群馬県次世代育成支援対策推進後期行動計画
(仮称:ぐんま子育てヴィジョン2010)
素案の概要
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総論
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Ⅰ
少子化の現状
(1)人口減少社会の到来 本県の人口は、平成16年に最も多い2,035,542人を記録して以降、4年連続で減少を続けています。平成20 年の総人口は2,014,076人、増減は前年比▲0.14%となっています。 出生数の減少(少子化)、少子高齢化した人口構造、平均余命の頭打ちに伴い、今後減少幅が拡がってい くものと予想されています。 本県の人口の推移と将来推計 (2)人口構造の変化 平成20年では年少人口(0-14歳)14.1%、生産年齢人口(15-64歳)63.3%、老齢人口(65歳-)22.5%とな っていますが、平成47年にはそれぞれ10.2%、55.8%、34.0%となる見込みです。 本県の人口構造の推移と見通し 100 120 140 160 180 200 220 240 S 2 2 ( 4 7 ) S 2 5 ( 5 0 ) S 3 0 ( 5 5 ) S 3 5 ( 6 0 ) S 4 0 ( 6 5 ) S 4 5 ( 7 0 ) S 5 0 ( 7 5 ) S 5 5 ( 8 0 ) S 6 0 ( 8 5 ) H 2 ( 9 0 ) H 7 ( 9 5 ) H 1 2 ( 0 0 ) H 1 7 ( 0 5 ) H 2 2 ( 1 0 ) H 2 7 ( 1 5 ) H 3 2 ( 2 0 ) H 3 7 ( 2 5 ) H 4 2 ( 3 0 ) H 4 7 ( 3 5 ) -6 -4 -2 0 2 4 6 8 人口(万人) 増減率(%) 人 口 増減率 H16 2,035,542 ―H17までは総務省「国勢調査」、 H22以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の都道府県別将来推計人口(平成19年5月推計)」 実 績 推 計 0 50 100 150 200 250 S 2 2 ( 4 7 ) S 2 5 ( 5 0 ) S 3 0 ( 5 5 ) S 3 5 ( 6 0 ) S 4 0 ( 6 5 ) S 4 5 ( 7 0 ) S 5 0 ( 7 5 ) S 5 5 ( 8 0 ) S 6 0 ( 8 5 ) H 2 ( 9 0 ) H 7 ( 9 5 ) H 1 2 ( 0 0 ) H 1 7 ( 0 5 ) H 2 2 ( 1 0 ) H 2 7 ( 1 5 ) H 3 2 ( 2 0 ) H 3 7 ( 2 5 ) H 4 2 ( 3 0 ) H 4 7 ( 3 5 ) (万人) ―総務省「国勢調査」、群馬県統計課資料、 国立社会保障・人口問題研究所「日本の都道府県別将来推計人口(平成19年5月推計)」 65歳以上人口 15~64歳人口 0~14歳人口 実 績 推 計(3)合計特殊出生率の推移 合計特殊出生率は全国平均をやや上回っているものの、減少傾向を続けています。平成20年の出生数は17, 044件、合計特殊出生率は1.40で、全国平均(1.37)は上回っていますが、人口維持に可能とされる2.07(= 人口置換水準、平成17年版厚生労働白書)は大幅に下回っています。 本県の出生数と合計特殊出生率の推移 (4)未婚化・晩婚化の進行 未婚率は男女、年齢層に係わらず上昇しています。 本県の年齢別未婚率の推移 (男性) (女性) 生涯未婚率は、男女とも昭和50年代から上昇し続けています。本県では女性の生涯未婚率は全国平均を下 回る6.25%となっていますが、逆に男性は16.6%と上回っています。
Ⅱ
計画の位置づけ
(1)次世代育成支援対策推進法 本計画は次世代育成支援対策推進法に基づく、法定の都道府県行動計画です。また、母子及び寡婦福祉法 第12条に基づく母子家庭及び寡婦自立促進計画としても位置づけられています。 (2)計画の期間 平成22年4月1日~平成27年3月31日の5カ年計画 0 10 20 30 40 50 60 S 2 2 ( 4 7 ) S 2 5 ( 5 0 ) S 3 0 ( 5 5 ) S 3 5 ( 6 0 ) S 4 0 ( 6 5 ) S 4 5 ( 7 0 ) S 5 0 ( 7 5 ) S 5 5 ( 8 0 ) S 6 0 ( 8 5 ) H 2 ( 9 0 ) H 7 ( 9 5 ) H 1 2 ( 0 0 ) H 1 7 ( 0 5 ) H 2 0 ( 0 8 ) 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 出 生数(群 馬県) 合 計特殊出 生率(群 馬県) 合 計特殊出 生率(全 国:参 考) 合計特殊出生率 出生数(千人) ―厚生労働省「人口動態統計」 0 10 20 30 40 50 60 70 80 S 2 5 ( 5 0 ) S 3 0 ( 5 5 ) S 3 5 ( 6 0 ) S 4 0 ( 6 5 ) S 4 5 ( 7 0 ) S 5 0 ( 7 5 ) S 5 5 ( 8 0 ) S 6 0 ( 8 5 ) H 2 ( 9 0 ) H 7 ( 9 5 ) H 1 2 ( 0 0 ) H 1 7 ( 0 5 ) 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 ( %) 67.9 45.0 30.8 22.8 18.2 0 10 20 30 40 50 60 70 80 S 2 5 ( 5 0 ) S 3 0 ( 5 5 ) S 3 5 ( 6 0 ) S 4 0 ( 6 5 ) S 4 5 ( 7 0 ) S 5 0 ( 7 5 ) S 5 5 ( 8 0 ) S 6 0 ( 8 5 ) H 2 ( 9 0 ) H 7 ( 9 5 ) H 1 2 ( 0 0 ) H 1 7 ( 0 5 ) 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 (%) 54.0 28.1 16.0 10.6 7.0(3)過去の計画との関係 本県におけるこれまでの育児・少子化対策関連計画
Ⅲ
計画の点検・評価
計画の適正な進捗を図り、実効性を担保するために、計画期間中、随時進捗状況の点検を行うと共に、定 期的に利用者の視点に立った評価を行うことが重要であることから、本計画では以下のような方法で進捗状 況の点検・評価・公表を行います。 (1)県民アンケートの実施 (2)群馬県少子化対策推進県民会議による評価Ⅳ
育児及び子どもを取り巻く状況
(1)保育 (ⅰ)就学前児童の状況 現在、県内の3歳児の90.0%、4歳児の97.1%、5歳以上児の93.4%が保育園(所)、幼稚園に通っています。 5年前(平成16年度)との比較で見ると、保育園(所)の児童数は40,125人から42,734人と6.5%増加した のに対し、幼稚園の児童数は26,665人から23,251人と12.8%減少しました。同じ期間に就学前児童の人数自 体は116,179人から106,936人と8.0%減少しています。少子化は急速に進行しているものの、共働き世帯の増 加などにより、保育園(所)の児童数は増加しています。 (ⅱ)保育園(所)、幼稚園数及び定員の推移 保育園(所)は定員、現員とも一貫して増加し、充足率も100%を超えてほぼ横ばいであるのに対し、幼稚 園は定員、現員とも一貫して減少し、充足率も下がり続け、6割前後になっています。また、保育園(所) の箇所数は微増傾向であるのに対し、幼稚園数は減り続け、8年間で1割以上少なくなっています。 (ⅲ)待機児童数及び認定子ども園数 本県の待機児童数(各年4月時点)は平成14年以降、2ケタを維持しており、比較的低水準にあります。年 齢別に見ると、平成21年4月時点では28人ですが、うち2歳児以下が25名と9割を占めています。一方、平成2 1年4月1日現在で本県における認定子ども園の数は18箇所にとどまっています。 (ⅳ)病児・病後児保育 平成21年4月1日現在、本県における病後児保育の対応施設は桐生市に2箇所、前橋市、高崎市、太田市、 沼田市、みどり市、吉岡町に各1箇所の計8箇所となっています。利用できるのは病気の回復期にある小学校 3年生までの児童で、かかりつけ医の受診を経て、市町村長が受入を決定することとなっています。病児保 育の施設は、現在のところ、本県にはありません。 (ⅴ)1歳の壁/3歳の壁/小1の壁/小4の壁 平成20年11月に取りまとめられた社会保障国民会議最終報告の中で言及されているもので、1歳の壁は育 児休業明けに入所する保育園(所)が見つからないこと、4歳の壁は預かり時間が短いため幼稚園に通わせ たいが通わせられないこと、小1の壁は放課後児童クラブ(学童保育)が地域になかったり希望者が多かっ たりして利用できないこと、小4の壁は放課後児童クラブの多くが小学校3年生までしか利用できないこと、 にそれぞれ伴う保育の切れ目を指します。 (2)社会的養護を必要とする家庭 (ⅰ)虐待相談件数の推移 県内の児童相談所で受理した児童虐待通告(相談)について、平成20年度の受理件数は557件と前年度比9. 6%減となり、6年ぶりに減少に転じました。 被害者の年齢別では、「小学生」が約4割を占めています。また、加害者別では、実母が6割を占め、実父 と合わせた実親が9割近くを占めます。計画名称
計画期間
根拠法等
主な内容
ぐんぐんぐんま子育てプラン (群馬県エンゼルプラン) 平成8年度~ 平成16年度 緊急保育対策等 5カ年事業(国) 保育対策の整備計画が主な内容。13年3月に中 間見直しを行い、少子化対策や児童虐待防止の 視点も盛り込む ぐんま子育てヴィジョン2005 (群馬県次世代支援対策推進 前期行動計画) 平成17年度~ 平成21年度 次世代育成支援 対策推進法 仕事と子育ての両立支援など、行政だけでなく企 業など社会の様々なセクターが取り組むべき課 題として少子化対策を捉える ぐんま子育てヴィジョン2010 (群馬県次世代支援対策推進 後期行動計画) 平成22年度~ 平成26年度 次世代育成支援 対策推進法 利用者の視点に立った点検・評価のための指標 の導入、未婚化・晩婚化対策の位置づけ(ⅱ)ひとり親世帯数と年収 平成18年に実施された母子世帯等実態調査報告書によれば、本県の母子世帯数は20,118世帯で、前回(平 成13年)調査から2,692世帯(15.5%)増加し、昭和56年の調査開始から一貫して増加しているのに対し、父 子世帯数は2,811世帯で、前回調査から364世帯(11.5%)減少しています。ひとり親世帯となった原因を見 ると、母子世帯、父子世帯とも死別が減少し、離婚が増加しています。図 一方、ひとり親世帯の年間世帯収入の状況を見ると、母子世帯では200万円未満の世帯が過半数を超え、 経済的に困難な状況が窺えます。 (3)地域の遊び場 子どもが心身共に健全な発達をし、豊かな社会性を育むために多様性に富んだ遊び場環境は大変重要です。 子どもを思いきり遊ばせることができる安全・安心な環境がないと、親の育児に対する負担も高まります。 (ⅰ)子どもの遊びに関する実態と要望 県民アンケートによれば、幼稚園、保育園(所)の児童(主に年長組)が普段良くする遊びについては、 家族内的・屋内的な遊びが多く、家庭を出て地域的な拡がりを持つ遊びは少なくなっています。 また、小学生が友人とよくする遊びについては「電子ゲーム(ケータイも含む)」が突出して多く、一人 でよくする遊びについても「電子ゲーム(ケータイも含む)」「テレビを見る」が回答者の半数前後で突出し ており、家族とよくする遊びでも、「テレビを見る」が最も多くなっています。 一方、園児の保護者の4割が、子どもが実際にしている遊びと、もっとさせたい遊びに食い違いがあると 答えています。また、小学生が挙げる「もっとやりたい遊び」の多くも外で友達とする遊びとなっています。 (ⅱ)どんな遊び場環境が求められているか 県民アンケートによれば、小学生が考える、地域にもっとあって欲しい遊びの施設や環境は、「アドベン チャー・パーク」「広々として自由に使える公園」「プール」「遊具等の充実した公園」の順となっています。 また、園児の保護者からの、近所の公園に対する不満で最も多いのが「遊具が少ない、老朽化している」 で4割の人が回答しています。 (ⅲ)コミュニケーションの場としての公園 県民アンケートによれば、園児の保護者の約6割が、子育てをしている中でもっと自分の住んでいる地域 と係わりたい、と答えています。そして、地域との係わりを増やすために必要なこととして、そのうちの6 割が「子どもを安心して遊ばせられる公園等」を挙げています。 (4)仕事と子育ての両立 1990年代後半以降、共働き家庭数が専業主婦家庭数を上回り、その差は拡大しつつあります。仕事と子育 ての両立(ワーク・ライフ・バランス)の推進は、少子化対策の最重点課題の一つとされています。 (ⅰ)仕事と子育ての両立に関する従業員と企業の意識 県民アンケートで育児中、もしくは育児経験のある企業の従業員に、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ ・バランス)が図られていると感じるかどうかを尋ねたところ、「非常に感じている」「やや感じている」を 合わせると3分の2の人が感じていると回答しています。また、ワーク・ライフ・バランスの推進を図ること が企業にとってどのような影響を及ぼすかを県内企業の人事労務担当者に尋ねた結果は、「従業員の満足度 が高まり職場が活性化する」と約半数の企業が回答するなど、プラス面での影響を挙げる回答がマイナス面 の影響を挙げる回答を大幅に上回っています。 (ⅱ)育児休業制度、その他の子育て支援策 県民アンケートによれば、育児休業を取ったことがある人は男性ではほとんど居らず、女性でも3分の1程 度にとどまります。また、出産を機会に仕事を辞めたことがある女性も4割近くに上ります。 (Ⅲ)仕事と子育ての両立にとって何が大切か 県民アンケートによれば、最も多いのが「配偶者や家族の協力」で約3分の1の人が挙げ、僅差で「賃金水 準の向上」「時差出勤や時短勤務など多様な働き方が出来ること」「休暇を取りやすい職場環境」が続きます。 また、行政に対する期待では、「経済支援」が「監督・指導」を大幅に上回っています。 (5)結婚 (ⅰ)結婚はしたい、でも… 県民アンケートによれば、県内の独身男女の8割以上が「結婚したい」と回答しています。「結婚したらす ぐにでも子どもが欲しい」人も回答者の6割を超えています。 しかし、職場内外で交際のきっかけが「ない」という人がかなりの割合を占めています(職場内では「あ まりない」「まったくない」を合わせて約8割、職場外でも3割)。 (ⅱ)結婚しにくい社会及びその理由 未婚化・晩婚化の背景には、「出逢いの機会がない」という環境面の要因だけでなく、「出逢いをあえて求 めない」という意識面の要因もあるようです。県民アンケートによれば、約半数の人が「今は結婚しにくい 社会」と感じており、その理由として圧倒的に多いのが「若者が経済的に不安定」ということです。生活を 支える収入面での問題が、結婚に向けた行動を阻む一因となっているものと推測されます。 (ⅲ)望まれるトータルサポート 県では平成19年12月から、出逢いイベントなどの機会を提供する「ぐんま赤い糸プロジェクト」(略称: あいぷろ)をスタートさせました。県民アンケートによれば、行政がこのような結婚支援事業を行うことに 対しては、8割を超える人が「賛成」と回答しています。 今後は、出逢いのサポート事業と共に、就業支援から結婚後の生活、育児にわたるトータルサポートを行 っていくことが必要と思われます。