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122 日本写真学会誌 74 巻 3 号 (2011 年, 平 23) 1. 写真産業界の展望市川泰憲 ( 日本カメラ博物館 ) 1.1 概況 2010 年は, かつては日本のナショナルフラッグキャリアであった日本航空が,1 月 19 日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請し, 負債総額が子会社を含め

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(1)

特 集

2010 年の写真の進歩

技術委員会 進歩レビュー分科会主査

吉田 英明(オリンパスイメージング)

「写真の進歩」は,毎年一度時期を決めて前年一年間の写真技術の動きを振り返ることにより,日々進歩を続け る写真技術の全体像を時系列的に俯瞰することを狙いとして,継続的に取り組んでいる企画です.

 執筆陣は,技術委員会傘下の各研究会の代表者を中心に,それ以外の識者も加えた各分野の専門家により構成 されています.各執筆者は担当の分野に応じた観点から,主として前年一年間に発表された技術(文献),製品,

作品,統計等について,可能な限りその特徴・傾向・分析などのコメントを加えつつ紹介します.なお具体的な 内容については各執筆者の意向を尊重しています.

 今年は新項目として5画像出力に5.3ディスプレイが加わりました.遅きに失したという声もあるかと思いま すが,今後の当学会の重要なアイテムの一つとして注視して行きます.

 例年の「写真の進歩」は,写真学会ホームページ(http://www.spstj.org/)の「学会誌からのトピックス」(http://

www.spstj.org/book/pickups.html)にも掲載されていますのでご利用下さい.

 なお執筆者の方々には例年ご苦労を頂いておりますが,特に今年は執筆の時期に東日本大震災が発生し少なか らず影響を受けられた方もありました.そんな中で執筆の責を果たして頂けたことには,この場を借りて改めて 謝意を表したいと思います.

*表1の学術雑誌と表2の学会等の催しについては,それぞれ表中に示したような略称を,また組織名,所属等について一般的 な略称があるものについてはその略称を用いています.年号が記載されていないものは2010年のものです.

1.写真産業界の展望 ・・・・・・・・・ 市川泰憲(日本カメラ博物館) 122 2.銀塩感光材料 ・・・・・・・・・・・・・ 光機能性材料研究会(久下謙一)129 3.光機能性材料 ・・・・・・・・・・・・・ 光機能性材料研究会 130 4.画像入力(撮影機器)・・・・・・ カメラ技術研究会(豊田堅二) 131 5.画像出力

5.1 プリンタ ・・・・・・・・・・・・・ 藤田 徹(セイコーエプソン) 133 5.2 印刷 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小関健一(千葉大学) 135 5.3 ディスプレイ ・・・・・・・・・ 山口省一(ナナオ) 136 6.画像保存

6.1 画像保存関連技術 ・・・・・ 画像保存研究会(大関勝久) 136 6.2 展示・修復・保存関係 ・・・ 画像保存研究会(山口孝子) 138

7.画像評価・解析 ・・・・・・・・・・・画像評価研究会(藤野 真) 140 8.分光画像 ・・・・・・・・・・・・・・・・・分光画像研究会(中口俊哉) 141 9.医用画像 ・・・・・・・・・・・・・・・・・医用画像研究会(松本政雄) 142 10.科学写真

10.1 文化財・・・・・・・・・・・・・・城野誠治(東京文化財研究所) 143 10.2 天体写真・・・・・・・・・・・・山野泰照(天体写真家) 143 11.写真芸術 ・・・・・・・・・・・・・・・・西垣仁美(日本大学芸術学部) 144 12.映画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・表現と技術研究会(永井 悟) 149 13.工業規格 ・・・・・・・・・・・・・・・・酒井伸夫(写真感光材料工業会)150

1 「2010 年写真の進歩」で引用した主な学術雑誌およびその 略号

雑誌

日写誌 日本写真学会誌

JIST Journal of Imaging Science and Technology ISJ Imaging Science Journal

日画誌 日本画像学会誌 日印誌 日本印刷学会誌

2 「2010年写真の進歩」で引用した主な学会等の催しおよびその 略号

講演会,シンポジウムなど(写真学会主催のもの)

日写年 : 日本写真学会年次大会研究発表講演会(5/27–28 光機能 : 光機能性材料セミナー(6/23

画像保存 : 画像保存セミナー(11/5 カメラ技術 : カメラ技術セミナー(11/19 日写秋 : 日本写真学会秋季研究発表会(11/30 4学研 : 画像4学会合同研究会(12/15

(2)

1. 写真産業界の展望

市川泰憲(日本カメラ博物館)

1.1 概況

2010年は,かつては日本のナショナルフラッグキャリアで あった日本航空が,1月19日に東京地裁へ会社更生法の適用 を申請し,負債総額が子会社を含め2兆3221億円に上り,ま たトヨタ自動車は1月21日,米国でカローラなど約230万 台のリコールを行うとの発表に加えて,2月には新型プリウ スなど4車種でも世界中で43万台のリコールを発表するな ど,経済界では日本を代表するトップ企業において,過去に ない事件が年明け早々から相次いだ年であった.

写真業界においては,いかがなものであっただろうか.詳 細は各項に譲るが,生産数,金額ともわずかでも増加傾向へ と復調したデジタルカメラ,銀塩感材のさらなる生産減少,

フィルムカメラ新発売のなかった年,ユーザー向けの写真関 連のショーが業界団体が一体となった PIEからCP+ と

PHOTO NEXTへと2分化した年などだが,長年続いた米国

のPMAショーが,QliQと名称が変わり毎年2月開催から9 月開催へと変更と発表されるなど,国の内外を問わず写真関 連ショー見直しの時期となった年でもあった.

1.2 工業生産 1.2.1 統計

①銀塩感光材料

表3~5には,2010(平成22)年の銀塩写真感光材料に関 する総出荷,輸出,輸入の状況を示してある.いずれも写真 感光材料工業会の提供によるものであるが,例年の統計に加 え,本年は2000年から2010年までの日本における写真感光 材料総出荷の推移状況を図1に示してみた.

表3の元となる経済産業省の化学工業統計は,感材メー カーの減少により,2007年4月発表分からの写真フィルム合 計,白黒印刷・業務用フィルム,印画紙合計以外の品目デー タの非開示に加え,2009年6月からは印画紙も非開示となっ ている.したがって,写真感光材料工業会ではフォトマーケッ ト社の推計資料を元に,財務省貿易統計や市場情報を加味し て独自分析している.

表3の総出荷の状況を見ると,フィルム計では前年比100

%と変わらずであるが,印画紙計では前年比58%であり,大 きく減少している.このうちX線専用フィルムは前年比105

%と堅調であるが,同じ白黒フィルムでも印刷・業務用フィル ムは前年比77%と大きく減少している.医療の現場での画像 診断は,まだまだフィルムを直接見るという目視による部分 が多い結果だと考えられるが,印刷・業務用では,DTP(Desk Top Publishing)による組版データを,フィルムに出力して刷 版を作る在来技法だけでなく,フィルムを介せず直接刷版を 制作するコンピュータダイレクト製版(CTP: Computer to Plate) の進展,さらには刷版を必要としない簡易なOn Demand印刷 の普及なども影響していると考えられる.

このようななかで,映画用カラーフィルムは,プリント需 要の増加などもあってか,前年比144%という伸びを示して

3 総出荷の状況(経済産業省化学工業統計及びフォトマーケット 社推計による)

品 目 平成22年数量 平成22年金額

(千m2)前年比(%) (百万円)

X線用フィルム 99,917 105 56,792 印刷・業務用フィルム 53,463 77 19,567 白黒フィルム計 153,380 93 76,359 映画用フィルム 44,441 144 14,144 ロールフィルム 8,175 75 15,707 その他フィルム 2,677 100 9,238 カラーフィルム計 55,293 125 39,089 フィルム計 208,673 100 115,448 白黒印画紙計 1,288 108 754 カラー印画紙計 85,869 58 15,025

印画紙計 87,157 58 15,779

写真感光材料計 295,830 82 131,227

(注)ロールフィルムにはレンズ付フィルムを含む.

5 輸入の状況(財務省貿易統計に基づく推計)

品 目 平成22年数量

(千m2)前年比(%)

X線用フィルム 9,297 133 印刷・業務用フィルム 8,231 95 白黒フィルム計 17,528 112 映画用カラーフィルム 2,906 75

ロールフィルム 191 88

レンズ付フィルム 280 92

その他フィルム 513 107

カラーフィルム計 3,890 80

フィルム計 21,418 104

白黒印画紙計 274 95

カラー印画紙計 13,677 100

印画紙計 13,951 100

写真感光材料計 35,369 102 4 輸出の状況(財務省貿易統計に基づく推計)

品 目 平成22年数量

(千m2)前年比(%)

X線用フィルム 30,608 100 印刷・業務用フィルム 47,882 78

白黒フィルム計 78,490 85

映画用フィルム 41,992 148

ロールフィルム 5,808 77

レンズ付フィルム 1 100

その他フィルム 680 159

カラーフィルム計 48,481 133

フィルム計 126,971 99

白黒印画紙計 607 246

カラー印画紙計 49,414 47

印画紙計 50,021 47

写真感光材料計 176,992 76

(3)

いる.一方で,カラー印画紙計は前年度比58%と大きく落ち 込んでいる.白黒印画紙は平成20年から平成21年にかけて 前年比18%という極端な落ち込みを示した.そして平成21 年から平成22年には前年比108%という微増を示している が,絶対量が少ないために印画紙計の数値にはまったく影響 を及ぼしていない.

なお表には示していないが,国内供給量は,リバーサルフィ ルムを含む一般用カラーロールフィルムは前年比69%と減 少し,国民1人あたり年間0.26本相当の消費量となる.同様 にしてカラー印画紙は国内供給量は前年比90%であり,国民 1人あたりL判換算で年間38枚相当の消費量になるようだ.

いずれにしてもデジタルカメラの伸びとショット数の増大 が,プリント需要に直接つながらない状況になっていること は明白だ.

表4は,輸出の状況を示している.このうち白黒印画紙の み前年比246%という伸びを示しているが,カラー印画紙の 数量と比べるとその増加はまったく寄与しなく,結果として 前年比47%であって,大幅な減ということになる.その他品 目においては,映画用フィルムの前年比148%は,総出荷の

144%と準じた伸びであって,国内需要より海外へ増加分が 振り向けられたということなのだろう.

表5は,輸入の状況を示している.輸入された写真感光材 料計としての数値は前年比102%であるために,総出荷の前 年比82%に比べると前年比で102%と微増ではあるが,前年 を輸入全体で割っていないことは注目される.これは比較的 構成比の高いX線用フィルムの前年比133%という数値が大 きく寄与し,前年比107%のその他フィルムと構成比の高い カラー印画紙計が前年並み100%であったことが,結果とし て輸入感光材料計102%をたたき出していることがわかる.

このうち映画用フィルムの増加に関しては,国内の需要は かんばしくなく,公開本数が2009年762本から,2010年716 本,とりわけ邦画の本数が,2009年448本から2010年408 本と減少しており,シネマコンプレックスを中心とした上演 スクリーン数の伸びが鈍化したこと,さらにはデジタル対応 スクリーンの増加なども影響しているようだが,生産の伸び はそのまま輸出に振り向けられたことを裏付けている.

図1には,2000年から2010年の総出荷量を品目別に積算 してグラフ化してみた.これをご覧になっておわかりのよう

1 2000年から2010年における写真感光材料総出荷量の推移

6 デジタルスチルカメラ生産出荷実績表

上段:数量(台),下段:金額(千円)

区 分

生 産 出 荷

総出荷 日本向け 日本向け以外の出荷合計

累 計

112 前年同期比

(%) 累 計

112 前年同期比

(%) 累 計

112 前年同期比

(%) 累 計

112 前年同期比

(%)

デジタルスチルカメラ合計 121,766,943 118.2 121,463,234 114.7 10,572,942 108.5 110,890,292 115.4 1,372,441,386 101.8 1,643,253,101 101.4 198,136,152 95.4 1,445,116,949 102.3

タイプ区分

レンズ一体型 108,793,083 116.6 108,576,298 113.2 9,071,554 104.5 99,504,744 114.0 977,401,007 97.9 1,139,862,966 98.1 133,744,241 87.4 1,006,118,725 99.7 レンズ交換式

一眼レフタイプ

12,973,860 132.8 12,886,936 130.0 1,501,388 140.2 11,385,548 128.8 395,040,379 113.1 503,390,135 109.7 64,391,911 117.9 438,998,224 108.6

(カメラ映像機器工業会統計より)

(4)

に,銀塩感光材料総出荷のピークは2002年であって,ピー ク時に対し2010年における総出荷は約45%となる.その低 下率が低いと見るか,高いと見るかは大きく意見の分かれる ところかもしれないが,フィルムカメラの生産統計が2008年 に見えなくなり,デジタルカメラが全盛の時に,これだけの 生産を維持しているのは,いわゆる一般写真撮影用の感光材 料だけでなく,映画・医療・産業用分野では写真感光材料が まだまだ多くの場面で使われていることを意味するのではな いかと考える.

②カメラ / 交換レンズ / フォトプリンター生産実績 毎年のことであるが,いずれもカメラ映像機器工業会の統 計実績からの引用抜粋であることをまず最初にお断りしてお こう.

表6に示したデジタルスチルカメラ生産出荷実績表を見る と,1月から12月までの累計は前年度比数量で見ると前年度 比115.5%,金額で102.3%と増加している.しかし図2の 2000年から2010年におけるカメラ総出荷量の推移をご覧に なっておわかりのように,前年の2009年は,毎年右肩上が りに伸ばしてきた生産出荷実績が,105,863千台と初めて前

年を割った年でもあった.しかし2010年においての伸びは,

2008年の総出荷119,757千台に対しても121,463千台とわず かではあるが増加しているので,明るい兆しとなった.これ をさらに細かくタイプ区分で見ると,レンズ一体型の数量伸 び率114%より,レンズ交換式一眼レフタイプのほうが128.8

%と高い値を示していることから,CIPAでは今後も高級なレ ンズ交換式が伸長することが予想され,2011年の見通しとし

ては130,000千台近い伸びを示すだろうとしている.

なお表6では,過去にはさまざまな画素の区分が示されて きたが,本年2010年分から省略されている.ちなみに2005 年の画素区分は600万画素を境としていて,2008年は800万 画素,2009年では1000万画素を境としていた.現状ではコ ンパクトおよび一眼レフタイプでもほとんどが1,000万画素 を超えているのが日常であり,画素区分が無意味となったこ と,さらには今後画素数の向上が実用上これ以上見込めない

(不必要)との判断などが働いたのではないかと考える.

表7には,カメラ用交換レンズ生産出荷実績表を示してい る.この表からわかることは,一眼レフ用,35 mm用,デジ タル専用レンズのいずれの分類においても,生産,総出荷と 2 カメラ総出荷数量の推移

7 カメラ用交換レンズ生産出荷実績表

上段:数量(個),下段:金額(千円)

区 分

生産 出荷

総出荷 日本向け 日本向け以外の出荷合計

累計

112 前年同期比

(%) 累計

112 前年同期比

(%) 累計

112 前年同期比

(%) 累計

112 前年同期比

(%)

一眼レフ用交換レンズ合計 21,803,821 137.0 21,694,870 134.8 2,633,870 144.5 19,061,000 133.6 259,554,256 124.1 389,398,354 128.1 51,460,727 132.2 337,937,627 127.5

35 mm用レンズ 5,131,187 132.0 5,105,293 128.4 322,999 108.6 4,782,294 130.0

116,412,551 133.8 177,941,303 136.5 14,902,344 119.5 163,038,959 138.3

デジタル専用レンズ 16,672,634 138.5 16,589,577 136.9 2,310,871 151.5 14,278,706 134.8 143,141,705 117.2 211,457,051 121.7 36,558,383 138.1 174,898,668 118.8

カメラ用交換レンズには交換式の標準レンズを含む. (カメラ映像機器工業会統計より)

(5)

もに130%以上の伸びを示していることである.なお交換レ ンズにおいては,カメラのように2008年から2009年におい て数量・金額ともに低下はなく,今後予測されるレンズ交換 式タイプそのものの伸びと,アジア地域でのレンズ交換式が 伸びていることなどが相乗的に効いてくる結果だと考えら れ,今後も伸長は確実に続くであろう.図3には,2004年か ら2010年までの一眼レフ用交換レンズ出荷の推移を示した.

表8には2010年の民生用A4未満フォトプリンター出荷実 績を,図4には2004年から2010年までのA4未満フォトプ リンターの総出荷台数と金額の推移を示した.この表8で注 目できるのは,日本向けの総出荷数量を除くと,総出荷,金 額ともすべての分類において前年同期比を上回っていること である.ただし,これは2010年4月よりPictBridge非搭載機 も統計に加えるようになった結果が加味されるであろうか ら,次年度からの推移をさらに見ていかないとわからない部 分でもある.いずれにしても,カラー印画紙のここ数年の落 ち込みなどを加味して考えると,図4からもわかるようにイ ンクジェットプリンターによる家庭プリントが着実に伸びて いるとは考えにくく,デジタルカメラ総体や携帯電話カメラ のショット数増加と家庭でのプリントは結びついていないよ うで,プリントを必要としないデジタルフォトフレームの普 及などと比例して,撮影後のプリント達成率はきわめて低下 しているのではないかと見ることができる.

ただし,これらはあくまでもA4未満のフォトプリンター を対象とした結果であり,A3を含めた大判の業務用サイズの

プリントをするための機械は統計には入っていないので,非 銀塩プリンター総量としての推移は不明である.

1.2.2 新製品

①銀塩写真関連

昨年までこの項は,〈銀塩フィルム・印画紙〉,〈銀塩フィル ムカメラ〉と細分類され,それぞれを分類執筆したが,2010 年は過去に例がなく,フィルム・印画紙,フィルムカメラと もまったく新製品の発売のない年であった.カメラに関して いうならばその前年2009年は,富士フイルムから本来は2008 年に発売予定であったブローニーフィルム使用の「GF670プ 8 民生用A4未満フォトプリンター出荷実績表

上段:数量(台),下段:金額(千円)

区 分

出 荷

総出荷 日本向け 日本向け以外の出荷合計

累 計

112 前年同期比

(%) 累 計

112 前年同期比

(%) 累 計

112 前年同期比

(%)

A4未満フォトプリンター計 1,025,297 105.6 313,985 90.1 711,312 114.4

10,647,910 125.9 5,738,335 159.9 4,909,575 100.8

20104月よりPictBridge非搭載機種の統計も開始.「A4未満フォトプリンター計」累計の内訳は3月まではPictBridge搭載機種のみ,4

以降はPictBridge非搭載機種も含めた実績値とする.

20104月より翌113月までの「A4未満フォトプリンター計」の前年同月比は前年のPictBridge搭載機種の出荷数量との対比とする.

(カメラ映像機器工業会統計より)

3 交換レンズ総出荷数量推移

4 フォトプリンター総出荷量と金額

(6)

ロフェッショナル」が4月に発売され,さらに2010年の9月 にドイツで開かれたフォトキナでは広角レンズを搭載した

「GF670Wプロフェッショナル」が参考発表されたが,発売は

2011年に持ち越されたためフィルムカメラ発売ゼロの年と なった.いずれにせよ,新製品としての感光材料とフィルム カメラの登場がなくなるのは早晩やってくるだろうと想像す るのは難しくないわけだが,2011年の「GF670W」以降のフィ ルムカメラの市場動向は大いに気になるところだ.

②デジタルイメージング関連

〈デジタルカメラ〉

1年間に国内でどのくらいのカメラが発売されるのだろう か.筆者自身はそのすべてを把握しているわけではないが,

日本カメラ財団の歴史的審査委員会が,2010年1月から12 月末までの1年間に発売された日本のカメラすべてを抽出し 一覧としているが,それによると130機種となっている.ま た,カメラ雑誌の記者が集うカメラグランプリ実行委員会が やはり同様に2010年4月から2011年の3月末までに発売さ れたカメラを新製品をリストアップしているが,それによる と172機種である.歴史的カメラが国産のと限定しているの に対し,カメラグランプリでは国内外産を問わないために数 が多くなっているが,いずれにしても毎年150機種以上のカ メラが日本国内で発売されていることは間違いない.

本項では,別項(画像入力―撮影機器,カメラ技術研究会)

との重複を避けるために,カメラ技術の大まかな流れを紹介 するだけにとどめておくことを最初にお断りしておく.

○ミラーレス機分野の拡大とHD動画機への展開

まず,カメラの生産実績でも明らかであったようにレンズ 交換式カメラの伸びが目につく部分であるが,この点に関し ては従来からの一眼レフに加え,マイクロフォーサーズ機の オリンパスPEN Lite E-PL1やパナソニックLumix G2などの 発売が大きく影響していると考えられる.これらの機種はミ ラーレス一眼とか俗称でくくられているわけだが,2010年は ソニーが新たにこの分野にNEX-3とNEX-5を6月に,α33と α55を9月に投入している.どちらも従来からの一眼レフ用

APS-C撮像素子を使いながら,NEXではメカニカルバックを

短くした新マウントのミラーレス機として成立させている が,α33とα55では従来からのαマウントを採用して,カメ ラの外観としては一眼レフスタイルを踏襲しているが,

Translucent Mirror Technologyと呼ばれる従来からの一眼レフ のメインミラー部分に固定式の部分透過ミラーを採用して,

従来のペンタ部に位相差検出のAFセンサーを配置し,ライ ブビューEVFファインダーとの併用で常時AFが可能で,毎 秒10コマという高級機並みの高速連写を可能としている.

このうちマイクロフォーサーズとNEXのEマウントでは マウントアダプターを用意すれば従来市場にあった各種交換 レンズが使えることになるわけで,ミラーレス機の基本的な 魅力である小型・軽量に加え,マウントアダプターにより他 社レンズを付けて,遊びができるという特長がでてくる.こ こで従来からのオリンパス,パナソニックのマイクロフォー サーズ機で,35 mm判のレンズを使うと約2倍の焦点距離相

当の画角となるわけだが,APS-Cなら1.5倍相当の焦点距離 相当の画角となる.ソニーNEXは6月の発売だが,9月の フォトキナ直前にはソニーが認知しないマウントアダプター が世界中で75種類以上あったというから,この分野の伸長 がめざましいことがわかる.

もっとも,このメカニカルバックが短いシステムは,マイ クロフォーサーズとソニーEマウントという新しいマウント を生み出しているが,その延長線上には業務用HDカメラ用 としてEマウントのソニーNEX-VG10(9月発売),マイクロ フォーサーズマウントのパナソニックAG-AF105(12月発売)

があるなど,いままでとは異なる新しいスチルと動画カメラ の関係が開けている.また,HD動画の世界もこの時期は,コ ンパクトカメラ,一眼レフともフルHDが標準仕様といえる ところまできているが,この分野ではキヤノンのEOSシリー ズが業務用動画撮影機としての地位を先行して築いている.

いずれにしても,今までより大型撮像素子を使う動画兼用の スチルカメラの登場で,被写界深度の浅さを利用したボケ描 写の新しい表現が可能となり,交換マウント業界,一眼レフ カメラのHD動画撮影のためにフォーカスや絞り調整のさま ざまなアクセサリー機器業界,さらにはマニュアルフォーカ スレンズ,動画専用プライムレンズの複数社からの登場など,

新しい市場が開けてきたことは確かだ.

○画素数と高感度化

デジタルカメラの進歩は,つい数年前までは画素数のアッ プと感度の向上であった.この点においては昨年の時点で,

画素数は,キヤノンEOS1DsMarkIII(2007年)は21.1 Mp, ニコンD3x(2008年)で24.5 Mp,ソニーα900(2008年)が 24.6 Mpという数値をだし,感度では,ニコンD3s(2009年 11月)とキヤノンEOS-1D MarkIV(2009年12月)が常用で ISO 12800,増感でISO 102400というフィルム時代にはあり 得なかった高感度化を達成しており,その後はいま現在まで それを超える機種は登場していないので,感度も画素数もす でに完成の域に達していると見るのが妥当だろう.ちなみに 2010年2月に発売されたキヤノンのエントリーモデルである EOS kissX4は18 Mp,常用感度でISO 6400で,フルHD動 画機能搭載である.

ところが,キヤノンは8月24日にAPS-Hサイズで世界最 高画素数「約1億2,000万画素のCMOSセンサー」を開発し,

読み出し回路の工夫により最高9.5コマ/秒,フルHD動画 出力機能をもつという技術発表を行い,さらに8月31日に はチップサイズが202×205 mmと直径300 mmの12インチ センサーから得られる「世界最大のCMOSセンサー」の開発 を発表した.この大きさは,現状の24×36 mmの35 mm判 フルサイズに比べると40倍の大きさになるそうで,プロ用 デジタルカメラの約1/100の光量で撮影ができるというもの だ.キヤノンでは製造ルームの徹底したクリーン化と回路設 計の工夫により出力の高速化を図り,0.3 lxの照度で約60コ マ/秒の動画撮影ができるというものだ.キヤノンでは11月 10日から開催された「Canon EXPO Tokyo 2010」にてプロト タイプを展示したが,超大型CMOSセンサーは,超高感度セ

(7)

ンサーとして星空や夜間の動物の動画撮影などに向くとして いる.

また高画素といえば,6月に発売された中判一眼レフの

「ペンタックス645D」は44×33 mmのコダック社の約4,000 万画素CCDを使用していて,この年に発売された最も高画 素のカメラとなる.いずれにしても,実用性,コスト,価格 などからして一眼レフカメラ,コンパクトカメラは画素数感 度とも落ち着いているわけで,やればできることを示したキ ヤノンの技術は興味深い.

○光学ファインダーとEVF

ミラーレス機のファインダーは,背面液晶パネルとは別に 設けられたEVFによるものが多い.9月のフォトキナで発表 された富士フイルムの「ファインピックスX100」のファイン ダーは従来からの光学ファインダーと144万ドットのEVFに よるものを切り替え式のハイブリッド式としたところが注目 される.カメラとしては非交換式の単焦点レンズ搭載で,

APS-CのCMOS撮像板を使用しているが,EVFにより視野 率100%のファインダー像,マクロ時の正確なフレーミング が得られるなどのメリットを持つ.すでに紹介したソニーの α55のEVFの画素数は115万ドット相当,パナソニックのル ミックスG2は約144万ドット相当であるが,今後画素数が さらにアップしていくことと,表示の処理速度が早くなると,

もともとライブビュー画像であるために,ライカのようにマ ニュアルフォーカス機では光学的な距離計を省略して,EVF によるライブビューによるピント合わせなども可能となる.

○高速連写で画像処理

かつて,画像処理というとレンズの歪曲収差補正,周辺光 量補正など1枚の画像データを処理することが多かったが,

ここ数年は複数のカットを自動的に撮影して,画像処理に よって所望の画像を得るのが各社ではやっている.異なった 露出で2~3カット撮影し画像合成して,ダイナミックレンジ の広い写真を撮影できるようにした処理(リコー,カシオ),

6コマ連写でマルチショット・ノイズリダクション(ソニー),

複数回連写で手持ち夜景モード(リコー,ソニー),カメラを 移動させながら撮影することにより,複数枚の画像からパノ ラマ画像や3D画像を生成する(ソニー,パナソニック,カ シオ)などと各社各様だが,ここにピックアップしたのはご く一例であって,さらに多くの社がさまざまな試みをされて いる.いずれにしても各社のアイディアしだいであり,製品 の開発ピッチも早く,特徴として公開されている部分と隠さ れていることなどもあり,全体の把握は難しい.

○GPS機能の内蔵

フィルムカメラの時代からGPS機能を付加できるカメラは 存在した.撮影した日時や撮影日時がexifデータとして記録 できるデジタルカメラならなおさらのことであって,どこで 撮影したか,さらにはどの方向に向かって撮影したかなど記 録し再生できれば,便利この上ない.GPSセンサーは携帯電 話への内蔵などが進んだことにより,より小型な形でこの時 期カメラ本体に組み込まれるようになってきた.ニコンクー ルピクスP6000,カシオEX-H20G,ルミックスDMC-TZ10,

ソニーα55などがそうだが,GPSデータの読み取りはグーグ ルの地図データと併用したり,カメラ本体で緯度・経度情報 を表示できたり,カシオではカメラ本体に地図情報を組み込 んでおり,カメラの地図上で撮影位置を表示することができ るようになった.カメラが記録の手段であるならば,今後 GPS機能搭載のカメラはますます増加していくのだろう.

このほか,サミットグローバルジャパンは,ポラロイドブ ランドのプリンター内蔵デジタルカメラ「ポラロイドTWO」 を2月26日に発売した.5 Mpの撮像素子を採用し,撮影画 像をその場で5×7.5 cmのZINKフォトペーパーにカラー出力 できる.価格は店頭で19,800円前後.かつてのポラロイドシ ステムをほうふつとさせるカメラだが,基本的にはデジタル カメラと熱現像方式プリンターが組み合わさった複合製品で ある.

〈IJ 用紙 / プリンター / スキャナー〉

富士フイルムは,店頭サービス用昇華型プリンターの新モ デルとして「サーマルフォトプリンターASK-2500」を2月 25日に発売.L判約8.6秒/枚のスピードを誇り,大量プリ ントに対応.L・2L機とKG・6×8 / 6×9サイズの2機種.税 別需要家価格247,600円.

ノーリツ鋼機は,フォトブックに最適化させ両面プリント に対応させた染料4色インクジェット方式のオールインワン ドライミニラボ「D1005」を3月に発売した.プリント解像 度は1440×1440 dpiで,127×89 mmサイズを1,180枚/時の 能力を持ち,ロールペーパー交換なしで最高4,300枚のプリ ント可能.両面プリントは最大305×914 mmまでの大判に対 応.設置面積は0.69 m2

DNPフォトルシオは,セルフでフォトブックができる「プ リントラッシュ フォトブック」を2月中旬から本格導入を 開始した.プリント方式は昇華型熱転写方式で,撮影日時を 基にバランスよく割り付ける自動レイアウト機能によりA5 判10頁タイプで,プリント・製本が5分でできる.ページ は10~30まで,写真は最高98枚までレイアウト可能.設 置面積は幅62×奥行き104 cm.

浅沼商会はキヤビンブランドの1ショットタイプのフィル ムスキャナー「コンパクトフィルムスキャンII CFS-02」を4 月上旬に発売した.2.4型液晶モニターとSDカードスロット を搭載し,パソコンを介さずにフィルム画像をデジタルデー タに取り込むことができる.撮像素子は510万画素CMOSで,

35 mmフィルムを1800 dpiで取り込むことができる.MP3の 音楽再生,カレンダー,温湿度機能,PCとつなぐとカード リーダーとなる多機能さをもつ.価格は店頭で19,800円前後.

中外写真薬品は,スイス・イルフォードイメージング社の 両面写真 プリ ン トが 可能 なイ ン クジェッ ト用半光沢紙

「ILFORD GALERIE SMOOTH LUSTRE DUO」を5月17日か ら発売.ベースはRCタイプで,A4判(25枚/100枚入り)

とA3+(25枚入り)が用意されている.価格は実勢で3,980 円~10,980円.

富士フイルムは,通常のプリントに加え文字入れや分割プ リント,ディズニーやサンリオのキャラクタープリントがで

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きる新機能を加えた店頭サービス向けの昇華型熱転写方式デ ジタルセルフプリントシステム「プリントチャオEX3」を 5月31日に発売した.プリント出力サイズは,L,KG,2Lに 対応.本体サイズは590×1443×660 mm.価格は税別95万円.

キヤノンは9,600 dpiの高解像度CCDセンサーを搭載した フラットベッドスキャナー「キヤノスキャン9000F」を7月 8日に発売.新CCDセンサーに加え,新読み取り光学系,

フィルム読み取りユニットの改良などにより,フィルムス キャン時の速度が向上し,35 mmネガフィルムを2,400 dpiス キャンを約51秒で達成している.光源は白色LEDを採用し,

ウォームアップレスで使用可能.フィルム最大読み取りサイ ズはブローニーの6×22 cm.店頭予想価格は26,000円前後.

キヤノンは,インクジェットプリンターPIXUSブランド発 売10周年を記念した新モデル6機種(MG8130,MG6130, MG5230,MG5130,MP280,iP4830)を9月9日(MP280は 10月下旬)から発売した.6機種はいずれも本体のデザイン を一新し,iP4830以外はフラットベッドスキャナーを搭載,

無線LAN機能に加え,任意のショットを切り出せる「フル HD動画プリント」機能を採用.店頭予想価格は17,000円前 後から4万円.

富士フイルムは,3Dデジタルカメラに対応した出力サービ ス機「FUJIFILM 3Dプリントシステム」を開発し,9月21日 から発売した.専用のレンチキュラーシートに熱昇華型方式 で直接3D画像をダイレクトにプリントできる方式を採用し た3D専用プリンターで,1枚90秒のプリント速度で,4×6 インチから6×9インチまでの3サイズ4種類に対応.税別 165万円.

富士フイルムは,9月21日からのフォトキナにおいて5色 染料インクタイプのドライミニラボ「フロンティアDL600」 を新ラインナップとして展示した.中小規模写真店でのドラ イ化の要求に応えたもので,ペーパー幅は最大305 mmまで 対応.

DNPフォトルシオは,フォトキナ2010にて昇華型で両面 プリントとホログラムプリントの可能なプリンター「DS- DX1」を発表した.プリントサイズは8×10インチと,8×12 インチサイズ.両面のプリント速度は8×10インチサイズで,

ホログラムプリントなしで70秒/ 1枚.

DNPフォトルシオは,日本ヒューレット・パッカード社の インクジェットミニラボ「HP Photosmart ML2000D Minilab

Printer」を11月中旬に発売.専用アプリケーションソフト

との組合せで,216×279 mm,305×305 mmの両面フォトブッ クやカレンダーをはじめ通常の片面プリントもLサイズから 最大305×457 mmまで20種類のプリントサイズに対応.最 大プリント速度はLおよびKGサイズで1,500枚/時.5つの ペーパートレイを備え,6色のインクを各2個標準装備.プ リントは200年以上色あせしないという.消費電力は銀塩ミ ニラボの1/3とされる.

1.3 企業/団体/人の動き

日本カメラ博物館は特別展として「カメラとデザイン」を 2月16日~6月20日まで開催した.展示は,国内外の著名

インダストリアルデザイナーやエンジニアが手がけたカメラ や,ファッションブランドとのコラボレーションモデルなど

「デザイン」の視点でカメラの魅力を紹介した.

米国の写真関連団体Photo Marketing Associationが主催す る写真関連のトレードショー「PMA2010」が2月21日~23 日までカリフォルニアのアナハイム・コンベンションセン ターで開催された.注目は,例年参加だったキヤノンが不参 加となったことである.例年2月に開かれていたPMAは,

2011年から日程と名称を「CliQ2011」と変更して,ラスベガ スコンベンションセンターで9月6日から11日まで開催さ れることが,終了後発表されたが,その後2011年5月に再 度変更となり,2012年1月10日~13日,ラスベガスにて 2012 International CES(Consumer Electronics Show)と共同 開催となった.時代を感じさせる動きである.

株式会社さくらやは,2010年2月28日に全店舗を閉店し,

6月30日に解散した.1946年新宿に創業し「カメラのさく らや」として展開していたが,業績悪化により2006年から ベスト電器の子会社となっていた.一部店舗は,ベスト電器 と業務資本提携関係にあるビックカメラが引き継いだ.

日本写真用品映像工業会は,「写真・映像用品年鑑」を発刊 して発行開始から40周年を迎えた.2010年度版は参加企業 数54社で,A4判オールカラーで536頁.CD-ROM判も発行 され,3月11日から開催されたCP+2010にて配布を開始した.

キヤノンは5月13日,同社の一眼レフカメラ「EOSシリー ズ」の累計生産台数がフィルム,デジタル合わせて4,000万 台に達成したと発表.EOSシリーズは1987年に福島工場で 生産開始以来,台湾キヤノンや大分キヤノンで生産を行ない,

2010年3月には長崎キヤノンでも生産を開始している.

写真感光材料工業会は,5月26日の第63回定時総会で,

任期満了に伴う改選で富士フイルムの古森重隆社長の会長を 再選,会計幹事には三菱製紙の有馬登氏が選任された.

6月1日写真の日を記念して日本写真協会(宗雪雅幸会長)

は,2010年(第59回)日本写真協会賞表彰式を開いた.受 賞者は,功労賞:多田亜生,故平木収,森山眞弓,作家賞:

大山行男,北島敬三,立木義浩,学芸賞:石黒敬章,金子隆 一,新人賞:笹岡啓子,藤岡亜弥の各氏.また,東京写真月 間を通して「アジアの写真家たちタイ」の写真展をニコンサ ロン,リコーリングキューブ,PLACE-Mで,タイの写真家 たちを招聘して開催.さらに,期間中は「1000人の写真展」

や都内60カ所の協賛したギャラリーで写真展が開かれた.

カメラ記者クラブは,1年間に発売されたカメラの中から 技術,話題性などに優れたカメラから選ぶ“カメラグランプ リ2010大賞”に「オリンパスPEN EP-1」を選定した.また 同時に行われた一般ユーザーの投票で行われるあなたが選ぶ

“ベストカメラ大賞”も「オリンパスPEN EP-1」が選ばれ,

“カメラ記者クラブ賞”として技術の先進性,話題性などから

「キヤノンEF100mmF2.8マクロIS USM」とソニーの裏面照 射型CMOSイメージセンサー「ExmoR」が選定され,贈呈式 が6月1日に催された.

富士フイルムは,東京ミッドタウンのフジフイルムスクエ

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ア内にある「写真歴史博物館」を2階から1階に移転,6月 1日にリニューアルオープンし,気軽に立ち寄れるスペース となった.移転に伴い,同社のコレクションである1963年 制作のアンセル・アダムスオリジナルプリント作品集「Port folioIV」を特別企画として展示した.

写真映像経営者協会(JPEA)は,6月8日に開かれた第37 回定時総会にて,任期満了に伴う役員改選でベルボンの中谷 幸一郎社長を新会長に選任した.

DNPフォトルシオと日本ヒューレット・パッカードの両社 は,6月24日HPの開発製造するインクジェットミニラボ システムの国内における販売パートナーとして提携するこ とを発表した.これによりHPがすでに,海外各地で稼働さ せている両面プリント可能な主力IJミニラボシステム機

「ML1000D」の国内における販売を行う.

ニコンは,6月29日開催の取締役会にて代表取締役兼執行 役員に木村眞琴氏が昇任した.苅谷道郎代表取締役社長兼社 長執行役員兼CEO兼COOは代表取締役会長に就任.

プロメディア主催による「PHOTO NEXT 2010」が6月29 日から30日の2日間にわたって,東京・有明のビックサイ トにて開催された.過去6年間にわたり開催されてきた「ス タジオ写真フェア」に,主催団体として写真感光材料工業会,

日本カラーラボ協会,日本写真映像用品工業会,協賛日本営 業写真機材協会などが加わり,フォトビジネスを対象とした フォトフェアとして開催された.参加企業は121社.

富士フイルムは100%子会社であるフジノンを7月1日付 で統合した.フジノンは,昭和19年に富士写真光機として 発足して以来,各種レンズを手がけてきたが,平成18年に 富士フイルム100%子会社となっていた.今回の統合は,フ ジノンのもつ光学技術と富士フイルムがもつ撮像技術などの 技術を融合させ光学ディバイス部門を拡充するというもの.

日本写真家協会(田沼武能会長)は,創立60周年を迎え て東京・目黒のウェスティン東京で,7月2日,関係者を招 いて記念式典を開催した.JPS設立は1950年,5月12日.初 代会長は木村伊兵衛氏で,設立会員は約70名だった.

写真業界最大の見本市である「フォトキナ2010」が,9月 21日から26日まで,ドイツ・ケルンメッセにて開かれた.

入場者数は前回2008年に比べて7%増で,160カ国から18万 人を超え,出展企業は45カ国から1,251社が参加した.

パナソニックフォト・ライティングは,汎用ストロボであ る「パナソニックオートストロボ」シリーズをデジタル化で 年々20%前後の販売減少を受けて,50年以上にわたり歴史 があった汎用ストロボの生産販売を9月で終了した.

キヤノンは,11月10日から12日までの3日間にわたって 東京・高輪のグランドプリンスホテル新高輪で“仕事・くら し・社会”のテーマに沿ってキヤノングループが取り組む入 出力技術やサービス,将来に向けた最先端イメージング技術 を展示する「Canon EXPO Tokyo 2010」を開催した.会期初 日には,東京国際フォーラムにて御手洗冨士雄会長は,“もの づくり日本”復活を目指すこと,日米欧の3カ所に開発拠点 を整備し新製品開発に取り組むなどの基調講演をした.

(財)日本カメラ財団が主催する「歴史的カメラ審査委員 会」は,技術史的に意義のある日本最初の試みがなされてい る,もしくは市場において特に人気を博するなど,歴史的に みて意義のあるとみなせる国産カメラを「2010年の歴史的カ メラ」として,パナソニックルミックスDMC-TZ10(GPS機 能),ソニーNEX-5(APS-Cレンズ交換式小型・軽量機),ペ ンタックス645D(中判普及価格デジタル一眼レフ),フジフ イルムファインピックスZ800EXR(像面位相差検出方式AF),

ソニーα55(透過ミラーによる位相差検出より,高速AFや 高速連写を可能とした,EVF固定式APS-Cサイズのレンズ 交換式デジタルカメラ)の5機種を選定した.

以上,本稿をまとめるにあたっては各社ニュースレリーズ ならびに,業界紙である『カメラタイムズ』を参考にさせて いただいた.いずれも基本的には,内容はあくまでもオフィッ シャルな部分であるので,詳細はそれぞれのキーワードに従 い,各社・各団体のHPなどにある公式な資料にさかのぼっ てお調べいただきたい.

2. 銀塩感光材料

久下謙一(千葉大学)

ここ数年この欄で述べてきたように,銀塩感光材料の研究 報告はごく限られたものとなっている.中国,ロシア東欧な どの旧共産圏ではまだいくらか続いているが,西欧,米国か らの報告はほぼ皆無に近くなっている.中国では,多くが中 国語での報告であるので詳細が不明なものもあるが,まだ乳 剤調製,増感,熱現像,放射線像などの応用分野など,広い 範囲での報告がある.

現在の銀塩感光材料の研究の中心は,一般用分野ではなく,

高解像度,高保存性といった,銀塩感光材料の高い性能を発 揮できる特殊用途の分野が中心となっている.ホログラム,

放射線飛跡検出,画像保存などの分野での応用研究が続いて いる.

2.1 乳剤調製

高解像度での記録のためには超微粒子乳剤が不可欠であ り,超微粒子乳剤の研究はこれまであまり調べられていな かったこともあって,超微粒子乳剤の研究が引き続き行われ ている.これらはホログラム記録,放射線飛跡検出などの目 的に最適化する形で進められている.

久下ら(千葉大学)は,ホログラム記録に用いられる緑色 光長時間露光での超微粒子乳剤の増感法を探り,ハロゲンア クセプターの有効性を再確認した(日写年,90)

日笠ら(林原生物化学研究所)は,新たにホログラム用の 超微粒子乳剤を調製し,それを用いた感光材料のホログラム 特性などを調べた(日写年,26).

中ら(名古屋大学他)は,サブミクロンオーダーの飛程の 短い放射線飛跡を検出するための超微粒子乳剤からなる原子 核乾板の開発を進め,あわせてそれを用いたときの微小飛跡 の検出法の開発も進めた(日写年,34:日写秋,12).

他にも新たな原子核乳剤の開発が進められている.長縄ら

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(名古屋大学)は,OPERAフィルムに続く次世代原子核乾板 のための乳剤の調製を試みた(日写秋,10).

平板状粒子の調製についても報告がある.

Dyonizyら(Wroclaw大,Poland)は,dimethyl sulphoxide

(DMSO)の存在下で超微粒子乳剤のオストワルド熟成により 平板状臭化銀結晶を得た.DMSO濃度と臭化物イオン濃度,

イオン強度をコントロールして調製し,平均粒径50μm,ア スペクト比100の平板状結晶が得られた(Cryst. Res. Technol., 45,226).さらにDMSO存在下でのダブルジェット法によ る臭化銀結晶の調製を試みた.DMSO濃度等の条件による形 状の変化が大きく,オストワルド熟成のように安定的には平 板状結晶は得られなかった(Cryst. Res. Technol.,45,1171).

2.2 ホログラム

高解像度の超微粒子乳剤を用いるホログラムについての研 究開発はまだ盛んである.

平尾ら(林原生物化学研究所)は,新規に調製したホログ ラム用乾板で作製したホログラムの耐光性とその改善方法を 調べた(日写年,28).

Pauliatら(南パリ大学)は,Lippmannホログラムへの高 密度データ記録の可能性について論じた(Proc. SPIE,7730,

773004).

2.3 放射線検出

久下ら(千葉大学他)は,放射線を照射した感光材料に低 温で赤色光後露光補力を行うことにより,放射線感度の向上 が得られることを引き続き報告した(日写秋,58).

伊藤ら(千葉大学他)は,感度などの検出特性の異なる乳 剤を多層に塗布した感光材料に記録された放射線飛跡をカ ラー写真現像の手法で層ごとに色分けして分別検出する方法 を検討した(日写秋,16).

原子核乾板を用いた応用研究が様々な分野で進められてお り,秋季研究発表会では放射線検出に関する多くの報告が あった.渋谷ら(東邦大学他)は,ニュートリノ振動の検出 について(日写秋,12),田中(東京大学)は,宇宙線ミュー オンラジオグラフィについて(日写秋,14),森島ら(名古屋 大学)は,粒子線ラジオグラフィについて(日写秋,62)報 告した.

Bracciniら(Bern大学)は,陽子線がん治療のための,原 子核乾板を用いたプロトンラジオグラフィについて報告した

(J. Instrumentation,5,9001).

2.4 画像保存およびその他の応用

銀塩感光材料の高い保存性を画像保存に適用する研究が進 んでいる.

白井ら(富士フイルム)は,映画フィルムの超長期保存の ために開発された白黒フィルムの特性について報告した.こ のフィルムではカラー画像は三色分解されて,三色の濃度が 3コマのフィルムにそれぞれ記録される(日写年,14).さら にそのときの現像銀の安定性について調べ,数百年を超える 長期保存が可能と考察した(日写年,16).

銀塩感光材料の感光性と金沈着現像を利用した金微粒子調 製と,それを用いた金膜写真の研究が続いている.久下ら

(千葉大学)は,金沈着現像における現像液調製時のチオシ アン酸イオンと金イオンの比率の影響を調べ,比率の違いに より金沈着現像速度が異なることを見いだした.3:1~4:1で 最速となった(JIST,54,10507).また,金膜写真での金膜 形成への焼成条件の影響を調べた.焼成条件により金膜写真 の強度が変化することを見いだし(日写誌,73,319:日本化

学会春,2PC149),現像液にアスコルビン酸を添加すること

で,金沈着現像速度が飛躍的に増大することを見いだした

(日写秋,24).さらにこの系をマイクロ写真記録システムへ 応用し,縮小して記録した金膜マイクロ写真では文書の超長期 保存が可能であるとした(2010 Inter. Joint. Semi. Conservation of Archives,11:日写秋,48),一方,金沈着現像法で印画紙 に作成した金微粒子からなる印画を耐熱性基盤に貼り付けて 焼成すると,印画紙の像が転写されて金膜写真が作製できる ことを報告した(日写秋,46).

3. 光機能性材料

光機能性材料研究会

3.1 新しい光励起系の科学

日本写真学会光機能性材料研究会が主催した「第7回光機 能性材料セミナー:新しい光励起系の科学」(6月23日)で は,三重項励起色素,プラズモン共鳴,半導体ナノ粒子,近 接場等を利用した「新しい光励起系」に関わる科学について 5つの講演が行われ,基礎的な視点あるいは様々な応用分野 からの視点を交えた活発な討論が行われた.徳丸(筑波大)

は,「有機材料の新しい光励起系の挙動」と題し,三重項状態 からの燐光発光について,金属錯体の励起状態とエネルギー 移動に基づいた発光挙動の解釈を行った.さらに,有機物質 の励起状態と金属ナノ粒子や半導体量子ドットとの相互作用 が表面プラズモンに及ぼす効果を説明した.川崎(京都大)

は,「金属ナノ粒子・ナノ構造薄膜の表面プラズモン共鳴がも たらす新現象」と題し,銀ナノ粒子上に担持した色素J-会合 体が銀ナノ粒子の表面プラズモンと強く相互作用すること で,色素J-会合体の吸収・発光が増強される現象を報告した.

増強現象の機構を明らかにすると同時に増強効果の原理的な 上限を明確にすることで,さらなる増強効果の可能性を示し た.立間(東京大)は,「プラズモン誘起電荷分離とその機 構」と題し,金・銀ナノ粒子と酸化チタンとの界面において 生じる局在表面プラズモン共鳴に基づく光誘起電荷分離に関 する機構を論じた.プラズモン共鳴により励起された金属粒 子から酸化チタンへの電子移動が生じ,その際,ナノ粒子近 傍の局在電場が重要な役割を果たしている可能性を論じた.

鳥本(名大)は,「低毒性元素からなる新規半導体ナノ粒子の 作製と光機能材料への応用」と題し,低毒性元素からなる ZnS-AgInS(2 ZAIS)ナノ粒子の液相合成法による作製とその 発光挙動を報告した.このZAIS粒子はZnSで被覆すること で発光量子収率が約80%にまで向上した.また,固体基板上 に担持することで,発光デバイスや太陽電池の作製が可能で あることを示した.八井(東大)は,「近接場光を利用した新

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しい光励起系によるナノ材料加工技術」と題し,近接場光を 利用した従来の光では原理的に不可能である超微細加工の結 果を報告した.非断熱光化学反応の利用によりRa値が2オ ングストローム以下の平坦化が可能であること,ならびに非 断熱光化学反応を多元系物質の堆積に利用すると組成制御が 可能となることを示した.これらの講演内容は,特集として 日写誌,73巻6号,285–309ページに掲載された.

3.2 光電変換材料

世の中の環境・エネルギー分野への関心の高まりを受けて,

引き続き高効率な色素増感太陽電池ならびに有機薄膜太陽電 池の研究が活発になされた.

Hayaseら(九工大)は,色素増感太陽電池の効率向上を目

的とした近赤外域に吸収を有するスクアリリウム系色素を開 発した.酸化チタンへの吸着基であるCOOH基の導入ならび に色素会合を抑制するためのコール酸誘導体の添加が効率向 上に有効であった(J. Photochem. Photobiol. A, 213, 23).

Imahoriら(京大)は,C70フラーレンとカーボンナノチューブ

(CNT)複合体の作製条件を工夫することによりC70がCNT の側面に配列し,C70からCNTへの効率的な電子移動が進行 することを示した.有機薄膜太陽電池におけるpn界面の制 御の重要性を示した点から,本手法の今後の展開が期待される

(Adv. Mater.,22,1767).

Itoら(京大)は,ポリ3-ヘキシルチオフェン(P3HT)と フラーレン誘導体(PCBM)の複合膜から構成される有機薄 膜太陽電池において,過渡吸収スペクトル法を用いた解析に より電荷発生の過程よりも電荷分離の過程が変換効率の向上 に重要であり,さらに複合膜のモルフォロジーが電荷分離効 率に大きな影響を及ぼすことを明らかにした.変換効率の向 上の点から本報告の知見は重要であると考える(J. Am.

Chem. Soc.,132,6154).

3.3 光機能性化合物

新しいコンセプトに基づいた光機能性化合物の中から,蛍 光性と微細形状制御に関するものを紹介する.

Andoら(東工大)は,励起状態における分子内プロトン移 動に基づいた高い蛍光を有するポリイミドを開発した.末端 にヒドロキシ基を有するフタルイミドを導入することでヒド ロキシ基とイミドのカルボニル基との間に分子内プロトン移 動が進行し高い蛍光を発すると解釈された.蛍光色素骨格が 存在しない材料から高い蛍光が発する現象は大変興味深く,

新 し い光 機能性材 料と し て 今 後 の 発展が 期待さ れ る

(Macromolecules,43,3594).

Ooyamaら(広大)は,カルバゾオキサゾール系ドナー・

アクセプター型色素の結晶に摩擦を与えることで蛍光強度が 増大し,熱もしくは有機溶剤の暴露により蛍光強度が減少す るという可逆的な蛍光強度の変化(メカノフルオロクロミズ ム)を発見した.単結晶X線構造解析からドナー・アクセプ ター部位が双極子モーメントを打ち消しあうように配列した 結晶状態とアモルファス状態とが外部刺激により可逆的に変 化することを明らかにした.新しい機能性蛍光材料としての 展開が期待される(Tetrahedron,66,7268).

Morishimaら(富士フイルム)は,ディジタル・ヴァーサ

タイル・ディスク・レコーダブル(DVD-R)にレーザー光を 照射して記録する際に生じる,隣接する記録マーク間の熱的 干渉を抑制するため,DVD-R用オキソノール色素の熱化学的 挙動を調べた.メルドラム酸骨格を有する色素が,熱的干渉 の根本原因である過度の熱発生を伴わずに,速やかにに熱分 解することを見出し,このオキソノール色素を用いることに

より,DVD-Rの記録マークの形状が不規則になるのを防ぎ,

高速記録適性を付与した(日写誌,73,252).

Brainardら(ニューヨーク州立大)は,2,5-ジメチルヘキ サン-2,5-ジオールや3-ヘキセン-2,5-ジオールと多価カルボ ン酸とのエステルからなる主鎖を有し,酸触媒の作用で低分 子量の断片に分断される新しいポリマーを合成した.このポ リマーに,紫外線の照射により酸を発生するヨードニウムノ ナフレート系光酸発生剤,乳酸エチル,プロピレングリコー ルメチルエステルアセテート,水酸化テトラブチルアンモニ ウムを添加してレジストを調整し,極端紫外光(EVU)露光 におけるリソグラフィー性能を評価した.露光部でポリマー の分解が起こり,線幅36 nm程度のパターンの形成に成功し た(J. Photopolymer Sci. Tech.,23,665).

3.4 J-会合体

日本化学会第90春季年会(2010)において,色素J会合体 に関する以下の報告がなされた.松本ら(横国大)は,「新規 なビスアゾメチン色素の光学特性」を報告した(日化春,3G7- 39).平塚ら(群馬大)は,「シアニン色素の会合と分子配列」

を報告した(日化春,1PB-063).尾崎ら(関学大)は,「レー ザートラッピングによるチアシアニン色素分子の表面増強ラ マン散乱」を報告した(日化春,2E1-29).小林ら(電通大)

は,「超短パルスレーザーによるPIC-J会合体の実時間分光」

を報告した(日化春,2E2-12).飯村ら(宇都宮大)は,「2光 子励起蛍光の増大を目指した有機色素会合体/金属微粒子複 合体の作製とその構造評価」を報告した(日化春,2PC-016).

川俣ら(山口大)は,「共役ケトン誘導体からなる固相膜の二 光子吸収挙動」を報告した(日化春,2C6-31).

Satoら(筑波大)は,ディスク状の銀ナノ粒子にシアニン 色素J会合体を吸着させると,励起子-表面プラズモン相互 作用による分光学的特性が球状の銀ナノ粒子を用いた場合よ り顕著に現れることを明らかにした(Bull. Chem. Soc. Jpn, 83,1052).

4. 画像入力―撮影機器

豊田堅二(カメラ技術研究会)

4.1 技術報告

第18回日本写真学会カメラ技術セミナーにおいて,手ぶ れ補正技術についての発表が3件あった.能登(キヤノン)

は,従来のピッチとヨーに加えて並進方向の補正も加え,マ クロ撮影での補正機能を向上させたシステムについて報告し た(カメラ技術,9).能登は更にデジタルカメラの手ぶれ補 正技術についての解説を行っている(レンズ設計・製造展

表 11   2010 年発売のコンパクトデジタルカメラ メーカー 機種名 発売月 メーカー 機種名 発売月 キヤノン PowerShot A495 2010 年 2 月 パナソニック DMC-FP1 2010 年 2 月 PowerShot A3100 IS 2010 年 2 月 DMC-FS10 2010 年 2 月 IXY 400F 2010 年 2 月 DMC-FX66 2010 年 2 月 IXY 200F 2010 年 2 月 DMC-ZX3 2010 年 2 月 IXY 10S 2010 年

参照

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