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第2学年国語科学習指導案1

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Academic year: 2021

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第2学年 国語科学習指導案

男子18名 女子8名 計26名 指 導 者 松 原 千 佳 1 単元名 お話のじんぶつと自分を くらべて読もう「わたしはおねえさん」 指導事項(「C読むこと」) ・場面の様子について、登場人物の行動を中心に想像を広げながら読むこと。(ウ) ・文章の内容と自分の経験とを結び付けて、自分の思いや考えをまとめ、発表し合うこと。(オ) 単元を貫く言語活動 すみれちゃんへのメッセージカードをつくって紹介しよう 2 単元について (1) 教材について この物語の主人公は、子どもたちと同じ2年生の女の子である。主人公の行動や主人公のまわり で起きる出来事は、実際に似たような体験をしている子どもも多いと思われる。そのため、子ども たちにとっては、親近感をもちながら読むことができ、さらに自分の経験を想起し主人公と比べな がら読み進めることができる教材である。また、物語の中で主人公は歌をつくり、嬉しい気持ちや 複雑な気持ちを表現しているところも本教材の特徴である。主人公がつくる歌は、主人公の素直な 気持ちが表れており、リズミカルな歌を読み味わうことで、子どもたちが物語の世界に浸ったり、 楽しさを感じたりすることができると考える。 また、主人公の言動からは、自分よりも幼い立場にある妹を理解し、理不尽な対応にも優しく接 することができるまでの主人公の心の葛藤も表されている。主人公と妹の気持ちのすれ違いから、 心が通い合うまでの心の動きを考えていくことで、主人公の心の成長にも気付くことができる。妹 の行為を優しく許す主人公の心の成長を、自分に引き寄せて読み取らせることで、子どもたちが、 自分自身の成長にも気付くきっかけにもなると考える。 本教材は、石井睦美の著書「すみれちゃんシリーズ」の教科書のための書き下ろしである。「す みれちゃんシリーズ」4冊は、それぞれの本のすみれちゃんが幼稚園児、1年生、2年生、3年生 という設定で描かれている。1冊の中でも、5~7つの短いお話に分かれているため、子どもたち は楽しみながら読書活動を進めていくことができるシリーズである。本単元の最後には、「すみれ ちゃんシリーズ」を紹介し、子どもたちの読書活動へつなげていくことで、さらに主人公と自分を 比べながら読んでみようとする子どもたちの姿を期待したい。 (2) 児童の実態 登場人物の行動を中心に場面の様子を想像しながら読み進める学習は、1年生の時から多くの物 語教材を通して学習してきた。1年生の時は、登場人物の台詞や言動を表す叙述から場面の様子を 読み取っていた子どもたちが、2年生になり、「あっという間」や「そのとたん」等の叙述を根拠 に、自分の考えや意見を述べるようになった。「いなばの白うさぎ」の学習では、「言ってしまった」 という叙述から、登場人物の後悔の気持ちや「言うつもりはなかったが、思わず言ってしまった」 登場人物の様子を想像して、自分の考えを述べることができた。また、「スイミー」では、自分の 生活や体験を思い出しながら、場面ごとのスイミーの様子や海の中の様子を想像することができた。 このように、これまでの学習で、子どもたちは、自分の生活や体験を思い出しながら場面の様子 を想像することができるようになってきている。本単元では、登場人物と自分を比べる視点をもち ながら、物語を読むことに発展させていきたい。 この単元で、自分の経験と結び付けて自分の思いや考えをまとめ発表し合うことは、中学年での、

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「一人一人の感じ方について違いがあることに気付くこと」、高学年での、「自分の考えを広げたり 深めたりすること」に、つながっていく大切な入口となる。登場人物の行動を中心に「自分なら・・」 と主体的に読む姿勢をもつことで、より一層自分に引き寄せた読み方があることに気付くようにし たい。そして、物語と自分の経験とを結び付けながら、場面の様子を想像して読む力や、自分の思 いや考えをまとめる力を身に付けるようにしたい。 (3) 指導の構え 本単元では、物語と自分の経験とを結び付けながら、登場人物と自分を比べて読むことで、より 登場人物の行動や場面の様子について想像を広げることをねらいとする。自分に引き寄せて物語を 読むことは、自分の思いや考えをより明確にすることにつながり、今後の読書活動にも生かしてい くことができるであろう。 そのために、単元を貫く言語活動として、「すみれちゃんへのメッセージカードをつくって紹介 しよう」を設定する。すみれちゃんへのメッセージカードには、すみれちゃんへの思いやそのよう に考えた根拠、すみれちゃんと自分とを比べて考えたことを書く。第2次では、毎時間の終末で、 すみれちゃんへミニメッセージカードを書く時間を設ける。ミニメッセージカードには、①すみれ ちゃんへの思い、②根拠、③自分と比べて考えたことを書きためていく。そうすることで、物語と 自分の経験とを結び付けて読み、自分の思いや考えをまとめる力へとつなげていきたい。 話合いでは、登場人物と自分を比べて読むことができるように、自分の体験と物語とをつなげた 発言を大切にしたり、自分だったらどうするかを子どもたちに考えさせたりしながら学習を進めて いく。本教材は、兄弟がいない子にとっては、かりんちゃんに対する悔しさやジレンマ等を理解で きないことも考えられる。そのため、学校行事や児童会活動等での異学年とも交流を思い出させた り、1年生との交流の機会を多く設定したりすることで下級生との関わりを増やし、その体験を思 い出しながら自分と比べて読み進めることができるようにする。 また、叙述から場面の様子について想像を広げ考えていくことができるように、心に残ったとこ ろの叙述を短冊に書き抜く活動、サイドラインを引き自分の考えや自分と比べて考えたことを叙述 に書き込んでいく活動を取り入れる。そうすることで、叙述から場面の様子について想像を広げ、 物語を読み深めていこうとする子どもの姿勢へとつなげていきたい。 3 単元の目標 ・自分の体験や気持ちと重ねながら、興味をもって物語を読むことができる。 (関心・意欲・態度) ・登場人物の行動や場面の様子から想像を広げ、自分の経験と結び付けながら読むことができる。 (読むこと) ・主語と述語の関係に注意しながら、文や文章を読むことができる。 (伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項) 4 単元の評価規準 国語への関心・意欲・態度 読 む 能 力 言語についての 知識・理解・技能 ・等身大の人物が描かれた物 語を、自分の体験や気持ち と重ね ながら興味をもっ て読もうとしている。 ・場面の様子について、登場人物の行動を中 心に想像を広げながら読んでいる。 ・自分の経験と結び付けて、自分の思いや考 えをまとめている。 ・主語と述語の関係に注 意して、文や文章を読 んでいる。

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5 研究仮説との関連 ○ 単元を貫く言語活動「すみれちゃんへのメッセージカードをつくって紹介しよう」の設定 本単元では、単元を貫く言語活動として、「すみれちゃんへのメッセージカードをつくって紹介し よう」を設定する。すみれちゃんへのメッセージカードをつくることは、すみれちゃんに対しての思 いや自分と比べて読んだ感想をまとめることにつながる。そして、物語の中の叙述や登場人物の言動 や、子どもたちが自分の経験と結び付けて解釈し想像を広げたことが、自分の思いや考えの根拠とな り、すみれちゃんへのメッセージカードの中に表れてくるであろう。 単元の始めに、単元を貫く言語活動「すみれちゃんへのメッセージカードをつくって紹介しよう」 を提示し、子どもたちが見通しをもちながら学習を進めることができるようにする。第2次では、毎 時間の終末で、すみれちゃんへのミニメッセージカードを書く時間を設定する。すみれちゃんへのミ ニメッセージカードには、その時間の話合いを終えてのすみれちゃんへの思いや自分がもった感想を メッセージとして書く。その時に、自分の経験を想起し、自分と比べながらすみれちゃんへのメッセ ージを書くようにする。「わたしもすみれちゃんみたいに・・・」「わたしだったら、・・・」と、す みれちゃんと似ているところや違っているところをメッセージに書くことは、物語と自分の経験とを 結び付けて読む力を育てるために効果的であると考える。第3次では、毎時間書きためてきたミニメ ッセージカードを基に、すみれちゃんへのメッセージカードを完成させる。最後には、一人一人が自 分の読みを基につくったすみれちゃんへのメッセージを紹介し合うことで、登場人物の行動を中心に 自分と比べながら読む力を育てていくことができるようにしたい。 ○ 単元の目標に迫るための「読みの視点」の提示 本単元では、場面の様子について登場人物の行動を中心に想像を広げながら読む力と、自分の経験 と結び付けて自分の思いや考えをまとめる力を身に付けるようにしたい。これまでの学習では、場面 の様子について登場人物の行動を基に想像を広げながら読むことを中心に学習を進めてきたが、本単 元では、自分の経験と結び付けて、自分の思いや考えをまとめることを主な指導事項として学習する。 そこで、本単元の目当てを確認した後、子どもたちに自分と比べながら読む視点を提示する。自分 と比べながら読む視点は、①すみれちゃんと同じところや似ているところ ②すみれちゃんと違うと ころ ③すみれちゃんのおねえさんらしいところの3つの視点とする。そして、この3つの視点で、 子どもたちは心に残った場面を中心に、自分と比べながら読み進めていく。自分と比べながら読むた めの3つの視点を与えることで、子どもたちは、自分と比べて読むとはどのように読むことなのかの 見通しをもちながら、学習を進めることができる。子どもたち一人一人が、既にもっている知識や経 験と結び付けながら読み進め、考えたことを交流することで、読みの世界を広げていくことができる であろう。 ○ 子どもの感想からの学習課題の設定 本単元では、第1次での子どもたちの感想を大切にして学習課題を設定する。そのために、第1次 の導入で、本文を読み心に残った場面の叙述を短冊に書き抜く活動を行う。子どもたちが考えを整理 できるように、短冊の上の方に選んだ叙述を書き、下の方には、その叙述を選んだ根拠や感想、すみ <仮説1> 子どもたちが見通しをもって取り組めるように単元の構想を工夫することにより、主体 的に追究を進めていくことができる。 <仮説2> 互いの読みや考えが関わり合う場を工夫することによって、子どもは考えを深めること ができる。

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れちゃんに対しての思いを書くようにする。そして、短冊に書いたことを発表し合うことで、あらす じを捉えていきたい。また、教師は、子どもたちが心を動かされた叙述を基に学習課題を設定するこ とで、子どもたちの考えてみたいという学習意欲につなげていきたい。 ○ 学習課題に対する自分の考えをもつための手立て 互いの読みや考えを関わり合う話合いを行うためには、子どもたち一人一人が自分の読みや考えを もっていることが必要である。そこで、本単元では、自分の考えをもつために、一人学習の時間を確 保する。 一人学習の時間は、第2次の全体での話合いの前に設定する。一人一人が登場人物と自分とを比べ ながら読み、考えたことをワークシートに書き込む時間を確保することで、子どもたちは、繰り返し 教材を読み、じっくりと物語の世界に浸ることができる。そして、全体での話合いでは、一人学習で もった考えを基に話合いを行う。また、話合いで新たに考えたことや付け加えたいことを、第2次を 通してワークシートに書き足していくことで、子どもたちは、さらに読みを深めていくことができる。 一人学習で考えたことを基に、全体での学習を進めていくことで、自分の書き込みを見直したり、考 えを整理したりしながら、自分なりの読みをつくっていくことができるであろう。 ○ 互いの読みや考えを交流し、考えを深めるための手立て 話合いでは、叙述を基に意見を出し合い、関わりながら、互いに読みや考えを深めていくようにし たい。そのために、教師が子どもの考えの違いやずれを意識し、話合いの論点の焦点化を図ることが 必要である。また、自分の体験と登場人物の言動とをつなげた発言を大切にし、自分だったらどうす るか、どんなことを思うかなどを子どもたちに想像させながら学習を深めていくようにする。そのた めに、子どもたちが、友達との考えや根拠の違いに気付き叙述に立ち返ることにより、読み深めるこ とができるような補助発問を行っていきたい。 板書では、叙述と自分の考え、生活経験が明確に分かるような工夫をする。そうすることで、話し 合ったことが、授業の終末や第3次でのすみれちゃんへのメッセージカード作りに生かしていくこと ができるであろう。 ○ 1時間の学習を振り返る場の設定 授業の振り返りでは、話し合ったことをもとに、すみれちゃんへのミニメッセージカードを書く活 動を取り入れる。1時間の学習を振り返りながら、すみれちゃんへのミニメッセージカードをつくる ことで、その時間の学びを意識しながら、内容と自分の経験を結び付けて考えをまとめることにつな げていきたい。そして、授業の最後に紹介し合うことで、1時間の学びを全体で共有する場としたい。 また、教師は、子どもたちが書いたミニメッセージカードから、一人一人の読みや変容を把握し、次 時の指導に生かしたり、評価に役立てたりしていきたい。 <仮説3> 学んだことを振り返り、考えや感じ方を全体で共有することで、学んだことを次の学 習に生かしていこうという意欲をもつことができる。

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6 全体計画(9時間 本時 5/9) 次 時間 学 習 活 動 指導上の留意点 評価の観点 評 価 規 準 関 読 言 第 一 次 1 2 本文を読み、これからの学習の見通しをもつ。 ・題名を読み、「おねえさん」のイメージを発表し合う。 ・教師の範読を聞く。 ・単元を貫く言語活動「すみれちゃんへのメッ セージカードをつくって紹介しよう」を確認 し、これからの学習の見通しをもつ。 ・本文を読み、心に残った場面の叙述を短冊に 書き抜く。 ・本文を読み、心に残った場面を発表する。 ・心に残ったすみれちゃんの言動を基に、あ らすじ(登場人物、時、場所、出来事)の確 認をする。 ・本単元の目当てを確認する。 ・自分と比べながら読むための視点を確認する。 ・話の内容を予想しながら読んでみたいという学習意欲に つなげるために、題名から「おねえさん」のイメージを 発表し合う活動を取り入れる。 ・学習の見通しをもつために、単元を貫く言語活動「すみ れちゃんへのメッセージカードをつくって紹介しよう」 を確認する。 ・叙述にしっかり目を向けるようにするために、心に残っ た場面の叙述を書き抜く活動を取り入れる。 ・短冊の上の方には、心に残った叙述、下の方には、すみ れちゃんに対しての思いや、その場面を選んだ根拠、感 想などを書き込めるようにする。 ・前時で書いた短冊をもとに心に残ったところを発表しな がら、あらすじや話の展開もしっかりおさえていく。 ・学習課題の設定につなげていくために、心に残った場面 だけでなく、どうして心に残ったのか根拠を聞いたり、 分からなかったところを出し合ったりする。 ・子どもたちが目当てを意識しながら学習を進めていける ように、自分と比べながら読むための視点を確認する。 ○ ○ ○ ○ [関] 自分の体験や気持ちと 重ねながら興味をもっ て読もうとしている。 [読] すみれちゃんの様子を 想像しながら読んでい る。 [関] 等身大の人物が描かれ た物語を、自分の体験や 気持ちと重ねながら興 味をもって読もうとし ている。 [読] 時、場所、人物、出来事 などに注意して、読んで いる。 第 ニ 次 3 4 5 本 時 6 ・心に残った場面を中心に、すみれちゃんと 自分を比べながら一人読みをする。 ・自分と比べながら読む視点をもって、叙述 に書き込みをする。 ・すみれちゃんは、すごい。私だったら泣いて しまう。すみれちゃんは、びっくりしてどう したらいいか分からなかったんだよ。 ・すみれちゃんの気持ち分かるよ。すみれちゃ んは、がっかりしたんだよ。宿題を頑張ろう と思っていたのに、自分のノートに落書きさ れたから、悲しい気持ちと怒りたい気持ちが 出てきたんだよ。 ・すみれちゃんは、すてきなおねえさんだな。 おねえさんの歌を歌った時の優しい気持ちを 思い出したんだよ。 ・すみれちゃんは、妹思い。ぐちゃぐちゃのも のがコスモスの絵だと気付いたから許せたん だよ。 ・すみれちゃんは、優しい。妹にとっては勉強 だったんだと分かったから消さなかったんだ。 ・私だったら、消そうか悩んでしまう。 すみれちゃんも迷ったんじゃないかな。 でも、妹の頑張って書いた気持ちが、絵から 伝わってきたんだと思うよ。 ・子どもたちが、話合いの前にじっくり教材を読むことが できるように、自分と比べながら読み、すみれちゃんと 同じところや違うところを叙述に書き込む時間を確保す る。 ・一人読みの時間を確保し、自分の考えをもって全体の話 合いに臨めるようにする。 ・泣きたい気持ちと怒りたい気持ちの根拠をはっきりさせ ることで、すみれちゃんの様子について想像を広げる。 ・「じっと、ノートを見ていました。」の叙述から、時間が 流れていることや、すみれちゃんの心の葛藤があったこ とに気付くようにする。 ・自分でも泣きたいのか怒りたいのか分からなくなった経 験を想起しながら読んでいる子どもの発言を大切にす る。 ・すみれちゃんの心の葛藤があったことに気付くことがで きるように、すみれちゃんが2回、ノートをじっと見て いることを確認する。 ・すみれちゃんの様子について想像を広げるために、「ぐ ちゃぐちゃのもの」から「ぐちゃぐちゃの絵」に変わっ ている叙述に注目させる。 ・すみれちゃんと自分を比べながら考えられるようにする ために、同じような経験や、年下の子だから許せた経験 を想起しながら読んでいる子どもの発言を大切にする。 ・すみれちゃんの様子について想像を広げるために、すみ れちゃんの「こんどはねんねがおべんきょう・・」の言 葉に注目させる。 ・すみれちゃんの行動に表れている「おねえさん」らしい 思いにも気付くようにする。 ○ ○ ○ ○ ○ [読] 場面の様子について、登 場人物の行動を中心に 想像を広げ、自分と比べ ながら読んでいる。 [言] 主語と述語の関係に注 意しながら、文や文章を 読んでいる。 [読] 半分くらいなきそうで、 もう半分はおこりそう になりながらノートを 見た時のすみれちゃん の様子について、想像を 広げ、自分と比べながら 読んでいる。 [読] ぐちゃぐちゃのノート を見てから、笑い出すま でのすみれちゃんの行 動や様子について、想像 を広げ、自分と比べなが ら読んでいる。 [読] かりんちゃんの絵を消 そうとしてやめたすみ れちゃんの様子につい て、想像を広げ、自分と 比べながら読んでいる。 第 三 次 7 8 9 ・すみれちゃんへのメッセージカードをつくる。 ・すみれちゃんへのメッセージカードを紹介し合う。 ・第2次の振り返りとして書きためてきたすみれちゃんへ のミニメッセージをつなげたり、付け加えたりすること で、メッセージカードを完成できるよう支援する。 ・友達のつくったメッセージを聞いて互いの読みを共有す るために、一人一人がつくったすみれちゃんへのメッセ ージカードを紹介し合う活動を取り入れる。 ○ ○ ○ [読] 自分の経験と結び付け ながら、すみれちゃんへ のメッセージカードを 完成させている。 [言] 主語と述語の関係に注 意している。 [読] 自分の経験と結び付け て、すみれちゃんへのメ ッセージを発表してい る。 課 外 「すみれちゃんシリーズ」を紹介し、読書活動へとつな げていく。 ・子どもたちが自由に読めるように、教室に「すみれちゃ んシリーズ」を置く。 ○ [関] 自分の体験や気持ちと 重ねながら進んで読書 活動に取り組もうとし ている。 ○ すみれちゃんと同じところや似ていると ころ ○ すみれちゃんと違うところ ○ すみれちゃんのおねえさんらしいところ 半分くらいなきそうで、もう半分はおこり そうになりながら、じっとノートを見ていた 時のすみれちゃんと自分をくらべて読もう。 かりんちゃんの「ぐちゃぐちゃの絵」を見 て、「あはは。」とわらいだした時のすみれち ゃんと自分をくらべて読もう。 かりんちゃんの絵を消しかけて、消すのを やめたすみれちゃんと自分をくらべて読も う。 すみれちゃんと自分を比べながら読む。 すみれちゃんへのメッセージカードを つくって紹介する。 す み れ ち ゃ ん へ の メ ッ セ ー ジ カ ー ド を つ く っ て 紹 介 し よ う

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7 本時の学習(5/9時間) (1) ねらい ・かりんちゃんの「ぐちゃぐちゃの絵」を見て、「あはは。」とわらい出すまでのすみれちゃんの行動や様子について、自分と比べながら想像豊かに読むことができる。 (2) 展開 学 習 活 動 (配時) 1 本文(P55L4~P58L4)を音読し、学習課題をつかむ。(5分) 2 学習課題について、全体で話し合う。(30分) 3 本時の振り返りとして、すみれちゃんへのミニメッセージカードをつくる。(10分) ・すみれちゃんは、とても優しいおねえさんだね。 すみれちゃんは、妹のかりんちゃんの絵だからかわいく思えたんだよね。 私だったら怒っていたと思うよ。(私もすみれちゃんみたいに優しいおねえさんになりたいな。) ・すみれちゃんは、りっぱなおねえさんだね。 だって、妹の絵だし、すみれちゃんの好きなコスモスの絵をかいてくれたんだもの。 私もすみれちゃんと同じで妹がかいた絵だったら許していたと思うよ。(私もすみれちゃんみたいに笑って許せたらいいな。) ・自分の考えをもって、話合いに取り組むことができるよう、 学習課題についての自分の考えを確かめる時間を取る。 ・前時までにすみれちゃんの様子や、すみれちゃんと自分をく らべてきたことが想起できるように、教室内に学習の経過が 確認できるような掲示を工夫する。 ・ゆったりとした時間が流れていることや、すみれちゃんの心 の葛藤があったことに気付くように、すみれちゃんが2回、 ノートをじっと見ていることを確認したり、ワークシートの 挿絵に吹き出しを入れてすみれちゃんの想いを書き込めるよ うにしたりする。 ・すみれちゃんの心情の変化に気付くことができるように、か りんちゃんがかいた絵に対して、「ぐちゃぐちゃのもの」から 「ぐちゃぐちゃの絵」と変わっていることに注目する。 ・「コスモスになんか」や「ちっとも見えない」の叙述を読み取 ることで、すみれちゃんの絵に対する想いや、かりんちゃん に対する想いを考えさせたい。 ・すみれちゃんと自分を比べながら考えられるように、同じよ うに落書きをされた時の経験や、年下の子だから許せた経験 を想起している子どもの発言を大切にする。 ・子どもたちが考えを整理できるように、「おねえさんとしての 想い」と「妹への想い」に大きく分けながら板書を工夫する。 ・振り返りでは、すみれちゃんへのミニメッセージカードを書 く。書くことが苦手な子どもには、 「すみれちゃんは・・・・だね。 すみれちゃんは、・・・だからかりんちゃんの絵がかわいく見 えてきたんだよね。 私だったら(私も)・・・。」 という型を提示し、「・・・」の空欄に言葉を入れることでメ ッセージを書くことができるようにする。 (3) 授業観察の視点 ・すみれちゃんの行動や様子を豊かに想像するために、自分と比べて読み進める授業の展開は有効であったか。 かりんちゃんの「ぐちゃぐちゃの絵」を見て、「あはは。」とわらい出したすみれちゃんと自分をくらべて読もう。 評価 ぐちゃぐちゃのノートを見てから、笑い出すまでのすみれ ちゃんの行動や様子について想像を広げ、自分と比べながら 読んでいる。 (発言、ワークシート) す み れ ち ゃ ん に は 、 自 分 が 、 な き た い の か お こ り た い の か 分 か り ま せ ん で し た 。 そ れ で 、 じ っ と 、 ノ ー ト を 見 て い ま し た 。 か り ん ち ゃ ん が か い た ぐ ち ゃ ぐ ち ゃ の も の を 見 て い ま し た 。( P 5 5 ) 「 あ は は 。」 す み れ ち ゃ ん は 、 わ ら い だ し ま し た 。 コ ス モ ス に な ん か ち っ と も 見 え な い ぐ ち ゃ ぐ ち ゃ の 絵 が 、 か わ い く 見 え て き た の で す 。 ( P 5 8 ) 泣 怒 妹への想い おねえさんとしての想い ぼ く も 、 妹 に 落 書 き さ れ た 時 、 嫌 だ っ た よ 。 で も 、 妹 っ て 思 っ た ら 仕 方 な い っ て 思 っ た よ 。 わ た し は お ね え さ ん や さ し い お ね え さ ん 元 気 な お ね え さ ん ち っ ち ゃ な か り ん の お ね え さ ん ( P 4 8 ~ 4 9 ) 私 も 、 二 年 生 に な っ た 時 、 一 年 生 の 優 し い お ね え さ ん に な り た い っ て 思 っ た 。 笑

す み れ ち ゃ ん は こ ん ど は ね え ね が お べ ん き ょ う す る か ら ( P 5 8 ) す み れ ち ゃ ん は 、 も う い ち ど 、 ノ ー ト を 見 ま し た 。 ( P 5 8 ) 自分とくらべて ノ ー ト を 見 な が ら 、 い ろ ん な こ と を 考 え て い た と 思 う 。 き っ と す ぐ に は 許 せ な い よ 。 き っ と 怒 り た か っ た け ど 、 優 し い お ね え さ ん で い た い と 思 っ た ん だ よ 。 ぼ く だ っ た ら 、 き っ と 許 せ な い と 思 う 。 嫌 な こ と さ れ た ら 、 誰 だ っ て す ぐ に は 笑 え な い よ 。 「 お ね え さ ん 」 っ て 思 っ た ら 、 自 然 と 優 し い 気 持 ち に な れ た ん じ ゃ な い 。 小 さ い か ら 仕 方 な い と 思 っ た 。 か り ん ち ゃ ん に と っ て は 、 お べ ん き ょ う だ と 思 っ た 。 大 好 き な 妹 が か い た 絵 だ か ら 笑 え た 。 ノ ー ト を 見 て い る う ち に 、 た だ の ぐ ち ゃ ぐ ち ゃ の も の で は な く 、 大 切 な コ ス モ ス の つ も り で か い た こ と に 気 付 い た ん だ よ 。 友 達 だ っ た ら 許 せ な い け ど 、 妹 だ か ら か わ い く 思 え て く る こ と も あ る よ 。 笑 指導上の留意点

参照

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