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ACS患者の最適な脂質低下療法を考える

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Academic year: 2021

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(1)

座長

ACS患者の

最適な脂質低下療法を考える

出席者(発言順) 木村 剛 先生 赤阪 隆史 先生 伊苅 裕二 先生 座 談 会

Optimal LLT*を考える

* Lipid Lowering Therapy

Series

赤阪 隆史

先生

和歌山県立医科大学 循環器内科 教授

木村 剛

先生

京都大学医学部附属病院 循環器内科 教授

伊苅 裕二

先生

東海大学医学部内科学系 循環器内科学 教授 於:メルパルク京都 提供:サノフィ株式会社 2018年

7

19

開 催

(2)

ACS患者の予後 ─日本におけるACS患者の心血管イベントリスク─

赤阪 本日の座談会では、循環器領域の第一線でご活躍の先生方と、ACS患者の最適な脂質低下療法について討論したい と思います。よろしくお願いいたします。  ACS患者の予後に関する日本の現状について、まず私から話題提供させていただきます。循環器疾患診療実態調査報告 書(2017年度実施・公表)1)によると、急性心筋梗塞患者数として最近5年間の平均で約7万人が登録されており、その5年の 間にも漸増しています。

 PROSPECT Study 2)によると、欧米人ACS患者の3年間のフォローアップで、全イベントの再発率が20.4%で、なおかつその

約半数が非標的病変由来と報告されています。日本でも同様の登録研究がなされており(PACIFIC Registry)3)、日本人ACS患

者の2年間のフォローアップで、心筋虚血による冠動脈血行再建術が20.0%にみられ、標的血管不全が11.6%にみられています。  日本人 ACSのさらに新しい研究、J-MINUET Study 4)では、3年間のフォローアップで、心血管イベントの発症率が5人 に1人、全死亡率が8人に1人にみられ(図1)4)、また、1 ∼ 2年以内の発症率が高くなっています。  これらの結果から、ACSというのは、日本人においても欧米人と同様に再発リスクが高く、また非責任病変におけるイベント発症率も高い。そして全死 亡率も高いという傾向があると言えます。先生方のご施設における実際の傾向と比較していかがでしょうか。 木村 まず、冠動脈血行再建以外のイベントがどの程度含まれているかによって、再発率の結果も変わってくるという面があります。もう1つは、スタチン の強度及び用量によっても変わってきますので、そのようなポイントを踏まえた上で考えることが重要かと思います。 伊苅 確かにそれはありますね。私の施設での実際の傾向を見ますと、患者さんによって再発する方としない方にはっきり分かれるような印象がありますが、 全体的に見ますと、ACSの患者さんのイベントは、やはり日本人でも一定以上の割合で発症しているという実感があります。

ACS患者の最適な脂質低下療法

(1)各薬剤のエビデンスと位置づけ 赤阪 次に、ACS患者の心血管イベント二次予防における最適な脂質低下療法の話題に移らせていただきます。  2017年6月に日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」5)が改訂され、冠動脈疾患二次予防においては、家族性高コレステロール血症 (FH)、急性冠症候群(ACS)患者に加え、「非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患(PAD)、慢性腎臓病(CKD)、メタボリックシンドローム、主要危険因子の重複、 喫煙」、のいずれかを伴う糖尿病患者に対してLDL-C 70mg/dL未満を管理目標値とするようになりましたし、PCSK9阻害薬の登場とも相まって、現在非 常にホットな話題となっています。

赤阪 隆史

先生

(3)

 それでは、各薬剤に関するさまざまなエビデンスについて、お二方からご解説いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

伊苅 私からは東海大学のデータをお示しします6)。PCI施行632例に対して、当時のガイドラインに沿ってLDL-C 100mg/dL未満を目標値としてスタチン

による脂質低下療法を行いました。スタチン服用の有無、ならびにベースラインのLDL-C値が100mg/dL未満か否かの4群に分けて、平均2年間のフォロー アップを行いました。

主要評価項目 : 総死亡、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、心不全、不安定狭心症による緊急再血行再建術の施行

All-cause death Non-fatal MI Non-fatal stroke Cardiac failure Urgent revascularization for UA Primary endpoints 45.0 40.0 35.0 30.0 25.0 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 (%)

STEMI(n=2,262) NSTEMI +CK(n=563) NSTEMI-CK(n=458)

26.7% 40.2% 36.4% 13.6% 20.0% 14.3% 3.4% 3.6% 8.3% 4.3% 5.3%6.7% 5.1% 11.7% 6.9% 6.8% 11.4%11.2%

Ishihara M, et al; J-MINUET Investigators. Circ J. 2017; 81: 958-65.4)

J-MINUET Study:3年次のイベント発症率

(4)

 2005年に報告されたCTT Collaborationによる二次予防に関する臨床試験のメタ解析の結果では,LDL-Cを低下させるほ ど心血管イベントの発生リスクが減少することが報告されていますので7),それが正しいなら、われわれの研究ではスタチン 服用群の結果が良くなるはずだと考えて予後を見てみました。  その結果 61%の患者さんが目標値を達成し、スタチン服用患者は非服用患者よりも有意に全死亡が少なく(3.3% v.s. 20.5%、p<0.001、Cox比例ハザードモデル)、治療前のLDL-Cが100mg/dL未満であるか否かは死亡率に関係していま せんでした(図 2)6)。この結果から、治療前のLDL-C値が100mg/dL未満であっても、スタチンを投与することで生存率 が改善することを示唆しています。  以上より、ACSの患者さんにおいては、ベースライン時のLDL-C値を問わず、やはりLDL-C値を低下させる方がよいと考 えています。 木村 私からは、REAL-CAD 8)の結果、ならびにACC.18で 発表されたODYSSEY OUTCOMESの概略について紹介させ ていただきます。  REAL-CADは、冠動脈疾患患者に対するピタバスタチンに よる積極的脂質低下療法または通常脂質低下療法のランダム化 比較試験です。ACSの患者さんあるいは待機的PCI、CABG を受けられた患者さんがほとんどで、導入期間後にLDL-C< 120mg/dL例を無作為化してピタバスタチン4mg/日(高用量群) と1mg/日(低用量群)に割り付けるというデザインで、日本の 733施設から13,054例が登録されています。  一次登録の時点では91%の患者さんがスタチンを投与されて おり、LDL-Cは平均93mg/dLでした。この後、高用量群ではベー スライン時87.7mg/dL→半年後73.7mg/dL→3年後76.6mg/dL、 低用量群では88.1mg/dL→89.4mg/dL→91.0mg/dLと推移し、 高用量群の方が有意に低下しました(p<0.004、GEEをrobust variance法で調整して解析)。

Tanaka S, et al. Cardiovasc Interv Ther. 2017; 32: 358-64.6)

○ ○ ○ ○○○ ○○ ○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○ ○○○ ○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○ ○○○ ○○ ○ ○○ ○ ○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ ○○○○ ○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ スタチン服用, LDL-C>100mg/dL スタチン服用, LDL-C<100mg/dL スタチン非服用, LDL-C>100mg/dL スタチン非服用, LDL-C<100mg/dL p<0.001, Cox比例ハザードモデル 追跡期間 0 200 400 600 800 1,000(日) 100 75 50 25 0 (%) 無再発生存率

PCI施行例に対するスタチン治療の有無と生存率との関係

図2

伊苅 裕二

先生

(5)

 主要評価項目(心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性虚血性脳卒中、緊急入院を要する不安定狭心症のいずれかの 発症)は、高用量群において有意にリスクが低下しました(HR 0.81、95%CI 0.69-0.95、p=0.01、Cox比例ハザードモデル)。  次にPCSK9阻害薬に関連したエビデンスを紹介したいと思います。心血管疾患を抑えるエビデンスについては、2017年に FOURIER 9)が発表され、スタチンが最大耐用量投与された上でさらにイベント発症率を抑制するという結果が報告されまし た。2018年のACC.18では、約18,000例のACS患者を対象にPCSK9阻害薬アリロクマブによる心血管イベント抑制効果を 前向きに評価する国際共同試験ODYSSEY OUTCOMESの結果も発表されています。試験デザインを図310)に示します。  両試験はLDL-Cの登録基準は同じですが、デザインが異なっており、FOURIERでは安定した動脈硬化性血管疾患が すべて登録されていますが、ODYSSEY OUTCOMESではACS発症4 ∼ 52週の方に限定されています。また、脂質の数 値によってアリロクマブの投与方法を変える等、タイトレーションデザインが大きな特徴となっています。

木村 剛

先生

Schwartz GG, et al. Am Heart J. 2014; 168: 682-9.10)

アリロクマブ75mg 必要に応じ、 2ヵ月目から150mgに増量 プラセボ 導入期間 ( ~ 16週間) ・スタチン用量最適化† ・自己注射訓練 ・血行再建術の実施 二重盲検期間 (2 ~ 5年間) フォローアップ期間(2週間) n=9,000 n=9,000 4-52週間 ACS 発症 ランダム化 †スタチン用量最適化:アトルバスタチン 40-80mg、ロスバスタチン 20-40mgまたはいずれかの最大耐用量とする。        あわせてNCEP-ATPⅢに準じた生活習慣の改善を実施した。 急性冠症候群(ACS)発症後1ヵ月以上から12ヵ月以内の アリロクマブ(75mgまたは150mgを2週に1回)投与に よる冠動脈疾患死、非致死性冠動脈イベント(心筋梗塞、 不安定狭心症による入院)、虚血性脳卒中の発症数の評価 国際共同、多施設、ランダム化、二重盲検、プラセボ 対照試験 冠 動 脈疾 患(CHD)死、非致 死性 急性心筋梗塞(MI)、 虚血性脳卒中、不安定狭心症による入院が初回発現する までの期間 1.割り付け時から、最初の主要CHDイベント(CHD死、 非致死性心筋梗塞)、不安定狭心症による入院、虚血性 冠動脈疾患への血行再建術(PCI、CABG:既往PCI部 位再狭窄への処置を除く)までの期間 2.割り付け時 から最初の主要CHDイベント発症までの期間 3.割り 付け時から最初の心血管イベント(心血管死、非致死性 CHDイベント、非致死性虚血性脳卒中)発症までの期 間 4.割り付け時から全死亡、非致死性MI、非致死 性虚血性脳卒中発症までの期間 5.割り付け時から全 死亡までの期間 等 本試験はSanofi社及びRegeneron Pharmaceuticals社 の資金により実施された。 目    的 試 験デ ザイン 主要評価項目 副次評価項目 利 益 相 反 : : : : :

ODYSSEY OUTCOMES試験デザイン

図3

(6)

赤阪 ありがとうございます。伊苅先生の東海大学のデータでも、木村先生にお示しいただいたREAL-CADでも、もともとのLDL-Cの値にかかわらず、 スタチン服用群と非服用群では服用群の方がイベントが少ないということ、さらには高用量スタチンの方がより効果が高いということが日本人でも言えると 理解いたしました。

伊苅 REAL-CADでは、血行再建術は高用量群の方が少なかったという結果でしたが、日本の現状を見てみますとPCIの件数はどうも減っていないです ね。これは、スタチンのunder use、under doseが背景にあるのではないかと思いました。

木村 日本のスタチンの用量は、開発の過程が関連していると考えられます。例えば米国ではIntensity statinがアウトカムを見る前から評価されて、承認 されています。「スタチンというのは、二次予防では高用量を使うものですよ」というような啓発も必要なのではないかと思うこともあります。 (2)最適な投与タイミング 赤阪 次に、投与のタイミングに関して議論したいと思います。お二方とも、スタチンはACSでは入院中から高用量を投与すべきではないかというご意見 だと認識しておりますが、PCSK9阻害薬についてはいかがでしょうか。 木村 ODYSSEY OUTCOMESの登録基準は、ACS発症後、高用量スタチン投与後、4 ∼ 52週でLDL-C≧70mg/dLの患者が対象ですので、入院中の PCSK9阻害薬投与に関してはまだエビデンスはありません。したがって、入院中に説明だけしっかりして予備知識を与えておき、その上で適応のある患者さん には外来で投与を検討するのが良いのではないかと思います。 伊苅 そうですね。実際的にPCSK9阻害薬の最も早い投与のタイミングというのは最初の外来です。ただ、全例に一応説明はしますが、その結果実際 に投与を受け入れていただけるか否かというのは患者さんによって異なり、ACS発症から早ければ早い段階ほど、理解していただけることが多いように思 います。あと、患者さんに対して勧める外来医師の信念といいますか、モチベーションによって導入率が変わってくるという面もあります。 赤阪 先ほどご紹介下さったような色々なエビデンスが出てきても、それが実際の治療に反映されるところまではまだ到達していないということで すね。 木村 ただ、やはりREAL-CADは日本人で約13,000例のデータですから、それなりのインパクトがあり、結果は疑いのないものだと思います。私は、関 連病院で「ACSの患者さん、あるいはPCI後の患者さんの脂質管理のプロトコルはどうなっていますか」というアンケートを取ったのですが、半数程度の 施設が「ACSに関しては最初から高用量のスタチンを投与します」という回答がありましたし、徐々に広がってきていることは確かです。 赤阪 私の施設で検討した、70名の不安定狭心症患者への高用量スタチンと低用量スタチン投与の結果をOCTで比較したEASY-FIT Study 11)を発表し た際に、欧米の先生から、日本と欧米のスタチンの用量の違いを指摘されました。しかし、結果から見ますと、高用量群では低用量群に比較して冠動脈 プラークの線維性被膜の厚さが著増し(69% vs. 17%、p<0.001、単回帰分析)、やはり日本における最大用量でも早期に投与するのが良いということが 言えると思います。

(7)

 もう1つ、私たちのESCORT 12)という研究 では、ACS患者を対象にピタバスタチンの早 期 投与群( OCT 検 査後 24時間以内に4mg/ 日投与)と晩期投与群( OCT 検査後 3週間後 に4mg/日投与)における、プラーク安定化を OCTで比較いたしました。スタチン早期投与 群では3週目でも線維性被膜が厚くなってい ましたが、驚いたのは、晩期投与群では3週 目に線維性被膜が更に薄くなっていたことです (図 4,5)12)。つまり、vulnerable plaqueとい う考えよりはむしろvulnerable patientであり、 ACSのようなハイリスク患者さんには積極的に 脂質低下療法を行わないと更にプラークが不 安定化していくということがわかりました。

Nishiguchi T, et al. JACC Cardiovasc Imaging. 2018; 11: 829-38.12)

Nishiguchi T, et al. JACC Cardiovasc Imaging. 2018; 11: 829-38.12)

* 早期投与群:OCT検査後(ベースライン)24時間以内にピタバスタチン4mg/日投与 ** 晩期投与群:ベースラインより3週間後にピタバスタチン4mg/日投与 Baseine 140(120-170) Follow-Up3-Week 160(130-190)* 36-Week Follow-Up 230(170-320) Baseine 135(110-183) Follow-Up3-Week 130(108-160) 36-Week Follow-Up 200(170-260) Fi br ou s-C ap T hi ck ne ss(µ m) 400 350 300 250 200 150 100 50 p=0.017 p<0.001 早期投与群* Fi br ou s-C ap T hi ck ne ss(µ m) 400 350 300 250 200 150 100 50 p=0.020 p<0.001 晩期投与群**

Wilcoxon signed-rank test

ESCORT Study:

スタチン早期投与群と晩期投与群の比較(線維性被膜厚)

図4 ピタバスタチン4mg/日 早期投与群* ** 晩期投与群: ベースラインより3週間後に ピタバスタチン4mg/日投与 ピタバスタチン4mg/日 晩期投与群** * 早期投与群: OCT検査後(ベースライン)24時間以内に ピタバスタチン4mg/日投与

ESCORT Study:

スタチン早期投与群*と晩期投与群**の比較(OCT 画像)

図5

(8)

ACS患者の脂質低下療法強化フロー

赤阪 次に、お二方の施設におけるACS患者の脂質低下療法のプロトコルをご紹介いただきたいと思います。 伊苅 東海大学における脂質低下療法強化フローを図 6に示します。  ACSというのは、ある意味では火事のようなものであり、火事場を落ち着かせるのが重要ですので、スタチンの最大量を入院中に投与します。そして初 回の外来で少なくともPCSK9阻害薬投与開始、もしくは患者さんに「こういういい薬がありますよ」とお勧めできるような体制にしたいです。このフローは、 PCSK9阻害薬発売当初から実践しています。ODYSSEY OUTCOMESのデータが発表された以上は、患者さんに説明しなければならないと思っています。 木村 京都大学における脂質低下療法強化フローを図7に示します。  まず入院中にLDL-C値に関わらず、全例高用量スタチンを導入します。この入院期間中というのはACS患者にとっては良い教育の機会です。そのため、 入院中にPCSK9阻害薬に関する説明をしておくことが必要です。また同時にわれわれとしては、特にハイリスクと思われる患者さんを見落とさないことが 重要ですから、リスクスコア(図8)13)なども参考にしながら、適応のある患者さんには退院後の外来でPCSK9阻害薬を導入します。  また、スタチンの次の一手としては、介入する以上は、より確実な治療効果があるものを選ぶべきだと思いますので、私はPCSK9阻害薬を選択します。 ACS/PCI YES NO NO NO 入院 初回外来 外来 LDL-C<70 LDL-C<70 スタチン高用量* エゼチミブ 継続治療 *年齢、症状により適宜増減し、LDLコレス テロール値の低下が不十分な場合は高用量 投与とする を考慮する を考慮する エゼチミブは中止 を考慮する PCSK9阻害薬 PCSK9阻害薬 提供:伊苅 裕二 先生

東海大学における脂質低下療法強化フロー

図6

(9)

入院中 高用量スタチン 通院 高リスク患者の 同定 超高齢者、 末期腎不全 患者は除外

(   )

PCSK9阻害薬 説明 ・高用量スタチン投与+ 虚血性イベント高リスク患者 ・非高齢ASCVD例 PCSK9阻害薬 ACS 搬送 待機的 PCI PCI 施行 治 療 介 入 ・スタチン導入・増量 リスク評価 ・Lipid評価

・CREDO-Kyoto Risk Score

提供:木村 剛 先生

京都大学における脂質低下療法強化フロー

図7

High risk: score 4- Intermediate risk: score 2-3 Low risk: score 0-1 High risk: score 3- Intermediate risk: score 1-2 Low risk: score 0

Prediction score for MI/ST/Ischemic Stroke(CREDO-Kyoto Thrombotic Risk Score) Prediction score for GUSTO Moderate/Severe Bleeding(CREDO-Kyoto Bleeding Risk Score)

CREDO Thrombotic Score CREDO Bleeding Score

Thrombotic Risk Score

Pa tie nt s Pa tie nt s Variable Points Severe CKD AF PVD Anemia(Hb<11g/dL) Age≧75 years Heart failure Diabetes CTO

Total Score Range:0-12

2 2 2 2 1 1 1 1 Variable Points Low Platelet(<100000/µL) Severe CKD PVD Heart Failure Prior Myocardial Infarction Malignancy AF

Total Score Range:0-11

2 2 2 2 1 1 1 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 (%) 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0 1 2 3 4 5 6 7 8 60 50 40 30 20 10 0 (%)

Bleeding Risk Score

Natsuaki M, et al; CREDO-Kyoto PCI/CABG Registry Cohort 2, RESET, and NEXT trial investigators. J Am Heart Assoc. 2018 May 22; 7(11).13)

CREDO Kyoto Score

(10)

伊苅 STEMIを経験するということは、生命にかかわる状態に一度なったわけですから、とにかく再発のリスクを減らすということが重要です。それから、 PCSK9阻害薬は、1日煙草1箱あたり約500円(程度)というように日割りにして考えると手の届かない金額ではなく、そのような説明をすれば、大方の患 者さんには受け入れていただけます。 赤阪 ありがとうございます。高用量スタチンを早期に開始するという点でコンセンサスが得られましたし、先生方と同じような形のフローを考えつつある 施設も実際に増えてきています。また、PCSK9阻害薬の投与においては患者さんへの事前の説明が重要だということも確認できました。  本日のまとめをさせていただきますと、 ①日本においてACS発症後3年間のイベント発症率は5人に1人、全死亡は8人に1人であり、心血管疾患の再発リスクは依然として高いということ。 ②早期からの治療介入が非常に重要だというエビデンスが既にあるということ。 ③患者さんご本人だけでなく、ご家族のためにも、スタチン最大耐用量を投与してもLDL-C≧70mg/dLのACSの患者さんにPCSK9阻害薬を提 案することは非常に重要であるということ。  以上のようになるかと思います。先生方、本日はありがとうございました。 REFERENCES 1) 循環器疾患診療実態調査報告書(2017年度実施·公表)

2) Stone GW, et al; PROSPECT Investigators. N Engl J Med. 2011; 364: 226-35. 3) Daida H, et al; PACIFIC investigators. Circ J. 2013; 77: 934-43.

4) Ishihara M, et al; J-MINUET Investigators. Circ J. 2017; 81: 958-65.

5) 日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版.東京,ナナオ企画;2017. 6) Tanaka S, et al. Cardiovasc Interv Ther. 2017; 32: 358-64.

7) Cholesterol Treatment Trialists’ ( CTT) Collaboration. Lancet. 2010; 376: 1670-81. 8) Taguchi I, et al. Circulation. 2018; 137: 1997-2009.

9) Sabatine MS, et al; FOURIER Steering Committee and Investigators. N Engl J Med. 2017; 376: 1713-22. 10) Schwartz GG, et al. Am Heart J. 2014; 168: 682-9.

11) Komukai K, et al. J Am Coll Cardiol. 2014; 64: 2207-17.

12) Nishiguchi T, et al. JACC Cardiovasc Imaging. 2018; 11: 829-38.

(11)

参照

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