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肝疾患のみかた

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Academic year: 2021

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(1)

肝疾患の診断

肝臓・胆のう・膵臓内科

眞柴 寿枝

(2)
(3)

1.肝炎ウイルス

2.アルコール

3.薬物

4.代謝異常

5.免疫異常

6.その他

慢性肝炎・肝硬変の原因

(4)

B型肝炎とC型肝炎は?

B型肝炎 約140万人

C型肝炎 約180万人

2014年1月:日本総人口1億2722万人

320万人/1.3億人 → 2.5%

40人に1人

はウイルス肝炎

(5)

B 13.1% C 60.2% B+C 1.0% アルコール 14.8% PBC 2.3% AIH 1.9% NASH関連 2.2% 他 4.4% ( n = 20,719 ) 第44回日本肝臓学会総会(2008)

肝硬変の成因別割合

(1998-2007年)

(6)

21.5未満 21.5以上24.2未満 24.2以上29.1未満 29.1以上33.4未満 33.4以上 厚生労働省. 人口動態調査(平成19年)「都道府県別にみた死因簡単分類別死亡率(人口10万対)」より作成 (人口10万対)

都道府県別の肝癌死亡率

(人口10万人対)

(7)
(8)

HBs抗原

HBs抗体

HBe抗原

HBe抗体

HBV-DNA

HBcrAg

HBcrAg: HBコア関連抗原

HBc抗体

遺伝子型

B型肝炎の検査

(9)

HBe抗原

HBe抗体

HBe抗原/抗体

はウイルスの活動性

HBe抗原

(+)

HBe抗体(-)

→ 活動性あり

HBe抗原

(-)

HBe抗体(+)

→ 活動性低い

(10%は活動性あり)

B型肝炎の検査

(10)

ウイルスの量

感染初期:10

9

個以上/ml

肝炎期: 10

4-5

個以上/ml

少ない方が肝がん発生を抑制

HBV-DNA

B型肝炎の検査

(11)

HBs抗原

HBcrAg

B型肝炎の検査

HBs抗原とHBVコア関連抗原は

血液内だけでなく、

肝臓内のウイルス量を反映

治療効果予測

(12)

慢性肝炎

・ALT(GPT)が

30以上

・ウイルスの量が多めの人

(HBV-DNAが

4.0より多い

人)

肝硬変

・HBV-DNAが陽性の人

B型慢性肝炎の治療対象は?

(日本肝臓学会 B型肝炎診療ガイドライン第2版)

(13)

・ペグインターフェロン-α

・核酸アナログ

(14)

B型肝炎治療

HBs抗原消失

が最終目標

・ペグインターフェロン治療(48週間)

20%で肝炎安定

12%/5年でHBs抗原消失

・核酸アナログ製剤

テノホビルとエンテカビル

テノホビルでHBs抗原減少効果

条件次第で中止できる場合あり

(15)

インターフェロン 核酸アナログ

投与方法

注射

経口

治療期間

24-48週間

長期

耐性

なし

まれ~多い

副作用

多い

少ない

催奇形性

なし

否定できない

インターフェロンと核酸アナログ

(16)

ペグインターフェロンの治療効果

4.9 9.8 17.1 19.5 7 0 10 20 30 90μg 24週間 180μg 24週間 90μg 48週間 180μg 48週間 HLBI 24週間 (%) 投与終了後24週間に3条件すべて満たす HBeセロコンバージョン HBV-DNA(5.0Logcopy/ml未満) ALT正常化(40U/L以下) (国内第3相試験)

(17)

09:29

核酸アナログは中止できるか?

HBs抗原(IU/ml)

スコア

1.9log(80)未満

0

1.9log(80)IU/ml以上

2.9log(800)IU/ml未満

1

2.9log(800)IU/ml以上

2

HBコア関連抗原量(logU/ml)

スコア

3.0未満

0

3.0以上4.0未満

1

4.0以上

2

(18)

核酸アナログは中止できるか?

再燃リスク

総スコア

予測成功率

低リスク群

0

80-90%

中リスク群

1-2

約50%

高リスク群

3-4

10-20%

(35歳未満:

30-40%)

核酸アナログ製剤からインターフェロンに切り替え てから中止する(sequential療法)方法もある

(19)

・HBs抗原陰性化に伴うHBs抗体やHBc抗体の出現 →以前は臨床的にHBV治癒とされていた →実際には微量のHBVが肝細胞内などに存在 ・HBs抗原陰性,HBs抗体又はHBc抗体陽性例に化 学療法,免疫抑制などを行った場合に、HBs抗原 陽性化及び肝炎の発症が見られることあり →de novo HBV infection

(20)

免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン スクリーニング(全例) HBs抗原 HBs抗原(+) HBc抗体(+) or HBs抗体(+) HBc抗体(-) and HBs抗体(-) HBe抗原、HBe抗体、 HBV-DNA定量 HBV-DNA定量 モニタリング HBV-DNA定量 1回/1~3月 ( AST/ALT 1回/1~3月) 治療内容を考慮して間隔・期間を検討 (+):2.1 LogC/ml以上 通常の対応 核酸アナログ投与 (-): 2.1 LogC/ml以上未満 HBc抗体 HBs抗体 (+):2.1 LogC/ml以上 (-): 2.1 LogC/ml以上未満

(21)
(22)

1992 インターフェロン(IFN)単独治療 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 12月 IFNα-2b+リバビリン(RBV) 2002 2月 IFN長期投与 2003 12月 ペグIFNα-2a単独 2004 12月 ペグIFNα-2b+RBV 2005 4月 IFN自己注射(HLBI) 2006 2007 3月 ペグIFNα-2a+RBV 2008 2009 2010 2011 11月 テラプレビル+ペグIFNα-2b+RBV 2012 2013 11月 シメプレビル+ペグIFNα+RBV 2014 9月 アスナプレビル+ダクラタスビル リバビリン 週1回のIFN

C型肝炎に対する治療法の変遷

ウイルス直接阻害薬 IFN free

(23)

遺伝子型 1b (70%) 遺伝子型 2a (20%) 遺伝子型 2b (10%) 遺伝子型1a (0%) 血清型:2 (30%) 血清型:1 (70%) インターフェロン が効きやすい インターフェロン が効きにくい

日本におけるC型肝炎ウイルスの型

(24)

1型

2型

高ウイルス量 5.0 LogIU/ml 300 fmol/L 1.0 Meq/ml以上

最も効きにくい

効きにくい

低ウイルス量 5.0 LogIU/ml 300 fmol/L 1.0 Meq/ml未満

効きやすい

インターフェロン治療とウイルスの関係

(25)

・人種

→黒人

・性別

→女性

・年齢

→高齢(60歳以上)

・体重

→肥満

・肝線維化

→肝硬変に近づくと効きにくい

・肝脂肪化

・インスリン抵抗性

・IL-28遺伝子多型

・ITPA遺伝子多型

インターフェロン治療に影響する宿主因子

(26)

40 60 20 80 100 0 ペグインターフェロン + リバビリン併用療法 24週間 (2005年12月) インターフェロン +リバビリン併用療法 24週間 (2001年12月) 76% (%) ウ イ ル ス 陰 性 化 率 インターフェロン 単独療法 24週間 (1992年) 27% 68% ペグインターフェロン 単独投与 48週間 (2003年12月) 低ウイルス量は 約90%

インターフェロン治療の効果

(2型と低ウイルス量)

2型高ウイルス量 約90%

(27)

40 60 20 80 100 0 インターフェロン +リバビリン併用療法 24週間 (2001年12月) (%) ウ イ ル ス 陰 性 化 率 インターフェロン 単独療法 24週間 (1992年) ペグインターフェロン 単独投与 48週間 (2003年12月) ペグインターフェロン + リバビリン併用療法 24-72週間 (2004年12月) 50~60% 30% 5-6% 16%

1型高ウイルス量は

治療効果が不足

IFNの治療効果(1型高ウイルス量)

(28)

DAAを含んだ治療法

従来の治療

Peg-IFN

RBV

プロテアーゼ阻害薬を含んだ治療

Peg-IFN

RBV

DAA

プロテアーゼ阻害薬

テラプレビル

シメプレビル

バニプレビル

(29)

プロテアーゼ阻害薬併用IFN治療

・初めてインターフェロン治療を受ける

(初回治療)

・前のインターフェロン治療時に、

ウイルスが検出感度以下(陰性)に

なっていたが、終了後に再度陽性に

なった。

(再燃)

約90%の人でウイルス排除

(30)

プロテアーゼ阻害薬併用IFN治療

・前のインターフェロン治療時に、

ウイルスが検出感度以下にならなかった。

(前治療無効)

約50%の人でウイルス排除

新しい治療方法が必要

(31)

DAAを含んだ治療法

従来の治療

Peg-IFN

RBV

プロテアーゼ阻害薬を含んだ治療

Peg-IFN

RBV

DAA NS3/4A阻害薬

インターフェロンを含まないDAA治療

DAA NS3/4A阻害薬 DAA NS5A阻害薬 DAA ポリメラーゼ阻害剤

(32)

Schinazi et al. Liver int. vol 34, s1 P69-78 2014

(33)

SVR 24 率( %) 84.7% 全体 (222人) 前治療無効例 (87人) インターフェロン 不応・不耐例 (135人)

ダクラタスビル+アスナプレビル

0% 20% 40% 60% 80% 100% 80.5% 87.4%

(34)

C型肝炎治療

・NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬併用の

インターフェロン治療

初回、再燃:90%

前治療無効:50%

・ダクラタスビル+アスナプレビル

耐性変異なし:90%

耐性変異あり:40%

・さらに強力な治療がぞくぞく登場

(35)

ソホスブビル+レディパスビル(Genotype1 )

ソホスブビル レディパスビル ソホスブビル レディパスビル リバビリン 初回 再治療 SVR 12 率 ( % ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% ソホスブビル レディパスビル ソホスブビル レディパスビル リバビリン (国内第3相試験)

(36)

ソホスブビル+リバビリン(Genotype2 )

0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体 初回 再治療 SVR 12 率 ( % ) (国内第3相試験) 96.7% 97.7% 95.2%

(37)

40 60 20 80 100 0 (%) ウ イ ル ス 陰 性 化 率

C型肝炎の撲滅

C型肝炎治療の展望

IFN単独 24週 IFN単独 48週 IFN RBV ペグIFN RBV ペグIFN RBV DAA DAAs

(38)
(39)

脂肪肝

アルコール性

非アルコール性

(NAFLD)

単純脂肪肝

脂肪肝炎(NASH)

非アルコール性の定義

(40)

日本酒 ビール ワイン ウイス キー 焼酎 アルコール 度数 15% 5% 12% 40% 25% 量 180ml 500ml 200ml 60ml 100ml 目安 1合 中瓶1本 グラス2杯 ダブル コップ1/2 杯

純アルコール

20g(アルコール 1単位)

に相当する量

(41)

NAFLDの年齢別割合:愛媛県での調査

0 10 20 30 40 50 20歳代以下 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代以上 (%) (%) 男 性 女 性 0 10 20 30 40 50 20歳代以下 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代以上

N=2045

N=4325

(42)

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD):1000万人 ・単純性脂肪肝:700万人

・非アルコール性脂肪肝炎(NASH):300万人

(43)

どの程度の肝障害でしょうか?

【症 例】68歳 女性 【主 訴】なし (精査目的) 【既往歴】18歳:虫垂炎手術 【家族歴】特記事項なし 【生活歴】飲酒:機会飲酒 喫煙:なし 【現病歴】30歳時に耐糖能異常を指摘されていた。 平成18年8月、糖尿病の内服治療を開始した。HbA1cは8%前後で 推移していた。 【身体所見】 身長:145㎝ 体重:69kg BMI:32.3kg/m² 腹囲:96cm (最大体重:70kg (58歳)、20歳:50kg) 血圧:145/81mmHg 脈拍:73/min 体温:36.6℃

(44)

入院時血液検査所見

WBC 6,100 /l RBC 454 x104/l Hb 14.0 g/dl Hct 42.7 % Plt 19.8 x104/ l PT 81.8 % TP 7.3 g/dl Alb 3.7 g/dl T.Bil 0.7 mg/dl ChE 269 U/L AST 51 IU/l ALT 47 IU/l LDH 229 IU/l ALP 313 IU/l GTP 34 IU/l TG 152 mg/dl T.Cho 192 mg/dl HDL-C 42 mg/dl LDL-C 115 mg/dl Na 140 mEq/l K 3.7 mEq/l Cl 102 mEq/l BUN 14 mg/dl Cre 0.44 mg/dl CRP 0.07 mg/dl Glu 221 mg/dl HbA1c 8.8 % HBs抗原 (-) HCV抗体 (-) ANA (-)

(45)
(46)

ALT基準内群(n=20) ALT異常群(n=39) 単純性脂肪肝 9 例 11 例 Stage1 1 例 9 例 Stage2 3 例 7 例 Stage3 5 例 8 例 Stage4 2 例 4 例 Stage3,4/全体 7/20 (35%) 12/39 (31%) 55% NASH 72%

ALT値による組織学的検討結果

(生検にて診断した糖尿病合併 NAFLD 59症例)

(47)

(Eguchi, et al. J Gastroenterol. 46:1300-1306, 2011) 0 10 20 30 Stage 0

(n = 216) (n = 334) Stage 1 (n = 270) Stage 2 (n = 187) Stage 3 (n = 41) Stage 4

血小板数( x10 4 / μl ) 20万以下では 進行したNASHを疑う

脂肪肝における線維化と血小板数の関係

(48)

肝細胞癌の併発

NASH (68) 11.3%/5年

HCV (69) 30.5%/5年

生命予後

NASH (68) 75.2%/5年

HCV (69) 73.8%/5年

(Yatsuji S, Hashimoto E, et al:J Gastroenterol & Hepatol)

NASH(F3~4)

89名、平均44か月観察

5名で発癌 20%/5年累積発癌率

(Hashimoto E, Yatsuji S, et al: Hepatol Res33:72,2005)

(49)

脂肪肝 NASH NASH肝硬変 肝細胞癌 0~40% 5~20% 0~15%

NAFLD 5~15年の自然経過

日本肝臓学会編:NASH・NAFLDの診療 ガイド、文光堂、東京、2010を改変 肝細胞癌の2~13% はNASHを基盤に発 癌している

(50)

1. B型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスの検査 2. 定期的な肝機能検査、CBCの測定 ・ALT(GPT)⇒基準値は正常値ではない 正常値 男性:30 IU/L未満 女性:20 IU/L未満 ・血小板減少(特に15万/μl以下) 3. 画像検査 ・脂肪肝、慢性肝障害が疑われる所見

糖尿病診療における肝疾患のスクリーニング

参照

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