シンポジウム
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The 67th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Health
S4-2
多職種で取り組む母子と家族のための周産期メンタルヘルス
山下 洋
九州大学病院 子どものこころの診療部
周産期メンタルヘルスにおいて母子と家族の関係性の問題のアセスメントと支援は主要な課題の一 つである。周産期はライフステージを通じて関係性発達の最早期にあたり産後うつ病など養育者のメ ンタルヘルスが絆形成の過程に与える影響は看過できない。
九州大学病院では、総合周産期母子センターと子どものこころの診療部の連携によるリエゾン・コ ンサルテーション・サービスである「母子メンタルヘルスクリニック」をいち早く開設し継続している。
周産期メンタルヘルスの臨床実践では、赤ちゃんの要因、養育者の要因、赤ちゃんと養育者の関係性 という3つの視点から事例の定式化を行う。赤ちゃんに関わる小児医療スタッフ、お母さんに関わる 周産期および精神保健スタッフそれぞれが3つの視点から情報を共有できると養育困難状況の見立て と支援の糸口が見えてくる。
周産期においてはお母さんの視点から、赤ちゃんに対してどのような絆の感情‐ボンディングを持っ ているかを理解し支援することは重要である。周産期に不安や抑うつ感が強いお母さんでは、出産や 赤ちゃんとの出会い、育児の体験を楽しむことが難しく、懸命な子育ての一方で自責感や不全感が深 まっている場合も多い。母子と家族に関わる多職種のスタッフが、お母さんが抱えるマイナスの感情 もありのままに傾聴する共感的な態度を共有することが支援関係のスタートとなり、継続的にサポー トを提供していくことが周産期の危機的状況を乗り切るためのセーフティーネットとなる。
コロナ禍によって顔の見えるつながりが築きにくい現在の状況こそ多職種連携のネットワークの情 報共有によるきめ細かな見守りと支援が求められている。
シンポジウム4 座長:永光信一郎(久留米大学医学部小児科学講座)
井原健二(大分大学医学部小児科学講座)
周産期メンタルヘルス
Presented by Medical*Online