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食品の力学的性質 (II) : コロイド及び分散系のレオロジー

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昭 和33年12月(1958) 5

食 品 の 力 学 的 性 質(1?

コ ロ イ ド及 び 分 散 系 の レ オ 胃 ジ ー

部 巍

1 前 が き

前 回 は レオ ロ ジ ー の 基 礎 的 な事 項 に つ い て述 べ た 。 レオ ロ ジ ー(rheQlogy,流 動 学)は 物 質 の 変 形 と流 動 を 取 り扱 う学 問 で あ る 。 弾 性 変 形,粘 性 流 動,塑 性 流 動 の 三 つ が 変 形 の 三 基 本 型 で あ るが,食 品 を 初 め わ れ わ れ が 日常 生 活 に於 い て接 す る多 くの 物 質 は,こ の 様 な単 純 な 変 形 の 考 え方 だ け で は 其 の 力 学 的 性 質 を 表 わ す こ とが 出来 ず,こ の 様 な 基 本 的 な変 形 を 色 々組 み 合 わ せ てゆ か ね ば な らな い。 レオ ロジ ー は 主 と して こ の 様 な も の を 対 象 とす る の で,日 常 生 活 に も関 連 す る と ころ が 多 い 。 前 に も述 べ た 様 に,食 品 は 大 部 分 分 散 系 乃 至 コ ロイ ド系 で あ つ て 均 一 な 系 よ り出 来 てい る も の は 殆 ん どな い 。 飲 料 水 で も粘 土 質 其 の 他 の微 細 固 形 物 を懸 濁 して お り,飲 料 水 試 験 に 於 い て 濁 度 と して現 わ れ て 来 る。 この 様 な 分 散 系 乃 至 コ ロイ ド系 の力 学 的 性 質 に は 重 要 な問 題 や,又 興 味 あ る現 象 が 多 く見 られ る 。 今 回 は 分 散 系 或 は コ ロ イ ド系 と食 品 の 関 連 を 眺 め な が ら,其 の 力 学 的 性 質 に つ い て 考 え て行 きた い。

皿 分 散 系 と 食 品

分 散 系(Dispense System)は 連 続 的 に 存 在 す る一・ つ の 相 と,不 連 続 的(粒 子 的)に 存 在 す る他 の一 つ の 相 とか ら出 来 て い る一 種 の不 均 一 物 質 系 で あ る。 即 ち,一 つ の 相 が 微 細 な 粒 子 とな つ て 他 の一 つ の 相 の 中 に 存 在 して い る状 態 を 云 う。 連 続 相 の 方 を 分 散 媒 (disperse medi㎜)と 云 い,不 連 続 な 状 態 で 細 か く 分 散 して い る方 を 分 散 相(disperse phase)或 は 分 散 質 と呼 ん で い る。 一 般 に 分 散 系 に 於 い て,分 散 相 の粒 子 の 大 』き さは 1mμ 一10-6mmか ら0.1mln-10一 コmm程 度 で あ り, 菅 本 学 講 師 この 中1m,u∼100mμ 台 の も の を コ ロイ ド分 散 系 と云 い,電 子 顕 微 鏡 乃 至 限 外 顕 微 鏡 の 範 囲 とな る。1μ ∼ 1mm台 の もの を粗 粒 分 散 系 と云 い,之 は 光 学 顕 微 鏡 の 範 囲 で あ る 。分 散 粒 子 が 分 散 系 よ り小 さ くな つ て Ol p= 10-7mm台 以 下 に な る と,普 通 の 分 子 の 大 き さ とな り, 之 は 均 一 な 溶 相 の状 態 で あつ て 溶 液 と呼 ば れ て い る 。 反 対 に 分 散 粒 子 が1mm台 に な つ て 来 る とい わ ゆ る不 均 一 系 で あ つ て,肉 眼 範 囲 と な つ て 来 る。 しか し,粒 子 の 大 き さは 元 来 連 続 的 に か わ つ て い る も の で あ る か ら,こ れ らの 区 分 の 暁 界 は厳 然 た る も の で は な い 。 分 散 系 を 一・つ の 二 相 系 と定 義 した 場 合,次 の 様 に 分 類 す る事 が 出来 る。 分 散 媒,分 散 相 共 に 気 体,液 体. 固 体 の 三 状 態 が 存 在 す るか ら,其 の 組 み 合 せ は 九個 と な る。 之 を表 示 す る と第1表 の 様 に な る。 第1表 の 中,1(1)は 分 散 系 と して 存 在 しな い。 気 体 の 中 に 気 体 が ま ざれ ば 完 全 に混 合 し均 一・に な つ て し ま う。 よつ て 分 散 系 と して考 え られ る の は 八 つ の 組 み 合 せ に な る 。 以 下 この 八 つ の組 み 合 せ に つ い て 食 品, 或 は 日常 身 近 な も の と関 連 して 説 明 を す る 。 1気 体 ゾ ル(Aerosol) 気 体 の 中 に 液 体,或 は 固 体 が 細 粒 とな つ て 分 散 して い る も の を 気 体 ゾ ル(serasolエ ー ロ ゾ ル 或 は 煙 霧 質)と 総 称 す る。 1(2),気 体 の 中 に液 体 粒 子 が 存 在 して い る状 態 は 霧 (fo9)や 雲(cloud)で 代 表 され る 。 湯 を 沸 す 時 の ゆ げ も この状 態 で あ る。 食 品 自身 が この 状 態 の も の は 存 在 しな い が,砂 糖 の製 造 等1`於 い て 真 空 蒸 発缶 で糖 液 を 濃 縮 す る と き,缶 外 に 吸 引 され る 水 蒸 気 に ま ざ つ て 糖 を 含 む 液 滴 が併 行 して 排 出 され る の を 防 ぐた め の 飛 沫 分 離 法 とか,或 は 粉 乳 製 造 等 の 時 に 行 わ れ る噴 霧 乾 燥 で 濃 縮 乳 を ノズ ル か ら噴 出 さ し,熱 風 中 に 霧状 に 分 散 さ して 乾 燥 され 易 くす る 分 散 法 等 が 関 連 した事 柄 で あ る。 1(3),気 体 の 中 に 固 体粒 子 が 分 散 して い る 状 態 は 煙

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(smoke)に よつ て 代表 され る 。 さ ん ま を 焼 く 煙 は 漫 画 に ま で よ く取 り上 げ られ て い る 。 一 般 に 煙 は 黒 味 が か つ た 色 に 見 え る。 しか し眼 に 見 え な くて も,空 気 中 に 存 在 す る塵 埃 や 細 菌,又 放 射 能 塵 等,面 倒 な 場 合 も 多 い 。 粉 体 食 品 が 空 気 中 に 飛 散 して い る状 態 は 一 般 に流 動 粉 体 と呼 ば れ,履 々 わ れ わ れ が 接 す る状 態 で あ る。 胡 椒 が 鼻 に 飛 び 込 ん で ク シ ヤ ミを させ られ た り, 粉 ミル クの 缶 を 開 け た 時 粉 が 舞 い 上 る の は この 例 で あ る 。 小 麦 粉 や 澱 粉 粒 子 等 が 空 気 中 に 分 散 し て い る場 合,爆 発 の恐 れ が 多 い 。 之 は 可 燃 性 物 質 が 微 粉 状 態 で あ る と空 気(随 つ て酸 素)と の 接 触 面 積 が 非 常 に 大 き くな り,燃 焼 が 極 め て 速 み や か に 行 わ れ る。 そ こで 微 粉 粒 子 が 空 気 中 に 過不 足 な く存 在 して い る場 合,其 の 中 で 火 花 や 焔 等 を 発 生 す る と爆 発 を 惹 起 す る。 粒 子 の 少 い場 合 は 燃 焼 が 他 の 粒 に 伝 わ らず,多 過 ぎ る場 合 は 空 気 量 が 不 足 して 燃 焼 が ス ム ー ス に 行 わ れ ず,随 つ て 爆 発 は 起 らな い 。 この 様 に 食 品 工 場 に 於 け る 除 塵 とか 防 爆 の 問 題,或 は 一・般 粉 体 食 品 の 飛 散 性 の 問 題 等 考 慮 を 要 す る 点 が 多 い 粉 体 食 品 の 流 動 学 的 性 質 に つ い て は 後 述 す る。 2. ゾ1L(so1) 分 散 媒 が 液 体 で あ る場 合 を ゾル と総 称 す る。 食 品 に は この 状 態 の も の が 多 く存 在 す る。 2(4).液 体 の 中 に 気 体 粒 子 の存 在 して い る状 態 は 泡 (foam)で あ る。 ビ ール や サ イ ダ ーは 共 に 加 圧 下 に 圧 入 され て い る炭 酸 ガ ス が圧 力 を 除 か れ る こ とに よ り 気 化 して 発 生 す る もの で あ る 。 茶 の 湯 の お うす の泡 は 茶 究 で 撹 拝 した時 に 混 入 され た 空 気 に よつ て 生 ず る 。 こ の様 に 食 品 に は 泡 立 が 必 要 な場 合 も あ れ ば 食 品 を 煮 た り,食 品 加工 で 真 空 蒸 溜 を す る場 合 の 様 に む や み に 泡 立 す る と 困 る 場 合 もあ る。 泡 の 生 成,安 定 性,消 泡 の 問 題 に つ い て は 後 で 触 れ る。 第2.1表 2(5).液 体 の 中 に液 体 粒 子 が 存 在 して い る のは 乳 濁 液(エ マル ジ ヨ ンJe臓ulsion)で あ る 。4乳 は 代 表 的 な エ マ ル ジ ヨ ンで あ る。 牛 乳 中 の 脂 肪 は3%程 度 で あ る が,之 が 小 さい 脂 肪 球 と な つ て 水,蛋 白 質,乳 糖, 塩 類,ビ タ ミン等 を 含 む 乳 汁 中 に 分 散 し て お り,粒 子 の 大 き さは0.1∼22.0μ,数 は 牛 乳1cc中2×1012∼6×1013 と云 わ れ て い る。 ホ モ 牛 乳 は ホ モ ジ ナ イ ザ ーで 粒 子 の 大 き さを0.3μ 程 度 に 均 等 化 した もの で あ る。 牛 乳 中 の 脂 肪 球 は カゼ イ ン其 の 他 の 蛋 白 質 の 薄 い 皮膜 で 包 ま れ て い るた め 比 較 的 安 定 で あ る 。4'乳 を 遠 心 分 離 す る と第1図aの 様 に 分散 して い た 軽 い 脂 肪 球 は 浮 上 して 上 層 に た ま り,同 図b.の 様 に な る。 之 は ク リー ム と云 わ れ る部 分 で この 場 合,連 続 相 は や は り乳 汁 で あ つ て 分 散 相 は 脂 肪 で あ る。 脂 肪 球 は や は り蛋 白 質 皮 膜 に 包 まれ て お りお 互 に併 合 しに くい 。 ク リー ムは 脂 肪30% 程 度,多 い もの は50%位 に も な る。 こ の様 に 水 中 に 油 滴 が 分 散 して い る エ マ ル ジ ヨ ンを,水 中 油 滴 型 乳 濁 液 と云 い(0/W)で 表 わ す 。 ク リー ムを 少 し 醸 酵 さ し て 皮膜 の 蛋 白 質 を 分 解 し撹 挫 す る と,脂 肪 が併 合 し汁 液 か ら分 離 して 来 る。 之 に 食 塩 を 加 え て練 る とバ タ ー が 出来 る。 パ タ ーは 牛 乳 や ク リー ム と反 対 に 油 の 中 に 水 が 分 散 した 油 中 水 滴 型 乳 濁 液 で あ る 。 之 を(W/0) で 表 わ す 。 マ ー ガ リ ンは バ タ ー と 伺 じ く(W/0)型 の エ マ ル ジ ヨ ンで,マ ヨネ ー ズ ソー ス や 其 の 原 料 で あ 分 散 系 分 類 第 2.1図

分 散 媒

分 散 相 分 散 系 一 般 名 と 例 1.気 体 (・)気 体1

1驕

一 一 !

気 体 ゾ

ル 1霧

(ae・

・s・1)

(fog) (Smoke) 2.液 (4) 体 (5) (s> 3.固 体 気 液 固 ⑦ 気 (8)液 (9)固 体

蒙[

体1

ゾ ル(sol) 固 体 ゾ ル(solid sol)

1

泡 (foam) 1 孚[濁 液 (emul3ion) 1懸 濁 液(・u・pen・i・n) 1 - 一 一 一 一一一 一 一 一 1固 体 泡(solid f・am) gel

i

(3)

昭 和33年12月(1958) 一 一7 る 卵 黄 は 反 対 に(W/0)型 の エ マ ル ジ ヨ ン で あ る。 エ マ ル ジ ヨ ン の 安 定 性 や 粘 性 につ い ては 後 述 す る 。 2(6).液 体 の 中 に 固 体粒 子 の分 散 して い る状 態 は 懸 濁 液(suspension)で あ る 。 オ レ ンジ ジ ユ ー ス は 汁 液 中 に 果 物 の パ ル プ が 分 散 して い る が,こ の パ ル プが 器 底),Y沈 降 して い る事 も多 い。 之 は 懸 濁 液 の 安 定 性 の 問 題 で あ つ て,み そ 汁 中 の み そ の 沈 降 や,ソ ー ス 中 の 固 形 物 の 沈 澱 も同 様 の問 題 で あ る。 之 等 の 例 は 分 散 媒 で あ る 液 体 に対 して 分散 相 の 固 体 粒 子 が 少 い 場 合 で あ るが,沈 澱 槽 で 沈 澱 して い る澱 粉 層 や トマ ト ケ チ ヤ ツ プ等 は液 に 対 し固 体粒 子 の 多 い場 合 で あ る。 之 の 模 様 は 第1図Cの 下 部 で 示 さ れ る。 この 様 に な つ て 来 る とオ レ ンジ ジ ユ ー ス等 の場 合 と異 り,系 の流 動 性 は 極 め て 少 な くな り剛 性 を 持 つ て 来 る。 之 の様 な 系 を ゲ ル(gel)ジ ユ ー スの 様 な 場 合 を ゾ ル(801)と 云 う。 この場 合 の ゾル は狭 義 に使 わ れ て い る 。 之 の ゾル や ゲ ル の 力 学 的 性 質 は,分 散 媒 の 力 学 的 性 質 が 関 係 す る 事 は 勿 論,分 散 粒 子 の 大 き さ,形 状,其 の 力学 的 性 質,等 に よつ て 異 つ て来 る。 又 こ の 系 で は チ キ ソ ト ロ ピー や ダ イ ラ タ ン シ ー等 の 諸 現 象 も見 ら れ る が, 之 等 は 後 に 述 べ る。 3 固 体 ゾル(Solid sol) 固 体 を 分 散 媒 とす る分 散 系 を 固 体 ゾル と云 う。 3(7)。 固 体 の 中 に 気 体 の 分 散 し た 状 態 を 固体 泡 (solid foam)と 呼 ん で い る。 パ ン類 や カ ス テ ラ,マ シ ユ マ ロ等 は 其 の 実 質 を 形 成 す る 固 体 の 中 に 気 体 で あ る 炭 酸 ガ スや 空 気 が 細 か く分 散 して い る もの と考 え れ る 。 パ ン類 は イ ー ス ト菌 や 重 曹等 の 作 用 に よつ て 発 生 した 炭酸 ガ ス に よつ て ふ く らん で い る。 カ ス テ ラや マ シ ユ マ ロは 原 料 の 卵 白や ゼ ラ チ ンで 泡 立 て た 空 気 を 内 蔵 して い る。 空 気 泡 が 入 つ て 白 く濁 つ た 氷 や,菓 子, 薬 品 の乾 燥 に 使 わ れ る シ リカ ゲ ル,ス ポ ン ジ等 も この 中 に 入 れ られ る。 之 等 は 一 般 に液 体 を 分 散 媒 とす る 泡 の 系 で 分散 媒 の液 体 が 固 化 した も の と考 え られ る 。 コ ル クも 固 体 泡 の一 例 で あ るが,最 近 で は 工 業 的 に 気 泡 を 入 れ た ガ ラ ス や 合 成 樹 脂 が作 られ,コ ル ク と同 様 に 防 音 剤,或 は 断 熱 剤 と して 応 用 され て い る 。 第2.2表 3⑧,固 体 の 中 に 液 体 粒 子 の 分 散 して い る状 態 に 対 し て特 定 の 名 称 は 与 え られ て い な い 様 で あ る。2(6)の サ ス ペ ンジ ヨ ンが ゲ ル 化 した 時 ,分 散 質 であつた 固体 が 互 に 集 合 密 着 して 分 散 媒 で あ つ た 液 体 を この 中 に と じ込 め る様 な 場 合 が この 形 と な る。 又 鉱 石 中 に は 液 休 の 細 滴 を 含 む も の が あ る。 3(9).固 体 の 中 に 固 体 粒 子 の 分 散 し て い る状 態 に 対 して も特 定 な 名 称 は な い 様 で あ る。 岩 石 や,赤 色 の ル ビ ー ガ ラス,試 薬 等 を 入 れ る 褐 色 瓶 等 に 其 の例 が 見 ら れ る。 以 上 大 体 分 散 系 を 二 相 系 と 考 え,分 散 媒,分 散 質 の 夫 々に 対 して 気 体,液 体,固 体 の状 態 の 場 合 を 考 え て 来 た が,こ の様 な 物 質 の 三 状 態 は 元 来 多 数 分 子 の集 合 状 態 の 差 に よる 分 類 で あ る。 今 迄 は 分 散 質 が この様 な 分 子 が 多 集 合 し て 出来 て い る粒 子 で あ る場 合 を 考 えた 。 この 場 合 粒 子 の 大 き さが コ ロ イ ド分 散 系 の範 囲 に 入 る もの を 粒 子=1ロ イ ド(particle colloid)と 云 う。 し か し多 数 の 分 子 が 集 合 しな くて も,高 分 子 化 合 物 を 適 当 な 溶 媒 に溶 か した 場 合,コ ロイ ドと して の 性 質 を 示 す 。 之 を 分 子 コ ロイ ド(molecu2ar collid)と 云 う。 又 小 数 の分 子 が 集 合 し て ミセ ル を 形 成 して 溶 け,ミ セ ル コ ロ イ ド(miceli colloid)と な る場 合 が あ る。 コ ロイ ドを この 様 な 概 念 に よつ て 分 類 す る と第2表 の 様 に な る。 (1)粒 子 コ ロ イ ド(particle colloid) 粒 子 の 大 き さが コ ロイ ド領 域 に 入 る分 散 系 を 粒 子 コ ロイ ドと云 う。 (2)分 子 コ ロ イ ド(molecular colloid) 分 子 コ ロイ ドは 分 子 量 が 極 め て 大 き い 高 分 子 物 質 の 溶液 で あ る。 この 様 な 物 質 の 一 分 子 は 既 に コ ロイ ド粒 子 の 大 き さ とな つ て い る。 分 子 コ ロイ ドは 真 の コ ロ イ ド(eucolloid)と も 云 わ れ て い る。 之 は 分 子 コRイ ドを コ ロイ ド性 を 示 さな い溶 液 に す る 為 に は 分子 を 分 解 して 細 か く して 行 か ね ば な らな い 。天 然 物 で は 蛋 白 質,澱 粉,繊 維 素,寒 天 等, 合 成 物 で は 多 くの プ ラス チ ツ クス や 化 学 繊 維 が あ る 。 最 近 之 等 の 合 成 物 が 数 多 く生 産 せ られ,又 研 究 が進 め コ ロ イ ド の 種 類 コ ロ イ ド 分 散 粒 子 の 状 態 (1)粒 子 コ ② 分 子 コ (3) ミ セ ル (4)層 状 (5)繊 維 ロ イ ロ イ コ イ ロ 組 織 組 織 ド ド ド 体 体 多 数 分 子 の 集 合 した微 粒 子 一 分 子 で コ ロ イ ド的 大 き さ を有 す る高 分 子 物 質 少 数 分 子 の集 合 で コ ロイ ド粒 子 の 大 き さ とな つ た ミセ ル コ ロ イ ド的 厚 さの 薄 層 細 い 繊 維 状 態

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られ て い る 。 之 等 の 製 品は 其 の 用 途 か ら考 え て,其 の 化 学 的 性 質 と共 に 物 理 的 性 質 が 重 視 され て い る もの が 多 く,高 分 子 化 学,コ イ ロ ド化 学,特V'レ オ ロジ ー を 今 日の 大 に 発 展 さ した 一 つ の 契 機 と な つ た もの で あ る。 分 子 コ ロイ ド は 食 品 と して も 重 要 な もの が甚 だ 多 い 。 水 に 可 溶 性 の 或 は 可 溶 性 の 状 態 に した 蛋 白 質(ゼ ラ チ ン,ア ル ブ ミン)澱 粉 質(糊 化 澱 粉,可 溶 性 澱 粉, デ キ ス ト リン)寒 天 其 の 他 の天 然 高 分 子 物 質(ア ル ギ ン酸,コ ン ニ ヤ クマ ン ナ ン等)等 の 比 較 的 うす い 溶 液 は ゾ ル と呼 ば れ て お り,真 の 溶 液 と 違 っ た 力学 的 性 質 を 示 す 。 この 様 に 溶 質 が溶 媒 に な じ み 易 い 物 質 で 出来 て い る コdイ ド溶 液 を 親 液 ゾル(1yophilic sol)(溶 媒 が 水 の 時 は 親 水 ゾル)(hydrophilcsol)と い わ れ て お り,前 に 分 散 系 の と ころ で述 べ た 液 体 中 に 固 体 粒 子 の 分 散 した 状 態 で あ る疎 液 ゾル よ り も安 定 で あ り,且 一 般 に 粘 度 が 大 で あ る。 又 粘 度 的 性 質 も非 ニ ユ ー トン 粘 性,塑 性,乃 至 擬 塑 性 を 示 す も の も多 く,又 構 造 粘 性 等 の現 象 が見 られ る。 液 中 に 箸 を つ け て 引 き揚 げ た 時,曳 糸 性 の見 られ る の も この 状 態 の 中 に 含 まれ て い る。 之 等 の も の の 中,食 品 加 工 や 調 理 に 際 して 粘 稠 剤 と して 用 い られ て い る も の が 多 い 。 少 量 の 溶 媒 に 多 数 の 溶 質 が 含 まれ て い る場 合,そ の 量 に よつ て粘 い 液 体 か ら流 動 性 の とぼ しい弾 性 を 持 つ 固 体 に 近 い もの と な る。 ペ ー ス ト(paste)ゼ リー (jelly)が こ の例 で あ つ て ゲ ル(ge1)と 云 わ れ て い る。 こ の ゲ ル は前 に 述 べ た 液 体 中 に 固 体粒 子 の 分散 し た ゲル と大 分 性 質 が 異 り,液 一 固 の ゲ ル が塑 性 的 で あ る の に 対 して 之 は 弾 性 的 で あ り,弾 性 ゲ ル(elas#ic gel)と も云 わ れ る。 ゼ ラチ ンや 寒 天 の 或 る 程 度 以 上 濃 厚 な もの を 冷 却 す る とゼ リー(凝 膠 体)が 出 来 る が,之 の二 つ の ゼ リー は レオ ロジ カ ル な 研 究 が最 も よ く行 わ れ て い る ゲ ル で あ る。 之 の 二 つ の ゲ ル は 加 熱 に よつ て 可 逆 的 に ゾル に も ど るが,同 じ弾 性 ゲ ル で も豆 腐 や コ ン ニ ヤ クは ゾル を ゲ ル 化 す るの に夫 々苦 汁 や カ ル シ ウ ム塩 類 を 加 え て お り,こ の 場 合 熱 を 加 え て も ゾ ル に は も ど らな い 。 同様 に ゼ ラチ ンや 寒 天 ゲ ル は 温 度 に よ る粘 弾 性 的 性 質 の 変化 が 顕 著 で あ るが,豆 腐 や コ ン ニ ヤ クの ゲ ル は こ の 変化 が 少 な い 。 動 物 や 植 物 の 体 は ほ と ん どゼ リー か 或 は 其 の 乾 燥 した キ セ ロゲ ル(乾 膠 体,Xerogel)の 形 とな つ た も の と云 え る。 だ か ら わ れ わ れ の 日常 の た べ もの もや は り大 部 分 ゼ リーや, キ セ ロゲ ル の形 で 摂 取 して い る と云 え る。 分 子 コ ロ イ ドY'は ゾル,ゲ ル の 粘 弾 性,其 の 他 温 度r 添 加 物,pHに よ る影 響 等 や ゾル ゲ ール 変 化 の 問 題 等,流 動 学 的 に 重 要 な 問 題 が 多 々 あ るが,紙 面 あ 都 合 上 次 の 機 会 に ゆ づ り,今 回 は 曳 糸 性 に つ い て 後 述 す る。 (3) ミセ ル コ ロ イ ド(mYCell colloid) ミセ ル コ ロイ ドの 代表 的 な 例 は 石 鹸 で あ る 。 其 の 他 の 洗 剤(界 面 活 性 剤)も ミセ ル を 形 式 す る。 野 菜 や 果 物 は 栄 養 の 面 か ら生 食 す る 事 が 好 ま しい が,反 面,寄 生 虫,細 菌,農 薬 の 附 着 に よ る中毒 等 の 害 を受 け る恐 れ が あ る。 こ の 除 去 に は 一 般 に ソー プ レ ス ソー プ と呼 ば れ て い る アル キ ー ル ベ ンゼ ン スル フオ ネ ー ト系 の 中 性 洗 剤 が 用 い られ て い る。 之 は 硬 水 で も 洗 溝 能 力 を 有 し,食 器 洗 溝 剤 と して も優 れ て い る。 界 面 活 性 剤 の 内非 イ オ ン活 性剤 に は 食 品 の 乳 化 剤, 感 触 の 改 良剤,或 は 澱 粉 質 食 品 の 老 化 防 止 剤 と して 用 い られ て い る もの も あ る。 之 は 主 に ソル ピ タ ン の 脂 肪 酸 エ ス テル や ポ リオ キ シ エ チ レ ン ソル ピ タ ン の 脂 肪 酸 エ ス テ ル が 多 い。 食 品 と界 面 活 性 剤 の関 係 も興 味 あ る問 題 が 多 く,今 後 の 発 展 が 期 待 さ れ る。 (4)層 状 組 織 体,(layer orgnization) 之 をよ 0.1μ ∼lmfcの 薄 層 が 何 枚 か 積 層 され た も の で 真 珠 に 其 の 例 を 見 る こ と が 出 来 る。 真 珠 が 美 し く見 え るの 層 の 厚 さ が光 の 波 長 位 で あ る の で,光 が 干 渉 して い る 為 で あ る。 (5)繊 維 組 織 体(fibraus organization) 糸 や 木 材 の Y'細 い 繊 維 が 集 合 した も の で あ る。 (4)と ⑤ は 食 品 と直 接 関 係 は な い の で 説 明は 省 路 す る。 以 上 分 散 系 及 び コ ロイ ドの 食 品 との 関 係 に つ い て の 説 明 を 終 るが,元 来 これ らは 物 質 の 本 性 に よ る分 類 で は な く,其 の もの の 状 態 を さ して い る。 大 体 の物 質 は 適 当 な大 き さの 粒 子 に して 他 の 相 へ 分 散 さす 事 に よつ て 分 散 系乃 至 コ ロイ ド系 に 分 類 す る事 が 出 来 る。 食 品 に 関 連 す る化 学 で は,食 品 中 に 含 ま れ て い る蛋 白 質, 炭水 化 物,脂 肪,ビ タ ミン,酵 素,,無 機 物 等 の一一般 成 分 や,更 に 夫 等 を 構 成 し て い る構 成 成 分 や 其れ 等 の 反 応 等 を 追 求 して 行 く学 問 が 多 い が,こ の 様 に 純 粋 化 さ れ た 物 質 の 化 学 性 だ け で は 食 品 加 工 や 調 理 に は け る 諸 現 象 を 説 明 して 行 く事 は 出来 な い 。 分 散 系 乃 至 コ ロ イ ドに 関 す る 学 問 を コ ロ イ ド科 学 (colloidal Science)と 云 つ て お り,物 質 の 実 在 状 態 を 対 象 と して 研 究 して 行 く学 問 で あ る。 天 然 物 質 を 主 要 原 料 とす る食 物 学 に 於 い て は 現 在 以 上 に コ ロ イ ド科 学 の知 識 を 導 入 し て 行 く こ と が 必 要 で あ る と思 わ れ る。 分 散 系 乃 至 コ ロ イ ドの レオ ロジ ーは コ ロイ ド科

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昭 和33年12月(1958) 学 の 一 つ の 重 要 な パ ー トで あ る 。 皿 粉 体 の レ オ ロ ジ ー 粉 体 の レオ ロ ジ ーは 多 く岩 石 粉 末,土 壌,(粘 土, 砂)火 山 灰,花 粉,塵 埃 等 を 対 象 と して研 究 され て い るが,食 物 にご関 した 研 究 は あ ま り見 ら れ な い。 しか し,小 麦 粉,澱 粉,粉 ミル ク等,粉 体状 の 食 品 は 多 く 存 在 す る。 粉 体 の存 在 状 態 に は 次 の 様 な もの が 存 在 す る。1. 静 止 粉 体, 2. 自 由 流 動 粉 体,3.強 制 流 動 粉 体, の三 つ で あ る。 粉 体 の レオ ロ ジ ーに 関 して も この 分 類 に 随 つ て別 々 に 述 べ て 行 くの が 便 利 で あ る。 1.静 止 粉 体,(Powder bed)静 止 した 容 器 の 中 に 粉 体 が 収 容 され て い る状 態 で あつ て,一 個 の粒 子 は よ り下 の 一 つ 或 は よ り多 くの 粒 子 に直 接 々触 して 支 持 され て い る状 態 で あ る 。

2.自 由 流 動 粉 体(Free flowing powder)澱 粉 を 水 に 分 散 さ した い と き,飾 を 通 して各 粉 の 粒 子 を バ ラ バ ラに して 落 して 行 くが,そ の時 の状 態 が 自 由流 動 粉 体 で あ つ て,こ の 場 合,周 囲 の空 気 は 略 々静 止 して い る。 3.強 制 流 動 粉 体(Fluidized pawder)粉 体 に 気 流 を あ て る と この 気 流 の た め 粉 体 は 流 動 させ られ る。 こ の際 粉 体 の 周 囲 の 気 体 も共 に流 動 して い る。 粉 体 を 輸 送 す る の に 通 常 適 当 な 容 器 に 入 れ て運 ぶ が,遠 距 離 で な け れ ば,管 の 中 を 液 体 を流 す 様 に して 粉 体 を 空 気流 と共 に 輸 送 す る こ とが 出 来 る。 小 麦 粉 を 工 場 内 で 運 般 す る と きや,小 麦 や 大 豆 等 で も船 か ら荷 上 した り,運 般 した りす るの に この 方 法 が 用 い られ る。 粉 体 の流 動 学 的 性 質 は よ くい ろい ろの 状 態 の 液 体や 固 体 と比 較 して 表 わ され る。 速 い ガ ス の 流 れ に よ る強 制 流 動 粉 体 は 殆 ん ど真 の ニ ユ ー トン液 体 の 性 質 を 有 し て い る。 自 由流 動 粉 体 は 非 ニ ユ ー トン粘 性流 体 と比 較 され る。 こ の場 合,粉 体 の流 動 が大 で あ れ ば 理 想 的 な ニ ユ ー トン流 体 の 性 質 に 近 づ き,反 対Yy静 止 の 状 態 に 近 づ く程 ニ ュ ー トン流 体 か らの 偏 筒が 大 とな る。 非 常 に ゆ つ た りとつ め らた 粉 体 系 は 粘 非 弾 性 的 な 変 形 を行 い,流 体 と固 体 と の 中 間 的 な挙 動 を 示 す 。 これ にこ対 し て 非 常 に き つ し りつ め られ た 粉 体 系 で は 或 る程 度 剛 性 が 現 わ れ て来 て,変 形 にご対 す る抵 抗 が 大 変 強 くな る。 少 しは 固 体 の 弾 性 的 性 質 を 帯 び,勇 断 に 対 して は 塑 性 非 弾 性 体,或 は も ろ い 固 体 の 様 な状 態 を 示 して 崩 れ る。 粉 体 の レオ ロ ジ ーに 関 しては 極 め て 現 象 論 的 な 表 現 しか 行 わ れ て い な い 。 均 一・な 大 き さの球 形 の 剛 体 粒 子 一9 か ら出 来 て い る場 合 を 除 い て は 正確 な 理 論 的 考 察 は 信 頼 性 に 乏 し く,極 端 に 錯 雑 した も の と な る。 粉 体 の 流 動 学 的 性 質 に 関 して は,粉 体 粒 子 の 大 き さ,其 の 分 布,形 状,附 着性,粉 体 濃 度,含 水 量 等 が 影 響 して 来 る と思 わ れ る。 静 止 粉 体 に 対 して は 空 隙/全 容 積 で 表 わ され る空 隙 率(porosity)の 問題 や.気 流 の な い 所 で 円 板 上 に 粉 体 を 師 か ら落 して 行 つ た と き,円 板 上 に 粉 体 に よつ て 出 来 た 円 錐 の形,即 ち 安 静 角(angle of repose)或 は 積 粉 角 等 が 研 究 され て い る。 空 隙 率 は粉 体 のつ め 方 に よつ て 違 つ て 来 るが,同 大 球 形 剛 体 粒 子 の 場 合,最 も き つ し りつ め た 時0.26,最 もゆ っ た りつ め た 時0.48 で あ る。 安 静 角 は 粉 体 粒 子 間 の 凝 集 力 に 関係 してい る が,粉 体 に 於 け る凝 集 力 の 本 質 や 測 定 法 等 は まだ 明 ら か で な い 点 が 多 い 様 で あ る。 自 由 流 動 粉 体 に 対 し ては 其 の 分散 性(dispersibili-ty)が 問 題 とな る。 分 散 性 は や は り凝 集 力 に 関 係 して い る。 よ く乾 燥 して い る も の は 一 般 に 分 散 性 が よい 。 10μ 以 下 の 粉 体 粒 子 が 存 在 す る と粘 着 性(stickiness) が 生 じて 分 散 性 が 悪 くな る。 粉 ミル ク等 は 分 散 性 を 保 持 す るた め 安 定 剤(砒 素事 件 で 問 題 とな つ た 第 二 燐 酸 ソー ダ等)を 加 え て あ る。 分 散 性 が よい と缶 を 開 け た と き 粉 が 舞 い 上 る。 之 の 性 質 はdustabilityと も云 わ れ て い る。 強 制 流 動 粉 体 は 輸 送 等 の事 柄 と関 連 して い る ので 系 全 体 の 粘 性 が 問 題 とな つ て 来 る。 流 動 粉 体 の 粘 性 は ス トー マ ー粘 度 計 の ロ ー タ ー の 代 りに パ ドル を 取 り付 け 測 定 を 行 つ て い る。 粉 体 の 流 動 を 支 配 す る法 則 は,粘 性 液 体 の流 動 を 支 配 す る法 則 とは全 く 別 の も の で あ る。 即 ち,液 体 の 粘 性 流 動 は そ の 分 子 拡 散,す な わ ち ブ ラ ウ ン運 動 (BrOwnian motion)に 原 因 して い る の に 反 し,粉 体 の 流 動 は 巨 視 的 な 固 体粒 子 の 力 学 的 運 動 の た め に 起 る。 各 粒 子 は 摩擦 した り,た つ た り,之 に よつ て 生 じ た 力 を 及 ぽ し合 う。 この種 の運 動 に 対 す る抵 抗 は もち ろ ん クー ロン 摩 擦(Coulomb friction)で あ つ て粘 性 抵 抗 で は な い 。 両 者 は種 々の 点 で 異 な るが 其 の主 な も の は 次 の 三 つ で あ る。 (1)抵 抗 力 と流 速 と の関 係,粘 性 液 体 に 於 け る抵 抗 は 流 速 に 比 例 す るが,粉 体 に 於 け る抵 抗 力 は 概 ね 流 速 と無 関 係 で あ る。 ② 抵 抗 力 と外 部圧 力 との 関 係,液 体 の 粘 度 は 外部 圧 力 と共 に 増 加 す るが,増 加 の 抵 抗 は 極 く僅 か で あ る。 一 方 クー ロ ン 摩 擦 力 は 圧 力 に 比 例 す る。 (3)抵 抗 力 と温 度 との 関 係,粘 性 流 動 は 分 子 運 動 に

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基 くも の で あ るか ら,温 度 に鋭 敏 で あ り,温 度 の 上 昇 と共 に 粘 度 は 低 下 す る。0方 ク ー ロ ン摩 擦 で は 実 際 上 温 度 と無 関 係 で あ る。 粉 体 食 品 の レオ ロ ジ ー は 未 だ殆 ん ど行 わ れ て い な い が,今 後 其 の 重 要 性 が 認 め られ て 来 るの で は な か ら う か 。 IV 泡 の 生 成,安 定 性,及 び 消 泡 普 通 の泡(foam)は 液 体 の 中 に 小 さ い気 体 粒 子 が 入 つ て い る状 態 で あ る が,こ の生 成 に は 二 つ の 場 合 が 考 え られ る。0つ は 其 の 系 の 中 に 気 体 と な る物 質 が 初 め か ら溶 解 等 に よつ て存 在 して い る場 合 で あ り,他 は 外 部 か ら気 体 を 液 体 の 中 へ 何 等 か の 方 法 で 入 れ る場 合 で あ る。 ビ ー ル や サ イ ダ ー は 前 者 の例 で あ つ て,初 め は 圧 力 が か か つ て い る た めCO2は 液 に 溶 解 して い る が 栓 を 抜 く と外 圧 迄 圧 力 が 下 る の で 溶 解 度 が 減 少 し COコ が 気 体 に か え つ て 泡 が 生 成 す る 。茶 の湯 の お うす や 卵 白 の 泡 立 等 は 後 者 の 例 で あ つ て,茶 笑 や 泡 立 器 で 撹 搾 して 空 気 を 送 り込 ん で 泡 を つ く る もの で あ る。 泡 は 一 般 的 に 云 つ て 不 安 定 で あ る。 ス ト ー ク ス (Stokes)に よれ ば 粒 子 の 沈 降 速 度 は 2r"(41-42)9 v= .1) (2 9η で 与 え られ る。vは 沈 降 速 度, Yは 粒 子 の 半 径,41は 粒 子 の 密 度,d.,は 分 散 媒 の 密 度 で あ る。 gは 地 球 重 力 の 加 速 度,η は 分 散 媒 の 粘 度 で あ る。 泡 の 場 合,一 般 に41は42に 対 して極 め て 小 さ くな る か ら,vは 負 号 とな り,其 の絶 対 値 は 大 き くな る。 即 ち気 泡 は 速 か に上 昇 して 液 面 に 出 る。 液 面 に 出 た 時,ビ ール の 様 に液 面 に 盛 り上 つ て比 較 的 安 定 な 泡 沫 を 作 つ て い る も の もあ る が,サ イ ダ ー の 様 に す ぐ消 え て行 くもの も あ る。 卵 白や ピ ール の 泡 沫(foam or froth)が 比 較 的 安 定 な の は,泡 を 形 成 して い る膜 が 蛋 白質 等 を 含 ん で 強 化 さ れ て い る為 と考 え られ る。 泡 の 安 定 性 と泡 の立 易 さは 直接 関 係 は な く,泡 の 立 易 さは 主 と して 液 の表 面 張 力 に 関 係 して お り,石 鹸 や 其 の 他 の 表 面 活 性 剤(surface active agent)の 添 加 に よつ て泡 立 は 助 長 され る。 反 対 に 純 粋 な 水 や アル コ ー ル 等,純 粋 な液 体 は 極 め て泡 立 ちに く く,泡 が 生 じ て もす ぐに 消 え て し ま う。 真 空 蒸 発 等 の 場 合,発 泡 は 大 変 困 るの で あ るが,実 験 室 的 に は ア ミー ル アル コー ル を 加 え る と一 応 泡 を 消 す こ とが 出来 る。 シ リコ ン オ イ ル は 食 品 衛 生 法 で 認 め られ て い る添 加 剤 で 其 の 消 泡 力 は 相 当大 で あ る。 之 等 の 消 泡 剤 が 気 泡 を 包 ん で い る膜 面 に ふ れ る と其 の 部 分 だ け 表 面 張 力 が 低 下 し他 の 部 分 に 引 つ張 られ 膜 が 破 壊 され る。 こ の様 に 泡 を 作 つ て い る膜 面 の 力 学 的 性 質 を 不 均 一 に して泡 を 消 す事 が 出来 る。 こ の 消 泡 法 は 液 を 撹 挫 した りす る と再 び 泡 が 発 生 す る。 即 ち この 消 泡 法 は 一 時 的 で あ る。 根 本 的 に 泡 を 消 す に は 泡 立 ち の 原 国 と な つ て い る物 質(起 泡 剤)を 分 解 した り,別 の も の を 加 え て 起 泡 剤 の 性 質 を 変 化 す る こ とで あ る。 普 通 の 石 鹸 液 は 軟 水 で は よ く泡 立 つ が 硬 水 で は 泡 立 た な い。 之 は 其 の 一 例 で あ る。 V エ マ ル ジ ヨ ン の 安 定 性 と 粘 性 エ マ ル ジ ヨ ンの 安 定 性 に つ い て も泡 の 場 合 と 同 様 (2.1式)で 表 わ され る 沈 降 速 度(浮 上 速 度)が 一 つ の 問 題 とな る。 この 場 合,分 散 相 の 粒 子 と分 散 媒 の 液 体 の 両 相 の 密 度 差 は 通 常 少 い か ら粒 子 の 大 き さや 分 散 媒 の 粘 度 が 問 題 とな る。 粒 子 は 小 さ い程 安 定 で あ るか ら,普 通 の 牛 乳 よ りホ モ 牛 乳 の方 が 安 定 で あ る。 しか し最 初 小 さい粒 子 で あ つ て も粒 子 が 衝 突 した 場 合 に 併 合 して大 き くな る事 も 考 え られ る。 こ の為 に は 各 粒 子 が 安 定 な 被 膜 で 覆 わ れ た 様 な 形 に な つ て い る のが よ く,こ の 作 用 をす る も の に は 天 然 物 質 で は 蛋 白質 や レ シチ ン等.合 成 品 で は 石 鹸 を 初 め 各 種 の 界 面 活 性 剤 〔乳 化 の 日的 に使 う時,乳 化 剤(em聰lsifier)と 云 わ れ る。〕 が 用 い られ て い る。 分 散 媒 の 粘 度 上 昇 の た め に は分 散 媒 が 水 で あ る場 合 は 水 可 溶 性 の 高 分 子 物 質 が 加 え られ る。 植 物 ガ ム 質 や C.M.Cは この 目的 に 用 い て 乳 化 を 助 け る作 用 を す る 。 牛 乳 を ク リー ム と脱 脂 乳 に 分 け る様 に 乳 化 し て い る も の を 二 相 に 分 離 した い場 合 も起 つ て来 るが,之 に は 一般 に 次 の 様 な方 法 が 用 い られ る (1)物 質 の 添 加,分 散 粒 子 と同 じ多 量 の液 体,両 相 共 に 溶 解 す る物 質,或 は 乳 化 剤 を 破 壊 す る様 な 物 質 を 添 加 す る方 法, ② 遠 心 分 離 して 分 散 媒 と分 散 相 との 密 度 差 に よつ て 分 け る。 (3)炉 過 に よつ て 分 散 媒 と分散 相 の炉 過 の難 易 性 の 差 に よつ て 分 離 す る。 (4)加 熱 して 分 散 媒 の粘 度 を 低 下 す る。(W;O型 エ マ ル ジ ヨ ン) (5)凍 結 して 分 散 媒 を凍 ら し,分 散 相 を併 合 す る。 (0/W型 エ マ ル ジ ヨ ン) ⑥ 電 流 を 通 して荷 電 粒 子 を 一 方 に 集 め る。 ニ マ ル ジ ヨ ンの 粘 性 は 濃 度,勇 断 応 力,粒 子 の 大 き

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昭 和33年12月(1958) さ等 に よつ て 影 響 を 受 け る。 濃 度 と粘 度 と の 関 係 は 基 本 的 にEinsteinの 分 散 系 の 粘 度 の 基 礎 式 に よつ て い る。 η=ra(1十1(¢)) (2.2) r,は 分 散 系 の 粘 度,τoは 分 散 媒 の 粘 度 Kは 常 数, φ は 容 積 濃 度 で あ る。 エ マ ル ジ ヨンに つ い て は 多 くの 人 々に よつ て(2。2)式 をmodifyし た 実 験 式 が 提 出 され て い る。 舅 断 応 力 と 粘 度 との 関 係 は,エ マ ル ジ ヨ ン の 濃 度 が 小 さい 問 は 勢 断 応 力 と勇 断 速 度 或 は 速 度 勾 配 が 比 例 し て お り粘 度 は 応 力 に 関 係 な い と考 え られ る。 即 ち ニ ユ ー トン流 体 と考 え て よい 。 著 老 の 実 験 で は(農 化 関 西 支 部 例 会 講 演Ap・.1958)牛 乳 も略 々 ニ ユ ー トン粘 性 液 体 と考 え られ る事 を 認 め た 。 しか しエ マ ル ジ ヨ ンの 濃 度 が 大 き くな る と,勇 断 応 力 と勇断 速 度 の 関 係 が 非 直 線 形 とな り.非 常 に 濃 度 の 大 き い マ ー ガ リンの 様 な も の で は降 伏 値 を 有 す る塑 性 物 質 の様 に な る。 粒 子 の 大 き さ と粘 度 に 関 して は ・ まだ も う一 っ 明 ら カ 、で ・な し ・。 VIサ ス ペ ン ジ ヨ ン の 安 定 性 及 び 粘 性 サ ス ペ ン ジ ヨン の安 定 性 に つ い て も ス トー ク スの 法 則

v=2Y=(寄

ω9

② ・)

が 成 立 す る。 この 場 合,粒 子 の 密 度 と 分散 媒 の 密 度 を 出 来 るだ け 近 接 す る こ と,分 散 粒 子 を 出 来 る だ け 小 さ くす る こ と,分 散 媒 の 粘 度 を 出来 るだ け 大 き くす る こ とに よつ て安 定 な 懸 濁 液 を 得 る事 が 出 来 る。 粒 子 を 小 さ く し て置 くに は 粒 子 同 志 が併 合 しな い様 な 考 慮 が 必 要 で あ る。 食 品 製 造 上 安 定 な サ スペ ンジ ヨ ン を作 る事 は 重 要 な 問 題 で あ るが,こ の 為 分 散 媒 の 粘 度 上 昇 に 色 々の 粘 稠 剤 が 用 い られ て い る。 各種 の 澱 粉 及 其 の 加 工 品,植 物 ガ ム,ガ ラ ク トマ ン ナ ン,海 藻 粘 質 物 の 天 然 品 や 合 成 糊 料 のC.M.C.等 が 之 で あ る。 之 等 の 粘 稠 剤 の共 通 の 欠 点 と して は 食塩 等 の塩 類 溶 液 か,酸 性 溶 液 で 共 の 効 力 が 低 下 す る こ とで あ る。 サ ス ペ ン シ ョン の 粘 性 は 一 般 に 濃 度 に 関 係 し(2.2) 式 を 適 用 出 来 る。 η=ηo(1十Kφ ・) (2.2) 球 形 粒 子 の 場 合,jKの 値 は2.5で 与 え られ る。 しか し.粒 子 が 球 形 で な い 場 合 や,粒 子 が 電 荷 を 持 つ 場 合 は この 関 係 が 成 立 しな くな り,分 子 コ ロイ ドや ミセ ル コ ロイ ドで も この 式 を 其 の ま ま適 用 す る こ とは 出 来 な い 。 yll チ キ ソ トロ ビ ー, ダ イ ラ タ ン シ ー 一Y1-一 レ オ ペ ク シ ー・, チ キ ソ トロ ピー(Tlbixotmpy)は 食 品 で は トマ ト, ケ チ ヤ ツプ等 に 於 い て 見 る こ とが 出来 る現 象 で あ る。 トマ トケ チ ヤ ツ プ の瓶 な 長 く静 置 し て お い た状 態 か ら 静 か に逆 向け て も内 容 は 流 れ 出 して 来 な い が,こ の 瓶 を 激 げ し く振 つ て 後 逆 向 け る と トマ トケ チ ヤ ツ プは流 れ 出 し て来 る。 しか し又 長 く静 置 し て置 く と元 の流 動 性 の 乏 しい状 態 に も ど る。 之 はF艶undlichが 少 量 の 食 塩 を 加 え た 水 酸 化 鉄 の コ ロイ ドに つ い て 見 つ け た 現 象 で あ る。 即 ち チ キ ソ トロ ピ ーは 静 置 し て置 く と塑 性 を 持 つ た ゲ ル の 状 態 で あ る もの7'1',之 を 激 げ し く振 る 事 に よつ て流 動 性 の ゾル とな り,そ の 後 の静 置 に よつ て 再 び 塑 性 を持 つ 固 体 状 の もの に か え る現 象 を 云 う。 昔 は 激 げ し く振 つ て 流 動 性 に富 む ゾル の 状 態 に してか ら静 置 し,後 固 化 す る迄 の時 間 を もつ て チ キ ソ トロ ピ ー 性 を 表 わ して い た が ,現 在 で はチ キ ソ トロピーの解 釈 が 拡 張 され,応 力 の 増 加 に よ る 流 動 性 の 発 現 と増 大,即 ち塑 性 的 な 流 動 迄 含 め て 考 え られ てお り,其 の 測 定 も,同 心 二 重 円 筒 型 粘 度 計 を 用 い て よ り定 量 化 さ れ た 方 法 が 用 い られ て い る。 チ キ ソ トロ ピ ー を 理 解 す るに は 第2.2図 の 模 型 的 説 明 図 を 用 い るの が 便 利 で あ る。r-一.般に チ キ ソ トロ ピ ツ 第 2.2 図 クな性 質 を 示 す もの の 粒 子 は 球 形 で な く,静 置 に よつ てiaの 様 な 形 を とつ て お 互 に 支 え ら れ て い た 状 態 が,急 激 な振 りまわ しに よつ てb,の 様 な形 と な り流 動 性 が 出来 る もの と考 え れ ば よい 。 レ オ ペ ク シ ー(ftheopexy)もFreundrichに よつ て 名 付 け られ た もの で,チ キ ソ トロ ピ ツ クな ゾル を振 トウ し て流 動 性 に 富 む 状 態 に し てか ら 静 置 す る代 り に,ゆ るや か な運 動 を 与 え る と静 置 す る よ り早 く固化 す る現 象 を 云 う。 之 は ゆ る や か な 運 動 に よつ てs第

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2.2図 の1),の 状 態 か らa,の 状 態 へ の 構 造 の 回 復 が 促 進 され る もの と解 釈 され る 。 ダ イ ラ タ ン シ ー(Dilatancy)は チ キ ソ トロ ピ ー と 反 対 の 様 な現 象 で あ つ て,ジ ヤ ガ イ モ 澱 粉 を 少 量 の 水 で こ ね て静 置 して置 き,之 を 静 か に 動 か す と 流 れ る が,之 に 匙 を つ つ 込 ん で 急 に 動 か す と非 常 に か た くな る様 な 現 象 を 云 う。 之 は 球 形 粒 子 よ り出来 て い る ゾル に 於 い て見 られ,通 常 第2.3図aの 様 な最 充 填 の 状 態 呼 ん だ 。 之 は 液 体 の 示 す0つ の 粘 弾 性 の 現 わ れ で あ る 。 この 様 な 物 は 主 と し て 高 分 子 物 質 の 水 溶 液 の 状 態,即 ち分 子 コ ロ イ ドに な つ て い る。 CL. b, 第2.3 図 に な つ て い て これ が 全 部 水 に つ か つ て い る為,系 全 体 と して 動 き易 い 状態 と な つ て い るの が,急 に 力 を 加 え られ た 事 に よつ て 同 図b,の 様 に よ り粗 な 充 填 状 態 と な り,水 は 増 大 した 空 隙 中 に 吸 込 まれ,系 全 体 が ふ くら み,粒 子 同 志 が 接 触 して流 動 しに く くな る。 しか し,之 は 放 置 して お くと再 び 同 図aの 状 態 に も ど る。 チ キ ソ トロ ピ ツ クな ゾル を 輸 送 した り境 拝 した りす るに は 出 来 るだ け 高 速 で 行 うの が よ く,反 対 に ダイ ラ タ ン トな 物 は 静 か に 動 か す の が よい 。 vW流 動 弾 性 と 曳 糸 性 卵 白 や と ろ ろ あ お い の 水 浸 出液 を0定 方 向 に境 絆 し て 後 境 拝 を や め る と,液 は今 迄 と反 対 の 方 向 に 後 戻 り す る。 之 の 様 な 液 体 は 勿 論 若 干 粘 い が,砂 糖 液 を い ろ い ろ濃 度 を か え て色 々 の 粘 度 の もの を 作 つ て も こ の様 な 現 象 は 見 られ な い 。Freundrichは 液 に ニ ッ ケル 粒 子 を 浮 か べ,之 に 磁 場 を か け て 後 磁 場 を 除 き,ニ ッケ ル 粒 子 の 後 戻 りの 程 度 を し らべ,の 現 象 を 流 動 弾 性 と 第}2.3表 第2.4図 純 粘 性 流 体(ニ ユ ー トン流 体)(1),粘 弾 性流 体 ②, 塑 性 流 体 及 び チ キ ソ トロ ピ ツ クな ゾル(3),及 び ダ イ ラ タ ン トな ゾル(4)を同 じ直 径,同 じ長 さの 管 中 を 圧 力 を か え て流 す と き,其 の 圧 力Pと 流 速Sの 関 係 は,第 2.4図 の 様 な 傾 向 を 示 す 。 流 動 弾 性 を 示 す 様 な 液 体 は 多 く曳 糸 性(spinne-bility)を 有 して い る。 曳 糸 性 とは 液 体 の 中 に 棒 を 入 れ て 引 き上 げ る と き,棒 と液 面 の 間 に 液 体 の 糸 を 曳 く 事 を 指 して い る。 之 は 卵 白 や 納 豆 浸 出液 の 他,唾 液 等 で も見 られ る。 之 は 純 粋 な 粘 性 だ け を もつ 極 端 に 粘 い 液 体 で も僅 かr4見 られ る が,あ る種 の 粘 弾 性 液 体 で は そ う粘 くな くて も起 る。 曳 糸性 を は か るに は 一 定 の ガ ラ ス棒 を 一 定 の長 さだ け 液 に 浸 し,一 定 の 速 度 で 引 き 上 げ る時 液 の 糸 が きれ る迄 の 長 さ で は か る。 この 様 に して測 つ た 液 体 の 曳 糸 性 と,レ オ メ ー タ ーを 用 い て 測 つ た 液 体 の 粘 弾性 を 比 較 す る と第2.3表 の 様 に な る。 曳 糸 性 は 大 体10i poise程 度 の 粘 性 と,10i dyne/cm2 程 度 の 弾 性 が 重 畳 した 事 に よつ て 起 つ て い る。 コ ロ イ ド 溶 液 の 曳 糸 性 と 粘 弾 性

質 曳 糸 性 (cm) (P・iises)1dyn瀞 生 ゴ ム ー キ シ ロ ー ル 溶 液 生 ゴ ム ー キ シ ロ ー ル 溶 液 ト ロ ・ ア オ イ の 根 の 浸 出 液 水 銀 ス ル フ オ サ リ チ ル 酸 水 溶 液 水 銀 ス ル フ オ サ リ チ ル 酸 水 溶 液 澱 粉 糊 蕨 糖 濃 厚 水 溶 液 水 ガ ラ ス 4.5 11・0} 1.0 5.5 i4.5 0 i O O 9.3 51 11.3 4.2 4.2 5.5 11.9 16.6 6.3 105 27.6 27.8 35.0 40.0 0 0 濃 ° Wt 度 粘 弾 性 型 3.6 2.9 4.2 3.1 68.0 61.0 Maxwell型 Maxwell型 Maxwell型 Maxwell型 Maxwell型 Voigt 型 Newtonian Newtonian

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昭 和33年12月(1958) 澱 粉 糊 は 粘 性,弾 性共 に この 範 囲 に 入 つ て い るが 曳 糸 性 を 示 さ な い。 この 点 粘 弾 性 の型 が 問 題 とな る。 即 ち 曳 糸 性 を 示 す 液 体 で は 粘 性 と 弾 性 が 直 列 に 結 合 され て い るMaxwell要 素 に 近 似 し て表 現 され,澱 粉 糊 で は 之 等 が 並 列 に な つ て い るVoigtの 要 素 に 近 似 して 表 わ され る。 換 言 す れ ば 前 者 は 液 体 的 粘 弾 性 で あ り, 後 者 は 固 体 的 粘 弾 性 で あ る と云 え る。 この 様 な 曳 糸 性 を 示 す 液 体 に 高速 度 で 回転 し て い る 棒 や管 を 入 れ る と,夫 々其 の 周 りに這 い 上 るか,管 の 中 に上 つ て来 る。 普 通 の液 体 で は 平 面 か,む し ろ遠 心 力 の た め に 棒 や 管 の 入 つ た 中 心 部 が 低 くな る。 この 様 な 異 常 な 現 象 を ワ イ セ ン ベ ル ク効 果(wissenberg effect)と 云 い,理 論 的 な 考 察 も試 み られ てい る。 D(結 び 以 上,分 散 系 及 び コ ロ イ ドと食 品 の 関 係 を な が め, 夫 等 の 流 動 学 的 な性 質 の 中 数 種 の もの を取 り上 げ て 説 明 した 。 しか し紙 面 の 都 合 上 固 体 ゾル の 力 学 的 性 質 や,分 子 コ ロ イ ドの 力 学 的 性 質 中 重 要 な ゲル 弾 性 に つ い て 説 明 出 来 な か つ た 。 又 ゾル に つ い て も まだ 色 々の 問 題 が 多 くあ り,ゾ ル.一一.Laル変 換 に つ い て も説 明 を 要 す る点 が 多 々あ る。 之 等 の 点 に つ い て又 機 会 が あ れ ば 述 べ る事 に す る。

一13-・ 本 編 を 記 す る に 当 り参 考 と し た 主 要 文 献 は 次 の 様 な も の で あ る 。

R.Houwink"Elasticity, Plasticity and Structure of Matter"(1937

小 栗 捨 蔵"応 用 コ ロ イ ド化 学"上 巻(1949),下 巻 (1950)

J.J. Herman,s(Ed) "Flow Properties of Disperse Systems"(1953 中 垣 正 幸,福 田 清 成``コ ロ イ ド と 其 の 応 用"(化 学 ラ イ ブ ラ リ ー5.) (1955) 玉 虫 文 一・,吉岡 甲 子 郎``分 散 系"(岩 波 現 代 化 学1.1. (1956) 中 川 鶴 太 郎,神 戸 博 太 郎([レ オ ロ オ ジ ー と は 何 か" X1956) 小 野 木 重 治"レ オ ロ ジ ー 要 論"(1957) 赤 松 秀 雄"分 散 系 の レ オ ロ ジ ー"化 学,13,723 (1958 (曳 糸 性 の 項 は 主 と し て 次 の も の を 参 考 に し た) 中 川 鶴 太 郎 科 学,20,496(1950)

T.Nakagawa Bull. Chem. Soc. Jap.25,.88 (1955

参照

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