あ と が き
本校研究広報誌『共生』は、「附属小はどんな研究をしているのだろう、附属小の研究は難しそうだ な、と思われている方に、ほんの少しでも、本校の研究をご理解していただけたら」という思いで、平 成13年度に第1号が発行され、本年度で19号を重ねています。
みなさんは、この研究広報誌の名前『共生』をどう読まれましたか。「きょうせい」と読まれた方が 大半だと思いますが、本校では「ともいき」と読んでいます。「共生(ともいき)」とは、もともと仏教 用語で、命あるものが互いに生かされていることを表す言葉だそうです。実は、『共生』を「ともいき」
と読んでいる会社があります。清水にあるS社で、6代目社長が初めて使ったそうです。現在8代目で ある社長のメッセージには、「S社には、これまで脈々と息づいてきた『共生(ともいき)』という言葉 があります。この『共生』は、私どもの経営の拠りどころであるとともに、私どもとお客様や地域社会 とを結びっける精神的基盤でもあります。これまでの200年を超える歴史の中で、私どもは『共生』の 精神で、社会に、そして人々に信頼される企業であることを目指して参りました。(後略)」とありまし た。自社だけはという意識が強い中、創業から200年以上続き、日々発展している企業の理由は、横の 広がりとっながりを大切にしていることでした。
本校の『共生(ともいき)』には、各地区の公立学校の先生方に本校の研究を知っていただくととも に、授業について子どもの姿で語り合うことを積み重ね研究を一層深めていきたい、という思いが込め られています。学校や教師の間をっなぐばかりではなく、過去に築かれた研究と現在やこれからの研究 をも結びっけていきたいと考えています。こうしたっなぎ、結び、広げる取組は、研究協議会の研究交 流でも行われました。県内の公立小学校や全国の附属小・中学校の校内研修や研究活動をポスターセッ
ションの形で公開していただきました。研究交流に参加した学校からは、「校内研修を振り返るいい機 会になった、他校の様子がいろいろ聞けて参考になった」などの声が聞かれ、有意義な時間になったよ
うです。本校の研究協議会の場だからこそできる取組であると考え、今後も多くの学校の参加を期待し ております。
本年度、研究主題『自分らしくなる』の3年目になり、研究の視点を「教師は自分を問うていく子ど もにどう関わったか」に絞り研究を推進してきました。「教科としての学び」と「生き方としての学び」
が話題になった生活科大研、教科・教材でねらう価値に子どもがどう迫っているのかを明らかにする必 要性があることを痛感させられた理科大研でしたが、いずれも各教科での実践をとおして、「教科で学 ぶ」ことを明らかにしていくことが確認できました。
私たちは、研究を深めれば深めるほど目指している課題の大きさと困難さを痛感しています。本紀要 に掲載されています実践記録は、本校教員が子どもひとりひとりの豊かな成長を願って、日々実践した 記録の一端です。皆様方のご教示とご批正をいただければ幸いです。
終わりにあたり、本校の研究推進に、終始温かなご指導とご協力をいただきました数多くの先生方に、
深く感謝申し上げます。
平成21年3月
一132−