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2. 座標と仮定および記号 2.1 座標

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Academic year: 2021

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(1)

応力法による平面骨組の自由振動解析の定式化

日大生産工 ○川島 晃

1. はじめに

応力法は、荷重と材端応力の関係を支配方程式 とするため振動解析には不向きであった。支配方 程式の数値計算法に一般逆行列を用いることに より、古典的な応力法のように不静定骨組を静定 基本形に改造する必要がなくなる。本報では応力 法研究

1)~3)

の成果をもとに、変形の適合条件を 付帯条件とする自由振動解析の定式化を述べる。

2. 座標と仮定および記号 2.1 座標

全体座標 x

1

x

2

(図1(a))と部材座標 y

1

y

2

(図1(b))はいずれも右手系に設定する。

2.2 主な仮定

1) 本報で取り扱う対象は直線材で構成された 平面トラスと平面ラーメンで、部材はヤング 係数 E をもつ。

2)断面の重心は y

1

軸上にあり、断面の主軸は

2 3

y , y 軸(図1(b))に一致している。

3)荷重は節点に作用するものとする。

2.3 記号

N

:部材 (p) の材端が接続する節点名(=

A,B

x

(N)

:全体座標の原点 O に対する位置ベクトル

2(p) 1(p)

, a

a :部材のベースベクトル(図1(b))

(p)

:部材の材長(図2)

(p)

:部材の伸縮

(N,p)

: 部材の独立な材端応力 m

(A,P),

m

(B,P)

, n

(P)

(図2)を成分とするベクトル

 :応力ベクトル( 

(N,p)

を成分とするベクト ル)

p)

(N,

:部材の独立な変形 

(A,p)

, 

(B,p)

(図3)

および  

(p)

を成分とするベクトル

 : 

(N,p)

を成分とするベクトル(系全体の変形

図1 座標

図2 部材の力学的諸量

図3 部材の幾何学的諸量 ベクトル)

p)

(N,

:部材の材端たわみ角 

(A,p),

(B,p)

および 材端変位 u

(A,p),

u

(B,p)

(図 3)を成分とす るベクトル

(N,p)

を成分とするベクトル(系全体の節 点変位ベクトル)

B

(p)

:部材の力学的関係を表すマトリックス

Fundamental Formula of Free Vibration Analysis of Plane Frames using the stress method

Akira KAWASHIMA

−日本大学生産工学部第43回学術講演会(2010-12-4)−

― 117 ―

4-32

(2)

B :系全体の力学的関係を表すマトリックス Q:部材と節点の接続関係を表すマトリックス

I

(p)

:断面の主軸に関する断面二次モーメント A

(p)

:断面積

H

(p)

:部材の柔性マトリックス H :系全体の柔性マトリックス

D :系全体の釣合マトリックス(= Q BM

(p)

:部材の質量マトリックス(consistent

mass matrix(付録1))

M :系全体の質量マトリックス(付録1) ) 肩付添字 T:マトリックスとベクトルの転置 なお、時間tは混乱しない範囲で省略する。

3. 基本関係式 3.1 力の釣合式

部材 (p) の独立な材端応力ベクトル 

(N,p)

を全 体座標で表し m

(A,P),

m

(B,P),

n

(A,P),

n

(B,P)

とすると、 表 1の関係を得る。表1中の b

(p)

は、

(p) (p)

(p)

1

a

b  (1) 表1は次式で表す。

m

(N,P)

B

(p)

σ

(N,P)

(2) ここに、

,

]

T

[

(A,P) (B,P), (A,P), (B,P)

P)

(N,

m m n n

m  (3)

σ

(N,P)

 [ m

(A,P),

m

(B,P),

n

(P)

]

T

(4)

P)

m

(N,

が節点(N)に及ぼす力のモーメントを m

(N)

および力を n

(N)

とすると、釣合式は部材と節 点の接続マトリックス Q を用いて式(5)で表せる。

σ σ D B

m  Q  (5) ここに、 B は表1の行列 B

(p)

を対角項に並べた

マトリックスである。

]

T

, , , ,

[ m

(1)

n

(1)

m

(2)

n

(2)

m  (6)

  [ 

(N,1)

, 

(N,2)

,  ]

T

(7) 3.2 幾何学的関係式

部材 (p) の独立な変形ベクトル 

(N,p)

と材端変 位ベクトル 

(N,p)

の関係は式(8)で表せる。

P) T (N, (p) P)

(N,

B θ

τ  (8) 式(8)において、

(P) T P), (B, P) (A, P)

(N,

 [  ,    ]

τ (9)

表1 部材の力学的関係

(枠内:マトリックス B

(p)

p) T (B, p), (A, p), (B, p), (A, p)

(N,

 [ θ θ u u ]

 (10)

節点(N)の節点角を 

(N)

、節点変位ベクトルを

N)

u

(

としてまとめて  で表すと、幾何学的関係式 は次式で表せる。

T

)

T

( B D

τQ  (11) ここに、

τ [ τ

(N,1)

, τ

(N,2)

,]

T

(12)

2), T (2) 1)

(1)

, , , ]

[  u

(

u

(

 (13)

3.3 構成式

部 材 の 変 形 ベ ク ト ル 

(N,p)

と 応 力 ベ ク ト ル

P)

σ

(N,

の関係は、弾性曲線式より式(14)で表せる。

P) (N, (p) P)

(N,

σ

τH (14)

 

 

 

 

 

 

(p) 0 (p)

0

0 (p)

(p) (p) (p)

0 (p) (p) (p)

(p)

(p)

EA 3EI

6EI

6EI 3EI

H (15)

式(15)は部材全体にわたってまとめると、

τ (16) 上式の H H

(p)

を対角項に並べた行列である。

4. 変形の適合条件式

釣合式(式(5))の一般解は D のムーア・ペン ローズ一般逆行列を D

とすると、

σD

m  ( I - D

D )  (17) である。ここに、右辺の I は単マトリックス、  は任意ベクトルである。

― 118 ―

(3)

式(17)の力学的内容は次の通りである。

1)右辺第1項 D

m は力の釣合のみ満足する 解(特解)である。つまり、骨組を剛体と見 なしたときの応力を表している。

2)第2項 ( I - D

D )  は自己釣合応力(荷重 0

m  の解:余力)であり、変形の適合条件 を満たすための応力を表している。

)

( I - D

D の独立なr個(不静定次数)の列ベ クトルで作るマトリックスを G とする。  はそ の任意性より γ に置き換えると次式が成立する。

β D D -

I

) 

( (18-1) ここに、

g

1

, g

2

, , g

r

G   (18-2) 変形の適合条件は、(補)仮想仕事の原理より 次式のようになる。

G

T

τ0 (19) 式(19)に構成式(式(16))を代入すると、適合条 件式は次式で表せる。

G

T

H    (20) つぎに、式(11)の一般解は D のムーア・ペンロ ーズ一般逆行列を D

とすると、

  ( D

)

T

  ( I - DD

)  (21) 上式右辺の I は単マトリックス、  は任意ベク トルである。

式(21)の力学的内容は次の通りである。

a)第1項 ( D

)

T

 は特解であり、適合条件(式 (19))および次節で定式化する自由振動解を 満足する応力ベクトル  より求まる。

b)第2項 ( I - DD

)  は、変形 τ0 の解(余 解:構成式(式(16))に無関係な初期ひず みや熱ひずみによる解)であるので省略する ことにする。よって、節点変位ベクトル 

  ( D

)

T

  ( D

)

T

H (22) 5. 応力法による自由振動解析の定式化

多自由度系の自由振動方程式は、次式で表せる。

M θ  

(t)

D

(t)

0 (23) この連立2階微分方程式の解は振幅マトリッ

クス Γ 、固有振動数  とすると次式で表せる

4

。  

t

 e i t (24)

  

t

  

2

 e it   

2

t

(25) 式(25)の右辺 

t

に式(22)を代入する。

t

 

  

2

( D

)

T

H

(t)

(26) 式(26)を式(23)に代入すると、応力法による自 由振動方程式は次式で表せる。

 

2

M ( D

)

T

H

(t)

D

(t)

0 (27) ここに、変位の自由度を n とすると M は(n

×n)のマトリックスである。また応力数をmと すると、 D は(n×m)のマトリックス、 H

(m×m)のマトリックス、 

(t)

m 次元ベクト ルである。

ⅰ)静定構造の自由振動方程式

静定構造(n=m)では自由振動方程式(式(27))

を直接解ける。

ⅱ)不静定構造の自由振動方程式

不静定構造(n<m)では、式(27)は変形の適 合条件(式(20))を付帯条件として解く。つまり、

式(20)の 

t

を付けて部分マトリックス表 示する。

0 σ 0

H D M H

G D

 

 

 

 

 

 

 

 

(t) T 2

T

) (

   (28)

ここに、 G (式(18-1,2))のランク r  m - n ある。つまり、式(28)の[]内は(m×m)のマ トリックスである。

式(28)は次のように記号化する。

n) - m r m) ( T (r

m) (n m)

(m

) (

~

 

 

 

H G

D

G    (29-1)

n) m r m) (

(r

m) T (n m)

(m

} ) (

~ {

 

 

 

 

 

0 H D M

M        (29-2)

上式の下付()内はマトリクスの大きさを表す。

式(28)は式(29-1,2)を用いて、

― 119 ―

(4)

( G ~ -

2

M ~ ) σ0 (30) ここに、添字

t

は省略している。

釣合マトリックス D

(nm)

と適合マトリックス

m) T

)

(r

( G H

で構成される ~

(m m)

G

は非特異(行列

G ~  0 )である。つまり、式(30)は標準固有 値問題に変換できる。

A     (31) ここに、

2

1

-

~ 1

~

 

G M ,

A (32) σ を式(22)に代入し、変位モード  が求まる。

6. まとめ

以上、応力法による骨組動特性の分析に向けて、

応力モード σ による(線形)自由振動解析の定式 化を示した。存在応力を考慮した(非線形)自由 振動解析の定式化は次報で述べる。

参考文献

1)川島 晃:変位法および応力法による立体骨組の構 造解析に関する研究、日本大学学位論文、2006.3

2)川島 晃、花井重孝:一般逆行列に基づく応力法に

よる立体トラスの有限変位応力解析、日本建築学会 構造工学論文集、Vol.54B, pp241-250,2008.3

3)川島 晃、花井重孝:一般逆行列に基づく応力法に

よる平面骨組の幾何学的非線形解析、日本建築学会 関東支部審査付研究報告集5、pp.49-52、2010.3 4)川井忠彦著:マトリックス法振動および応答-コンピ

ュータによる構造工学講座Ⅰ-4-B、日本鋼構造協会 編、培風館、1971.2

付録 質量マトリックス

M

(p)

M

について

付図1と付図2は、力学的諸量と幾何学的諸量を示す。

p), 2(A, p), 1(A, p), (B, p), (A, p)

(N,

 [ m m n n

m

*

2(B,p)T p),

1(B,

n ]

n

(付 1)

p), 2(A, p), 1(A, p), (B, p), (A, p)

(N,

 [   u u

*

p) T 2(B, p),

1(B,

u ]

u

(付 2)

p) (N, (p) p)

(N, *

*

M

m    

(付 3)

ここに、部材(p)の密度を

として

p) (p)

(p)

A

w   

(付 4)

の記号を使うと、

M

(p)

次式4)となる。





























70 . 9

3 0

1 70

0 9 35 13

6 0 0 1 3

1 210

0 11 420

( 0 13 105

420 ( 0 13 210 0 11 140

( 105

(

(p) (p)

(p) 2 p)

(p)

p) 2 (p)

2 p) p)

w

sym

M

(付 5)

式(付3)を全体座標で表す。

m

(N,p)(式(3))

の 成分 n

(N,p)(N

A,B) 2(p)

1(p)

, a

a

(図 1(b))を用いて、

p) 2(N, 2(p) p) 1(N, 1(p) p)

(N,

a n a n

n  

(付 6)

同様に、式

(付 2) 

*(N,p)の成分

u

(N,p)(1,2)は式 (10))

の成分 u

(N,p)を用いて

T (N,p) (p)

p)

(N,

( )

u

a

u

(付 7)

式(付 6)と式(付 7)より

m

(N,p)

B

*(p)

m

*(N,p)

(付 8)

T (N,p) (p) p)

(N,

( ) 

   

*

B

*

(付 9)

式(付

8)と式(付 9)において、

) 6 6 ( 0 0 0 0 1 0

0 0 0 0 0 1 (p)

2(p) 1(p) 2(p) 1(p)

 

 

a a a

B a

0 0 0 0

0 0 0

0

* (付 10)

ここに、0

[0,0]T

(付 11)

式(付 8)と式(付 9)を式(付 3)に代入する。

p) T (N, (p) (p) (p) p)

(N,

B

*

M ( B

*

)   

m

(付 12)

上式を部材全体に亘ってまとめると質量マトリック

M

が得られる。

付図1. 力学的諸量

付図2. 幾何学的諸量

― 120 ―

参照

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