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本書の基本的立場 は第 1 , 2 章で論 じられている。

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●図書紹介●

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本書 は監修者である粂野豊,花村春樹両氏の他 1 4

名の研究者 と養護学校の教貞によるものである。本 書は, タイ トルにあるように障害者の教育を人間学 的立場か らとらえようとしているところに特徴があ る

本書の基本的立場 は第 1 , 2 章で論 じられている。

第 1 章では 「 障害者教育の人間学‑ その基本的な 見方 ・考え方」 と題 し,本書の支柱 となる考え方を 事例 に基づ きなが ら論 じてお り,それは 「 障害者で ある前に人間である 」 という言葉に集約 されている。

続いて 「 第 2 章 視座‑ 分かち合 う 『 生』におい てでは,人間学的視座 として障害のある人 と分かち 合 う 「 生」 についての見方 ・考え方について論 じら れている

本書では,この第 1 , 2 章での基本的な 考え方 ・立場が各章で一貫 して維持 されている。

本書は全 8 章か ら成っているが,第 3 章以降の構 成 と概要は以下の とお りである。「 第 3 章 障害者 教育の歴史的歩み」では , 福祉 か ら教育へ 」 の観 点か ら障害者教育の歩みについて述べ られている。

「 第 4 章 障害者へ の教 育活動‑ その現状 と課 題」では,盲 ・聾 ・養護学校,特殊学級,通級 によ る指導,通常の学校 における教育について概観 した 級,障害児 ・者教育の課題 を七つ捷示 している。「 第 5 章 障害者への教育活動‑ その内容 と方法」で は,主に,障害種別にその内容 と方法を説明 してあ

り,各種の障害に対する理解 を深めることがで きる。

「 第 6 章 障害者のスポーツ競技の人間学 」 では, 障害者のスポーツ競技 について,パ ラリンピックや スペ シャルオリンピック等 を取 り上げなが ら,その 社会的意義 ・機能お よび今後の課題 を指摘 している。

「 第 7 章 諸外国の障害児 ・者教育」では,アメリ

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図書紹介

カ,イギ リス,スウェーデ ンの障害児 ・者教育の史 的発達や現行の制度が紹介 されてお り,わが国の障 害児 ・者教育の課題 を比較教育学的観点か ら捉 え直 すのに役 立つ。「 第 8 章 障害者教育の充実 ・発展 に向けて 」 では,国際的動向等 を踏 まえたうえで, わが国における障害者教育の課題 と指導者に求め ら れる資質について言及 している。

全体的にみて,今 日の障害児 ・者教育に対するあ るべ き考え方,現状や課題が網羅 されてお り,障害 児 ・者教育関係者にとって資するところの多い図書 である。また,本書の執筆者の多 くがスポーツ ・体 育関係者であるため,この分野に関する指摘が随所 にみ られるところにも,これまでの障害児 ・者教育 関係図書にみ られない特徴がある。障害児 ・者の教 育 については,教育的側面のみで はな く,彼 らの

「 生活の質 」 ( QOL) の向上が重要であ り,彼 ら が人生を心豊かに生 きがいを持って生 きていけるよ うにすることが大切である

スポーツを含めた余暇 の活用等は重要な課題 となってお り,その意味で, この点を各所で取 り上げている本書は,障害児 ・者 教育に携わる方に是非一読することをお勧め したい 本である

なお,本書刊行後の 2 0 0 2 年に,就学基準 に関わる 学校教育法施行令 2 2 条の 3 が改正 された。本書で該 当箇所 を読む際にはこの点にご留意 されたいことを 付言 してお く。

( 上越教育大学 河合 康)

●中央法規出版, A5 判 ,3 0 6 頁 ,3 , 0 0 0 円( 本体)

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