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成人脊柱のレ線側面像に現はるゝ椎体窩溝像と脊柱痛との関係

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Academic year: 2021

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成人脊柱のレ線側面像に現はる

溝像こ脊柱痛との關係

・椎膿窩

東京女子醤學專門學校外科教室︵主任 三藤教授︶

         上  田  フ

、、、 55  演者は最近脊柱痛を主訴とする三十三歳、及び三十一歳の二家運に於てレ線撮影を行ひしに、 像を認め得たり。郎ち叢に記されたる如き題材の下に柳か考察を加へんとす。 病 歴 胸椎及び腰椎部に於て窩溝 第一例b田○き○子,三+三歳.、家婦。  初診  昭和九年山ハ月一日。  主訴 頭痛、脊柱痛、脊部の緊張感,勢働後の異常なる疲警感、加ふるに異常の全身嚢弱冠ち綴痩等。  家族歴 租父母は老褻病にて既に死亡、爾親は健在にして、同胞は五人皆健在、夫も健在にして子女は一年二ヶ月の々見 一人あるのみ。爾結核遺傅的關係はなしと。  既往症 患者は幼時割合健康にして、十七歳にして初潮を見今日まで大抵不順にして常に置き月経痛を俘.ぴ持績時日は約 一週間なりと。三十歳にして結婚し流産早倉出なし。然るに昨年五月分娩後痔核の手術を受けたるを初めとしてより,左側 の手腕關節炎を起し、前謄腫腸の爲めに蓮動障碍を、起せることありしも讐治に依り恢復せり。  需要 本年五月二十日頃頭痛と同時に自酌痛を俘ふ脊柱痛起り加ふるに下腿の疲勢感,二百痛ありて其翌日には悪感と共    上田巨成人回議のレ線側面像に現はるる椎膿窩溝像と脊柱痛との關係      第四巻  二七七

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56    上田璽成人脊桂のレ線側面像に現はるる椎燈義強像と脊柱痛との關係      第四巻  二七八 に屡々だに加はり、六月一日帥ち当院せんとする朝立たんとせる上柳に右下腿の麻痺ありて倒れ約三十分聞位快復せざりし ことあり。以上の如き症状の外は睡眠もよく、便通も毎日一同宛規則正しく、食慾普通なり、上町漱は一日に二一三同ある 事ありて時に汚三色の喀疫を排出することありて喉轍時は常に裏装に波及する疹痛ありと云ふ。而して患者は近來臓痩せる 感ありと訴ふ。  所見 患者は骨格極めて小にして榮養も凛々不良の悪態にあり、顔貌は幾分貧血歌熊を呈し舌咽腔には所見なし、頸部淋 巴腺は揖指頭大難個腫腸あり、胸部に於ては心音には攣化を認めす右肺後上部に於て幾分輕濁音を呈せるも其他著明なる攣 化なし。而して姿煮に於ては覗診上脊柱のX、X胸椎部にありて少しく膨隆せる形にあるも皮膚の色は正常なり、脊柱を順 次上方より打診するに上方−豆亜V胸椎及び下部K皿胸椎部に於て墜痛及び打痛ありてK胸椎の部位に当ては自獲痛もあり 其他四肢に於ては時に重感あるのみにて攣化なし。  第二例 輻○と○子,三十一歳、家婦。  初診 昭和九年七月五日。  主訴 右側胸痛及び脊柱痛、脊部の緊張感。  家族歴 爾親は健在、同胞は八人ありて内四名は生後聞もなく不明の疾患にて死亡、夫健在にて子女なし。結核遺傅關係 なし。  既往症 患者は幼時健康なりしも二十歳頃よりは常に胃腸病に憐まされたり、十九歳に鎧着、二十二歳の六月に結婚しそ れまでは順調なりしも婚後は不順にして月維痛を件ひ大抵一週間程持家す、而して婚後二ヶ月程経て淋疾を受け爲に常に白 帯下あり。導いて同年秋風呂場掃除中右季肋部に打撲をうけ甚しく胸痛を訴へ一息師より肋膜炎を起せるより休養を要する と云はれ約一ケ月程静養し︼時良好を得たりと,後二+四歳に於て子宮後屈の手術を受け其當時より再び時々右側胸痛及び 脊柱痛を訴へ居たり・。  現症 昨年十月婦人科腎疾患にて慶鷹病院に入院加療申十一月頃になりて再び右季肋部より脊柱に亘りて疹痛起り、永く

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績けて歩行せる時など一種の屡重感を畳え階段上昇の時など膝の脱力恰も麻痺せる如き感ある事ありて、五時同病院の外科 殊に整形外科に於て受診を得たるも脊柱其他に何等の異常なしと云はれ今日まで上述の疹痛に偶まされつ玉過し、本年五月 二十日より六月六日まで本院に於て淋毒性子宮内膜炎及び借財管炎の治療を入院して受け良好を得たるを幸に外科に司線診 噺を得むとて七月五日紹介し來る、其聞ワ氏反鷹陰性なる診断をも受けたりと、而して右側胸痛及び脊柱痛は身艦の蓮動に は無關係にして從って運動障碍はなく,食慾もあり睡眠も充分得らる玉も近日入浴後療として亜⋮感後輕度の熱感,全身の倦 怠を畳ゆる事あり、便蓮は毎日規則正しく一同宛あり、咳漱盗汗等なし。  所見 患者は第一例と同じく骨格極小にして榮養稻不良、顔貌色は殆ど正常なり。舌、咽喉、頸部及胸部に於て心、肺臓 何れにも転化を認めす、而して脊柱にありては硯横上には何等異常を認めす、只脊柱を上方より順次打診するに、此の患者 にありてはX胸椎部に於て輕度の無痛及び打痛ありしのみにて他に異常を認めす、次で腹部、四肢にも異常なし。  而して以上の二例に就て試みにレ線撮影を行びしに偶然側面像に可成著明なる椎髄窩溝像の現出せるに遭遇し成人脊柱に 於て稀なる虞より鼓に同爲眞を供覧し併せて一二の考察を加へんとす。

椎髄の護育過程

57  椎罷骨核の磯育は,最初結締組織性にある椎膿は胎生第ニケ月の初めより軟骨化始まり、然る後化骨現象起りて骨性脊柱と なる、睡れ共絡ての椎髄が同時に化骨を黒むものに非すして、先づ第三ヶ月の中頃を過ぐるや最下部胸椎の椎艦に於て化骨 核生じ之より順次頭尾爾方向に各署艦の化骨現象進行す。斯くして第三ヶ月の謬り迄には総ての椎髄に化骨核の出現を見る。 此の化骨核の磯育は比較的規則正しく行はる玉ものにして、椎匿横幽面を見れば之は蝶形を成し此部分が所謂窩溝と關係あ るもの玉如し。此の所に予て椎艦の胎生魚管巻育を述ぶるに、餌壷の極めて初期に於て脊索は部分的肥厚を生じ眞珠頸飾歌と なる、此肥厚せる部分を原脊椎と云ひ其の独隆なる部分は原脊椎間部とも云ふべく此の部分に夫々血管あり。︵原脊椎間血 管︶其後間もなく各原脊椎はその中央部に於て水潮面に分列す,之を原脊椎裂隙と云ひ適量脊椎.は頭尾爾追分に等分せら    上田H成人脊粧のレ線側面像に現はるる椎盤窩溝像と脊柱痛との關係      第四巻  二七九

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58    上田口成人脊桂のレ線側面像に現はるる椎燈窩塑像と脊腰痛との關係      第四巷  二八○ る、而してその上牛部はその頭位の原脊椎の申子部と融合し下半部はその尾位に在るものエ上牛部と融合して鼓に新椎禮よ り威る所の新脊椎を生す。此等新椎艦は即ち吾人の謂ふ所の普通の椎膣にして原脊椎の中央なりし原脊椎裂隙部は後の椎間 板となるものな夢。此際原脊椎間血管は新著膿の中央部に侵入し無勢原脊椎間部に存在せし肋聞血管は既成の薪椎禮中央部 前面を走るに到ると云ふ。今自身論ぜんとする椎燈窩溝像は正に椎艦の中央暦即ち原脊椎間部に相写す。而してこの部分に は初めより血管の存在ある事實は椎腿化骨現象が此の部分より始まる事,並にその三世像内に血管の存在する事に勤して有 力なる根慷なりと思惟す。斯くして椎麗は第四ヶ月以後の胎児にありては其レ線側面像は上,中,下の三悪より成る,其上 下爾暦は濃密なる難壁にして石友化せる軟骨暦に相異し其中間の淡粗なる暦は軟骨正に吸牧せられつ瓦あるを示しその中心 には最も濃密なる小扁雫核あり、此れ帥ち化骨核とも云ふべきものにして之より次第に椎艦の軟骨内化骨現象三園に進行す るものなり。叉一方に於ては軟骨膜或は骨膜より骨膜下化骨起る。斯くして欝欝は漸次増大焚外し少年期に入れば椎膣の上 下爾縁に環欣の骨端核を生じ之も亦化骨して途に骨性罷の完成を途ぐるものなり。

窩溝像の研究

 最初之を注目公表せられしはμりト。b。団9H白氏によりて,又H髪癖出霜塁8氏によりて、吾國にては近く東陽一氏によりて研 究磯表せられし事ありて之がレ線側面像に就ては

辮騨胎生後期︸一す事

とし叢には主として成人に就て述べんとす。 一般に蟻溝像は十歳迄は比較的明瞭なれども夫れ以後漸次不鮮明に傾く。特に 十四歳十五歳以後満ち椎燈上下縁の骨端核の化骨起る頃よりその傾向特に著しく椎艦前面の開口せるもの却って少く多くは 骨性の薄暦その前面を蔽ぴ、以て椎腱内部の中央都に水築方向に一文字形に走る裂溝像を示すに過ぎす。二十五歳以後に於

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ては斯かる裂溝像を示すものも亦著しく減少し只椎骨に高度の萎縮あるものに比較的明かに見らる、のみ。但し四十歳以後 の椎罷にありてもなほ明瞭なる水雫溝像め存するものもあb・。斯かるものにありてもその存在は下部胸椎に限られ他の椎髄 には殆ど之を見る事なし。而して東氏は四十五歳婦人の脊柱標本に於て著しき裂溝像を呈するもの。四十歳の男子の第X胸 椎に直なる孔の存在せるを磯見せりと。帥ち椎罷中央を前後に貫通する直径約音糎の孔あり前面の開口は正中線より少しく 側方に寄りたる所にあり後面は正に正申線上にあり。

窩溝像と臨躰的慧義

59  年齢と窩溝像との關係。胎生後期にありては羅馬の椎膣に窩溝像を認むるものにありては頸胸椎︵時には薦椎にも︶殆ど 全部に之を認むる事あり。生後漸次減少し十五歳以後にありては殆ど全部滑失する傾向あるを示す、叉何れの年齢にありて も下部胸椎に最も著しく頭尾爾方向に趨くに從ぴ漸次不鮮明となる。  性と窩溝像との關係。此の關係は著しきものなきが如し,但し女性に於ては幾分男性よりも早期に出現し而して早期に消 失する傾向あり、然るに今日までの磯表に依れば二十歳以後二十五歳迄の女性に比較的窩溝像の明かなりしもの多かりしは 何故なるか。惟ふに是等の人々は多くは結核症にて徹死れしものにして骨質の比較的著しかりし事によりて比較的明瞭なる窩 溝像を示せるものと解すべし。  疾病と窩溝像との幽霊。今日迄の検査によれば窩溝像と疾病との問には飴り重大なる關係を磯見せざる如きも  一,少年期後輿の患者に於て其後陰部に相博する脊椎に窩音像の著明にして且つ形の不規則なるもの多きを認め  2、結核性脊椎﹁カリエス﹂の病竈と此の甘藍像とは稀に鑑別容易ならざる事あり,例へば襖状の窩群像を生する場合の如 きはその一例にして、此例に於ては患者は背痛を訴へその脊椎側面列線に於て椎罷の前方中央に陰影淡ぎ限局せ.る部分を 見、脊椎﹁カリエス﹂の疑ありしが満一年後再びレ線検査をなしたるに前面と全く同一なる像を認め、誉れ所謂椎膿窩溝像に 一致せるものなれるを知りたる實例ありと。脊椎﹁カリエス﹂の場合の椎罐窩溝像は却って著明ならざる傾向あるも興味ある     上田11成人脊髄のレ線側面像に現はるる椎下窩溝像と脊粧痛との關係         第四雀  二八一

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60 上田H成人脊柱のレ線側面像に現はるる椎燈窩溝像と心置痛との關係 第四巷  二八二 事實なり。  3,全身の衰弱骨萎縮。高度なるものにては窩溝像も亦從って比較的鮮明に認むる事を得ると。  4、窩受像偏在。普通窩溝像は椎腿の申央部に存するものなれ共時に之より上叉は下に偏在せるものを見る事ありと、そ の殆ど全部に於て上方に偏し下方に偏せるもの甚だ稀なるは興味ある事なり、之の原因不明なり。普通窩溝像は下部胸椎, ︵第9、10胸椎︶に最も多く之よ少頭尾爾方向に遠ざかるに從ひ減少す。 考 按  今日まで窩解像の胎生學的及び幼若者に於けるレ線側面像に就ての研究焚表はμ露トっ国里崔氏以後多籔に上り略その肉眼 的、組織器量検査、叉動物實並等によりて、幼若者脳髄の窩溝の本態は上下及び内方を骨組織に境せられたる骨髄組織及び 静脹に外ならすして、樹注意すべきは是等の組織内に淋巴様組織の存在する事にして、然かも此のもの玉存する時は必ず所 謂窩溝に相器すべき部分に限ることにして、若し是が正常なるものなりとせぱ他の一般の淋巴結節が結核になる如き経路に よりて、此の部分が結核菌に先づ侵され之が結核性脊椎炎の原病難となり得る事を推定し得べし。  要するに胎生及び幼若者に於けるものに就ては以上述べたる如き次第なるも成人に於けるものに就ては甚だ稀なるが爲に 其詳細を得られざるも、藪に比較的結核症歌の驚きもの及び殆ど鞍置朕の認めざる前2例に於て   一、下部胸椎に現はれたるレ線椎膿窩溝像   2、該部の脊柱痛   3、骨榮養歌態の或程度まで障碍萎縮せらる馬事、即ち骨格の倭少なる事  等より見て甚だ興昧あるものと認む。而して今後脊柱痛及び緊張感を主訴とせる而も其原因不明なる患者に野して一雁の レ線撮影を希はる玉時案外以上の如き現象の鍛多く認めらる玉やも測らすと思惟す。

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両冊  胸椎下部に現はれたる脊柱痛と豊門窩溝像とが如何なる關係にありゃ、恐らく骨石菖訣乏による帥ち轟轟障害より來る疹 痛ならんと思はる玉も猫其の詳細なる關係。次に先天性のものなりや否や。叉結核性のものなりとして今後如何なる程度ま で病歌の進行するや否や。且つまた骨組織の榮養障碍なりとして一二年後に此の窩溝像に如何なる難詰を湿すや。等の事項 に到して研究を要すると共に諸氏の御批制を希ふ次第なり。 =川   “

三図三

囲国国

61 上田11成人脊桂のレ線側面像に現はるる椎三島溝岬像と脊桂痛との關係 第四巻  二八三

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