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論文内 容の要 旨

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Academic year: 2021

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(1)

氏 名・(本籍)

学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

石  田  明  広(愛知県)

工  学  博  士

工博甲第  26  号 昭和61年2月21日 学位規則第5条第1項該当

電子科学研究科 電子材料科学専攻

PbSnTeSe系及びPbEuTeSe系超格子の構造 とレーザ素子への応用に関する研究

論文審査委員(委員長)今 井哲

教 授 藤 安   洋   教 授 野 上   稔 教 授 山 田 祥 二   教 授 助 川 徳 三 教 授 熊 川 征 司

論文内 容の要 旨

PbTel_ySey−PbトXSnxTe超格子とPbTe−EuTe短周期超格子をホットウォrル法を用いて作製 し,Ⅹ線回析による超格子構造の評価及び,サイクロトロン共鳴,光学吸収,Hall効果測定によ る超格子のバンド構造に関する研究を行なった。さらに,これらの超格子のレrザ応用への研究も 行ない,レーザ発振を確認した。

まず,3種類の PbTel_ySeyTPbl_XSnxTe(ユ∵二0.24,y二二0.00,0.10,0.18)超格子(周期DT=

400A,層数M=90)を,BaF2(111)基板上に,基板温度2500Cで作製し,超格子中の格子 歪と,成長中の構成原子の相互拡散を,Ⅹ線回折パタンに現われるサテライト構造を解析すること

により評価した。PbTe−Pb。.76Sn。.24Te超格子では,Pb とSnの相互拡散による格子歪が減少 し,他の超格子では格子歪が増加していること,成長中のPbとSnの相互拡散定数は,2500cq 成長温度から予想される値より3桁程度大きくなっていることがわかった。さらに,この拡散は,

結晶表面に入射する幅射の高エネルギr成分を遮断することにより一桁程度減少することが明らか になった。

n型PbTe−Pb。.78Sn。.22Te超格子(D=650A,M二70)のサイクロトロン共鳴を測定し,その 超格子中の電子が2次元的電気伝導を示していることが確認された。得られたサイクロトン有効質 量は,電子がPb。.7。Sn。.22Te側に閉じ込められていると仮定して計算した値より約40%重く,電 子がPbTe側に閉じ込められていると考えるとよく説明できることが示される。さの測定結果か ら,PbTe−Pb。.78Sn。.22Te超格子は,PbTeの伝導帯端より上にPb。.78Sn。.22Teの伝導帯端を持

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ち,Pbo.78Stio.22Teの価電子帯端がPbTeの伝導帯端と価電子帯端の間にあるタイプⅠ′の超格子 であることが明らかになった。PbTe−SnTe超格子では,PbTeの伝導帯端中にSnTeの価電子 帯端がくるタイプⅠの超格子であることが予想された。このことを確認するために,周期か=133 A,162A,191Åと〜400Åの4種のPbTe−SnTe超格子をホットウォrル法により作製し,その Hall効果を測定した。これらの超格子のHall係数は,電子と正孔の共存により小さな値を示し,

その値は磁場強度に大きく依存していた。試料を3500Cでアニrルすることにより,Hall係数の アニール時間依存性を測定した結果,周期の小さい超格子ほど速やかなHall係数の増加がみられ た0 これらは,タイプⅠの超格子中に,電子と正孔が共存していることにより説明される。PbTe 側にBiドナrをドrブした周期400ÅのPbTe−Pb。.7。Sn。.22Te超格子と,Pb。.78Sn。.22T。側に Tlァクセブタをドrブした同周期の超格子の光学特性を測定し,観測されたBurstein−M。SSシフ トを解析した。n型超格子のBurstein−Mossシフトは,3.6×1018cm−3のキャリア濃度において も非常に小さく,この超格子が上述のようなタイプⅠ′構造を持っことを示した。さらに,測定さ れたシフト晶から,伝導帯端不連続△且。が−60meV程度であることが評価された。

Sn組成の小さいPbTe−PbSnTe超格子やPbTeSn−PbSnTe超格子は,上述のようなタイプ

Ⅰ′超格子であり,この構造による電子と正孔の空間的分離のために効率のよいレrザ発振は期待 されない。しかし,PbTe(Se)側へのアクセブタドrプによるノミンドペンディングを利用すること により,電子と正孔のPbSnTe側への閉じ込めが可能であると考えられる。このドrビング構造 を持っPbTeSe−PbSnTe超格子を活性層に用いた多量子井戸レーザが作製され,204K,6Flmでの レーザ発振が確認された。このレーザの高温での動作と,低温での閥値と発振波長の異常な振る舞 いを不純物ドープによるノミンドペンディングの観点から考察した。PbTeSe,PbSnTeとも低温で は非常に誘電率が大きく,不純物ドープによるバンドペンディングは小さい。このため,タイプ

Ⅰ′構造による電子と正孔の空間的分離が生じ,レーザ発振を起こしにくくなる。高温では,低温 に比べ誘電率が小さくなり,バンドペンディングが大きくなるため,電子と正孔が共にPbSnTe 側に閉じ込められ,レーザ発振を起こしやすくなる。

ホットウォrル法を用いてPbTeとEuを交互に蒸着することにより,PbTe−EuTe短周期超 格子をKCl(100)基板上に作製し,Ⅹ線回折による構造評価と,赤外透過測定によるェネル ギーギャップの評価を行なった。超格子のエネルギーギャップは,EuTe平均組成の小さい領域で EuTe組成の増加とともに増加し,EuTe組成の大きい領域では,量子サイズ効果により超格子の 周期により決まる一定の値を示した。また,PbTeSe−EuTe短周期超格子をレrザダイオrドのク ラッド層と超格子活性層の障壁層として使ったPbEuTeSe多量井戸レrザを作製し′.レrザ発振

(175K以下,4.紳m〜6.2〃m)を確認した。

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