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5 単元の指導計画と評価計画 (1) 授業の流れ 第一次室町幕府の成立 (3 時間扱い ) 第二次幕府の衰退と庶民の台頭 (3 時間扱い ) 第三次室町文化 (2 時間扱い ) 第四次戦国大名の登場 (2 時間扱い ) (2) 単元の指導計画と評価計画 関思技知 次 学習内容 学習活動 指導上の留意

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Academic year: 2021

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地歴- 16 -

1 単元名 武家社会の成長

2 単元の目標

(1)日本の諸地域の動向、日明貿易など東アジア世界との交流、庶民の台頭に着目して、 産業経済の発展や下剋上など中世社会の多様な展開及び武家文化と公家文化のかかわりや庶 民文化の萌芽など文化の動向に対する関心と課題意識を高め、意欲的に追究させる。 (2)日本の諸地域の動向、日明貿易など東アジア世界との交流、庶民の台頭に着目して、 産業経済の発展や下剋上など中世社会の多様な展開及び武家文化と公家文化のかかわりや庶 民文化の萌芽など文化の動向から課題を見いだし、東アジア世界の動向と関連付けて多面的 に考察させる。 (3)日本の諸地域の動向、日明貿易など東アジア世界との交流、庶民の台頭に着目して、 産業経済の発展や下剋上など中世社会の多様な展開及び武家文化と公家文化のかかわりや庶 民文化の萌芽など文化の動向に関する諸資料を活用することなどを通して、歴史的事象を追 究する方法を身に付けるとともに、追究した過程や結果を適切に表現させる。 (4)日本の諸地域の動向、日明貿易など東アジア世界との交流、庶民の台頭に着目して、 産業経済の発展や下剋上など中世社会の多様な展開及び武家文化と公家文化のかかわりや庶 民文化の萌芽など文化の動向についての基本的な事柄を東アジア世界の動向と関連付けて理 解し、その知識を身に付けさせる。

3 単元の評価規準

関心・意欲・態度 思考・判断 資料活用の技能・表現 知識・理解 武 家 社 会 の 成 長 と 戦 国 大 名 の 時 代 に 至 る 武 家 社 会 の 進 展 と 文 化 の 展 開 に 対 す る 関 心と課題意識を高め、 意 欲 的 に 追 究 し て い る。 武 家 社 会 の 成 長 と 戦 国 大 名 の 時 代 に 至 る 武 家 社 会 の 進 展 と 文 化 の 展 開 か ら 課 題 を 見いだし、東アジア世 界 の 動 向 と 関 連 付 け て 多 面 的 に 考 察 し て いる。 武 家 社 会 の 成 長 と 戦 国 大 名 の 時 代 に 至 る 武 家 社 会 の 進 展 と 文 化 の 展 開 に 関 す る 諸 資 料 を 活 用 す る こ と などを通して、歴史的 事 象 を 追 究 す る 方 法 を 身 に 付 け る と と も に、追究した過程や結 果 を 適 切 に 表 現 し て いる。 武 家 社 会 の 成 長 と 戦 国 大 名 の 時 代 に 至 る 武 家 社 会 の 進 展 と 文 化 の 展 開 に つ い て の 基 本 的 な 事 柄 を 東 ア ジ ア 世 界 の 動 向 と 関 連付けて理解し、その 知 識 を 身 に 付 け て い る。

4 単元における言語活動の充実を図る工夫

① 教科書や資料集から、武家社会の歴史的事象の特色を読み取らせる。(読み取り) ② 写真資料を積極的に活用することで、歴史的事象の意義、意味を的確に解釈する。(解釈) ③ 室町時代の文化遺産について、修学旅行の機会をとらえて、事前学習を踏まえ、自分の 目で調べ、その特色を自分自身の言葉で明確に表現する。(読み取り・説明) ④ 武家社会における、様々な歴史的事象を根拠をもって自分の言葉で記述する。(論述)

第2学年 日本史B 武家社会の成長

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地歴- 17 -

5 単元の指導計画と評価計画

(1)授業の流れ 第一次 室町幕府の成立 (3時間扱い) 第二次 幕府の衰退と庶民の台頭(3時間扱い) 第三次 室町文化 (2時間扱い) 第四次 戦国大名の登場 (2時間扱い) (2)単元の指導計画と評価計画 関 思 技 知 次 学習内容・学習活動 指導上の留意点・評価の観点 資料 1 室町幕府の成立 ・建武の新政から室町幕府 の 成 立 へ の 歴 史 の 流 れ を理解する。 ・南北朝の動乱における社 会の変化を理解する。 ・守護大名の成長と幕府と の関係を理解する。 関 鎌倉幕府と室町幕府の組織を比較し、その違 いについての関心が高まっている。 思・技 室町幕府成立までの史料を読み、その史 料が書かれた背景について考察している。(読み 取り・解釈) 思・知 建武の新政から室町幕府の成立までの過 程を南北朝の動乱、守護の成長と関連付けて考察 し、それらに関する知識を身に付けている。 ※「梅松論」「二条河原の落書」「建武式目」を読 み、その内容、背景を理解し説明できる。 資料集 図表 2 幕府の衰退と庶民の台頭 ・応仁の乱の原因と経過、 影響について理解する。 ・惣村の形成過程と構造に つ い て 理 解 す る と と も に 土 一 揆 の 展 開 に つ い て理解する。 ・農業と商工業の発達と貨 幣 経 済 の 進 展 に つ い て 理解する ・東アジア諸国との交易に ついて理解する。 関・知 応仁の乱の背景について関心を高め、乱 の原因と経過について理解し、その知識を身に付 けている。 技・知 図表・史料を使って惣村の形成と様々な 一揆の原因を読み取り、その知識を身に付けてい る。(読み取り) 思・知 諸産業の関連について考察し、商品経済 の発達にともなう、貨幣経済の進展について理解 し、その知識を身に付けている。 思・知 中国・朝鮮との交易について、倭寇と関 連して考察するともに、その特徴を理解し知識を 身に付けている。 資料集 図表 3 本 時 室町文化 ・動乱を背景とした南北朝 の 文 化 の 特 色 を 理 解 す る。 ・北山文化・東山文化の特 色を理解する。 ・文化の庶民化と文化の地 方 普 及 の 原 因 と 展 開 に ついて理解する。 関 室町文化の史跡についての関心を持ち、具体 的な史跡について調べ発表している。(説明) 思・北山、東山文化について比較し、その違いを 考察することにより、それぞれの文化の特徴を理 解している。 思・知 文化の庶民化、地方への普及に関し、そ の背景を理解するとともに、現代の日本文化との 関連を考察し発表する。(説明) ※室町文化の史跡に関し、調べ学習をするととも に修学旅行において実際に訪れ、まとめを発表す る。 資料集 図表 史 跡 の 写真 史 跡 の パ ン フ レット

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地歴- 18 - 4 戦国大名の登場 ・戦国大名が出現した背景 を理解し、大名の統治政 策を理解する。 ・都市の発展と町衆の活動 について理解する。 関・思 下剋上の風潮について理解し、戦国大名 の割拠についての関心が高まっている。また、戦 国大名の出現した背景を考察し理解する。 技・知 史料をもとに戦国大名がとった統治政策 について理解し、その知識を身に付けている。 知 各地の都市の発展について、その背景と具体 的な展開を理解する。また、町衆の活動について、 その知識を身に付けている。 ※ 分 国 法 を 読 み 解 く こ と に よ っ て 戦 国 大 名 の 統 治についてまとめることができる。 資料集 図表

6 本時の学習(1/2)

(1)本時の目標 ①南北朝文化・北山文化・東山文化と変化した室町文化の特色をつかむとともに、特色の違 いを社会的事象や日明貿易と関連付けて考察する。 ②新仏教の発展に関し、各宗派の特色を理解するとともに、幕府の帰依を受けた臨済宗など の禅宗が文化に与えた影響を考察する。 ③芸術性が生活文化に浸透したことにより、現在の「和風」の雰囲気の文化要素の多くがこ の時代に誕生したことを理解する。 (2)本時の言語活動の充実を図る工夫 ①各種の資料などから必要な情報を自ら収集・選択し、的確に読み取り、その内容を表現す る。(読み取り) ②この時代の文化遺産がもつ歴史的意義を、根拠を踏まえ、筋道立てて説明し、自分なりに 解釈し表現する。(説明・解釈) ③修学旅行で見学した室町時代の文化遺産について調べさせ、理解したことを自分自身の言 葉で説明する。(読み取り・説明) ④現在に受け継がれている室町文化を考察させ、学習を通して身に付けた知識や技能を踏ま え、自分の意見や考えを論述する。(論述)

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地歴- 19 - (3)本時の展開 関 思 技 知 過程 学習内容・学習活動 指導上の留意点・評価の観点 言語活動の充実を図る工夫 資料 導 入 ・室町文化の推移と 特徴を理解する。 関 室町時代の社会状 況に よって文化が変化する こと に気付かせる。 図表 展 開 1 ・新仏教の発展につ いて理解する。 知 義満が臨済宗を保 護す ることにより確立した 五山 十刹の制を理解させる とと もに、各宗派の展開に つい て理解する。 ・京都五山など新仏教に関 連 す る 寺 院 の 見 学 を し た グループに史跡の説明と、 実 際 に 見 学 を し て み て の 感想を発表させる。 図表 写真 展 開 2 ・鹿苑寺金閣、天竜 寺 庭 園 を 例 に 北 山 文 化 の 特 徴 と 歴 史 的 背 景 を 理 解する。 ・慈照寺銀閣、竜安 寺石庭を例に、東 山 文 化 の 特 徴 と 歴 史 的 背 景 を 理 解する。 思・知 金閣が禅宗様 と寝 殿造が折衷しているこ とか ら、北山文化は公家文 化と 武家文化が融合した文 化で あることを考察させ理 解さ せる。 ・天竜寺庭園などをか ら池 泉廻遊式庭園の特徴を 理解 させる。 思・知 銀閣や東求堂 にみ ら れ る 書 院 造 と 枯 山 水 か ら、東山文化は、禅の 精神 に基づいた幽玄と侘び を基 調とする文化であるこ とに 気付かせる。 ・竜安寺石庭などから 、枯 山水庭園の特徴を理解 させ る。 ・北山文化・東山文化の史 跡 を 見 学 し た グ ル ー プ に 史跡の説明と、実際に見学 を し て み て の 感 想 を 発 表 させる。 ・北山文化の特色を考察さ せ、自らの考えをまとめさ せる。 ・金閣・銀閣の写真より禅 宗様の特徴を読み取らせ、 説明できるようにする。 ・東山文化の特色を考察さ せ、自らの考えをまとめさ せる。 ・北山・東山文化を比較す ることにより、その特徴を 説明することができる。 図表 写真 ま と め ・現在の生活に受け 継 が れ て い る 室 町 文 化 を 確 認 す る。 ・書院造の内装を例に 、現 在の生活に受け継がれ てい る室町文化を具体的に 考察 させる。 ・現代の生活に見られる、 室 町 文 化 の 影 響 を 考 察 さ せ、自分の言葉でまとめさ せる。 図表

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地歴- 20 -

7 実践を終えての成果と課題

これまでの日本史の授業における生徒の学習活動は、教師からの情報伝達の割合が高いた め、受身の学習活動になりがちになっていると思われる。そのため、「思考」「判断」「表現」 といった言語活動の充実を図る学習活動を展開する場合、指導計画の中に意図的に位置付け、 生徒の活動量を確保する必要がある。 言語活動の充実が図れた授業は、導入からまとめの段階に至るまで、生徒が学習意欲を向 上させ、積極的・主体的に授業に参加する姿勢を身に付けていくことができると感じた。 (1)単元の位置付け 今回は2年生の日本史の授業において室町文化を扱うものであったが、京都・大阪方面の 修学旅行と時期が重なったため、班別自由行動を日本史の授業においても活用することとし た。そのため、事前学習において室町文化の史跡について調べさせるとともに、実際の修学 旅行では室町文化に関する史跡を訪れ、訪れた史跡の写真を撮影してくることを課題とした。 そして、当該授業においてはプリント(資料1)を活用しながら、室町文化における新仏 教の展開と建築・庭園からみた「東山文化」「北山文化」についての説明を行った。その際、 具体的な史跡に関しては、生徒に撮影してきた写真(資料2)をプロジェクターに投影させ、 史跡について調べたこと、実際に訪れてみて知り得たこと、感想を述べさせた(資料3)。な お、発表内容が重複しないよう、事前に班毎に調整させ「新仏教関係」・「東山文化」・「北山 文化」の史跡に振り分けを行った。また、事前学習は図書館で一時間、訪れる予定の史跡に ついて班別で調べ学習を行った。 また、発表の事後に、各自への課題として史跡について調べた内容、実際に見学をしてみ ての感想を 800 字程度でまとめさせた(資料4)。 資料1

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地歴- 21 - 資料2

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地歴- 22 - (2)今回の実践を終えて 本時においては室町文化の「新仏教関係」「北山文化」「東山文化」を扱い、具体的な史 跡の紹介をする際、班毎に、実際に見学し調べた成果を発表させた。自らが調べ、体験し、 まとめた成果を発表することで、話す側の生徒はもとより、聞く側の生徒も主体的に学習 に参加していた。 授業の展開として、まず「新仏教関係」を扱い、京都五山に関する発表を踏まえた上で、 五山・林下など室町幕府が保護した臨済宗の展開について説明を行った。生徒の発表の中 にも新仏教の展開に関する内容も含まれていたため、鎌倉時代に中国より渡来し、発展し た新仏教についての、より深い理解につながったと考えられる。 また、「北山文化」「東山文化」の史跡の発表の後、図表・史料を参考に、これらの文化 の印象を考察させ、プリントに記入させた。各班の発表を聞く中で、文化の特徴・イメー ジを帰納的に推論させ、それをまとめさせた。その結果、次頁のような内容が記載されて いた。 資料4

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地歴- 23 - 北山文化 東山文化 大きな権力の現れ 日本文化の始まりという印象 禅宗の影響を受けた文化 華やかで派手な印象 贅沢な印象 素朴で、もの静か 派手なものがない シンプルな和の文化 もの静かなイメージ 素朴な感じを受ける 深い精神性を感じる (3)今後の課題 今回の実践は生徒の発表を主とし、室町文化の理解を深めることを意図した。そのため には、事前・事後のグループ学習の時間を確保する必要があるため、綿密な計画を立てな いと、授業の進度が停滞する恐れがあると実感した。 しかし、授業後に今回の授業に対するアンケートを実施したところ 、「図表・史料からで は読み取ることができないことを知ることが できた」「事前学習で調査した内容をより深 め・定着することができた」「図表に写真が掲載されていない、史跡についての情報を得る ことができた」「図表などで見るよりも、鮮明な印象が残った」などの意見が出された。そ のため、授業の中で言語活動の充実を図ることにより、生徒の興味関心を引き出し、主体 的な学習活動を通して、知識の定着にも大きく寄与するものと実感した。 また、政治史においても、史料集に掲載されている古文書を読ませることにより、歴史 の流れの説明の中で、その文書の意味や価値を見出すことにつながった。また、教科書で 使われている歴史用語も、史料を読み取る中で、理解させることによって、より深い知識 の定着につながるものと感じた。さらには多くの史料を読み解くことにより、歴史の流れ を理解することにも寄与することができたと考えられた。 これまでの日本史の授業は「習得型」の学習形態が一般的であったといえるが、言語活 動の充実を図るためには、「追究型」・「探究型」の学習形態を、有効に導入することが課題 となる。そのためには、以下のような工夫が求められる。 ① 発問の工夫 教師の発問も生徒に思考させることを意図した内容であることが求められる。例えば 、 「慈照寺銀閣は、いつ、誰が建てたのか」という知識は、調べればすぐに分かるわけであ るが、「足利義政はなぜ華やかな建築物を作らなかったのか」というように、「なぜ」を問 うことで、生徒の思考力を刺激する必要がある。 ② 資料提示の工夫 図表に掲載されている資料によっては、教師が説明をしてから提示をするよりも、説明 の前に資料を見させることによって、生徒の思考力・判断力をはぐくむ工夫が必要である。 例えば、「慈照寺東求堂同仁斎」を例に現在に受け継がれている室町文化を理解させる際に は、教師が説明をする前に、まずは写真を示し、生徒自身に現在の和風建築に見られる内 装を読み取らせたい。そして、読み取った内容を自分の言葉でまとめさせ、発表させるこ とにより、「思考力」・「判断力」・「表現力」という活用する力を身に付けさせたい。そうす ることで、言語活動の更なる充実を意図した学習活動につながると考える。

参照

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