中学校第3学年「『私たちの合唱』をつくろう」活動計画案
1.活動設定の理由 ○ 文化祭での合唱コンクールは、特別活動の学芸的行事で、「互いに声を出し合い、歌い合わせる ことを通して、合唱のすばらしさを味わうとともに、学級の団結を深め、みんなで一つのものを 作り上げるすばらしさを学ぶ」ことを目的に実施される。したがって、「集団の一員としてよりよ い生活を築こうとする自主的、実践的な態度を育てる。自己を生かす能力を養う。」という特別活 動の目標の達成のために、合唱コンクールに向けての役割分担決めから、練習、リハーサルを通 して、集団の生活の充実と向上が図られるような活動を展開することが重要である。「集団の生活 の向上」をめざす態度や「よりよい生活を築こうとする」態度、「自己を生かす能力」を養うため には、互いの良さを認め合ったり、苦手なことや上手くできない事を励まし合ったりしようとす る心情を高める必要がある。したがって合唱コンクールにおける一連の取組を通して、「思いや り・優しさ・寛容」など、他者への受容的態度を育てたり、そのための自己理解や他者理解を深 めたりする活動が必要であると考える。 そこで、合唱コンクールまでの一連の活動の過程で、自分たちの合唱とは何かを考え、その合 唱を作り上げるための学級の目標や個人の目標を立てる場を設定したり、目標を達成させる行動 の過程で、クラスメイトの気持ちを考えたり、自分自身の行動や気持ちを振り返る場を設定する ことにより、互いの良さを合唱に生かし、自分たちの合唱を作ろうとする心情が高まると考える。 ○ 本学級の生徒は、全体的に明るく活発で、学校行事等へ積極的な態度で参加する生徒も多い。 実態調査の結果から、学級の受容的雰囲気が良くないと思っている生徒は10%以下(合唱コン クールに対する事前調査の4段階自己評定尺度法の4もしくは3選択者)で少ないものの、他者 の受容的態度を日常で感じている生徒は半数以下である。また生徒たちは、相手の気持ちを考え て行動することが大切であると理解し、なおかつ相手に受容的な態度で接したいと思っているも のの、相手がどう考えているかわからないとか、自分がどう思われているか気になることが要因 となって、実際の行動に移れない生徒が多い。 合唱コンクールに対しては、進んで指揮者や伴奏者、パートリーダーになろうとするなど、意 欲的な生徒が多く、やる気のない態度や練習に参加しない生徒はほとんどいない。しかし、実態 調査の行動意識の項目で、相手の気持ちや感情を理解できていないことが要因となって、アドバ イスや注意ができないと答えている生徒が多くおり、合唱コンクールの練習過程でも自分のパー トを歌う練習を淡々と行う姿が予想される。従って練習過程の中に、クラスメイトの気持ちを考 えたり、自分自身の行動や気持ちを振り返る場を設定しながら取組を進めたりすることは意義深 いと考える。 ○ 本活動は、自分やクラスメイトの良い面を理解し受け入れるとともに、相手の身になって考える ことで、自分たちの合唱を作ろうとする心情を高め、互いの良さを合唱に生かそうとする態度を高 める事を通して、日常的に互いの良さを認め合って受容的に応対できるようにすることを目指す。 本活動の指導にあたっては、合唱コンクールの取組過程において、自分やクラスメイトの良い 面を理解し受け入れたり、クラスメイトの考えや合唱への思いを相手の身になって考えたりでき、 他者への受容的態度を高めるため、ロールレタリング的手法を取り入れる。 導入の段階では、自己理解を深め自分たちの合唱を作ろうとする心情を高めるため、合唱コン クールに向けての自分の意気込みや思いを書いた文章を自分自身で読み、その自分に対して別の 自分からアドバイスやメッセージを書いて自己理解を深めるロールレタリング的活動を設定する。 展開の段階では、他者理解を深め自分も相手の立場に立って考えたり接したりしようとする行 動意識を高めるようにするため、合唱の練習開始から1週目・2週目・3週目の時点で、学級で の練習を振り返る。また、めざす「私たちの合唱」にどこまで近づいているのか、何ができてい ないのかを考え問題点や修正点を考える活動を設定する。さらに、練習過程で自分が思ったことやクラスメイトに対して思ったことについてメッセージを書くロールレタリング的活動や、その メッセージをもらった人になって自分にメッセージを送り返すロールレタリング的活動を設定す る。そして、その内容を帰りの会や学級通信で教師から紹介する場を設定し、学級への考えや合 唱への思いを共有でき、学級のクラスメイトが自分の身になって考えてくれていることや、自分 に期待していることなどに気付かせる。 まとめの段階では、合唱コンクール終了後に取組を振り返り、今後も受容的態度の行動意識が 継続するよう、「私たちの合唱」に向けた活動の自己評価や学級での練習の感想などの交流の場を 設定する。また、自他の良さを今後も認め合おうとする意識を高めるため、がんばった自分への ロールレタリング的活動、複数のクラスメイトへのロールレタリング的活動を設定する。また、 その内容を担任からの紹介や学級通信での紹介を通して、クラスメイトの思いを共有できるよう にする。 2.目 標 ○自分やクラスメイトの良い面を理解し受け入れて、自分たちの合唱を作ろうとする心情を高める。 ○クラスメイトの学級への考えや合唱への思いを相手の身になって考えることができ、互いの良さ を合唱に生かそうとする態度を高める。 ○互いの良さを認め合って、受容的に応対することができるようにする。 3.活動計画(学級活動3時間、帰りの会2回、リハーサル2時間、当日4時間) 段階 生徒の活動 教師のねらい・手だて ロールレタリング的活動 第 一 次 1.合唱コンクールに向けて学級や 個人としての目標を考える。 【学級活動】 (1) 指揮者・伴奏者・パートリー ダーの紹介とそれぞれの思い を聴く。 (2)学級としてどのような合唱に したいか、意見を出し合い、「私 たちの合唱」(めざす合唱)につ いて考える。 (3)個人行動目標を決める。 (4)レターシートに記入する。 (RL的活動1) 今後の合唱コンクールの取組で、自 分たちの合唱を作ろうとする心情 を高める。 ・合唱コンクールについての意欲を 高めるため、「私たちの合唱」(め ざす合唱)を確認したり、自分が すべきことを考えたりする場を設 定する。 ・自己理解を深めるため、「合唱コン クールを終え、目標を達成した自 分」から「今から取組を始めよう としている自分」へのRL的活動 1を設定する。 1別の自分→自分 (手法①―1) 合唱コンクールに向 けての今の気持ちを 書き、それに対して 別の自分(目標を達 成した自分)から励 ましやアドバイスを 書く。 第 二 次 (パート練習・学級練習:昼休み・ 放課後) 2.合唱練習を振り返り、問題点や 修正点を考える。【学級活動】 (1)パートごとに話し合ったり、全 体練習で気がついたことなどを 発表する。 (2)レターシートに記入する。 (RL的活動2・3) 3.合唱練習を振り返り、問題点や 修正点を考える。【帰りの会】 クラスメイトの学級への考えや合 唱への思いを相手の身になって考 えることができ、互いの良さを合唱 に生かそうとする態度を高める。 ・「私たちの合唱」に近づく意欲を 高めるため、今までの練習を振り 返り、反省点などを話し合う場を 設定する。 ・「私たちの合唱」への思いを共有で きるようにするため、RL的活動 2を設定する。 ・自分自身の合唱練習を振り返るた め、RL的活動3を設定する。 2 自 分 → 複 数 の 他 者 →自分(手法②―1) 指揮者・伴奏者・頑 張っている人・気に なる人を対象に複数 にRLを行う。 3別の自分→自分 (手法①―2) 練習過程での自分自 身の姿について別の 自分からのメッセー ジを書く。
第 二 次 (1)レターシートに記入する。 (RL的活動4) (パート練習・学級練習:昼休み・ 放課後) 4.リハーサルに向けて練習の心構 えや当日の注意点について話し合 う。【朝の会】 (1)パートリーダーから反省点を 聴く。 (2)パートごとに改善策を話し合い発 表する。 (3)レターシートに記入する。 (RL的活動5) (4)レターシートを交流する。 (RL的活動6) (パート練習・学級練習:昼休み・ 放課後) 5.学年リハーサルを行う。 【学校行事】 (パート練習・学級練習:昼休み・ 放課後) 6.合唱コンクール【学校行事】 ・「私たちの合唱」への思いを共有で きるようにするため、RL的活動 4を設定する。 ・学級への考えや合唱への思いをわ かり合えるように、RL的活動5 を設定する。学級の友だちが自分 の身になって考えてくれている ことや、自分に期待していること などに気付かせ、行動意識を高め るため、2・4でレターシートに 書いた内容を教師が朝の会や帰 りの会で話をしたり、学級通信で 教師が紹介したりする。 ・「私たちの合唱」への思いを共有 できるようにするため、RL的活 動6を設定する。 4 自 分 → 複 数 の 他 者 →自分 2の返事を書く。 (手法②―1) 5自分→他者→自分 気になる人へ2通目 の手紙を書く。 (手法②―2) 6朝の会で、レターシ ートに書かれた内容 を学級通信で交流す る。 (手法③―1) 第 三 次 7.合唱コンクールの取組を振返 る。【学級活動】 (1)自己評価、反省・感想の記入、 発表を行う。 (2)レターシートに記入する。 (RL的活動7・8) 【帰りの会】 (1)レターシートを交流する。 (RL的活動9) 互いの良さを認め合って、受容的に 働きかけや受け応えができるよう にする。 ・他者に対する行動意識を高めるた め、取組を通して自分が受容され てうれしかったことなどを交流 する場を設定する。 ・「私たちの合唱」に向けてクラス メイトが努力したことを肯定的 に評価し、自他の良さを今後も認 め合おうとする意識を高めるた め、RL的活動7を設定する。 ・「私たちの合唱」に向けて自分が 努力したことを肯定的に評価し、 自他の良さを認め合えるようR L的活動8・9を設定する 7自分→他者→自分 2 通 目 の 返 事 を 書 く。 (手法②―2) 8別の自分→自分 取組をしてきた自分 へ、別の自分からメ ッセージを書く。 (手法①―3) 9学級通信等での交流 (手法③―2)
中学校第3学年 学級活動学習指導案(第一次)
1.本時の指導観 文化祭の合唱コンクールについて1学期末に学級に提案があり、自由曲や指揮者・伴奏者・パー トリーダーを話し合いで決め、伴奏者は夏休みから練習を行ってきた。2学期にはいり、音楽の時 間にこれまで2回練習を行っているが、学級としての本格的な練習は来週から始まることになって いる。生徒は中学校生活最後の合唱コンクールということで、合唱への意欲は全体的に高いものの、 具体的な学級としての「目指す姿」をまだ明確に持っていない。また、自分のパートを覚えて歌う こと以外には自分が具体的に何をすべきかについてもまだ不明確なままである。 そこで本時は、今後始まる学級練習に向けて、旋律やハーモニーなどの歌唱面だけでなく、練習 過程での行動や態度、雰囲気なども含めた「目指す合唱の姿」(私たちの合唱)を考えることで、合 唱練習への意欲を高めるようにする。また、「私たちの合唱」における自分の関わり方を意識できる よう、個人行動目標を考える場を設定する。その後、学級として「私たちの合唱」を達成すること ができ、「目標を達成した自分」をイメージさせ、「今から練習を始める自分」へメッセージやアド バイスを書くRL的活動を行い、自己認識・自己理解を深めると共に、自分の目標に向けて具体的 に行動しようとする意欲を高めるようにする。 2.主 眼 ○ 今後の合唱コンクールの取組で、自分たちの合唱を作り上げていこうとする心情を高める。 ○ 自分自身への理解を深め、自分の目標達成に向け行動しようとする意欲を高める。 3.準 備 学習プリント(レターシート)、小短冊(班に3枚)、マグネット 4.展 開 学習活動・内容 指導上の留意点 配時 1.昨年度の2年生各クラスの合唱や練習を 想起し、本時のめあてを確認する。 めあて 自分たちがめざす合唱をイメージしよう 2.指揮者・伴奏者・パートリーダーの紹介 とそれぞれの意気込み・思いを聴く。 3.合唱コンクールに向けての今の自分の意 気込みや思いを書く。 4.「私たちの合唱」(めざす合唱)について 考える。 ・個人で考えたことを班で交流する。 ・班で意見をまとめ発表する。 ・学級として「私たちの合唱」を確認する。 5.「私たちの合唱」にするための、個人行 動目標を考える。 ・個人で考えたことを一人ずつ発表する。 ・最上級生としての合唱にむけて意欲を喚起す るために、昨年度の2年生各クラスの合唱や 練習を思い起こす場を設定する。 ・合唱コンクールに向けての雰囲気を作るよう に、リーダーが自己紹介と意気込み等を簡潔 に述べる場を設定する。 ・「私たちの合唱」を意識化できるように、今 の自分の意気込みや思いを表す場を設定す る。その際、後に自分を振り返ることができ るように、今の自分の気持ちを率直に書くよ う指示する。 ・「私たちの」の部分に意味を持たせ、具体的 にイメージできるように、個人→班→学級で 目指す合唱を考える活動を設定する。 ・態度や雰囲気、気持ち、練習過程の行動や友 達関係等についても考えさせるように、旋律 やハーモニーなどの歌唱面のみにとらわれ ないよう支援する。 ・「私たちの合唱」における自分の関わり方を 意識できるよう、個人行動目標を考える場を 設定する。 5分 5分 5分 15 分 5分6.学級が目標を達成した時をイメージし、 その時の自分になって、今の自分にメッ セージを書く。 7.本時のまとめを聴く。 ・自己認識・自己理解を深めると共に、今後「私 たちの合唱」を作り上げようとする心情を高 めるために、3で書いた自分の文章を読み返 し、メッセージやアドバイスをレターシート に書く活動を設定する。 ・自分で書いたアドバイスを基に、今後に向け て行動化しようとする心情を高めるため、5 で書いた個人行動目標と見比べるように指 示する。その際、自分へのメッセージは「私 たちの合唱」を作る自分自身の行動目標を具 現化したものであることに気付かせる。 13 分 2分
中学校第3学年 学級活動学習指導案(第二次)
1.本時の指導観 前時までに、生徒は「自分たち(私たち)の合唱」を学級で話し合い、それを達成させるための キーワードを考え、クラスみんなで自分たちがめざす合唱をイメージしてきた。また、「自分たちの 合唱」にするための個人の行動目標を、自分自身へのメッセージ(RL活動①)として書き表し、 その後1週間の練習を続けてきた。自分自身にメッセージを書くことで今後の活動に対する意欲が 「とても高まった・高まった」と答えた生徒が78%いて、RL的活動①による自己認識の高まり を、各個人の意欲的な練習に生かすことができた。 そこで本時は、今までの1週間の練習を振り返り、「私たちの合唱」にさらに近づくため、学級と して改善していくことや、自分自身が今後やるべき事などについて考え、行動しようとする意欲を 高めるようにさせたい。また、自分やクラスメイトの良さを認め、それを生かしていくことが「私 たちの合唱」の達成につながることを理解させるため、学級への考えや合唱への思いを相手の身に なって考えることができるようにしたい。 そのために本時の導入場面では、今までの練習中の様子を写したビデオを見る場面を設定し、み んなで考えた「私たちの合唱」を見直すことを通して、本時の活動への課題意識を持たせる。 また、展開場面では、「私たちの合唱」の各キーワードについて、現時点での評価活動を行い、上 手くできているところや、今後に向けて改善していくところを考えることができるようにするため、 練習過程で見えてきたクラスメイトの良い面やこれから期待することなどについて手紙を書くRL 的活動(自分から他者へ)を設定する。そして、次の帰りの会で返事を書かせるRL的活動で他者 理解を深めるようにする。 さらにまとめの場面では、1週間練習をしてきた自分自身に対してメッセージを書くRL活動を 行い、自分自身の姿を見つめ直し、現時点での問題に対する改善策と自分との関わりを考えたり、 自己理解を深めたりするようにしていく。 2.主 眼 ○クラスメイトの合唱への思いを共有し、「私たちの合唱」に共に近づこうとする心情を高める。 3.準 備 学習プリント(レターシート)、ビデオ、カード類 4.展 開 学習活動・内容 指導上の留意点 配時 1.前時の学習を想起し、本時のめあてを 確認する。 (1)黒板に貼った「私たちの合唱」を見て、 1週間前の学活を思い起こす。 (2)先週の練習中のビデオを見る。 (3)練習中のビデオを見て、先週までの4 つのキーワードの達成度について考え る。 ・各キーワードを4段階で評価し、カー ドに書く。 ・自分の評価を発表する。 ・それぞれのキーワードの達成度につい ・学級練習が始まる前の話し合いを思い起こ すことができるようにするため、前時に作 成した「私たちの合唱」を黒板に貼る。 ・「私たちの合唱」の、4つのキーワードの達 成度を考えることができるようにするた め、歌の出来映えや練習中の様子を写した ビデオを見る場を設定する。 ・自分たちが感じている各キーワードの達成 度を視覚的に理解させるため、黒板に貼っ た表でまとめていく。 ・それぞれが感じている達成度と各リーダー 10 分 (1′) (4′) (5′)て、学級全体ではどう感じているのか 考える。 ・各リーダーが感じている「キーワード の達成度」と見比べる。 めあて 「私たちの合唱」にさらに近づく方法を考 えよう 2.各キーワードの達成度について、その 原因や問題点を考え、改善策を考える。 (1) 最重要課題キーワードについて、「こ うすればもっと私たちの合唱に近づ く」と思う改善策をそれぞれがカード に書き班で出し合う。(2分で3枚) (2)同じ内容の改善策をまとめ、小見出し を書く。 (3)小見出しをランキングする。 (4)1班ずつ、それぞれの項目の1位を黒 板に貼る。 (5)今後の学級としての改善策を確認す る。 3.「私たちの合唱」にむけて、努力してい るな・素晴らしいなと感じる人と、心配 だな・今後こんな事をがんばってもらい たいなと思う人それぞれ1人に手紙を書 く。 4.学級としての改善策と自分との関わり について考える。 (1)前時に書いた「別の自分からのメッセ ージ」を読み返す。 (2)1週間練習をしてきた自分へ、前時で 行った「別の自分」からのメッセージ を書く。 5.本時の学習内容を振り返り、感想を述 べる。 が感じていることのギャップを感じさせた り、共感させたりするために、各リーダー に事前に調査した達成度を提示する。 ・今後「私たちの合唱」に近づく意欲を高め るため、めあてを提示する。 ・改善策を焦点化させるため、最も課題であ ると思われるキーワード1つに絞って考え させる。 ・「私たちの合唱」の各キーワードの具体的点 改善方法を考えさせるため、班でカードB S法を用い、KJ法の手法を用いてまとめ るよう指示する。 ・各キーワードの改善ポイントをクラスで共 有できるように、黒板でまとめていく場を 設定する。 ・クラスメイトと今後の改善策についての意 識を共有し、自分だけでなくみんなで「私 たちの合唱」を作り上げようとする心情を 高めるため、クラスメイトにメッセージを 書く場を設定する。 (RL活動2) ・素晴らしいなと感じる人には率直にその気 持ちを、心配だと思う人にはアドバイスで も文句でもかまわないので、ありのままの 気持ちを書くように支援する。 ・まとめられた改善策と、自分の関わりを意 識できるよう、前時に書いた「別の自分」 からメッセージを読み返し、再度メッセー ジを書く場を設定する。 (RL活動3) ・「私たちの合唱」へ近づくための具体的な方 法やそれを行動に移そうとする意欲の高ま りを確認できるよう、感想を述べさせ、思 いを共感させる場を設定する。 17 分 (5′) (4′) (2′) (1′) (5′) 10 分 5分 3分
中学校第3学年 学級活動学習指導案(第三次)
1.本時の指導観 合唱コンクールにむけて、第一次の学級活動では、生徒は「自分たち(私たち)の合唱」を学級 で話し合い、それを達成させるためのキーワードを考え、クラスみんなで自分たちがめざす合唱を イメージすることができた。また、「自分たちの合唱」にするための個人の行動目標を、自分自身へ のメッセージ(RL的活動1)として書き表し、その後1週間の練習を続けてきた。第二次の学級 活動では、今まで1週間の練習を振り返る活動を行い、「私たちの合唱」にさらに近づくため、自分 自身が今後やるべき事を自分自身へのメッセージ(RL的活動2)として書き、クラスメイトの良 い点と心配な点についてそれぞれメッセージ(RL的活動3)を書いてきた。その3日後に相手に なったつもりで自分に返事を書き(RL的活動4)、相手の立場になって考える学習活動を行った。 そのやりとりの内容について学級通信で読み取り、クラスメイトの考えや他者の立場に立った気持 ちを考えたりした(RL的活動5)。リハーサル直前の朝の会で、2往復目の手紙(RL的活動6) を心配なクラスメイトへ書いた。学年リハーサル後、合唱コンクール当日をむかえ、「私たちの合唱」 に向けての学級の取組を終えた。 活動の導入段階と展開段階でRL的手法①として、別の自分から自分へ2回手紙を書いたことに より、自己認識・自己理解を深めることができ、自分の課題に意識を持って意欲的に練習に取り組 むことができた。また、展開の段階でRL的手法②として、心配なクラスメイトを対象に2回手紙 を書くことで他者理解が深まり、手紙を書いた相手を意識して練習中にアドバイスをする姿も見ら れた。さらにRL的手法③として、クラスメイトが書いたRL的手法②のやりとりを学級通信で読 み取ることにより、自分への期待感・受容感を持ち、一生懸命練習をしようとする意識を高めるこ とができた。 そこで本時は、約4週間の合唱コンクールの取組を振り返り、「私たちの合唱」に向けた学級とし ての活動や自分自身の行動の「良さ」を肯定的に感じさせ、今後の学級生活に生かそうとする心情 を高めるような学習を仕組んでいく。また、他者への気持ちや考え方の変容を自分で感じ、クラス メイトとの関わりの中で「受け入れる」ことの大切さを考えさせていく。そのための活動として、 前時朝の会で「心配な人」へ書いた手紙の返事を書く活動(RL的活動7)を行い、他者受容・他 者理解を深めるようにする。また、4週間取り組んできた自分を見つめさせ、自分なりの努力を認 め、今後も自分を肯定的に受け入れていこうとする意識を持たせるため、自分自身に最後の手紙を 書く活動(RL的活動8)を設定する。 2.主 眼 ○合唱コンクールの取組を振り返り、お互いの良さを認め合うことができるようにする。 ○お互いの良さを今後の学級生活に生かしていこうとする心情を高める。 3.準 備 学習プリント(レターシート)、ビデオ、「私たちの合唱」模造紙 4.展 開 学習活動・内容 指導上の留意点 配時 1.合唱コンクールの取組を振り返る。 (1)合唱コンクールに向けての4週間の活 動を振り返る。 ・練習が始まる前の学級活動 ・各パート練習 ・リハーサルや全体練習での一生懸命な姿 ・学年通信で紹介した他者からの想い (2)目標とした「私たちの合唱」と、その キーワードを思い起こす。 ・合唱コンクールに向けて取り組んできたこ とを思い起こすことができるように、模造 紙の「私たちの合唱」、練習中の写真、RL で使った封筒を黒板に貼り、クラスメイト と活動を振り返る場を設定する。 ・学級活動第二次で、自分たちの重要課題と してあげた「感動・声」について焦点化し 5分 (3′) (2′)2.本時のめあてを確認する。 めあて 合唱コンクールの取組で感じたこと・得た ことを考えよう。 3.合唱コンクールの目標「私たちの合唱」 の達成度について考える。 (1)合唱コンクールのビデオを視聴する。 ・課題曲、自由曲の合唱の様子 ・成績発表時のクラスメイトの表情 (2) 最も達成できたと思うことや、充実感 を持ったことについて考える。 ・最初は声が出ていなかったがだんだん出 るようになってきたこと。 ・協力し合ったり励まし合ったりできたこ と。 ・一人一人が努力して練習してきたこと。 ・相手の気持ちを思いやりながらアドバイ スや指導ができたこと。 (3)考えを交流する。 4.合唱の取組や学級に対する教師の思い を聴く。 ・「合唱」では、歌声や音程だけでなく、 心を合わせることを学んで欲しかった こと。 ・相手を思いやり協力したり励まし合っ たりすることの素晴らしさを感じて欲 しかったこと。 ・この取組でクラスの良さを感じたこと とそれを今後の学級生活にも生かして 欲しいこと等。 5.自分へのメッセージを書く。 (1)リハーサル前に「心配な人」へ書いた 手紙を読み返し、再度自分自身へ返事を 書く。 (2)第一次・第二次で書いた「別の自分」 からの手紙を読み返し、再度「取組を 終えた自分」へメッセージを書く。 て振り返ることができるように、模造紙で 再確認させる。 ・合唱コンクールの取組で感じたり思ったり したことを、今後生かそうとする気持ちを 持たせるため、めあてを提示する。 ・「私たちの合唱」の達成度について考えるた め、各キーワードに着目してビデオを視聴 するよう指示する。 ・合唱の取組に肯定的な感情を持つことがで きるよう、「私たちの合唱」のキーワードの 中で最も達成できたと思うことや、充実感 を持ったことと、その理由を学習プリント に記入する場を設定する。 ・合唱に向けての学級の高まりを共有できる ように、感じたり思ったりしたことを発表 する場を設定する。その際、肯定的な評価 を得ることができるよう、「良かった面」に 絞って発表させるようにする。 ・発表した意見を肯定的に受け入れながら、 キーワードごとに黒板に整理し、想いを共 有できるようにする ・合唱の取組を通して、クラス全体やクラス の一人一人に身につけて欲しいと思ったこ とや、実際の取組を見てきて良かったこと、 または感心したことやうれしかったことな どを話す。また、合唱の取組が終わっても、 残りの中学校生活で「目標達成のためのキ ーワード」にむけて努力することの大切さ、 相手を思いやり協力したり励まし合ったり することの素晴らしさ等についても話し、 今後の学級生活に期待していることを感じ させるようにする。 ・他者に対する見方を深めるとともに見方が 変化している自分に気付かせるために「心 配な人」へ書いた2通目の返事を書く場を 設定する。 (RL的活動7) ・自分自身に対する見方を深め、成長する自 分・努力する自分を肯定的に認め、今後も 受容していこうとする意識を高めるため 「自分自身へのメッセージ」を書く場を設 定する。 (RL的活動8) ・気持ちを込めてメッセージが書けるよう自 分たちが歌っている合唱曲をBGM で流す。 1分 22 分 (5′) (7′) (10′) 5分 17 分 (8′) (9′)