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新指導要領

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Academic year: 2021

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【 教科別小中学校新指導要領 】

2008 年2月 15 日、文部科学省は、小中学校の学習指導要領改定案を公表した。現行の指導要領が掲げた「ゆとり 教育」では学力が低下してきているとの批判が多く、PISA(OECD 主催の教育テスト)の結果からも日本の子供の学力 低下が示唆されている。それを受けて、主要教科の授業を1割以上増やすことなどを柱とした新指導要領が導入され ることが決まった。同省は広く一般の意見も取り入れ、2008 年3月 28 日、幼稚園 小学校 中学校の新指導要領が発 表された。

< 小中学校における教育課程改定のスケジュール >

小学校 中学校 学習指導要領 教科書 年度 学習指導要領 教科書 周知期間 編集 2008 周知期間 検定 2009 編集 移行措置 採択・供給 2010 検定 2011 移行措置 採択・供給 全面実施 使用 2012 全面実施 使用

~ 主要5教科スケジュールのポイント ~

<算数・数学、理科>

2009 年度から移行措置が始まる。移行措置期間中は教科書+別冊補充教材にて授業を実施する。その理由は、今回 の新指導要領の最重要事項が、理数系科目の強化になっているためである。強化の概要は、旧課程で取り入れられて いた事項を多く復活させ、さらに新規事項も加えたことにある。教える内容が増加したため、授業のコマ数が1割以 上増加することになった。

<英語>

2009 年度から小学5 6年生で授業を実施してもよい(各学校の判断による)。全面実施は 2011 年度からになる。

<国語、社会>

2009 年度から徐々に授業時間数を増やしていく。小学校では 2011 年、中学校では 2012 年から新指導要領の全面実 施を一斉に行う。

~ 新指導要領教科別カリキュラム ~

(2)

<算数>

新指導要領では、「繰り返し学習」がポイントとなる。 『計算』…小学5年生までに整数 小数 分数の計算をほぼ終了させ、小学6年生で計算の応用に取り組む。 『分数』…小学2年生から慣れさせ、仮分数の計算も多く導入する。 『小数』…小数第2位までの四則計算を入れ、円周率の計算にも対応できるようになっている。 『図形』…中学も含めて、全体的に前倒しを図る。立体の体積、線対称や点対称なども小学6年生で学習する。 中学校から移行…文字式については、小学6年生で簡単に学習する。そのため、小学3年生から□を用いた式の計算 をしていく。また、中学校で標本調査を導入することから、小学6年生に度数分布を取り入れてい る。他にも、場合の数を小学6年生に取り入れるなど、数学から算数への移行が多く実施される。 は新規事項 学年 内容 移行もしくは復活した内容 小1 1~100 の位までの数字、1~10 の位までの加減、長さ・面積・体 積の比較、平面図形・立体図形の観察、 絵や図を用いた数量の表現 ・時刻の読み方(小2から移行) 小2 100~10000 の位までの数字、100 の位までの加減、九九、1桁×2桁、 長さの単位【mm、cm、m】、三角形・四角形、式による表現(加減乗)、 簡単な表やグラフ ・簡単な分数(約 30 年ぶりに復活) ・体積の単位【ml、dl、l】(小3から移行) ・時間の単位【日、時、分】(小3から移行) ・正方形・長方形・直角三角形(小3から移行) ・箱の形(小3から移行) 小3 10000~1億の位までの数字、1000 の位までの加減、 2桁×3桁までのかけ算、簡単な割り算、そろばん、長さ【km】、重 さの単位【g、kg、t】時間【秒】、時間の計算、式による表現(除)、 □などを用いた式、表や棒グラフ ・1/10 までの小数とその加減(小4から移行) ・同分母の真分数とその加減(小4から移行) ・二等辺三角形・正三角形(小4から移行) ・角(小4から移行) ・円と球(小4から移行) 小4 億や兆などの数字、およその数、2桁の割り算、1/100 までの小数の 加減、そろばん、面積の測定【㎠、㎡、㎢、a、ha】、正方形と長方 形の面積、角度、ものの位置の表し方、折れ線グラフ、四則混合計算、 ( )を用いた式、□や△を用いた式、資料の分類 ・四則計算の見積もり(小5・6から移行) ・小数×整数、小数÷整数(小5から移行) ・同分母分数(真分数・仮分数)の加減(小5から移 行) ・平行と垂直(小5から移行) ・平行四辺形、ひし形、台形(小5から移行) ・立方体、直方体(小6から移行) ・四則計算の性質(小5から移行) 小5 奇数と偶数、素数、整数と小数の記数法、1/100 までの小数の乗除、 分数×整数、分数÷整数、三角形・平行四辺形・ひし形・ 台形の面積、多角形(正多角形)、図形の性質、円周率、簡単な比例、 2つの数量を調べる、百分率、円グラフや帯グラフ ・約数と倍数(小6から移行) ・異分母分数(真分数・仮分数)の加減(小6から移 行) ・体積(小6から移行) ・平均(小6から移行) ・単位当たり量の大きさ(小6から移行) ・図形の合同(中学から一部移行) ・角柱や円柱(小6から移行) 小6 分数の計算、分数と小数の混合計算、およその面積、速さ、 メートル法の仕組み、比、資料の調べ方、度数分布 ・円の面積(小5から移行) ・角柱や円柱の体積(中1から移行) ・拡大図と縮図(中1から移行) ・対称な図形(中1から移行) ・比例と反比例(中1から一部移行) ・文字を用いた式(中1から一部移行) ・起こり得る場合の数(中学から移行)

(3)

<数学>

大きく変化するのは、中1と中3である。主に旧課程からの復活単元が多く見られる。「不等式」「ヒストグラム」 「標本調査」「解の公式」「有理数と無理数」「相似の面積比と体積比」など、現行教育課程では不必要とされていた単 元が戻ってきた。 公立高校入試問題にはそこまで大きな変更が見られないと予測される。新単元については、基本事項を中心とする 入試問題が作成されることが多いためである。一方、難関私立高校入試問題には大きな変化が起こるのではないかと 考えられる。復活単元を多く盛り込んだ難易度の高い問題を用意してくると想像できる。学力の2極化が促進される のでは、という心配な声も聞こえる。 学年 内容 移行もしくは復活した内容 中1 正負の数、文字を用いた式、一元一次方程式、比例式、平面図 形の作図、図形の移動(平行移動・対称移動・回転移動)、直 線と平面の位置関係、投影図、扇形の弧の長さと面積、柱体や 錘体の表面積と体積、比例と反比例 ・数の集合と四則(高校から移行) ・不等式(高校から一部移行) ・球の表面積と体積(高校から移行) ・関数の意味(中2から移行) ・資料のちらばりと代表値【ヒストグラム・近似値・誤差など】 (高校から移行) 中2 文字式の四則計算、連立二元一次方程式、平面図形と平行線の 性質、図形の合同、一次関数、確率 中3 平方根、式の展開と因数分解、二次方程式、図形の相似、三平 方の定理、二次関数 ・有理数と無理数(高校から一部移行) ・二次方程式の解の公式(高校から移行) ・相似な図形の面積比と体積比(高校から移行) ・円周角の定理の逆(高校から移行) ・円周角と中心角(中2から移行) ・二次関数に関するいろいろな事象(高校から移行) ・標本調査(高校から移行) は新規事項

<小学理科>

小学理科では、各学年とも新規事項が増える。授業時間数増加に伴い、実験の回数を増やし、理科に対する興味を 生徒にもたせるようにする。その目的は、「子供の理科離れ」を減らしていくことである。 第1分野(物理 化学領域)については、新規項目が次の4個ある。 ①風とゴムの動き(小3) ②物と重さ(小3) ③てこの利用(小6) ④電気の利用(小6) 第2分野(生物 地学領域)については、新規事項が次の9個ある。 ①身近な生物の観察(小3) ②人体のつくりと運動(小4) ③水中の小さな生物(小5) ④川の上流 下流と河原の石の大きさや形(小5) ⑤雲と天気の変化の関係(小5) ⑥人体の臓器の存在(小6) ⑦植物の水の通り道(小6) ⑧食物連鎖(小6) ⑨月と太陽(小6) 中学入試については、テスト範囲が広がり難易度が高くなるのでは?という声もあるが、実際のところ、そこまで 大きな変化はないと考える。なぜなら、難関私立中学入試においては、もともと旧課程のテスト範囲を採用している

(4)

は新規事項

<中学理科>

中学理科の大きな移行は、「酸化と還元」(中3→中2)、「生物と細胞」(中3→中2)、「酸とアルカリ」(中1→中 3)、「衝突」(小5→中3)である。生物と化学の中でも、入試に頻出される単元だけに、指導する先生方のとまどい があるかもしれない。 また、小学理科同様に、新規事項の導入が目立つ。新規事項というよりは、「旧単元復活」の印象が強い。目新しい 単元があるのではなく、なじみのある単元が導入される。文章表現は現代風にアレンジされるだろうが、問題の本質 は変わらないといえよう。 公立高校入試問題は、テスト範囲が広がったことで、基本事項中心の入試問題が多くなり、そこまで難易度の高い 問題は出題しづらいだろう。一方、難関私立高校の中でも、数学 理科系コースの入試問題は、難易度がさらに高くな る可能性があるという声を聞いた。テスト範囲が広がったことで、深く広い学習をしていかなければ、対応できない と考えられる。 は新規事項 学年 内容 移行内容 中1 「力と圧力」……力とばね、質量と重さ、圧力、水圧、浮力 「光と音」……光の反射と屈折、凸レンズ、音 「物質のすがた」……身の回りの物質(プラスチック含む)、気体の発生と性質 「水溶液」……溶解、溶解度と再結晶 「状態変化」……状態変化、沸点、融点 「植物」……花のつくり、葉・茎・根、種子植物、種子を作らない植物、生物の観察 「火山と地震」……火山、火成岩、地震、地層 中2 「電流」……回路、電圧、電流、抵抗、オームの法則、電力量、熱量、静電気、電 子、磁界、電磁誘導、交流 「物質」……物質の分解、原子、分子、周期表 「化学変化」……化合、質量保存の法則 「動物」……消化、呼吸、血液の循環、排出、刺激と反応、脊椎動物、無セキツイ動 物 「化学変化」……酸化、還元、化学変化と 熱(中3から移行) 「生物と細胞」……細胞(中3から移行) 学年 内容 移行内容 小3 光の性質、磁石の性質、電気の通り道、風やゴムの働き、物と 重さ、昆虫と植物、身近な自然の観察、太陽と地面の様子 小4 電気の働き、空気と水の性質、金属・水・空気と温度【水の状 態変化】、人体のつくりと運動【骨と筋肉】、季節と生物、天気 の様子【水の自然蒸発】、月と星 ・1日の気温の変化(小5から移行) 小5 振り子、物の溶け方、植物の発芽・成長・結実、動物の誕生、 流水の働き、上流と下流の違い、雲と天気の変化 ・電流の働き【電磁石、鉄心、極】(小6から移行) 小6 電気の利用【発電、蓄電、電気の変換】、燃焼の仕組み、水溶液 の性質【酸性、アルカリ性、中性】、人体のつくりと働き【呼吸、 消化、血液循環、臓器の存在】、種子植物、種子を作らない植物、 生物の観察、火山と地震、地層、化石、月と太陽 ・てこの原理(小5から移行)

(5)

「生物の変遷と進化」……生物の変遷と進化 「天気」……気象観測、霧や雲、前線、日本の天気、大気の動き、海洋の影響 中3 「運動」……力のつり合い、合成、分解、運動の速さと向き、力学的エネルギー、 仕事とエネルギー、仕事率 「エネルギー」……エネルギー資源、熱の伝わり方、エネルギー交換効率、放射線 「科学技術と人間」……科学技術の発展、自然環境の保全 「水溶液とイオン」……水溶液の電導性、原子の成り立ちとイオン、電子、原子核、 化学変化と電池 「生物」……細胞分裂、生物の成長、遺伝、遺伝子、DNA 「生物と環境」……自然界のつり合い、地球温暖化、外来種 「自然と人間」……自然の恵みと災害 「天体」……自転、公転、日周運動、年周運動、太陽系、恒星、月、日食、月食、惑 星、銀河系 「運動」……衝突(小5から移行) 「酸・アルカリとイオン」……酸、アルカ リ、中和、塩(中1から移行)

<小学英語>

正式名称は「外国語活動」。新指導要領の中に「英語を取り扱うことを原則とする」という文言があるため、結果的 には「小学英語」という呼び名が定着すると思われる。 小学英語のポイントは、英語でコミュニケーションをするということにある。コミュニケーションとは、例えば、 挨拶、自己紹介、買い物、食事、学校での学習や活動、地域行事、遊びなどを表している。小学生の内に英語の音声 と基本的な表現を学び、中学で筆記を実施していくことがねらいである。 小学校の指導体制は、できるだけネイティブスピーカーを活用する。加えて、CD や DVD での視聴覚教材も使用して いく。

<中学英語>

現行指導要領と違う点は、3つある。 ①「聞く」「話す」「読む」「書く」 現行指導要領では、英語が聞き取れて話せればよかったが、新指導要領では、それに加えて、読み書きも重視する。 また、筆記体の指導も可能となり、学校によっては筆記体が中心となるところも出てくると考えられる。 ②単語数が 1200 語になる 現行指導要領では 900 語だったが、1200 語に増加する。その主旨は、単語数を増加させて、生徒の表現力を多様化 させることにある。それに伴い、連語や慣用表現の学習も増加する。つまり、英文法を強化し、英語力の底上げを図 ることが目標となる。 ③我が国の伝統文化と自然科学を題材にする 中学生にとって、英語の長文読解は難問とされている。そのことを鑑みて、できるだけ親しみやすい題材を用意し、 長文読解に対する抵抗感をなくそうということが目的である。 上の3つ以外にも、「to 不定詞」「動名詞」「受け身」「関係代名詞」は必修化するなど、学習範囲が大きく広がる。 このことから、公立高校入試問題は、徐々に難易度が高くなっていく可能性がある。新出基本単語が増えるので、 暗記事項が増加することは間違いない。英文法も今後は英語の学習方法を模索していく必要があると思われる。また、 難関私立高校入試問題は、さらに問題文が長文化し、単語表現が複雑化する。合格するためには、現在の高校レベル の問題を解く必要がでてくるだろう。

(6)

<小学社会>

新指導要領で新しく取り入れられた単元は以下の通り。 小3、小4……節水 節電などの資源活用、災害や事故防止、社会生活のきまり、47 都道府県の名称と位置、伝統文 化 小5……世界の大陸と海洋、主な国の名称と位置、自然災害の防止、生産に関わる価格や費用、情報社会 小6……狩猟 採集の生活、代表的な文化遺産、国民の司法参加 これらのことからもわかるように、日本地理と世界地理の授業を増加させ、一般常識を身につけさせることが目的 になる。小学3年生から地図帳を持たせることで、早い段階から地理を覚えさせていく。約 40 年前の指導要領の内容 が加わったので、現在 50 歳代の先生方にとっては、自分たちが学んだ小学校の授業を実践することができるようにな る。 中学入試については、旧課程の単元が復活しただけなので、現行と大きく変化はないと考えられる。近年の中学入 試問題では、資料などから自分の意見を論じさせる問題が増えてきている。その傾向は今後も加速していくと予想さ れる。

<中学社会>

授業単位時間を次のように変更する。地理的分野を 120 単位(15 単位増加)、歴史的分野を 130 単位(25 単位増加)、 公民的分野を 100 単位(15 単位増加)とする。 地理的分野の大きな変更点は、次の3つである。 ①世界地理……アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、オセアニアについての特色や地域 ②日本地理……従来の2~3県を取り上げて学習するのではなく、地域ごとに特色や地形 ③歴史……世界の宗教分布 歴史的分野の大きな変更点は、近現代を2つに分けることである。これにより、戦後の昭和と平成の区別をつける ことができるようになる。また、現行の高校日本史で学ぶ単語のいくつかを中学校で学習する。例えば、「藩校」「寺 子屋」「沖縄返還」「日中国交正常化」「石油危機」などである。 公民的分野の大きな変更点は、時代の流れに合わせて、新出単語や思想が追加されたことである。例えば、「裁判員 制度」「対立と合意」「効率と公正」「契約の重要性」などである。 公立高校入試については、テスト範囲がひろがるものの、基本事項さえおさえておけば、そこまで大きな変化は見 られないだろう。ただ、約 40 年前の単元が復活したことにより、昭和 40 年代の入試問題を現在にアレンジしたよう な傾向になると考えられる。難関私立高校入試については、新規事項以外は、従来通りの難問が出題されると予想す る。 これらのことから、知識の暗記のみに頼り、社会の本質を学習できないのではないか?との声もあり、今後の指導 方法について再考の余地があるようだ。 <小学国語> 教科の特性上、詳細な単元を新設するのではなく、正しい日本語文化を身につけさせる指導要領になる。従来の「話 す」「聞く」「書く」「読む」だけでなく、「記録」「報告」「解説」「推薦」などのように言語活動例を重視する。具体的 な新規追加事項には、以下の通り。

(7)

小1 小2……「報告する文章を書く」「記録する文章を書く」「説明した文章を読む」 小3 小4……「言語の抑揚や強弱などを意識して読む」 小5 小6……「事物や人物を推薦する」「解説の文章を利用する」 小1~小6……「話題や取材についての指導」「交流についての指導」「本や文章を選択する指導」 また、「ことわざ」「故事成語」「伝説」「古文」「漢文」といった古典に関する指導を充実させる。小1から「かぐや 姫」を導入するなどして、日本古来の文学や伝統的な言語文化に慣れ親しむようにする。 漢字については、漢字とひらがなの交ぜ書きから振り仮名をつける「ルビ対応」になる。これにより、教科書にも 学習していない漢字を記載することができるようになる。 ローマ字については、小学4年生から小学3年生に変更される。早い時期からローマ字を学習することで、小学英 語につながりやすくなる。 中学入試については、出題難易度が高くなる可能性がある。言語活動を強化することにより、記述解答が増え、記 号問題が減少していくからである。また、問題文の長文化が進み、自分の意見を論じる傾向が強くなると考えられる。 一方で、国文法については触れられていないので、現行と差異はないだろう。

<中学国語>

小学国語同様に、言語活動を強化していく。「話す」「聞く」「書く」「読む」だけでなく、「批評」「評論」「論説」な どが加わり、小学国語を生かした指導プロセスができた。 中1……「構成についての指導」 中2……「資料や機器の効果的な活用」「詩歌を作る」「物語を書く」「説明や評論を読み、意見を書く」 中3……「スピーチ」「批評する文章を書く」「論説や報道を読む」 中1~中3……「目標と内容」「取材」「場面や登場人物」 古典については、「文語の決まり」「訓読の仕方」「朗読」などといった指導を明確化している。 漢字については、小学校で学習した漢字 1006 字を自由に使えるようにする。(現行は 950 字) 教科書に出てくる文章は、近代以降の代表的な作家を取り上げることが規定化された。これにより、文学史の導入 が考えられる。 公立高校入試については、そこまで大きな変化は見られないだろう。ただ、批評や評論といった自分の意見を書か せる問題が必出されるようになると考える。また、古典の問題も出題しやすくなり、幅広い学習が必要になるだろう。 一方、難関私立高校入試についても、大きな変化がないと思われる。ただ、教科書に近代文学が必修化されたことで、 出題される文章がより現代作家の文章を採用していく可能性が高くなる。できるだけ多くの本を読むことが重要だろ う。

~ 総論 ~

昨今、日本人の学力低下が問題視されている。それを受けて、文部科学省がとった方針は「旧課程の復活」だった。 授業時間数と学習内容を増やし、知識の詰め直しをさせる。ゆとり教育に慣れた学校の先生にとっては、とても厳し い現実となったのではないか。一方、昭和 40 年世代の先生にとっては、指導しやすくなったと考えられる。これから の学校教育は、若い世代の先生を育成し、その先生が今後の日本教育を担っていくことを念頭に置いて、指導を進め ていくべきである。

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塾にとっては、生徒の学力の2極化はさらに加速し、1つの塾で進学塾と補習塾の両立は難しくなるだろう。また、 講師の育成も難しくなる。なぜなら、講師はゆとり教育世代だからだ。今後は、自塾の教育方針を明確化し、次世代 の育成に従事していくことが重要になる。来るべき新指導要領に備え、今できることはすぐに取りかかることが大切 だと考える。

参照

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