• 検索結果がありません。

「日本事情」のオ リエンテーシ ョン教育 と しての意義

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "「日本事情」のオ リエンテーシ ョン教育 と しての意義"

Copied!
9
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

秋 田大学教育文化学部教育実践研究紀要 第211999

「日本事情」のオ リエンテーシ ョン教育 と しての意義

一複数の授業形態の実践を通 じて

‑ †

宮本 律子 * 秋 田大学教育文化学部

松岡 洋子 ' . 秋田大学教育文化学部非常勤講師

秋田大学で実施 している二種類 の日本事情 の講義 および,同様の講義を実施す る他大学 との合同合宿講義 の実践報告を し, このような複数 の形式 による日本事情が今後,留学生 のみな らずすべての学生 にとって,大学での学習や研究へのオ リエ ンテーション教育 の視 点か ら効果が高 いことを論ず る.

キーワー ド:オ リエ ンテーション教育, 自己 と他者,異文化 コ ミュニケーション,知識 と 実践 の統合

0.

は じめに

「日本事情」 の授業 とはどのような ものか.一般 には,外国人留学生を対象 に 「 講義形式」

「 討論形式

「作業形 式」 な どの授業形態 によ り, 日本 に関す る知識 の注入 あるいは理解 ・認識 ・適応 の促進な どを目的 として行われている.そ こで扱 わ れる内容 は日本あるいは,異文化理解 に関す るあ ら ゆるテーマである.細川

(1994)

は 「日本事情」 の 目的を日本および日本人 についての理解 と,それに 対す る意見の表現力の習得だ と述べている.

授業内容 と受講対象 により二種類 に分類 す ると, ひとつ は留学生を対象 とし, 日本 ・日本人を理解 し 学習 ・研究生活を送 るために必要 な基礎知識 を養成 す るものである.留学生 は学習 ・研究活動 に必要 な 分析九 思考力などの ほか, さらに日本人学生 と同 等 に学 び日本 に適応す るための日本語能力 と日本 に ついての基礎的な知識 が求 め られる.日本語能力 は 多 くの場合,入学以前 にある程度習得されているが,

19991

22日受理

千Ni hon川OaSanOr l e nt at i onPr ogr am

‑A Cas eSt udyofMul t 1 ‑ me t hodCl as s e s‑

*

Ri t s ukoMI YAMO

T

O,Fac ul t yofEducat l Onand HumanSt udl e

S

,Aki t aUni v e r s l t y,Aki t a

**

YokoMATS UO KA,Fac ul t yofEduc at l Onand HumanSt udl e

S

,Akl t aUnl Ve r S l t y,Akl t a

日本 についての知識習得の機会 はきわめて少 ないの が実情である.「日本事情」 の授業 はその機会 を提 供す る場 として機能す る.

もうひとつは,留学生 ・日本人学生双方 を対象 と す る,異文化 コ ミュニケーションを中心 テーマとし た 「 交流型」授業である.受講生同士 の交流を通 C, 相互理解, および自文化の客観的把握 を図 るもので

ある.授業 は, ロールプ レイ, 討論, デ ィベ ー ト, 共同作業などを中心 に展開 され,その中か ら異文化 自文化 についての意識が高 め られて い く.そ して, 自己発見 他者 との人間関係 の作 り方 の習得などに つなが ってい くのである.

「日本事情」 は一般 に新入生が受講対象で,上で 述べたような授業 の内容か ら見て,大学での学習 ・ 研究のためのオ リエンテーション的な機能 を果 た し ていると考え られ る.本稿では,秋田大学 において 実践 されている 「日本事情」 の通常授業 と,今年度 新 しい試み として行 った複数大学参加の 「日本事情

合同合宿をそれぞれ概観 し

,

「日本事情」 のオ リエ ンテーシ ョン教育 としての意義 について,相互の関 係 を視座 に考察を進 める.

1.

大学における 「日本事情」の位置付 け

「日本事情」 はどのような経緯で大学の授業 とし

(2)

て設 置 されたのだ ろ うか.大学 の授業科 目 と して

「日本事情」が登場 したのは, 昭和

35

年 の留学生教 育制度の改正時である.昭和

37

年,文部省大学学術 局長か ら国公立私立大学学長宛 に出された 『 外国人 留学生の一般教育履修 の特例 について』 という通達 には 「 外国人留学生 は, 日本語科 目を外国語単位 と して振 り替えることがで きる.外国人留学生 は, 日 本事情 を一般教育科 目の単位 として振 り替 えること がで きる

.

」 と記 されて いる.すなわち

,

「日本事情

は,留学生のための特例措置的な意味合 いで設置 さ れた科 目とい うことであ る.

現在,秋田大学では履修科 目を教養教育科 目,塞 礎教育科 目,専門教育科 目の

3

つ に区分 して い る.

「日本事情」 は教養教育科 目の中 の 「目的 ・主題別 科 目」群 「 地域社会論」 とい うカテゴリーの中に位 置付 け られている.

秋田大学の教養教育科 目は 「 学生 に,幅広い知識 と教養や総合的に考える力を身 につけさせ るために 設定 された ものである 」 ( 『 平成

10

年度教養基礎教育 学習案 内』 よ り引用).最近 の流 れ で は中等 教 育 ( 高校)か ら高等教育への橋渡 し的役割 を求 め られ

† てお り, これ は,学生 の中等教育 までの受動的な学 習態度を改め,大学に適応させるためのオ リエンテ一

・ ション的な教育を教養教育が行 うべ きだ という考え 方である.

以上 のような ことをまとめると

,

「日本事情」 は 幅広 い知識,教養,総合的 に考 え る力等 を養成 し, 大学教育 に適応させる目的で行われる,オ リエンテー

シ ョン教育的役割 を有す る科 目のひとつ と位置付 け られ る.その対象 は,留学生だけでな く, 日本人学 生 に も拡大 されている.

2.

「日本事情

Ⅰ・

」 ( 担当 :宮本)の実践

2.1

日的

筆者 は

,1993

年度か ら, それまで留学生のみが対 象だ った日本事情 を,留学生 と日本人学生の混成 の クラスに変え,異文化交流 の実践の場 と位置づ けて 実践 して きた1

).6

年間 の実践 を通 して, 本講義 の 目的は変わ っていない.すなわち 「 異なる文化背景 を持つ学生が交流す ることによ り, 自分 の社会や文 化,思考 ・行動様式 などを客体化で きるようになる こと」である.これには,例 えば,国 と国の文化 の 相違点,共通点 に気づ くとい う,一般的に 「 異文化 差」 ととらえ られていることも含 まれ るが, さ らに

広義 の 「 文化」 を視野 に入れ,性差,出身地 の文化 や言語の差,年齢差, などの 「 文化」の違 いに も気 づ き, ひいては 「自己」 と 「 他者」 の認知,すなわ ち個人 とい う文化 の認知 ということまでを含んでい る.

2.2

受講学生 日本事情

(

1

期)

総数

43

名.うちわけは,留学生

13

名 ( 学部

1

6

名, 日研生 ・ 科 目等履修生

7

名, 国籍 はマ レイ シア

4

名,中国

5

名, アメ リカ

3

名, オース トラ リア

1

名), 日本人学生

30

名 ( 学部

1, 2

年生, 工学資源 学部 ・鉱山学部

9

名,教育文化学部 ・教育学部

13

名, 医学部

8

名)である.

日本事情

Ⅱ (2

期)

総数

43

名.うちわけは,留学生

16

名 ( 学部 1年

3

名, 日研生 ・科 目等履修生

13

名,国籍は,中国

8

名, オース トラ リア

2

名, アメ リカ

1

名,韓国

1

名, タ イ 1名, シンガポール 1名, モ ンゴル

1

名, マ レイ シア 1名) , 日本人学生

27

名 ( 学部 1

, 2

年生, 工 学資源学部 ・鉱山学部

21

名,教育文化学部 ・教育学 部

4

名,医学部

2

名)である.

授業が始 まる前 に, レデ ィネス調査およびニーズ 調査 を した ところ, 外 国 に滞在 した ことが あ るか ( 短期の旅行 も含む), イ ンターネ ッ トでホームペー ジを見た ことがあるかの質問に対 しては, 日本人学 生 の場合,外国滞在の経験 はほとん どな く ( 滞荏経 験ゼ ロの学生がおよそ80%) ,工学 ・情報 系 の専 門 の

2

年生以外 はイ ンターネ ッ ト体験 もほとん どない ことがわか った.留学生の場合 は, 出身地や学部 に よってば らつ きがあ り, アメ リカ,オース トラリア, シンガポールの学生 はイ ンターネ ッ トにある程度親 しんでお り,工学系の学部 の学生 は,国籍 に関係 な くイ ンターネ ッ トに接 して い ることがわか った.

「なぜ この授業 を とったか」 の質 問 に対 して は90%

が 「 留学生 ・日本人 と交流 を したい」 ことを理由に 挙 げている.また

,

「ブル‑プ活動」 とい う授業 内 容 に興味を持 った学生が多か った.

2.3

授業方式 と評価

秋田大学 に留学 を希望す る外国人学生, また は, すでに秋田大学 に留学生 として来ている学生 に,秩 田地域や大学を紹介す るホームページを作成す るこ ととし,活動 は グループに分 かれて行 うことに し た .

グループよる共同作業活動 を中心 に した理 由 は,

(3)

①小 グループによる話 し合 いの方が, クラス全体の 討論 にす るよ り,学生同士が話 しやす く交流 しやす い こと,②具体的な作品を作 るとい う行為 によ り, 目標が 目に見える形で とらえやすい こと,③ グルー プにおいてほ, 日本人が留学生 に何かを教えるとい う形ではな く, 日本人 も留学生 も対等の立場 に立 っ て責任を持 ち,協力 し合 うことがで きること,④特 定の小規模 グループに所属す ることで学生 の帰属感 が高 まること, などである.ホームページ作成 に し たね らいは,①大学 および地域の情報を集めること によって, まず 自らが学ぶ 「 場」を再認識で きるこ と,② 出身地 と秋 田 とを比較す ることにより, 自分 の持 っている地域性等 を意識化で きるようになるこ と, さ らに,同 じ地域出身者同士で も認識 に違 いが あることに気づ くこと,③ 自ら集 めた情報を 「 公開 す る」 ことになるので,単なる仲良 しグループの作 っ たパ ンフレッ トではな く,責任 をともな う行動 ( た とえば, イ ンタビューやア ンケー トの結果を公表す ることを関係者 に了解 して もらう)を とるようにな ることなどである.同様 のホームページ作成 によ る 日本事情講義の試みは,弘前大学,福井大学 などで も実施 されている

2)

.

まず,学生 をグループに分 ける.日本人 と留学生 との人数 のバ ランスが とれ るよう教師が振 り分けた.

その後

,

「 秋 田大学 に留学を希望 す る人 が必要 と し ている情報 は何か」を クラス全体で話 し合 い,取 り 上 げるべ き項 目を決定 した.その結果

,

「大学 の施 設紹介

「 学部 ・専門の紹介,授業の取 り方

「 留学 生会館 と留学生 の生活紹介

「 生活費 の比較 ( 秋 田 と外国)

「アパ ー トの借 り方,困 った時の情報入手 先

「 留学中に取得で きる資格,卒業後 の進路状況」

「クラブ ・サークル活動の紹介

「 秋田の祭 りと行事」

「 秋 田方言」 の

9

項 目に決定 し, 担 当 グループを決 めた.中国語圏の留学生がいる班 は中国語版を, 英 語圏 ( 第

2

外国語 も含む) の留学生がいる班 は英語 版を, 日本語版の翻訳の形で作 ることに した.この 後 はすべて グループ活動 とし,情報集 め,パ ソコン 入力 などを行 った.途中,情報処理セ ンターにおい て, ホームページの作 り方 の基礎知識を学ぶ講義を,

1期 に

4

, 2

期 に

1

回行 い,作業の進捗状況を把 握す るため中間発表 を各期

1

回ずつ行 った.学生 の 成績評価の方法 は, グループの作品, 中間発表 (グ ループによる) ,中間 と最終の個人 レポー トによ っ て行 った.

2.4

受講生の反応 と今後の課題

1

期 は

, 9

グループの うち,最終的に作品 ( 担当 項 目のページ)が完全 に仕上が った班 はほとん どな く,文字の入力が終 って も写真や図版が うま く入れ られなか った り,外国語 の翻訳が間に合わないこと が多か った.よって, ホームページ公開 は 1期 で は で きず

, 2

期の学生がそれを引 き継 いで完成 させ る こととした.従 って,作品の完成度 は評価 に入 れな いこととし, グループ活動 の詳細,学生個人の自己 評価を書 く個人 レポー トを最終の提出物 とした

.2

期 は,各 グループの作品 は完成 したが,現段階で授 業 は終了 していないので, ここで は 1期の学生の反 応 を示 してお く.工学資源学部 は工資,教育文化学 部学部 は教育,医学部 は医, 日本人学生 は日,留学 生 は留 と記す.

a.

交流

・日本 に来 た時 い ろいろな不安 な ことが あ った‑

( 中略) ‑授業 で も誰 も話 す人 が いなか ったが, このクラスで知 り合 った 日本人学生が声をか けて くれて とて も安心 した ( 工資,留, マ レイシア)

・クラブ活動以外で,他学部や異学年の学生 と知 り 合 いになれる機会 はないので新鮮だった ( 医,日).

・この授業 に参加 した一番 の成果 は 「 友達」だ ( 教 育, 日).

・学内で話をす る人が増えた ( 工資, 冒,および留 学生多数).

・ホームページを作 ったということよりも, それを 通 して留学生たちと理解を深め ることがで きたと いうことの方が 自分の中で大 きな財産 とな りま し た ( 工資, 日).

・国際交流 と称 して何か特別 なことのよ うに考えて しまっていたが,人間 と人間が遊んだ り,言葉を 交わ し,意見を交換す ることはごく自然 なことな んだ と実感 した ( 教育, 日).

b.

自己, 自文化 の再認識

・狭 い島国 に住んでいて,一歩 も日本か ら出た こと のない私 は,留学生 と話す ことによって視野が広 が った ( 教育, 冒).

・留学生 に秋田方言を教えていて, 自分 の土地 の方 言が好 きにな ったような気がす る ( 教育, 日).

・自分 の考え方 に広が りがで きた ( 工資, 日).

・自分 の言 いたいことが うま く言 えな くて もどか し

さを感 じることが多か った.論理的な思考 を身 に

つけなければな らないと感 じた ( 医, 日).

(4)

C. グループ活動

・グループの者同士 の信頼が とて も大事.

・役割分担 と責任感の重要性 を強 く感 じた.

・時間や約束を守 ることの大切 さを学んだ.

・自分 の伝えたいことを うま く伝え られなかった時, 同 じグループの他の学生が助 けて くれた.

どの項 目も日本人学生,留学生を問わず多数.

d

.コ ミュニケーション

・わか らない日本語を安心 して質 問で きた ( 工資, 留, マ レイシア).

・日本人 はウチとソ トの感覚が強 く,知 らない問に 留学生 との壁を作 っていると留学生 に指摘 されて

ショックを受 けた ( 教育, 日).

・今 まで私が出会 った外国人 はほとん どが英語圏で 英語が うま くない私 は劣等感が非常 に強 くあった.

日本語が喋れる留学生 と多 く接 したことは一種の カルチ ャーショックだ った ( 教育, 日).

・言葉を大切 に選 び, 自分 の意志をはっきりと相手 に伝え ることで初めて コ ミュニケーションが成立 す る し, お互 いの違 いを認め合 うことが大切だ と 思 った ( 医, 日).

これ らの反応か ら

,a

のように比較的親密 な交流 が達成で きた こと

,b

のように白文化や自己の 「 気 づ き」 などが出て きていることか ら,ある程度 この 講義 の目的が達成 された もの とみなせ る.さ らに,

d

のように自分 のコ ミュニケーシ ョンの仕方を振 り かえることも一種 の自己の再認識であるといえる.

ある教育学部の 日本人学生 は次 のように述べてい る.

「この授業を通 して私が得た ことは, 自分を見つ めなおす力なのではないで しょうか.世界 に向 けて ホームページを作 ること,留学生 と知 り合 うこと, 同 じ目標を持 った人 と話 し合 うこと,それぞれが私 にとって今 までになか った ことで大学 に入学 して早 い時期 にこうい うことを体験で きて良か ったと思 い ます.‑ ( 中略)・ ‑全員 の都合 のあ う日がなか った り,約束を忘れた りといろいろあ りま した.それで も最終的に思 い通 りにで きた時 はとて もうれ しく全 員が喜 びま した.一番 この授業を通 して得たことは,

この喜 びだ ったのか もしれません

.

課題 として残 るのは評価の問題である.途 中で グ ループ内のメ ンバーが授業 を放棄 して作品が完成 し なか った場合,残 った学生 の評価をどうす るか.こ のよ うな場合,完成物 は評 価 の対象 とはな らない.

交流 と自己認識が本講義の目的なのであるか ら,作 業 の成果物 は評価 の二義的な ものになるのは当然で あるが,それでは多大 な時間 と労力をそそいで作品 を完成 させたグループと完成 させなか ったグループ との問の評価 に差 は出ないのか.学生個人 の評価 は 個人 レポー トによって可能であるが, グループによ る作業 の成果をどれだけ加味す るか.グループ活動 を中心 に した授業の今後の大 きな課題である.

3.

「日本事情

Ⅲ ・Ⅳ

」 ( 担当 :松岡)の実践 3.1 日的

「日本事情

」 (1期)および 「日本事情

Ⅳ」(2

期) は,先述 した分類 の うち,「知識授与型」 の授 業である.ここでは, 日本 での留学生活 に適応 し, 大学 における学習 ・ 研究生活を送 るため に必要 な基 礎的知識の獲得が大 きな目的である.対象留学生 は 通常新入学生であ り,その国籍,背景文化,大学で の専攻分野 は多岐にわた り, 日本 につ いて の知識 ・ 理解程度 も一様ではない.従 って,特定分野 につ い て詳細 に言及す るのではな く,生活上必要 な知識や 日本社会 についての基礎知識の習得 を目指す.

3.2

授業内容

留学生活 を送 るために必要 な知識 とはどのような ものだろ うか.水谷

(1990)

は 「日本事情」 の内容 を考えるとき,「 留学生が 日本人学生に伍 して学習 ・ 研究活動を進 めてい くのに必要 な, 日本語以外の文 化的特質 に基づ く基礎的知識 とは何 なのかを追求す ること」 を求 めている.この追求 とは, 日本人学生 な ら当然理解 している文化的特質を 「日本事情」 の 授業向けに体系化す ることを意味す る.その方法 と して, ひとつには日本 に関す る文化人類学的,民族 学的な知識を整理す ることが可能性 として挙 げ られ る.しか し,広範で専門的なそれ らの知識 のすべ て が留学生 に必要だ とは考え難 い.また,仮 に必要 だ と考えて も,授業 の時間的制約,留学生 の受容力等 を考慮す ると,すべてを扱 うことにはな じまないで あろう.もうひとつの可能性 として,留学生個 々の 専攻分野 に関連す る文化的特質 に基づ く背景知識を 体系化す るという方向 も考え られ る.しか し, 各専 門分野 における文化的特質 とは何か という大 きな問 題を追求 しなければな らず, また,多様 な専門的背 景を持っ留学生が混在す るクラスでそれ らをすべて 取 り上 げることは無理があろう.

このように,留学生 にとって必要 な知識 とは何か

(5)

を明確 にす る作業 は困難である.そ こで筆者 は授業 で取 り上 げる内容を決定す るにあた って,留学生 の ニーズ分析 とい う方向か ら項 目の選択を試みた.筆 者 は平成

8

年度か らこの授業 を担当 しているが,同 年度 の

1

回 目の授業で受講生のニーズ調査を実施 し た.その結果,学習希望分野 として,A) 日本人 の 考え方 ・習慣, B) 日本 の社会 ・文化, C) 日本人 との交流の仕方 といった ものが挙 げ られた.具体 的 な学習希望項 目として は,i) 専門関連項 目 ( 経済, 建築,教育 など留学生 の専攻分野 に関連す る背景知 識) ,i i )居住地域関連項 目 ( 秋 田方言 な ど) , 1 i i ) 同世代 の若者文化,i

v)生活情報項 目な どであ る.

受講生 はこの授業で 自分 に不足す る (と認識 してい る) 日本 について, あ るいは日本での生活上 の知識 を得 ようと している.

このよ うな留学生のニーズを元 に, 日本語関連教 材, 日本事情教材,時事用語関連文献等を参考 に し て,具体的な学習項 目を決定 した.各回のテーマは,

1回完結 とし,可能 な限 り多 くの分野 を取 り入れ る ように した.「日本事情 Ⅲ 」で 1 4 項 目

,

「日本事情 Ⅳ」

では

13

項 目を取 り上 げている.詳細 は以下の通 りで ある.

「日本事情 Ⅲ」

・大学生 の生活

・日本人 の宗教 と信仰

・現代秋田事情

・日本 の地域性

・日本経済 と生活

・日本人 の人間関係

・日本 の食生活

・日本 の年中行事

・日本 の家

・相 撲

・現代の大衆文化

・日本人 と外国人 まんが‑世界 に発信す る現代文化‑

日本 の評判 ( 外国か ら見 た現代 日本社会)

「日本事情 Ⅳ」

・しつけ

・自殺

・カルチ ャーシ ョック

・若者文化

・今年 の重大 にユース

・日本の学校

・日本 の年末年始

・酒 と日本人

・緊急事態への対策

・雪国の くらし

・秋 田の方言

・しぐさ

・コマーシャルに見 る現代 日本

3.3

授業方式 と評価

授業 は講義中心であ る.しか し, この授業 で は教 師か らの一方向の講義 は避 けるよ うに し,受講生 の 理解,認識 を教師が授業 中に常 時確認 す るために, 受講生 自身が 「 思考 し,表現せ ざ るを得 ない状況」

を授業 の中に作 るという方法を取 った.それ は以下 の方針 によるものである.

(1

) 一方的な知識注入 による受身的態度 の助長防止

(2)

テーマを自己 と関連づ けて認識す る機会 の提供 ( 3) 受講生 自身の文化的背景 との比較 による日本理

解および自文化 の客観的理解 の促進

( 4) 主体的な思考 と表現 の機会 の提供 による大学生 として求め られ る思考力,表現力の養成

授業ではまず,各回のテーマについての概論的知 識を紹介 した.その際,各回のテーマは留学生 自身 の生活 との関係を考慮 した形で示すよ うに した.例 えば

,

「 大学生 の生活」 というテーマで は, 留学生 との対比,あるいは留学生 と日本人学生 との関係な どの資料 を示 し,教師の話 と同時 に ビデオを使 って 具体的に把握 させた.また,適宜,受講生 に対 して 質問を投 げかけ,受講生 自身の考えや, 自文化での 事象を表現 させ る機会 を与 えた.知識 の紹介 の後,

グループ討論, ロールプレイ ( 疑似体験)などを行 っ て理解 の定着を図 ると同時に, テーマについて主体 的に考 える態度 の養成を図 った.

「日本事情Ⅳ」では, テーマについての概論紹介 部分 も各回の担当受講生 に行わせた.この際, 自 ら 調査 し‑ ン ドアウ トを作成す ることによ り,受講生

はより主体的にテーマに取 り組む ことにな った.

評価 は,単 なる知識 の定着度確認 はせず,授業 に よって得 られた知識を受講生 自身がどのように理解, 分析,評価 したかについての レポー トを中心 と し, 授業態度 も考慮 して総合的に行 った.

3.4 受講生の反応 と今後の課題

授業 に対す る受講生 の反応 は次の通 りである.

a.知識獲得面

・日本だけでな くいろいろな国の事情を知 った.

・専門 と関係 のある基礎知識が得 られた.

・生活上 の必要な知識 ( 例 ;地震等の災害 に対す る 心得 など日常生活の情報)が得 られた.

b.

認知面

・疑問に思 っていた ことが理解で きた.

・文化の多様性 に気づいた.

・日本人 の外国人 に対す る態度が理解で きた.

C.

異文化適応面

・相手 の文化 (日本人 ・同国人以外 の留学生) を理 解 して コ ミュニケーションが円滑 にな った.

・習慣の違 いか ら相手 を誤解 した り,不安 にな った

りす ることが少 な くなった.

(6)

d

.思考力,分析力,表現力面

・自分の経験 を分析す ることがで きた.

・自分の考えを表現す る練習 になった,

e

.その他

・雰囲気が留学生 に対 して受容的で安心で きた,

・自分の問題を相談で きる場だ った.

・教師の話 し方がわか りやすか った.

・留学生同士で 日本人 について考え られた.

以上 の反応を見 ると, この授業が 目指す,留学生 活 に必要な知識の獲得, 日本 についての認知,留学 生活への適応 とい った項 目について言及 されている

ことが認め られ る.授業 の目的 は概ね達成 されて い ると言えよう.ただ し,授業項 目の選定および評価 方法 については,受講生か ら新 たな提案 もあ り,秩 討 の余地がある.

筆者が この実践の中で興味深か った ことは, 日本 だけでな く,他の留学生の文化についても関心を持 っ た受講生が多か った ことである.専攻 の異 な る留学 生同士があるテーマに沿 って考える機会 は他ではな い.この授業 は, 日本をテーマに しなが ら, 多様 な 文化 について考え る契機 にな っていることが,受講 生 の反応か ら確認で きた.また,受講生同士 が 日頃 の疑問や不安を出 し合 う場面 も見 られた ことも興味 深 い.上述 の受講生 の反応 にも,受容的な雰 囲気 に 対す る評価,相談 の場 としての機能 といった ものが 見 られ, この授業が異文化 カウンセ リング的機能 を 有す る可能性 も窺えた.

4.

複数大学合同合宿

4.1

実践の経緯

第 2章,第 3章で記述 した秋 田大学 における日本 事情講義 と同様 に,多文化的状況 の受講生 に異文化 コ ミュニケーシ ョン講義を開いて い る福井, 信

州,

新潟,弘前の四大学 との合同で,合宿形態 の特別講 義 を実施す ることに した.これは平成1

0

年度教養特 別講義 プログラム推進経費を受 けて計画,実施 され た ものである.我々のね らいは,当該経費の 目的 に まさに合致 した ものである.すなわち 「 教養教育 の 一環 として,学生 自身 に自己 と他者,社会 との関係 を自らのかかわ りにおいて総合的に省察 させ る機会 を設 けるため,多様 なテーマの もと学内外の様 々な 関係者 による特別講義を実施 し, 自らの生 き方を考 え る大学教育 の充実」 に寄与す るものであった.

4.2

概要

合宿 は次のように実施 された.

(1)

実施期間 :平成1

0

年1

24日〜 6

(2

3

日)

(2)

実施場所 二国立妙高少年 自然 の家 ( 新潟県妙高

高原) ( 3) 参加者 :総数83名

・学生

69

名 (うち留学生

27

名)

秋 田大

(14

名)信州大

(26

名) 新潟大

(17

名) 福井大

(12

名)弘前大 は教官 のみ参加

・教官 およびスタッフ1

4

(4)

目 的 :外国人留学生,帰国子女,在 日外国人 子弟,社会人枠入学者 など様 々なバ ッ

クグラウン ドを持つ学生が,文化の差 とは何か検討 しあ う.

( 5) テーマ :文化差 ってなに ? ( 6) 活動内容 :

a.

自己紹介,大学紹介

b.

講義 「 異文化 コ ミュニケーションの基礎知識

( 講師 :明治学院大学 ・井上孝代氏)

C.

共同作業 ( 文化差を表現す る)

d.

発表会 ( 共同作業 の成果発表)

実施場所が各大学 ( 特 に秋田大学)か ら遠方のた め,実質的活動時間 は初 日の夜 および

,2

日目のみ であった,初 日夜 は,大学紹介 と事務連絡 のみ.

2

日目は,午前中,異文化 コ ミュニケーションについ ての講義が行われた.ここで,文化差 とは何 か とい うことについて, 理論 的 に, あ るい は ロール プ レ イ, ゲーム等を通 じて体験的に考える機会が与え ら れた.

午後 は,午前中の講義を活か して,大学,国籍混 成 の

9

つのグループ別 に,文化差 を表現す るための 作品制作作業を実施 した.各 グループにはフ ァシ リ テ一夕ーとして教官が

1

名ずっ入 り,作業過程の観 秦,助言, あるいは作業への実質的な参加等 を行 っ た.表現方法 の決定,制作作業 などの過程 は グル ー プ毎 に異なるが,約

4

時間をかけて作品を仕上げた.

作品 は ドラマ,絵画,敬,踊 り,調査の統計資料 な どの形で発表 さ. れ,全員の投票 による優秀作品の表 彰 も行われた.

なお,参加者 に対 して合宿前後 にア ンケー ト調査 を実施 し,合宿 の効果 について検討を行 った.

4.3

学生の反応

4.3.1

合宿前の期待

合宿実施前 にこの合宿 に対 して期待す ることを記

(7)

述 させた結果,大 きく分 けて 「コ ミュニケーシ ョン スキルの獲得

「 異文化理解

「 意見交換

「多様 な 文化 との接触 ・交流」 とい う回答が見 られた.全体 的に合宿 を楽 しもうと期待 して い る意見 が多 か っ た.

4.3.2 統計的分析結果

合宿後 に行 ったアンケー ト調査 の結果を統計的に 検討 した結果,次 の ことが明 らかにな った3 ) .

(1)

合宿 に対す る評価

四分 の三以上 の学生が この合宿を 「 期待通 りだ っ た」(

35.3%)または 「期待以上 だ った」 (42.6%)

と答えてお り,概ね参加者 か ら高 い評価 を受 けた.

特 に, 日本人学生 は留学生 よ りも高 い評価を してい る [ t

(59)‑2.859,p‑.006].

( 2) 異文化交流 に対す る態度の変容

異文化交流 に対 す る学生 の 自己認識 を 「意 欲

「自信

「 興味

「 不安」 の

4

項 目につ いて, 合宿前 と合宿後 に自己評価 させ, その評定値を合成 して

0

か ら

100

の値を取 るように指数化 し,比較 した4 ) .そ の結果,全体的に合宿後 の指数 ( 平均8

3,SD‑12)

は合宿前 ( 平均7

7,SD‑14)

より高 くなった [ t

(58)‑

3.440,p‑.001].

項 目別 には 「自信 」 [ t

(58)‑3.763

,

p<.00

1 ]および 「 不安 」 [ t

(58)ニー2.503,p‑.015]

2

項 目で有為 な差が認 め られた.これ は,合宿 に 参加 した ことによって,参加者 の異文化交流 に対す る肯定的な意識が高 ま り,合宿 の効果が認め られた ことを意味す る.

4.3.3

合宿後の感想

参加者の感想 を,期待 と同様 に分類 す ると以下 の よ うな ものが見 られた.

( 1 ) コ ミュニケーションスキルについて

・言語 による自己表現の難 しさ,重要 さの認識

・会話の中の 「聞 き返 し」 による確認機能

・話題 に対す る興味の高 さと聴解力の相関関係

・会話時の留学生 の 日本語能力への配慮の必要性

・意見の発表方法,表現方法

・声かけの重要性 ( 会話 のきっかけの作 り方)

・未知の人 との交流方法の発見

(2)

異文化理解

・異文化理解 ・自文化理解の促進

・相互 の共通項 の発見

・偏見の除去

( 3) 意見交換 および多様 な文化 との接触 ・交流

・会話量 の増加

・長時間の接触 による話題 の多様 さ,深 さ

・多様な国籍, 出身の人 との意見交換 による情報 量 の増加,興味の向上

以上 のように, いずれ も参加者 の高 い満足感 と新 しい発見,認識 の変容 に関す る言及が多 く見 られた.

また,合宿 の活動 について

,

「学生 の 自主性 を もっ と認めたプログラムに して ほしい

「体 を動 かす活 動 も取 り入れてほ しい

「もっと時 間が ほ しい」 等 の意見が出された.

全体的に 「 釆年以降 も続 けるべ きだ

「また機会 があ った ら参加 したい

「 本当に楽 しか った

「 友人 がた くさんで きた」 などの肯定的な感想が大多数で, 合宿 に対す る満足度 の高 さが窺 え る.「交流」 とい

う合宿 の大 きな目的 は達成 された と言えよう.

5.

考察 と課題

5.1

日本事情授業三形態の連携の意義

以上,留学生 と日本人学生が,共同作業を通 して 交流 と自己認識 を図 る日本事情

Ⅰ・

Ⅱ,留学生が 日 本社会や 日本の大学 に入 るための基礎知識,基礎技 能 を得 る日本事情 Ⅲ ・ Ⅳ,複数大学 の学生が合同で 行 う学外合宿 の三種類 の講義 について報告 した.こ れ らは次 のよ うな点で有機的 に連携 している.まず, 留学生 に関 しては,

( 1 ) 日本事情 Ⅲ ・ Ⅳにおいて,留学先 のホス ト文化 に関す る知識 を自文化 との比較で獲得 し, ( 2) ( 1 ) で得た知識を 日本事情 Ⅰ

Ⅱにおいて, ホス

ト文化の学生 と直接交流す ることで,認知的,行 動的に確認 ・実践 し, さ らに共同作業 に参加す る ことで能動的にコ ミュニケーションに関わる活動 が増加す る.

(3)

合宿 によって,(

1)(2)

で学習 したことが,地域性 を帯 びた ものなのかを確認 した上で, ホス ト文化 に対す る認識 を深化 させ,同国か ら来て,他大学 で学ぶ留学生 との関わ りか ら, 自文化 と自己との 関わ りを認知す る.

次 に, 日本人学生 において は,

( 1 ) 日本事情 Ⅰ

Ⅱにおいて留学生 と交流す ること によ り, それまで持 っていた異文化 ・自文化 に対 す るステ レオタイプ的な認識 を自覚 し, より良 い

コ ミュニケーションの方策を模索 し,

( 2) 合宿 において( 1 ) で異学部の学生 と交わ ることに

より芽生えた 「自己の持っ文化 とは何か」 とい う

問題意識 を,非 日常的な空間で, さ らに多様な学

(8)

生 に接触す ることによ り,認知,情意,行動面で 深 め ることがで きる.

5.2

オ リエ ンテー シ ョン教育 と しての意 味付 け 以上 のよ うな試 み は,大学教育 において どのよ う な意味 を もつのだろ うか.

坪井健 が述 べ て い るよ うに5 ) , 留 学 生 の存 在 は, 日本 の大学 にとって,大学教育 のあ り方, 日本人学 生 のあ り方,国際教育6 )を検討す る重 要 な機 会 を与 えて くれ る.それ は,単 に留学生 を 日本人学 生 の国 際化 のための材料 とみなす ことで はな く,今後, ど の国 において も求 め られ るであろ う, 自己の文化 を 確実 に認識 し,異文化 に対 して も柔軟 な対応 がで き る国際社会 に通用す る人材 の育成 とい う観点 か ら重 要 な ことなのであ る.

大学審議会 の中間報告 において大学改革 の基本理 念 の第

1

項 「 課題探求能力 の育成」 に述 べ られてい ることはまさに この点であ る.す なわ ち

,

「今後 高 1 等教育 において育成す る全 ての人材 には,変化が激 [ しく不透 明 な時代 にお いて, 主 体 的 に変化 に対 応 i L, 自 ら将来 の課題 を探求 し, その課題 に対 して幅 J 広 い視野か ら柔軟かつ総合的珊 断を下す ことので 1 きる九 自主性 と自己責任意識,国際化 ・情報化社 会で活躍で きる外国語能力 ・情報処理能力や深 い異 i 文化理解, さ らには高 い倫理観, 自己を理性 的に コ ン トロールす る力,他人 を思 いや る心 や社会貢献 の . 精神,豊かな人間性 な どの能力 ・態度 が一層求 め ら

れ る」 7 ) .

. 大学生活 の早 い時期 に,多様 な学生 と接触 す るこ とは, 自己を深 く見つめ る絶好 の機会 であ る.一般 に新 しい友人関係 を作 るのが苦手 であるといわれ る 日本人学生 に とって も,異文化 で学ぶ とい うス トレ スの強 い環境 にある留学生 にとって も,充実 した大

■ 学生活 を送 るために,今後 このよ うなオ リエ ンテー シ ョン的教育 が ます ます求 め られて い くで あ ろ う.

f 教養基礎教育 を, 中等教育 までの受動的な学習態度 を改 め,主体的 に考え る力を養 い,他者 との円滑 な

† コ ミュニケー シ ョン能力 を育成す る大学教育 へのオ リエ ンテーシ ョン教育 と定義すれば,本研究 のよ う な授業形態 は,教養基礎教育 と して非常 に有効であ ' るといえ る.今後 は,初年次 ゼ ミな どとの連 携 も含 めた実施方法 の検討

,

「日本事情 」 とい う名 称 が授 業 内容 を十分反映 しているかな どの再検討 が必要 に な って くると思 われ る.

1) 1993

年度 の授業 について は,宮本

(1995),1994

年度か ら

1997

年度 の授業 につ いて は,宮本

(1998 b)

において報告済 みであ る.また, リレー式 の 講義形態 の授業 と本形式 の授業 を組 み合わせた授 業 の試 みについて は,宮本他

(1998a)

で報 告 し ている.

2)

「多文化 クラスの大学間及 び地域 相 互交 流 プ ロ ジェク トの実施 と評価 に関す る研究」平成

9

年度 科学研究費補助金基盤研究

(C)

課 題 番号

09680297

( 研究代表者,新潟大学,土屋千 尋) にお け る弘 前大学,福井大学 の実践 .

3)

今回の調査結果 は伊藤武彦氏 ( 和光大学) に統 計処理 を依頼 した.なお,現在集計作業 は継 続 中 である.

4) それぞれ の項 目につ いて 「大 変 あ る( 7 ) 」 か ら

「ま った くない ( 1 ) 」 まで 7 段階で 自己評価 させ た.

合宿 の前後 の質問 はま った く同様 の ものを使用 し た.

5)

坪井健

(1994)

『国際化時代 の 日本 の学 生 』 学 文社

,pp.1‑5.

6)

異文化 コ ミュニケーシ ョン教育,国際理解教育 を包含す る広義 の概念 を指す.江淵‑公編

(1997)

『 異文化間教育入門』玉川大学 出版部 , 第 1章 参

.

7)

大学審議会

21

世紀 の大学像 と今後 の改革方策 につ いて」 ( 中間 ま とめ),平成

10

6

月3

0

参考文献

石井敏他編

(1997)

『異文化 コ ミュニ ケ ー シ ョン ・

‑ ン ドブ ック』有斐閣選書

井上孝代編著

(1997)

『 留学生 の発達援 助一 不 適応 の実態 と反応』多賀 出版

江淵‑公編

(1997)

『 異文化間教育 研 究入 門』 玉 川 大学 出版部

川上郁雄

(1998)

「日本文化 を書 く‑ 日本事情 を通 じて どのよ うな力 を育成す るか 」 『宮城 教 育大 学

紀要第

32

』pp.1‑16

大学審議会

21

世紀 の大学像 と今後 の改革方策 につ いて」 ( 中間 まとめ),平成

10

6

月3

0

土屋千尋 ・小山宣子 ・徳井厚子 ・脇 田里子 ・足立祐

子 ・宮本律子

(1998a)

「多文 化 ク ラスの大学 間

及 び地域相互交流 プロジェク トの実施 と評価 に関

す る研究」研究成果 中間報告 書 平 成

9

年 度科 学

(9)

研究費補助金基盤研究

(C)

課題番号

09680297

土屋千尋 ・小山宣子 ・徳井厚子 ・脇 田里子 ・足立祐

子 ・宮本律子

(1998b)

「多文化 ク ラスにお け る 共同作業 の試 み一大学間交流 と相互 コメ ン ト」異 文化間教育学会第 1 9回大会発表抄録

坪井 健

(1994)

『国際化時代 の 日本 の学 生』 学 文 社

西村俊一編

(199

1 ) 『国際教育辞典』 アル ク ネウス トプニー

,J.V

. 外国人 との コ ミュニ ケ ー

シ ョン』岩波書店

細川英雄

(1994)

『日本語教師の ため の実 践 「日本 事情

』大修館書店

水谷 修

(1990)

「日本事情 とは何 か 」 言語

』γo

l .

19,No.10

大修館書店

,pp.22‑27

宮本律子

(1995)

「日本事情」 を ど う教 え るか‑ 秩 田大学 における実践報告 ( 1 )秋 田大学教育学部教 育工学研究報告第

17

,pp.1‑ll

宮本律子 ・村上東 ・日高水穂 ・中村裕 ・本間恵美子 ・ 小林緩枝

(1998a)

「日本事情」 を どう教 え るか一 秋 田大学 にお ける実践報告 ( 2) ‑ リレー式 による 日本事情講義 の試 み 秋 田大学 総 合基礎 教 育研 究 紀要 第

5

pp.73‑86

宮本律子

(1998b)

秋 田大学 にお け る異 文化 コ ミュ 1 ニケー シ ョンク ラスの実践 < 授業 メモ> , 土 屋

(1998a),pp.8991

1 Bochn

e

r,1982,"Thesocialpsychologyofcross culturalrelations"inBochner,S.

(

ed.),Cut , tures

m

contact:Studiesincrossculturalinter

action,oxford:Pergamon

Summary

ThlSISaCaseStudy ofcombinedclassesof Nihonjl]Otaughtbythreedifferentmethods. It wasfoundthatthiskindofnew methodologylS very effective as an orientation program to collegestudiesforboth forelgn Students and Japanesestudents.

KeyWords:OrientationProgram,Selfand Others,ⅠnterculturalCommuni cation,htegrationofknowledge andbehavior

(ReceivedJannary22,1999)

参照

関連したドキュメント

ともわからず,この世のものともあの世のものとも鼠り知れないwitchesの出

と言っても、事例ごとに意味がかなり異なるのは、子どもの性格が異なることと同じである。その

今回の SSLRT において、1 日目の授業を受けた受講者が日常生活でゲートキーパーの役割を実

本プログラム受講生が新しい価値観を持つことができ、自身の今後進むべき道の一助になることを心から願って

巣造りから雛が生まれるころの大事な時 期は、深い雪に被われて人が入っていけ

彼らの九十パーセントが日本で生まれ育った二世三世であるということである︒このように長期間にわたって外国に

 今日のセミナーは、人生の最終ステージまで芸術の力 でイキイキと生き抜くことができる社会をどのようにつ

C :はい。榎本先生、てるちゃんって実践神学を教えていたんだけど、授