金 流 動
の 諸 相 と 金 本 位 不 安
竹
キ f
呈 出
』亘.
太
郎
金 流 動
ジ 〉
根
本 的
』 佐
賀
二 ︑
全 流
動 の
方 法
と し
℃ の
外 岡
沼 替
: :
: :
j i
− −
: ・
: −
J i
− −
: j
i −
− −
j i
− −
: :
j i
− −
: 一
一 見
一 二
︑ 金
流 動
を 支
配 す
る 経
済 的
保 件
: :
: :
j i
− −
− j
j i
− −
・ :
: −
J J
・ −
・ :
: j
i −
− :
: :
: :
・ 二
五
︵
a
﹀ノ
、
←且iー
京
!
.
.
一
.一
三E
"
b
、
、J
資金の安全:・
.
.
一 一 一
四 ︑ 政 治
的 考 慮 に
よ る 金 支
配 − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− − − −
− 一 一 一
︿
互 L
戦 後
ノヘー
」広
本
位 不
安
v)
原
因
︵ 一
︶
インフレーション下の沓不制叫ん佼崎:
− 一 一 式
f「
'‑'
替 市 ア 伯 復 蹄 に よ る 金 の 一 不 足
E可
一
f「
\ーノ
政治的不安と綴同化傾向−−
a・ 一 同 一 六
︵ 内
︶
m 償 金 及 職 伎 町 一
一
三厄LKι
︵ 五
︶
英 米 偽 の 一 争 覇 ;
・ :
− 一 五 九
論
叢
令流動の諸相﹀﹂金本位不安
。
商
事論 議
察 四
告髭。
一︑金流動の根本的性質
債値量の比較計算はその表示方法の草純化によっ℃容易にせられ︑経済の接達は乙れに侯つ乙と
が甚だ多い︒貨幣に認められる任務の一つはあらゆる商品を基準として複雑に表示され得る交換債
値 を
宜 ・
一 基
準 に
よ っ
τ 統一的に表示するにある︒今日の所謂貨幣経済では︑ある一種の貨幣の流通
する範園内では︑あらゆる交換債値は乙の貨幣による草一の債植草位で統一的に考へられ︑完杢に
草純化するのである︒
然 し
な ︑
が ら
︑ 貨
幣 と
し τ 如何なる種類の財を選定するかは︑それん\の吐舎の便宜に従ふ筈であ
る︒事貨に於 τ ︑固によ b 地方によ b 貨幣素材は必ずしも同一ではなかった︒であるから︑乙の貨
幣素材を異にする地方叉は園が同一市場範閏とし℃融合するに到れば︑草純化を夏に一歩準め℃︑
よ b 慶い範固に亘つ τ 貨幣素材を統一する必要が起って来る︒かく℃︑近世に於℃経済の漸く困際
化するに至るや︑異なる貨幣素材の上に援連し τ 来た世界の商業困が︑之を統一するの必要に迫ら
れ ︑
今 日
の 金
本 位
の 世
界 を
京 市
ら し
め た
︒
金本位による貨幣統一のゆ乏に金本位諸闘を通じ℃あらゆる債値は完杢に単純化され︑常に草一
の某準によって考へられ表示 3 れ得る︒岡によって債格の某本草位を異にすることのあるのもこれ
の妨げとはならない︒何となれば︑これら草位問の比率は同種の商品
l l
金 1 !のそれよ L
の 量
に
よって正確に知られて店 b ︑ポンドと言以闇左言以ド
Yと言っても︑要するに名稽上の相遣に過ぎ
ないからである︒金本位同問では︑理論的に言へば︑貨幣の債値は︑従つ℃商品の債値も︑圏内た
ると園外たるとを論ぜず諮ることがない︒金本校吐界に於ては一闘の貨幣は悶際的に不避の購買力
を持ち︑その商品は同際的に不獲の債格を持つ︒
金本位世界は完全なる一仰の自由市場たる三とが出来る︒ 一個の自由市場に於てはある商品の需
要 と
供 給
と は
金 範
聞 に
一 日
一 っ
て 綜
合 的
に 均
衡 せ
し め
ら れ
︑ 乙
の 故
に 理
論 的
に 一
一 一
一 日
へ ば
︑
一 個
の 市
場 に
は
各の商品につい℃草一の偵格が成立すると謂はれるのである︒般にある商品に就 τ 需要と供給とが
同一市場であ b ながら地方によった異なるが内め︑草一ならざる債格が決定 3
れ る
べ き
事 情
︒ か
礎 見
されるならば︑直にこの不均衡を矯正すべき自動作用がはじまる︒即ち︑商品は高債格地方に向つ
て異動し℃こ L に供給を増加し︑貨幣は低債格地方に向つ τ 移動してこ﹂に需要を増大し︑金範悶
に亘つ℃需給を均衡する︒かくて︑異なる債格を生み出すべき原因は消滅し︑﹁一つの市場に一つの
債格﹂なる肢態が維持される︒
~,,.
耐同
叢 金涜動の諸相と金本位不安 一 O
一 一
一
商 事
論 叢
第 四
盈
E一 O
問金の生産︑が世界の僅か小教の地方に限られ℃居るにも拘はらず︑それが貨幣用として金本位諸岡
に康く分布して居るのは︑買に乙の道理によるのである︒採掘された金は金本位困の商品に封し τ
最も確宜且有数なる購買力とし τ 作用し︑輸入商品の代償とし τ 流出することが出来る︒しかも金
の持っこの流動作用は人魚の助けを侯たぎる︑且時には入居地を以℃容易に抗し難しと苫へ考へらる
︑強力な自動作用である︒何となれば︑生産地に於けるよ b 大なる債値を乙れに認めるであ忘うと
ころの地方が他にある場合︑三れが強いて生産地に積廉 3 れるとすれば︑その魚物債は忽ち封外的
に騰貴し︑商品の轍出妨げられ轍入のみ盛とな b ︑結局金流出の止むなきに至るも遠くないからで
ある︒金を生産地から庚く分布する原動力はその採掘によって起らうとする同地に於ける金債値の
下落によっ τ 促当る︑物債水準の地方的均衡の破壊から生れる︒そして物質水準が各地について均
衡しゃうとする傾向を理論的に認め︑若くは夏に︑金本位閣の物債下落即ち金債値の騰貴が常に金
生産を刺戟する乙とを考へれば︑新に生産主れる金は原則とし℃速に各岡に分布すべ主運命を以て
出 で
来 れ
る も
の と
謂 ふ
こ と
︑ か
出 来
る ︒
分布の方向に就ても原則的傾向︑がある︒以上の如 3 場合︑金産地に於て需要 3
れ る
商 品
︑ が
多 数
閣
から輸入ヨれ得るとすれば︑最も廉債に供給の行はれる園の商品が最も盛に輸入 3
れ る
で あ
ら う
︒
最も廉債な供給の行はれる図とは最低物債の園︑即ち貨幣債値最大なる閥︑金ストックの最も不足
Jせる闘を意味するむかくし℃金は過剰地から最大不足地に向ム傾向を持つのである︒金の不足は︑
例へば︑新に金本位に移らうとする闘が偶冷その保有量につい℃礎見する之ともあらう︒又︑新な
る接見︑殺明︑獲得乃至経済活動への刺戟のゆえに商品の生産及取引が念激に増大し℃俄に生ぜら
れることもあらう︒如何なる事情によるを問はずあらゆる不足は速に充されるのである︒
文︑物偵水準り均衡の破れるのは金の新なる生産の場合︑究けではない︒ある地方に尚品生産又は取
引が不活波になっ τ ︑金に封する必要が減じ℃も︑金スト吋ノクはそのま﹂で過剰となる三とがある
cこの場合にも過剰地に於ける物債勝賞は轍入を盛ならしめ過剰分を除去する免の自動作用がはじま
る︒このことは全閥的天災又は戦乱による経持機構の破壊︑殊に岡山口問の大量的破壊の際に経験当れ
る
sことで︑近くは蹴洲大戦中及共後に於て交戦闘よ
λリ中立国乃宅一戦事に闘係議からし閣に向つ℃金
の続出したのはこの矯であ h ︑視在でも戟依が金移動に就℃の一つの鍵でするのもこの急である︒
戦債の元利捕は戟争及復興に要した物資に劃する後姉にすぎないからである︒
そのほか︑時に金︑が何等かの原因によってある闘に必要以上に流入することがある︒この場合に
も金は過剰とな b 結果は同様である︒過剰分は速に自動作用主起して移動し去る︒之と反卦に出業
ー&
" " "
ー泊砂、
−
j~'<:
金流動の諸利正金本位不安 一 O
五商
製論 叢
第 四
競一 O 六
上の必要以外の金流出もその闘に物債下落を惹起し︑不足分︑だけの流入を起きしめる原因となる︒
故に︑ある困か計書一的に金吸牧策を行日︑以 τ 金の不営なる流入に成功し︑又は嘗然なる流出を妨
害し得℃も︑それは乙の航態を持讃的ならしめるには無駄であらう︒叉︑他の闘が掛かる原因によ
る金の流出を憂ふるにも嘗らない筈である︒人魚によっ τ 移動を強いられ又は妨げられた金は速に
奮能川に蹄夕︑又は嘗然の位置につかうとする︒乱された水面が常に完全な平面に踊る乙とを念ぐや
う に
金本位の世界には金の貨幣用として用びられる部分に閲する限 b は︑それに封する商業上の必要 ︒
以上の又は以下のそれの持績的偏在は起らない筈である︒金はた
Y岡際的物債が均衡するやうに分
布されるだけの筈である︒乙町︑では商品の生産盛ならば金は求め︑ずし℃来 b ︑金は金鑓に之を求め
ずともその闘の生産力に之を求め得るのである︒
一一︑金流動の方法としての外園局替
然 し
な が
ら ︑
商 品
及 金
が 債
値 と
分 布
と の
平 衡
を 求
め て
移 動
す る
と 一
一 一
口
J
し
も ︑
︵ 貰
際 に
は そ
の 平
衡 な
る
ものが丈字通︑︐りに貫現するものでない乙とは勿論である︒従つ℃賓際には物債及金の債値が地方に
依℃微少ながら相遣を現はし︑金の僅かな偏在の起る乙とは蒐れない︒乙れ商品及金の移動に抵抗
する種冷の外的制約によるものである︒第一に塞ぐべきは商品及貨幣︵たる金︶の移動に費用を要す
る事貫である︒金本位世界に於ける物債水準の均衡は商品及貨幣流動の完全なる自由に依℃始めて
維持され得︑移動に要する費用はその自由をそれだけ制限するものである︒移動の手数を要した尚
品るよぴ貨幣はそれによって供給の費用を高められ︑よ h 大なる代償債値の支捕を要求するから︑
物債の地方的不均衡は弛れ得ない︒而も商品の性質によ b 容積大なるもの章一量大なるもの︑時間の
経過又は運識によって滅失致損し易きもの︑又は運披距離大なる場合運機困難なる場合には︑何れ
も移動に要する費用は大とな h ︑その商品の債格構成上の重要要素となるから︑不均衡はよ b
一 層
頴 著
と な
る ︒
尤も︑是等制約は元来商業上好ましからぎるものであるから︑之を多少ともに減縮せしめる方法
が種冷考案され賀行されて居る︒先づ商品の移動に就℃は商品代表詮券による取引方法の礎遣と共
に︑銘柄による先物取引の方法によ b ︑ある程度︑まで移動費用主避けることが出来る︒そして進歩
せる経済組織に於℃商人が現物を手にせんとする意志杢くなくして買び︑或は全く︐所有せずして責
ること盆々頻繁ならんとするに於 τ は︑商品︑が各地に轄冷として貰渡買付けられるに営って菟る︑
号,,_ 両日司
議
金流動の諸相と金本位不安 一 O
七移動費用も決し℃砂からず左見℃よい︒然し少くとも供拾過剰部分に堂る現物だけは結局に於℃過
F
百 翠論 寄 生
第 四
号是一 O
八剰山肌態を緩和する局に過剰地を去っ℃不足地に赴かなければならないから︑この部努につい℃の費
用は常に菟れ得ないのである︒この部分についての費用が金本位各図聞に同一商品の上に異なる債
格を持績的に成立せしめる︒同一商品が原産地若くは中心的市場に於て最も廉偵であら\之から距
たるに従って高債となるは遁例である︒種
ι?な意味に於て乙のことの典型的な一例を銀相場の立て
方に見る乙とが出来る︒現今は若干事情を異にするが︑欧洲大戦前に於℃はニューヨークの銀塊相
場 は
ロ ン
ド ン
の そ
れ を
基 本
ー と
し /
し 社
算 ヨ
れ た
も の
で あ
っ た
︒
ロンドンでは日々の銀塊相場は午後
時頃に決定せられるが︑それ︑がニューヨークへは時差の闘係上同日の午前十時頃に右電する︒之を
英米クロスレートに依て米貨に換算し︑雨市場に於ける銀塊品位の相遣を算入し︑銀塊純分の試験
費を差引きたる後︑ ニューヨークよ b ロンドンまでの汽船運賃︑荷造費︑保険料︑注詑期間の金利︑
買入日よ b 賞際議校一する日迄の金利︑運誌中相場経動による損失見込︑ゐよぴ仲買人の利盆等を控
除して得た数字を必定相場とし℃午前十二時頃に楼去したものである︒而し℃控除額は銀塊純分試
験費をも含め τ
大穂一バ
1
セントと考へられ℃居た︒命共品田時にあっては桑港の銀塊相場も亦極め
て簡単にニューヨークの賞際相場よ b 轍詮費とし℃一バ 1 セントを控除したものであった︒出川同様
のことはあらゆる外の商品に就ても考へられ得る︒ この原因による債格差を縮少せんがために交通
機関及取引方法の改良進歩が移動費の低下をたへず賃唄しつ L あると見るべきであるが︑現物移動
の物理的性質上それは全く消滅し能はないものである︒金本位の完全なる作用が貨幣側に於℃行は
れゃうとし℃も︑現賓の世界に於℃はこの原因による不均衡は兎れ難いのである︒
而も貨幣側と雄も理想的自由な流動︑が可能なのではない︒貨幣たる金も他の商品と同様︑物資と
し℃の質量を有し滅失投損の危険の下にある︒たむ金は一般の他の商品に比し℃容積重量何れも小
で あ
b ︑小量にし℃よく大なる債値を表はし︑運搬に際し℃滅失投損の危険も小であるから︑移動
に要する費用は共有する債値量に比し℃極め℃小であ b ︑従つ℃商品の場合に於ける︑が如くは目立
たない︒しかしこれを巌密に言へば︑金の債値も亦移動費用の程度に醸じて地方的差異主持っと謂
ム べ
き で
あ る
︒
では︑貨幣の場合には費用廻避はどの程度まで行はれ℃居るか︒
貨幣たる金と一般の商品との間に認められる根本的相注は買にこの粘にある︒尚口聞に卦する需要
はその種類に従つ℃個別的であ b ︑その移動の終極目標は消費にあるが︑貨幣たる金には理論上種
類なく︑従つ℃之に封する需要は種類を問はず無差別的であ台︑その移動の終極目標は依然とし τ
論
議
金流動の諸相と金本位不安 一 O 九
存 可
E『喜『 h
nPti 3ヨ引い白E
第 四
号虎ご O
支梯手段たるに・一代る︒即ち︑商品の場合には︑需要の目的物がたとへば棉花であるとすれば︑棉花
の供給のみが乙れを充す︒ゴム︑羊毛︑石茨︑小姿等棉花以外のものではいけない︒而も注文が棉
の中の花米棉ミッドリノング一等日間といムのであれば︑正確にそれが供給されなければならない︒
貨幣たる金の場合には此結甚︑た簡単である︒金幾何オンスに劃する需要は躍に金幾何オンスの供
給で充される︒それは南阿金鉱からの新産出品にょっ℃も中央銀行正貨準備によっても理論的には
同様に充される︒であるから次の如き事情が殺生する︒即ち︑甲地方から乙地方にある種の商品の
移動が行はれたとする︒乙れだけならば︑乙地方は之に卦し℃甲地方に金の支排をなさねば君らな
い︒品川し之と同時に乙他方地方から甲地方に何等か他の種の商品の移動があ b ︑甲地方は之に封し τ 乙地方に金の支抑をなさわばならないのが通例である︒かくて雨地方に何時に殺生した債権と伝
務とは雨地方向に金を二重に送付する乙となく︑甲地の債務者が岡地の債権者の有する乙地向債権
を買取
hノ以℃乙地の債務者をし℃自己の乙地に針する債務を弊擁せしめるか︑乙地の債務者︑が之と
反針に甲地向債権を買取 h 以て中地の債務者をし℃債務主辞済せしめるかによっ℃決済誌れる︒何
と在れば甲地債権者の要求するものは必ずしも乙地方よ
AY来れる金たるを要せず︑又乙地債権者心
要求する金も必ずしも甲地方よ b 来るを要せず︑只金の若千オンス在らば足るからであるつ
乙の結果を来らせるには雨地聞の商品の流入流出が同時でなくてもよい︒たとへばある闘に先づ
商品の流入があって一方的︑だけに債務が殺生する︒乙の債務は恐らく九十日の期限付であらう︒そ
じて銀行︑が乙の聞に介在するから︑必ずしも或は通例︑直には支梯はれ君い︒間もなく流出のある
乙とを強期して待たれる︒何となれば上越の場合と同様に︑流出商品の翼手は流出商品の代金とし
て乙の債務者からの支抑を受け︑相手地の債権者はこの流出商品の買手先る債務者から苫 3 の債権
の排捕を受ける之とを承諾するからである︒
最も貫際放態に近いのは商品の移動︑が交互的に行はれながらも流入額正流出額とが必しも常に一
致を保たない多敷地問の場合である︒ある時期に於て流入或は流出が超過し︑従って代金の支梯或
は受取が超過して︑その地方の依務或は債搭が末決済のま
hh
で︑或る期間経績するのが普通である︒
やがて入超期を迫ふて出超期が到来し︑或は出超期を迫ふて入超期︑が到来するであらう︒その時の
来るまで債権債務は銀行によっ一て流動化されて侍ち︑揚物たる金そのもの弘︑遠隔地問の移動は能よ
限 b
避 け
ら れ
る ︒
か︑る場合︑時に商品の移動が相営期間に一旦って一方的に偏し︑債権債務闘係が不信に穣大ヨれ
るに到る乙とがある︒それは債権地が資金の不足を生じてか︑或は債務地の群持能力を不安調して
論
叢
金流動の諸相と金本位不安
百 司
事""'"
両間
護
第
問 務か吐債権の同牧を欲するに到ったのかも知れない︒或は債務地が安全の過剃ど生じて債務の弊済を
急ぐに到ったのかも知れない︒然しか L る決済にも必ずしも金︵貨幣︶の現詮は必要とはならない︒
もし債権地債務地を蓮絡する完全な資金振替組織が存在するならば︑決済は現迭によらずして行は
れる︒完全な振替組織にあっては中心機闘があっ τ ︑これに包含せられる各地方の金はこ︑に集中
し︑その運用する資金は三れに劃する請求権とし℃支排能力主有するのみである︒各地聞の債権債
務の決済には金現迭の代 h に請求権の振替がなされる︒車なる帳簿上の振替手績と共に金移動と杢
く同一の殻果が達せられるのである︒完全な振替制度内にあっては︑金移動は現買には杢く不必要
とな b ︑移動に要する費用︑が金本位の完杢なる作用の制約たるを考慮する之とは不要となる︒是れ︑
3 きに商品にあっ℃はその移動の終極目標が消費にあるが︑品目︵幣たる金にあっ℃はそれは最後まで
依然として支捕手段たるに在 h と述べたのに営るのである︒貨幣たる余はその物質的性能の故にで
なく︑最良の支捕手段たるが故に欲求せられるのであるから︑権利者の魚に支排手段たるの目的を
達するものである以上︑その所在の如何何慮を聞はないのである︒
振替組織は多くの闘に於て一岡内では殆んど完全に成立し℃居る︒銀行︑手形交換所等はその地
方的機関であって︑同一地方の債権債務の決済はこれらの機闘を通して行はれる︒二地方問の交互
的代金支梯閥係︑が同一一地方所在り債権者に卦する代理野清によっ℃決済せられる前越の場合に︑代
理鉾涛に嘗つての支捕が金によらず︑振替によるものであることは言ふまでもない︒此等地方的機
闘の上位に立ち︑金図的中心機関となっ τ 囲内各地方に振替を行ふものは中央銀行である︒事買に
於℃閣内の貸借決摘はその異地方問たると同一地方内たるとを問はず︑結局に於て︑中央銀行宮座
勘定の帳簿的移動にょっ℃途行せられる︒
岡際問の貸借決持もある程度まで同様の方法によって行はれる︒所謂魚棒銀行は振替の範国主外
闘にまで旗大し︑図際金融の中心地では各閣の E 額な在外資金が置かれ℃あっ τ ︑貿易その他の困
際貸借は振替の方法によってぞの賛金の限度内に於℃支部はれ︑又はその資金の増加し得る限 b に
於℃受取られ︑正貨を動かす乙とを要さない︒然しそれはこの限度内に於てのみである︒故にある
時期に於℃一闘の封外股支甚しく均衡を失し︑或は純支排績が在外資金の限度ど超え︑或は純受取
額が在外資金として悉く辞置 3 れ得る険度を超全る程の E
額である場合には︑
E 貨の間際的移動を
侯てはじめ τ 決済が行はれる︒而し τ 正貨の移動には費用を要し︑移動正昔︑に上る決済は振替によ
るそれよ 9 も高債である︒従ってある時期に於 τ ︑たとへば一岡の支締結榛し︑相手闘魚替に卦す
る需要増加すれば︑途に一時的にでも決済査会の故乏諜期主れるから︑貰渡銀行では相手図矯一の
論
叢
金流動の諸相主
A智 一 本 位 不 安
一 一 一
一語
jE
墨
信望』扇岡
議
第 四 号 虎
一 一 四
頁伎を高めるに至るであらう︒乙の魚替相場の際貢は金の羽廷が費用を要し︑自由なる流動が妨げ
られるからである︒人冷はこの際貢の割合が羽誌の費用以内であれば︑現迭するよら魚替を買ふこ
左を有利と考へ︑騰貴にも拘はらず買付を注めるから︑急替相場は凪則として上下二個の現遺貼の
聞を特使動する乙と︑なる︒之︑に於て金本位各闘に於ける異なる稗呼の貨幣草位向の比率は︑ホ
Iトレ
I
の云ふやうに事買に浴い τ
︑ 刻
々 に
饗 動
す る
魚 替
相 場
に よ
っ て
の み
知 ら
れ ︑
︵ 白
日 円
川 教
授 解
説 金
本 位
制 皮
の 署
長 際
六 九
頁 ﹀
も は
や 嬰
州 通
b 金
の そ
れ /
C の量にょっ℃正確には知られないのである︒
是は少くとも経済的に岡境が撤藤吉れ︑同際問に完全な振替制度が確立されるに到るまでは避け
Jb
れない故障である︒しかし︑辛にして金は他の一般商品の大多数のものに比して運搬容易である
だめ︑上下硯詮姑間の距離は極めて小である︒そし℃宣際のと乙ろ岡際金融中心市場の有能なる活
動によって平時の金本位世界に於℃は矯替相場は極めて狭いマージンの間に維持主れ僅の動捺を一不
すに止ま b ︑各闘の物債水準は常に敏速に調節 3 れる︑肢態を保つ℃来た︒之れを安定と栴する︒
蓋し物理的保件に建って人魚の能くし得る最大限度の安定である︒故に︑人は金本位の第一の職務
を 以
一 て
免 替
相 場
の 安
定 に
b あ
と 謂
よ の
で あ
る ︒
ハ尤も︑之の可能の限度内にあっ℃安定を尚一居完金衣らしめる乙とは極めて有盆である︒第一に︑
現遺費の低下が考へられる︒︐羽金費の低下は羽塗貼を接近せしめ︑信一替相場を法定平慣に一倍近似
し℃保つを得せしめる︒現詮費は運賃︑荷造費︑保険料︑金利等から成 b
︑ 時
に 此
外 に
純 分
試 験
費 ︑
口 問
位改訂精煉費等が加はるととがある︒前者は交通機樹︑運輸設備の改善によって最も殻果的に低下
され得る︒交通機関の速力及安全性の増加︑殊に最許一蹴一洲近接園間に飛行機を利用して明党迭するに
到って著しい低下が可能となった 25
ぽ 日
E r g E o E E H
晶子耳目
g
宮 −
H U U 0
・司
・
5 3
0
現迭費の低下と共にその安定も亦極めて重要である︒現悲費は之を構成する諾項目に闘する事情
の如何によ b 僅少ながら棲動する︒そして乙の趣動の限度に於℃金本位の理想的作用は妨げられぎ
るを祥ない︒況んや︑時に特殊在原因によっ℃純分試験費︑品位改訂費等の附加的費用の算入を必
要とする場合には︑現送費は大幅の特使動を来し︑金本位を有名無賓たらしめる虞がある︒この結に
関して一九三 O 年六月に起った英悌錨替の奇異なる動揺は最近の賓例とし℃記憶に新なるところで
あ る
ハ 正
金 週
報 昭
和 六
年 一
一 一
十 二
閥 抗
五 頁
参 照
U
︒
三︑金流動を支配する経済的篠件
\ノ
a
f︵\
一般的振替制度の下に於ては︑賛金の所有者は坐ながらにして遠隔地の資金を運用じ得るから︑
金
利
論
叢
金流動の諸相と金本位不安
一一 五
同 事 論 議
第 四
5虎
一 一 六
資金は必ずしも常に其の所有者と所北士一にする主要 3 在いのである︒費金は費金設置の目的から
見℃最も有利な場所に置かれる︒かくて一地方︑ 一同内︑図際聞に少敷若干の場所が乙の魚に選ば
れてそれん\の金融の中心地とな b
︑ 立
︵ 他
の 一
地 に
は よ
b
小 説
の 費
金 が
撒 布
遣 れ
る ︒
か ︑
る 相
場 所
を 決
定するに就ては︑資金設置の目的何却によってまち/\な規準が考へられるが︑如何なる種類の資
金氏就℃も共通の規準と考へられるものは金利の高低と資金の安全性左である
c金利の黙で言へば資金は高金利地に向って流動するを原則とする
c高金利は草に資金供給の相卦
的不足︒助から見れば︑物債安と蓮絡ある現象であるから︑建あるや今に︑高金利が物債安の地に
起る時には︑之の原則は物債安全不足の地に金流入を促す前速の根本的傾向と同一のもの左者倣し
てもよい︒然し何等か他の事情︑即ち或は産業の突礎的勃典のための費金需要増加によ b 又は投機
節制のために︑高物債地に金利の引上ある時には︑乙の原則は金本位に於ける金移動についての之
の根本的傾向と相異なるものとなる
G好景気時代のアメリカが常軌を逸したる圏民の投機熱を抑へ
るために行った金利の引上が︑期せ干して金不足に苦める欧洲諸国から全の洪水になやみつ︑あっ
允同闘に金の集中的移動を来らし向︒しかし︑恒令原岡は物債左闘係君主資金の需要であっても︑
共反面に於 τ ︑金の移動は流出闘に物債下落︑流入闘に物憤騰貴を起して︑金流動の謀本的傾向を
強め︑以 τ 共致果を相殺する結果にな b はしないであらうか︒結局に於ては弦に一五よ根本的傾向は
強められ︑高物債園への金流出は困難を増すであらう︒しかし今日の金本位にはか︑る場合之の根
本的傾向に当へ一臆は抵抗しねる︑たけの機構がある︒そしてこの機構も亦振替制度の産物である
c振替の制度によれば金本位闘に於ては支排手段郎ち通貨たる金銭替は宜際の金準備額以上に費行
且流通せしめられる乙とが出来る︒園内に就 τ 之を云へば圏内の流通には小切手︑銀行泰︑補助貨幣
のみで充分である闘では全準備はその闘に通常起 b 得る園際支梯超過による現迭と︑圏内に於ける
金の商品的用途の免の梯下と一具に内外の信認を確保するための必要とに足 b ればよい誇である︒こ
の無準備通貨の接行は魚替に於℃のみならず銀行が預金の大部分を他に融通するの習慣に於℃早く
から賓行されて活たが︑銀行参が一部分準備によって脱税行手れるに至つ℃確買に制度化した︒現代
の金本位制は一般的に言へば共の一部分について金準備を有する E 大なる金信用通貨制度である︒
亡 の
一 部
一 年
備 制
度 は
小 量
の 金
九 年
備 を
以 τ よく大量の金通貨供給を可能ならしめ以て金本位維持の
費用を節約すると︑通貨の供給をその需要に艶し℃敏速に調節せしめ得るとの利益の故に︑振替制
度の中に生れ出でたものである︒屡々不可抗的な事情によっ
τ3
へ増蹴しゃうとする金の供給ど︑
よ b
一 一
層 複
雑 な
事 情
に よ
h A 国政且頻繁に饗動する通貨の需要に敏戚に調節することは杢︿不可能と
一 一 七
論
室 長
金流動の諸和正金本位不安
商 愚 論 業
第 四 君 主
一一人
謂ってよい︒調節に国滑を快く−ならばやむ乙となさ物債の激動︑が起るのみである︒物債安定のため
の魚替相場の安定を使命とする金本位制はかくして一部準備制度によって始めてよくその使命を果
し 得
る の
で あ
る ︒
一部準備制度は一囲内の通貨供給制度に於て最も殻果的に運用されて居る︒乙の場合通貨管理機
闘たる中央銀行は︑無準備の部分に閲する限 b 草に詮券を印刷して義行するだけの手数によって遁
貨の供給を増し︑之を同牧する乙とによっ τ 之を牧縮する︒而して乙の任意的増殺牧縮を可能なら
しめるものは資金供給について課する割引歩合である︒通貨に卦する必要の増大による資金の需要
は一臆は割引歩合の前に臨踏する︒必要がか︑る犠牲に値しない−ならば通貨の増殺は起ら−ないであ
らう︒従って︑中央銀行は市場に於ける資金の需要が正嘗の商業的原因によるにも拘はらず︑通貨
の供給が不充分であると考へる場合には︑その公定割引歩合を引下げて供給を寛大にし︑反封の場
合にはそれを引上げて供給を抑制し︑以℃通貨の過不足を小ならしめんとする︒故に割引歩合は屡
ん吋金の自然なる移動を妨げ︑時にはその逆流を起さしめる乙ときへある︒物債水準不均衡の同復は
金の移動によらずして可能である︒何となればそれは無準備通貨量の敏速なる増減によって修正さ
れ得るからである︒印ち︑金過剰︑物債騰貴の図には金の流出と商品輸入とが起る代 b に︑無準備
通貨の同股却ち﹁正貨準備の強化﹂が之を引下げつアアレイショシによる低物侵策︶︑金不足︑物債
下 落
の 闘
に は
全 の
流 入
ー と
商 円
叩
輪出とが起る代 b に︑無準備通貨の増礎印ち王貨準備卒の低下が之
を引上げへインフレイジョンによる高物債策︶ることが出来る︒
高金利が物債騰貴闘の物債を引下げる乙とによっ τ 金流出を防ぐ之の作用は︑それが岡外の費金
を吸牧する前述の作用と積極泊極の表裏二相を在す︒デアレイションの宍めの高金利は同時に金読
出の防止策ともな b 金流入の促進策ともなる︒かくの如く比して資金が高金利に惹かれて物侵高き
闘に逆流せ λ 左するに営つ℃︑その闘と物便安き低金利闘との間に金利の差︑がそのま L 持績される
限 b ︑そし℃金利の警の程度如何に依℃は︑高金利闘ではデプレイジョン︑低金利闘ではインフレシ
ヨン行はれて︑少くとも物債水準の開きの農大する之とを防ぐから︑逆流が援助せられ可能となる︒
最も草純なる場人口に於ける金移動の法則はそれが物債水準の傾斜面につれ℃低物館と荷主金債値
との方向に移動することであった︒今やこれに他の一つの法則が附加 3 れる︒日く︑金は高金利に
向つ℃移動することである︒高金利は屡々低物債と所主同いしうするものである︑か︑雨者が異なる方
向にある場合には︑ぞれよ\の方向に移動の力︑が働かうとする︒与し℃もしも高金利の力︑がよ b 強
大であれば︑物債水準の傾蒋面に逝ってさへも金移動を促すのである︒
論
議
金流動の諸鳩と金本位不安
九
商
尊重論 議
第 四
競一 二 O
之の法則の故に割引歩合の趨時なる麓更は︑金本位をある種の原因による動揺から救ふ乙とが出
来る︒現貨の経済界殊に世界経掛は所謂経済法則にょっ τ 車純国滑に動くのではなく︑種々の偶接
的例外と人魚るよぴ権力の介入とによって複雑化呂れる︒金本位も亦同じゃうに乙れらのもの︑影
響下に立つ︒例へば︑時に一闘は共闘の費源の念速なる開畿のために︑その唄在の生産力の可能正
する以上に金資金の吸牧主要望する之とがある︒か︑る金吸牧は金移動の根本的約束には勿論背く
ものではあるが︑必ずしも不健全のものではない︒叉他の場人口には何等かの原因によって一国の信
用が過大に危険域主れ︑又は他闘の敵本的政策にょっ τ ︑有害不要の金流出の起る之とがあるであ
らう︒掛る場合その闘が割引歩合を引上れば︑起るべき筈の金流出は起らず︑却つ℃他岡から金を
吸牧する之とさへあ b 得る︒之と反卦に有害不要の金流入に困惑する場合もあらう︒乙れ叉割引歩
人口の引下によって趨嘗に抑制せられる︒然し良薬もその用を過ては茶毒となる︒制引政策共機を設
れば︑金がある園に必要以上に流入しても伝用牧縮のゆ乏に必ずしも共の影響を物偵水準の一上に現
はさず︑他方必要以上に流出︑があっ℃も信用膨脹にょっ℃之を柏よ闘があるであらうから︑乙︑︑に
商業上の必要と無関係な金の持績的分布︑剖ち所謂金の持績的偏在︑か殺生する︒金本位に於てあ b
特べから
J?と設かれた持額的金偏荘は︑斯くの如く無準備通貨の伸縮する飴地ある限 b に於℃確費
に費生し︑金の分布はある程度まで人魚に左右される乙ととなった︒
尤も︑剖引政策が無準備通貨の伸縮を通じ℃入急的に金移動を支配する程度は経済的には甚だ小
である︒割引歩合の引上にょっ τ 久しく金流出を妨げ某の流入を促進せ λ
ー と
す れ
ば ︑
合 の
豊 富
在 る
政牧には成功するであらうが︑ 一方からは金利の昂騰と他方からは物債際立の人局的抑駆とがその
闘の産業を挟撃して之を不振に陥れる農がある︒金本位維持のためのコストが路大し℃訟にその闘
の経済が之に堪え持ぎるに到るであらう︒又その反到に︑割引歩合の引下があれば︑
一 方
に は
金 利
の引下と他方には物債の人魚的維持とが作用し τ その凶の産業を二重に有利化するではあらうが︑
それによって増加した無準備通貨畳の増加がその貨幣制度を不良化するのみならず︑之の結果とし
て起るべ主正貨の流出はこの不良化を一一暦散しからしめ︑途に金本位を危険に導くに主るであらう︒
産業の悪化と貨幣制度崩壊の危険︑乙れ割引政策の濫用に艶する警報であ
Aソ︑引上られたものの引
下られ︑引下られたものの引上らる︑の反動を呼ぴ起す経梼的制動機たるのである︒
かくの如く金利の引上引下は他の経持的事情に制肘造れぎるを得ないから︑車に経済的打算の範
園内に於ける限 b ︑金一が高金利に向つ℃移動する性質主利用する折角の割引政策も結局金移勤の根
本的性質に著しい務化を起し待攻い之とになる︒単に経済的打算の範囲内に於℃行はれるのみであ
論
業
金流動の諸相と金本位不安
商 尋 き 論 叢
第 四 裁
一 一 一 一
るとするならば其致果は限定的である︒
︑
︑
︐
b
ノ
r〆t\
資 金 の 安 全 性
之に反して金流動の根本的性質に抵抗してその方向を務ぜしめる第一一の規準たる資金そのものの
安全性は殺果に於℃蓬によ b 多く決定的であ b ︑時には絶卦的で 3 へある︒部ち資金は安全性大な
る地方に向って流動する佐賀主有する︒資金ほドこ枇八百的不安に拭戚なものはないと一五はれる︒そし
℃高金利が高物債と相互的にある因果闘係にある現象であるに反し︑資金の安全性は高物債と何等
直接の闘係を持たないから︑この佐賀は金疏動の根本的佐賀に正面から強力に抵抗する乙とが多い
のである︒寧ろ安杢性︑が金利の高低を決する一原因とな 9 物債に影響を及ぼす︒典型的攻場合には
安杢性小ならば金利高くそし℃物債も亦昂騰するであらう︒乙砂場合高金利と高物伎とが協力し℃
金を吸引する力に封し安全性が力強く抵抗するのである︒
資金の安全性とは投下 3 れた資金がその後に於て常に資本的偵値を少くとも維持するや否ゃにハノ
い壬の投資者側の見込みを意味する︒乙の意味に於て要求抑債権とし℃の投資は期限付投資に比し
℃安杢位に於て優るけれいこも︑もし後者︑が第三者への譲渡又は他の方法で常に資金化し得る制度を
有するならば︑その繰貼は補はれる︒同様に︑等しく期限付投査にしても︑長期よ b は短期の方に
安全性が多い︒設資地に於ける経済竣達の程度︑産業の振不振︑金融機関整備練達の程度︑幣制の
堅貫性︑吐合的政治的安定の程度︑投資に卦する人冷の観念等は安杢性を決定するに根本的諸健一件
である︒投資先︑が外闘である場合には︑或は本位を異にする魚の矯替相場の麓動による不安︑或は
本位を同じくする困の間にあっても猶多少ながら起 b 得べき魚替相場の礎動による不安があるが︑
それは投資図の貨幣額で投資する乙とに依て除かれる︒投資岡自身の貨幣の不安定︑が資金主不安な
らしめる場合には︑確貫なる第三岡又は相手図の貨幣額で投資すればよい︒又何れの場合にも︑元
利の同牧を矯替相場によらず投資官時の法定平債による旨を契約すれば︑魚替相場乃至は幣制の特捜
克による同牧貨幣額増減の不安を避けることが出来る︒今日長期固定外岡投資の行はれる場合︑後
者の方法によるのが普通である︒乙の中にあっ℃イギリノスのみは跨貨外債引受に際し金平債を付せ
ざ る
を 誇
つ ℃
来 ︑
た ︒
又是等客観的保件は別として投資者の主視による認識の程度が安全性の一要素
を成す︒投資者が投資につい℃の智識経験にふけ同めるや否や︑その地方一般人が投資に慣熟せるや否
ゃ︑又は投資先の事情に明るきゃ否やは︑客観的保件の備否は別として資金流動の方向を決定する
上 に
古 一
大 な
影 響
が あ
る ︒
尤も︑資金の安全性と言℃も︑今日の枇合の事買について見れば何れも相卦的たるを兎れない︒
論
叢
金流動の諸相と金本位不安
一 一
jt'fj
号 主 論 叢
2 存 四
銃l ' H
他と比較してよ b 安全なる方向に流動するといよまでである︒従って最も安全牲に官める地に必要
と当れる以上に資金が豊富であれば︑順次に安全性の低下する地にも︑その必要とする資金の流入
が幾分でも行はれ得る筈である︒乙の場合︑金利高低の差が投資に附随するそれん\の危険を補償
L っ︑︑安全性を異にする地に資金吸引の作用をする︒従って資金は高物債の生んだ高金利に吸引せ
ら れ
l τ 依 て ーもしその金利が資金一を吸引するに充分な程高くあれば||安全性の小なるにも建つ
然とし℃高物債の方向に流動する根本的性質を現はし得るのである︒その限 b に於℃金流動につい
ての車一な根本的性質は素志れない︒
しかしそれはその金利が安全性を動力とする杢流動の作用に逆つ℃之を吸引するに充分なほど高
くあれば︑である︒乙の乙とは資金不安の程度が少なく従って他の経済的保件から見て不営に高く
ない金利であっても充分に力を稜揮し得る場合に限られる︒資金の安全性が減少すればするほど︑
乙の影響を妨げて資金を吸引する魚にはそれ︑たけ金利が高められねばならない︒ところで金利の引
上は周囲の経擁的事情の制肘をうける︒更に安金性減少が甚だしくなった極端な場合には︑如何な
る高金利と雄資金を吸引し得ざるに至るであらう︒金利の引上には経済的限度があ b ︑安杢性の減
退には限度︑か在い︒割引政策の致果は候件的であ b ︑安全性の致果は絶艶的である︒経済的打算の
範国内にあっては割引政策が金流動の根本的性質を撹乱する殻果は限定的であるけれども︑安全性
は如何なる前提の下に於ても乙の根本的性質と徹底的に卦立するのである︒
資金の安杢性が鍛如せる場合︑印ち信認候如の場合の典型的徴候は︑政治的考慮を度外調すれば︑
資金の偏在的集中と短期資金の踏倒的過剰との二つである︒印ち︑大多数の中小銀行には資金が不
足し︑大多数の闘には金準備が祖渇を訴へて居るのに︑少数大銀行は資金の過剰に苦しみ︑盆々少
数の富岡は正貨の洪水ど欺く︒従って金融緩慢はその極に達し℃居る︑が︑その運用方法の大部分は
短期資金としてであ b ︑短期金利は驚くべき低落を示して居ちながら︑長期貸付は稀であって而も
共金利は甚しく高い︒況んや長期外債の却さは猶更困難となる︒
かくの如く金本位世界の正貨の大半が二︑一ニ小数岡に集結し︑更にその金融力の五額の部分︑が短
期費金とし℃内外に浮動する肢態︑郎ち短期浮動資金の集結股態は金本位の維持を小鼓大投費園の
任意たらしめ︑金本位の某確を基しく脆弱ならしめる︒か︑る資金は之を利用するに趨営な商業的
用途の存在する範間内に於℃ある金額の限度までは投資先にとって甚だ有用且低廉である︒しかし
期る浮動資金の一ーヶ図によって投資
3 れ℃ある額が大であ b ︑しかもそれか小裁の投費先に集中 3
れ℃ある場合ーには︑たとへその投資先市場にあける運用方法が商業的流動信用としてであっ℃も︑
論
議
金流動の諸相と金本位不安
一 二
五
j>."fj
娯 論
一 .
" "
第
問続
一 一 一 六
その金融肢能川は長期投賓の行はれた場合に比し℃不安定たるを免れないであらう︒ 投資は何時大量
的に正貨の形に於て岡敬されるやも計 b
難 い
肢 態
に あ
る ︒
如何に優良なる商業的貸出が資金運用の
大部分を占める堅貨なる銀行なムリと℃も︑大量的正貨取付に襲はれ℃之に堪へ符るものがあらラか︒
一 九 一
J
二年九月のロンドンに於ける出来事はこの種類のものであった︒ マクミフン委員曾が内輪
に計算した在ロンドン外園短期資金は一九二七年以来四億臨時前後で︑
高問︑その過半額は預金であった
9 4 2 0 r z n D E B
− 2
2 3
5 5
R f
a r
ι E
g E
U Y
ち 話 回 ﹀
︒
一 九
一 二
一 年
三 月
に は
四 億
七 百
之に封
して英蘭銀行の正貨準備は一九二六年以来一二
O年 ま
で ︑
年 平
均 額
各 一
六 回
・ 五
︑ 一
五
0
・ 一 ︑
一
一ノ 、
J .」
~
.
一 同
六 ・
九 ︑
一 五
五 ・
一 一
白 首
楊 ︵
同 害
七 五
頁 ︶
と ︑
度 々
カ ン
リ ッ
プ 肢
度 一
一 億
瓦 千
高 碍
を 下
つ れ
仏
C
之
の封照は一九二二年五月中駄の金融恐慌以来はじまら\七月以降更に被化し℃九月下旬全での八十
日間︑だけで二億跨に及んだ取付がロンドンの支抑停止を止むを特まらしめた事情を更によく説明す
る c 之の事件に引績い τ ︑我岡の金本粒維持に劃する岡氏の疑惑が︑人魚的に有利にせられてあっ
た魚替一品を利用して︑五額の問責弗買を行 U
︑ 北
ハ 決
済 と
し ℃
正 貨
の 大
量 的
流 出
︑ が
あ っ
τ 時に︑之に
封抗して金本位擁護を聾明した官時の井上蔵相が︑資本逃避による正貨流出の虞れが金本位の維
持を不可能にすることが出来る・ならば︑如何なる闘の金本位も預金の正貨取付によって維持不能と
なるであらう︑と云ったのも︑乙の鈷を一五ったものである︒その九月末日に於ける日本銀行の正貨
準備八億一千八百高固に封し︑全圏各種銀行預金総額は百十億に上 b
︑ 時
田 座
預 金
︵ 普
通 及
び 特
別 ︶
のみでも二十七億一百寓固︿大臓省調︶であった︒
そ L ℃この在外短資が金融的に幼稚な図の支配下にある場合︑その浮動性は一層著しくなるので
あるが︑金融的に幼稚なる乙とは信用動揺時代に在外短資の長期資金に卦する割合を増加せしむる
有 力
な 原
因 で
も あ
る ︒
之 を
順 序
を 換
へ ℃
一 一
一 回
へ ば
︑ 金
融 的
に 幼
稚 な
闘 に
資 金
豊 富
で あ
れ ば
︑
E 額の在
外短資殺生の可能性が強いのである︒而してか L る在外短資は時に大冷的信用牧縮に際して︑割引
政策も共殻果を及ぼすに由なき金の大量輸入を起さしめ︑共結果として金の偏在によって世界の金
本位を脅かすのである︒
金融的に幼稚な園民は比較的些細な海外投費不安にょっ℃さへも短期投資に固着し︑更にその同
牧 に
狂 奔
し 易
い ︑
が 故
に ︑
三
L に特民翠げられたのであるが︑投資不安に影響ヨれない投資家なるも
のはない︒不安の程度僅少な聞は金融的に幼稚な投資園︑が共の短期資金に於で目立ち︑其の同牧に
よる金流入に目立つ︒事態悪化の並行につれて共影響︑か各闘に反ょに至っても︑乙れらの闘の行動
は共程度の差によって目立つであらう︒然し影響が一般的となれば︑各園共に長期投資は盆冷困難
ぎF注 目問
業 金流動の諸相と金本位不安
一 二
七
商 事 論 設
第 四 号 免
一 二 八
と な
A
ソ︑短期資金の供給は愈冷増加する︒金利は引下られ τ も在外資金は相退ふ℃同牧哀れ︑この
方法だけで不足と考へる闘は公定歩合の引上によって正貨準備擁護に努め︑こ﹂に各園聞の金争奪
戟はじ全 b ︑或者は傷き倒れ℃所謂金本粒の停止を聾明する︒金偏在は宛も突殺したる疾病の如く
論議せられ︑折柄金産不足の懸念は自己催眠的に誇張 3 れて新
7
カ 1
ン −
ア イ
リ ス
ト の
神 経
を 尖
ら し
め︑金を巡って悲嘆絶望の撃が堪る︒
然し︑問題の一根本は金本位にあるに非ずして同際信認の換如にある︒岡際信誌の故知は︑或る佃
々の場舎には投資園民の海外投資訓練の不足︑
一 般
的 に
は 間
際 経
消 一
の 悪
化 か
ら 生
れ る
︒
四︑政治的考慮による金支配
金流動の根本的性質は右に述べたゃう在経済的保件の支回をうける以外に政治的考慮による万法
によって著しく麗形 3 れる︒高金利の如き経済的保件さへも割引政策として政治的権力の利用する
と乙ろとなるによってはじめ℃侮るべからぎる致果を稜揮するに到るのである︒
元来︑金本位は一の図際的経済制度であるからその運用が闇滑に行はれ︑物債を世界的に均衡せ
しむるには金及び商品の移動がなるべく自由であるのがよい︒然し闘民的利盆が往冷にして閤際経
済の進展に一時的或は永頑的に一致しないと見られる場合には︑後者を犠牲に供し℃も前者を有利
にする魚の政策の採られるのが各闘共に普通である︒闘際経済の組織は岡家権力の前にはかくも脆
弱立のである︒金本位の園滑なる運用に努力することは園際経済に有利なると共に各園の経済にも
有利ぐある急であるが︑時として然らざる場合には金本位の作用を妨げ︑共の基礎を不安ならしめ
る政策が行はれる︒金本位の不安と動揺は脆弱なる岡際経済の組織に脹胎し︑排他的鎖図的傾向を
帯びた園民経済政策によっ℃生れると一五よべ主である︒
政治的考慮による金流動方向の訂正は或は間接的に或は直接的に行はれる︒間接的方法とは商品
の移動の上に加へた制限を通し℃金流動方向に致果を及ぼすものである︑印ち︑政治的考慮は商品
移動の自由に著しい制限を加へ︑若しくは移動の性質に援動を奥へる︒商品産地の圏内たると圏外
たるとによっ℃乙れに卦し℃差別的政策の行はれる場合︑商品の移動は経済的現象たるばか b
で な
︿或意味に於℃政治的現象である︑だとへば二園聞にある商品につい℃債格の高低ある時は︑それ
は低債格闘よ
AY高債格図へよ b 多く︑移動する傾向が現はれる筈であるが︑もしも後者に於てその轍
入 に
卦 し
課 税
す る
な ら
ば ︑
聡 入
商 品
は 課
税 額
︑ だ
け 高
債 と
な ︑
︐ p
︑ そ
の 園
内 市
場 で
は 債
格 の
差 を
縮 め
︑
その程度︑たけ轍入の傾向を妨げる︒その結果とし℃貿易金躍を通じ℃見れば高物債園に輪出超過が
論
叢
金流動の諸相と金本位不安
一 一
一 九
尚 一
寄主論 叢
第 四
銃一 一
一 一
O
起る乙とヨへ可能となる︒従つ℃ある程度の債格差は︑金本位閏間たるにもかかわらず︑久しい問
矯正されずして持緩し︑高物債岡と低物債図との聞に︑この現由による金偏在︑が起 b
得 る
︒ 奨
励 剛
金
交付︑轍出補償等の制度も亦物債闘係とは別にその岡に輪出を盛ならしめるから︑他に比し τ
低 物
債でない闘にでも︑又時には他に比して若干高物偵である閣にでもそれによっ℃輸出超過が起 b 符
る︒かくて岡家の行ム一切の産業保護政策は他の原同による金流動を妨げ︑保護政策のよ b 多く殻
果的に寅施せられる闘に向うで金流動を促す原肉となる︒乙れ金流動の更に別箇の方向である
jj