卒業生の近況報告について 横須賀市教育研究所 教 育相談室
著者 橋場 由紀
雑誌名 東京家政大学附属臨床相談センター紀要
巻 6
ページ 87‑88
発行年 2006
出版者 東京家政大学附属臨床相談センター
URL http://id.nii.ac.jp/1653/00010036/
東京家政大学附属 臨床相談センター紀要 第6集
卒業生の近況報告について
横須賀市教育研究所 教育相談室
橋 場 由 紀
私は平成14年3月に大学院を卒業し、4月より 埼玉県内の公立中学校に「さわやか相談員」とし て2年間勤務しました。その後、横須賀市教育研 究所の教育相談員として3日、海老名市青少年相 談センターの学校訪問相談員として2日勤務し、
現在に至っています。
現在の仕事内容には、教育研究所における教育 相談員としての勤務と学校訪問相談員の勤務の2 っがあります。前者は市内の小・中学生やその保 護者に対するカウンセリング業務が中心で、子ど もに関しては面接、学習支援まで、その子どもの 発達水準に合わせ、見通しを立てて対応していま す。保護者や担任の先生ばかりでなく、他機関と の連携や紹介なども状況に応じて子どもへの援助 へつなげています。当機関でよく取り扱うケース は、不登校や発達障害などですが、実は発達遅滞 であったり、神経症や精神病であったりと面接す ることで始めて分かることがほとんどです。また、
虐待や自傷行為といった相談も増えています。と ころで、保護者の中には、精神的な問題、経済的 な困難、養育不安や家族・夫婦の問題などを抱え ている方も少なくありません。例え、子供の問題 であっても保護者への対応と支援も欠かせない仕 事となっています。さて、私が施行している心理 査定には、投影検査法と知能検査の2つです。特 に、知能検査では発達障害を初め、ただIQを算出 するのみでなく、その子供たちが普通学級での対 応が可能か、特殊学級をすすめた方が良いのか、
それとも養護学校で十分かなどを判断をし、その
判断材料を学校側や保護者、他機関等に情報提供 する事もあります。とても忙しい現場で、一日に 7ケース(1ケース約50分)の相談が入ることも ありますが、理解があり、経験豊富な同僚や上司 に囲まれて、心理士としては、刺激的で恵まれた 環境で勤務をしています。
後者は週に1日、決められた市内の小学校に赴 き、保護者や先生方からの相談を受けます。小学 校専門のスクールカウンセラーという立場です。
相談は不登校、発達障害、養育不安、さらには虐 待傾向などの内容が多いようです。また、「特別支 援教育」を担う役割も与えられ、発達障害等を疑 われる児童の授業観察に行き、学級集団の中で勉 強についていけるか、表情やしぐさはどうか、多 動がないか、集中力はあるか、友達関係ができて いるか、掲示物の字や絵は年齢相応なのか…等を ポイントにおいて観察を行い、今後どのように対 応していったら良いのかなどのコンサルテーショ
ンも行っています。さらに、小学校の先生方への 講義をすることも要求されてきます。主に、学校 現場で問題になっているテーマを取り上げる事が 多く、今年度は、「軽度発達障害について」という テーマで実践に即した具体的な話しを行い、実際 に困っている事例を提出し、それについての状況 を整理したり、役割分担を考えたりなどの対応策 を提案などもします。学校訪問相談員の仕事は即 時性と柔軟性が要求されるので週1日といえども、
緊張感と高い専門性や経験が求められます。今で こそ、この仕事に慣れてきましたが、最初の頃は、
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橋場 由紀