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Academic year: 2021

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【 4 】

氏 名 トラン クアン ホアン アン 学 位 の 種 類 博 士 (工学)

学 位 記 番 号 第 5 2 7 号

認 定 課 程 名 防衛大学校理工学研究科後期課程 学 位 授 与 年 月 日 平成28年8月19日

論 文 題 目 A study of cascading failures on complex networks (複雑ネットワーク上でのカスケード故障に関する研究) 審査担当専門委員 (主査) 九 州 大 学 教 授 櫻 井 幸 一

慶 應 義 塾 大 学 教 授 天 野 英 晴 大 阪 大 学 教 授 萩 原 兼 一

審 査 の 結 果 の 要 旨

本論文では、電力・交通・インターネットなどの社会基盤システムにおいて、低頻度で はあるが大被害を引き起こす事故や攻撃への対策を目的に、複雑ネットワークにおける、

振る舞いが連鎖的に伝搬するカスケードダイナミクスを研究している。著者は、故障の現 象解析・影響規模の評価、被害抑制のためのノード選択排除などの既存研究を発展させて、

ネットワークの堅固化と故障の抑制・影響緩和に関する四つの手法を提案し、その特性と 効果を解析している。さらに、より現実的な重み付きネットワークをモデルとして、航空 ネットワークにおけるカスケード故障を、公開された実データを用いて解明している。

その結果(1)コアペリフェリネットワークは、高い堅固性を実現するが、ネットワーク 構築がはじめから自由に与えられた環境に制限される(2)リンク張り替え法は、堅固性 強化に効果的であるが、ネットワークの位相構造に影響を及ぼす(3)ルーチィングによ る制御負荷分散は、ネットワーク位相とフローへの影響なしに堅固性を強化できるが、全 ノードへの配分が必要となる(4)リスク共有法は、ネットワークの位相構造とフローを 維持したまま堅固性を強化できるが、耐性パラメータが小さい事例には適しない、という 各提案の特性と限界とを、数理モデル解析と数値シミュレーションにより明らかにした。

また、航空ネットワークにおいては、国内網と国際網におけるカスケード故障に対する脆 弱性を比較し、その違いを明らかにするとともに、偶発的な機能停止には堅固なネットワ ークであっても、故意の攻撃障害には脆弱であることを示した。

以上、本研究は、複雑ネットワークにおけるカスケード故障の特性と構造を解明し、こ

(2)

れを抑制・緩和できるネットワークの構築と変形改善手法を提案し、計算機シミュレーシ ョンで評価検証した。これは、カスケード故障に対する数理工学的手法の有効性を示した 結果であり、今後の安全・安心な社会基盤ネットワークの構築への応用において大きな意 義を有するものである。よって、学術的価値は高く博士(工学)として合格と判断した。

参照

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