• 検索結果がありません。

あごら : 316号 (2008.2.20)「この日本のゆくえは」

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "あごら : 316号 (2008.2.20)「この日本のゆくえは」"

Copied!
116
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

あごら 第316り 2

811o2JJ2011発h 197i1F1I!J2811第i柑郵便物必uT 本11>:1000I'J+悦 LSBN978ー1-89306ー171-3

3

1

6

新宿発

この日本のゆくえは

首都圏の市民活動団体に関する調査

町村敬志

護憲派の接着剤としての市民団体を

克明

アメとムチにつぶされた選挙

それでも岩国は負けない

上原公子

新連載台所の科学

1

電子レンジ

松崎早苗

新連載ち

とひと息貧しい人びと

桑原ちえ子

士笠主主あれから

3

か月

O

柏崎は一一

押見操子

沖縄からまたしても米兵、少女暴行

桑江テル子

載語りかけたいあなたへ

'

大里知子

(2)

じわじわと

しま・ょうこ

一一一じわじわと 明けはじめる淵が 夢から這い上がる 一一一じわじわと ひかれて香り立つコーヒーが 紙面の見出しを漂う 一一一じわじわと 厳しい冬の陽が 部屋の奥へいざり出る 一一じわじわと 早すぎる日暮れを急ぐ街が 今日のわたしを見限る 一一一じわじわと 不確かな明日の糧が 身を切る包丁に背を晒す

(3)

ージス艦と沖縄と

漁船の密集する東京湾に乗り込んだイ l ジス艦が、小さな漁船を真っ 二 つにした事件は、庶民の心 も、真つ 二 つに切り裂いた 。 事件の詳報が伝わって、人びとの怒りは、日に日に激しくなっている 。 ﹁そこのけ、そこのけ、イ

l

ジス様のお通りだ﹂と 言 わんばかりの実態を知って、私は反射的に、 米兵による沖縄の少女暴行事件を思い出した 。 沖縄では、間髪を入れず、女たちが抗議集会を聞いた 。 その報告を聞いて、涙があふれ出た 。 沖縄は、アジア太平洋戦争で、その全土と、そこに住むすべての民衆を総動員して、日本本土を米軍 の侵略から守りぬいたばかりに、戦後六十 三 年、今も米軍の採摘にさらされ続けている 。 一方、沖縄の計り知れない犠牲の上に平和を事受してきたヤマトの住民は、﹁自衛隊﹂という、まや かしの名称の下に﹁軍隊﹂の存在を許容し、﹁恩を仇で返し続けて﹂きた 。 敗戦後の新憲法で、軍備 の放棄をうた った日本であるに もかかわらず、現 実に は自国軍の存在も、他国軍の駐留も、共に容認 してきた 事実は、限りなく重い 。 一 九九五年の少女 暴行事件に総決起 した沖縄の激しい怒りと悲しみを、ヤマトと呼ばれる日本本土 の住民たちが、骨身に泌みて受け止めていたら、米軍の沖縄駐留を、いのちを賭けて制止していただ ろう 。 そして、その ︿米軍 ﹀ と本質的に変わらない ︿ 自衛隊 ﹀ の存在を許し続けることも、なかった だ ろ 、 っ 。 アジアの人びとを犯し、殺した、つぐないとして、﹁二度と戦争をしない﹂ことを誓った日本国憲法 を信じて、私たちは生きてきたが、その平和憲法は、自衛隊という軍隊を存在させることによって、 実質的に は 空文 化していることを、今回の 二 つの事件は、まざまざと示した 。 二 つ の 事 件は、この根源的な状況を黙認しつづけてきたヤマトの人間の偽善を示すことによって、 私たちが﹁いま、しなければならないこと﹂に、厳しく迫っている 。 ( 斎 藤 千 代 )

(4)

表 紙 詩 巻頭言 調 査 提言 アピール 窓 詩 刊号 ︿ 新 連 載 ﹀

316

h ,人 この日本のゆくえは

イージス艦と沖縄と 首都圏の市民活動団体に関する調査│基礎集計と分析│---護憲派の接着剤としての市民団体を ﹁自衛隊海外派兵恒久法﹂の制定を何としても止めよう・・・ ..• 許すな l ・憲法改悪・市民運動全国交流集会 アメとムチにつぶされた選挙││それでも岩国は負けない 危 機

日 本 海

台所の科学力!

第一話 電子レツジ

(5)

時4時4時骨。倍。4 中越から 沖縄か

5

あれから三か月。相崎は││ 押 見 操子 またしても米兵、少女暴行 桑江テル子

︿

@

@

θ

@

@

@

@

女 翻 訳 女 ﹁ 貧 し い 人 び と ﹂ 桑原ちえ子

T

O

P

I

C

S

会と催し 寛罪につのる﹁警察不信﹂/チッソからの一時金給付を拒否して抵抗ほか・ ﹁ 市 民 の 風 ﹂ の 新 し い 風 ? 牧 大 盛 会 だ っ た ﹁ 九 条 の 会 ﹂ 杉 山

け た あ た

読書室 ~母。倍。倍。骨。骨供時4吟唱 まなざし 大 里 ﹁ 和 田 典 子 著 作 選 集 ﹂ 和田典子著作選集編集委員会編 斉藤 梶 部 次子 知 子

j

利益

2

兆 円 の 犠 牲 に な る 人 々 ﹂ 山中登志子 みなさまのお年賀状から 二

OO

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

l

ま 私たちは││お年賀状のメッセージから あとらのあとら

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

.

50

55

60

69

74

75

76

78 80 82

89

110

3

(6)

首都圏の市民活動団体に関する調査

一基礎集計と分析ー

2007

12

研究代表者

町村敬志(一橋大学大学院社会学研究科教授)

社 会 運 動 団 体 、

NP0

NGO

様化する市民社会組織は、はたして今日、どのような全体 状況にあり、また、どのような社会的布置を示しているの で し ょ う か 。 一橋大学大学院、町村敬志教授の研究グループから 二

OO

六年秋に送られてきた調査の、被調査団体の一つと して︿あごら﹀も回答をお送りしたところ、その調査結果 が 送 ら れ て き ま し た 。 調査に協力した者へお贈りくださったそのご報告書は、 非常に興味深いものでした。 ︿あごら﹀の会員は、ほとんど全員が、市民運動の担い 手 で す 。 ﹁ た ぶ ん 、 興 味 深 く 読 ん 町村先生に、雑誌﹃あごら﹂への掲載をお願いしましたと ころ、ご快諾くださいましたので、お目にかけます。 以下は、報告書の原文をそのまま転載したものです。

(7)

こ の 報 告 書 は 、 首 都 圏 1 都 3 県の市民活動団体を対象に、 2006 年

91

日月に実施した質問紙調査﹁首都圏の市民 活動団体に関する調査﹂の、主な集計結果をまとめたもの で す 。 調査にあたっては、対象となった 3566 団 体 の う ち 、 931 団体の皆さまにご協力いただきました。回収率は、 2 6 ・

1%

でした。調査へのご協力に、改めてお礼を申し あ げ ま す 。 日本の市民社会は今、どのような方向へ向かおうとして いるのでしょうか。政府の限界、市場の限界が明らかにな るなか、市民活動の力量と責任は確実に増す一方、管理や-監視の強化、商業化など、市民活動団体は、さまざまな課 題や困難に直面してもいます。本調査では、こうした市民 活動の全体像を明らかにすることにより、市民社会の可能 性と困難に関する議論に向けたしっかりとした基盤を用意 することを目的として企画されました。 今後も引き続きデ l タ 分 析 を 深 め て ま い り ま す と と も に 、 さまざまな形で調査結果を社会へと還元していくことを計 画しております。この調査が、日本の市民社会やそれに関 する議論の発展に、いくらかでも寄与することができまし たら、これにまさる喜びはありません。忌惜のないご批判、 ご助言をたまわりますよう、よろしくお願い申しあげます。 なお、本調査の実施にあたっては、日本学術振興会科学 研究費(基盤研究 ( B ) ) ﹁市民エージェントの構想する新 しい都市のかたち││グローバル化と新自由主義を越えて │ │ ﹂ ( 平 成

Ui

初 年 度 ) を 使 用 し ま し た 。 は ま し つ - T 調 合計 た て 」 査 集計 い 注

.

が る さ 報 9 で た 告 3 は 崎 町70 書 1 無 合言治!宝 にな答回

関す

2

・ 1原 る 不

o

則 お せ明を O と 間 ん % し L

。除く に て ~ な 小 草究室町

立2

わ こ ら 数 せ と な 点 先 1 そ 四 の 捨 場合 五入

5

(8)

1

調査の方法

本調査は、東京都 ・ 神奈 川 県・千葉県・埼玉県の 1 都 3 県で活動する NPO や NGO 、社会運動団体、ボランティ ア団体などを、広く﹁市民活動団体﹂と捉え、その現状を 明らかにするために行われま し た 。 こうした団体を網羅するリス ト は存在しないことから、 次 の 3 つの情報ソ l スを用いて、回答をお願いする団体を 決定し ま した 。 ① 団体の機関誌 ( ミ ニ コ ミ ) 4 都県に事務所をもっ団体が 2 0 0 0 年以降に発行した機関誌から、﹁機関誌を発行 し た団体﹂と﹁機関誌内に団体名が掲載された団体﹂をすべ て抜き出しました 。 機関誌は埼玉大学共生社会研究センタ ー と、専門 書 庖﹁模索舎﹂(東京都新宿区)で収集しました 。 ② 市販の団体名鑑 ( デ ィ レ ク ト リ ) 6 つの市販の団体名鑑 を 用 い て 、 4 都県に事務所をもっ団体のうち、ミ ニ コ ミ 発 行や政策提 言 、外部向け啓発活動等の活動を行なっている 全団体を選びま し た 。 ③

NPO

法 人 の リ ス ト 4 都県庁の ホ 1 ム ベ l ジ で N P O 法人一覧を閲 覧し、﹁定款に記 載された目的﹂の 欄に次の キ ー ワ ー ドを含む全団体を 抽出 しま し た 。 キ ー ワ ー ド 一 権 利、市民活動、市 民参 加 、 市 民 社 会 、 情報発信、人権、 政策、提言、都市 。 以上の手続きに より決定した調査 対象団体は計 3 5 6 6 団体です 。 調査票は団体あ てに郵送し、回収 情報ソース別にみた対象団体数 (カッコ内の数字は回収率) 図

1

-

1

①団体の機関誌(ミニコミ)

(9)

も郵送で行いま し た ( 督 促 1 回 実 施 ) 。 有効回収数は 9 3 1 、 有効回収率は 2 6 ・ 1 % 、不達は 185 で し た 。 ( 図 1 1 1 は情報ソ l ス別の回収数 ・ 回収率を示します 。 )

2

回答団体のプロフィール

対象となった団体は、自らをどのような性格の団体 ・ 活 動と定義しているのでしょうか 。 ﹁ 社 会 運 動 団 体 ﹂ ﹁ NPO ﹂ ﹁ NGO ﹂ ﹁ 市 民 活 動 団 体 ﹂ ﹁ ボ ランティア団体﹂﹁サ ー クル﹂﹁その他﹂から選んでもらい ました 。 ﹁社会運動団体﹂なのか﹁ボランティア団体﹂なのか、 これらを分かつ法制度上の定義は、認証 NPO を除いて存 在しません 。 そこで、それぞれの団体ご自身に、自らの自 己定義をお尋ねしました(図 2 1 1 、以下これを ﹁ 団 体 の 倒 倒ベ 副司副 劃 叶 ﹂ と 呼 び 、 ︿ NPO ﹀のように︿﹀をつ けて表記します) 。 こ こ で 注 意 が 必 要 な の は 、 法 人 格 を も っ NPO で あ っ て も 、 自らを ︿NPO ﹀ とは定義せず ︿社会運動団体 ﹀ ︿ NGO ﹀ と定義している団体が存在することです( 表 2 1 1 ) 回 答 団 体 の 内 訳 〈社会運動 団体〉 8.4% 図2-1

その他

8

.

5

%

〈サークル〉

2.6%

(NPO)

39.7%

(NGO)

8

.

5

%

〈ボランティア 団体〉

7

.

8

%

〈市民活動 団体〉 23.5% ア

(10)

団体の性格(自己定義)は、その団体の活動や方針に大き な影響を与えているため、以下ではおもに団体の性格ごと に分析を行います。ただし、法人格の有無など、制度上の 位置づけと、団体の自己認識が一致しない場合があること は、常に念頭に置く必要があります。 調査に回答してくださった団体の構成を、まず所在地別 に 概 観 し て み ま し た 。 ( 図 2 1 2 ) 所在地別では、東京都 5 6

1 % 、神奈川県 2 4

0 % 、 千葉県 8 ・ 6 % 、埼玉県 1 0 ・ 9 % で、全体に東京に集中 し て い る と い え ま す 。 ︿社会運動団体﹀や︿ NGO ﹀は、とくに東京集中が顕 著 で あ る の に 対 し 、 ︿ ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 ﹀ や ︿ サ ー ク ル ﹀ は 、 近県にも所在する割合が高くなっています。 ︹ 結 成 さ れ た 時 期 ︺ 結成された時期をみると、 1990 年代以降に設立され た団体が 3 分 の 2 を占めています(図 2 2 3 ) 。 1990 年代は、阪神淡路大震災の復興支援活動をはじ め、市民活動に注目が集まった時期です。 団体の自己定義と法人格の有無(%) 表2-1 法 人 格 その他の 法 人 17.1 その他 NPO法 人 任意団体 6.6 13.2 63.2 〈社会運動団体)(n=76) 0.3 1.1 94.2 4.4 (NPO)(n=363)

(11)

所在地別ロ団体別の回答率 8.7 。 巾 : 日 守 J U ι J e e e e -- -- -- -- e e -e i -: i ・ e ・ -1 2 ・ i -一 e e -- e -- a ・ i ・ e ・ -e e e e -n t e: 。 6.1 4. -0 ・ 2 . 一 了 ・ バ ・ ・ ・ 4 i 中 ・ ・ 中 -J 一 γ :出!日::一 n O 巾 。 : ・ 4 d h e -f h f ・ - 0 ・ 図

2

-

2

100% 80% 60% 8 4. 5. 7 40% 20% 全 体 そ の 他 ︿サークル﹀ ︿ ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 ﹀ ︿ 市 民 活 動 団 体 ﹀ ︿ N G O ﹀ ︿ N P O ﹀ ︿ 社 会 運 動 団 体 ﹀ ( 数字は回答数 ) 7 6 0% n 耳 目 U Q U 7 8 2 3 7 3

4 4 1 n D 7 8 句 、 unO 内 d

-その他

目埼玉県 口千葉県 図神奈川県 口東京都 9

(12)

結 成 時 期 図

2-3

100% 80% 60% 40% 20% 全 体 そ の 他 ︿サークル﹀ ︿ ボ ラ ン テ ィ ア ︿市民活動団体﹀ ︿ N G O ﹀ ︿ N P O ﹀ ︿社会運動団体﹀ 0%

(13)

︿ NPO ﹀ の 約 半 数 は 、 1997 年 の NPO 法成立以降 に結成されています。近年に結成された団体ほど︿ NPO ﹀ の占める割合が高くなっているといえます。

3

団体の活動

①活動のテ

l

市民活動団体は、どのようなテ l マの活動を行なってい るのでしょうか。調査では、図 3 1 1 にあるように、日の 活動分野から選んでもらいました(複数回答可)。 もっとも多かったのは﹁自治・市民活動支援・政治﹂ ( 5 3 ・ 2 % ) で 、 こ れ に ﹁ 環 境 問 題 ﹂ ( 4 6 ・ 9 % ) 、 ﹁ 福 祉 ・ 保 健 ・ 医 療 ﹂ ( 4 5 ・ 5 % ) 、 ﹁ 教 育 ﹂ ( 3 8 ・ 4 % ) 、 ﹁ ま ち づ く り ﹂ ( 3 1 ・ 1 % ) が 続 き ま す 。 日の活動分野を、さらに剖項目に分けて尋ねたところ(複 数 回 答 可 ) 、 も っ と も 多 か っ た の は 、 ﹁ 自 然 環 境 保 護 、 緑 化 ﹂ ( 3 5 ・ 5 % ) で、続いて﹁市民団体聞の連携(ネットワーキ ン グ ) ﹂ ( 3 3 ・ 8 % ) 、﹁市民活動への情報・専門知識の提 供 ﹂ ( 3 1 ・ 2 % ) で し た 。 ︿ 社 会 運 動 団 体 ﹀ は 、 ﹁ 自 治 ・ 市 民 活 動 支 援 ﹂ の ほ か に ﹁ 人 権擁護﹂﹁平和・戦争﹂﹁職業・労働・雇用﹂をテ l マ と し ている割合が他に比べて高い傾向にあります。 ︿ NPO ﹀では、﹁福祉・保健・医療﹂﹁地域活性化﹂の 割 合 が 高 く な っ て い ま す 。 ︿ NGO ﹀ は 、 ﹁ 国 際 協 力 ・ 国 際 化 ﹂ が 際 立 っ て 多 い ほ か 、 ﹁人権擁護﹂も他に比べて高い割合を占めています。 ︿ 市 民 活 動 団 体 ﹀ は 、 ﹁ 環 境 問 題 ﹂ ﹁ 自 治 ・ 市 民 活 動 支 援 ・ 政 治 ﹂ の 比 率 が 高 く 、 ︿ ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 ﹀ も 、 ﹁ 環 境 問 題 ﹂ の割合が大きくなっています。︿サークル﹀は、﹁文化・芸 術・スポーツ﹂の比重が大きくなっています。 以上をまとめると、︿ NPO ﹀は福祉や地域問題を中心 に活動しているものが多く、︿市民活動団体﹀︿ボランティ ア団体﹀は環境問題を、︿社会運動団体﹀は平和・戦争や 労 働 問 題 を 、 ︿ NGO ﹀は国際協力をテ l マに活動してい る も の が 多 い と い え ま す 。 ︿ NPO ﹀ が 市 民 サ ー ビ ス を 中 心 に 広 範 な 活 動 を 行 う 一 方 で 、 ︿ 社 会 運 動 団 体 ﹀ や 、 ︿ 市 民 活 動 団 体 ﹀ ︿ ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 ﹀ が 、 ︿ NPO ﹀だけではカバーしきれない領域の活動に取り組ん で お り 、 市 民 社 会 に お け る 補 完 や 協 働 の 様 子 が う か が え ま す 。 11

(14)

活動のテーマ(複数回答可、%) 図3-1 80 60 40 20 ス ピ リ チ ュ ア ル な ど 市 民 活 動 支 援 な ど 消 費 者 職 業 ・ 労 働 ・雇用 地 減 活 性 化 情 報 ・ 先 端 技 術 ジ ェ ン ダ ー な ど 国 際 協 力 ・ 国 際 化 平 和 ・ 戦 争 人 権 擁 護 災 害 救 援 ・ 地 域 安 全 環 境 問 題 文 化 ・ 芸 術 な ど ま ち づ く り 教 育 福 祉 ・ 保 健 ・ 医 療

(15)

① 活 動 の 手 段 次 に 実 際 の 活 動 を み て み ま し ょ う ( 図 3 ' 2 ) 。 定例会や理事会は大半の団体が行なっており、ニューズ レターや機関誌紙による情報の共有も、基本的な活動とみ ら れ ま す 。 対外的なアピールや啓発活動では、学習会やシンポジウ ム を

7

割強の団体が行なっています。 資料収集や情報提供も過半数の団体が行なっていますし、 ネット上での情報発信も盛んです。 より直接的に社会に働きかける行動は、これらに比べる と、行なっている団体の割合は下がりますが、それでも集 会は半数の団体が行なっており、チラシやポスターによる 宣 伝 活 動 も 盛 ん で す 。 物品販売や有科の研修会の開催、講師の派遣といった事業 的 な 活 動 は 、 213 割 の 団 体 が ﹁ 行 な っ て い る ﹂ と し て い ま す 。 これら社会に向けての活動は︿社会運動団体﹀がもっと も盛んで、これに︿市民活動団体﹀︿ NGO ﹀ ︿ NPO ﹀ が 続きます。とくに︿社会運動団体﹀は、他に比べて直接行 動を積極的に行なっています。

4

団体の運営

① ス タ ッ フ と 会 員 団体は、どのように運営や活動を行なっているのでしょ う か 。 まず﹁人﹂にかかわる面をみてみましょう。 9 割の団体が、運営スタッフが﹁いる﹂と答えています ( 図 4 1 1 )

運営スタッフの平均人数は全体で 1 2

6

人 で す が 、 ︿ N G O ﹀ は 3 0 ・

7

人と多く、逆に︿サークル﹀は 6 ・ 2 人 と小規模で、大小の差があります。有給のスタッフは、︿

N

G O ﹀ ︿ NPO ﹀︿社会運動団体﹀の半数以上が﹁置いてい る﹂と答えているのに対し、︿ボランティア団体﹀︿市民活 動団体﹀︿サークル﹀で置いているのは 113 割 程 度 で す 。 個 人 会 員 数 を み る と 、 100 人未満の団体が 4 割強を占 め て い ま す ( 図 4 ' 2 ) 。 団体の性格別にみると、︿ NGO ﹀が多くの会員を擁し て い る の に 対 し 、 ︿ NPO ﹀は︿市民活動団体﹀と比べて も 小 規 模 で す 。 13

(16)

対肉的・対外的な活動の有無(%) 図3-2 100.0 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0

8

2

.

0

定例会や理事会 メンバー・会員同士の親睦・交流行事 各種妓能の研修、ノウハウの継承 同凶品情作南門 メーリングリストの開設 ニューズレター、機関誌(紙)の発行 学習会、シンポジウム、セミナー開催 コンサート、展覧会開催 資料・情報の収集と提供 一般向け広報誌(紙)・書籍の編集・発行

ウェブサイト、ブログの開設 陳情、請願 政治家・議員への働きかけ チラシ・ビラの配布やポスターの掲示 集会の主催、集会への参加 署名活動 記者会見、新聞などへの意見広告掲載 抗議文の手渡し 団体交渉、直接交渉 商 -悼 汝 ﹁ 行 動 制 訴訟、裁判 街頭活動(デモなど)への参加や実施 座り込みなどの実施 対案提出、アセスメント活動

(17)

人 35.0 25.0 20.0 15.0 10.0 30.0 団体のスタッフ 図4-1 9も 100 40 20 80 60 5.0 0.0 全 体 その他 サ ー ク ル ボランティア 団体 市民活動団体 M 門 戸u n u 川 川 口 E n u 社 会運動団体 O c::;;::]運営スタッフの平均人数 E二コ有給スタッフの平均人数 -ー-運営スタッフあり 一合一有給スタッフあり ー争ー常勤・専従スタッフあり ② 運営資金 次に団体の﹁財布﹂にかかわる面を見てみましょう 。 年間の予算規模は、全体の 4 分 の 1 が印万円未満ですが、 1 千万円以上の団体も 4 分 の 1 程度あり、大小さまざまで す ( 図 4 ﹄ 3 )

法人化している割合が高い︿ NGO ﹀や︿ NPO ﹀ 、 活 動範囲が広い︿社会運動団体﹀は、規模が大きい傾向にあ り、逆に︿市民運動団体﹀︿ボランティア団体﹀︿サ ー ク ル ﹀ は、概して小さい傾向にあります 。 こうした運営資金はどの よ うに調達されているのでしょ う か ( 図 4 1 4 )

︿社会運動団体﹀︿市民活動団体﹀︿サ ー クル﹀は、収入 全体に占める会費の割合が高い傾 向がみられます 。 ︿ 社 会 運 動 団 体 ﹀ は、また︿ NGO ﹀ と と も に 、 寄 付 金 ・ カンパの割合が 高くなってい ます 。 行政や外郭団体からの 補助金が収入全体に占める割合は、︿ボランティア団体﹀が もっとも高く、行政・外郭団体からの業務委託は︿ NPO ﹀ がもっとも高いという結果です 。 15

(18)

個 人 会 員 数 図4-2 100% 80% 60% 40% 20% 全 体 そ の 他 サークル ボ ラ ン テ ィ ア 団 市 民 活 動 団 体 N G O M 円 D E n u 社 会 運 動 団 体 ( 数 字 0%

(19)

年間予算規模 図

4

-

3

100覧 80也 60% 40% 20% 全 体 そ の 他 サークル ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 市 民 活 動 団 体 N G O N P O Q U 0 6 4 1 7 7 2 4 7

4 4 1 凋 斗 7 7 q d a a T 内 t 社 会 運 動 団 体 ( 数 字 は 回 答 数 ) O覧 7 6

50-100万 円 日100-500万円 ・5千万 -1億 円 ・ 1億円以上 口10万円未満 目10-50万円 圃500-1千 万 円 巴1-5千万円 17

(20)

収入の内訳(平均) 図

4-4

100% 40% 20% 80% 60% 全 体 そ の 他 サークル ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 市 民 活 動 団 体 N G O M 刊 n ﹁ ハ U 社 会 運 動 団 体 0%

(21)

③ 他の団体とのネットワーク 団体は、その活動の中で、他の団体と、どのようなネットワーク を築いているのでしょうか 。 ﹁ 共 同 で 事 業 ・ 集会・シンポジウムなどを開催﹂ ﹁ 他団体が開催する 事業 ・集会・シンポジウムなどに参加・協力﹂ ﹁他国体が主催する直接行動やデモに参加・協力﹂ ﹁ 他 団 体 に 寄 付 ・ カ ン パ ・ 物 品貸与などを行なった﹂ ﹁他国体から寄付・カンパ・物品貸与などを受けた﹂ という 5 点について 尋 ね ました 。 それぞれ﹁ NPO やボランテ ィア団体との関係﹂と﹁運動団体との関係﹂を分 け て 尋 ね ました が、ここでは両者をあわせて見ていきます 。 ( 4 i 5 ) 全体に 、 事業や集会 ・ シ ン ポ な ど の イ ベ ン ト に 関 す る つ な が り が 、 もっとも盛んです 。 ﹁ 他 国 体 の イ ベ ン ト に 参 加 ﹂ は 、 8 0 ・ 6 % が ﹁ 経 験あり﹂と答えています 。 次いで﹁経験あり﹂が多いのが﹁イベ ン ト 共 催 ﹂ で 、 6 6 ・ 4 % が﹁あり﹂としています 。 ﹁ 資 金 ・ 物 品 貸 与 ﹂ は 4 2 ・ 5 % 、 ﹁ 資 金 ・ 物 品 借 り 受 け ﹂ は 3 5 ・ 0 % で す 。 ﹁ 直 接 行 動 や デ モ へ の 参加 ・ 協 力 ﹂ は 、 ﹁ あ り ﹂ が 3 5 ・0 % で し た 。 もっとも多く他国体と活動上の結びつきを有しているのは ︿ 社 会 運 動 団 体 ﹀ ︿ N G O ﹀ で 、 ︿ 市民活動団体 ﹀ がこれらに続いてい 他団体主催の事業・集会・シンポに参加・協力 共同で事業・集会・シンポを開催 他国体に寄付・カンパ物品貸与した 他団体から寄付・カンパ・物品貸与された 他団体主催の直接行動に参加・協 力 図4ー5 他の団体とのネットワーク(%) 100.0 40.0 80.0 60.0 20.0 全 体 そ の 他 サ ー ヲ ル ボランティア団体 市民活動団体 NGO M 川 D ' n u 社会運動団体 0.0 19

(22)

ま す 。 こ れ に 対 し て 、 ︿ NPO ﹀ や ︿ ボ ラ ン テ ィ ア 団 体 ﹀ ︿ サ ークル﹀は、他に比べると他国体とのつながりがあまりあ り ま せ ん 。

5

団体・活動の課題

最後に、団体が現在どのような課題を抱えているのかを 見てみます。調査では﹁団体が抱えている課題・問題点で 重要だと思われること﹂を日項目から選んでもらいました ( 複 数 回 答 可 、 図 5 t 1 ) 。 回答数が多かった上位

5

つ は ﹁ 運 営 ス タ ッ フ の 不 足 ﹂ ﹁ 活 動に対する支援者・参加者の数が増えない﹂﹁資金の不足﹂ ﹁運営スタッフの世代交代が進まない﹂﹁一般の関心が集ま ら な い ﹂ で す 。 こうした課題・問題点の背後には、何らかの潜在的な要因 があるように思われます。主成分分析という統計手法を用 いて要因を探ったところ、﹁資金面の問題﹂(資金や事業収 益、外部資金などて﹁メンバーの達成感や満足度にかかわ る問題﹂、﹁人手の問題﹂(運営スタッフ、支援者・参加者 などて﹁ほかの団体との関係にかかわる問題﹂という 4 つ の要因が浮かび上がりました。団体の性格ごとにみると、 ﹁資金﹂問題は、とりわけ﹁ NPO 問題は、﹁市民活動団体﹂﹁ボランティア団体﹂で、課題・ 問題点として認識されているようです。

6

4

以上、調査結果の基礎分析を通じて、首都圏の市民活動 団体の現状を概観してきました。社会運動や ンティア団体など、さまざまな性格の団体・活動が、それ ぞれにとりくみを展開させており、想像以上に分厚い市民 社会を重層的に形づくっていることが明らかになってきま した。また、それぞれの団体は、さまざまな課題を抱えな がらも、多様なテ l マに、多様な方法でとりくんでおり、 大きな能力と可能性をもっていることも、同時に明らかに な っ て き ま し た 。 調 査 デ l タの分析を今後さらに深めていくことで、 の市民社会を支える市民活動の実態を、 かにしてまいりたいと存じます。

(23)

5

-

1

団体・活動の課題・問題点(%) 0.0 20.0 40.0 60.0 団体運営や援助活動のための資金が不足 助成や委託金獲得の負担が大きい 資 金 事業による収益が充分に上がらない 法人格や税制などの制度が未整備 運営スタッフ聞で充実感・満足感が欠如 期待される活動の成果が上がらない 3 息""-、 欲 理念の追求が思うようにいかない 活動のテーマに一般の関心が集まらない 運営スタッフの世代交替が進まない 運営スタyフが不足 入手 支援者・参加者の数カf増えない 圏内の他団体・組織との関係が うまくいかない 関 海外の団体・政府・国際機関との関係が 係 うまくいかない 活動に対する行政の管理・監視が厳しい 21

(24)

/て』ノ〆胃~〆司~..-突』ノ〆宅ミ... 〆 胃 』 ノ ﹃ あ ご ら ﹄

315

号では、﹁市民は政治を改革できるか﹂と題した座談会の内容をご紹介した。 参院選で野党が勝利したものの、結局は新テロ特措法が成立。民主党を巻き込んで、自衛隊の、 海外派兵恒久化法案も浮上している。こうした厳しい情勢のなかで護憲派や平和勢力を結集し ようという動きも始まっているが、今号では、座談会でも触れられた、今後の動きのひとつと し て 、 ﹁ 市 民 連 帯 ﹂ を ご 紹 介 す る 。

護憲派の接着剤としての市民団体を

﹁坂本竜馬という接着剤がいなければ薩長同盟もありえず、明治維新もなかったのではないか﹂ 二

OO

八年一月二

O

日、新しい市民団体﹁政治変革をめざす市民連帯﹂(略称﹁市民連帯﹂)の創立 総会が東京都内で行われた。右の言葉は、開会挨拶の中で、同団体の世話人である碓井敏正・京都橘 大学教授が語ったことだ。 私も同感だ。﹁市民連帯﹂は、接着剤なのである。何を接着するのか。簡単にいえば、護憲派各派 をつなぐ接着剤だ。さらに、諸悪の根源たる小選挙区制を廃止し、中選挙区と比例代表の実現を目指 すことだ。以上が﹁市民連帯﹂の二大目標である。 できたてホヤホヤの﹁市民連帯﹂のこれまでのいきさつや、今後について、語らせてもらいたい。

(25)

得 的 腕 供 向 鰍 供 向 持 活 活 輪 以 蜘 供 向 俊 民 … …

e

呼びかけ人の一人である私の個人的な思いが半分以上であることを、お断りしておく。

共謀罪反対で示した全野党抵抗の威力

一二世紀に入り小泉政権が誕生して以降、暴力資本主義(新自由主義)と、反テロ戦争という名の 侵略戦争、人権を無視しても治安強化を優先する傾向が、全世界を覆っている。日本でも、国家主義・ 民族的排外主義・軍国主義的傾向は高まり、﹁平和と民主主義﹂などと口にしただけで小馬鹿にされ るような時代になった。このような社会風潮のなかで、つぎからつぎへと改悪が強行されていった。 二

O

O

六年春、私はなんとかしなければと深刻な想いだった。数かずの改悪のなかで見逃せないと 思ったのは、政府・与党が﹁共謀罪﹂を新設しようとしていたことだ。相談もせず、目くばりもせず、 語りもせず、何も実行もしていないのに、﹁権力が逮捕して投獄しようと思えば、いつでも可能な法律﹂ ││それが、共謀罪である。 中世ヨーロッパの魔女裁判をしのぐ発想であり、日本を破滅させた治安維持法と同様の戚力を発揮 する凶悪法案だ。これに反対するため、文筆業者がおもにあつまる﹁共謀罪に反対する表現者たちの 会﹂に私は加わった。﹁共謀罪が成立したあと、どうなるかを伝えるための劇映画﹂にまで出演。こ れまで主体的に社会・政治運動をしたことのない私にとって、初めて真剣に取り組んだ運動だった。 このとき、衆議院で自民・公明は圧倒的多数を占め、参議院も多数派。強行採決の連続で、国会が 機能しない事実上の独裁政権だった。しかも二

O

O

五年の郵政選挙で約五

O

パーセントの投票に支え られた自公政権によって、反対票を投じた約五

O

パーセントの人びとをまったく無視した独裁政治が

23

(26)

ま か り 通 っ て い た 。 このような圧倒的に不利な状況にあって、日本をファシズム国家に転落させる共謀罪が、明日にで も成立するのでは、という緊迫した状況が連日続いていた。 だが結果は、この原稿を書いている

O

八年二月の今も、まだ成立していない。その理由は二つ。第 一に、民主・共産・社民・国民新党など全野党が一致して反対したこと。奇跡的に共闘は崩れていな い。第二には、こうした国会内の動きに外部の市民が応え、国会の内外の動きが一致したことだろう。 いま思い返せば、共謀罪反対運動(とりわけ

O

六年)における野党共闘と市民の連携を目の当たり にしたことが、現在の﹁市民連帯﹂に向けた強い思いにつながっている。

O

O

七年参院選の教訓

事実上の独裁政権が勝ち、日本は、落ちるところまで落ちるしかないのか。それとも野党が勝って 歯止めがかかるのか。これこそが

O

七年七月二九日投開票の参議院選挙の争点だった。もし自民・公 ,明が勝ったら、どこに亡命しようかと考えていた矢先、友人のミュージシャン ト﹂の全国比例区から立候補すると知り、生まれて初めて選挙運動を手伝った。 選 挙 期 間 中 は 、 ﹁ 候 補 に 投 票 し ろ ﹂ と い う よ り も 反 政 府 運 動 と し て 選 挙 活 動 を 捉 民衆の貧困化政策 H 市場原理主義批判を徹底的にやった。そしで宣伝カ

l

の上から次のように訴えた の で あ る 。 ①一人区は民主党候補に投票を(共産・社民に入れてはいけない)。

(27)

抑 制 糊 制 緩 渇 税 制 糊 綿 織 緑 樹t$I$I$樹 制 御 抑 制 税 制 糊 沼 港 湾 滋 樹 榊 ②複数区は社民党と共産党に投票を(民主党に入れてはいけない)。 ③比例は護憲派の共産・社民・

9

条ネットのどこか(民主党に入れてはいけない)。 この原則を実行すれば、政府自民党に空前の大打撃を与えることができるからだ。 ﹁

9

条ネット﹂は、文字どおり日本国憲法第九条を護る勢力を糾合しようというグループである。 したがって本稿でとりあげている﹁市民連帯﹂と共通点がある。現に選挙前に﹁

9

条ネット﹂は、共産 党・社民党・新社会党に共同候補擁立を呼びかけていた。が、ついに実現できずに自身が立候補する ことになってしまった。護憲勢力を結びつける接着剤に徹することができなかったのだ。 結果として、共産党・社民党・

9

条ネットの護憲各派は敗北し、民主党の一人勝ちで選挙は幕を閉 じ た 。

9

条ネットが選挙に出ることに対して、﹁また分裂させた﹂という批判も多い。自分で

9

条 ネ ッ ト 候 補

ZAKI

の選挙運動をしていて言、つのもなんだが、その批判は全く正しい。ほんとうは責任 をとって切腹すればいいのかもしれないが、そうはできない。過去の教訓を活かして﹁市民連帯﹂を なんとかして成功させ、私が生きているうちに、日本を文明国・先進国にしなければならないからだ。

野党共闘の重み

民主党の参院選挙圧勝で安倍自民党の極右路線はブレーキがかかったが、これで安心できるのか。 私の周囲にいる人びとは、ほっと胸をなでおろしていても、私は、これで済むはずがない、と疑念に かられていた。その疑念は、その後の民主・自民大連立構想や新テロ特措法成立にまつわる民主党の 様子を見ていて、間違いではなかった。

25

(28)

仰 な 港 湾 抑 制 御 抑 制 抑 制 得 抑 制 抑 制 糊 捌 抑 制 港 湾 嚇 で、﹁このまま、すんなり民主化の方向にいくことはないだろうな﹂と漠然とした不安を感じてい た と き に 、

ZAKI

の選挙を一緒に手伝った︿母系社会研究会﹀の石井孝夫さんからメ ﹁

9

条ネット関係者だけではなく、さまざまな候補の選挙を手伝った市民が集まり、今後どうしてい くか話し合おう﹂ということだった。これが

O

七 年 九 月 。 集まったのは十数人だったが、﹁民主党勝利によって楽観はしていない﹂ことだけでは一致した。 ﹁とにかく野党共闘が必要だ﹂、﹁政治団体をつくって立候補するようなことはしない﹂というよう な 意 見 も 出 さ れ た 。 私がこのとき強く思ったのは、自分たちが政治グループをつくって立候補するのは反対で、﹁既存 の政党あるいは複数の野党が推薦可能な共同候補の擁立﹂しかない、ということだった。そのために は ﹁

9

条ネット﹂や、同じく接着剤を目指す﹁﹁平和への結集﹂をめざす市民の風﹂(通称﹁市民の風﹂) と一緒に協力しなければと思った。 何といっても、先に述べた共謀罪反対運動で見せた野党共闘、沖縄の参院選で見せた野党共闘の力 は、はっきりしていた。中学生でも理解できることではないか。 その後、﹁市民連帯﹂という仮の名前をつけて呼びかけたのは、

O

七 年 一

小選挙区反対

&既成政党も大切に

政党や大労組などだけによる政治や選挙はつまらない。一方、俗に言う﹁無党派市民﹂とか﹁市民 派﹂という表現は、私個人としては嫌いである。無党派とか市民派と称する人の中には、政党を拒絶

(29)

得渇溶浴場廷決叙叙説~必得得渇活必渇渇活必必必怒沼渇渇渇渇渇沼港必渇渇沼港渇渇渇必渇沼港沼港港活活減努 するような人もいるが、過去のさまざまないきさつからわからなくもない。だが、結果は、はっきり している。それでは成功しないだろう。別紙の﹁呼び掛け文﹂では﹁左派と労働者・市民が共同して﹂ と書いてある。﹁左派﹂とあえて書いたのは、文字通りの左派政党である共産党・社民党・新社会党 などの組織 H 政党を排除せず、政党と組織に属さない個人をつなごう、という意味合いもあるのだ(こ れ は 、 あ く ま で も 私 個 人 の 見 解 ) 。 ポイントは、どれだけ妥協できるかだろう。それこそ︿戦闘的妥協!﹀と肝に銘じないかぎり、成功 は難しい。﹁共通する目的があるんだから、一緒にやろうぜ!﹂と簡単に私は言ってしまう。我ながら、 政治と運動に関して、まったくのド素人だなあ、と思う。 共通した目的をもっ政党(共産党・社民党・新社会党など)どうしと市民をベタベタと接着し、 なおかっ、良質の部分と自民党より悪い部分の両面をもっ民主党を監視し、民衆を裏切らないように 育成すべきだ。子育てと一緒である。

諸悪の根源

小選挙区エセ二大政党制

もうひとつは﹁小選挙区二大政党制に反対する﹂ことだ。これだけ国家主義化が進み、軍国化が進 んだ大きな理由は、共産党と社民党が大幅に後退したからである。それには、小選挙区制度が大きく 影響している。しかも、﹁二大政党制﹂は、たとえば五

O

年くらい前のイギリス保守党と労働党のよ うな﹁対立する二大政党﹂かといえばそうではなく、日本で言われているのは、もともと同じものが 二つに分かれている嘘っぱちの二大政党だ。

27

(30)

柄欄糊沼港湾糊必喝容緑樹抑制糊~糊~網棚例制樹抑制制綿 これでは永久に改草はできない。似かよった二大政治勢力しか選択できないとは、夢がない世界だ と思いませんか。ソ連時代にロシアで実施していた選挙と基本的に変わりない。 日本の民主主義や自由(権力批判の自由・少数派の自由・言論表現の自由)を心配する大衆の、ほと んど全部に近い人が、﹁小選挙区二大政党制はひどい﹂と言う。それでは、小選挙区制に反対する運動、 選挙法改正運動を大規模に展開しているのか。周りをみても何もない。 それなら、われわれがやろうじゃないか!それが市民連帯発足の心意気だ。 言うまでもないが、現在は、小選挙区制のもとで当選している議員がほとんどだから、議員自身は 小選挙区制廃止には反対だろう。壁は高く厚い。しかし、昔は、どこの国でも議会は男だけが占めてい たが、二一世紀の今は、女性参政権がほとんどの国で実現できている。かつて女性参政権運動を担って きた人たちの苦労を思えば、現代日本の選挙法改正は、比較的らくで実現可能なのではないだろうか。

創立総会当日から具体的行動開始

今年一月二

O

日の創立総会が、あと一五分ほどで終わろうとしていたときのことだ。会員のひとり が岩田市長選に言及したので、私は﹁すでに選挙が始まっている八王子市長選(東京都)、二月に実 施される岩田市長選(山口県)の支持を表明したらどうか。相手に断られでも勝手に支持を表明し、 具体的行動の第一歩としたい﹂と発言した。 この意見は、その場で支持され、さっそく行動を開始した。 八王子市長候補の高橋よしひろさんは、共産・社民・生活者ネットの支持を受けて立候補していた。

(31)

必 沼 港 糊 制 抑 制 抑 制 渇tZ:$;'8;'$l,z,'8;'$抑 制 活 抑 制 抑 制 抑 制 得 活 嚇 共産党と社民党が分裂せず応援している候補を応援することに、意義があった。また、米空母艦載機 部隊の移転を拒否して政府から﹁いじめ﹂を受けて岩田市長を辞職した井原勝介氏を支持。さっそく 創立総会翌日に﹁市民連帯﹂の世話人が二人の候補者に支持を伝え、受け入れられた。両候補には、 わずかだが一万円のカンパを送り、東京の八王子市から、実際に︿市民連帯﹀のメンバー計五人が現地 に 行 っ て 選 挙 を 手 伝 っ た 。 ︿市民連帯﹀は、地方自治も重視している。もともとは保守系である岩国市の井原勝介氏を支持す るのは、地方自治をまっとうしようと闘っているからである。︿市民連帯﹀は、地域的にも活動する。 むしろ東京以外での活動がポイントになるかもしれない。すでに神奈川では︿市民連帯神奈川懇話会﹀ がスタート、近く千葉でも﹁市民連帯千葉懇話会﹂の設立が準備されている。 さらに、会員からは、年会費二千円を集め、隔月発行の会報﹁希望﹂を発行している。産まれたて ほやほやの小グループだが、着々と行動を開始しているのだ。

行動する自由

私が持ち歩く黒草の手帳には、次のように計画が記入されている。、当然ながら組織が決めたのでは なく、私が勝手に作成した計画だ。 二

OO

八年市民連帯会員一万人 二

OO

九年市民連帯会員五万人共同首長候補当選一

O

人 二

O

O

年市民連帯会員一

O

万人共同首長候補当選三

O

人 29

(32)

tZtS得 制 抑 制 沼 港 湾 抑 制 糊 側 側 抑 制 怒 沼 港 湾 港 湾tZtS制 抑 制 活 糊 二O一一年市民連帯会員一五万人共同首長候補当選六O人 二O一一一年市民連帯会員二O万人小選挙区廃止法案提出。社民・共産・新社会・リベラル市民派 衆院一八O人超運動で選挙法改正。民主大分裂 二O一三年政権奪取自民・公明ほとんど壊滅で再起不能 思想信条の自由があるように、夢をみる自由も計画をたてる自由もある。やはり、人生は、楽しい で す ね 。 ( 了 ) 政治変草をめざす市民連帯一五二1000

l

ム ペ

l

Z

G

一 ¥ ¥ 当 者 芦 田 一

B

E

B

E

包 ・

8

B

¥

郵便振替OOO一五O│0│七四一九二二 東京都目黒区目黒本町二!十一│一一O

市民連帯の呼び掛け文

安倍晋三首相の突然の無責任辞任の後を受けて、福田康夫新政権が、昨年九月二七日に誕生した。 福田政権は、﹁美しい国﹂の醜い幕切れによって、﹁改憲﹂を語ることもできず、﹁調整型﹂政治を唱え ている。衆参ネジレ政局の下で、参議院選挙で大勝利した民主党は、対決姿勢を強め、衆議院の解散・ 総選挙による政権交代をめざしている。

(33)

取 締 供 御 供 鰍 印 象 役 印 象 … … … … 全世界的に﹁新自由主義による社会の軍事化﹂、﹁格差(分断)と貧困の拡大﹂が激しく展開され、負 担増が生活の窮迫に追い打ちをかけている。地球環境も不気味に劣化し、閉塞感が深まり、利潤を目 的とする資本制生産が生み出す矛盾は、いっそう深化している。 昨年一一月に突発した﹁大連合﹂をめぐる茶番劇が示すように、仮に﹁政権交代﹂が実現したから といって、新自由主義による労働者・市民への災い││﹁格差社会﹂の拡大や社会の軍事化ーーが、 なくなるわけではない。労働法制も、年金・社会保障も、環境問題も、教育問題なども、どの課題に ついても、市民運動や労働運動による反撃こそが活路を切り開く。そして、選挙は、地方自治体でも 国政でも、それらの闘いの結節環として重要な位置を占めている。だから、選挙において、左派と労 働者・市民の共同の力を発揮することは、きわめて重要である。参院選挙で後退した、日本共産党と 社民党は、この局面でどう闘うのか。 私たちは、﹁どのような政党や党派からも独立した市民の自立的組織﹂である。 同時に、私たちは、﹁左派の政党や党派・グループ相互の理解と信頼を創りだし、積年の不和と対 立を克服しなくてはならない﹂と考える。活憲による市民自治の創造と合わせて、市民の声を軸に、 その願いを国会で表現する政治家を生み出す接着剤が必要である。 そのために、私たちは、希望を創造する新しい質と方向性を明示する活動に踏み出すことを決意した。 私たちの会への参加と協力を心から訴えます。

市民連帯の主要課題

31

(34)

抑 制 糊 税 制 湖 沼 港 港 湾 港 湾 港 湾 糊 港 湾 樹 港 湾 樹 制 緩 得 制 制 榔 榔 樹 榔 浴 場 得 制 -小選挙区制の廃止と中選挙区・比例代表制の実現をめざす 0 .各種選挙での左派と労働者・市民の共同行動をめざす。 ・改憲反対を明確にしている国会議員の動向を紹介する 0 ・各種選挙の情報(候補者の政治的立場と見解)の報道。

運営上の約束

-会員二﹂の会が別掲の﹁よびかけ

l

l

私たちがめざすもの﹂を活動の趣旨としていることを承認し、 年 会 費 二

OOO

円を支払う人は、会員になれる 0 ・呼びかけ人一別掲の﹁よびかけ││私たちがめざすもの﹂の趣旨に賛同し、初年度(二 に 三

OOO

円の分担金を支払う人は、呼びかけ人になれる。 ・ 呼 び か け 人 会 議 一 一 隔 月 に 開 く 。 ・世話人一呼びかけ人会議で、若干名の世話人を選出する 0 ・世話人会一適宜聞いて、会の実務を担う。 ・会員総会一年に一回、開催する。メ

l

ルによる意見参加を保証する 0 ・ 会 員 が 一 五

O

人を越えるようになったら、会則をはっきりと決める。 ・会員は、その言動をこの会によって拘束されることはいっさいない。しかし、会として、あるいは 会を代表じて表現する場合には、﹁よびかけ﹂の趣旨を尊重しなくてはならない。

(35)

いつでもどこにでも自衛隊を派兵し戦争できる

「自衛隊海外派兵恒久法

J

の制定を何としても止めよう

政府・自民党は、いま、年内にも「自衛隊海外派兵恒久法」を制定しようと本格的に動き出 しています。 1月18日、福田首相は所信表明演説で、自衛隊海外派兵の「一般法」制定の方針 を打ち出し、自民党は2月13日、派兵恒久法案を今国会に提出し、年内の成立をめざすことを 確認しました。海外派兵恒久法とは、自衛隊をいつでもどこにでも派兵でき、米国とともに、 場合によっては日本独自にでも戦闘を行うことができるようにするもので、憲法9条をまっこ うから否定するものです。 政府・自民党は1991年の湾岸戦争以来、一貫して派兵'恒久法制定を狙ってきました。それはまず、 PKO協力法の強行成立とそれによる自衛隊の海外派兵、 PKO協力法の改悪による武力行使 の範囲の拡大の積み重ねから始まりました。しかし、憲法9条に違反するとの強い世論から、 それには一定の制限を課すことを余儀なくされてきました。 それを突破したのが2001年のテロ特措法と 2003年のイラク特措法でした。これらの法律によ り自衛隊は公然と戦場に派兵され、占領への参加や実戦への後方支援を行なってきました。「日 本の参戦」を強く要求したのは米国でしたが、政府・自民党はそれをテコに、日本を「戦争が できる国」にするため積極的に参戦の道を選んできたのです。 しかし米国と政府・自民党は、それでも満足していません。特措法は時限立法であり、期限 が切れたら国民や国会の民対を押し切ってでも延長を議決しなければならないからです。また、 これら特措法は、

r

9

条を守れ

J

という強い世論を前に、部分的な参戦にとどまっているからです。 2006年に自民党の機関がまとめた海外派兵恒久法案は、国速やその機関の要請だけでなく、「国 連加盟国の要請

J

や、さらには日本独自の判断でも自衛隊を派兵し、現地で武力行使し、群集 を武力弾圧することもできるなど、恐るべき内容になっています。派兵恒久法の制定を許せば 憲法9条は破壊され、日本は名実ともに「戦争ができる国jになってしまいます。 武力で平和はつくれない一一これはもはや世界中の共通の認識です。そして、それこそ憲法 9条の輝かしい精神であり、世界で9条に対する評価が高まっている理由です。 憲法とりわけ9条を守り生かすために全国で行動をつづけている皆さん、「海外派兵恒久法j の制定を何としてもくいとめましょう。そのため、すぐにそれぞれの地域で海外派兵恒久法の 危険性を伝え、反対する世論を大きくひろげましょう。 2008年2月17日 第 11田許すな!憲法改悪・市民運動全国交流集会 この共同アピールに賛同される方は、下記に、氏名、肩書きまたは所属団体、連絡先、電 話、

FAX

をご連絡ください。 第1次締め切り 3月10日/第2次締め切り 4月10日/4月 下 旬 記 者 発 表 予 定 〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-21-5 -301 市民連絡会気付 FAX 03-3221ー2558 メーJレ [email protected]

33

(36)

y

ι

二 月 一

O

日の岩田市長選挙の結果は、おそらく多くの人 に衝撃をもたらした。政府の理不尽な﹁アメとムチ﹂に、 あの岩田市民は屈したのであろうか。 昨年の一一一月議会で、米軍再編の受け入れ拒否に絡む 市庁舎建設費の補正予算を認めない議会に対し、五度目 の提案と引き換えに自分の首を差し出し、井原勝介市長 は辞職した。米軍艦載機移転容認派の福田良彦氏との一 騎打ちの出直し市長選は、福田氏四七、 O 八 一 一 果 、 井 原 氏 四 五 、 二 九 九 票 と 、 そ の 差 は 、 わ ず か 一 、 七 人 二 票 で あ っ た 。 わ ず か の 差 で あ れ 、 岩 田 市 民 は 、 艦 載 機 受 け 入 れ を 選 択 し た 。 私は、計九日間、ミニ集会にもすべて参加し、遊説で岩 国市を隅ずみまで回り、井原氏と選挙戦を共にしてきた。 今回の選挙で、さまざまのことが見えてきた。市民自治 とは、民主主義とは、日米同盟とは、など、日本の政治の 問題が、岩田市長選に凝縮されていた。 そもそもの問題の始まりは、さかのぼること一九九六年 に 決 ま っ た 、 普 天 間 飛 行 場 の 全 面 普天間飛行場の空中給油機 KC130 移駐することになった。いわゆるたらい回しである。それ でも、岩国は、これについては受け入れた。その見返りが、 市庁舎建替総事業費の半分、四九億円の補助金であった。 ところが、三か年補助の最終年度二 が、突然打ち切られた。理由は、 再編交付金に変わり、﹁米軍再編に協力しない自治体には 交付しない﹂ことになったからである。 米軍再編計画は二 O O 四 年 に

(37)

厚木基地から岩国基地への艦載機五九機の移駐が決定され た。厚木基地では、艦載機の昼夜を問わない離発着の﹁拷 問のような爆音﹂に耐えきれず、三

O

年にわたり、住民の 裁判が続いている。すでに裁判では、この騒音は﹁違法状 態にある﹂と認定をしている。しかし政府は、騒音問題を 岩国に回すことで解消を図ろうとした。岩国では、飛行ルー ト下の住民は、すでに長年にわたって爆音に悩まされてき ている。受け入れれば、飛行機は倍増する。これ以上の負 担を住民に押し付けることはできないとして、井原市長は

O

O

六 年 受 け 入 れ の 是 非 を 問 う ﹁ 住 民 投 票 ﹂ を 実 施 し た 。 結果は、八九%の﹁受け入れ反対﹂という圧倒的民意が 示された。直後に合併後の市長選挙があり、井原氏は圧勝 し再選された。二度の明らかな住民の民意を受け、井原市 長は、政府に対し受け入れ拒否の姿勢を貫いた。 当初、議会も、周辺自治体も、山口県も、受け入れに反 対していたが、足並みが乱れ始めたのは、安倍政権下で強 行採決された﹁米軍再編推進法﹂(駐留軍等再編円滑実施 特別措置法)の存在がある。この法は、米軍再編を受け入 れる自治体に対し段階的に交付金を交付する。のみならず、 周辺自治体も交付対象としている。これは、交付金という アメで、周辺からも圧力をかけていく、兵糧攻めの法律で ある。この法律は、二

OO

七 年 ﹁ 国 民 投 票 法 ﹂ で 国 会 が 混 乱 しているときに強行採決された。多くの国民が、気がつか な い う ち に で あ る 。 かくして、米軍艦載機五九機の受け入れに絶対的反対で あったはずの総意が、﹁ムチ﹂が功を奏し、議会が崩れ、 商工会をはじめとする補助金欲しさの受け容れ派が勢力を 強め、周辺自治体も転び始めた。 ここに、いくつかの問題点が見えてくる。 ①事の発端である市庁舎建設事業補助金と米軍再編問題 は、まったく別のものであるにもかかわらず、国は米軍再 編 を 進 め た い あ ま り に 問 題 を す り 替 え 、 補 助 金 を 打 ち 切 っ た 。 これは、﹁国のだまし討ち﹂といえる、横暴である。 ②﹁米軍再編推進法﹂は、金で地方自治をつぶす、聞くも 稀れな悪法である。これまで、国策に反対する自治体に対 し、兵糧攻めをすることは、多く見られたことである。し かしそれは﹁密かに﹂であり、大上段に堂々と﹁言うこと を聞かなければ金はやらない﹂という脅迫ともいえるやり

35

(38)

方をしたのは、岩国が初めてである。このような法律がま かり通れば、国の言うことを聞かない自治体は、いつでも ひ と ご と 兵糧攻めの法がつくられることになる。他人事ではない。 地方分権は国と対等の地方主権であり、その主権者は市民 である。これを踏みにじる、地方の時代にあるまじき悪法 が 誕 生 し た の で あ る 。 ③この、日本政府の強行を、アメリカは必ずしも歓迎し ていない。米軍再編の基地配置のアメリカ政府の原則は、 ﹁米軍は望まれ、歓迎され、必要とされる場所に配置する﹂ である。にもかかわらず、日本政府が強引かつ理不尽な方法 をとったことの裏には、ひとつには、基地を抱える地域の、 長年に亘る激しい抵抗の運動の存在がある。﹁岩国の反対 が起爆となって、同じ動きが起こってはかなわない﹂とい う恐れから、話し合いではなく、﹁金﹂という力で押さえ 込むという手法に打って出た。財政的に疲弊している地方 自治体には、きわめて効果的であるという思惑があったに 違いない。民主主義国家とは思えない、強引な手段である。 二つ日は、この強引なやり方で岩国への移駐を決めたの は、金にまみれて逮捕された、あの防衛省事務次官、守屋 で あ る 。 多 く を 語 ら ず と も 、 そ の 国の横暴だけであれば、かえって市民の反発は強まった かもしれない。しかし、国の圧力を背に受けた福田陣営の 選挙のやり口は、市民をずたずたに引き裂く凄まじいもの で あ っ た 。 今回の出直し選挙は、争点が明確であった。米軍艦載機 受け容れ拒否か、補助金のために受け容れを容認するのか、 それだけである。しかし、福田氏は、米軍艦載機受け容れ は語らず、徹底して﹁財政破綻で岩国が夕張になる﹂と訴 えた。福田陣営のチラシには、﹁井原市政では、固からの 借り入れができずに、病院、市営パス、保育園、給食、図 書館、体育館、児童館、各種助成金などがなくなる。税金 が上がる。介護保険料が上がる﹂と書き連ね、果ては、公 園の公衆トイレまでもなくなるという噂まで流された。チ ラシや電話だけでなく、作戦は三 庖などで大声で井原批判をするという念の入れ方であった。 あ き れ た こ と に 、 ﹁ 井 原 氏 の ミ ニ ﹁ 集 会 に 出 る な ﹂ 、 は た ま た ﹁ 仕 の圧力がかけられた。前近代的選挙が、公然とまかり通つ

(39)

たのである。主権者の大事な、﹁自分の責任において町の 行方を決める﹂という選挙権が、組織ぐるみで侵害された こ と に な る 。 今回の選挙結果を悔やみながら、﹁投票率が一一%も上 がったことは、民主主義の前進と評価できる﹂との、外部 の意見があった。しかし、七六・二六%という驚異的投票 率のうち、なんと約一二%が期日前投票であったという現 実がある。期日前投票場は、送迎付きの集団投票で、異常 な雰囲気であったという。投票率では、民主主義は必ずし も量れない。脅迫的な行動の下で行われた今回の選挙は、 い ま だ 民 主 主 義 の 確 立 さ れ て い な い 固 で の 投 票 と 変 わ り な い 。 か つ て 、 住 民 投 票 で 五 O % ル l ル の ク リ ア を 阻 止 す る た め に 、 ﹁投票に行くな﹂のキャンペーンが張られたことを考えれ ば、﹁投票率の数字は、民意の反映とは必ずしもいえない﹂ と い う こ と で あ る 。 責められるべきは、こうした福田陣営の妨害だけではな い。岩田市でもっとも騒音被害の大きい地域の出身である 民主党の平岡衆議院議員は、岩国入りした井原氏応援演説 の中で、﹁ふるさとに対する国の横暴なやり方は許せない﹂ と、涙ながらに訴えた。しかし、民主党は、福田氏の辞任 に伴う補選に出馬予定の平岡氏の票をにらみ、両股かけた 自主投票にした。参議院選では生活者側に大きく路線を変 えた民主党が、このようなあからさまな﹁地方つぶし・人 権侵害﹂の国策に対し、肝心なときに党利党略の判断をし た こ と の 罪 は 重 い 。 皮肉にも、投票日の夜に、沖縄でまたもや少女暴行事件 が起こってしまった。艦載機受け容れに投票した人たちは、 このことをどう思うのであろうか。爆音に苦しむ市民の人 権を踏みにじってまで、お金のために受け入れを強要し、 それに同調した結果に、﹁腐敗しきった政治を温存してき た日本の民主主義﹂の未熟さを見た気がした。 これからは、基地依存ではなく、自立して生きるため、民 主主義がつぶされないため、地方自治がいっそう重要にな ってきた。また、日米同盟問題を全国民が真剣に考えなけれ ばならない時期にきた。まれに見る、国と一体になった泥に ま み れ た 選 挙 で 、 市 民 は 分 断 さ れ て し ま っ た 。 岩 田 市 民 は 、 それでも屈していない。投票日の翌日には、﹁それでも岩国 は 負 け な い ﹂ と 行 動 を 起 こ し た 。 岩 国 の 物 語 は 、 ま だ 続 く 。

37

(40)

危機の日本海

愛娘の女神アテナに与えた

イ l ジ ス

蛇の髪もつゴルゴンの頭がついた﹁盾﹂を

あらゆる邪悪を払う万能の﹁胸当﹂を

.

"

l

ジス艦

l

ジス戦闘システムを搭載する

遠距離から同時に多発・飛来する航空機や

対艦ミサイルや魚雷など

多数の目標を捕捉・攻撃して

艦隊を守り

(41)

だがそれを﹁アメリカ本土の盾﹂と訂正したい

仮想敵国からの

弾道ミサイル発射の探知・追尾をする

同時に複数の迎撃ミサイルを発射しうる

お と り

大気圏外に飛散する多数の図から

核弾頭を見分けて破砕する

O

O

四年七月

北朝鮮のミサイル発射実験の際には

日本の本州最北端を挟んで

弾道ミサイル防衛作戦区域が設定された

一つは北海道松前半島西岸から約二八五キロ西方の日本海に

いま一つは岩手県久慈海岸から約二七

0

キロ東方の太平洋に

それらと青森県車力との三点は

一直娘上に並ぶ

車力の航空自衛隊分屯地には

米軍の早期警戒用レーダーが設置されている

39

(42)

その目的が

アメリカ本土を狙う弾道ミサイルの防衛専一とは

言うも愚かだ

アメリカ海軍は同年一

O

月から

I

ジス艦一品隻を日本海に実戦配備し

薄気味悪いパトロールを始めた

O

O

七年九月末には

日本海をうろつくイ

l

ジス艦は六隻にふえている

横須賀を母港とし直接アメリカ本土を防衛する

まったく新しいこの作戦行動について

日米安保条約には規定がない

しかも米軍再編によって

日本の自衛隊は米軍と一体化し

アメリカの戦争の下請け機関となる

ミサイル戦に疑義を挟む時間はない

(43)

太平洋の赤道上に静止する弾道ミサイル探知衛星が

ム ス ダ ン リ

北朝鮮は舞水端里での強い赤外線の放射を捉えれば

アメリカ本土の北米防空コマンドにも

第七艦隊の艦艇にも瞬時に伝わり

発射されたミサイルの種類と目標も解析されて

日本海のイ

l

ジス艦から迎撃ミサイルが発射される

自衛隊が。下働き。するならば

憲法の禁じる集団的自衛権の日常的行使となる

すでに民間港の新潟港にも秋田港にも

アメリカのイ

l

ジス艦が寄港し

艦内見学会などで愛想をふりまいた

米国追随の日本政府に追随する両自治体の首長は

反対する市民の声々を黙殺し

のめのめと入港を許可して

母港化への第一歩を踏み出した

41

(44)

最強の﹁盾﹂は

最強の﹁矛﹂に転換しうる

﹁純粋に攻撃的﹂な装置に転換しうる

いつでも﹁先制攻撃促進装置﹂に転換しうる

日本海と日本列島を利用するミサイル戦で

核弾頭がわたしたちの頭上に落ちてこないか

ミサイルの破片はどうか

核のシャワーが降りはしないか

日本海を次なる戦場にしようとする

暗い企みが議いている

し ぶ き

m m

えるか

逆巻くか

(

(45)

咽l 四

台所の科学力!

足もとから科学しよう

1

話 電 子 レ ン ジ

〈新連載〉

なぜ炎もヒーターも使わないで温まるの?

松崎早苗

はじめに

私は大学卒業後一年間だけ、中高一貫校で理科を教えた あと、ずっと国立研究所で化学関係の研究に携わってきま した。大学で物理を学んだことから、原子爆弾を科学者が 発明して大きな犠牲を世の中に出したことを、考え続けて き ま し た 。 一 九 八 六 年 に 米 国 で 、 SDI 、いわゆるスター ウォ l ズ 計 画 が 、 テ ラ l 博 士 と い う 科 学 者 の 主 導 で 立 案 さ れ 、 政府の政策として発表されると、危機意識をもち、米国の 反対運動と連帯して、つくばで署名運動を繰り広げました。 このとき中心になったのは、子育て中の中年女性研究者 三人でした。この運動は、やがて国際的な﹁科学と平和の 運 動 ﹂ に つ な が り 、 私 た ち は 十 五 年 ほ ど 力 を 注 い で き ま し た 。 湾岸戦争が起き、︿あごら﹀の斎藤千代さんがイラクに 潜入したことを知って、講演をお願いしたこともあります。 私は国連決議に基づく﹁科学と平和の国際週間﹂の世界 事務局長も勤めましたが、この運動は、東西冷戦構造が援 んで、ヨーロッパで核戦争の危機が遠のくと同時に、ほと ん ど 終 E局してしまいました。そして旧ソ連の崩壊が予想さ そ し て 、

43

図 5 ‑ 1 団体・活動の課題・問題点(%) 0 . 0  20 . 0  4 0 . 0  6 0 . 0  団体運営や援助活動のための資金が不足 助成や委託金獲得の負担が大きい 資 金 事業による収益が充分に上がらない 法人格や税制などの制度が未整備 運営スタッ フ聞で充実感・満足感が欠如 期待される活動の成果が上がらない 3 息 " " ‑ 、 欲 理念の追求が思うようにいかない 活動のテーマに一般の関心が集まらない 運営スタッ フの世代交替が進まない 運営スタ y フが不足入手支援

参照

関連したドキュメント

第1条

契約者は,(1)ロ(ハ)の事項およびハの事項を,需要抑制契約者は,ニの

契約者は,(1)ロ(ハ)の事項およびハの事項を,需要抑制契約者は,ニの

契約者は,(1)ロ(ハ)の事項およびハの事項を,需要抑制契約者は,ニの

 「フロン排出抑制法の 改正で、フロンが使え なくなるので、フロン から別のガスに入れ替 えたほうがいい」と偽

それゆえ︑規則制定手続を継続するためには︑委員会は︑今

平成 25 年4月5日、東京電力が地下貯水槽 No.2 の内側のシートと一番外側のシ ートとの間(漏えい検知孔)に溜まっている水について分析を行ったところ、高い塩 素濃度と

印刷物の VOC排出 抑制設計 + 環境ラベル 印刷物調達の