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九州大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2022

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

MEMS製造技術による光ファイバスキャナ駆動用微細 アクチュエータの開発

孙 , 滨

https://doi.org/10.15017/1543933

出版情報:Kyushu University, 2015, 博士(工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

(様式3) 氏 名 孫 浜

論 文 名 : DESIGNAND FABRICATION OF AN ULTRA‑THIN ACTUATOR BASED ON  MEMS PROCESS FOR SINGLE OPTICAL FIBER SCANNER 

(MEMS製造技術によ.Q光ファイパスキャナ駆動用微細アクチュエータの開発)

区 分 甲

論 文 内 容 の 要 旨

内臓の病巣と損害のイメージ取得する方法は大きく二つに分類されます。広い分解能空間(ミ リメートル)を目的とした CT MRI検査、狭い空間分解能(マイクロメートル)を目的として内

( 

視鏡検査です。特に直接内臓人体の病巣の表面を視覚化する用途においては、空間分解能の高い 内視鏡検査が有効です。しかし内視鏡検査は直接人体に掃入するため、患者に苦痛を与えます。

患者の組織精神的外傷と鎮静薬物を減らすために、小型で柔軟な内視鏡が求められています。

現在使用されている内視鏡は大きく 2種類あります。一つはイメージセンサ内視鏡、もう一 つは光学ファイパーバンドル内視鏡です。イメージセンサ内視鏡は内視鏡先端に CCDやCMOS イメージセンサを有しています。画像の分解能はこれらのイメージセンサの性能に依存しており、

広範囲・高分解能化を両立させながら、小型化を行うことは難しいです。一方光ファイバーバン ドル型は、複数の光ファイバーを結束した構造となっており、ファイパ一束の一本が一つの画像 ピクセルに相当した画像を得ることができます。極細の光ファイバー束を用いた内視鏡が開発さ れていますが、 3mm以下の内視鏡直径では高品質イメージを得ることできません。しかし 1024

( 

本の線で高品質イメージを得る際は、 3mm以上の内視鏡直径が必要です。

我々はこの問題を解決する方法として、一本のファイパーを振動させ、光を走査させる光フ ァイパースキャナ型内視鏡を提案しました。一本の光ファイパーのみで構成されているため、非 常に小型で、その光ファイバーを走査させることにより、広範囲高分解能の画像生成が期待され ます。この論文では新規的な光ファイパースキャナ内視鏡用微細アクチュエータの設計・作製・

測定に関して述べます。

我々の開発した微細アクチュエータは一本の光ファイバ一、集光レンズ、円筒形の磁石、そ して二本の微小コイルで構成されています。光ファイバーの直径は 125μ mで集光レンズは光フ ァイパーの先端に取り付けられており、円筒形の磁石(コバルトニッケル)はファイパーに取り 付けられます。その光ファイパーの周りに、二本のコイルが巻き付けられたポリイミドチューブ?

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で覆われています。二本のコイルはそれぞれ電気的に独立しており、 AC電圧をそれぞれに印可 することにより、円筒形の磁石が電磁力により振動し、結果的に光ファイバーの先端が振動しま す。印可電圧の周波数と光ファイバーと磁石の共振周波数が一致したとき、最大の走査角を得る ことができます。この研究において、微細アクチュエータの設計は二つ視点から行います。一つ は電磁気学的な視点、もう一つは機械力学的視点です。

微小アクチュエータの革新的な設計は、以下の3つの要素により実現されました:

(1)低磁場下でも電磁力の影響を与えやすい微小コイルの形状・位置の最適化;

(2)質量となる集光レンズをファイバー先端に取り付けた自由振動システム (3)円筒表面への 3Dリソグラフィシステムの開発。

まず、微小コイル設計を行いました。我々はマクスウェルの方程式を用いて、微小コイル半径・

( 

傾斜角・ピッチ・ターンを最適化しました。コイルが発生する磁場は、よりコイル半径が小さく、

また大傾斜角であり、小ピッチがより小さいときに発生します。我々のコイル作製技術を考慮し、

コイルのデザインをコイル半径0.5mm,コイル傾斜角度60°、コイルピッチ80μ,mとしました。

次にこの光ファイパーの共振周波数を調べるため、振動シミュレーションを行いました。一般的 な光ファイパースキャナでは、片持ち梁の一次共振周波数を用いられていましたが、我々の研究 においては、二次共振周波数を用いました。それは二次共振周波数の方が一次共振周波数と比較 して大きな走査角が得られるためです。シミュレーションの結果、二次共振周波数における最大 のスキャン角 4.0°を得ました。

次に 3Dリソグラフィ技術を用いて、微小コイルを作製しました。円筒型ポリイミドにUV硬化

( 

樹脂を塗布し、 3Dリソグラフィにて円筒型曲面に微小な切り欠きを形成し、その切り欠きに導 線を巻き付けることで微小コイルを作製しました。この 3Dリソグラフィシステムは lμ,mピッ チの露光精度を有しており、高精度に切り欠きを形成することが可能です。導線は75μ,mの銅線 を使用し、 60。の傾斜をつけポリイミドチューブに巻き付けました。

最後に、各部品を組み立てた後、ハイスピードカメラを用いて、共振時の光ファイバー先端の 変位測定を行いました。コイルに lVppのACを印可した時、一次共振周波数では85.7μmの変 位、二次共振周波数では 125.3μm先端変位量を得ました。この変位から走査角を算出し、この結 果に関して考察を行いました。

以上のように、光ファイパースキャナ微細アクチュエータの設計・作製・評価を行いました。こ の微細アクチュエータは、内視鏡だけでなく、様々なマイクロマシンに応用されることが期待で きます。

参照

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