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Vol.15 , No.1(1966)042金 知見「高麗知訥の壇經跋文について」

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Academic year: 2021

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(1)

高 麗 知 訥 の 壇 経 蹟 文 に つ い て ( 金 )

( 1 ) 高 麗 の 佛 日 普 照 國 師 知 訥 ( 1 1 58-1210 ) が 高 麗 明 宗 十 二 年 ( 1 1 8 2 ) 昌 卒 清 源 寺 の 學 寮 で 六 租 坦 経 を 閲 護、 驚 喜 し て 佛 殿 を ま わ り な が ら 頗 し こ れ を 思 い 自 得 し た の は、 ﹁ 徳 異 本 ﹂ よ り 百 八 年 早 く ﹁ 契 蕎 本 ﹂ が 流 行 し て か ら 百 二 十 六 年 後 の こ と で あ る。 こ こ で 取 り 上 げ よ う と す る 彼 の 蹟 文 な る も の は そ の ず つ と 後 の も の で 十 鯨 種 の 著 述 中 晩 年 に 屡 す る。 印 ち 四 十 八 歳 の 時 ﹁ 誠 初 心 學 人 文 ﹂ ( お そ ら く 眞 心 直 説 も こ の 年 の 著 作 と 思 わ れ る ) を 著 作 し 五 十 歳 の 正 月 に は ﹁ 華 嚴 論 節 要 三 巻 ﹂ を 板 刻 流 通、 そ の 年 の 十 二 月 に 書 い た の が こ の 蹟 文 で あ る。 そ の 後 の 著 述 は 入 寂 一 年 前 五 十 二 歳 の 時 で、 た だ ﹁ 法 集 別 行 録 井 入 私 記 ﹂ が 知 ら れ る の み で あ る。 さ て 蹟 文 に つ い て 論 及 す る に は 知 訥 の 略 傳 の 紹 介 が 必 要 だ と 思 わ れ る が 紙 面 の 關 係 上 こ れ を 略 す る。 こ ( 2)

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-176-そ れ こ そ 文 字 だ け に 執 着 し て 讃 ん で し ま う よ う で は 誰 が そ の 是 々 非 殴 を 分 別 し 眞 の 租 道 の 清 息 を 直 示 す る で あ ろ う か と 心 配 す る 度 生 的 悲 心 の 姿 が ま さ に 知 訥 の 蹟 文 に 現 成 し て い る。 換 言 す れ ば ﹁ 眞 如 自 性 起 念 非 眼 耳 鼻 舌 能 念 ﹂ 等 は 六 租 の 善 椹 方 便 の 意 で あ つ て、 一 方 に 於 い て は 青 原 行 思 等 の 爲 に 心 印 を 密 傳 し 他 方 に 於 い て は 章 檬 等 千 鯨 俗 士 の 爲 に 無 上 心 地 戒 を 読 し て。 眞 を 論 じ て 俗 を 逆 と 言 う べ き で な く、 と い つ て 俗 に 順 じ て 眞 を 違 す べ き で も な い の で、 牛 は 他 意 に 随 い 牛 は 自 詮 に 依 つ て ﹁ 眞 如 自 性 起 念 ⋮⋮﹂ と 説 く 黙 に お い て こ の 文 は、 道 俗 を し て 眞 如 に 了 達 せ し め 然 し て 後 祀 師 の 身 心 一 如 の 密 意 を 透 得 さ せ よ う と す る の で あ る と い え よ う。 と こ ろ で ﹁ 眞 如 自 性 起 る 念 ⋮⋮﹂ 等 の 句 の こ と だ が ﹁ 此 の 句 は 恵 瞬 本 の 重 刻 と い わ れ る 興 聖 寺 本 に は あ る が 所 謂 撤 煙 出 土 の 古 い 坦 経 に は 無 い ﹂ と の 宇 井 伯 壽 先 生 の 所 説 は い さ さ か 訂 正 を 必 要 と す る 鮎 が あ る と 思 わ れ る。 知 訥 と 緻 燈 本 と の 關 係 の あ る な し は 第 二 の 問 題 と し て も、 緻 煙 本 を よ く 見 る と 形 式 の 若 干 の 差 は あ つ て も き わ め て 同 一 の 内 容 が あ る。 勿 論 轍 燵 本 自 膿 に も 達 摩 大 師 傳 法 偶 の 句 に ﹁吾 本 來 唐 國 ﹂ を は じ め と し て 以 下 偶 頽 の 数 個 所 は な ん と し て も 不 審 に み え て な ら な い。 此 の 問 題 と 關 係 の あ る 緻 煙 本 を 考 察 す る に は、 宇 井 先 生 の 第 二 琿 宗 史 研 究 ( p. 1 17 -17 1) そ し て 鈴 木 ・ 公 田 先 生 校 訂 本 と 李 能 知 先 生 校 訂 本、 最 近 ア メ リ カ で 出 版 さ れ た W IN G -t s it C H A N 氏 英 課 校 訂 本 等 四 本 が あ る。 各 校 訂 本 と も そ れ ぞ れ 特 徴 が あ り 校 訂 者 の 努 力 は 絶 封 的 な も の で あ つ て 後 學 の 感 謝 す る と こ ろ で あ る。 同 蹟 文 と 關 係 の あ る 部 門 ( 5) は ﹁ 定 慧 ﹂ に 該 當 す る 個 所 で あ る。 こ の 邊 の 三 百 五 十 蝕 字 は 緻 煙 本 全 髄 を 通 じ て 一 番 問 題 黙 に な る と こ ろ で も あ る よ う に 思 わ れ る。 右 の 四 本 の 校 訂 本 に お い て も 訓 匙 の 相 違 の た め 内 容 も か な り 異 な つ て い る の が 氣 に な る。 鈴 木 ・ 公 田 本 は 原 文 よ り も 十 一 字 を 加 え て い る の が 注 目 す る と こ ろ で あ り、 原 文 の ﹁ 莫 百 物 不 思 ﹂ の ﹁莫 ﹂ の 字 を ﹁ 若 ﹂ と 校 訂 さ れ た の は 流 布 本 系 の 例 で あ る と も み ら れ る が し か し そ れ に も な に か 特 別 な 意 味 で も あ つ て の こ と で あ ろ う か。 た だ 一 字 の 差 で は あ る が 内 容 か ら し て 三 百 五 十 鯨 字 の 定 慧 の 中 心 問 題 と 一 緒 に 疑 問 の 絵 地 が あ る よ う に み え る。 こ の 邊 の 問 題 は 論 究 の 機 會 を 改 め た い。 知 訥 が 引 用 し た 六 租 善 樺 方 便 読 は 大 梵 寺 の 當 時 の 法 會 が 明 示 し て い る 通 り で あ る。 即 ち ﹁ 僧 尼 道 俗 一 萬 鯨 人 ﹂ と か ﹁ 刺 史 途 令 門 人 法 海 集 記 ﹂ な ど は 僧 尼 道 俗 の た め に ﹁ 無 上 心 地 戒 ﹂ を 説 い た も の で あ る。 し か る に 法 會 の 性 格 は 公 開 的 に し て 大 衆 的 で あ つ て 随 機機 方 便 論 は 妥 當 な 見 解 で あ る。 な お 青 原 行 思 等 の 爲 に 密 傳 心 印 し た こ と は ﹁ 其 夜 受 法 人 蓋 不 知 便 傳 頓 法 及 衣 ﹂ が そ の 明 確 な る 根 櫨 と な り え よ。 知 訥 は ﹁ 密 傳 心 印 ﹂、 ﹁ 随 機 方 便 ﹂ ﹁ 慧 忠、 南 方 佛 法 之 病 ﹂ を 引 用 し て 曹 漢 雲 孫 が 自 心 本 來 是 佛 を 返 照 し て 断 常 を 打 破 し 得 意 參 詳 す る に は 坦 経 は 霊 文 で あ る こ と を 教 示 す る が そ の 際、 も っ と も 重 鮎 を 定 慧 に お い た こ と は い う ま で も な い。 い わ ば 身 心 一 如 を 究 寛 の 眼 目 と し た の で あ る。 1 金 君 鞍 撰 普 照 國 師 碑 銘 に 依 る。 2 印 度 學 佛 教 學 研 究 五 巻 二 號 朝 鮮 輝 の 形 式 條。 3 知 訥、 坦 経 践 文 の 原 文 は 漢 文 で あ る。 4 宇 井 伯 壽 著 第 二 揮 宗 史 研 究 p. 5 7 5 宇 井 伯 壽 著 第 二 繹 宗 史 研 究 p. 1 2 6 十 一 段。 李 能 和 本 第 八 葉。 鈴 木、 公 果 p. 1 3 -1 5 十 七 段。 W I N G -t s i t C H A N 氏 本 p. 5 1 -5 3 高 麗 知 訥 の 壇 経 蹟 文 に つ い て ( 金 )

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