第 27 回鋼構造基礎講座
鋼橋の維持管理
―― 維持管理の現況と今後のあり方 ――
平成 26 年 12 月
土木学会 鋼構造委員会
鋼構造継続教育推進小委員会
ま え が き
近 年 、土 木 学 会 内 で は 技 術 者 の 継 続 教 育 の 必 要 性 が 強 く 認 識 さ れ 、具 体 的 な 継 続 教 育 プ ロ グ ラ ム が 策 定 ・ 実 行 さ れ 、 成 果 を あ げ つ つ あ り ま す 。 最 新 ・ 最 先 端 技 術 に 関 し て は 鋼 構 造 委 員 会 の 小 委 員 会 で 調 査 研 究 が 行 わ れ 、 委 員 会 活 動 中 の 中 間 報 告 あ る い は 終 了 後 の 活 動 報 告 と し て シ ン ポ ジ ウ ム 等 で 紹 介 ・ 報 告 さ れ CPDポ イ ン ト と し て 継 続 教 育 に 活 か さ れ て お り ま す 。し か し 、こ れ ら の 小 委 員 会 活 動 は 比 較 的 専 門 性 が 高 く 、 シ ン ポ ジ ウ ム の 内 容 も 開 発 研 究 的 な 要 素 が 多 い こ と か ら 、 中 級 ・ 上 級 技 術 者 を 対 象 と し た 継 続 教 育 プ ロ グ ラ ム と 位 置 付 け ら れ ま す 。
一 方 、初 級・中 級 技 術 者 や 上 級 技 術 者 で も 専 門 分 野 外 の 基 礎 技 術 を 習 得 す る た め の 継 続 教 育 を 目 的 と し た 講 習 会 は 残 念 な が ら 意 外 に 少 な い の が 現 状 で す 。 こ の よ う な 背 景 か ら 、鋼 構 造 委 員 会 で は 鋼 構 造 継 続 教 育 推 進 小 委 員 会 を 設 置 し 、 若 手 技 術 者 お よ び 、 今 ま で 当 該 の ト ピ ッ ク を 専 門 と し て い な い 技 術 者 を 対 象 に 基 礎 的 な 講 習 会 を 実 施 し て ま い り ま し た 。
そ し て 今 回 、鋼 橋 の 維 持 管 理 に 関 す る 基 礎 的 な 理 解 を 深 め て い た だ く こ と を 目 的 と し て 、 第 27 回 鋼 構 造 基 礎 講 座 「 鋼 橋 の 維 持 管 理 - 維 持 管 理 の 現 況 と 今 後 の あ り 方 - 」 を 企 画 い た し ま し た 。
本 基 礎 講 座 で は 、鋼 橋 の 損 傷 メ カ ニ ズ ム 、維 持 管 理 の 実 情 や 最 新 技 術 の ほ か 、 今 後 の 動 向 に つ い て も 紹 介 い た し ま す 。 講 師 は い ず れ も こ の 分 野 に 精 通 さ れ て お ら れ る 専 門 家 の 皆 様 で す 。
本 講 座 が 、若 手 技 術 者 の 方 々 や 、鋼 構 造 物 の 設 計 ・ 製 作 ・ 施 工 に 携 わ ら れ る 方 々 に と っ て 有 意 義 な も の と な る こ と を 切 望 し て お り ま す 。
平 成 26年 12月
鋼 構 造 継 続 教 育 推 進 小 委 員 会 委 員 長 勝 地 弘
目 次
1. 鋼橋の損傷メカニズムについて
··· 1
山田健太郎(名古屋大学 名誉教授)(中日本ハイウェイエンジニアリング名古屋㈱ 顧問)
2. 鋼橋における維持管理の具体的な流れ ··· 13 稲葉尚文(中日本高速道路㈱)
3. 鋼橋における点検・調査・健全度評価について ··· 27 山口恒太(パシフィックコンサルタンツ㈱)
4. 鋼橋の補修補強の設計・施工について ··· 35 小西日出幸(日本橋梁㈱)
(一社)日本橋梁建設協会 設計小員会副委員長
5. 維持管理の課題と今後の動向について ··· 55 三木千壽(東京都市大学 副学長・教授)