マントル細胞リンパ腫についてマントル細胞リンパ腫は悪性リンパ腫という血液のがんの一つですマントル細胞リンパ腫ではいろいろな症状がみられます血液のがんの一つに悪性リンパ腫がありますこれは血液中のリンパ球ががん化して異常に増えつづける病気で全身に張りめぐらされているリンパ管の途きょうせん

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医療機関名担当医師名緊急連絡先ベルケイド®、VELCADE®は、

ベルケイド®の投与を

受けられる皆様と

ご家族の方へ

_{マントル細胞リ}ンパ腫の 治療のために

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マントル細胞リンパ腫は、

悪性リンパ腫という血液のがんの一つです。

血液のがんの一つに悪性リンパ腫があります。これは血液中のリンパ球ががん化して異常に増えつづける病気で、全身に張りめぐらされているリンパ管の途中にあるリンパ節や、胸きょうせん腺・脾ひぞう臓・扁へんとう桃などのリンパ組織に腫しゅりゅう瘤とよばれるかたまりをつくって、いろいろな症状を引き起こすことがわかっています。この病気は大きくホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分けられ、非ホジキンリンパ腫はさらに細かくいくつもの種類に分けられています。マントル細胞リンパ腫は非ホジキンリンパ腫の一種で、B細胞というリンパ球から起こると考えられています。日本では、マントル細胞リンパ腫は悪性リンパ腫全体のおよそ3％を占め、60歳代半ばで発病することが多く、女性よりも男性に多いとされています。

マントル細胞リンパ腫では、

いろいろな症状がみられます。

マントル細胞リンパ腫の発病時には、ほかのタイプの悪性リンパ腫と同じように全身のリンパ節が腫はれて、首や股またのつけ根、脇わきの下などにしこりができます。また、がん化したリンパ球は、リンパ節以外にも骨こつずい髄や消化管のまわりに入り込んで広がっていったり、脾ひぞう臓を腫れさせたりすることがよくあります。発熱やひどい寝汗、体重の減少、からだのかゆみや皮膚の発ほっしん疹などの症状がみられることもあります。なお、悪性リンパ腫の進行スピードは、年単位でゆっくり進むタイプと週単位で速く進むタイプ、そして、その中間の月単位で進むタイプの3つに分けられています。マントル細胞リンパ腫は、月単位で進むタイプとされており、専門的には “中悪性度”とよばれています。

マントル細胞リンパ腫について

へんとう桃胸きょうせん腺脾ひぞう臓 いろいろな 症状が でてきます リンパ節 リンパ節が腫はれると… 脾ひぞう臓が腫はれると… リンパ節やリンパ組織に かたまりをつくる リンパ球 （B細胞）が がん化 風邪に似た症状が現れることも… 痛くはないんだ けどなぁ おなかの張りが … 発熱 ひどい 寝汗 体重の 減少 かぜかな… やせた？ ビッショリ

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治療をはじめる前に

これまでに肺の病気にかかったことのある方やいまも肝臓の機能がよくない方は、ベルケイド®の副作用が強くでることがあるので、主治医や看護師、薬剤師などの医療スタッフが事前に確認させていただきます。また、現在治療中のほかの病気のことや使用中のお薬のことも教えてください。それから体調面で気になること、治療を受けられるにあたっての質問などがありましたら、いつでも遠慮なく申しでてください。 ※妊娠を希望されている女性の患者さんへベルケイド®による治療をはじめるには避妊が必要となります。また、現在妊娠中の方や授乳中の方は医療スタッフに申しでてください。

あなたに処方するベルケイド®について

ご紹介します。

ベルケイド®は知識と治療経験が豊富な専門医のもとで処方されるので、治療が受けられる医療機関は限定されています。また、治療をはじめてしばらくの間は入院して治療を受けていただくことになります。

ベルケイド®の働き

マントル細胞リンパ腫ではプロテアソームという酵素の活動が高まっており、これががんの進行に大きな影響を及ぼしています。ベルケイド®は高まった状態にあるプロテアソームの働きをさまたげることで、がん細胞が増えつづけるのを抑えたり、がん細胞を死滅させたりして効きめをあらわすと考えられています。

ベルケイド®による治療

プロテアソームは、 生命を維持するうえで 大切な酵素の一つですが…… 活動が高まったままだと がん細胞が増えつづけて しまいます。 プロテアソーム ベルケイド® がん細胞 増えつづけます増えつづけられなくなったり…… そうするとがん細胞は死滅させられたりします。ベルケイド®は、プロテアソームだけを狙ってくっついて、働きをさまたげます。

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ベルケイド®の投与方法についてご紹介します。

ベルケイド®をはじめの2週間のうち、1、4、8、11日目に静脈内＊_{に注射し、その後} 10日間（12～21日目）はお休みします。また、ほかの抗がん剤は1～5日目に投与します。この3週間の治療を1サイクルとして、6サイクルまでくり返します。なお、6サイクル目で初めて効きめがあらわれた場合には、8サイクルまで治療をくり返します。＊静脈内注射が困難な場合には、左右のふともも、おなかなど、場所をかえながら皮下に注射します。重い副作用がみられるような場合には、投与量を減らしたり、一時的に中断したり、あるいは中止することがあります。

ベルケイド®による治療

1サイクル3週間です

1週目

2週目

3週目

1日目 ベルケイド® 1～5日目：プレドニゾロンを服用します ベルケイド®を注射します 1日目：リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシンを注射します 4日目 ベルケイド® 8日目 ベルケイド® 11日目 ベルケイド® お休み ●ベルケイド® ▲プレドニゾロン ■リツキシマブ、　シクロホスファミド、　ドキソルビシン

MEMO

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ベルケイド®による治療で注意していただきたい

副作用がいくつかあります。

どのようなお薬でも効きめがある反面、からだに害をおよぼしてしまう副作用がつきものです。そして、ベルケイド®にもいくつかの副作用がおこることが知られています。万全な体制のもと、主治医はベルケイド®の効きめと副作用の様子をみながら治療を進めていきますが、副作用のなかには患者さんだけにしかわからないような違和感や症状があるかもしれません。そのようなときは、いつでも遠慮なく主治医や看護師、薬剤師などの医療スタッフに申しでてください。とくに注意していただきたいベルケイド®の副作用は以下のとおりです。

肺の機能への影響

ベルケイド®で治療中の患者さんのなかに、重い肺の病気をおこした方がいらっしゃいます。 息切れ、呼吸が苦しい、咳、発熱がつづくような場合には、すみやかに申しでてください。

心臓の機能への影響

心臓の機能をいちじるしく悪化させることがあります。 全身のむくみが気になる場合や脈の乱れ を感じる場合には、すみやかに申しでてください。

末梢神経への影響

手足の先がしびれたり、痛くなったり、 感覚が鈍くなったり、冷たさや温かさといった温度を感じにくくなったりすることがよくあります。このような場合には、がまんしないですみやかに申しでてください。

発熱

ベルケイド®を注射した日から翌日にかけて、一時的な発熱がよくおこります。解熱剤を処方されている方は指示どおりに服用してください。発熱が長くつづく場合には感染症にかかっていることもあるので、すみやかに申しでてください。

骨髄への影響

白血球や赤血球、血小板などの血液の細胞がいちじるしく減ってしまう骨こつずいよくせい髄抑制という副作用がよくおこります。これによって、喉のどの痛み、さむけ（悪おかん寒）、発熱、排尿時の痛みなどをきたす感染症や貧血になりやすくなったり、便に血が混じる血けつべん便や皮膚の下に身に覚えの ない斑はんてん点（出血斑）、口のなかの血まめ（血けっしゅ腫）といった出血症状をおこしやすくなったりします。このような場合には、すみやかに申しでてください。

ベルケイド®の副作用

息切れ

咳

呼吸が 苦しい

発熱

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［定期的な受診のお願い］

ベルケイド®が十分な効きめをあらわすには、スケジュールを正しく守って注射することがとても大切です。そして、副作用を定期的に確認することも重要です。外来通院になってからも、決められた日時にかならず受診するようお願いします。

［ほかの病院や診療科にかかるとき］

ほかの病院や診療科にかかるときは、ベルケイド®投与中であることを医師や看護師、薬剤師などの医療スタッフに申しでてください。

［ベルケイド®以外のお薬を使用するとき］

ベルケイド®と一緒に使用できないお薬があります。使用する前に医療スタッフに申しでてください。

［体調がすぐれない、いつもと違うと感じたとき］

咳や息切れといった症状、これまでになかった違和感や症状に気づいたときは、つぎの診察日まで待たずにすみやかに、そして遠慮なく医療スタッフまでご連絡ください。

ベルケイド®投与中のご注意

ベルケイド®の副作用

血圧への影響

めまいやふらつき、低血圧がおこることがあります。寝ている姿勢から立ちあがるときは、まず上半身だけおこしてしばらく時間をおき、つぎに椅いす子に腰かけてしばらく時間をおき、それから立ちあがるといった工夫でこうした症状をふせぐことができます。それでもつらいような場合には、いつでも遠慮なく申しでてください。

胃腸への影響

食欲不振、吐き気・嘔おうと吐、便秘、下痢といった症状がよくおこります。食事がとれないときも脱水症状をさけることがとても大切なので、イオン飲料（スポーツ飲料）などによる十分な水分補給を心がけてください。

けん怠感、疲労感、脱力感

からだのだるさ（けん怠感）や疲れ（疲労感）がよくおこります。このようなときは無理をせず、からだを十分に休めるようにしてください。

皮膚への影響

赤みのある斑点状の発ほっしん疹がでることがよくあります。このほかに、ベルケイド®を皮下に注射した部位に赤みやかゆみなどがおこることがありますが、これらは時間とともに消えてなくなります。