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大学生における人間関係形成プログラムとしてのフォトロゲイニング®の有効性 社会人基礎力に着目して

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大学生における人間関係形成プログラム

としてのフォトロゲイニング®の有効性

· 社会人基礎力に着目して

宅井中中

中田吉

子聖紀子

(京都先端科学大学)

(大阪電気通信大学)

(京都文教短期大学)

(京都先端科学大学)

ド:フォトロゲイニング

®

、 社会人基礎力、 大学生、 人間関係形成

1 . 緒言

経済産業省は、 社会で求められる人材が基礎的 に備えておくべき能力を、 職場や地域社会で多様 な人ぴとと仕事をしていくために必要な社会人基 礎力と定義している(経済産業省、 2019)。 社会人 基礎力は、 自ら行動を起こす力 (アクション)、 考え抜く力(シンキング)、チームで協働する力(チ ーム ワーク) の3要素で構成され、 大学において 学ぶべき専門知識や、 スキルを発揮するベースと なる基礎的能力であり、 学生が獲得しておくべき 能力として位霞づけられている。 山崎(2018)は、 社会人基礎力のそれぞれの能 力が独立したスキルではなく、 密接に関連した能 カであり、 かつ社会関係を築く上で必要とされる 能力であり、 また多様な人びとと協力して物事を 進めるためには、 多様性を尊璽し、 積極的に他者 とコミュニケーションし、 その場の状況に柔軟に 対応していく能力が必要であると述べている。 社会人碁礎力に関するこれまでの研究では、 イ ンターンシップ(真鍋、 2010)やポランティア活 動への参加(山下ら、 2016) が、 社会人基礎力の 形成に影響を及ぼすことが明らかにされている。 また実技 ・実習型の体育授業が、 社会人基礎力の 獲得に及ぽす影響についても報告されている (石 道ら、 2017: 引原ら、 2016: 金田ら、 2018)。 さ らに看護学生における社会人基礎力の構成要素と 屈性による違いが検討(北島ら、 2011) されてお り、 さまざまな領域において、 大学生の社会人基 礎力の形成に関する研究成果が報告されている。 金田ら(2018) は、 集中授業と通常授業として 実施されたゴルフ授業が、 社会人基礎力の能力要 素の向上に寄与することを報告しており、 ゴルフ に代表される個人スポーツにおいても、 学生の社 会人基礎力が向上することから、 集団活動を通し て、 他者との関わりやコミュニケーションカの向 上に寄与するレクリエーション活動は、 社会人基 礎力の向上に有効な活動になりうると考える。 しかしながらレクリエーション活動と人間関係 形成との関連を報告した研究は極めて少なく、 人 間関係スキルの向上を目指したグループワクの

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活動実践事例(犬飼、 2005) や、 オリエンテー ングを活用したピアサポート活動の人間関係形成 における有効性(小野澤他、 2017)が報告されて いるが、いずれも中学生を対象とした研究である。 さらに吉松(2015)は、 大学生を対象としたアウ トドア授業が、 社会人基礎力に及ぽす影器を報告 しているが、 自由記述によるレポート分析による 質的研究であり、 大学生を対象とした社会人基礎 力に関する先行研究と研究手法が異なり、 比較検 討が困難である。 レクリエーション活動の多くは、 参加者相互の 交流を深め、 人間関係の形成を図る上で有効なツ ールであり、 大学生の初年次教育や、 アクテイプ ラーニングなどの体験型授業の展開において、 不 可欠なプログラムであることは間違いない。 多様 なレクリエーション活動の中には、 活動への参加 を通して相互交流を深めるだけでなく、 他者と協 働しながら課題解決のために思考し、 課題解決を 成し遂げる能力を必要とする活動もある。しかも、 楽しみながら人間関係を形成でき、 社会人として 求められる社会人基礎力の獲得に有益な活動とい える。 そこでレクリエーション活動が、 人間関係 の形成に有効であるエビデンスを示すことは、 レ クリエーション活動の意義を広めることにつなが る。 さて、 フォトロゲイニングRは、 地図をもとに チームごとに作戦を立てて時間内に自由にチェッ クポイントを回り、 チェックポイントで見本と同 じ写真を撮影して得点を集め、 合計点の高いチー ムが上位となるロゲイニングの特徴を有すスボー ツ(公益社団法人日本オリエンテーリング協会、 2016)である。 近年、 新しいレクリエーション活 動として脚光を浴び、 テレビでも紹介されるよう になってきた。 しかしスマートフォンやデジカメ といった現代的なツールを用いたフォトロゲイニ ング”が、 大学生の人間関係形成に有効な活動と してのエビデンスは報告されていない。 そこで、 社会人基礎力に着目して、 人間関係の形成に有効 な活動であることを明らかにする意義は大きいと 考える。 そこで本研究は、 社会人基礎力に浩目し て、 フォトロゲイニングぶが、 大学生における人 間関係の形成において有効な活動になりうるか検 証することを目的とした。

2方法

1)「フォトロゲイニング」の実施 フォトロゲイニング(以下、 PRと記す)は、 得点が付与された地点を任意の順序で回り、 制限 時間内に獲得した点数を競うナビゲーションスボツである(一般社団法人日本フォトロゲイニン グ協会、 2019)。PRでは、 2名から5名でチー を構成し、 チーム同士で制限時間内に獲得した得 点を競う。 まず、 得点が付与されたチェックポイ ント(以下、 CPと記す)の場所が示された地図 を基に、 どのようにCPを回るかチームで作戦を 立てる。 そして、 歩行または走行によってCPを 探し回り、 CPでは与えられた見本と同じように 写真を撮影し、 得点を集めていく。制限時間内に できるだけ多くの得点を獲得してゴールをし、 合 計得点の高いチームから順位が決まる(一般社団 法人日本フォトロゲイニング協会、 2012)。 日本 フォトロゲイニング協会(2019)は、 PRを自由 度の商いルール、 写真での記録、 身体を動かす、 地域を知る、 チームの楽しさ、 地図に親しむ、 幅 広い参加者とのふれあい、 ステップアップと達成 感といった特徴を有すると説明している。 本研究におけるフォトロゲイニング大会は、 レ クリエーション指導者養成課程認定校の交流大会 として2018年7月14日、 京都学園大学(2019年4月 より京都先端科学大学に校名変更)の亀岡キャン パスをスタート ・ ゴール地点として、 制限時間3

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時間、CPは37か所、 合計llOOポイントに設定し、 日本フォトロゲイニング協会よりコース認定を受 け実施した。 2)社会人基礎力の評価 社会人基礎力の評価は、金田ら(2018)が用い た「社会人基礎力の各評価項目における能力要素 と沿眼点」による36項目を用いた。 社会人基礎力 の評価項目36項目は、 各能力要素(計12要素)に 分類され、 それぞれ3つの質問項目で構成されて いる。 質問項目への回答は、自己評価基準として、「周 囲から認められるくらいできている」 5点、「でき ている」4点、「どちらかといえばできている」3点、 「どちらかといえばできていない」 2点、「できて いない」 1点の5段階で行った。 各能力要素を構成 している3つの質問項目の自己評価点を平均化し、 12の能力要素の評価点とした。 3)対象 データの収集は、 京都府内の課程認定校4校: 京都学圏大学(現京都先端科学大学)、 京都医健 専門学校、 京都福祉専門学校、 京都光華女子大学 の学生を対象に、 フォトロゲイニング大会実施l 週間前の授業日と、 実施1週間後の授業日に質問 紙を配布し、 その場で回収を行った。 記入にあた っては、 記入内容が授業評価とは一切関係がない ことを説明した上で、 社会人基礎力の自己評価に ついて回答した。 合計78名から調査票が回収されたが、 大会自体 を欠席した者、 活動に参加したが活動前後いずれ かの調査漿が未提出の者、前後の調査票はそろっ ているが、 調査項目の回答に著しく欠損の多いデ ータは除外した。 最終的に、 活動前後の回答が揃 っている学生56名を分析対象とした。 性別は男子 35名(59.3%)、 女子24名(40.7%)であった。 4)統計解析 最初に、 社会人甚礎力測定項目の妥当性と信頼 性を確認するため、 主成分分析によって各項目の 因子負荷紐および各能力要素における3項目の累 積寄与率を算出し、さらにa係数を算出した。 次 に、 フォトロゲイニング活動前・後における社会 人基礎力の変化を検証するため、 各能力要素の合 計点数を算出し、 平均値の比較を行った。 全体の 平均値および性別による平均値の比較は、 対応の あるt検定を行った。 統計解析の有意水準は、 5% とし統計処理はSPSS for Windows ver.21.0Jを用 いた。

3結果および考察

1)社会人基礎力測定項目の妥当性と信頼性の検証 (表1) 社会人基礎力の能力要素とその測定項目および 各項目の平均値、 標準偏差、 主成分分析とa係数 の結果を表lに示した。 その結果、 まず平均値は2.97から3.98の範囲と なり、 標準偏差は0.62から0.93の範囲で示された。 山下ら(2016)の先行研究同様、 いずれの能力要 素においても第一主成分のみ抽出された。 各能力 要素の固有値は、 傾聴力の1.63から働きかけ力の 2.16の範囲で、 累積寄与率も傾聴力の54.27から働 きかけ力の71.95の範囲であった。 信頼性分析では、a係数が計画力の0.80から傾 聴力の0.56であった。 a係数による内的整合性に 関して、 小塩(2011)は、 0.5を切るような尺度 は再検討する必要があると指摘していることか ら、 傾聴力の評価項目であるQ24「適切なタイミ ングで質問している」 の因子負荷羅が473と、 他 の項目に比較して低値であったためQ24を除外し て、 a係数を再計算した結果、0.69となったこと

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前に踏み出すカ (アクション) 考え抜くカ (シンキング) チームで 働くカ (チームワク) 表1社会人基礎力の評価項目と記述統計、 主成分分析、 a係数 主体性 働きかけカ 実行カ 牒題発見力 計画力 創造力 発信カ 傾聴力 柔軟性 状況把扱力 規偉性 社会人基也力の能力蔓素と評伍項目 QI 指示がな く て も 、やるぺきことを自ら見 つけ て取り組んでいる 02 知11・技術を意欲的に身につけようとしている 03 _ 他人が嫌がることも行�'2ている 04 周囲の人々に,とも に 行動するよう声かけを している as 周囲の人々に, 目的を共有する 働きかけを 進んで行っている 06 周囲 らg)2..憬を目 々と意設定 し識して て働協 し働協 ていしている る. 0708 目樗違成の手順方法を考え、 、確実に進めている 09 困請に遭遇して も .桂り達<往懃している 010 現状を的讀に把楓し分析している 011 分析結果を もと に問題点を 見 出している 012 取り組む 決さ釘の ため引 員のを明確にしている 013 鰈題紹 手順方法を考え出 し ている. 014 手閾方法は. .常に複数案を選択している 015 複数案の中�� ら最過案を選択している 016 常に新しい発想考えを 身につけるよう な 行動をとっている. 017 良い発想を する ための方法を積極的に習得している 018 鰐題に粒して匪し い径塗万法吏翌&世していゑ 019 事前に話すポイントを竪理している 020 蔓点を押さえて理路整然と話している 021 相相手手立括場しや.気 す持いち雰を囲考気えづてく1りiをししていている る. Q22 023 相手の1舌を前向きに聞く懇度をとって1111い ている. 024 _適切なタイ え ミ ややグーりンで方質に問こしだて�わら�ず 025 口分の考 .臨機応変に対応している. 026 相手の意見や立場を尊重している 027 他人の意見やり方乏受け入れ,自己向上に活かしてい全一 028 自分の置かれた環境状況をよく把慨している 029 自分 に霞せられた役窮・伎命を きちんと自覚している 0 031ー恩社.会匪q).}.ル..!!,の ー碑ル.マ割ナ偲をー径は旦守分とい関るをよく認謙!.\J少る 032 約束したことは必ず守っている 033 のこ 負指け産ず丘送常. い に, 前集向団き行な動をとっている行 034 ストレス 1 動をとっている ストレス コ‘トロールカ_, 035 ストレス を成長のチャンスとして捉えてしる. 036 自分な りのストレス紹消法を考え実行している え SD 11. 荷量因子 固賓値累積寄a係数与亭 3.46 0.75 3 69 0.70 3.00 0.93 836 781 74� I 86 6209 069 3 17 0.79 .892 3 14 0.97 3 63 0.81 3 39 0.89 J 41 0 75 3 60 0.69 3.34 0 80 J 15 071 3.41 0.79 3 17 0 75 2 97 0.89 846 2 16 71.95 0.80 804 839 892 2 00 66 65 0.75 709 880 906 2.13 71 12 0.79 734 846 888 2 15 71.59 0.80 319 082 .802 3 14 0.80 314 090 3 08 0.82 780 876 2 09 69 63 0. 78 845 2 95 0.73 805 2 92 0.65 .866 I 80 60.01 0.66 3 71 0.62 3 56 0.68 3.68 0.71 3.20 0.71 3.34 0.71 3 61 0.72 J 37 0.67 634 828 848 I 63 54.27 0.56 473 792 738 1 93 64 32 0 72 870 3 66 0.71 .797 3 61 0.67 .806 2 00 66.77 0.75 3 51 0 JO 398 071 3 95 0 75 3 93 0.76 3 61 0.83 3 47 0 90 3 58 0 89 847 833 874 211 7021 0.79 806 930 860 2 15 71 75 0.80 740 から、 傾聴力の評価項目からQ24をその後の統計 分析から除外した。 授業後に向上したと報告している。 さらに引原ら (2016) は、 種目の異なる体育授業前後の社会人 基礎力の評価を行い、 種目間に差があることを報 告し、 種目に応じて異なる課題内容が、 社会人基 礎力の能力評価に影響を及ぼすことを指摘してい る。 これらの先行研究の結果をふまえ、 本研究結 果を考察してみる。 2)活動前・活動後の社会人基礎力の変化(表2、 表3) PRの活動前と活動後における社会人基礎力の 各能力要素の評価の変化(全体)を表2に示した。 状況把握力、 規律性 、 ストレスコントロールカを 除くすべての能力要素において、 活動後に高値を 示した。 特に、 活動後に評価値が有意に高値を示 し た 項 目 は、「計画力」 (p<.01)、「創造力」 (p<.05)、「発信力」 (p<.01)、「傾聴力」 (p<.05)、「柔 軟性」 (p<.05)の5つの能力要素であった。 金田ら (2015) は、 宿泊を伴う集中授業と通常 授業(週1回15週)のゴルフの体育授業における 社会人基礎力獲得の比較を行っており、 集中授業 の場合はすべての項目で向上していたが、 通常授 業では、 主体性、 働きかけ力、 実行力の3項目が、 本研究では、 単発の体験活動としてPRを実施 し、 その活動前後における社会人基礎力の評価を 比較したものの、 PRの体験を挟んで前後1週間で の評価であることから、 何らかの影響が学生の評 価に影響したと考える。 PRは、 与えられた地図を基に、 CPをいかに回 ってゴールをするか、 メンバーで話し合ってスタ ートするという活動特性がある。 さらに参加者自 身が自ら選んだCPを、 どのような)レートを通っ ていくのか、 そのコースも自ら考え、 3時間とい う制限時間内において 、 自由に歩き回るという点

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表2フォトロゲイニング活動前・後の社会人基礎力の変化(全体) 活動前 活動後 能力要素 え SD SD p値 主体性 10.15 I 87 10 46 1.57 .187 n s 前に踏み出すカ 働きかけカ 9.93 2.18 10 46 1.90 082 II S (アクション) 実行カ 10.40 I 90 10 85 1.66 088 n s 課題発見力 9 90 I 94 10 27 I 86 143 II S 考え抜くカ 計画力 9 32 2 08 10 03 2 01 004 •• (シンキング) 創造力 9 36 2 10 10 07 I 93 01 I

発信カ 9 58 I 54 10 22 I 89 005 •• 傾聴力 7 24 1.20 7 63 1.27 045 * チームで働くカ 柔軟性 10 32 1.68 10.83 1.73 .048 * (チームワク) 状況把握力 10.78 I 70 10 60 I 74 .297 n.s 規律性 11.86 1.86 11.47 2.06 .174 n.s ストレスコントロールカ 10 66 2.21 10.64 1.85 974 ns •: p<,05 ••. p< 01·••:p< 001 表3フォトロゲイニング活動前・後の社会人基礎力の変化(性別) 能力要素 主体性 働きかけカ 実行カ 課題発見力 計画力 創造力 発信カ 傾聴力 柔軟性 状況把握力 規律性 ストレス コントロールカ 男性 (n=35) 活動前 活動後 10.28 10.51 (1.98) (1.67) 10.00 10.83 阜00) (l. 包 10.73 11.15 (I .86) (l.372 10.09 10.51 四2) (l.8互 9.66 10.47 Q..;..Q)) (I. 99} 9 37 10 50 (2.06) (1.78} 9.51 10 51 女性 (n=24) 活動前 活動後 9.96 10.38 { 1.732 (1.44) 9.83 9.92 (2.46} (2.11} 9.92 10 42 (l.91) �1.95) 9.63 9 92 �1.81} {1.9Q 8.83 9 39 (2. 10) (I.91) 9.33 9.46 {2.202 {2.02) 9.67 9.79 且竺) (1.99) (1.65) (1.6翌 6.89 7.63 7.75 7.62 (1.16) (1.33)

---—

(LI I) (1.21) 10.26 10.86 (1.85)一{1.85) 10.60 10.74 10.42 10.79 (1.41) (1.59) I 1.04 10.40 旦,7.2)__ _(上§_?}____ (1.57) (I :...8..§1 11.94 11.54 II 75 11.38 一旦-�-_J_Z.立

QL

(1.59)

U

斡 10.63 10.89 10.71 10.29 (2.33) (I 73) (2.07) (1.99) 活動前·活動後: 上段:ヌ下段:SD *: p<.05 ** p<.01 ***:p<.001 n.s: no s1gn1fica11ce 活動前後の差 男性 女性 p値 雌直 412 ll.S .307 11.S 015 * .855 n.s .21. n.s .162 n.s 211 n.s .381 n.s .OJ 7 * .002 ** .198 n.s 750 n.s . I 14 n.s .664 n.s .006 .... .632 ll.S 114 n s .302 n.s .651 n s .060 n.s .298 n.s .429 n.s .610 n s 460 n.s

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に、 創造性と計画性が求められる活動と考える。 山下ら(2016)は、 スポーツボランティア活動 における社会人基礎力の影響を検討し、 課題設定 型のプログラムにおいて「計画力」「創造力」「発 信力」の能力要素が向上したことを報告しており、 PRの特性である課題解決型のプログラムの体験 によって、「考え抜く力(シンキング)」 の能力要 素である「計画力」 および「創造力」 の評価値が 向上したと推察できる。 さらに「チームで働く力(チムワク)」 の 構成要素である「発信力」、「傾聴力」、「柔軟性」 について考察する。 今回のPR体験会への参加に あたって、 チームメンバーは初めて会った者同士 で構成され、 初対面のメンバー同士で与えられた 課題を解決しなければならなかった。 このことか ら、 自分の考えを他者に発信し、 かつ他のメンバ ーの話しを聞くことが求められた。 つまりPRを 行うためには、 メンバー同士でコミュニケーショ ンを取らざるを得ない状況にあったことから、 コ ミュニケーションに必要な「発信力」、「傾聴力」、 「柔軟性」の評価値が向上したと考える。 次に、 統計的に有意差はなかったものの、 活動 後に低値を示した「状況把握力」「規律性」「スト レスコントロールカ」 について考察する。 これら の能力要素は、「チームで働く力(チームワク)」 の構成要素である「発信力」、「傾聴力」、「柔軟性」 のコミュニケーション能力とは異なり、 長期のプ ロジェクト等において他者と協働する際に求めら れる能力要素と考えられる。 したがって3時間と いう短時間で、 かつ初対面のメンバーによる今回 の体験活動への参加では、 これらの能力要素に変 化がみられなかったと考える。 表3は、 活動前と活動後における各能力要素の 評価の変化について、 男女別に検討を行った結果 を示したものである。 男子学生の場合、 活動後の 評価値は活動前に比べて高値を示しおり、 特に、 前に踏み出す力(アクション) の「働きかけ力」、 考え抜く力(シンキング) の「計画力」 と「創造 カ」 および「傾聴力」 の能力要素の評価値が有意 に高値を示した。 一方、 女子学生の場合、 すべて の能力要素で有意な変化は認められなかった。 さ らに女子学生の活動後のすべての能力要素の評価 値は、 男子学生に比べて低値であった。 社会人基礎力の評価におけるこのような性差の 結果は、 山下ら(2016)や北島ら(20ll)の先行 研究結果と同様の傾向を示した。 女子学生の評価 値が男子学生に比べて低値を示す傾向について、 これまでの先行研究では、 女性は男性に比べて自 腺感情をより低く見積もる傾向があること、 さら に男子学生に比べて、 女子学生の低い自己評価の 傾向によるものと報告しており、 社会人基礎力の 能力形成において、 性差を配慮する必要性を指摘 している。 本研究の結果からも同様の傾向が明らかとな り、 レクリエーション活動中における女子学生の 自尊感情、自己評価の向上に配慮したサポートと、 社会人基礎力の形成が必要だと考える。

4. 結論

本研究は、 フォトロゲイニングおが、 大学生に おける人間関係の形成に有効であるかを、 社会人 碁礎力の能力に着目して検証を行うことを目的と した。 その結果、 PRの活動前後において、 全体 では「計画力」、「創造力」、「発信力」、「傾聴力」、 「柔軟性」 の5つの能力要素において有意に評価値 が向上していた。 このことからPRの活動を通し て獲得される社会人基礎力は、 15週間という長期 の体育授業によって獲得される能力要素とは異な り、 他者と協力するために必要なコミュニケーシ ョン能力の獲得に有効であることが示唆された。 レクリエーション活動が、 他者との交流を促進

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することを目的として行われるとするならば、イ ベントして実施されるフォトロゲイニング債も、 レクリエーション活動として有効な活動といえる であろう。 さらに本研究を通して、社会人基礎力に求めら れる能力要素のすべてにおいて、男子学生に比べ て女子学生の評価値が低いことが明らかとなっ た。この結果から、レクリエーション活動を通し て女子学生の自尊感情の向上に向けた配慮の必要 性が示唆される。今後は、レクリエーション活動 への参加を通して、女子学生がいかに自己評価を 高めることができるのか、その対策を検討してい くことが必要だと考える。 本研究の限界は、レクリエーションインスト ラクター養成課程認定校において、レクリエ ョン授業を履修している学生を対象に調査を行っ たことから、活動への取組みなど積極的に行動す る学生であった。今後は多様なニーズを持つ学生 への調査が必要となる。さらに複数の認定校にお いて、授業を通して調査を実施しているため、同 時期に調査をおこなうことが不可能であった。 第二に、フォトロゲイニング'8

'1本

験会の実施日 は、気温が非常に高く、学生の感想でも暑くて活 動自体を楽しむことが困難であったとの感想が多 く見られたことから、レクリエーション活動の有 効性を検証する上で、活動条件の厳しさが自己評 価に影響を与えた可能性も考えられる。今後は活 動条件も考慮に入れて検証する必要がある。 最後に、社会人基礎力の能力要素には、PR活 動以外にも日常生活の影馨を受けている可能性も ある。レクリエーショ活動の有効性を正確に検 証するには、他の影響要因についても今後検討す ることが必要である。 しかしながら本研究では、これらの限界を考え ても、フォトロゲイニング,g,のレクリエーション 活動が、学生の人間関係形成において有効な活動 であることを示唆している。 参考文献 石道峰典. 西脇雅人, 中村友浩(2017). 体育実技授業に

よるvisual analog s cale(V AS)法を用いた社会人基 礎力の評価に関する検討,大学体育学,14, 67-77. 犬飼己紀子(2005). 人間関係トレーニングとその効果 ~中学校l学年生徒へのレクリエーション·GWT 授業実践から~,上田女子短期大学紀要,28, 19-30. 一般社団法人日本フォトロゲイニング協会(2012). フ ォトロゲイニング8ルールプック.

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参照

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