田
和
俊
輔
(昭和59年 5月21日受理)Zunl AkkusatiOnsprinzip und Parteismus der Staatsanwaltschaft in BRD
Schunsuke TAWA
Zusammenfassung
StaatsanTllaltschaft in I〕RD ist gesetzlich keine Partei. Der Grund hegt darin,
daf〕 StA die nicht nur zur Belastugh, sondern auch zur Entlastung dienenden Uェ n_
stinde zu ermittein, und ttr die Erhebung ber Beweise Sorge zu tragen haben(St_ P0160(2)), und da8 sie von ihrem Rechtsmittel auch zugunsten des Beschuldigten
Gebrauch machen kann(StP0 296(2)).Um es kurz zu sagen, Staatsanwaltschaft ist
der Vertreter des Gemeinwohls.
Und auf diesenl Standpunkte hin, meint es, da8 das Akkusationsprinzip und der
Parteismus in I〕 RD ganz anders als diese in England ist. Denn i14 England gibt es
keine Staatsanwaltschaft(hei8t im Europakontinent und」 apan); unter Kontrol des AttOrney General(nur chief Lord advOcater of the Queen's Bench at Crown Court)
kann Director of PRxblic Prosecutions in den mehreren lvichtigen Delikten nur klagen.
Und D.P,P.ist auch advOcater. Und am meisten Teil der Kriminalitat, erhebte
POlizei unter KontrOl des Do P.P.Klage, In England ist Privateprosecution Grund‐
satz. Daher ist die POlizei der ミ
trtreter der Klagers. und AttOrney General
ist der ミ電rtreter der Kbniglische Familie und D.P,P.ist der ヽ石ertreter des Staats. Da privateprosecution Grundsatz ist, so ist der Parteisum natiirlich. llreil sich der Kldger beiln Proze8 gegen den Angeklagten anstrengt, um zu gewinnen, identifi‐ ziert das AkkusatiOnsprinzip inl England sich ntit den Parteisum. Es meint danlit,
16田
da8 der Parteisum demokratisch
treter ist kein wahrer Parteisum, es ist das lnquisitionprinzip, das und uberfliissig, da8 der lvahre gebracht wvorden ist.
ist. Aber, der Parteisum durch Polizei als Ver‐ denn ErmittelungsOrgan ist keinc Partei, und auch den AkkusatiOnisum sich stellt. Es ist unmOglich
Parteisum lvie Zivilverfahren ins Strafverfahren 草甫
In I;RI), in den letzten Jahren gibt es die Bchauptung, daB dic Position der Staa‐
tsan、valtschaft als den Herr des Ermittelungsverfahrens zu Polizei nach der wahrer
Sachverhalte ubertragen wurde. Aber,ietZt nimmt BRD denヽ │「eg, auf dessen Grund hin Staatsan、valtschaft bleibt dic Position als den Herr iln Ermittelungsverfahren und ihres Vertretercharkters des GemeinⅥ rohls halber eine Schaltstelle zhrischen Gericht und Polizei llrird und Beschuldigte aus der Willkur vOn POlizei und Gericht schutzt.
Zum Schlu8,wurden im BRD harmoniert AkkusatiOnsprinzip und Parteisumlischidee durch das Gemeinwohl der Staatsanwaltschaft.
4. Jetzt, der allgemeinen Ansicht nach meint es, daB InquisitionprozeS entgegen das h4enschenrecht iln Strafproze3 steht. Aber, nicht alles Amtsisuln, der mit lnqui‐ sitionprozeB reprdsentiert ist, steht entgegen dem ⅣTenschenrecht iln Strafproze8.
Die Voruntersuchung hat dazu auf dieser Bezichung gefuhrt, da8 ein Mitgleid der
Urteilorgan(Voruntersuchungsrichter)besonders auf Zwangsma8nahme der Herr im
Er■littelungsverfahren ist, und daher da8 die VOruntersuchung lnquisitionproze8 ist,
und z、var da8 die VOruntersuchung so viel Voraussagen enthalten mu8, daB man die Voruntersuchung in 」apan und I;RD auch abgeschafft hatte. Aber Vorausansicht durch die Trennung der Funktion z、vischen Urteilverfahren und Klageerhebung und
ヽloruntersuchung. Und um in Frankreich aus der Polizei Beschuldigte zu schiitzen, halt sich nOch ilnmer die Voruntersuchung.
In[〕RI), llIO dic Popularklage wie in Frankreich und England nach der Abschaffung
der VOruntersuchung lvegen der Unmёglichkeit des Ersatzes der Staatsanwaltschaft fur vOruntersuchungsrichter nicht gebilligt Ⅵ′ird, geht das spezifische Ge、vicht iln Vorverfahren(jetzt nur im Ermittelungsverfahren)vOn Staatsanwaltschaft in die
Infolgedessen ubt die formliche Genehmung der Beweisese, die dic Polizei unter
unparteischen fiir Beschuldigte UInstanden sanllnelt, uber das Ergebnis des Urteils
schwerhriegende Einfliisse aus, Wenn diese Art und ヽlreise in I〕RD rechtlich auch
aufgenommen wurde, wurden Parteisum sOwie auch Akkusationprinzip aus den oben
erwahnten Grunden verschwinden.
1.西
ドイ ツの検 事 は非 当事者である 西 ドイツ検事 は,現
行法上,当
事者ではない『 )の1その理 由が捜査義務 についてのStP0160(2)に あ り,被
疑者 に有利 な証拠 をも捜査 しなければならない他,公
判開始後 もStP0296(2)で被告 に有利 な 行為 もできる。 いわゆる公益性 にあることは疑 いない。 この点 イギ リス法 と対照 して見 ると明 白で あ る。周知 の とお リイギリスには,検
事 はお らず(1)の2弁護士 (counsel又 はattOrney)が検事の役 を するか,各
省庁,各
私人 (実はこの private prosecutionこ そ,法
律 の建前 なのだ力∋②女王座 裁判所のAttOrney General,そ の指揮下 におかれる Director of Public Prosecutionも
,一
般公訴 の殆 どを事実上担当 している警察 も私人訴追 を代行する警察 も
,全
くドイツ検事のような役割 は果 さな い。原告勝訴 だけを目的にするから当事者である。当事者だから対立当事者の被告 と相互 に証人尋問 cross examinationを かわし,挙
証 し,裁
判官は中立 の立場 で自由 な心証 に依 て判決するのである♂)2.西
ドイツの検事は弾劾訴訟 Akkusationsprinzipの 代表者である (1)起訴独 占主義AnklagemOnopolと 国家訴追主義 を原則 として,判
事,予
審判事 に依 る糸[間を行 わないこと。StP0 152(1)に明記 してい ることか ら断定で きるF) これが原則で あることは,親
告罪 Antragdeliktc(刑 法61条以下),命
令違反Ermachtigluagsdelikte (刑法197条),私人訴追犯罪Privatklagedelikte(StP0374条 以下),軽
徴損害事件の不訴追Nicht‐verfolgung von Bagatellsachen(StP0 153),少 年の少年裁半」所送付事件
(JGG45)を
例 外としていることか ら確実である炉) (2)その公訴提起 は
,捜
査手続終結 の時点で行 われる (StP0170)。 それ故 にこそ,検
事 は前手続の支配者であり
,前
手続詭
rverfahrenが予審を廃した今日,検 事だけが支配者になる
「
) (3)それ故,彼
は提起 した公判 の維持 者 にな る。 カール・ハ イ ンツ・ ゲセ ルKarl H.G6sselは
, こ こで重大 な定義 を下 してい る。①つまり訴訟手続の第一段階が前手続
Vbrverfahrenである。それを捜査手続
Ermittlungsve‐ rfahrenといってもよい。
② この手続を支配しているのは検事と警察であり,そ の根拠は StP0160と
163である。
18 田
③立法者のStP0161の 意図は検事が,前 手続の主体となることである。なおこのような起訴法
定 主義 の例外全部 を指 して検 事 の 自由採量 すなわち,わ
が刑訴 同様,起
訴便宣主義 OppOrtunitat‐ sprinzipの 女↓象 と して いる (StP0376, 440∼442, etc.)。④警察は連絡任務
Zubr gerdienstに服するか
,要
急事件の第一処置にあたるものである。
⑤ ただし現実は違った形体を求めていて警察官は
,猶
予できない処置をするだけでなく
,か
え
って事件経過の完全な解明を求めている。
⑥検事は事実関係捜査はやらない場合が多く
,捜
査の終結指令
Abschh8ζ verfugungをする。
⑦捜査終結の結果で起訴
,不
起訴を決定する
7)としている。ここに明らかに前述した検事の捜
査 と警察関係 の論文 にあらわれた彼 の発想 が理解で きる。彼 は一貫 して,検
事 に実体捜査 か ら手 を引 かせて,警
察 と裁判所の両者 に対す る司令所 にな り,監
督捜査権 をもつだけで よいとい うの と一致す る。 この ことは,彼
が検事 を「法の番人」 と理解す ることか ら生 じた と考 えられることは云う迄もない
pっ
まり
,番
人だからこそ
,犯
人に対 して刑事追行を求めるだけでなく
,法
の番
人として
,裁
判官の恋意からも
,警
察の恣意からも被疑者を護れる押
)といい
,Eb.Schmidtも
同
意見で ある。 しか し,裁
判官の恣意 (1980年の彼の論文Ю)の2で は国家の合 目的々性 と適確 な表現をしている
)を
防 ぐために,検
事の弾劾主義 Anklagepr zipと起訴独 占権AnklagemOnOpolが
成力を持つ とい う。勿論
,彼
にみ とめ られている法律手段 も役立 ってぃる。警察 の恋意 に対 しては, 前手続 における検事の刑事追行権 と,そ
れか ら発す る捜査手続の主体 としての地位で防 げる。0と い うのである。 この点 が従来紹介 された論文 にrD・ける見解 と相異す る。恐 らく,論
文の趣 旨は現 状 に法律 を近付 ける意図 にあったもの と考 える。 それは,兎
に角 として,刑
事訴訟手続の第一段 階 をなすのは,前
手続だが,予
審の廃止 された今 日,検
事の捜査手続だけが,前
手続 に存在す る といわれる!D (4)このよ うな前手続(=捜
査 手続)の
支配者であることカヨ単劾訴訟の代表者 といえる。けだ し弾 劾訴訟は糸し問訴訟t獣寸立する概念であり,糸 L問訴訟InquisttiOnproze3の 本質は訴追活動T4tigkeit des
VerfOlgensと 判決活動 Tatigkeit des Richtersを 一人すなわち裁判官 Richterの 手 に掌握す るこ とであ り 'か 捜査,率し問 した者のす る判決 に公平 を担保 し難い発想 か ら生 まれたのが
,弾
劾訴訟で あ る。19世紀 に生 じた考 え方であるが,上
記の二つの分野の分離,告
発Einschrdten,捜査Ermittehngの任務を起訴者
Anklagerヵな 表する国家機関に委ね
,公
開性
6ffentichkeitをとり,そ の後の手続
の処 置 は公的 な書 面 に依 て始 め て裁判所 に持 ち出す。 その ため には,起
訴者 は彼 の捜査 と集 め た帰責証拠に基いて充分な嫌疑ありとした時に始めて公訴し得るものとするのだからであるよ
0つまり検
事が犯罪捜査 に従事 したか らといって,弾
劾性 を失 うものではなく,む
しろ弾劾の効果 を挙 げるた めに証興 を捜査 す る必要 があるのである。 (5)弾劾 訴訟 と当事者訴訟Parteiproze8は当然 には結 び付 かない。第二次世界大戦後,当
事者主義 が急激 に唱道 されて
,訴
訟の最 も民主化 された形式の よ うに云 われる。西 ドイツもわが国 も当事 者主義的 に手続 が改め られている面 が少 なくない。 しか し当事者主義 その ものではない。 それは厳 密 には民事訴訟の概 念で ある。民事訴訟の訴訟能 力 PrOze8fahigkeitの 概念 を刑事訴訟法の中に弁 論能力 Verhandlungsfahigkeitの 概 念で持 ち込んでも公開制の刑事訴訟 に於 て,当
事者能力Partei‐ fdhigkeitの概 念は発生 しない。けだ し,公
判は全 く当事者訴訟 を演 じていない し,そ
れ故,当事者 能力の概 念に何等 の機会 も与 えていないからであるとクラウス・ロクシンClaus RO nはい うよ0彼
は続 けて云 う。 この理論 を討議 した結果生 まれたの力ヽ 私人訴追手続 Pr atklageverfahrenの ため の例外である。私人訴追は,当
事者手続Parte erfahrenの打込 を示すものだ。だから,私
人訴追手 続 では訴訟能力の概 念 も,当
事者能 力の概念 も限定 された意味 を持 つ。それ故,私
人訴追では,私
人 訴追事件Privatklagedeliktに 関する限 りあらゆる被害者 Verletzteな らびに事情 に依ては関係者 も 積極的 な当事者能 力 を持 つことになる (StP0374(3))10しかし起訴者側 に行為能力 Geschaftsfdhig のある場合のみ,訴
訟 がで きるのであるし,逆
に行為能力の ない場合 には,制
限 された行為能力に 応 じて法定代理人 gesetzlich Vertreterだ けが,訴
訟 を提起 し,取
下 げることがで きるど0 刑事追行 を私人 PrivatpersOnenに 委ねた場合,刑 事訴追は当事者訴訟Parteiproze3になる。その 場合,起
訴は,原
告Kldgerに依 って,被
告Beklagteに対 して開始 される。問題 は国家 自ら刑事追 行 を行 なう時く この場合,刑
事手続の形状は二重 になる可能性 がある。その一つが糸し問手続Inqui_s itお
nsproze8で
もう一つが弾劾訴訟手続Akkusanons(=Anklage)prozc8で
ある。① 糸し問手続 で は
,裁
判 官 自 ら事件 に着 手 し,自
ら逮捕 (拘引)Verhaftenし,尋
間Vernchmen
し,審
問 untersuchenし 判 決 す る (Verurtdlen)。 そこには起訴者Kldgerも被 起訴者=被
告Angek‐lagteも な くて
,た
だ被審 問者Untersuchendと 判決 を下 す裁 判官urteilenden Richter(予 審判事Inquireenteを含 む
)と
その対象者 (被ネし問者Inquisite)が あ るだ けで あ る。歴史的 には国 家 訴 追主義 Offizialprinzipを とった国 が先 ず この刑事手続 の形式 を導入 した。 しか し手続 のこの形 式 には難点 が あ り,糸 し問手続 におけ る裁判官 に不公平 がなかった わけでは な く,刑
事 追行 の機 関 として優勢であり,逆
にネし問を受ける者Inquisitは無防備 に近 かった。糸し間を受ける者は弁護 を 求 め るこ とがで きなかった か らで ある。②弾劾訴訟と検事
糸し問訴訟同様,国
家訴追主義 を維持 しなが ら弾劾手続 として刑事手続 を整備 しよ うとす るとき, 糸し間 とは違 ったや り方 が考 えられる。国家の刑事手続の長所 と弾劾手続の長所 を結合す る所 にそ の可能性 がある。 そ して弾劾手続の長所は,裁
判官 と起訴者 を同一人としない所 にある。 この発 想が,国
家 を して起訴者の任務 と裁判官の任務 を引受 けさせ るが,そ
の任務 を二つの別々の官庁 すなわち,公
訴官Anklagebehbrdeと 裁半Jtt Gerichtに 分割す るや り方 を発 生 させ るので ある。 この方法 は特別 な国家の起訴官庁Anklagebehёrdeの設立 に依てのみ可能で ある。その起訴官20 田
庁こそ検事
Staatsanwaltschaftであるど
D③現在の西 ドイツの弾劾訴訟
要するに
,検
事に依る弾劾訴訟であるが,当 事者訴訟ではない。当事者主義的であるに過 ぎな
い 。 a. b. C. d. e. g.StP0 15,16条
を見 る限 り不告,不
理の原則 が明 らかで ある。 公訴の提起 があって始 めて,受
訴裁判所 に訴訟がイ系属す る。 起訴 と判決宣告 は,二
つの別個,相
互独立の国家機関す なわち,裁
判所 と検事 に分割 さ れ なければ な らない。 この点,図
式 どお りで あ る。弾劾訴訟をとっているから
,裁
判官が捜査も判決も行う糸
し
問手続を排除している
80 d.で ゲセ ルの指摘 す るよ うに裁判官 が捜査 も行 うの が最 も弾劾主義 に反 して い ること。 ロ クシ ンが述 べ てい るよ うに,裁
判官 が逮 捕,尋
間,審
問 す る所 に,被
疑者 に対 す る圧 迫 が あ る。 それ が糸し間の欠点 と して,裁
判官 と起訴 者 を分離 す るのが弾劾 で あるとすれ ば,判
決作用 を除 けば当然,起
訴 と捜査 がの こる。 また注00で述 べ た よ うに, カー ル ・ シェー フ ァーKarl Schdferの
論説 は,起
訴 者 (検事)は
自己の捜査 活動 で収集 した証 拠 に基 づ いて,公
判維持 で きるだ けの嫌疑 がある と して,始
め て公訴提起 で きると して い る所 か ら見 て も,捜
査 と起訴 は不可分 の関係 にある と考 え られ る。 弾劾主義 はやや もす れば,当
事者主義 と混同 されやす い。当事者手続的 な ことは,た
し か に ドイツの刑事手続 に存在 してい る。 西 ドイツ刑訴 は当事 者主義 で ないこ と。刑事訴訟 の 目的 が実体 的真実 materielle Wahr_ heitの 発 見 で あることは,先
にゲセルの論文で紹介 したとお りである。 そ して糸し問主義 で 実体的真実の発見すなわち客観的正義 とは 必ず しも一致 しないとい うの も彼 の所論であった。客観的正義実現のための制度が弾劾 であ り,そ
の為の役人 が検 事であることに異論はない。 しか し,イ ギ リス以外の大陸法 系国やわが国 に完全 な当事者主義 を期待することは不可能である。ロクシンに依 れば,西
ドイツでは,今
日なる糸し問訴訟の要素がみとめられ,公
判迄 において裁判長 Vorsitzende が被告,証
人 を尋間す ることなどが,そ
の例 である。 イギ リスにはそれが全 く行 われない淳9の1ゎ が国もこの点,西
ドイツと全 く同様 である。 イギ リスの裁判官は以前は全部弁護士だったが,一
件 書類 を識別することは全くしない。 裁判官はその立場 をせいぜ い蹴球試合の審判 かボクシングの審判 と対比 させているにす ぎず,当
事者の公平 な試合 を監視す るのである。裁判官は如何 なる証人 も喚間で きない し,そ
の決定 をなすべ き証拠の申立 もなく被告の審問も証人尋問もす る義務 がない。彼 が証人 自身 を尋問す ると,裁
判官はいわば「一人で闘技場 に上 り試合のイまとうで日先 がくらむようなものだ」
9の2とされるからである。証拠調
Beweisaufnahmeは
むしろ完全
に当事者同志の手中 にある(検事 と弁護士)。 しかも彼等は自主的 かつ排他的 に証拠調 の
方法 と範囲 を定 めるのである。ここでイギリスの検事 といっても
,国
家原告 と しての位置を説明す るために
,そ
うい う表現 をしただけであって,ェ
ルンス ト・カルステ ンErnstCarsten,ロ
クシン,デ
ィビッ ド・フェルマ ンDa d Fellmanが述べているとお り90弁護士である。この点 が既 にわが国の準起訴手続 と同 じだ力ヽ わが国や ドイツでは
,起
訴独 占主義の例外 とされている訴追手続が原則 である点 に注 目しなければならない。注90で 説明す るよ うに警察 とい う他 の文明法治国すべてで,治
安,犯
罪予防,(交
通取 締等 の 行政警察)を
主任務 としつつ,か
たわ ら刑訴法上の任務 として事実捜査 を専門 とす る行 政機関 が公訴 を行 うとい うこと自体 が非常 に奇異 であるが, これでは警察糸し間 その もの になって,弾
劾主義 ではない。 しかも警察捜査 を支配 している者は弾劾主義,当
事者主 義 を通 じて,訴
追,捜
査 に関係 しないことを要件 とされるといわれる判事,そ
れも女王 座 裁判所構成法 に依 て設 置 され る判事 で ある。英国国王 又は女王 は法律 上 はVetO権
を持つ主権者であるから
,G・
G20③ からは全く当事者主義に反するとしか言えない。最
後の点は
,旧
明治憲法下の司法権が主権者たる天皇の大権の下に
,天
皇の名に於て行わ
れ ていた1211の と同 じ範 ちゅ うに入 ると考 えられ る。 また捜査機 関 が殆 ん どの訴追 を代行 す る (私人訴追 も含 めて)点
は,フ
ラ ンス法系下 の オラ ンダ,ス
イス,フ ランス系地 区,ベルギー
,ル
ーマニア
,ロ
シア
,ポ
ルトガル
,ス
ペイン
,イタリアにおいて
'かの
]検事が司
法警察 を指揮下 においているのや,
ドイッが検事 を捜査主体 として刑事警察 に補助 をさ せ る形,旧
刑訴 (大正11年)下
のわが国の検事 が捜査 の主体 として司法警察 を補佐 と補 助 に使用 したスタイルと正反対で あり,論
者の論点たる公訴提起又は予審施行の為の捜 査 (フ ランスの場合)で
な く,捜
査 の副次産品 としての公訴 しかも同一機 関 というのは, む しろ極端 な警察 に依 る糸と問 とい う他 はなく,何
故 これが当事者主義訴訟のサ ンプルと いえるのか理解で きないのである。 しかも全 くのアンパイヤで,箸
間は全 く行わない筈の裁判官 も,りの2特別 な重大事件 にあっては
,王
室裁判所の女王座裁判官席の一員Mitglieder der Queen's Bench am CrOwnCourtたる裁判官が当る90という事実は当事者主義とは何かという疑問に突 き当るのである。 先 にロクシンの所説,イ ギ リスでは公判廷 における裁判官 による被告人
,証
人 に対す る尋間がない。刑事追行 を私人 に委ねた時 が真実の当事者訴訟 になる90と い う定義 の仕 方では,イ ギ リスの刑事手続 は当事者主義 にならないが,お
そ らく,イ
ギ リスは工室, 女王 も,訴
訟上 は私人の一人 と考 えられるか ら,無
数の私人訴追 があ り,王
室 はその顧 間の弁護士 を代訴人 とし,各
官庁 は,各
官庁毎 に原告 となり,一
般私人 も勿論原告人 に22 田 な り得 るが
,弁
護 士 を依頼 す る費用 の点 で,警
察 が代 行 す るとい う風 に考 え る しか ない と思 う。端 的 に云 って,国
王,女
王 は,形
式 上 の主権 者 と しては公的国家機 関,王
室構 成員 と しては私的 な門閥家族 とい うことにな るか と考 える。i.
ただ し, ここで特 に留意 しておきたいのは,従
来,英
米法 は,大
隆 法 と無縁 の もの,別
個 の発達 を遂 げたもの として,両
者 の 因果関係 は殆 ど顧 み られなかったが,英
法 は フ ラ ンス法に影響を与え
,そ
れがまたドイツに導入された歴史的事実があり
'0その限度でイギリ
ス法の当事者主義 が ドイツに及んでいることである。先 に立法の歴史的経緯で,触
れたが, ドイツ法 は一つの根すなわち源流 (ローマ刑訴,カ
ノン刑訴,古
代 ドイツ刑訴 が統合 された中世 イタリア刑訴→ カール5世刑事裁判所法 COnstituio Crininalis Carolina又 の名
をPeinliche Gerichtsordung(ロ ーマ法の継受)ドイツ共通刑訴法Gemeiner deutscher
Strafproze3)か
ら発 し,フ
ランス革 命期の1789年か ら1800年の間 に外国法支流 と合流している。 それが英仏法概念english‐franzёsische Rechtsgedankeで あ り
,1800年
の合流 に依て
,地
方特別法Partikulares Recht(ローマ法 を継受 した ドイツ法)の
1部
としての改正 ドイツ刑事訴訟法refOrmierter deutcher Strafprozc8と して1879年迄施
行→1871年 1月 1ロ ドイツ帝国成立後
,1877年
ドイツ帝国刑事訴訟法 に依て帝国法 となった。1945年敗戦
,1950年
迄 は,地
域別法 Zonale 1/erschiedenheitenの 時代があって,1950年に新生 ドイツの合一刑訴法Vereinheit‐ lichter StrafprOze8が で きた。ドイツ法
│こ英仏法の考 え方が入 ったのは
,実
にフランス革命の産物であるが,先
に歴史経緯で述べたように
,革
命 を経験す る迄は,フ
ランスは,
ドイツ同様糸し問その ものだったが,モ
ンテスキューが裁判所構成法 と刑事手続の模範 をイギ リスに求めたことか ら
,革
命の進展と共にフランスに継受されたのが
,民
衆訴迫
Popularklage形式に依る弾劾主義
Ankト agepr zipと当事者
Parteiの挙証責任
Beweispfhchtだったま
0以 上のよ うに
,大
革命 を契機 にイギ リスの弾劾主義 がフランスに入 り, それが ドイツ に入 ったか ら,
ドイツに弾劾主義 が生 じたのは当然で ある。ただ しそれは検事 とい う弾 劾官 を持 ったことで,フ
ランスと等 しく,民
衆訴追の個別化 とで もい うべ き私人訴追 は 微罪復仇形式以外認めなかった点で イギ リスと異 る。 しか しフランス と等 しい といって も, フランスの検事は沢登佳人教授御 指摘のように,フ
ランスは国家訴追 としての起訴独 占主義 をとっていない (C.P,P.85)。 そして公訴すらも被害者たる私人(=原
告当事者) にみ とめているから(C.P.P.1),検
事 と私人に依 る公衆訴追 といえるわけで ある。 この点 ドイツは前述のよ うに検事 は国家訴追の代訴人であることは,Staatsanwaltと
い う言葉の示す とお りである。 そ して,そ
の公訴 は法の示す とお り,原
則 と して起訴独 占主義(StP0160(1)),(StP0170)(StP0175)で
ある。k.
StP0160(1)で捜査 し
,そ
の結 果,公
訴 を提 起 すべ しと判 断 すれば(StP0170),公
訴 提 起 し,公
訴 受理 の根拠 のある場合,事
後 の 公 訴 追 行 (公判維持)は
,検
事 の責務 とい う表 現 で この法理 を明示 している。"∼ ,sO beSChlie8st es Erhebung der ёffentlichen Klage. Die Durchfuhrung dieses Beschlusses liegt der Staatsanwaltschaft ob.“(StP0175)。 この点 において ドイツは フ ランス と異 るので ある。要 す るに
,
ドイ ツは,弾
劾 主義 で あ るが,当
事 者主義 で は ない。 当事者主義 とい え るため には,イ ギ リスの よ うに全 く原 告 と被 告 を対 等 に,挙
証 責任 を課 し,攻
撃 防禦 の結 果,全
く中立 の審判者 た る裁判官 の 自由心証 主義 に依 る判 断 に任 せ な ければ な らない。 ロ クシ ンに依 れば,「 イギ リスで は刑 訴 と民 訴 は非 常 に似 て い る。糸し間 的 な要 素 が全 くない か らだ。 そ して これ が,英
米法 と ドイ ツ な らび に大陸 ヨー ロ ッパ刑訴 との根 本的 相 違 点 で あ る」 と して い るまり訴訟 当事 者ProzeSparteiと い う411念につ いて :起訴 者Kldgeと被告Beschuldigter が対等 な訴訟主体 で あ り, あ る程度
,平
等 の権 限 を与 え られ る と して も,公
判 手続 において
,刑
事訴訟上
,検
事と被告が当事者として対等であるという説明は全くない▼
0先
ず,被
告は,検
事 が関与で きない法律的空間 にIONかれている場合 がある。例 えば勾留 さ れている場合 などがそ うだが,こ
の場合 など両者 の立場 に決定的 な相違がある。被告の 法律上の地位 を向上 させ,犯
罪追行の際 に国家 を代表す る機関 が,国
家権 力 を行使す る 際,制
限 を課 そ うとす る立法者の努力にもかかわ らず,検
事 と被告は全 く違 つた目的 を 追 つている!9英
米法系では,検
事 は原告当事者 であ り, 被告 も勿論,
当事者であるか ら,両
者の間 に格差 はない。要す るに民事訴訟 と同 じことで,対
等の立場 で挙証責任 を 負担 し,挙
証責任 を果せ なかった方 が不利 な扱 い を受 けるだけである。西 ドイツは現在, 真実発見の為の限 られた裁判官 に依 る主尋間 に糸し間の名残 はあるが (前述),弾
劾官 たる 検事 につ とめて当事者的地位 をみ とめ (StP0163a(3)前段,136(1)),事 前 に弁護士 に接 見,相
談で きるのである。 そ して裁判官 が被疑者 を尋間す る場合 には,弁
護士は当然, 検 事 と共 に臨場 権 があるのである。 (StP0168c)。 そ して,勾
留中 (拘引 を含む)の
被 疑者は,勾
留 が終 らない限 り,お
そくとも捜査終結前 に,判
事の尋間 を受ける権利 があ るのであり(StP0163a),未
拘引の被疑者の場合は,被
疑者の請求 に依 り,裁
判官の決 定 がなければ拘引で きないのである (StP0163a(3))。 これ らはすべて,現
行法の中で, 被告の地位 を検事の当事者性 に近づけた努力のあらわれである。 但 し,
ドイツ法 は当事者的存在 としての検事の地位 につ いては,重
要 な提言 をしており, 論者 も賛成であるが,判
例 に依 ると,「 ドイツの検事の客観的真実発見義務 と,英
米法手 1.24 円 続 に依 る検 事 の任 務 に相違 があること
,
ドイツ検事の任務 は,StP0160(2),(3)の
示 す よ うに公訴提 起 の為 の捜査 義 務 があ り,こ
の時点 で既 に,被
疑 者 に罪責 を免 れ る証拠 も捜 査 させ るこ とに なっ て お り,検
事 が裁判 所 に対 し法律 手段 を講ず る場 合 は,被
疑者 の利 益 の為 にも行使 で きるし (StP0296(2》,各
検事は自分 に与 えられた法律手段 を,否
認 された決定 が被告 の有利 になるよ うに変更 されたり,破
棄 され得 るように行使する (St‐ P0301)。 しかも判決 を受けた者の利益 の為 に再審の 申立 もす るのである (StP0365)。 検事の この協 力義 務 (真実 発 見の為 の)は
,刑
事手続 追行機関たる国家の機関 とし ての地位 か ら生ず る。国家 はいや しくも無事が罰せ られないよ うに努め なければならな いか ら,国
家の科罰権の請求は,そ
れと同程度 に,検
事 も判事 と異 なる所 なく,無
実の 嫌疑 を蒙 っている者 を免訴 させ るべ く全力を挙 げなければな らない。検事の任務 に課せ られたこの終局 目標 は,も
し検事 を単 なる形式的 に過 ぎない当事者 として限定すれば, 排除 されて しま う」 とい う '0 検 事 の この公益性 につ いて,検
事 は判 事 と違 い,自
己の判 断 をす るわけで は ない。上 命下 服 の関係 に縛 られて い るで は ないか,そ
の よ うな者 が公益 の名 に於 て被 疑者,被
告 の救済 がは か られ るかO中とぃ ぅ疑 問 が生 ず る。 これ に対 し,K・
シェー フ ァーは次 の よ うに否定す る。「検 事 が,訴
追義務 を持 ち,その為 の命令 に拘束 され るか らといって,独 立機 関 た る裁判官 との間 に差異 は ない。何 故 な ら,検
事 が法 律半J断 と適 用 につ いて別個 に疑 問 あ りと し,独
自の見解 を持 つた場 合 に法 律上許 され た裁量権 に従 え るか ら」 という
『かしかしこれに対し
,注
9動の下段に示すような強い批判がある。以上を総合判断す
ると,西
ドイツの検事は,捜
査 手続上法 に示す公益性,起
訴決定 に際 しての公益性,公
判維持 中における公益性 があるか ら,巻
頭,提
起論文中におけるゲセルの「法の番人」 性 を強調すれば,場
合 に依ては原告性,す
なわち当事者1を逸脱せ ざるを得 ない。だから 「西 ドイツの検事 は,当
事者ではない彗0とい うロクシンの所論 を肯定せ ざるを得 ない。 西 ドイツの検事 は,要
す るに当事者主義的ではあるが,当
事者主義ではない♂nの1刑事訴 訟手 続 を当事者 主義 的 に しよ うと努めているだけであって,被
疑者,被
告の地位 だけ を当事者 として高める努 力が前述の判事,検
事の尋 間 を受 ける場 合 に弁護 士 を帯 同す る権利 (StP0163(2), 168c(1))や 尋問 を受 ける前 に弁護士 に相談で きる権利,証
人, 鑑定人が裁判官の尋問 を受 ける場合の被告人側 の弁護人 に立会権 168c(2),勾 留 を受 けた 被疑者の捜査終結前の裁判官 に対する尋問請求権 163a(1),身 柄拘引の必要性 の裁判官決 定権163a(3)(検 事でなく裁判官 に強制処分 を留保 した意1味で),検
事の最終尋問の廃止 などがあるのである♂
ゆ
の
2(但し
,こ
れには,検 事の公益権限の退歩というカール・ペータ
まこと
,ロ
クシンのい うごとく,糸し問性 を縮 小 し,弾
劾性 に当事 者性 を加 味す るのは
,
ドイツ刑訴の特 色で あるが,糸し問性 (とい うより職権 性 といった方 が正 しいが)を残 さざるを得 ない所 に
,
コーロ ッパ大陸法 と,英
米法の根本的 な差異 があるのだが'0
真実発 見主義Prinzip der materiellen Wahrheitに 糸し問雌 (職権性
)の
長所 を残 し(予審廃止 後 は
,検
事の職権 性 が,予
審判事の代替ではないまでも拡張 されたFO予
審の廃止に関連して
StP0161も
,163b,168b,168cが 理解されなければならないし
'9従 来 の予 審 に替 って,検
事 に依 る予 審Staatsanwaltschaftliche Voruntersuchungも提言されているのであるは
0し
かし
,検
事と予審判事は職掌が違い
,判
事から捜査性を払
拭させる目的,つ まり糸
し
問性の払拭のために生まれた機関が検事であり
'0西ドイツで
は訴訟手続の促進化のために予審が廃止されたのではあるが
40検事の権限が強化される
とい う結 果 に終 った。 その あ らわれがStP0163a偲 )の強 制処 分 を伴 う検 事 の被疑者尋問 権 と され るので あ る!'そ
の対応規定 たる被 疑者 の当事者的権限強化 については既 に述 べ たが,結
論的 に立法者 は,上
記 の諸学説 と,検
事への強制処分権 の一部付与,被
疑者の 当事者地位向上 とい う形で,予
審廃止後 の職権主義 と当事者性,糸し間性 の弾劾性 を調和させたといえる。客観的に
,立
法者は
,検
事に依る予審の再生を断念したのであるよ
りし
か し強制処分権の一部付与 はある意味 で検事 に依 る職権主義の肯定 ともいえるであろう。m.西
ドイツ刑訴の当事者主義改革案 ④ 真実発見主義 を留保 し,訴
訟指揮 Verhandlungsleitung(ロ クシンに依 れば,先
にイギ リ ス式訴訟 こそ厳密 な意味での弾劾 が当事者主義であって,現
在の西 ドイツのように公判廷 で裁判長 が被告や証人 を尋問す るの も糸し問手続の要素である但Dとすれば,訴
訟指揮 も職 権 主義 になるからであるが)を
文書知 識 に精通 した裁判官の手 に残せば,証
拠 調 Bcweis‐ aufnahmeを検事 と弁護士の相 互尋問 Wechselverhёrに委 ねることが考 えられるとす る 意見 がある彗9ま
さに,職
権主義 (弾劾主義 をとった上での)に英米法系 の当事者主義 を 証拠調 においてだけ折衷 しよ うとい うのである。 そして,ロ
クシンは相 互尋間制 を現在,採用している国としてわが国を指摘しているのであるよ
り
の
1ゎ
が国が証拠法則において
現行法上,当
事者主義的 な相互尋問制 をとっていることは,刑
訴304条に依て明 らかで あ り,322条
(被告人の供述書,供
述録取 書以外).の供述書,供
述録取 書 は,321条
各号要 件 ない し328条に規定す る場合 を除いては,す
べて反対尋間にさらされなければ伝聞 とし て証拠能 力を否定 されることが明 らかで ある (320条)。 ① 但 し,捜
査 手続 において,当
事者主義 をとっているとはいえず,司
法警察 員 に逮捕状 により逮捕された被疑者
,現
行犯逮捕された被疑者
(214,215条)が
199条,203条 ① に依
て検 察官 に身柄送検 され る迄 の 司法 警察 下 の48時 間の留置 と,司
法 警察 員 か ら送 致 を受26 円 けた検察官の下 における24時間の留置 が
,207条
の被 疑者 勾留 (裁判 官の裁判 に依 る) とも異 り,勿
論,起
訴後 の60条の勾留 とも違 う拘禁下 におかれ,203条
で弁護 士選任権 告知義務 はあるものの,起
訴後の157条の証人尋問の際の弁護士立会権 があるわけではな く,い
わんや,公
判 における必要的弁護 の規定 (289条)も
ないから,72時
間および起訴 前の勾留 (207条)の
10日間 (208条),その廷長 された場合の最長25日間 (208条の二) 内の警察,検
察官 に依 る取調は決 して当事者主義 とはいえないので ある。 しかも,現
行法では
,西
ドイツと違い
,第
一次捜査機関が警察になっている為
(189②),191,193③
, 204の場合を除き
,被
疑者は
203①に依て
48時間身体拘束留置されるが,弁 護士の立会権
がないから,そ の間の密室
,無
防備の取調調書が特信状況
(322①)に
依て
,証
拠能力
あ りと され,そ
の結果,伝
聞排除 の原則 と当事者性 は無為 に帰 するものである。 この点, フ ラ ンス刑訴 のガル ダ・ ヴュー監 守 において, この危険 が防止 され て い るとの沢登住 人 説 に賛成 であるよつの2これ に反 し西 ドイツではStP0163a(3)でStP0168cが
適 用 され る為 検 事 が取 調 べ るときは,弁
護 人 に被 疑者 に付添 い臨場 権 が認 め られ るこ と,StP0163a
14)の警察官取 調べの と きの,弁
護 人 帯 同権 はStP0168c適
用 の文 言 をStP0163a(4)が欠 いてい る為,法
は予見 して いない。 しか しこの場 合,被
疑 者 は全 く出頭義務 がないから,出頭も,供 述も
,弁
護士の出席を条件としていると解されているよ
。その上,公判手続の
要請 が被疑者 に,警
察官 に対す る場合 も,被
疑者 が弁護士の立会 を受 ける権利 を与 えているど
0こ
の点わが国の現行法に比べ
,は
るかに当事者主義的であるといえるよ
り
Oし
かも
,調
書
PrOtOkollの証明力を重視しており
,公
判の為に規定されている様式性を
道守す る為 に,調
書 に記載 された事項 は,調
書 に依て しか証明 されない し,調
書の内容に関する様式性を争えるのは
,そ
の虚偽の証明をする場合に限られる
(StP0274)き0被
疑
者 の段 階 で当事者性 を高 めてい る点,わ
が国 よ り,は
るかに優 って い るがその根拠 は,GG憲
法1条 1項1段
に求 めてい ることに注意 しなければ な らない。 曰 く,「 人権 の尊厳 は不可侵 である」"Die Wurde des Menschen ist unantastbar“ とす る。 ゲセ ルは ぃう。「真実 に即 し
,正
当 な判断 の捜査 は如何 なる場 合 も損 なわれてはならず,常
に この原 理 の下 に行 われなければな らない。」 「人権 の尊厳 の尊 重 と正 義 の対 立 は殆 ど存 在 しない」「殺人や経済 事犯 の 自白が先づ 拷 間で採 れたの な ら,法
治 国家 にもとる違反 になって,純
粋 の真実 が捜査 され た場 合 で も,そのために正しくない判断になる」
90こ
の考え方が,西 ドイツの捜査を慎重にしているものと考えるが,当 事者主義的な手続
の中で人権 を尊重 しつつ証拠 を集 め る場 合,前
述の調書の証明力の高 さが大 きければ大 きい程,作
成者の訴訟法上 の資格 に差等 を設 けることが,法
治国の被疑者の人権保護 につ なが る。前述 の よ うに
,戦
後 の わが国 と違 い,西
ドイツでは,依
然 と して,検
事 が捜 査 の主体 で あ り(StP0160),警
察 は その補助 者 で あ る(StP0161)(GVG152)ξ
。 この 点,学
説 と しては従 来紹 介 して来 たロ クシ ン,ゲ
セ ル,K・
シェー フ ァー,ペ
ー タス
, G・ シェー フ ァー,他
ラウベR・Laubeの
よ うにStP0161を
根 拠 に「 警察 が捜査 をす る の は,検
事 自 ら捜査 しない場 合 で,裁
判官 の取 り調 が不要 な場 合 に行 われ るのであって, しか も警 察 は検 事 の 命 令 や要 求 に従 う義 務 があ る」 とす るものが ある。 しかも彼 は,StP0162を
引 いて,区
裁判所判事 (第一 審 が高等 裁判所 で あれば,高
裁 の捜査判事 に依 るが)に
依 て,検
事 の要 求 があれば判事取調 Richterliche Untersuじ hunghandlungを 行 い,他
の機 関 (主として警察)力や った行為 を事後吟味 する点,165条
で緊急検事 と して 行為 し得 る点,検
事 (改正 後 の)にまさる強制処 分権,勾
留Verhaftung(StP0161a(2)証 人 に対 す る),差
押BescHagnahme,宣
誓 つ き尋 間権 (証 人 に対 す る)eldhche Verne_hmung(=Vereidigung)(こ
の宣警つ きの尋問権 は先程 の調書 の証 明 力が適法性 を要 する こ とか ら最 も強 い証 明 力 を有 す る)の
あ るこ とを根拠 に,捜
査 行為 の根 源 は判事 に留保されているとさえ云うのである♂
)既
述のペータースの検事の予審判事代行不能論と合せ
て,当
事 者主 義 をと りつ つ,被
告,被
疑者 は法 律的 に対等 の力 を持 た ないのだか ら,検
事,警
察 とは独 立 した機 関 に依 る保護職権主義 とで もい うべ きで あるが,正
論 で あ る。 ① 証拠 法 則 と検 事,警
察,裁
判 官 についていえtゴ,前
述 のよ うに証 拠法 則 上,上
記 の者 の 作 成 した調書 の証 明力の間 には格差 力あ る。最 も強 力 なの はStP0274の
公判調書 で あるこ とは前述 した。StP0250条
の直接の証拠調Grundsatz der persむ nalichen Vernehmungの要 請
, StP0244 Beweisaufnahme証
拠 調 が「 真 実探 究 のた め」"Zur ErfOrschung
der Wahrheit“ といい,裁
半Jtt Gerichtは 職 権 を以 ってvOn Amtswegenと
して裁 判官 に依 る職権証拠 調 を第一義 と してい ることか らも肯定 され る。 しか もその対象 は判決 に とって意義 ある一切 の事実及 び証拠方法alle Tatsachen und BeweismitteHこ 及 ぶ とし て い る。 これに対 し,検
事 はStP0160(1)に依 て公訴 提 起 の為 の犯罪捜査 権 をみ とめ られ, これに基 き,stP0161捜
査 の対象 となった者 を,予
審廃止後 の新法163a(3)に 依て被疑者 を, また新法161a(1)に 依 て証 人,鑑
定 人 に出頭 を求 め,供
述 を求 め るこ とがで きる力比 宣誓付 の尋 間eidliche Vernchmungは で きない こと (これは裁判官 の専権 で ある)。 旧 法 に比べ,強
制 権 を以 て行 えるよ うになった点 が,
いわゆ る予 審廃 止 後 の検 事 の権 限 強化 で ある。(違反 者 に対 しては,51,70,77で
過 料 に依 る秩 序 罰Ordnungsgeldを 課 す こ とがで きるよ うになった)。 違 反 者 に対 して勾 留Haftの形 の 拘 禁Festsetzungを 以 て対処 で きる権 限 は,当
該検 事の請求 を受 ける管轄 区裁判所判 事 のみ に留保 されて い ること。StP0166に
お いて,被
疑者 が区裁判所判事 の尋問 を受 け,こ
の尋間の際 に,同
28 田 人の免責のために個 々の証 拠 調einzelne Beweiserhebungenを 被疑者 が
,申
立てた場 合,区
裁判所判事 がこの証拠調 を重要 と認めた以上,証
拠減失のおそれがあった り,そ
の証拠調 が被疑者の釈放 Freilassungの 根拠 にな り得 るときは,区
裁判所判事 はこの証 拠調 をしなければならないこと。この規定 は163a(新 法)(1)の被疑者 が,捜
査終結前 に, 訴訟手続上救済 を求めて判事 に尋間 を要求 したり,免
責証拠 の取調 を求める (同(2))規 定 と共 に,人
権保護 に審判者の側 か ら対応す る保護規定で もあ り,前
述の対局的 な当事 者主義 や,狭
義 の弾劾主義 とは対 立 す る概 念 であるが,法
の素養 のない一般被姪者 に対 す る保護的職権主義 として評価 で きる。 この規定 は163a(1)の Der Beschuldigte ist zu ver―nehmen, 163a(2)の Bcantragt der Beschuldigte zu seiner Entlastung die Aufnahme
vOn Beweisen∼
166(1)∼ beantragt er(=Beschuldigte)bei dieser Vёrnehmung
(von dem Richter)zu seiner Entlastung einzelne Beweiserhebungen,と して お り
,そ
れ ぞれ,被
疑 者 が尋 問 を受 け る こ とが で き (163a(1)),被疑 者 が区 裁 判 所 判 事 に 自己の免責の為 の証拠調 を請求す ることがで き (163a(2)),被 疑者力Y」事の尋間を受ける ときに免責の為 の挙証 を申 し立 てる (166(1))と い うよ うに,積
極的 な権利 (請求権) の形で規定 してあることに注意 を要す る。つまり,裁
半」官 は,強
い強制処分権 を持 ち, その調書の証明力はStP0274で
最高であるが,一
方被疑者 に対す る保護者 として臨んで いる。 これは真実 発 見の目的の限度 で裁判官 に糸し問主義 を残 し,
しかも同時 に裁判官 (=糸し問官)を
当事者的 に見ているわけで,
ある意 味で変形 された当事者主義 を加味したといえないかと考える
'Dま
たこのことが裁判官調書の証明力を最強とした根拠と
考 えて よい と思 われ る。 ここで注 52で 引用 したロクシンの考 え方 では, このよ うな糸し問官(=裁
判官)に
対 す る被疑者 の当事者主義的折哀 は特異 な もの と映 り,英
米法 は対局 的 (対 席 の)当
事者 主義 で,
ドイツの もの とは異 質6)と しなが ら,彼
自身 ドイ ツ刑 訴 の歴 史 と比 較 の 中で,
ドイツがフ ラ ンス革命経過 中 に (1789∼1800)フ ラ ンス を経 由 して, 英米法の影響 を受 け,なかんず く民衆訴追POpularkLge,当
事 者 挙証 責任Beweispflichtder Parteienを持 った弾劾主義Anklageprinzゎ を骨子 とす るイギ リス立法 を模 範 とした
こ とを説明 している10点 で
,
ドイツの刑訴法 の実体 と被疑 者 (被告),検
事,裁
判官 の地 位 が確認 で きるので あ る。 そ して ドイツ刑訴 の裁判官 の位 置 を知 ることに依 て,弾
劾 官 た る検 事の地位 を適確 に把握 で きるので ある。前述 の ドイツの模範 となった イギ リスの 制 度 を見 る と,15世
紀 か ら16世 紀 にか けて予備 審 問 prelim ary examinationと して始 ま り,お
よそ犯罪嫌 疑者 は先ず治安判 事 justice of the peaceに 依 て尋 問 され る権利 が あ った と され る。 そこで罪状 が認定 され ると,公
判 で審 問 された。 そ して,公
判 にお い0合
衆国では,狭
義の捜査ではないぶ 現在,法
律捜査のような形力ヽ 予備審問 preliminaryhearingと 称せ られて
,行
われているが,前
述の西 ドイツStP0163a(1)(2)形 の区裁判所判事 に依 る取調 と極 めて近 い形で行 われている。すなわち中間犯罪
,重
要犯罪level andseriousness of the Offenseにつ いて
,犯
罪事実認否arraignmentの後で更 に審理 して
,公
判 を維持す るに足 る証拠 があるか否かを決定するために行 われる。重罪 fe10nyについて予備審間 を要するのは
,州
刑法一般であるが,軽
罪misdemeanorに
つ いては要求されないよ
0論
者が予備審問は審判者が職権で行う糸し
問的なものというよりは
,被
疑者の
人権イ
呆護
(裁く側からの保護
)被
疑者の権利 を考えるのは
,被
疑者
(被告
)defendantは
,子
備審問を拒否できるからである彗η予備審間中に証人
(目撃者)witnessが 喚問さ
れ
,証
言testimony,物証physical evidenceが 犯罪構成事実element Of a crimeや 罪 体 corps dё lictucuxの 立証 の為 に用 い られ'0予
備 審間の担 当 者 は通常治安 判事 magis‐
trateである。 この制度 は
,異
議 を唱 える当事者obicctive partyにとっては重要 である。けだし
,検
事
prOsccutorは警察サイドで動いていると考えられているからであるよ
。こ
こに既 に当事者ではあるが,被
疑者の権利保護者 としての治安判事の顔 があるので ある。 ドイツに酷似 しているの を認 め ざるを得 ない。Kennyと
Moreは
更 に当事者主義 につい て言 う。「予備審間で検事 と弁護士 が初 めて対面する。 それぞれ反対の立場 を法律上代表 する。強力な弁護 と,当
事者 と しての検事の明白な高藤 が真実 に到達 す る最上 の方法 に なるJと
しながら,一
方で,「このや り方 は,真
実の決定のためひたすら時間 と労 力 をかけ た捜査者investigatorを立腹 させ るが,そ
れが我 が国の刑事司法制度 の礎石 として役立っているのだ」とするよ
0ド
イツ検事の公益性を思うと理解できる論旨である
(StPO
160(2))。 合衆 国では,こ
のほか訴 追 を担当す る機関 として検事 の他 に,大
陪審grand iuryがあ る。合衆国 も筋論 では,イ ギ リス同様,私
人訴追で,告
訴事件cOmpla tと して分類 されて い る微 罪minOr crimeにつ いては
,私
人 た る個 人 が刑事手続criminal proceedingを開始できるよ
り古い諸州
,殊
にミシンッピ川以東の州では
,主
要犯罪すべてについて大
陪審 を必要 としている。大陪審 は12人か ら23人迄の陪審員で構成 され,有
罪gui比,無
罪 innocenceの 争点 を決定す るものではな く,被
告事件 の審理 もしない。大陪審の審理権 限は訴追prOsecunon's sideの可否である。つ まり,そ
の証拠 がもし真実 な ら,有
罪判 決con ctionを与 え得 るか否か を決定す るだけである。 しか し大陪審の意義 は大 きい。 審理 が非公開であり,法
廷背後 の密室であるため,被
疑者の逃亡 を防 ぎ,証
人 の干渉 も 受 けず,証
人 に対 し,報
復 される恐怖 を恐 れずに証言 させることがで き,陪
審員達 に慎 重且つ 自由に捜査investigateさせ ることがで きるひかまた大陪審は最終的 には起訴 し ,30 田
告訴
indたtしない者が捜査した事実を暴露するのを秘密裡に防止してもいるのであるコ
0以
上の機能 から大陪審は現行 フランスの重罪公訴部Chambre d'accusationに 近 い働 きを している。 これは予審instructionの覆 審 だか らである。だから前述の予備 審 間 にも, 西 ドイツの区裁判所判事の取調 にも近 く,要
す るに,実
体捜査 と起訴の間の法律捜査 の 段 階であって,検
事以外のもの (予備審間では治安判事,大
陪審では市民 たる陪審員) の手で,被
疑者の利益 の為 に行 われ る手続である。西 ドイツで,予
審廃止後,検
事 の権力を強化したが
,ペ
ータースの言う如く
,予
審判事の代行
,検
事に依る予審は行われず
検事 に対す る強制処分権 の一部譲渡 と勾留 など最終的強制処分権 は裁判官 に留保 して, む しろ公判調書の証明力の正確 さに機動性 を認めて,従
来 か らの捜査判事の調書 に適用 す る形 をとったもの と思 われる。 それはえ も角,我
が国 には旧予審 が証拠集収確保 のた めに行 われ,前
記の予備審問や大陪審,西
ドイツの予審判事の役割 を果 た していたが, 弁護士の立会権 は原則 として認 めていた。(旧刑訴302)の
点,現
行刑訴は48時 間の警察 取調,そ
の後 の24時間の検事取調 について,弁
護士の立会 いを認めてお らず,矛
盾 して いる。けだ し,旧
予審の非公開 を逆手 にとって,ネし問主義的色彩が強 く,直
接主義 に反 し,憲
法の被告人人権保障 に反す るとして予審を廃 止 しながら代替措置 が講ぜ られてい ないのである。 わずかに勾留理 由開示手続 (刑訴82-86条
)が
設 け られたが,予
備審岡 や西 ドイツの区裁半J所判事尋問 と違 い,不
当勾留は直 ちに釈放す るとい うものではなく, 単 に勾留理由 を開示す るだけで,い
わば形だけで実の伴 わない制度で ある。①論を西 ドイツの検事取調調書に戻す。予審廃止後
,前
手続支配者は検事のみになった為
捜査の主体 としての地位 は前記強制処分権の一部獲得 とともに強 くなった ことは前述 し た。 その為,新
法StP0168bに
依 って,検
事調書規定PrOtOkOllierung Staatsanwaltsch― aftlicher Untersuchungshandlung を三受けた。 検事取調の結果は,全
て検事調書 に記載 されなければならない。 この調書の対象 になるのは
,被
疑者Beschuldigte,証人Zeuge,鑑
定人Sachverstandigeで ある(StP0168
b(1))が, この場合1§8条と168条の aの 裁判官の審問行為調書の規定 が適用 されるか ら,
StP0251に
依れば裁判官調書 以 外の調書 はStP0251(2)に 依 り,証
人,鑑
定人,又
は共 同被 疑者 Mitbeschuldigterが 死亡 し,そ
の他 の理 由で,近
い将来 に裁判 所 が尋 間で き ないときや他 の尋間に関す る調書並 びに本人 に曲来す る書面 を以ての陳述 を包合 した調 書 も朗読で きる。 また同条(3)に依 り,朗
読 を,「直接判決の発 見 Urteilsfindu4g,特 に 或 る人の召喚及び尋問 を行 うべ きか否 かの点 についての裁判の準備以外の目的 に役立 た せよ うとす る時は,尋
問調書,証
書及び その他証拠 として役立つ書面 をも朗読す ること 俊が で きる,」 と あ る。 この調 書 は
,裁
判 官 以 タト調 書 と されて いるか ら,警
察 調 書 は これ に該当し
'0明らかに裁判官調書よりは証拠としての証明力が落ちることになる。
また同条(4)は被尋問者Vernommeneが
,宣
誓 させ られたかVereidigen否かを問題 に し ている所 か ら,検
事調書 は前述 の とお り宣誓 させ ることがで きない故 に,検
事調書の効 力もこの中 に含 め,裁
判官調書 よ り証明力が落 ちると解せ られる。 警察捜査 の場合,そ
の審間調書Verhandlungenを遅滞 なく検事 に送付 しなければな らな いこと(StP0163(2)),被
疑者尋間について検事 に文寸するときは,163a(3)と 168cに依て, 弁護士立会権 があるが,警
察 は163a14)に依て,こ
れがないことは,警
察 には強制権 がな いことの証左 として証明 されていることか ら,検
事調書 とは, StP0261の
自由心証主義 に依 て評1面されるので はあるが,作
成 時点か ら,評
価度は異 なると解釈せ ざるを得ない。 またこのよ うに解す ることに依 て,検
事の公益性 が生 き,被
疑者人権 も保護 されると考 える。 現在,西
ドイツでは,刑
訴では,民
訴の挙証Beweislast責任の原則 は動 いてお らず, 私人訴追 Privatklageだ けが例 外 とされる。つ まり私人訴追以外,対
等 に証拠 を挙 げ合 って争 う対 座制の「当事者主義」はStP0239反
対尋問制Kreuzverhbrの
規定 にもかか わ らず,現
実 には殆 ど行 われていないず。それは,刑
訴 に民 訴の当事 者概 念 を持 ち込ん で も,結
局,真
実発見義務 Wahrheitserforsehungspflichtが 優先 して,手
続の主体 は, 前手続では検事 が,そ
れ以タトの手続では裁判所Gerichtが主体 にならざるを得 ない60か らだ とされている。要す るに前手続では検事の公判手続 では裁判官の職権主義 に依 る正 義 真実の発 見,
その線 での刑事 人権保 護 になるか らで ある。 K・ シェーフ ァーは重ね てい う「民 事訴 訟手 続では解 明 されておらず,手
続 の結論 として一義 的 に解 明で きな い場合 に当事者のいずれが挙証責任 を魚 うかで決定 され る。つま り手続上誰が挙証責任 を果 さなかったか,証
拠 を証明で きなかったのは何人で あるかに依 て,決
定 されるが,刑事訴訟手続では当事者 とい うものは全 くない しgibt es keinc Parteien,民 事訴訟手
続の意味 での挙正責任 も全 くないkeine Beweislast。 これは私人訴追手続Privatklag‐
everfahrenに も当てはまることであって
,私
人訴追者 Privatkldgerは 検事 が職務上の 立場 から発 する真実追及Wahrheitserforschungの 為の協 力義務 に全 くかかわらないの を特 徴 とす るからである」りとす る。 要す るに民事訴 訟 は真 実発 見でな く,紛
争解 決 な のだから,黒
白をつ けがたいことが起 る。その時,そ
の証明の責任 を負 う側 がそれを果 し得 なければその者の不利 に判定す る。「私人訴追」も同 じことで,検
事 と違 って公益の 代表者ではなく,単
に「当事者原告」 として行動す るだけだか ら真実発見 に協 力す る義 務 はない。ひたす ら対立「当事者たる被告」 を弾劾す るための証拠 を挙 げて相手の罪責32 田 を証明すればよい。だから ドイツの刑事訴訟手続 (通常 の
)に
あっては「弾劾主義」は あって も「当事者主義」 それも対座型の「当事者主義Jは
あ り得 ない。従 って挙証責任 もあ り得 ないとい うのである。O論
者は先 に,ロ
クシンが西 ドイツ刑訴 に相互尋問Wechselvevhbr制
を取 り入れて ドイツ 刑訴の長所 たる真実発見性 と,訴
訟指揮 Verhandlungsleitung権 を裁判官の手中に残す 職権主義 をマ ッチ させ ることを提 言 したことを紹介 した力ヽ ロクシンは相互尋 問性 を「検 事 と弁護士の相互尋 間に証拠調Bcweisaufnahmeを
委ね ること」,
と定義 している伊 そ して, このサ ンプルとして前述のよ うに,ス
ペイ ン,ス
カンジナ ビヤ諸国 と並 んでわが 国を挙 げているがp現
在,西
ドイツ刑訴は239条において Krezverhёr交
互尋 問制度 (英米法のcross examination)を持 ってお り
,前
設本目互尋 問Wechselverhbr制
とどこが違 うのか理解 し難 いのである。 わが国の人的証拠 の証拠調べ方式 (反対尋問)は
,304条
の規定す る所 であ り;証
人, 鑑定人,通
訳人又は翻択人は,裁
判長又は陪席の裁判官が,ま
ず,こ
れ を尋 問 し,検
察 官,被
告人又は弁護人は裁判長又は陪席の裁判官の尋問が終 った後,裁
判長 に告 げて, その証人,鑑
定人,通
訳人又は翻訳人 を尋 問す ることがで きる。ただ し,そ
の証人,鑑
定人,通
訳人又は翻訳人の取調 を先 にした方 (検察官,被
告人又は弁護人の うち)が
先 に尋問す る。 この但書の点は全 く西 ドイツStP023駅1)後段 と同様 である。 相違点は StP0239(1)前 段 が「検事及び,公
判被告人Angeklagteの指名 した証人及び 鑑定人の尋 間は,検
事及び弁護人の一致の申立 によ り,裁
判長 に於 てこれ を検事及び弁 護人 に一任す ることを要す。」 としていること,更
にわが国の304③ が「裁判所は,適
当 と認め るときは,検
察官及び被告人又は弁護人の意見 を聞 き,単
に尋間順序 の変更 を認 めているに過 ぎないのに対 し,StP0239(2)は
「裁判長Vorsitzendeはこの尋 問後 にあっ て も事件 を更 に解明す る上 に必要 と認 むる間 を,証
人及 び鑑定人 に向って発す ることを 要す」 とあることである。 またStP0250は
直接の証拠調 を要求 しているから,こ
の点で も伝 聞排除の 目的 を達 し ている (わが320に文節ξ)。 して見 ると,条
文上,交
互尋 間 を当事者同志の協議 に任 かせている点,裁
判長 (含陪 席裁判官)尋
間がラス トになっている点,わ
が国よ りは るかに西 ドイツの方 が当事者主 義的 といえる筈である。 では何故,ロ
クシンカ窮目互尋問制 の導入 を提唱するのか。彼 の所論 には重要 な意義 があ る。彼 はい う「被告,証
人の尋問は原則 として裁判長 が行 う (StP0238(1))。 それと並 んで検事 と弁護士 が拡張 された尋問権 を持つ。ただ共同被告人 Mitangeklagteに よる他 幸甫の被告 人 の直接 の発 間 は許 されないだけだ。」 つ ま りあ く迄職権 主義的且 つネし問的 な要 素 が主体 になってい るとす る。「 だ か らKreuzverhёrは英米法 を継承 した ものだ が,検事, 弁護士 が対等 に尋間で きるシステムは素通 りして い る。 ドイツでは訴訟指揮 (裁判長 の) が排除 されていないからとい う。」 ロ クシンは,「StPo239(1)の検 事 と弁護 士 に依 て裁半1 長 に尋間 を依頼Antragし なければ な らない」点 を指 摘 し