現天・色究克天である. ここでは、初鰐慮に党衆天(党身天) ・党締天(党富棲天)との2処を数え、第二、第 三静慮に各々3処、そして第四静慮には.果天(果賓天)から無想天(無想衆生天)を狼 立させて9つを数える.先に 『順正理論』でとりあげた「有絵別説Jと同じ説である. 3.3.2.r
稔伽論』の色界説 さて、以上の説一切有部系および唯識系アピダルマ論番とは異なり、 『論伽論』では18 処鋭を説いている.以下にそれを紹介する. r~量伽論J p. 295 a3-14 復次色界有十八慮.調党衆天安E
前益天大党天.比三由軟中上品.黛修初静慮故. 少光天無lD't天極浮光天.比三由軟中上品0
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修第二静慮紋.少浮天無量浮天運浮 天。此三由軟中上品o M¥修第三静慮故。無雲天福生天庚果天.此三由軟中上品.窯 修第四静慮故.無想天即庚果掻無別慮所.復有諸聖住止不共五浮宮地.調無煩無熱 善現善見.及色究尭由軟中上上勝上極品.雑蕪修第四静慮故.復有超過浮宮大自在 住慮.有十地菩磁.由極黛修第十地故得生其中。 またつぎに、色界には18処がある.党衆天・党前益天・大党天との3つは軟・中・上 の初静慮を〈り返すことによる.少光天・無量光天・極湾光天との3つは軟・中・上1
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飽谷大学悌教学研究室年報第 13号2∞
7年3月 の第二静慮をくり返すことによる.少得天・無量浮天 ・遍浮天との3つは軟・中・上 の第三静E置をくり返すことによる.無雲天・福生天 ..果天との3つは軟・中・上の 第四静慮をくり返すことによる園無想天は庚果実に含まれるので、独立した処では ない.また、諸々の聖者は他とは共通でない五つの浮宮地にとどまる.すなわち、無 煩天・無熱天・善現天・善見天・色究覚天であり、軟・中・上・勝れて上・極めて上 との.第四隣慮をくり返すことによる.さらに、浮宮を超えて、大自在住慮がある. 十地の菩薩が第十地を極めて黛習することによる. すなわち、 (初静慮) (第二静慮) (第三静慮} (第四静慮) (五浮宮地) (十地菩薩) これをまとめると (J)党衆天(幻覚前益天(3)大党天 (4)少光天 (5)無量光天 (6)極浮光天 (7)少浮天 (8)無量浮天 (9)遍浮天 (10)無雲天 (ll)福生天(12)庚果天 (13)無煩天 (14)無熱天(15)善現天(16)蕃見天(17)色究覚天 (18)大自在住慮 このリストは.発前益天・極浮光天が党輔天 ・極光浮天という通常の訳語とは異なるも のの、初得慮に3処を数えることからはじまって色究寛天に至るまでの17処の内容は AKBhの世貌説および『婆沙論』に紹介される西方諸師の説と同様である.したがって、 それらの説が『議伽論』説の影響を受けて成立した可能性もあることが指摘されるであろ つ. また、第四静慮以降に狼自の分類をしていることが『稔伽論』説の特徴である.すなわ ち.第四静慮に8処を数える説のうち、 GASを除くものと共通の8処を数えてはいるが、そ のうち愚初の3処(無雲天・福生天・腐果天)のみを第四勝慮とし、それ以降の無煩天・ 無熱天・善現天・善見天・色究寛天を五浮宮地としている.これは『順正理論』および AKVyによる説明22では、あわせて第四静慮の8処とされている.そして『職伽論』はさら にその上に、今まで考察した他の論容には見られない大自在住慮を加え、合計で18処とし ている. 4 まとめ さて、前節で考察した様々なリストのいくつかについては, Poussinが仏訳『倶舎論』 第3章において註記している竺それを加味して以上をまとめると、つぎのようになる. ( 1) 16説 正統有部の説:AKBhにみえる異説lおよび 『大毘婆沙論』にみえる異説におけるカシ ミール論師の説.初静慮に2(党衆天、党舗天)を数え、第二、第三静慮は各3、第四静慮 に無想天を含まない8処を説<. (2) 17鋭 a.r
聖書沙論』西方諸師の説およびばBhの世親説.初静慮に3(党衆天、党輔天、大党天) を数え、第二、第三静慮は各3、第四静慮に無想天を含まないB処を説く. b.r
心論』説および『順正理論』に引用される「他の論師逮Jの説.初得慮に2(党衆 天、党輔天)を数え、第二、第三静慮は各3、第四静慮において、度果天から無想天をZ虫容G副har廿lasarpgraha第 4偏{松島) 13 立させて9つを数える.無想天を独立させることの根拠はAKBhにみえる異説2であろう. (3) 18説 a.
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順正理論』に引用される上座説。初静慮に3(党衆天、党輸天、大党天)を数え、第 二、第三静慮は各3、第四静慮において、贋果天から無想天を独立させて9つを数える. b.r
漁伽論』説.初静慮1:3(党衆天、党輔天、大党天)を数え.第四静慮カ句、 5つの浮 宮地、さらに大自在住慮を加える これらが3.2および3.3で比較のために考察したリストであった.ここでGASのリストを 見てみると、まず数は17となっている.そして初静慮に3を数えているため、上で見た (2) aの説、つまり GASの著者と考えられる世親がAKBhにおいて祭用しだ説と類似し ている.しかし、そのリストと異なるのは、第四静慮において、庚果天があるべき位置に 無想天が置かれていることである.無想天を庚呆天から独立させることは、 『順正理論』 において批判されている.まして、庚果天を説かずに無想天のみを説くこのGASは、衆賢 の批判以前に、 AKBhにみえる異説2で取り上げた説明を考えると、合理的ではないであ ろう.しかし、この度果天と無想天との置き換えについては、それが思想的な根拠をもつ のか、あるいは単なる誤訳であるのか、またはそのような伝承をもっ部派が存在したの か、より広範囲に他の論番を飼べてみる必要があると感じた.今後の課題としたい. 今回明らかとなった問題点は、 GASのリストは今までに見られなかったものであるとい うことである.また、器世間の説き方については、 ASからの引用に加え、 『倶舎論』か らの引用も見られ、全体としては唯識系のリストに近似しているように見える.さらに、 今回扱わなかった千世界の部分においても、 『倶舎論』、 AS、さらにはAKVyのみに伝え られている説なども見られた.GASの著者が誰であったとしても、アピダルマおよび唯識 思想の影響を受けた人物であったことは確かであり、またそれがアビダルマから唯識へ、 という世親の思想の発展過程を示していると取ることも可能ではあろう.しかし、色界に おいて贋果天を鋭かずに無想天のみを説いていること、さらに器世間ではアスラを説き六 道説を採るにもかかわらず、有情世間では五道説を採用しているように、欲界の数に関し でも整合性が見られない.これらの点を考慮に入れると, GASの著者が世親であったとす るには跨路せざるを得ない. 使用テキストおよび賂号 GAS:‘
Gatharthasaf!lgraha, Thigs su bcad pa'i don bsdus pa, P No. 5604, D No. 4103 AK: Verses世omAKBh AKBh: Abhidharmakoiabhã~yaf!l, P. Pradan ed., Patna, 1967 AKVy: Abhidharmakoiavyakhya, Wogihara ed., Tokyo, 1936AS:Abhidharma Samuccaya of Asanga, P. Pradan cd., Santinike阻n,1950 『萎沙論J
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阿毘達磨大昆聖書沙論J200巻、玄英訳 大正27巻 『玄英訳Jr
阿毘達磨倶舎論J30巻 、 玄 奨 訳 大 正29巻 r~諦訳 Jr
阿毘達磨倶舎蒋論J22巻 、 英 締 釈 大 正29巻 『順正理論Jr
阿毘達磨煩正理論J80巻 、 玄 襲 訳 大 正29巻 『心論Jr
阿毘曇心論J4巻、僧伽提襲共慧遠等訳 大正28巻 『稔伽論Jr
漁伽師地論J100巻 、 玄 奨 訳 大 正30巻鐙谷大学偽教学研究室年報第 13号20074.3月
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,
h副h恒a甲graha第4偶(松島)15
L主な研究を挙げると、
R田 khill.W. W. [1883JUdanaνarga: A Co/lection 01 Verses from rheBuddhislCanon, London, pp. 213-216 付 録 として本愉書の偏頒の英駅を含む.
榎本文雄 [1985Jr錐阿含経』関係の党文写本一 rTurf:胡出土党文写本目録』第五巻をめぐってー 『悌教研 究J15号
Skilling. P. [2
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0]Vasubandhu and the Vya品tyayuktiLiteratur. JournaloftheInternarionalAss町 iation0/Buddhi.sr Studies23-2.297-350.Append以7(pp,349・350)において偏舗の出典を示す.なお.これには追補がある.註2 参照. 堀内俊郎 [2∞
5Jr
世銀作Jの拾審についてー『頒養集(・Gatha斤 血 悶,!,graha)J研究一 日本西蔵学会々報 第51号 Z最終第21備のみは来同定.多〈はウダーナウ.ア Jレガからの引用である.詳細については. Skilling[2ωOJ. および近刊予定の校訂テキストを参照. '註lで挙げた研究のうち、 Skilling[20∞
lはこのテキストを暫定的にηakhyayuktiIこ先行する世観作の論密で あるとし.堀内[2005Jは GAS第 10‘19頒を研究され、 r r頒義集』は世親作でない可能性が高いjと結論 している.ただし、筆者宛私信によれば、 Skilling氏も現在ではこの論書を世親に帰することには懐疑的で あるとしている. ・底本には北京版を使用した.引用時のページ数はこちらによる.,
Sarpyunanikaya1 133(PTS) sabbo adipitoloko11 sabboloko padhupIlo I sabbo pajjalitQloko11 sabboloko pakampi回1111 ak包nplIaJ'!1a日Jitarp.11apu由uJJ叩 踊evitamI agati yattha Mむ苗5a11tanha me n回 回manoti1111 百lenga,
ha200. 201 (PTS) sabbo acupitoloko sabbo loko p日dlpi回 / sahbopajjalitoJokosabbolokopakampito11200 11 akampitarp atuliyaqt aputhujjanas巴vitamI buddho dhammam me desesi tattha me ni目10m副01120111 Mahav出 回1Senan 33.11-12(BST 14, 23-24) sarvaf!l adinavarp.lokilJ'flsarvarp.lokatp剖ipitaT!1f sarv包nP同~valitiUplokaJ1l sarvaJokaf!1pra.kampitarp,
AK m 48bcd. 49ab': !a町ameruyugandhar由 1isadh五ral)khadirakaJ)sudacianag回S!.由all asvakamo v血1国konimindharagirif.t そこ(大地の周}にはスメール山とユガンダラ山.イーシャーダラ山・カディラカ山・スダルシャナ山とま たアシュヴァカルナ山 ヴィナタカ山・ニミンダラ山とがある. • Tib. 'og gI=urdhv四?に従って訳したが、意味不明である. 'ここでいう 『それらJが何をさしているかは明瞭ではないが.地獄であるように理解されるaなお『論伽 論』では銭鬼を狸立させ、畜生は人と同処であるとする.またAKBhでは後述するように、地獄・餓鬼・畜 生はそれぞれ独立している.1
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龍谷大学 悌教学研究室年報第 13号2007年3月"AS p. 36.12-18 <BR>
bh可叩alokal:tI vãyumaJ)~ale apmal)~alam prati~出国nI apmal)9a1ep巾ivimal).c;lalamI pfU1ivim四dalesumeruh
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catunn油ar司akayikan面 下 回yasrrif!lsanatp5出 面 両 国 古 川cakravarJ,油parvat油akasevimanani yamanaf!1tu~itãnãf!1 n田n~aratInäfI1paraninnitavaSavar叩naf!1devanaqtrupavacaraQaIp ca asural).arp sthanantar吉 田narakanams由加量ntarani u~l)anarakáJ) pratyek叩arakMcatadekatyanatp.catiryakpr国画面~S由主nãntarãnj 「鐸世間」とは、大気の層(風輪) (の上]には水の層(水輪)が乗っており、水の層[の上]には大地の 層 ((金]地給}がある.大地の層にはスメール山と7つの金山、回大州、八中州、内海、外海.スメール の4段の層、 (1)四大主衆天、 (2)三十三夫のいる別な場所、 [鎗]園山、空中の天宮に位置する (3) 夜 摩天、 (4)都史多天、 (5)化祭天、 (6)他化自在天[との六欲天]と、色界天と、また.7スラの住す る別な場所と.鰭々の地獄の罪人がいる別の場所、すなわち八熱地獄・八寒地獄・孤地獄という別なる場所 と、それらの一部に、畜生と餓鬼とがいる別な場所がある. なお.RahulaはASの仏駅(LeCompendiumdela Super-doctrine d'Asariga. Paris.1971)において、 「それらの 一部にJ以下を、 「そして‘畜生と銭鬼とがいる別の場所がある」と訳している. u AKBhp.lll.11.5-8
narakapretatiryanco manu号y碕羽...divaukas幼 / k亘madh逼tuh
catasrogataya与/号aclca devanikayas tadyatha caturmaharajakayikas trayastrilJ1sa yamas tu号ita mrm匂aratayalfparanirmitavasav回 tinascety e!a kamadhatuJ.!saha bhaanalokena I
地 獄 と 餓 鬼 と 畜 生 と 人 と 六 天 と は 欲 界 で あ る . 四 趣 と 六 天 衆 す な わ ち 四 大 王 天 、 三 十 三 天 、 夜 摩 天 、 賭 史 多 夫 、 化 祭 天 、 他 化 自 在 天 と 、 以 上 の こ れ ら は 、 器 世 間 と と も に 欲 界 で あ る . な お、訳 語 を 使 用 し た た め 、 以 下 『玄 英 訳 』 を あ げ る . 『玄奨訳Jp. 41 a2・5 論 日 . 地 獄 等 四 及 六 欲 天 井 器 世 間 . 是 名 欲 界 。 六 欲 天 者 . 一 回 大 王 衆 天 . 二 三 十 三 天 . 三 夜 摩 天 . 四 時 史 多 天 . 豆 祭 型 化 天 . 六 他 化 自 在 天 . リ ス ト に す る と 以 下 の 通 り で あ る . 《欲界》 1.五道:地獄・餓鬼・畜生・人・天 2 器 世 間 "色界については有情世間において述べた.
"
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議伽論Jp.294c9-p.295a2では八大地獄、八寒地獄、餓鬼. 7スラ.入、畜生、四大洲、八中州、六欲 天とを挙げ.畜生は人と同処とするので欲界は36処であるとしている.<lFONTxFONT SlZE=2>ASにおい て説かれる孤地獄はここには挙げられていない. 3・
Pdelti 15D adds mtha' a yas 2・訳語を採用したため.以下 r玄撲訳』をあげる. 『玄英訳Jp. 41 .14-22 此欲界上慮有十七.謂三静慮慮各有三.第四僻慮慮濁有八.器及有t11縛名色界.第一静慮慮有三者.一党衆 天.二党舗天.三大先天.第=静慮庖有三者.一少光天.ニ無量光夫.三僅光樗天.第三静慮慮有三者.一 少浮天.二無量浮天.三遁海天.第四静慮慮有八者.ー無雲天.二福生天.三膚果天.四無煩天.五無熱 天.六普現天.七善見天.八色究寛天. げなお、これに先行する部分臥KBh践の解説である.註22参照..G亘thanhasarpgraha第4偏(松島) 17 2・それが維の脱であるかは不明であるが、後に考察する『心論』と同織の説である.従って. r順正理論』 出 KBhや『襲沙輪』には引かれない脱を知っていたということが分かる. "底本では 『三十二十jとなっているが、正倉院聖路蔵本により『三十二千jと改める. 却すなわち経量部師シュリーラータか. n宋・元・明本、宮内省本、および大正はここに「光Jを加えているが.採用しない. n r順E理論Jp. 456b14-17 第四静慮慮有八者.一無雲天、 ニ福生天、三庇果天.井五種居rJ1.合成八.五浄居者.一無繁天.二無黙 天、三善現天、四善見天.五色究寛天. 「第四静慮に8処ありJというのは、第一に無雲天、第二に福生天、第三に庚果実で、 それらと五浮居処をあわせてBとなる.五浮居とは、第ーに無繁天.第二に無熱夫、第三 に善現天、第四に善見天、第五に色究覚天である. AKVy p.25511.2-6 叩 abhrakal)pUQyap回savabrhatphalaiti caturthal]11 tasya tv adhimãtrasyaivãnãsravadhyãnavyavakir~ena mrdumadhyadhimatradhimatrataradhimatratamabhedabhinnena punal) pal]1cas血an匂taraJ)i.abrha atap油 suddahsud町sanaak副 IS出足cetυatascaturth"lJ1dhyanam a~!abhümikam ity ucyateI
無雲天・福生天 ・庚果天は第四[鯵