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鋼繊維によって内的拘束を受けるモルタルの支圧特性に及ぼす多軸効果成分とせん断抵抗成分の影響に関する基礎的研究

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Academic year: 2021

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(1)

コンクリート工学年次論文集,

Vo

.

1

4

1

No

.

,l

2

01

9

論文

鋼繊維によって内的拘束を受けるモルタルの支圧特性に及ぼす多軸

効果成分とせん断抵抗成分の影響に関する基礎的研究

高 橋 拓 也 ペ ・関 俊 力 事2・瀬 古 繁 喜 勺 ・ 山田 和夫叫 要旨 .本研究では,鋼繊維によって内的拘束を受けるモルタルの支圧特性に及ぼす多軸効果成分とせん断抵 抗成分の影響について一連の検討を行った。その結果,既提案の推定式による鋼繊維補強モルタルの支圧強 度推定値は,せん断抵抗が無い試験体では過大評価となること,支圧強度に及ぼすせん断抵抗の影響は,本 提案の支圧強度推定式を用いることで精度良く評価できること,鋼繊維補強モルタルの荷重 軸変位関係は, 鋼繊維による多軸効果成分と支圧部 ・かぶり部境界面で生じるせん断抵抗成分の和として評価でき,せん断 抵抗成分は,支圧径および水セメント比が小さく鋼繊維量が多いほど増大すること,などが明らかとなった。 キーワード ・コンクリート,鋼繊維,内的拘束,支圧特性,多軸効果,せん断抵抗,エンドクロニック理論 1 はじめに 従来から,横拘束を受けるコンファインドコンクリー トの支圧強度は,横拘束が大きいほど増大することが知 られている。筆者らも,この点を踏まえて,これまでに 帯筋および鋼管によって外的横拘束を受ける場合の支圧 特性1)について検討するとともに,鋼繊維によって内的 拘束を受ける場合の支圧特性2)-4)についても検討を行 い,帯筋や鋼管による外的拘束との違いについて考察を 行った。本研究では,引き続き,鋼繊維によって内的拘 束を受ける鋼繊維補強モルタルを取り上げ,せん断抵抗 成分の有無を実験要因とした鋼繊維補強モルタルに関す る支圧実験を実施し,支圧荷重を受ける鋼繊維補強モル タルの荷重一軸変位関係に及ぼす多軸効果成分およびせ ん断抵抗成分の影響を明らかにすることを目的として, 実験的および解析的な観点から一連の検討を行った。

2

.

実験方法 2.1試験体 本実験では, 表-1および図一1に示すように,何れの 試験体 記 号 W/C (%) 表-1 実験の概要 目せん断│試験体外寸法 抵抗 │直 径 │高 さ 成 分

I

D(mm)

I

H(即時 支圧径 B(mm) 有り │ 中150│ 300 │ 145,100, 75,50 無し │ 中150

I

300 11!:, ~~O, 75,50 有り │ 申150 │ 300 │ 145,100, 75,50 無し │ 中150 │ 300

l

145,1003 75,50 試験体も外形

(

D

)

x高さ (h)がゆ150x300m mの円柱体を 使用し,実験要因として水セメント比(附'C=40および 90%の2種類),鋼繊維体積混入率(げ:0.0,2.0および4.0% の3種類),支圧径 (B=50,75, 100および145mmの4種 類),並びに支圧部側面とかぶり部側面の境界面で生じ るせん断抵抗(有りおよび無しの2種類)を取り上げた。

2

.

2試験体の作製および養生方法

試験体の作製に際しては,母材ベースモノレタルの目標 フロー値を230::l::10に設定し,普通ポルトランドセメン ト,多治見産の山砂(最大寸法 5m m,表乾密度:2.54 g!cm3) ,フック付鋼繊維(ゆ0.62x30mm),減水剤 (HP-11 ( W/C=40%)お よ びEX20(附'C=90%)) お よ び 消 泡 剤 (AFK-2)を使用して試し練りにより調合を決定した。 本実験で用いたモルタルの標準調合表を表ー2に示す。 モルタノレの打設は, ゆ150x300m mの鋼製型枠に2層に分 [単位:mm] ー 」

φ C

*1 愛知工業大学大学院 工学研究科建設システム工学専攻 (学生会員) *2 愛知工業大学大学院 工学研究科生産・建設工学専攻修士(工学) (正会員) *3 愛知工業大学 工学部建築学科教授博士(工学) (正会員) *4 愛知工業大学 工学部建築学科教授 工博 (正会員) ー

33

(2)

5-表

-2

使用モルタルの標準調合表 W/C d Vf SlC 単 位 量

k

l!!

m

3) 減水剤 消泡舟j (%)(即時 (%) セメント 水 細骨材 鋼繊維 。[_gI

m

[

(

k

w

m

3 )

745 298 1,193 5.22 .104 40 5 .160 731 292 1,169 157 5.11 .102 716 286 1,145 314 5.01 .100

370 333 1,407 1.11 0.22 90 5 3.80 363 327 1,379 157 .109 0.22 355 320 1,351 314 1.07 0.21 [注]減水剤:HP-11(W/Cヰ0%)or EX2O(W/C=90%),消泡剤:AFK-2(100倍希釈)。 表

-3

母材ベースモルタルの材料試験結果 (a)先打ち支庄部モルタル W/C 骨材寸法 試験 養生 密 度 強度試験結果 ヤング (%) d (mrn) 材 齢 方法 (glcm 3 ) 引 張 圧 縮 係 数 (MPa) I (阻a) (GPa) 40 5 28日 水中 2.23 4.84 63.5 46日 封 織 2.21 5.11 71.7 31.1 90 5 28日 水中 2.11 1.98 19.3 46日 封 織 2.08 2.17 19.6 18.9 [注]材 齢46日は,支圧実験直前の結果。 (b)かぶり部モルタル W/C 骨材寸法 試験 養生 密 度 強度試験結果 ヤング (%) d (mrn)材齢 方法 (glcm 3 ) 引。1p張a) 圧 縮 係 数 仏-1Pa) (GPa) 40 5 28日 水中 2.23 4.70 62.6 41日 老f繊 2.22 4.30 75.4 30.1 90 5 4218日 封 織水中 22..0118 22..1123 1179..5 7 17.6 [注]材 齢41日は,支圧実験直前の結果。 けて行い,パイプレータを使用して締固めを十分に行っ た。なお,支圧部側面のせん断抵抗を無しに設定した試 験体は,予め図一1の右側に示す支圧部円柱体を作製し, 材齢5日目で円柱体側面を『グリース塗布+ラップ巻付 け+オイル塗布+ラップ巻付け』処理により減摩処理し た後に型枠の中心位置に両面テープで固定して,かぶり 部モルタルの打設を行った。試験体は,シリーズ毎に4 個作製し,材齢 l日で脱型した後28日目に研磨を行い, その後,実験室内でシート養生を行った。実験時の材齢 は42日(先打ち支圧部円柱体の材齢:47日)であった。 また,使用モルタルの力学的性質を調べるためにモルタ ル打設時にゆ100x200rnmの円柱供試体を同時に作製し, 材齢28日(標準水中養生),実験直前(封織養生)の時 点で圧縮および割裂引張強度試験を行った。鋼繊維無混 入の母材ベースモルタルの材料試験結果を表

-3

に示す。 2.3加力および測定方法 加力要領を図ー

2

に示す。本実験では,鋼繊維補強モ ルタノレの

l

軸支圧力日カに際して容量2,

O

O

O

kNの油圧式耐圧 試験機を使用し,毎分約1.0mmの載荷スピードとなるよ うに漸増l軸支圧載荷を行って荷重一軸変位関係の測定, 並びにデジタルカメラを用いて破壊状況の記録を行っ た。なお,載荷初期の段階における軸変位(載荷板間変 位)については,加力に従って増大する接線剛性がほぼ 一定となった時の値を初期剛性と仮定して補正した。 3 解析方法 本研究では,別報5),6)と同様に,鋼繊維およびかぶり 全面加力 [単位 :nvn] 支圧加力 図

-2

試験体の加力および軸変位の測定要領 [注] Kp:試験体端面と載荷 板間との界面の凹 凸の影響を反映し た線形パネ 1渇

I

KB 横拘束による多軸

g

[

叩│ 効果の影響を反映 崎│ した非線形パネ Ks:支圧部界面のせん 断抵抗の影響を反 映した非線形パネ

υロ P寸

図-3 解析モデル5) 部モルタルに起因する内的多軸効果成分と支圧部・かぶ り部境界面で生じるせん断抵抗成分に分類した解析モデ ル (図

-3

参照)を用いて,支圧荷重を受ける鋼繊維補 強モルタルの荷重一軸変位関係の非線形解析を行った。 3.1荷重一軸変位関係の多軸効果成分 支圧荷重を受ける鋼繊維補強モルタルの荷重一軸変位 関係の多軸効果成分としては,別報5),6)で提案した修正 エンドクロニック理論7)を適用したl要素モデルによる 解析結果と前掲の表-1に示すせん断抵抗成分無しに関 する支圧実験の結果 (Cシリーズ)によって評価した。 3. 2荷重一軸変位関係のせん断抵抗成分 支圧荷重を受ける鋼繊維補強モルタルの支圧部側面と かぶり部側面の境界面で生じるせん断滑りによるせん断 抵抗成分の荷重一軸変位関係には,別報5),6)と同様に次 のせん断応力度(τ〉一平均軸ひずみ度(ε)関係を用いた。

A

(

ε

/

εm

)

+

(

n

-

l

)

(

.

ε

/

ε

m

ι

)

2

T;/T;

m

a

x

=

…一

1

+(A

-

2

)

(

ε

/

ε

m

a

x

)

+

n

(

.

ε

/

εm

m

:

)

2

)

-( ここに, 品目と

ε

m

田は,支圧荷重を受ける鋼繊維補強 モルタルの最大荷重時の平均せん断応力度と軸ひずみ 度,

A

E

i/

E

m

a

x(

E

i

および

E

m

a

x

:初期剛性および最大荷 重時の割線剛性), nは実験定数であり,荷重軸変位関 係に関する実験結果と上記のエンドクロニック理論およ びせん断抵抗成分無しの実験結果から求まる多軸拘束成 分との差をせん断抵抗成分の荷重一軸変位関係に関する 実験結果とみなして,式(1)の計算結果との差の二乗和 が最小となるように, 上記の

τ

m

ε

'

m

a

x

A

およびnf[直を 非線形最適化手法を適用した逆解析により求めた。

-

336

(3)

-表

-4

実験結果一貫 支圧径 支圧耐力 支圧強度 せん断 シリーズ名 W/C B pPc cPc pFs cFs 抵抗成分 (%) (nnn) 代N) 加。 (N/田n2 )(N/nnn2) (N/nnn2 ) 145 1250 1250 75.7 75.7 0.00 W40-VO 40 100 569 559 72.4 71.2 0.11 75 446 368 101.0 83.3 1.10 50 343 172 174.7 87.6 3.63 145 1142 1142 69.2 69.2 0.00 W40-V2 40 100 770 559 98.0 71.2 2.24 75 549 368 124.3 83.3 2.56 50 338 191 172.1 97.3 3.12 145 1074 1074 65.0 65.0 0.00 W40-V4 40 100 804 505 102.4 64.3 3.17 75 618 343 139.9 77.6 3.89 50 378 206 192.5 104.9 3.65 145 394 394 23.9 23.9 0.00 W90司VO 90 100 259 171 33.0 21.8 0.93 75 182 133 41.2 30.1 0.69 50 135 61 68.8 31.1 1.57 145 324 324 19.6 19.6 0.00 W90-V2 90 100 259 139 33.0 17.7 1.27 75 196 84 44.4 19.0 1.58 50 161 71 82.0 36.2 1.91 145 286 286 17.3 17.3 0.00 W90-V4 90 100 269 137 34.3 17.4 1.40 75 224 75 50.7 17.0 2.11 50 194 71 98.8 36.2 2.61 [注lpPc.pFB 支圧部側面のせん断抵抗が有る場合(pシリーズ)の 支圧耐力および支圧強度、 cPc.cFB 支圧昔日側面のせん断抵抗が無い場合(Cシリーズ)の 支圧耐力および支圧強度。 4.結果とその考察

4

.

1

圧縮耐力 表

-4

は,本実験によって得られた各種試験体の圧縮 耐力 (Pc),支圧強度およびせん断抵抗成分の一覧を, また, 図

-4

は,全面圧縮強度で無次元化した相対支圧 強度と支圧径との関係に関する実験結果(図中の

e

0

および・)と前報4)で提案した次の式で表される支圧強 度 の 推 定 結 果 (赤の破線)を比較したものである。 F

s

=

F・(A!AI)C C=Ca+e-2.02Fσ0.34・1/[0.55・(Lf/c{)0.22.

(Lfl句/)0.18.(Rd'als)0.01 I'" (3) C

o

=

・0,0008Fa+0.409 ./ ここに, FB:支 圧 強 度 (N/mm2),F 全面圧縮強度 (N/mm2), A :支承面積 (mm2), AI 支圧面積 (mm2), C :支圧強度のA/AI値依存性を表す係数 Co:母材ベー スモノレタルのC値, Fo:母材ベースモルタルの全面圧縮 強度 (N/m m2),Vf:鋼繊維体積混入率(%), Lf/d 鋼 繊 維長さ/骨材寸法,Lfl句f:鋼繊維長さ/鋼繊維断面寸 法(アスペクト比), Rd・als 細骨材を基準として評価 した相対骨材寸法×全骨材容積比。 これらの表および図によれば,相対支圧強度と支圧径 との関係に関する実験結果は,水セメント比(附C),鋼 繊維体積混入率(ゆおよびせん断抵抗の有無によって相 違し,一般的に低強度 (WIC→大)で L例直が大きいほ ど,せん断抵抗無しの場合と比較してせん断抵抗有りの 場合の方が,支圧径が小さくなるに従って認められる相 7 6 C=Co+e'2札 F/J礼 v_ross・(Lf

0.22・(Lf勾。18 '(Rd'a/s)O.OI Co~0.0008F,。刊.409 R U 4 U 守 内 ぺ v n , 色 刷 世 相 畑 町 出 M m 設 回 特 0 25 50 75 100 支圧径(m m) (a)W/C=40協の場合 125 150 7 6

C o+e,2.02・九州,v_ro.ss・(Ljd)022・(LjD f)018 '(Rd・品な)0.01

ICo=-0,0008Fo+O.409 k d a a T 内 d n , 色 刷 世 相 咽 間 出 M m 寂思 0 25 50 75 100 125 150 支圧径(m m) (b) W/C=90唱の場合 図- 4 相対支圧強度の実験結果と前報4)の提案式 による推定結果との比較 (2) 対支圧強度の増大傾向は,より著しくなっているのがわ かる。また,前報4)の提案式による支圧強度推定値は, せん断抵抗が有る試験体に対しては,低強度の附Cが 90%の場合では全体的に実験結果と良く一致している が,高強度の附Cが40%の場合およびせん断抵抗が無い 試験体では,支圧径(B)が100mm以下の領域において過 大評価となっており,その差は WIC値が大きく,かつげ 値が大きくなるほど増大する傾向を示している。これは, 前報4)で提案した支庄強度推定式では,鋼繊維の長さ/ 骨材寸法との比およびアスペクト比の影響は考慮、できる が,本研究で取り扱ったせん断抵抗の影響を考慮できな いためと考えられる。この点を踏まえて,本研究では, 支圧強度に及ぼすせん断抵抗の影響が考慮できるより汎 用性のある支圧強度推定式を構築することとした。 4, 2内的拘束効果を考慮した支圧強度推定式 本研究では,前報4)と同様に,鋼繊維によって内的拘 束を受けるモルタルの支圧強度推定式として,前掲の式

(

2

)

を用いた場合の係数 (F値と

C

値)の定量化を試みる。 (1) F値の定式化 本研究では,鋼繊維によって内的拘束を受けるモルタ ルの全面圧縮強度(F)を母材の全面圧縮強度(Fo)と鋼繊 維の混入による強度増分(L1めとの和で定義した。 F=Fa+L1F

(

4

)

なお,上式中のL1

F

値については,前報4)で示した定 ー

337-2

3

(4)

120 0.8 0.7 " 0.6 暴露口5 $ I 0.4

0.3 高0.2 0.1 120 且o 0.1 0.2 0.3 且4 0.5 0.6 0.7 0.8 0 20 40 60 80 実験値一全面強度F(N/mm') 実敏値一係数C 母 材 全 面 圧 縮 強 度fo(N/mm') (a)全面強度Fの計算値と実験値の比較 (b)係数Cの計算値と実験値の比較 (c)係数Coと母材全面強度Foの関係 図-5 F値, C値およびCo値に関する重回帰分析結果 3100 、 、 z "- 80 倒

60

?

場 .. 20 4ト .一一一} o ~ 7 6 制5r'¥ 4倒

4 tt(3

1

案 理2 0 25 50 75 100 支圧径(mm) (a)W/C=40協の場合 125 7 6 r a a u 守 内 d n L 恒 国 咽 町 出 M m 友 田 仲 50 75 100 125 150 支圧径(mm) (b)W/C=90協の場合 図

-6

相対支圧強度の実験結果と支圧径

B

との関係に 関する重回帰分析結果の適用性 式化と同様に,これまでに実施した鋼繊維補強モルタル およびコンクリートに関する実験の結果2)-4)を含めたせ ん断抵抗有りの試験体を対象して次の式(5)で評価した。 LlF=a'Fob. VjC・(Lf/c

d・(Lf/L

ρe

・(Rd'aIS)f (5) ここに, Fo:母材の全面圧縮強度(N/m m2),Vf鋼繊 維体積混入率(%), Lfl匂:鋼繊維長さ/骨材寸法,Lfl乞

f

:鋼繊維長さ/鋼繊維断面寸法, Rd'als:細骨材を基 準とした相対骨材寸法×全骨材容積比, a~f: 実験定数。 (2)C値の定式化 本研究では,上記のF値と同様に,鋼繊維によって内 的拘束を受けるモルタルのC値も母材のC値(Co)と鋼繊 維の混入によるC値の増分(LlC)との和として定義した。 C=Co+LlC (6) なお,上式のLlO値に関しても,LlP値と同様に,ま ず既報の実験結果2)-4)を含めたせん断抵抗有りの試験体 0.6 0.5 (.)"'0.4 採 ~0.3 0.2 100 150 について次の式(7)で評価し,せん断抵抗無しの試験体 のLlO値は,定式化されたせん断抵抗有りの試験体のLlC 値に係数を乗じることで評価することとした。また,せ ん断抵抗無しの試験体のCo値についても,せん断抵抗 有りの試験体のCo{l直に係数を乗じることで評価した。 LlC=g'FI決.Vjl・(Lf/d)j.(Lf/D

.

f

;

k・(Rd'als)1 (7) ここに, Fo~als: 式 (5) の注を参照, g~l 実験定数。 (3)F値およびC値の定量化 本支圧実験結果,並びに既報2)-4)で示した鋼織維補強 モルタルおよびコンク リートに関する実験結果を用い て,式(5)および式(7)中の実験定数を定量化した結果,F 値および

C

値として次に示す式

(

8

)

~式(10)が得られた。 また,せん断抵抗無しの試験体のCo値およびLlO値は, せん断抵抗有りの試験体に対して得られた式(9)および 式(10)中のCo値およびLlO値に,それぞれ係数0.37およ び0.75を乗じることにより評価できることがわかった。 F=Fo+ LlF=Fo+e-12.7FOl.90・VjO.77・(Lf/d)-1.21. (Lf/D

.

f

;

2.17・(Rd'als)-0.80 (8) C=Co+Llc=co+e-2.88Fσ0.48.V/.0.80.(Lf/d) 0.29. (Lf/D)う0.39・(Rd'als)0.23 (9) C

o

=

・0.0014FO+0.454 (10) 図

-5

(a)~ (c)は,それぞれF値,0値および

C

o{直の実l 験値と式(8)~式(10)による計算値とを比較したもので あるが,P値,0値およびCo{直の実験値と計算値は,既l 報の実験結果を含めて良く一致していることがわかる。

(

4

)

本研究で提案した支圧強度推定式の適用性 図-6(a)および(b)は,前掲の式(3)中のF値およびC 値を,式(8)~式(10)で評価した場合の相対支圧強度と 支圧径との関係に関する実験結果と推定結果との関係を 水セメント比(防

C

)

別に比較したものである。これら の図によれば,実験結果と推定結果は,前報4)で提案し た支圧強度推定式と比べて良く一致しており,相対支圧 強度と支圧径との関係に及ぼすせん断抵抗の影響は,せ ん断抵抗有りの試験体によって得られた式(8)~式 (10) に係数を乗じることで精度良く評価できるといえる。 4.3せん断抵抗成分の算定結果 表

-5

(a)および

(

b

)

は,荷重一軸変位関係の多軸効果 成分としてそれぞれCシリーズの実験結果およびエンド

338

(5)

-表

-5

せん断抵抗成分のせん断応力度一軸ひずみ度関係に対する同定結果 (a)多軸効果成分にCシリーズの結果を用いた場合 (b)多軸効果成分にエンドクロニック理論を用いた場合 1750 1750 勝'C=40%,Vjと2%fトーー トー.. 6=145酬の実融結畢 15凹 .().6=100耐の実融結畢 15曲 + B=75II'1II田実腫結畢 1250

B=50 11m由実圃結果 1250 --cyIJ-・J."1用の解析結果 酬 権 2 } ぷ10凹

4 刷 室E1 0印

750 I~ 750 ~ 、電 500 E

h可 司 』内ふ、包E

500 250 1 - 250 r 2 3 軸変位(m m) (b)W/C=40%, Vf=2.0弘の場合 シリーズ 支圧径B r max e max

A

(N加m2 )

(E/Em

ax)

n

(mm) (μE) 145 0.703 3277 1.037 0.343 W40-VO 17050 23..725839 11495438 0.919 0.407 1.657 0.317 50 4.904 4016 3.699 0.332 145 0.710 3127 1.144 0.591 W40-V2 17050 34..110279 42351532 21..189057 00..842839 50 4.323 1990 0.518 1.167 145 0.734 3277 0.648 0.702 W40-V4 100 3.326 3482 0.909 1.074 75 4.704 2718 0.564 1.116 50 5.539 2664 0.822 0.918 145 0.112 951 1.909 0.163 W90-VO 17050 11..422909 11247958 00..654815 00..662186 50 1.840 1387 0.531 0.723 145 0.121 1307 0.657 0.536 W90-V2 17050 1.480 2700 2.295 0.996 1.891 5630 1.091 0.998 50 1.986 5422 3.721 0.753 145 0.164 4400 1.802 1.972 W90-V4 17050 21..338916 35368911 01..793834 01..902809 50 2.762 9873 1.623 0.724 クロニック理論による解析結果を用いた場合に対する式 (1 )中の町田,

ε

'max,Aおよびnの算定結果を一覧表にし て示したものである。なお,エンドクロニック理論によ る解析では,載荷に従って生じる試験体端面凹凸部の局 部圧壌の影響を反映させた線形パネ剛性 (Kp)として, 荷重一軸変位関係の初期勾配に関する解析結果と実験結 果が支圧径 (B)および水セメント比(附'C)に関わら ず良く一致した180MPaJm mを用いた。これらの表によ れば,多軸効果成分として,せん断抵抗無しのCシリー ズの実験結果およびエンドクロニック理論による解析結 1750 W/C=40%,プレンモル~)レ..6=145酬の実聴轄畢 。6=1叩m由実圃轄畢 +8=75mn由実融邑畢 11' 。-CBJ=lj5-A0・"剛の実圃桔畢1悶の解析結果

11 ¥ b岨 a ¥ a

v 1500 1250 Z1000 ぷ )

=

750 500 250 ゐ ロ 場

M 3 、 川 A U 劃 唱 曲 R S 1 2 軸

V

M m m n u a a 守 n u , f f 山 H a u 1750 1750 シリーズ 支圧径 r max e max

A

名 B(mm) (N/m m2 ) (μE)

n

(E/E

m

a

J

145 0.703 3277 1.037 0.343 W40-VO 100 2.532 1972 0.965 0.366 75 3.735 1631 1.110 0.469 50 6.431 3007 1.307 0.576 145 0.710 3127 1.144 0.591 W40-V2 17050 43..785794 22375952 00..976784 00..559801 50 4.709 2493 1.479 0.515 145 0.734 3277 0.648 0.702 W40-V4 100 3.963 3063 0.783 0.590 75 5.046 3107 1.224 0.529 50 5.405 2946 1.626 0.511 145 0.112 951 1.909 0.163 W90-VO 17050 1.446 1525 0.641 0.570 1.516 1226 0.761 0.554 50 2.079 1385 0.585 0.656 145 0.121 1307 0.657 0.536 W90-V2 100 1.038 2057 1.897 0.503 75 0.954 4116 1.361 0.413 50 1.762 3576 2.476 0.427 145 0.164 4400 1.802 1.972 W90-V4 100 1.039 3581 1.648 0.401 75 1.638 3764 2.396 0.380 50 1.944 8839 3.014 -0.189 果の何れを用いた場合も,一般的に支圧径 (B)および 水セメント比 (W/C)が小さく,かっ鋼繊維体積混入率 (ゆが大きくなるほど,支圧部側面とかぶり部側面と の境界面でのせん断滑り抵抗が著しくなるため,最大荷 重時における支圧部 ・かぶり部境界面のせん断応力度 (τm邸)は,増大する傾向を示しているのがわかる。

4

.

4

支圧荷重を受ける鋼繊維補強モルタルの荷重一軸変 位関係に関する解析結果 図-7および図-8は , そ れ ぞ れ 荷 重 軸 変 位 関 係 の 多 軸効果成分としてCシリーズの実験結果およびエンドク W/C=40%,炉4 %fト一一トー...8=145岡田実融轄畢 ..0-8=1叩 酬 の 実 融 轄 畢 .. 6=75聞の実肢結畢 <>6=50酬の実融結果 一 昨1'ース利用の解析結果

.

.

.

111 L

.

1 -軍L 軸変位(mm) (c)W/C=40,覧 Vf=4.0唱の場合 1750 W/C=90%,ブ レ ン モ ル9ル同6=145冊目聾腫詰畢

6=1凹酬の実腫結畢 6= 75""由実駿結果

6=50耐 喪 服 結 畢 利用由解街結果

~ ... H W/C=90%,併2 %ト一一←一。6=145..,の実輯結果 。6=100岡田実強結果 4・B=75 l1li1由実融轄畢 。B=50 l1li1由実腫結果 一 勧1'-;¥利用の解析結果

-1500 1500 1250 1250

。 。

田 市 ( Z 4 剛健 曲 目 ( ZS 酬惇 500 500 250 250 W/C=90%,貯4%トー一トー...8=145棚田実職結畢 .().8=1曲 冊 目 婁 験 結 畢 令6=75冊の実駿結果 。6=50冊由実蝿轄畢 -c刊ス利用由解析結畢

15凹 1250 室10凹 : 750 5凹 250 軸変位(mm) 軸変位(mm) 軸変位(m m) (d) W/C=90,目 Vf=O.O弘の場合 (e) W/C=90,覧 Vf=2.0自の場合 (f) W/C=90,出 Vf=4.0自の場合 図

-7

全面および支圧荷重を受ける荷重一軸変位関係に関する実験結果と解析結果との比較 (多軸効果成分としてCシリーズの実験結果を用いた場合)

339

-2

5

(6)

1750

1

2

f

1

2

レ レ

l

...8=145冊目宴腫結果 -<> 8=10011mの宴圃結畢 8=75棚田実騒結果 +-EBn=do5d0岡田実腫結果 1 1 r開問理歯車l用の解析結畢

1 ー岨 a 1 a

v 司‘~ 1750 1750 w;目 0 %,炉2 %十4・8=145聞の実輯結果 W/C=40%加%卜

8=145",0)実験結果 1500 8=1叩m岬 実 腫 結 果 1500 8=100岡崎重量結畢 8= 75棚田実蹟結畢 島75",岬実験轄畢 1250 +-EBnZdo5c0h mn叩翼敏轄畢 1250 O -EBn=do5曲0聞岬実駿轄畢 ronlc理輸事l周由解析結果 ronlc理諭利用の解析結果 酬 12 ) ぷE 1000

4剛2卓E 10凹

750 E _'1. 750 111" 、も 500 a r.-

500

瞳轟

250

.

.

250

O~

2軸変位(mL) 2軸変位(mL) (b)W/C=判,明 Vf=2.0怖の場合 (c)W/C=40,弘 Vf=4.0怖の場合 陪'lC=90%,りら2 %ト長8=145rnnの婁腫結畢 8=1曲 問 問 実 駿 轄 畢 片}ト。hBs==do75c05hr棚田実績輯畢間前翼肺結畢 開問理跡事iII青白解続結畢

'

1500 1250 Z1000 ~ ) : 750 500 250 2軸変位(」) (a)W/C=40牝 Vf=O.O協の場合 1750 1750

l

r

!

2

ルtル

t

..8:145聞の実瞳結畢 1<>8=100岡田実融結果 B=75"'"由実肢結果 +-h82d田50冊目実腫詰畢 hronic理歯科用町解析結果

.

A

[

F司. 250 1500 1500 1250 1250 Z1000 s : 750 室10凹 : 750 500 500 250 1750

l

恒空型0/0,炉4 %卜j+8=145'"由実瞳結畢 8=100冊目翼腫結畢 1+8= 75岡田実蛾結果 〉 -EnB=do5由0岡田聖圃結果 r聞IC理槍事l聞の解析結果

盃堅

1500 1250 D O 0 5 0 7 2 t ) 刷権 500 250 2軸変位(mL1 4 5 0 1 2軸変位(mL 4 5 0 1 2軸変位(mL (d)W/C=90牝 Vf=O.O協の場合 (e)W/C=90札 Vf=2.0協の場合 (f) W/C=90,首 Vf=4.0唱の場合 図

-8

全面および支圧荷重を受ける荷重一軸変位関係に関する実験結果と解析結果との比較 (多軸効果成分としてエンドクロニック理論による解析結果を用いた場合) ロニック理論による解析結果を用いた場合の荷重一軸変 位関係に関する実験結果と解析結果とを比較したもので ある。これらの図によれば,実験結果(図中の.,

0

, 4・および

o

印)と解析結果(図中の赤の実線)は,多軸 効果成分の取扱い方法に関わらず鋼繊維無混入の場合 (Vjと0.0%)を含めて全体的に良く一致しており,支圧 荷重を受ける鋼繊維補強モルタルの荷重一軸変位関係 は,支圧部モルタノレに対する鋼繊維とかぶりの横拘束に よる多軸効果成分と支圧部・かぶり部境界面で生じるせ ん断抵抗成分の和として合理的に評価できるといえる。 なお,試験体の最終破壊状況では,破壊の局所化が観察 されたが, 図-41こ示す本解析モデルでは,この破壊の 局所化が考慮できないため,今後は破壊の局所化を考慮 できる汎用性のある解析モデ、ルを構築する必要がある。 5.結 論 1 )前報4)の提案式による支圧強度推定値は,せん断抵 抗が有る試験体に対しては,全体的に実験結果と良 く一致するが,支圧部・かぶり部境界面のせん断抵 抗が無い試験体では,支圧径が100mm以下の領域 で過大評価となり,その差は水セメント比が大きく, かっ鋼繊維体積混入率が大きいものほど増大する。 2)せん断抵抗無しの鋼繊維補強モルタルの支圧強度と 支圧径との関係は,せん断抵抗有りの試験体によっ て得られた提案式(9)および式(10)に係数(0.37およ び0.75)を乗じることにより評価が可能で、ある。 3)支圧載荷重を受ける鋼繊維補強モルタルの同一軸変 位時の荷重は,鋼繊維による多軸効果成分と支圧部 .かぶり部境界面でのせん断抵抗成分とに分類で き,最大荷重時の支圧部・かぶり部境界面のせん断 応力度は,一般的に支圧径および水セメント比が小 さく,鋼繊維体積混入率が大きくなるほど増大する。 参考文献 1)小野晃,関俊力,瀬古繁喜, 山田和夫 :コンクリー トの支圧特性に及ぼす横拘束形式の影響に関する研 究,コンクリート工学年次論文集,Vo.133, No.1, pp.401-406, 2011.7 2)関俊力,瀬古繁喜,山田和夫:鋼繊維によって内的 拘束を受けるコンファインドモルタルの支圧特性に 関する基礎的研究,コンクリート工学年次論文集, Vo.138, No.1, pp.453-458, 2016.7 3)関俊力,瀬古繁喜,山田和夫:鋼繊維によって内的 拘束を受けるコンクリートの支圧特性に及ぼす骨材 寸法の影響に関する基礎的研究,コンクリート工学 年次論文集, Vo.139, No.1, pp.277-282, 2017.7 4)高橋拓也,関俊カ,瀬古繁喜,山田和夫:鋼繊維補 強コンクリートの支圧特性に及ぼす鋼繊維長さと骨 材寸法の相

E

作用の影響に関する基礎的研究,コン クリート工学年次論文集, Vo.140, No.1, pp.423-428, 2018.7 5)小野晃,関俊力,山田和夫:支圧荷重を受けるコン ファインドコンクリートの変形特性に関する解析的 研究,コンクリート工学年次論文集, Vo.135, No.1, pp.319-324, 2013.7 6)関俊力, 山田和夫:支圧荷重を受けるコンファイン ドコンクリートの多軸効果成分およびせん断抵抗成 分に関する基礎的研究,コンクリート工学年次論文 集, Vo1.36, No.1, pp.340-345, 2014.7 7)8azant, Z.P.and Shieh, C.L.:EndochronicMode1 for Non -linearTriaxia1 8ehaviorof Concrete, Nuc1earEng and Design, Vo1.47, pp.305-315, 1978

-

340

参照

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