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視覚情報記号論レジメ 3

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Academic year: 2021

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視覚情報記号論レジメ 3

名古屋市立大学2016年度講義 久木田水生

1 視覚による世界の認知

人間は視覚によって最も多く,外界についての情報を得ていると言われている.外界からの光刺激は 眼球の奥の網膜にある受容体で受け止められ,その刺激が受容体によって神経信号に変換され,視神経 を通じて大脳に伝えられる.大脳において視覚情報の処理を行っているのは視覚野と呼ばれる領域であ る.視覚野では網膜から伝えられた信号を色,形,動きなどの情報に変換して外界の像が構築される.視

覚野は V1,V2 などと呼ばれる下位領域に分類され,それぞれが特定の情報処理機能を持ち,互いに情

報伝達を行っていると考えられている.

外界の情報は二次元の網膜に投射されるため,そこから大脳で世界の三次元の情報を完全に復元する ことはできない.そのために脳は様々な情報復元のための前提を使っている.

2 視覚と意味

脳において構築された視覚像には様々な「意味づけ」がなされる.例えば視覚像の中の特定の部位を 一つの物体として認識する,ある物体が他の物体より遠くにあると認識する,物体の大きさを認識する,

物体の動きを感知するといったことは脳による視覚像の意味づけによっている.またそれと同時に脳は 視覚像に対して様々な補完を行っている.例えば目の構造上,視野の中には盲点という見えていない領 域ができるのだが,私たちは通常,盲点を認識していない.それは脳が盲点を補っているからである.例 えば下の図の黒丸を左目で見ながらこの紙を前後に動かしてみよう.左の大きな黒丸がある距離で見え なくなる.しかしながら視野の中には欠落があるようには思えない.これは脳が盲点の周辺の視覚情報 から盲点の部分の情報を補っているからである.

参照

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