144 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(11) ハル キ コウ スケ春木 宏介(昭和
博士(医学) ’甲第220号平成5年2月19日
学位規則第4条第1項該当(医学研究科専攻,博士課程修了者)
各種抗菌薬の月e〃cob∂derρylo〃に対する抗菌活性の検討 (主査)教授 小幡 裕 (副査)教授 内山 竹彦,浜野 恭一論 文 内 容 の 要 旨
目的 施1ゴ00∂σ6孟6γρ蜘万(以下亙ρ蜘7のは近年,胃十 二指腸疾患との関連において注目されている.胃十二 指腸疾患,とくに十二指腸潰瘍患老の胃粘膜より高率 に検出され,最近では慢性萎縮性胃炎,胃癌との関係 が論議されている。一:方,抗菌薬及びH2 recepter・ blocker等の併用によって胃十二指腸潰瘍の治癒期間 の短縮や治癒率の上昇を認める報告が数多くみられて いる.しかしながらその多くは抗菌薬の投与中止によ る菌の再増殖及び潰瘍の再発を認めており,抗菌薬の 選択,投与法,量,期間,副作用の問題が提起されて いる.本論文ではE勿めかに対する抗菌薬の作用を 最小発育阻止濃度(MIC),殺菌曲線, postantibiotic effect(PAE:再増殖抑制作用)を用いて検討し,抗菌 薬療法についての考察を行った. 方法 ①MIC:H勿‘07’の標準式ATCC 43629及び臨床 分離株40株に対し,ampicillin, onoxacin, ce飯ime, erythromycin, clarithromydn, azithromycin, roxith- romycin, plaunotolのMICを寒天平板希釈法にて測 定した. ②殺菌曲線:標準株ATCC 43629に対し, ampicil・ lin, o且oxacin cefexime, erythromycin, azithromycin及びplaunoto1を用い,各1,2,4MIC濃度での生
菌数を経時的に測定した. ③PAE:標準株ATCC 43629に対し,各薬剤の1,2MIC濃度に1時間接触後薬剤を除去しその後の生
菌数の増殖を経時的に測定し,PAEを算定した. ④②及び③に用いた培地は,brain heart infusion agarに5%馬血清及び2,3,5-triphenyltetrazolium chloride添加培地を用いた. 結果 ①MIC 50測定成績はclarithromycin, roxith・ romycin, ampicillin, erythromycin, azithromycin, ce五xime, plaunoto1の順に優れた結果を示した, ②殺菌曲線は,oHoxacin, ce且xime, plaunotolは 濃度依存性を示し,erythromycin, azithromycineは 濃度依存性と時間依存性両方の因子が作用して殺菌傾 向を認めたが,低濃度ではいずれも殺菌力が弱く, ampicillinは低濃度においても殺菌性を示した.③PAEはoHoxacinのみに認められ,約16時間で
あった. 考察及び結論 勿 癬ア。の検討成績からは,他の薬剤に比して ampicillinはπヵヅ。万に対して殺菌力に優れ,とくに 低濃度においても殺菌性を認めた.胃の環境及び胃の 薬物動態を考慮すると本証除去に対しては最も効果が 期待された.臨床成績ではampicillinは最も効果的な 抗菌薬の一つとされており,この成績は臨床成績を裏 づけるものであった.azithromycinは半減期が長く, 時間依存性に殺菌効果が認められたことから今後の臨 床検討が期待される.キノロソ系薬の。月oxadnは唯 一PAEが認められた薬剤であり本薬の特性を活かし た投与法の検討が必要と思われた. 一778一145