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マンションの特定の区分所有建物についての管理費等の額に係る原始規約の定めを増額変更する管理組合総会の決議が有効とされた事例[東京地裁平成23.6.30判決]-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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件 マ ン シ ョ ン 並 び に そ の 敷 地 及 び 付 属 施 設 の 管 理 組 合 法 人 で あ り 、 Y は 本 件 マ ン シ ョ ン 一 〇 七 号 室 の 区 分 所 有 者 で あ る 。 ン シ ョ ン の 管 理 規 約 に は 、 区 分 所 有 者 は 、 敷 地 及 び 共 有 部 分 の 管 理 に 要 す る 経 費 に 充 て る た め 管 理 費 及 び 修 繕 費 を 管 理 組

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合 に 納 入 す べ き こ と 、 組 合 員 が 期 日 ま で に 納 付 す べ き 金 額 を 納 付 し な い 場 合 に は X は 未 払 金 額 に つ い て 年 利 一 四 % の 遅 延 損 害 金 を 加 算 し て 当 該 組 合 員 に 請 求 す る こ と が 定 め ら れ て お り 、 原 始 規 約 で は 一 〇 七 号 室 に つ い て は 一 か 月 あ た り 管 理 費 が 六 三 、 一 〇 〇 円 ︵ 一 ㎡ 当 た り 二 〇 九 円 ︶ 、 修 繕 費 が 六 、 三 一 〇 円 と さ れ て い た 。 そ の 後 平 成 一 〇 年 に 開 催 さ れ た X の 定 期 総 会 で 一 〇 七 号 室 の 修 繕 費 は 一 七 、 三 一 〇 円 と さ れ た 。 X は 平 成 一 九 年 七 月 二 二 日 に 臨 時 総 会 を 開 き 、 一 〇 七 号 室 な ど の 管 理 費 等 に つ き 、 同 年 八 月 一 日 よ り 、 他 の 区 分 所 有 者 の 管 理 費 の 平 均 額 で あ る 一 ㎡ 当 た り 四 五 四 円 と し て 計 算 し た 額 と す る こ と を 提 案 し た 。 こ れ は 、 一 〇 七 号 室 に つ き 管 理 費 を 一 三 六 、 七 〇 〇 円 に 、 修 繕 費 を 二 四 、 六 七 〇 円 に そ れ ぞ れ 増 額 す る こ と を 意 味 し て い た 。 同 総 会 は 、 本 件 マ ン シ ョ ン の 区 分 所 有 者 一 八 三 名 の う ち 書 面 出 席 を 含 む 一 六 二 名 の 出 席 に よ り 成 立 し 、 X の 提 案 は 区 分 所 有 者 数 及 び 議 決 権 数 の い ず れ も 四 分 の 三 以 上 の 賛 成 多 数 で 可 決 さ れ た 。 X は こ う し て 変 更 さ れ た 新 規 約 に 基 づ き 、 平 成 二 三 年 五 月 分 ま で の 滞 納 管 理 費 等 三 七 二 万 円 余 と こ れ に 対 す る 年 一 四 % の 割 合 で の 遅 延 損 害 金 の 支 払 、 並 び に 、 同 年 六 月 以 降 Y が 自 己 の 区 分 所 有 建 物 の 区 分 所 有 権 を 喪 失 す る ま で の 新 規 約 に 基 づ く 管 理 費 等 の 支 払 を 求 め て 提 訴 し た 。 こ れ に 対 し て Y は 、 第 一 に 、 一 〇 七 号 室 は 部 屋 に 独 立 性 が あ る た め に 他 の 部 屋 よ り も 管 理 費 等 の 単 価 が 安 く 設 定 さ れ て い た に も 拘 ら ず X は 臨 時 総 会 に お い て こ う し た 事 情 を 組 合 員 に 知 ら せ ず 、 ま た 、 Y が 元 地 権 者 で あ り 等 価 交 換 に よ っ て 一 〇 七 号 室 を 取 得 し た と の 誤 っ た 事 実 を 説 明 し た と い う 手 続 上 の 瑕 疵 が あ る こ と 、 第 二 に 、 臨 時 総 会 に お い て 訴 外 A に よ っ て な さ れ た 書 面 出 席 の 確 認 申 出 を 議 長 が 拒 否 し た と い う 手 続 上 の 瑕 疵 が あ る こ と 、 第 三 に 、 一 〇 七 号 室 は 訴 外 B 会 社 か ら 訴 外 C 会 社 を 経 て Y に 売 却 さ れ た も の で あ る が 、 臨 時 総 会 決 議 に よ る 一 〇 七 号 室 の 管 理 費 等 の 変 更 は B 会 社 と C 会 社 と の 間 の 売 買 契 約 の 一 部 変 更 で あ り Y の 同 意 が な い か ら 決 議 に 瑕 疵 が あ る こ と 、 第 四 に 、 臨 時 総 会 決 議 に よ る 管 理 費 等 の 増 額 は Y の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す か ら Y の 同 意 が 必 要 な と こ ろ Y の 同 意 は 得 ら れ て い な い こ と 、 の 四 点 を 主 張 し た 。 以 上 の Y に よ る 主 張 に 対 し て X は 逐 一 反 論 し て い る が 、 こ こ で は 第 四 点 に つ い て の み 紹 介 し て お く 。 こ の 点 に 関 す る X の 反 論 は 以 下 の と お り で あ る 。 一 〇 七 号 室 は 他 の 部 分 と は 別 個 の 区 画 と し て 独 立 し て お り 、 同 室 へ の 出 入 り は 専 用 出 入 口 を 利 用 し て な さ れ

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て い る 。 し か し 、 玄 関 ホ ー ル 、 ロ ビ ー 、 廊 下 等 の 共 用 部 分 を 同 室 の 顧 客 が 利 用 し て い る 上 に 、 管 理 会 社 の 管 理 員 の 受 付 、 館 内 見 回 り 、 館 内 清 掃 、 自 転 車 の 整 理 や 専 用 出 入 口 付 近 の 清 掃 等 の サ ー ビ ス を 同 室 が 受 け て お り 、 出 入 り す る 人 数 も 他 の 区 画 と 比 較 し て 格 段 に 多 い の だ か ら 、 他 の 区 分 所 有 者 の 半 額 以 下 と い う 安 価 な 管 理 費 等 の 負 担 で よ い と す る 合 理 的 理 由 は な い 。 そ う す る と 、 管 理 費 等 増 額 の 必 要 性 及 び 合 理 性 が 認 め ら れ 、 一 〇 七 号 室 の 利 用 状 況 に 照 ら し て も 他 の 区 分 所 有 者 と 同 率 の 管 理 費 等 が 社 会 通 念 上 相 当 な 額 で あ る と 認 め ら れ る 。 し た が っ て 、 本 件 総 会 決 議 は 建 物 区 分 所 有 法 ︵ 以 下 、 ﹁ 法 ﹂ と い う ︶ 三 〇 条 三 項 を 考 慮 し て も Y の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す も の で は な い か ら 、 Y の 同 意 は 必 要 な い 。 請 求 一 部 認 容 、 一 部 却 下 。 東 京 地 裁 は 、 Y の 主 張 第 一 点 に つ い て は 、 X が 管 理 費 等 設 定 の 事 情 に つ い て 承 知 し て い た と は 認 め ら れ な い こ と 、 Y の 社 員 が 総 会 に お い て 管 理 費 等 の 額 が 定 め ら れ た 経 緯 を 主 張 し て い た こ と 、 第 二 点 に つ い て は 、 本 件 に お い て 投 票 の 公 正 さ に 疑 念 を 抱 か せ る 事 情 が な い こ と 、 第 三 点 に つ い て は 、 B 会 社 と C 会 社 の 間 の 売 買 契 約 に は 管 理 費 等 の 額 が 定 め ら れ て お ら ず Y も こ れ を 認 め て い る こ と を 認 定 し て 、 い ず れ も 退 け た 。 以 下 は 、 Y の 主 張 第 四 点 に 対 応 す る 判 示 で あ る 。 ﹁ 管 理 費 等 は 、 規 約 に 規 定 さ れ て い る と お り 、 本 件 マ ン シ ョ ン の 敷 地 及 び 建 物 共 用 部 分 の 管 理 に 要 す る 経 費 で あ り 、 Y の 前 所 有 者 で あ る C 会 社 は 、 本 件 売 買 契 約 に お い て 、 他 の ワ ン ル ー ム 購 入 者 と 同 様 の 範 囲 の 建 物 共 用 部 分 や 共 用 設 備 ︵ 玄 関 ホ ー ル 、 廊 下 、 エ レ ベ ー タ ー ホ ー ル 、 エ レ ベ ー タ ー 設 備 、 一 階 共 用 便 所 等 を 含 む 。 ︶ を 取 得 し て い る の で あ り 、 そ の 範 囲 の 管 理 を 当 時 の 管 理 会 社 で あ る 訴 外 D 会 社 に 対 し 、 委 託 す る 旨 の 本 件 管 理 委 託 契 約 を 締 結 し て い る の で あ っ て 、 同 契 約 に お い て 、 そ の 管 理 に 必 要 な 業 務 を 行 う た め の 経 費 を 負 担 す る 旨 が 合 意 さ れ て い る の で あ る 。 Y は 、 こ れ に 対 し 、 本 件 管 理 委 託 契 約 締 結 の 際 、 一 〇 七 号 室 特 有 の 使 用 事 情 が 考 慮 さ れ て 管 理 費 等 の 額 が 定 め ら れ た 旨 主 張 す る が 、 仮 に そ の よ う な 事 実 が 認 め ら れ る と し て も 、 管 理 会 社 は 、 当 時 の 一 〇 七 号 室 の 所 有 者 で あ る C 会 社 の 有 す る 本 件 マ ン シ ョ ン の 建 物 共 用 部 分 及 び 共 用 設 備 の 維 持 管 理 の た め 、 C 会 社 か ら 委 託 を 受 け て 、

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そ の 全 部 の 範 囲 に つ い て 業 務 を し な け れ ば な ら な い の で あ り 、 単 に 独 立 の 構 造 と さ れ て い る 区 画 の 範 囲 の み を 管 理 す れ ば 足 り る と い う も の で は な い こ と が 明 ら か で あ り 、 上 記 一 〇 七 号 室 の 管 理 費 等 が 定 め ら れ た 経 緯 に 関 す る 事 情 に 正 当 な 理 由 が あ る と は い え な い 。 Y の 主 張 は 、 畢 竟 、 一 〇 七 号 室 の 使 用 状 況 等 を こ と さ ら 強 調 し て 、 事 実 上 玄 関 ホ ー ル 、 ロ ビ ー 、 廊 下 、 エ レ ベ ー タ ー 室 を 使 用 す る こ と が ほ と ん ど な い と い う 事 実 状 態 を 理 由 と し て 、 管 理 費 等 が 平 米 当 た り 他 の 区 分 所 有 者 よ り も 低 い 金 額 に 設 定 さ れ て い る こ と の 合 理 性 を 主 張 す る も の に ほ か な ら な い が 、 例 え ば 一 階 の 区 分 所 有 者 が エ レ ベ ー タ ー を 使 用 す る こ と は ほ と ん ど な い に も か か わ ら ず 、 エ レ ベ ー タ ー の 維 持 管 理 の た め の 費 用 も 負 担 し て い る こ と か ら す れ ば 、 合 理 性 の あ る 主 張 で あ る と い う こ と は で き な い 。 ま た 、 Y が 、 一 〇 七 号 室 を 独 立 の 区 画 と し て 使 用 し て お り 、 本 件 マ ン シ ョ ン の 一 階 及 び 二 階 の 共 用 部 分 は 原 則 と し て 使 用 し て い な い 旨 主 張 し て い る 点 に つ い て も 、 ︽ 証 拠 略 ︾ に よ れ ば 、 本 件 総 会 決 議 前 か ら 一 階 共 用 便 所 は 、 Y が 賃 貸 し て い る 理 容 店 ︵ 甲 田 ︶ の 従 業 員 や 客 が 使 用 す る こ と も あ り ︵ こ の 場 合 は 、 必 然 的 に 玄 関 ホ ー ル や 廊 下 を 通 行 す る こ と に な る 。 ︶ 、 管 理 会 社 の 管 理 員 が 清 掃 ・ 消 毒 を し て い る こ と 、 一 〇 七 号 室 の 二 階 の 学 習 塾 に 通 う 小 中 学 生 の 中 に は 、 人 数 は 多 く な い も の の 、 本 件 マ ン シ ョ ン の 裏 口 か ら 入 り 、 廊 下 や 玄 関 ホ ー ル を 経 て 一 旦 同 マ ン シ ョ ン の 表 に 出 た 後 、 一 〇 七 号 室 の 専 用 出 入 口 か ら 入 る 者 も い る こ と 、 同 学 習 塾 に 通 う 小 中 学 生 の 中 に は 、 自 転 車 で 来 る 者 も 少 な く は な く 、 そ の 場 合 、 本 件 マ ン シ ョ ン の 表 側 の 道 路 に 自 転 車 を 駐 輪 す る た め 、 管 理 会 社 の 管 理 員 が そ の 整 頓 を 行 っ て い る こ と 、 同 管 理 員 は 、 そ の 他 に 、 上 記 理 容 店 及 び 学 習 塾 の 出 入 口 前 の 通 路 を 清 掃 し て い る こ と 、 上 記 学 習 塾 宛 て に 送 ら れ て く る 郵 便 物 を 同 管 理 員 が 同 学 習 塾 に 個 別 に 配 達 し て い る こ と 、 本 件 マ ン シ ョ ン の 二 階 の 一 〇 七 号 室 の 区 画 の 外 側 の 共 用 部 分 に 同 室 の 空 調 室 外 機 が 置 か れ て い る こ と が 認 め ら れ る 。 そ う す る と 、 Y は 、 一 〇 七 号 室 の 独 立 の 区 画 だ け で な く 、 本 件 マ ン シ ョ ン の 一 、 二 階 部 分 全 体 の 共 用 部 分 の 管 理 に つ い て も 恩 恵 を 受 け て い る こ と が 明 ら か で あ る 。 以 上 に よ れ ば 、 一 〇 七 号 室 の 管 理 費 等 が 合 理 的 理 由 も な く 低 額 に 定 め ら れ て い た こ と は 明 ら か で あ り 、 そ れ が 本 件 総 会 決 議 が さ れ る ま で 約 二 七 年 間 も 放 置 さ れ て い た こ と に な る 。 そ し て 、 そ の 不 均 衡 を 本 件 総 会 決 議 に よ り 増 額 変 更 し た も の で あ り 、 ま た 、 そ の 内 容 を み て も 、 増 額 の 結 果 他 の 一 般 区 分 所 有 者 の 平 米 当 た り の 平 均 単 価 と 同 額 の 管 理 費 等 の 額 に し た も の で あ り 、 社 会 通 念 上 相 当 な 額 で あ る と 認 め ら れ る 。 そ う す る と 、 本 件 総 会 決 議 は 、 区 分 所 有 法 三 〇 条 三 項 に 定 め る 区 分 所 有 者 間 の 利 害 の 衡 平 が 図 ら れ る よ う に 定 め た も の に ほ か な

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ら な い か ら 、 被 告 の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す も の と は 認 め ら れ ず 、 し た が っ て 、 本 件 総 会 決 議 の 効 力 が 発 生 す る た め に 被 告 の 同 意 を 要 す る も の と は い え な い 。 し た が っ て 、 特 別 影 響 の 瑕 疵 を い う 被 告 の 主 張 は 理 由 が な く 、 採 用 す る こ と は で き な い 。 以 上 に よ れ ば 、 本 件 総 会 決 議 の 瑕 疵 の 主 張 は す べ て 理 由 が な く 、 同 決 議 は 無 効 で あ る と は い え な い 。 ﹂ 本 判 決 は 、 同 一 区 分 所 有 建 物 に 店 舗 と 住 居 と が 含 ま れ る い わ ゆ る 複 合 マ ン シ ョ ン に お い て 管 理 規 約 の 変 更 に よ る 管 理 費 ・ 修 繕 費 の 増 額 が 法 三 一 条 に い う ﹁ 一 部 の 区 分 所 有 者 の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す ﹂ も の で は な い か ら 本 件 被 告 の 承 諾 は 不 要 で あ る と し て 、 変 更 後 の 規 約 に 基 づ く 管 理 費 ・ 修 繕 費 の 支 払 請 求 を 認 容 し た 判 決 で あ る 。 本 判 決 に つ い て は ﹁ 特 に 目 新 し い 判 断 は 見 当 た ら な い ﹂ ︵ 判 時 二 一 二 八 号 五 三 頁 の コ メ ン ト ︶ と の 評 価 も 見 ら れ る と こ ろ で は あ る 。 確 か に 、 本 判 決 は 、 後 述 す る 受 忍 限 度 論 に 明 示 的 に は 依 拠 し て は い な い も の の 、 後 述 す る ⑰ 判 決 の 判 示 に 従 い ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ の 有 無 の 判 断 を し た 一 つ の 事 例 を 付 け 加 え た と い う 意 味 を 有 す る に 過 ぎ な い と 見 る こ と も 不 可 能 で は な い 。 と こ ろ が 、 本 判 決 は こ れ と 同 時 に 、 ⑰ 判 決 後 の 平 成 一 四 年 に 追 加 さ れ た 規 約 の 適 正 化 に 関 す る 法 三 〇 条 三 項 に 言 及 し て い る 。 こ の 点 で は 、 本 判 決 に は ⑰ 判 決 の 単 な る 一 適 用 事 例 と 言 う の み で は 汲 み つ く せ な い 新 た な 意 義 が あ る と も 考 え ら れ る ︵ ︶ 。 そ こ で 以 下 で は 、 法 三 一 条 に 関 す る 先 例 に お い て 確 認 さ れ て い た 法 理 な ら び に 同 法 三 〇 条 に 関 す る 先 例 法 理 を 明 ら か に し た 後 に 、 本 判 決 の 論 理 構 成 を こ れ ら の 先 例 法 理 と 比 較 し つ つ 簡 単 に 検 討 し て い く こ と と す る 。 区 分 所 有 建 物 の 規 約 の 変 更 に 関 す る 重 要 な 最 高 裁 判 決 で あ る ⑰ 判 決 は 、 後 述 す る よ う に 、 法 三 一 条 の ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ に つ い て 一 般 論 を 展 開 し た 上 で 、 使 用 料 増 額 ケ ー ス に お け る ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ の 解 釈 を 行 い 、 さ ら に 、 そ の 際 に 考 慮 す べ き 要 素 を 例 示 す る と い う 構 造 を 採 っ て い る 。 先 例 の 分 析 に 当 た っ て も ⑰ 判 決 の 定 式 に 従 っ て 、 一 般 論 の レ ベ ル 、 事 案 の 違 い 、 ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ の 有 無 を 判 断 す る 際 に 用 い ら れ た 具 体 的 な 考 慮 要 素 の そ れ ぞ れ に つ い て 別 個 に 検 討 す る こ と が 適 切 と 考 え ら れ る 。 そ こ で 以 下 で は 、 区 分 所 有 建 物 の 規 約 の 設 定 ・ 変 更 に 関 す る 先 例 、 な ら び に 、 判 断 構 造 が 法 三 一 条 と 同 様 で あ る 同 法 一 七 条 の 規 定 す る 共 用 部 分 の 変 更 ︵ ︶ に

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関 す る 先 例 を 時 系 列 的 に 並 べ た う え で 、 そ の 後 に 分 析 を 加 え て い く こ と と す る 。 ① 東 京 高 判 昭 和 五 九 年 一 一 月 二 九 日 判 時 一 一 三 九 号 四 四 頁 一 階 店 舗 部 分 の 使 用 者 で も あ る 建 築 主 が 二 階 以 上 の 部 分 を 分 譲 す る に 当 た り 、 規 約 に よ っ て 各 買 主 は 共 用 部 分 に つ き 専 有 部 分 の 床 面 積 割 合 に よ る 持 分 を 取 得 す る 旨 を 定 め 、 さ ら に 、 買 主 は 施 設 管 理 業 務 を 建 築 主 に 委 託 し て そ れ に 要 す る 費 用 を 住 居 部 分 面 積 に 応 じ て 支 払 う 旨 の 管 理 委 託 契 約 を 締 結 し て い た 。 と こ ろ が そ の 後 の 総 会 で 建 築 主 を 除 く 全 区 分 所 有 者 の 参 加 す る 自 治 会 が 共 用 部 分 を 管 理 す る こ と に 変 更 さ れ 、 そ の 後 管 理 費 額 の 値 上 げ が 決 定 さ れ た 。 建 築 主 に 対 す る 管 理 費 支 払 請 求 に 対 し 、 裁 判 所 は 、 ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ の 有 無 に つ い て 言 及 す る こ と な く 、 こ の 請 求 を 認 容 し た 。 ② 東 京 地 判 昭 和 六 一 年 九 月 二 五 日 判 時 一 二 四 〇 号 八 八 頁 規 約 変 更 に よ っ て バ ル コ ニ ー を 専 有 部 分 か ら 共 用 部 分 に 変 更 し バ ル コ ニ ー へ の 看 板 設 置 を 新 規 に 禁 止 し た 事 例 で あ る 。 裁 判 所 は 、 法 三 一 条 の ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ に つ い て は 、 同 条 後 段 が 多 数 決 原 理 に よ っ て 少 数 者 の 権 利 が 不 当 に 害 さ れ る こ と を 防 止 す る 趣 旨 で あ る こ と に 鑑 み て 、 後 述 す る 受 忍 限 度 論 を 採 る 。 そ し て 、 建 物 の 安 全 確 保 、 美 観 の 維 持 ・ 向 上 の 見 地 か ら バ ル コ ニ ー を 共 用 部 分 と し て 規 制 対 象 と す る 必 要 性 が あ る こ と 、 各 区 分 所 有 者 は 専 用 使 用 権 が 認 め ら れ る 限 り 格 別 の 不 利 益 を 被 ら な い こ と 、 か か る 態 様 で の 規 約 の 設 定 ・ 変 更 が 合 理 性 を 有 す る こ と を 認 め る 。 ま た 、 看 板 設 置 が 必 要 な 者 は 使 用 料 の 支 払 に よ り 看 板 掲 示 場 所 を 占 有 使 用 で き る か ら 新 規 約 の 内 容 が 合 理 性 を 有 す る こ と 、 被 告 は 新 規 約 設 定 時 に 看 板 を 設 置 し て い た わ け で は な い た め 格 別 の 不 利 益 が な い こ と を 理 由 に 、 新 規 約 は 区 分 所 有 者 の 受 忍 限 度 内 の も の と す る 。 ③ 東 京 高 判 昭 和 六 三 年 三 月 三 〇 日 判 時 一 二 七 四 号 八 四 頁 管 理 規 約 変 更 な ら び に 理 事 会 決 定 に よ っ て 駐 車 場 管 理 費 額 等 が 引 き 上 げ ら れ 駐 車 場 の 区 分 所 有 者 で あ る 被 告 は 月 額 一 二 万 円 余 り を 支 払 う も の と 決 定 さ れ た に も 拘 ら ず 、 被 告 が 従 前 の 管 理 費 等 ︵ 月 額 二 六 、 八 九 〇 円 ︶ の み を 支 払 い そ の 余 の 金 額 を 支 払 わ な い た め 、 管 理 組 合 の 理 事 長 が そ の 支 払 を 求 め た 事 例 で あ る 。 裁 判 所 は 、 駐 車 場 に は 管 理 組 合 が 公 租 公 課 を 負 担 し て い る 専 用 使 用 部 分 が 含 ま れ る こ と 、 建 物 管 理 費 は 敷 地 及 び 共 用 部 分 等 の 通 常 の 管 理 に 要 す る 費 用 に 充 当 す る と さ れ て い る こ と か ら 、 管 理 費 等 に つ き 立 体 駐 車 場 の 部 分 と そ の 他 の 部 分 を 別 異 に 扱 う こ と は 当

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然 で あ り 、 し た が っ て 規 約 変 更 に は 正 当 事 由 が あ る と 言 え る か ら 区 分 所 有 者 は 承 諾 を 拒 否 で き な い と す る 。 判 決 は な お 書 き に お い て 、 従 前 の 管 理 費 が 極 め て 低 額 の も の で あ っ た こ と 、 管 理 費 設 定 後 の 経 過 年 数 、 本 件 駐 車 場 と 他 の 部 分 と の 比 率 等 を 勘 案 し て 、 議 決 時 に は 管 理 費 額 は そ の 合 理 性 を 失 い 適 正 額 に 改 定 す べ き 状 況 に あ っ た こ と を 付 言 す る 。 ④ 東 京 地 判 昭 和 六 三 年 一 一 月 二 八 日 判 タ 七 〇 二 号 二 五 五 頁 原 告 は 区 分 所 有 建 物 の 一 部 専 有 部 分 を 店 舗 と し て 使 用 し て い た 区 分 所 有 者 で あ る が 、 管 理 規 約 の 変 更 集 会 に お い て 店 舗 部 分 の 業 種 制 限 、 営 業 方 法 、 店 舗 内 装 工 事 に 関 す る 制 限 を 盛 り 込 ん だ 規 約 変 更 決 議 が な さ れ た た め 、 規 約 条 項 の 無 効 確 認 を 求 め た 事 案 で あ る 。 裁 判 所 は 、 区 分 所 有 者 は 建 物 の 保 存 に 有 害 な 行 為 そ の 他 建 物 の 管 理 ・ 使 用 に 関 し 区 分 所 有 者 の 共 同 の 利 益 に 反 す る 行 為 を し て は な ら な い 義 務 を 負 っ て お り 、 こ の よ う な 一 般 的 制 約 を 規 約 で 具 体 的 に 規 定 し て も 一 部 区 分 所 有 者 の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 与 え る こ と に な ら な い 。 区 分 所 有 者 の 共 同 の 利 益 に 反 す る 営 業 の 禁 止 に は 合 理 性 が あ る 。 騒 音 の 原 因 と な る も の の 使 用 や 深 夜 営 業 に お け る 他 の 区 分 所 有 者 ・ 占 有 者 に 対 す る 配 慮 要 求 、 看 板 の 設 置 場 所 ・ 規 模 ・ 構 造 に 関 す る 協 議 要 求 等 は 、 い ず れ も 原 告 の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ さ な い と 判 示 し た 。 ⑤ 東 京 地 判 平 成 二 年 五 月 三 一 日 判 タ 七 四 八 号 一 五 九 頁 居 住 専 用 マ ン シ ョ ン 一 階 所 在 の 部 屋 の 区 分 所 有 者 が 管 理 組 合 に 対 し て 、 同 室 に は 飲 食 店 に 使 用 で き な い こ と 以 外 の 使 用 目 的 制 限 が な い こ と の 確 認 等 を 求 め た 事 例 で あ る 。 分 譲 契 約 で は 同 室 は 屋 内 駐 車 場 と し て 使 用 し 他 の 区 分 所 有 者 の 承 諾 な し に 駐 車 場 以 外 に 変 更 し な い と さ れ て い た が 、 原 始 規 約 に は そ う し た 規 定 は な か っ た 。 な お 、 こ の 時 点 で は 同 室 を 駐 車 場 以 外 に 変 更 す る こ と は 建 築 基 準 法 上 許 さ れ な か っ た 。 そ の 後 に 制 定 さ れ た 新 規 約 で は 専 有 部 分 は も っ ぱ ら 住 宅 と し て 使 用 す る も の と さ れ た 。 そ の 後 に 容 積 率 が 変 更 さ れ 、 同 室 を 駐 車 場 以 外 の も の と す る こ と が 建 築 基 準 法 上 も 可 能 と な っ て い る 。 裁 判 所 は 、 旧 規 約 で は 駐 車 場 以 外 へ の 用 途 変 更 は 禁 止 さ れ て お り こ れ を 変 更 す る に は 他 の 区 分 所 有 者 全 員 の 承 諾 を 要 す る が 、 本 件 で は 承 諾 が な か っ た の だ か ら 駐 車 場 と し て の み 使 用 し 得 た も の と す る 。 そ し て 、 新 規 約 に よ っ て 住 宅 と し て の 使 用 が 許 容 さ れ 、 こ れ は 当 該 区 分 所 有 者 に と っ て 用 途 を 拡 大 す る も の で あ る か ら 個 別 の 承 諾 は 不 要 と す る 。

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⑥ 神 戸 地 判 平 成 三 年 五 月 九 日 判 時 一 四 二 八 号 九 二 頁 マ ン シ ョ ン の 増 築 に 伴 う 若 干 の 日 照 阻 害 が 、 専 用 部 分 の 使 用 へ の 特 別 の 影 響 を 及 ぼ さ な い と 判 断 さ れ た 事 例 で あ る 。 共 用 部 分 の 変 更 事 案 で あ る た め 、 法 一 七 条 二 項 の 解 釈 が 問 題 と な っ て い る 。 裁 判 所 は 同 項 の ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ と は 、 区 分 所 有 建 物 の 共 同 性 か ら の 制 約 に 基 づ き 受 忍 す べ き 限 度 を 超 え る 特 別 の 影 響 を 受 け る と き と 解 す べ き で あ り 、 こ の 受 忍 限 度 の 判 断 に お い て は 、 共 用 部 分 の 変 更 に よ っ て も た ら さ れ る 各 区 分 所 有 者 の 利 益 と こ れ に よ り 影 響 を 被 る 特 定 の 区 分 所 有 者 の 不 利 益 と が 比 較 さ れ る と い う 。 こ の 基 準 に 則 り 、 専 有 部 分 の 面 積 が 狭 小 で あ り 増 築 希 望 は 生 活 上 の 必 要 か ら 大 部 分 の 者 に と っ て 切 実 な も の で あ っ た こ と 、 採 光 等 の 影 響 は わ ず か で あ り 日 照 も あ る 程 度 確 保 さ れ て い る こ と 、 眺 望 制 限 に つ い て も 圧 迫 感 が 生 じ る も の で は な い こ と を 認 定 し て 、 特 別 の 影 響 な し と 結 論 付 け た 。 ⑦ 東 京 高 判 平 成 三 年 九 月 二 六 日 判 タ 七 八 〇 号 一 九 四 頁 ⑤ 判 決 の 控 訴 審 判 決 で あ る 。 裁 判 所 は 、 建 築 基 準 法 上 駐 車 場 以 外 の 用 途 へ の 変 更 が 許 さ れ な か っ た こ と 、 同 室 の 構 造 、 販 売 時 の 説 明 、 使 用 状 況 、 取 得 金 額 、 駐 車 場 の 有 無 が マ ン シ ョ ン の 価 格 に 影 響 を 与 え る こ と か ら 、 同 室 が 駐 車 場 で あ る こ と を 当 然 の 前 提 と す る 。 そ し て 、 同 室 の 区 分 所 有 者 を 拘 束 す る 規 約 は 存 在 し な い も の の 、 分 譲 業 者 と 同 室 の 最 初 の 区 分 所 有 者 と の 間 の 契 約 が 区 分 所 有 者 の 特 定 承 継 人 に 対 し て も 効 力 を 有 し 、 こ れ を 変 更 す る こ と は 他 の 区 分 所 有 者 の 権 利 利 益 を 損 な う 恐 れ が あ る か ら 他 の 区 分 所 有 者 全 員 の 承 諾 を 要 す る と 判 示 し た 。 ⑧ 横 浜 地 判 平 成 三 年 一 二 月 一 二 日 判 時 一 四 二 〇 号 一 〇 八 頁 マ ン シ ョ ン で の 犬 飼 育 禁 止 を 求 め て 管 理 組 合 管 理 者 が 犬 の 飼 主 を 訴 え た 事 例 で あ る 。 裁 判 所 は 、 旧 規 約 に は 動 物 の 飼 育 を 直 接 制 限 す る 条 項 は な か っ た も の の 、 入 居 案 内 の 記 載 か ら 入 居 者 間 で は 動 物 飼 育 は 禁 止 さ れ て い る と の 共 通 の 認 識 が あ っ た と 推 認 さ れ る と す る 。 そ し て 、 動 物 飼 育 が 住 民 間 に ト ラ ブ ル を 生 じ さ せ る こ と 、 多 く の マ ン シ ョ ン で 動 物 飼 育 を 規 約 で 禁 止 し て い る こ と 、 動 物 飼 育 を 認 め る マ ン シ ョ ン は 希 少 で あ る こ と 、 こ う し た マ ン シ ョ ン で は 飼 育 方 法 等 に つ い て 詳 細 な 規 定 を 設 け て い る こ と 、 他 の 居 住 者 に 迷 惑 を か け な い よ う に 動 物 を 飼 育 す る に は 住 宅 の 構 造 自 体 を 相 当 設 備 し た 上 で 動

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物 を 飼 お う と す る 者 の 適 性 の 事 前 チ ェ ッ ク や 飼 い 方 に 関 す る 詳 細 な ル ー ル を 設 け る 必 要 が あ る こ と と い っ た 事 実 を 総 合 し て 、 動 物 飼 育 を 禁 止 す る 現 行 の 管 理 組 合 規 約 に は 相 当 の 必 要 性 ・ 合 理 性 が あ り 、 動 物 飼 育 の 禁 止 に よ っ て 被 告 の 受 け る 損 害 は 社 会 通 念 上 通 常 受 忍 す べ き 限 度 を 超 え る も の で は な い か ら 規 約 変 更 は 一 部 区 分 所 有 者 の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ さ な い と す る 。 ⑨ 大 阪 高 判 平 成 四 年 一 月 二 八 日 判 時 一 四 二 八 号 八 九 頁 ⑥ 判 決 の 控 訴 審 判 決 で あ る 。 裁 判 所 は 、 増 築 工 事 の 結 果 居 住 環 境 が 著 し く 悪 化 し た と は 認 め ら れ な い こ と 、 他 の 区 分 所 有 者 の 専 有 部 分 で は 採 光 ・ 日 照 が 若 干 影 響 を 受 け る に と ど ま り 居 室 と し て の 使 用 に 大 き な 障 害 を 生 じ て お ら ず 、 増 築 反 対 者 の 専 有 部 分 に つ い て も 使 用 へ の 影 響 は 同 程 度 に と ど ま る も の と 推 認 さ れ る か ら 、 本 件 増 築 工 事 は 専 有 部 分 の 使 用 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す も の で は な い と 判 示 し た 。 ⑩ 東 京 地 判 平 成 五 年 三 月 三 〇 日 判 時 一 四 六 一 号 七 二 頁 マ ン シ ョ ン の 一 階 部 分 で 店 舗 を 営 む 区 分 所 有 者 で あ る 被 告 が 管 理 費 等 の 一 部 を 支 払 わ な い と し て 、 管 理 組 合 が 支 払 を 求 め た 事 例 で あ る 。 裁 判 所 は 、 被 告 が エ レ ベ ー タ ー を 使 用 す る 程 度 は 二 階 以 上 の 区 分 所 有 者 に 比 べ て 少 な い だ ろ う が 使 用 の 可 能 性 が 全 く な い と は い え な い こ と 、 共 用 部 分 に つ き 各 区 分 所 有 者 が 受 け る 利 益 の 程 度 を 管 理 費 額 に す べ て 反 映 さ せ る こ と は 不 可 能 で あ っ て 相 当 と も い え ず 、 面 積 に 応 じ て 管 理 費 を 負 担 す る こ と は 合 理 的 な 方 法 で あ る こ と を 理 由 に 、 本 件 規 約 変 更 は 被 告 に 不 利 益 な 内 容 で は あ る が 被 告 の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 与 え る も の で は な い と 判 示 し た 。 ⑪ 東 京 地 判 平 成 六 年 三 月 二 四 日 判 時 一 五 二 二 号 八 五 頁 ① 判 決 と 当 事 者 を 同 じ く す る 紛 争 で あ る 。 本 件 訴 訟 で は 、 管 理 組 合 が 建 築 主 で も あ る そ の 組 合 員 に 対 し 、 原 始 規 約 に よ り 無 償 で 設 定 さ れ て い た 駐 車 場 専 用 使 用 権 等 の 一 部 を 消 滅 さ せ 一 部 を 有 償 化 す る 内 容 の 規 約 変 更 お よ び 集 会 決 議 に 基 づ き 、 専 用 使 用 権 の 消 滅 部 分 の 使 用 差 止 め お よ び 有 償 と な っ た 部 分 の 管 理 費 等 の 支 払 を 求 め た 。 裁 判 所 は 、 受 忍 限 度 論 に 依 拠 し た 上 で 、 本 件 に お い て は 、 分 譲 価 格 の 決 定 や 管 理 費 用 の 負 担 を 通 じ た 経 済 的 調 整 が な さ れ て い る

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こ と 、 本 件 マ ン シ ョ ン に は 自 転 車 置 き 場 が な く 自 転 車 置 き 場 等 と し て 使 用 す る 必 要 性 が 大 き い こ と 、 専 用 使 用 権 者 に は 四 台 分 の 駐 車 場 が 残 る か ら 格 別 の 不 利 益 は 及 ば な い こ と 、 各 区 分 所 有 建 物 の 買 受 人 は 専 用 使 用 権 が 無 償 で あ る 旨 の 説 明 を 受 け て い な か っ た こ と に 照 ら せ ば 有 償 化 を 可 能 と す る 新 規 約 の 条 項 は 区 分 所 有 者 間 の 利 益 の 合 理 的 調 整 を 図 る こ と を 目 的 と し て お り 高 度 の 必 要 性 と 合 理 性 が あ る こ と 、 無 償 の 専 用 使 用 開 始 か ら 一 九 年 が 経 過 し て お り こ の 間 他 の 区 分 所 有 者 が 専 用 使 用 部 分 の 公 租 公 課 や 維 持 管 理 費 を 共 有 持 分 割 合 に 応 じ て 負 担 し て い た こ と か ら す る と 本 件 決 議 当 時 に は 一 般 区 分 所 有 者 と 専 用 使 用 権 者 と の 間 に 著 し い 経 済 的 不 均 衡 が 生 じ て い た こ と が 明 ら か で あ っ て 、 有 償 化 に は 十 分 な 合 理 性 と 必 要 性 が あ り 有 償 化 の 額 も 社 会 通 念 上 相 当 で あ る こ と を 認 定 し た 上 で 、 新 規 約 お よ び 集 会 決 議 は 専 用 使 用 権 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ さ な い と し た 。 ⑫ 東 京 高 判 平 成 六 年 八 月 四 日 判 時 一 五 〇 九 号 七 一 頁 ⑧ 判 決 の 控 訴 審 判 決 で あ る 。 裁 判 所 は 、 盲 導 犬 の 場 合 と は 異 な り ペ ッ ト の 飼 育 は 買 主 の 生 活 ・ 生 存 に と っ て 不 可 欠 で は な い こ と 、 買 主 以 外 の 者 に と っ て は 愛 玩 す べ き 対 象 と は 言 え な い 動 物 も あ る こ と 、 ペ ッ ト と し て 一 般 的 と 見 ら れ る 動 物 で あ っ て も 他 の 入 居 者 に 対 し て 不 快 感 を 招 く 等 の 影 響 を 及 ぼ す 恐 れ が あ る こ と を 考 慮 す る と 、 マ ン シ ョ ン で 認 容 し 得 る ペ ッ ト の 範 囲 を あ ら か じ め 規 約 に よ っ て 定 め る の は 困 難 で あ り 、 規 約 で 全 面 禁 止 し て 例 外 に つ い て は 管 理 組 合 総 会 の 議 決 で 個 別 的 に 対 処 す る こ と は 合 理 的 な 対 処 の 方 法 と 言 え る と 判 示 し た 。 ⑬ 東 京 高 判 平 成 八 年 二 月 二 〇 日 判 タ 九 〇 九 号 一 七 六 頁 ⑪ 判 決 の 控 訴 審 判 決 で あ る 。 裁 判 所 は 、 専 用 使 用 権 の 存 続 利 益 を 上 回 る 区 分 所 有 者 の 共 同 生 活 上 の 利 益 が 認 め ら れ な い に も 拘 ら ず 専 用 使 用 権 を 廃 止 す る の は 専 用 使 用 権 者 に 特 別 の 不 利 益 を 及 ぼ す と し て 、 自 転 車 置 き 場 は 存 在 し な い と の 前 提 で マ ン シ ョ ン が 分 譲 さ れ た こ と 、 マ ン シ ョ ン 敷 地 内 に 自 転 車 を 置 く 余 裕 が あ る こ と 等 を 認 定 し て 、 専 用 使 用 権 の 廃 止 は 認 め ら れ な い と し た 。 そ し て 、 専 用 使 用 権 が 相 応 の 経 済 的 負 担 の も と で 維 持 さ れ て き た も の で あ る こ と を 認 定 し て 、 専 用 使 用 権 の 有 償 化 も 承 諾 の な い 限 り 認 め ら れ な い と し た 。 ⑭ 最 判 平 成 九 年 三 月 二 七 日 判 時 一 六 一 〇 号 七 二 頁 ⑦ 判 決 の 上 告 審 判 決 で あ る 。

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最 高 裁 は 、 特 定 承 継 人 を も 拘 束 す る 制 限 条 項 を 設 け る に は 規 約 で 明 記 す る こ と が 求 め ら れ る の で あ り 、 債 権 契 約 に 基 づ く 権 利 制 限 の 合 意 を こ れ と 同 視 す る こ と は で き な い 。 ﹁ 住 戸 部 分 を 取 得 し た 区 分 所 有 者 ﹂ に つ き 規 定 し た 新 規 約 が 同 室 に 適 用 さ れ る か は 明 確 で な く 、 仮 に 同 室 に 適 用 が あ る と し て も 、 こ の 規 定 は 一 部 の 区 分 所 有 者 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す も の で あ る か ら 承 諾 を 要 す る と し た 。 破 棄 差 戻 判 決 で あ る た め か 、 本 判 決 に お い て は 、 新 規 約 が 一 部 区 分 所 有 者 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す と 判 断 し た 理 由 に つ い て は 一 切 触 れ ら れ て い な い 。 ⑮ 東 京 地 判 平 成 九 年 七 月 二 三 日 判 タ 九 八 〇 号 二 六 七 頁 マ ン シ ョ ン の 立 体 駐 車 場 か ら 公 道 に 通 じ る 車 路 の 専 用 使 用 権 を 廃 止 す る 管 理 規 約 変 更 の 有 効 性 が 争 わ れ た 事 例 で あ る 。 専 用 使 用 権 者 に と っ て 必 要 不 可 欠 で あ る こ と 、 専 用 使 用 権 者 以 外 の 者 が 本 件 車 路 を 使 用 す る 必 要 性 が な い こ と 、 他 に 専 用 使 用 権 廃 止 の 合 理 性 な い し 必 要 性 を 基 礎 づ け る に 足 り る 事 情 が な い こ と か ら 、 専 用 使 用 権 廃 止 の 合 理 性 ・ 必 要 性 よ り も 専 用 使 用 権 者 の 被 る 不 利 益 の 方 が 大 き い と 判 断 し て 、 規 約 変 更 を 無 効 と す る 。 専 用 使 用 権 者 以 外 の 区 分 所 有 者 が 専 用 使 用 に 不 満 を 抱 い て い る こ と は 、 専 用 使 用 権 廃 止 の 合 理 性 ・ 必 要 性 を 基 礎 づ け る 事 情 と な ら な い こ と も 括 弧 書 き で 確 認 し て い る 。 ⑯ 東 京 地 判 平 成 九 年 七 月 二 五 日 判 タ 九 七 〇 号 二 七 六 頁 マ ン シ ョ ン 分 譲 業 者 が 敷 地 の 一 部 に つ き 原 始 規 約 に よ っ て 専 用 使 用 権 を 留 保 し て い た 場 合 に 、 そ の 承 諾 な く 専 用 使 用 権 を 消 滅 さ せ る 規 約 改 正 の 有 効 性 が 争 わ れ た 事 例 で あ る 。 裁 判 所 は 、 規 約 改 正 に あ た り 分 譲 業 者 が 異 議 を 述 べ た こ と 、 専 用 使 用 権 を 留 保 し た 敷 地 部 分 は 分 譲 業 者 所 有 の 賃 貸 物 件 の 店 舗 出 入 り 口 と し て 使 用 さ れ て い る こ と か ら 、 こ う し た 専 用 使 用 権 を 消 滅 さ せ る に は 専 用 使 用 権 者 の 承 諾 を 要 す る と す る ︵ ︶ 。 ⑰ 最 判 平 成 一 〇 年 一 〇 月 三 〇 日 民 集 五 二 巻 七 号 一 六 〇 四 頁 駐 車 場 利 用 細 則 に よ る 使 用 料 の 増 額 が 問 題 と な っ た 事 例 で あ る 。 最 高 裁 は 法 三 一 条 の ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ を 次 の よ う に 解 す る 。 ﹁ 右 の ﹁ 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す べ き と き ﹂ と は 、 規 約 の 設 定 、 変 更 等 の 必 要 性 及 び 合 理 性 と こ れ に よ っ て 一 部 の 区 分 所 有 者 が 受 け る 不 利 益 と を 比 較 衡 量 し 、 当 該 区 分 所 有 関 係 の 実 態 に 照 ら し て 、 そ の 不

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利 益 が 区 分 所 有 者 の 受 忍 す べ き 限 度 を 超 え る と 認 め ら れ る 場 合 を い う も の と 解 さ れ る 。 ﹂ そ し て 、 そ の 上 で こ れ を 使 用 料 増 額 に 即 し て 以 下 の よ う に 解 釈 す る 。 ﹁ こ れ を 使 用 料 の 増 額 に つ い て い え ば 、 使 用 料 の 増 額 は 一 般 的 に 専 用 使 用 権 者 に 不 利 益 を 及 ぼ す も の で あ る が 、 増 額 の 必 要 性 及 び 合 理 性 が 認 め ら れ 、 か つ 、 増 額 さ れ た 使 用 料 が 当 該 区 分 所 有 関 係 に お い て 社 会 通 念 上 相 当 な 額 で あ る と 認 め ら れ る 場 合 に は 、 専 用 使 用 権 者 は 使 用 料 の 増 額 を 受 忍 す べ き で あ り 、 使 用 料 の 増 額 に 関 す る 規 約 の 設 定 、 変 更 等 は 専 用 使 用 権 者 の 権 利 に ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ を 及 ぼ す も の で は な い と い う べ き で あ る 。 ﹂ さ ら に 、 増 額 使 用 料 の 社 会 通 念 上 の 相 当 性 判 断 に あ た っ て は 、 当 該 区 分 所 有 関 係 に お け る 諸 事 情 、 例 え ば 、 ⑴ 当 初 の 専 用 使 用 権 分 譲 に お け る 対 価 額 、 そ の 額 と マ ン シ ョ ン 本 体 価 格 と の 関 係 、 ⑵ 分 譲 当 時 の 近 隣 に お け る 類 似 の 駐 車 場 の 使 用 料 、 そ の 現 在 ま で の 推 移 、 ⑶ こ の 間 の マ ン シ ョ ン 駐 車 場 の 敷 地 価 格 及 び 公 租 公 課 の 変 動 、 ⑷ 専 用 使 用 権 者 マ ン シ ョ ン 駐 車 場 使 用 期 間 、 ⑸ 駐 車 場 の 維 持 ・ 管 理 に 要 す る 費 用 等 を 総 合 的 に 考 慮 す べ き と す る 。 ⑱ 最 判 平 成 一 〇 年 一 一 月 二 〇 日 判 時 一 六 六 三 号 一 〇 二 頁 ⑬ 判 決 の 上 告 審 判 決 で あ る 。 本 判 決 も ま た ⑰ 判 決 の 示 し た 受 忍 限 度 論 に 依 拠 し 、 使 用 料 額 の 社 会 通 念 上 の 相 当 性 も 諸 事 情 を 総 合 考 慮 し て 判 断 す べ き と 述 べ る 点 で ⑰ 判 決 を 踏 襲 し て い る 。 そ の 上 で 、 原 判 決 が 、 一 部 区 分 所 有 者 が 相 応 の 経 済 的 負 担 を し て き た 権 利 を 有 償 化 す る こ と が こ の 区 分 所 有 者 に 不 利 益 を 与 え る こ と の み を も っ て 承 諾 な き 有 償 化 決 議 を 無 効 と し た 点 を 非 難 し 、 有 償 化 決 議 に よ り 設 定 さ れ た 使 用 料 額 の 社 会 通 念 上 の 相 当 性 に つ い て 検 討 す べ き と す る 。 本 判 決 に は 増 額 の 必 要 性 ・ 合 理 性 に つ い て は 触 れ る と こ ろ が な い が 、 経 済 的 負 担 が あ っ た こ と の み を も っ て 特 別 の 影 響 の 存 在 を 肯 定 し た 原 判 決 を 否 定 し た 判 決 で あ り 、 ⑰ 判 決 に 依 拠 し て い る こ と か ら も 、 差 戻 審 に お い て 承 諾 を 不 要 と す る 結 論 を 出 そ う と す る 際 に は こ れ ら を 当 然 に 考 慮 す る こ と を 求 め た も の と 解 さ れ る 。 ⑲ 東 京 高 判 平 成 一 一 年 七 月 二 七 日 判 タ 一 〇 三 七 号 一 六 八 頁 マ ン シ ョ ン の 分 譲 業 者 で あ り か つ 区 分 所 有 者 で あ る 者 が 規 約 に よ り マ ン シ ョ ン 駐 車 場 の 有 償 専 用 使 用 権 を 有 し て い た が 、 三 年 経 過 し て も そ の 対 価 を 支 払 わ な か っ た 場 合 に お い て 、 総 会 で な さ れ た 右 専 用 使 用 権 を 消 滅 さ せ る 旨 の 規 約 変 更 決 議 が 有 効 と さ れ た 事

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例 で あ る 。 裁 判 所 は 、 対 価 を 支 払 わ な い 以 上 専 用 使 用 権 を 取 得 で き な い こ と は 当 初 の 管 理 規 約 に お い て 既 に 定 め ら れ て お り 、 専 用 使 用 権 を 消 滅 さ せ る 旨 の 規 約 変 更 は 専 用 使 用 権 者 の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ さ な い か ら 承 諾 は 不 要 と 判 示 し た 。 さ ら に 、 な お 書 き に お い て 、 規 約 変 更 に 当 該 専 用 使 用 権 者 の 承 諾 を 要 す る と し て も 、 被 告 は 専 用 使 用 権 の 代 金 を 支 払 わ な い の だ か ら 、 規 約 変 更 を 承 諾 し な い こ と に つ い て 正 当 理 由 が な く 、 こ の こ と は 駐 車 場 が 専 用 使 用 権 者 の 業 務 に と っ て 必 要 不 可 欠 で あ る 等 の 事 情 が あ っ て も 変 わ ら な い と し た 。 ⑳ 東 京 高 判 平 成 一 三 年 一 月 三 〇 日 判 時 一 八 一 〇 号 六 一 頁 ⑱ 判 決 の 差 戻 控 訴 審 判 決 で あ る 。 裁 判 所 は 、 専 用 使 用 権 者 が 営 業 の た め 長 年 に わ た り 駐 車 場 を 無 償 使 用 し て い る 点 で 他 の 区 分 所 有 者 と の 関 係 で 公 平 さ を 欠 く と し て 、 有 償 化 の 必 要 性 と 合 理 性 を 認 め た 。 他 方 で 、 通 常 の 賃 料 相 場 等 を 参 考 に 多 額 の 使 用 料 を 被 告 に 一 挙 に 課 す の は 過 大 な 要 求 で あ り 、 有 償 化 決 議 で 定 め ら れ た 専 用 使 用 料 額 は 社 会 通 念 上 相 当 な 額 と は 認 め 難 い と し て 減 額 し て い る 。 そ の 際 、 専 用 使 用 権 者 の 分 譲 価 格 が 高 額 に 設 定 さ れ 他 の 区 分 所 有 者 も 専 用 使 用 権 の 存 在 を 知 っ て い た と い う 分 譲 の 経 緯 、 各 設 備 の 営 業 上 の 必 要 性 、 そ の 管 理 は 専 用 使 用 権 者 が 行 っ て い て 当 該 専 用 使 用 権 が 他 の 区 分 所 有 者 の 利 用 に 支 障 を 与 え な い こ と を 考 慮 し て い る 。 福 岡 高 判 平 成 一 五 年 六 月 一 七 日 ︵ 平 成 一 五 年 ︵ ネ ︶ 一 七 一 号 ︶ 裁 判 所 ウ ェ ブ サ イ ト マ ン シ ョ ン の 出 入 り 口 に オ ー ト ロ ッ ク 式 の 開 閉 ド ア を 設 置 し た こ と が 、 専 有 部 分 の 使 用 に 特 別 の 影 響 を 与 え る か が 争 わ れ た も の で あ り 、 法 一 七 条 二 項 の 事 例 で あ る 。 裁 判 所 は 同 項 の 解 釈 に つ い て 受 忍 限 度 論 に 依 拠 し た 上 で 、 数 年 前 か ら オ ー ト ロ ッ ク 設 置 の 要 望 が 出 さ れ て い た こ と 、 設 置 場 所 も 常 識 に か な う こ と 、 設 置 に よ り 本 件 物 件 を 店 舗 と し て 賃 貸 す る こ と が 困 難 と な る が 従 前 よ り 空 室 で あ り こ れ は 本 件 物 件 の 立 地 に 起 因 す る と 推 認 さ れ る こ と 、 解 錠 手 続 が 容 易 で あ る こ と 等 の 事 実 を 認 定 し た 上 で 、 受 忍 限 度 を 超 え る 共 用 部 分 変 更 に は 該 当 せ ず 、 当 該 専 有 部 分 使 用 者 の 承 諾 を 要 し な い と 判 断 し た ︵ ︶ 。 東 京 高 判 平 成 一 五 年 一 二 月 四 日 判 時 一 八 六 〇 号 六 六 頁 複 合 マ ン シ ョ ン 内 の 店 舗 の 営 業 時 間 を 制 限 す る 集 会 決 議 の 有 効 性 が 争 わ れ た 事 例 で あ る 。

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裁 判 所 は 、 本 件 マ ン シ ョ ン が 複 合 マ ン シ ョ ン で あ り 居 住 者 の 生 活 環 境 維 持 の た め 店 舗 の 使 用 に あ る 程 度 の 制 約 が 課 さ れ る の は 避 け が た い こ と 、 設 立 総 会 で 決 議 さ れ た 午 前 一 〇 時 か ら 午 後 一 〇 時 ま で と い う 営 業 時 間 は 合 理 性 を 欠 く も の で は な い こ と 、 二 四 時 間 営 業 店 舗 や 深 夜 営 業 店 舗 の 誘 致 が 不 可 能 と な る が 本 件 総 会 決 議 当 時 に は コ ン ビ ニ エ ン ス ス ト ア 等 の 営 業 が 一 般 的 で は な か っ た こ と に か ん が み 、 X の 権 利 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ さ な い と す る 。 東 京 地 判 平 成 一 九 年 一 〇 月 一 一 日 ︵ 平 成 一 七 年 ︵ ワ ︶ 一 九 九 七 二 号 ︶ 裁 判 所 ウ ェ ブ サ イ ト マ ン シ ョ ン 管 理 組 合 が 店 舗 用 区 画 の 賃 借 人 に 対 し 、 深 夜 営 業 を 禁 止 す る 設 立 総 会 あ る い は そ の 後 の 総 会 で の 決 議 等 に 基 づ き 飲 食 店 の 夜 間 営 業 差 止 め 等 を 求 め た 事 案 で あ る 。 裁 判 所 は 、 設 立 総 会 で の 深 夜 営 業 禁 止 決 議 の 存 在 を 否 定 し た 。 そ し て 、 専 有 部 分 の 管 理 又 は 使 用 の 調 整 に は 法 三 一 条 一 項 の 特 別 決 議 を 要 す る と し て 受 忍 限 度 論 に 依 拠 す る 。 そ の 上 で 、 決 議 時 ま で 六 年 に わ た り 午 前 四 時 ま で の 営 業 を 含 む 深 夜 営 業 が 行 わ れ て き た の を 午 後 一 〇 時 ま で に 制 限 す る の は 専 有 部 分 の 使 用 に 重 大 な 影 響 を 及 ぼ す こ と 、 区 分 所 有 者 ら が 深 夜 営 業 に よ っ て 受 け た 不 利 益 が 明 ら か で は な い こ と 等 か ら 、 営 業 時 間 を 制 限 す る 総 会 決 議 は 被 告 に 特 別 の 影 響 を 及 ぼ す も の で あ り 、 被 告 の 承 諾 も な い と し て 、 総 会 決 議 を 無 効 と す る 。 大 阪 高 判 平 成 一 九 年 一 〇 月 一 一 日 判 タ 一 二 七 四 号 三 二 九 頁 区 分 所 有 建 物 の 管 理 組 合 が 自 ら は 居 住 し て い な い 不 在 区 分 所 有 者 に 対 し 、 不 在 区 分 所 有 者 か ら 協 力 金 を 徴 収 す る と の 決 議 及 び 規 約 改 正 に 基 づ き 、 協 力 金 の 支 払 を 求 め て 提 訴 し た 事 案 の 控 訴 審 判 決 で あ る 。 一 審 は 、 法 三 一 条 の 解 釈 に つ き 受 忍 限 度 論 を 採 用 し て 、 不 在 区 分 所 有 者 に 協 力 金 を 課 す 必 要 性 ・ 合 理 性 に 問 題 が あ る と と も に 、 こ れ に よ り 不 在 区 分 所 有 者 が 受 け る 不 利 益 も 相 当 な も の で あ る と し て 請 求 を 棄 却 し た 。 こ れ に 対 し て 本 判 決 は 、 本 件 協 力 金 は 区 分 所 有 者 間 の 利 害 の 衡 平 を 図 る 措 置 と し て 法 三 〇 条 三 項 の 趣 旨 に 適 う と 判 示 す る と と も に 、 法 三 一 条 に つ い て は 一 審 同 様 に 受 忍 限 度 論 を 採 用 し て 、 本 件 協 力 金 の 必 要 性 、 合 理 性 、 相 当 性 を 検 討 す る 。 そ し て 、 一 部 組 合 員 に 負 担 が 集 中 す る 原 因 は 、 高 齢 者 役 員 就 任 を 事 実 上 免 除 し て い る こ と 、 不 在 区 分 所 有 者 の 存 在 、 老 朽 化 に よ る 業 務 負 担 の 増 大 、 地 域 活 動 の 必 要 性 の 増 大 、 役 員 へ の 就 任 拒 否 者 が 少 な く な い こ と に あ っ て 、 す べ て を 不 在 区 分 所 有 者 の 負 担 と す る こ と は 衡 平 性 を 欠 き 、 ま た 、 区 分 所 有 者 の 個 々 の 状 況 を 分 析 し て そ れ に 相 応 し た 負 担 者 決 定 が な さ れ て い る の か 疑 問 が

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あ る と 指 摘 す る 。 そ の 上 で 、 居 住 者 が 区 分 所 有 建 物 の 環 境 維 持 活 動 の 多 く を 負 担 す る と い う 衡 平 を 欠 く 状 況 を 是 正 す る と い う 必 要 性 を 満 た し 、 か つ そ の 不 均 衡 を 是 正 す る 上 で 合 理 性 を 有 す る と 考 え ら れ る 協 力 金 額 の 範 囲 で 請 求 を 認 容 し た 。 札 幌 高 判 平 成 二 一 年 二 月 二 七 日 判 タ 一 三 〇 四 号 二 〇 一 頁 電 気 通 信 事 業 者 が 、 携 帯 電 話 の 基 地 局 の た め の ア ン テ ナ ・ 通 信 機 等 を 設 置 す る た め に マ ン シ ョ ン の 屋 上 を 賃 借 す る 契 約 を 区 分 所 有 者 に よ り 構 成 さ れ た 団 体 と の 間 で 締 結 し た が 、 居 住 者 か ら 設 置 工 事 を 妨 害 さ れ た と し て 賃 借 権 の 確 認 及 び 設 置 工 事 の 妨 害 禁 止 を 求 め て 提 訴 し た 。 裁 判 所 は 、 本 件 工 事 に よ っ て 共 用 部 分 に は 形 状 又 は 効 用 の 著 し い 変 更 は 生 じ な い か ら 、 賃 貸 借 契 約 を 認 め る に は 普 通 決 議 で 足 り る と す る 。 特 別 の 影 響 の 有 無 に つ い て は 受 忍 限 度 論 に 依 拠 し て 、 本 件 設 備 等 の 設 置 に よ る 電 磁 波 の 発 生 に よ っ て 受 忍 限 度 を 超 え る 影 響 が あ る と は 認 め ら れ な い と す る 。 横 浜 地 小 田 原 支 判 平 成 二 一 年 三 月 三 一 日 判 時 二 〇 六 一 号 三 七 頁 マ ン シ ョ ン 管 理 組 合 が 、 新 た に 制 定 し た 管 理 規 約 で 各 居 室 を 不 定 期 に 保 養 施 設 と し て 使 用 す る 範 囲 を 超 え た 使 用 を 禁 止 し 、 こ の 範 囲 を 超 え る 使 用 を す る 者 に 通 常 よ り 高 額 の 管 理 費 等 の 支 払 義 務 を 課 す 旨 を 定 め た と こ ろ 、 居 室 所 有 者 な ら び に 居 住 者 で あ る 原 告 ら が 、 管 理 規 約 の 無 効 確 認 並 び に 管 理 費 等 の 支 払 債 務 の 不 存 在 確 認 を 求 め た 事 案 で あ る 。 裁 判 所 は 、 法 三 一 条 の 解 釈 に つ き 受 忍 限 度 論 を 採 用 し 、 に つ い て は 、 保 養 施 設 と し て の 機 能 ・ 役 割 を 維 持 し 区 分 所 有 者 の 負 担 や 著 し い 不 公 平 を 生 じ さ せ な い た め の 必 要 性 と 合 理 性 が あ る こ と 、 所 有 者 自 身 は 居 住 の 必 要 が な く ま た 定 住 使 用 の 禁 止 が 購 入 時 か ら 予 想 可 能 で あ っ た こ と を 考 慮 し て 原 告 の 承 諾 を 不 要 と す る 。 ま た 、 に 関 し て は 、 各 区 分 所 有 者 の 使 用 頻 度 ・ 使 用 形 態 に 応 じ た 負 担 を 定 め る も の で あ っ て 必 要 性 が あ る こ と 、 負 担 額 も 短 期 使 用 者 と 同 額 な い し そ の 五 倍 の 範 囲 内 で あ る か ら 不 合 理 と は 言 え な い こ と 、 使 用 頻 度 に 応 じ た 負 担 を 課 さ れ て も 不 利 益 が あ る と は 言 え な い こ と を 認 定 し て 、 や は り 原 告 の 承 諾 は 不 要 で あ る と 判 示 し た 。 東 京 高 判 平 成 二 一 年 九 月 二 四 日 判 時 二 〇 六 一 号 三 一 頁 判 決 の 控 訴 審 判 決 で あ る 。 本 件 管 理 規 約 の う ち に つ い て は 、 区 分 所 有 者 が 自 己 又 は 第 三 者 に 本 件 居 室 を 定 住 を も 含 め た 住 居 用 と し て 使 用 収 益 さ せ る 法 的 地 位 を 侵 害 す る も の で あ っ て 区 分 所 有 者 に 受 忍 限 度 を 超 え る 不 利 益 を 与 え る も の で あ り 、 一 部 の 者 の 定 住 使 用 に よ っ て 管 理 費 用 の

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負 担 に 不 均 衡 が 生 じ る と し て も 継 続 使 用 の 原 則 的 禁 止 が 必 要 不 可 欠 で は な い と し た 。 ま た に つ い て は 、 管 理 費 等 の 金 額 決 定 に あ た っ て 考 慮 し た 要 素 が 明 確 で な い こ と 、 他 の 方 法 の 選 択 が 考 慮 さ れ て い な い こ と か ら 、 合 理 的 根 拠 に 基 づ か な い 高 額 の 負 担 を 求 め る も の と 判 示 し て 、 法 三 一 条 一 項 の 承 諾 が な い こ れ ら の 規 定 は 原 告 で あ る 区 分 所 有 者 と の 関 係 で は 無 効 で あ る と し た 。 最 判 平 成 二 二 年 一 月 二 六 日 判 時 二 〇 六 九 号 一 五 頁 管 理 組 合 が 不 在 区 分 所 有 者 に 対 し 、 改 正 規 約 に 基 づ い て 協 力 金 の 支 払 を 求 め た 事 案 の 上 告 審 で あ る 。 判 決 と 同 一 マ ン シ ョ ン に 関 す る 別 事 件 で あ る 。 原 判 決 が 協 力 金 の 全 額 を 不 在 組 合 員 に の み 負 担 さ せ る べ き 合 理 性 が な い と し て 不 在 区 分 所 有 者 の 承 諾 を 要 す る と し た の に 対 し 、 本 判 決 は 、 管 理 組 合 の 運 営 業 務 を 分 担 す る こ と が 困 難 な 不 在 組 合 員 に 対 し 金 銭 的 負 担 を 求 め る こ と に は 必 要 性 と 合 理 性 が あ る こ と 、 協 力 金 は 月 額 二 、 五 〇 〇 円 で あ り 居 住 組 合 員 の 組 合 費 額 の 一 五 % 増 し に す ぎ な い こ と 、 不 在 組 合 員 の う ち 支 払 を 拒 ん で い る の は 不 在 組 合 員 が 所 有 す る 約 一 八 〇 戸 の う ち 一 二 戸 を 所 有 す る 五 名 の 不 在 組 合 員 に す ぎ な い こ と を 考 慮 し て 、 本 件 規 約 変 更 は 金 額 の 点 も 含 め 不 在 組 合 員 に お い て 受 忍 す べ き 限 度 を 超 え る と は 言 え な い と 判 示 し た 。 以 上 の 先 例 に 分 析 を 加 え る こ と と す る 。 区 分 所 有 権 の 制 限 が あ っ て 初 め て そ れ が 区 分 所 有 者 に 法 三 一 条 の ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ を 与 え る か が 問 題 と な っ て く る わ け で あ る が 、 そ も そ も 区 分 所 有 権 の 制 限 自 体 が な い と し た も の と し て 、 ① ・ ④ ︵ ︶ ・ の う ち の 使 用 方 法 に 関 す る 部 分 の 判 示 が あ る 。 ① は 面 積 比 に よ る と い う 当 初 決 議 の 内 容 が 主 た る 問 題 で あ り 、 変 更 金 額 は そ れ ほ ど 問 題 に な っ て い な い よ う に 見 ら れ る 。 法 三 一 条 に い う ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ の 解 釈 に 当 た っ て は 、 ﹁ こ の 規 定 の 趣 旨 が 区 分 所 有 関 係 に お け る 全 体 の 利 益 と 個 々 の 区 分 所 有 者 の 利 益 と の 調 整 に あ る こ と に か ん が み 、 規 約 の 設 定 、 変 更 等 の 必 要 性 及 び 合 理 性 と こ れ に よ っ て 受 け る 一 部 の 区 分 所 有 者 の 不 利 益 と を 比 較 し て 、 区 分 所 有 関 係 の 実 態 に 照 ら し 、 当 該 一 部 の 区 分 所 有 者 が 受 忍 す べ き 限 度 を 超 え る 不 利 益 を 受 け る と 認 め ら れ る 場 合 を い う も の と 解 す べ き で あ る ︵ ︶ 。 ﹂ と の い わ ゆ る 受 忍 限 度 論 が 主 張 さ れ て い た 。 そ し て 、 こ の 受 忍 限 度 論 を 採 用 す る の は 、 ② ・ ⑥ ・ ⑧ ・ ⑪ ・ ⑮ ・ ⑰ ・ ⑱ ・ ⑳ ・ ・ ・ ・ ・ ・ の 各 判 決 で あ る 。 ⑰ 判 決 以 前 の 下 級 審 裁 判 例 に お い て も 受 忍 限 度 論 を 採 用 し て い た も の が 多 く 、 こ の 点 で は ⑰ 判 決 は 従 来 の 下 級 審 裁 判 例 の 流 れ に 立 つ も の と 評 価 さ れ て い る ︵ ︶ 。 と は い え 、 ⑰ 判 決 後 の 先 例 の 多 く

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が 受 忍 限 度 論 を 採 用 し て お り 、 最 高 裁 が 受 忍 限 度 論 を 採 用 し た こ と の 意 義 は 大 き く 、 受 忍 限 度 論 は 判 例 ・ 裁 判 例 に 完 全 に 定 着 し た も の と 評 価 で き る だ ろ う 。 ⑰ 判 決 後 に 受 忍 限 度 論 を 採 用 し な か っ た 先 例 に し て も 、 以 下 に 述 べ る よ う な 事 情 が あ る た め に 受 忍 限 度 論 に 依 拠 す る 必 要 性 が な か っ た と い う に す ぎ ず 、 積 極 的 に 受 忍 限 度 論 を 否 定 す る 意 味 を 持 つ も の で は な い 。 ま ず ⑲ 判 決 は 対 価 不 払 い の 事 例 で あ り 、 規 約 変 更 に よ ら な く て も 専 用 使 用 権 を 失 わ せ る こ と は 可 能 で あ っ た 。 そ の 意 味 で 、 承 諾 な き 規 約 変 更 の 可 否 は 重 要 な 問 題 と は な ら な か っ た の で あ る 。 判 決 は そ も そ も 承 諾 が 不 要 と さ れ た 事 例 で あ り 、 規 約 変 更 が 受 忍 限 度 内 か 否 か を 判 断 す る 必 要 性 が な か っ た 。 判 決 は 規 約 変 更 に 合 理 性 が な い と し た た め に 受 忍 限 度 内 か 否 か の 判 断 が 不 要 と な っ て い る 。 こ の 判 決 が 受 忍 限 度 論 を 否 定 す る も の で あ る の か は 明 ら か で は な い 。 な ぜ な ら 、 規 約 変 更 が 受 忍 限 度 内 に あ る こ と を 示 す に は 規 約 変 更 の 必 要 性 ・ 合 理 性 と 一 部 区 分 所 有 者 の 受 け る 不 利 益 の 比 較 が 要 求 さ れ る と こ ろ 、 受 忍 限 度 を 超 え る こ と を 示 す に は こ の 三 つ の 要 素 の う ち の い ず れ か が 満 た さ れ な い こ と を 示 せ ば 足 り る か ら で あ る 。 こ の 判 決 は 受 忍 限 度 論 に 依 拠 し つ つ そ の う ち の 一 要 素 が 否 定 で き た た め に 受 忍 限 度 論 の 全 貌 を 示 す 必 要 が な く な っ た と 見 る こ と が 可 能 で あ り 、 現 に 受 忍 限 度 と い う 文 言 を 用 い て い る こ と か ら 受 忍 限 度 論 に 親 和 的 な 判 決 と 見 る こ と が で き る 。 た だ 、 ⑰ 判 決 は 受 忍 限 度 論 を 採 用 し な が ら も こ の 定 式 を 使 用 料 増 額 に 即 し て 解 釈 し 、 さ ら に そ の 際 の 考 慮 要 素 を 挙 げ る と い う 形 で 当 該 区 分 所 有 関 係 の 実 態 を 重 視 し て い る 。 ⑰ 判 決 は 、 受 忍 限 度 論 と い う 一 般 的 基 準 を 提 示 し 、 使 用 料 増 額 類 型 に 限 っ て は さ ら に そ れ を 具 体 化 し た 定 式 を 提 示 し て い る わ け だ が 、 す で に 指 摘 さ れ て い る よ う に 、 具 体 的 な 紛 争 に お い て い か に こ れ ら の 定 式 を 適 用 し て い く か は 踏 み 込 ん だ 検 討 を 要 す る 問 題 と さ れ て い る と こ ろ で あ る ︵ ︶ 。 こ の よ う に ⑰ 判 決 が 使 用 料 増 額 類 型 を 特 に 取 り 上 げ て 検 討 し て い る こ と か ら 、 規 約 内 容 あ る い は 共 用 部 分 の 変 更 の 内 容 に 応 じ て 先 例 を 分 析 す る こ と が 有 益 と 考 え ら れ る 。 規 約 等 の 変 更 内 容 は 、 大 き く 分 け て 金 銭 の 支 払 に 関 す る も の と 使 用 方 法 の 制 約 に 関 す る も の と に 分 け る こ と が で き る ︵ ︶ 。 前 者 は さ ら に 、 − 管 理 費 や 修 繕 積 立 金 と い っ た 区 分 所 有 者 全 員 が 負 担 す る こ と が 前 提 と な っ た 金 銭 の 増 額 に 関 す る も の と 、 − 駐 車 場 使 用 料 の よ う な 一 部 区 分 所 有 者 に 認 め ら れ た 専 用 使 用 権 の 対 価 や 不 在 区 分 所 有 者 協 力 金 と い っ た 一 部 区 分 所 有 者 の み が 負 担 す る 金 銭 の 設 定 ・ 増 額 に 関 す る も の に 分 け ら れ る 。 管 理 費 や 修 繕 積 立 金 に つ い て は 純 粋 に 負 担 割 合 と い う 金 銭 的 な 面 が 問 題 と な る の に 対 し て 、 駐 車 場 使 用 料 等 の 場 合 は 紛 争 の 本 質 は 金 銭 的 負 担 そ の も の で は な く 一 部 区 分 所

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有 者 の み が 専 用 使 用 権 を 有 し て い る こ と 自 体 に あ る も の と 言 う べ き で あ る 。 そ の 意 味 で 、 こ こ で は 紛 争 が 顕 在 化 し た き っ か け は 規 約 に よ る 負 担 金 増 額 で あ る と は 言 え 、 む し ろ 使 用 方 法 の 制 約 類 型 に 近 い 紛 争 類 型 と し て 整 理 さ れ る 。 先 例 を こ れ ら 三 つ の 区 分 ご と に 分 類 す る と 以 下 の よ う に な る 。 − 類 型 の 紛 争 に 関 す る も の が 、 ① ・ ⑩ ・ ・ の 各 判 決 、 − 類 型 の 紛 争 に 関 す る も の が 、 ③ ・ ⑪ ・ ⑬ ・ ⑰ ・ ⑱ ・ ⑲ ・ ⑳ ・ ・ の 各 判 決 、 類 型 の 紛 争 に 関 す る も の が 、 ② ・ ④ ・ ⑤ ・ ⑥ ・ ⑧ ・ ⑨ ・ ⑫ ・ ⑭ ・ ⑮ ・ ⑯ ・ ・ ・ ・ ・ ・ の 各 判 決 で あ る 。 ⑰ 判 決 は 、 類 型 に お い て は 、 受 忍 限 度 論 に い う と こ ろ の 区 分 所 有 者 が 受 け る 不 利 益 と は 増 額 さ れ た 使 用 料 が 当 該 区 分 所 有 関 係 に お い て 社 会 通 念 上 相 当 な 額 で あ る こ と を 意 味 す る も の と 解 し 、 そ の 上 で 、 − 類 型 に つ い て ︵ ︶ 、 増 額 使 用 料 の 社 会 通 念 上 の 相 当 性 を 判 断 す る に 当 た っ て は 、 当 初 の 専 用 使 用 権 分 譲 に お け る 対 価 学 な ら び に そ の 額 と マ ン シ ョ ン 本 体 の 価 格 と の 関 係 、 近 隣 に お け る 駐 車 場 利 用 額 、 駐 車 場 の 敷 地 価 格 と 公 租 公 課 の 変 動 、 駐 車 場 の 使 用 期 間 、 駐 車 場 の 維 持 ・ 管 理 に 要 す る 費 用 を 考 慮 す べ き 要 素 と し て 例 示 す る 。 そ れ ぞ れ の 類 型 に お い て ﹁ 特 別 の 影 響 ﹂ の 有 無 を 判 断 す る 際 に 考 慮 さ れ て い る 要 素 を 整 理 す る と 、 以 下 の と お り と な る 。 − 類 型 ︵ ︶ に お い て は 、 当 該 区 分 所 有 者 に よ る 使 用 可 能 性 ︵ ⑩ 判 決 ︶ 、 管 理 費 額 決 定 の 合 理 性 ︵ ⑩ 判 決 ︶ 、 不 定 期 使 用 を 禁 止 す る こ と の 必 要 性 と 合 理 性 ︵ 判 決 ︶ 、 居 住 の 必 要 が な い こ と ︵ 判 決 ︶ 、 予 測 可 能 性 ︵ 判 決 ︶ 、 使 用 頻 度 や 形 態 に 応 じ た 負 担 を 求 め る こ と の 必 要 性 ︵ 判 決 ︶ 、 金 額 の 合 理 性 ︵ 判 決 ︶ 、 使 用 頻 度 ︵ 判 決 ︶ 、 継 続 使 用 禁 止 の 必 要 性 が な い こ と ︵ 判 決 ︶ 、 金 額 決 定 の 際 の 考 慮 要 素 の 不 明 確 性 ︵ 判 決 ︶ 、 他 の 手 段 を 考 慮 し て い な い こ と ︵ 判 決 ︶ が 挙 げ ら れ て い る 。 − 類 型 ︵ ︶ に お い て は 、 公 租 公 課 ︵ ③ 判 決 ︶ 、 管 理 費 の 使 途 ︵ ③ 判 決 ︶ 、 従 前 の 駐 車 場 管 理 費 ︵ ③ 判 決 ︶ 、 経 過 年 数 ︵ ③ 判 決 ・ ⑳ 判 決 ︶ 、 区 分 所 有 建 物 に 占 め る 比 率 ︵ ③ 判 決 ︶ 、 当 初 規 約 に 定 め が あ っ た こ と ︵ ⑲ 判 決 ︶ 、 通 常 の 賃 料 相 場 ︵ ⑳ 判 決 ︶ 、 分 譲 の 経 緯 ︵ ⑳ 判 決 ︶ 、 専 用 使 用 権 の 必 要 性 ︵ ⑳ 判 決 ︶ 、 他 の 区 分 所 有 者 に 影 響 を 与 え な い こ と ︵ ⑳ 判 決 ︶ 、 発 生 し て い る 問 題 と の 因 果 関 係 ︵ 判 決 ︶ 、 個 々 の 状 況 分 析 の 不 十 分 性 ︵ 判 決 ︶ 、 金 銭 的 負 担 を 求 め ら れ た 者 は 業 務 負 担 が で き な い こ と ︵ 判 決 ︶ 、 負 担 金 額 ︵ 判 決 ︶ が 挙 げ ら れ て い る 。 さ ら に 、 判 決 で は 反 対 者 が 少 数 で あ る こ と も 挙 げ ら れ て い る 。 し か し な が ら 、 承 諾 を し な い 者 が 少 数 で あ る こ と を も っ て 受 忍 限 度 内 で あ る こ と を 理 由 づ け る の は 法 三 一 条 が 承 諾 を 要 求 し た 趣 旨 に そ ぐ わ ず 、 多 数 決 の 論 理 の み を も っ て 少 数

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者 の 権 利 が 危 険 に さ ら さ れ る こ と に な り か ね な い 点 で 疑 問 が あ る 。 も っ と も こ の 判 決 は こ の 点 の み を も っ て 理 由 と し て い る わ け で は な く 、 あ く ま で も 他 の 要 素 も 含 め て 検 討 し た 上 で 最 後 に こ の 点 を 付 け 加 え た も の に 過 ぎ な い の で あ り 、 こ の 点 に 言 及 し な く て も 受 忍 限 度 内 で あ る と の 結 論 が 導 き 得 た 可 能 性 が 高 い 点 に は 注 意 を 要 す る 。 類 型 ︵ ︶ に お い て は 、 建 物 安 全 確 保 や 美 観 維 持 ・ 向 上 の 必 要 性 ︵ ② 判 決 ︶ 、 影 響 が 小 さ い こ と ︵ ② 判 決 ・ ⑥ 判 決 ・ ⑨ 判 決 ・ 判 決 ︶ 、 使 用 料 支 払 に よ る 占 有 使 用 と い う 代 替 措 置 が あ る こ と ︵ ② 判 決 ︶ 、 増 築 や オ ー ト ロ ッ ク 設 置 希 望 の 切 実 性 ︵ ⑥ 判 決 ・ 判 決 ︶ 、 住 民 間 ト ラ ブ ル の 可 能 性 ︵ ⑧ 判 決 ・ ⑫ 判 決 ︶ 、 他 の 区 分 所 有 建 物 で も 同 様 の 規 定 が あ る こ と ︵ ⑧ 判 決 ︶ 、 詳 細 な ル ー ル が 必 要 に な る こ と ︵ ⑧ 判 決 ︶ 、 不 可 欠 な も の で は な い こ と ︵ ⑫ 判 決 ︶ 、 専 用 使 用 権 者 に と っ て の 必 要 不 可 欠 性 ︵ ⑮ 判 決 ・ ⑯ 判 決 ︶ 、 分 譲 時 の 合 意 ︵ ⑯ 判 決 ・ 判 決 ︶ 、 公 租 公 課 ︵ ⑯ 判 決 ︶ 、 分 譲 業 者 に よ る 異 議 ︵ ⑯ 判 決 ︶ 、 解 錠 手 続 の 容 易 性 ︵ 判 決 ︶ 、 複 合 マ ン シ ョ ン で あ る こ と ︵ 判 決 ︶ 、 制 限 の 合 理 性 ︵ 判 決 ︶ 、 こ れ ま で の 継 続 期 間 ︵ 判 決 ︶ 、 他 の 区 分 所 有 者 が 受 け て い た 不 利 益 の 不 明 確 性 ︵ 判 決 ︶ が 挙 げ ら れ て い る 。 そ れ ぞ れ の 類 型 に お い て 挙 げ ら れ た 考 慮 要 素 で あ る が 、 − 類 型 に お け る 考 慮 要 素 も 必 ず し も ⑰ 判 決 に お い て 挙 げ ら れ た 要 素 と 一 致 す る も の で は な い 。 ま た 、 類 型 間 の 相 違 も 大 き な も の は な い 。 個 別 具 体 的 な 事 例 に 即 し て 判 断 が な さ れ て い る 状 態 に あ る も の と 言 わ ざ る を 得 な い だ ろ う 。 ま た 、 ⑰ 判 決 も 明 記 す る よ う に 受 忍 限 度 論 に お い て は 一 方 の 衡 量 対 象 は ﹁ 必 要 性 及 び 合 理 性 ﹂ と さ れ て い る が 、 こ の こ と は 必 要 性 と 合 理 性 の 双 方 を 考 慮 し な け れ ば な ら な い と い う 意 味 な の か 、 そ れ と も 、 必 要 性 や 合 理 性 と い う 一 つ の 要 素 の 検 討 で 足 り る と い う こ と な の か が 問 題 と な り う る 。 受 忍 限 度 論 に 基 づ い て 規 約 の 変 更 等 を 否 定 す る に は い ず れ か の 要 素 を 欠 く こ と さ え 認 め ら れ れ ば 足 り る か ら 、 規 約 変 更 等 を 否 定 し た 事 例 を 検 討 す る こ と は こ の 問 題 を 検 討 す る に は 適 切 で は な い 。 そ こ で 、 受 忍 限 度 論 に 依 拠 し つ つ 規 約 変 更 等 を 認 容 し た 事 例 を 検 討 す る 。 必 要 性 と 合 理 性 を 別 個 に 検 討 し て い る の は ② 判 決 で あ る 。 ま た 、 ② 判 決 ほ ど 明 確 で は な い が 、 ⑪ 判 決 も 必 要 性 と 合 理 性 と を 別 個 に 検 討 し て い る 。 ⑥ 判 決 は 必 要 性 の み に 言 及 し ︵ ︶ 、 判 決 は 合 理 性 の み に 言 及 す る ︵ ︶ 。 ⑧ 判 決 ・ ⑳ 判 決 ・ 判 決 は 必 要 性 と 合 理 性 と を 区 別 し な い 。 判 決 は 金 額 決 定 の 場 面 で の み 必 要 性 と 合 理 性 と を 分 け て 説 明 し て い る 点 が 特 徴 的 で あ る 。 こ う し て 見 る と 、 規 約 変 更 等 の 必 要 性 と 合 理 性 と を 別 個 に 検 討 す る 先 例 は 必 ず し も 多 く は な い も の と 言 え る 。

参照

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