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学級規模が小学校低学年担任の意識と行動に及ぼす影響

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(1)Title. 学級規模が小学校低学年担任の意識と行動に及ぼす影響. Author(s). 戸田, まり; 島田, 諭. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 59(1): 275-286. Issue Date. 2008-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/904. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第59巻 第1号 JournalofHokkaidoUniversityofEducation(Education)Vol.59,No.1. 平成20年8月 August,2008. 学級規模が小学校低学年担任の意識と行動に及ぼす影響. 戸田 まり・島田 諭* 北海道教育大学札幌枚心理学第4研究室 *北海道教育庁十勝教育局. TheEffectofClassSizeuponTeachers’ClassManagement forFirstandSecondGradersinElementarySchool TODAMariandSHIMADASatoshi* DepartmentofDevelopmentalPsychology,SapporoCampus,HokkaidoUniversityofEducation *TokachiDistrictOfficeofEducation. 概 要 本研究は,「少人数学級編制」の施策に視点をあて,学級規模の大きさが小学校低学年の子どもたちの教 育活動や教師にどのような影響を与えているのかを明らかにし,少人数学級の効果について検討しようした ものである。/ト学校1,2年を担任する北海道内の633名の教員に質問紙調査を行い,担任学級での学習や 生活面の実態,各側面への担任としての対応,悩みなどについてたずねた。担任が評価する児童の学習や生 活面での実態では学級規模による差違は見られなかった。しかし担任自身の学習面や生活面への対応は学級 規模の増大と共に低下することが示された。. 問 題 わが国の学級編制・教職員定数に関する制度. の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律 (義務標準法)を一部改正した。これを受けた各. 都道府県が学級編成基準に特例的基準を明示する. は,「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員. ようになり,多くの都道府県で学年によって30人. 定数の標準に関する法律(昭和33年法律第116号)」. 学級や35人学級などの学級編成に踏み切ってい. に定められている。学級編制の標準については,. る。北海道でも,平成14(2002)年より小学校低. 小学校設置基準(文部科学省令)に定められてお. 学年における少人数学級編制モデル校の実施と中. り,小中学校は,昭和55(1980)年度以来,1学. 学校第3学年進級時における学級維持の実施など. 級40人(特殊学級・複式学級は別の標準)となっ. を特例的に進めることから始まり,平成18(2006). ている。しかしこの一学級40人という定員は欧米. 年度には主として低学年であるが,小学校170校,. に比べまだまだ多いというのが現状である。. 中学校158校で少人数学級編制が行われている。. 平成13(2001)年に,国は公立義務教育諸学校. このような学級定員の特例措置は,教員1人あ. 275.

(3) 戸田 まり・島田. 三ム. 開け. たりの負担が減るために,よりきめ細かで有効な. 模に関する調査研究,2002)。平成11∼12年に全. 教育が行われるのではないかとの前碇で行われて. 国約17000人の小中学校教員と小学校5年及び中. いる。しかしその根拠は必ずしも明確ではない。. 学2年の300あまりの学級の児童生徒に対して行. たとえば現在,小学校1年生だけを見れば35人と. われたこの調査では,小学校の算数,理科の学力. する都道府県が一番多く,次いで30人となってい. と学級規模とは関連がないことが示された。また. るが,その基準をどのようにして決めたのかはあ. 教員が行う基本的な授業の内容・スタイルも大き. いまいである。学級規模(クラスサイズ)の研究. く関係しない。しかし26∼28人を境に,「交友関. は海外の方が多く論じられており,学級定員も国. 係の把握」「家庭環境の把握」「理解度やつまづき. によって様々であるが,義務教育レベルでは欧米. の把握」「ものの考え方・見方の把握」などは難. ではおおむね20∼30人と言われる。たとえば. しくなることが明らかになった。. SmithとGlass(1980)は,クラスサイズの影響に. 児童生徒に直接学校での状況などをたずねた研. ついて調べた59の先行研究をメタ分析し,児童生. 究では,山崎ほか(2002)が全国で7000名以上の. 徒の感情的な側面への効果,教員に対する効果,. 規模の大きな調査を行っている。教師との人間関. 教授課程のへの効果は,いずれも小規模学級の方. 係では,「先生と話をする」「一緒に遊ぶ」「勉強. が効果が大きいことを明らかにしている。また,. でわからないことを聞く」で,学級人数に比例し. Finnほか(2005)は,1985年からテネシー州で. て比率が減少する。またテストの点がいいとほめ. 行われているSTARプロジェクトの結果を基に,. る,悪いとはげますといった学業面での対応に差. 幼稚園と小学校3年生という初期に一クラス13∼. はないが,「得意なことをほめてくれる」「あなた. 17人の少人数学級にすることで22∼26人の大人数. のよいところを家の人に伝える」「みんなを平等. 学級に在籍する子どもたちよりも学業得点が上が. に大切にしてくれる」など,学業以外のポジティ. ること,特にマイノリティや低所得階層の家庭な. ブなフィードバックで学級規模が小さい方が望ま. どリスクを持った子どもに効果があるという結果. しい回答をしていた。しかし飯田(2007)の公立. を報告している。さらに追跡をすると,幼稚園年. 小学校5年生に対する調査では,先生との関係,. 長から3年生まで13∼17人のクラスに在籍したこ. イライラ要因,友人関係,勉強,逸脱行動などは,. とが学業成績に効果を及ぼし,成長して後,途中. いずれも学級規模と関連が見られなかった。須田. でドロップアウトせずに高等学校を卒業する比率. ほか(2007)も先に述べた国立教育成策研究所の. を押し上げることが明らかになった。これらはい. 調査に習い全国の小学5年と中学2年を対象に大. ずれも米国の研究だが,英国のBlatchfordら. 規模な調査を行っているが,小学校を見るといく. (2003)の研究でも,少人数学級は最初の学年に. つか学級規模で差のある内容が見られるものの,. は明白に子どもの学業成績に良い影響を及ぼし,. 一貫した傾向とはなっていない。ただし指導方法. 読み書きでは最も学業達成が低い児童に大きな効. や,児童生徒の授業態度は,36人以上になると悪. 果があることが確認されている。. 化しやすいと言える。. 日本においては,先に述べたように学級編制基. 教師側に質問した研究も各地で行われている。. 準がはっきりと定められているため,大きく異. 岡田ほか(2000)では,「ひとりひとりの理解度. なった学級規模の影響を国内で比較すること自体. を把握できない」「ひとりひとりの学習状況に目. が難しい状況にあった。しかし平成13年の法律改. が届かない」などのきめ細かな教育活動のほか,. 正前後から全国各地で少人数学級が試行され,そ. 学級集団としてのまとまり等も学級規模に比例し. れらについての検討が徐々に行われつつある。. て悪化していた。しかし20人以下の学級だけが突. 近年になって最も大きな規模で行われたのが国 立教育政策研究所による全国調査である(学習規. 276. 糾した結果も含まれており,学級規模という要因 だけがこうした結果の原因でない可能性もあると.

(4) 学級規模が小学枚低学年担任の意識と行動に及ぼす影響. 指摘されている。六車・葛西(2005)では,教師. 効であるという知見が得られているが,学校文化. の行動とスクールモラールとの関係を分析する中. が異なる日本において同様の結果となるかどうか. で,学級規模による分析も行われた。教師と児童. はわからない。さらに日本で推進される少人数学. 双方に調査した結果によれば,学級雰囲気,学習. 級は,様々な課題を抱える子どもたちを目の前に. 意欲とも21∼30人学級が一番良い。児童の親密度. して,学力だけでなく,基本的生活習慣など学校. は11∼20人,満足度は11∼20人と21∼30人が高い。. の生活における指導の充実を図りたいという目的. いずれにせよ,31人以上学級が雰囲気,意欲,親. も持っている。そこで本研究では,学校への移行. 密度,満足度,教師との心理的距離,すべての点. 期である小学校低学年に焦点を絞り,学級規模が. で最も低いという結果が得られている。. 子どもたちの学習・生活や教師に与える影響を明. 藤井(2006)では全国6000人以上の教員に質問. らかにすることを目的とする。. 紙調査を行っているが,公立校だけを抽出して分 析すると,日常の基本的生活習慣,教員の生徒指. 方 法. 導,学校生括順調度などが学級の児童生徒数に反 比例して望ましくなくなることを見いだした。と. 質問項目の選定. ころが同じデータを用い,公立校と私立・国立校. 質問項目は,少人数学級編制についての先行研. を別に分析した西本(2007)では,私立校,国立. 究(谷,2003;山内,2005)で用いられた質問項. 校で,学級規模による影響は認められなかった。. 目,および第二著者が通常の40人学級と少人数学. 私立校・国立校では入学にあたって何らかの選抜. 級編制の双方を担当した経験,現職教員の意見な. が行われているのが通常であり,そうした事情,. どを元に新たに作成され,予備調査を経て以下の. あるいは児童生徒の家庭背景の違いがこのような. a)∼e)の5つの尺度が設定された。回答は5. 結果に結びついている可能性が考えられる。 有馬ほか(2007),大久保ほか(2007),山本ほ. 段階評定である。 a)学習面実態. 学習に関する担任学級の実態について8項目. か(2007)は,国立小学校低学年での少人数学級, 複数担任学級,通常の40人学級を比較している。. b)学習面対応. サンプルが比較的均質と思われる中での比較研究 であるが,児童の意識としては複数担任学級が最. 学習への対応内容や度合いについて11項目 C)生活面実態. も望ましく,教師の配慮に対する認知は通常学級 が一番低かった。また保護者の不安感は少人数学 級で低く,保護者から担任への肯定感も少人数学 級で最も高かった。ただし学級形態と学年が交錯 しており調査学級数も少ないため,学年の効果か 学級形態・規模の効果なのか,あるいは担任の個 人特性の効果なのか不確かな部分がある。. このように,これまでの学級規模と教育効果に. 生活面に関する担任学級の実態について13項 目. d)生活面対応. 生活指導の内容や度合いについて8項目 e)活力や悩み 教職に対する活力や悩みについて6項目 以上のほか,デモグラフィツクな特性として, 回答者の担任学級の児童数,学年の学級数,教師. 関わる先行研究を振り返ると,規模が小さい方が. 自身の性別,教職経験年数などについてたずねた。. 効果が高まるという結果と,特に関連がないとい. また,担任クラスに「学習面で特別な配慮の必要. う結果の双方が得られている。また児童生徒調査. な児童」および「生活面で特別な配慮の必要な児. を行った場合は小学校高学年以上のデータしか得. 童」が何名いるかもたずねた。これは発達障害な. られていない場合がほとんどである。欧米の先行. ど特定の診断がなされた児童という意味ではな. 研究では,少人数学級は小学校低学年において有. く,あくまで担任の目から見た主観的なものとし. 277.

(5) 戸田 まり・島田. てこのままの文言で質問している。. 三ム. 開け. 値を示した。そこで「学習面実態」については7 項目(Table.1),「学習面対応」では11項目 (Table.2),「生活面実態」では11項目. 対象者と調査方法. 北海道内の公立小学校1,2年の学級担任を対. (Table.3),「生活面対応」については7項目. 象に,2006年12月に郵送配布・郵送回収で質問紙. (Table.4)の平均評定値をそれぞれの尺度得. 調査を行った。. 点とし,以降の分析に用いることとした。それぞ. 調査対象については,北海道教育関係職員録 (2006年度版)と北海道教育委員会でまとめてい. れ得点の高い方が,「学習面での実態が望ましい」 「担任として学習に対する望ましい対応ができて. る少人数学級の指定校一覧に基づいて,371校を 無作為に抽出した。ただし北海道の場合,僻地・. Table.1 学習面の実態についての項目の主成分分析. 題を持っていること,環境などの条件面でも異な. 項 目 内 容 負荷量平均値 SD 全体的に落ちついた雰囲気で勉強している 0.690 3.51 0.97 学習意欲が高い 0.766 3.81 0.71. る部分が多いと判断し,対象から外すこととした。. 全体的な学力は高い 基礎的な学力が身についている. 0.694 3.08. 0.85. 0.749 3.30. 0.74. そのため,全校の学級規模が100人未満の学校を. 全体的に話す力(発表する力)が高い 授業に集中している子が多い. 0.464 2.90. 0.85. 0.746 3.37. 0.80. 下限として抽出するようにした。そして全校児童. 宿題をきちんとやってくる. 0.438 3.88. 0.80. 固有倍. 3.067. 複式校の数も多いが学級規模の問題とは異質の課. 数から現在の1・2年生の学級数を推測し,無記 名方式の質問紙をある程度多めに同封して郵送配 布・郵送回収を行った。. 調査を依頼したのは371校,うち197校から633. Table.2 学習面の担任の対応についての項目の主 成分分析 項 目 内 容. 負荷量平均値 SD 0.89. 名の担任教員の回答を得た。回収率は53.1%であ. 出した宿題やノートの点検を十分にできて0.537 3.69 いる. る。回答者の属性は,男性256名,女性374名,性. 繰り返して教えるなどわかるまで教えるこ0.706 3.29 とができる. 0.85. 別無回答3名。年齢構成は20代105名,30代251名,. 体育・図工などにおいて,きめ細かな指導 を行うことができている. 0.729 3.07. 0.86. 40代180名,50代93名,無回答4名であった。ま. ひとりひとりの発言や活動の機会を十分確0.710 3.16 保することができている. 0.86. た担当学年は1年が314名,2年が317名,担任学. 教室内の児童の活動スペースが充分確保で0.445 3.05 1.11 きている. 級の児童数は11名から40名まで分布しており,中. 学習面の充実に向けて保護者と連携が取れ0.556 3.38 ている. 0.77. 央値は28名であった∩. 多様な指導法を工夫することができている0.668 3.12. 0.82. 結 果 尺度の整理. 最初に各尺度の一次元性を確かめるため,主成 分分析を行った。各項目とも「とてもそう思う」. 6 0 4 9 5. 8. 9 0 8 8 6 7. 2 3. 0 1 0 0 0 0. 0. 2 6. 3 9 5 6 1 6. 3 2 3 3 4 3. 7. 6. 係や当番の仕事を積極的に行う子が多い 約束や決まりを守って生活しようとする子 が多い 6 6 7 6. 0 0 0 0. 3 0 0 4. 6 1. 8 0 6 1. 3 4 3 4. 6 7. 7 6 6 4. 0 0 0 0. 友だちに思いやりある行動を取る子が多い 欠席が少なく,学枚を楽しみにしている子 が多い. 2 4 8 5. このクラスは仰がいい 学級活動に協力する子が多い. 5 5 6 6. 278. 9 2. 0.77から0.86の間におさまっており,満足すべき. 9 9. バックのα係数を算糾したところ,各尺度とも. 4 2. 成分に高い負荷量を示した。尺度ごとにクロン. 7 5 7 6 4 7. Table.4に示す項目の負荷量の絶対値が第一主. 学級にまとまりがある イライラしている子が少ない. 6 3. ながら主成分分析を行った結果,Table.1から. 子ども同士のもめごとやトラブルが少ない. 0 0 0 0 0 0. く思わない」を1点と得点化し,項目を差し替え. 項 目 内 容 負荷量平均値 SD 学枚生活での基本的な生活習慣が身につい 0.696 3.25 0.91 ている 落ちついた雰囲気で学枚生活を送っている 4 4. えない」を3点,「あまり思わない」を2点「全. Table.3 生活面の実態についての項目の主成分分析. 0. を5点,「まあそう思う」を4点,「どちらとも言. グループ別指導や体験的活動を多く取り入0.544 3.29 0.85 れている 0.770 2.81 0.78 課題に応じ,きめ細かな学習指導を行うこ とができている 3.664 固有値.

(6) 学級規模が小学枚低学年担任の意識と行動に及ぼす影響. Table.4 生活面の担任の対応についての項目の主 成分分析 項 目 内 容. Table.5 教師としての活力や悩みについての項目の 主成分分析. 負荷量平均値 SD. 項 目 内 容. 負荷量. 1 0 00 00. 0 1. 3 0. 教師の特性による各尺度の得点. 3.308. 固有値. 1. 0.71. 1 1. ひとりひとりの実態や特性を生かして学級0.750 3.43 経営できている. 1. 0.67. 3. 思いやりや社会性が育つよう生活指導を工0.758 3.72 夫している. 6 7. 0.7と〉. 0. 3.37. 0.832 0.325. 保護者との関わりで悩むことがある 0.751 0.137 2.214 1.337 固有値. 0. 0.620. 0.820 0.242. 子どもの指導上のことで悩むことがある. .4 7. 基本的な生活習慣が身につくよう,保護者 と連携の充実を図っている. 学級経営がうまくいかず悩むことがある. 3. 0.766 3.31 0.77. 3. ひとりひとりについて理解を深め,生活指 導を充実させることができている. 6 5. 体調を崩さずに仕事をすることができている −0.378 0.725 3. 0.70. 6 7. 0.714 3.75. nXU 2 2. 基本的な生活習慣が身につくよう,くり返 し指導できている. 0.272 −0.512. .4. 仕事にやりがいやおもしろさを感じている −0.263 0.605. 9 0. 0.67. 3 .4. 0.668 3.69. 平均値SD 2. いつも多忙さを感じている. 学級全体の人間関係を把握できている. fl f2. .4. 休み時間などに子どもに声をかけて遊ぶこ0.493 3.51 0.90 とができている. Table.6に各尺度の平均とα係数,および男 いる」「生活面での実態が望ましい」「担任として. 女別,担任学年別の平均値を示す。いずれの尺度. 生活面に対する望ましい対応ができている」こと. においても担任の性別による差は認められなかっ. を表す。. た。担任学年では,2年生の担任が,学習でも生. 教職に対する活力や悩みをたずねた6項目は,. 活面でも,実態について1年生担任よりも有意に. Table.5に示すように2つの内容に分かれるこ. 望ましい方向に評定していた。しかし担任自身の. とが明らかになった。第一主成分は「学級経営が. 対応と,教師としての「悩み」については差は示. うまくいかず,悩むことがある」など,担任とし. されなかった。. Table.7は,学年規模別の尺度得点の差異で. ての悩みを表す3項目に負荷が高く,「教師とし ての悩み」(以下,「悩み」と表記)と命名した。. ある。学年規模は,回答者の属する学年が何学級. 第二主成分は,「いつも多忙さを感じている」に. から構成されているかを表すもので,「1学級」. 負の,「仕事にやりがいやおもしろさを感じてい. であれば,その学校で当該学年はひとつしか学級. る」「体調を崩さずに仕事できている」に正の負. がないことを示す。ある程度,学校規模の指標と. 荷が高く,教師としての活力を表すと解釈された。. なると考えられる。Table.7に示すように「学. これら2つの主成分に高い負荷を示した項目の平. 習面対応」と「生活面実態」について10%水準で. 均評定値を,それぞれ「悩み」得点,「活力」得. 有意な傾向が見られたのみで大きな差違はなく,. 点とし,α係数を算出したところ,それぞれ0.78. 学級数の多い学年であるかどうかで実態や担任の. と0.46であった。「活力」得点の信頼性が低いため,. 対応に違いがあるとは明確には言えない。また担. この尺度については以降の分析では使用しないこ. 任の「悩み」についても差は認められない。. Table.8は,回答者の教職歴別の尺度得点で. ととする。. ある。「学習面実態」の平均値を見ると5年以下. Table.6 各尺度の統計量(性別・担任学年別) 件. 尺 度 平均(SD) α 学習面実態 学習面対応 生活面実態 生活面対応 悩み. 3.41(0.53)0.77 3.21(0.55)0.80 3.66(0.50)0.86 3.54(0.50)0.80. (2)(3). 別. t値 p. 押任学年別 1年担任 2年担任 t値 p (n=314)(n=317). 3.39(0.52)3.42(0.54)−0.56 n.s. 3.23(0.55)3.19(0.54) 0.84 n.s. 3.64(0.51)3.67(0.49)−0.93 n.s. 3.53(0.53)3.54(0.48)−0.33 n.s.. 3.35(0.52)3.47(0.54)−2.95 0.003 3.19(0.54)3.22(0.55)−0.85 n.s. 3.60(0.47)3.71(0.52)−2.83 0.005 3.51(0.50)3.57(0.50)−1.35 n.s.. 3.53(0.81)0.78 3.50(0.82)3.55(0.81)−0.84 n.s. 3.54(0.80)3.52(0.82) 0.42 n.s.. 279.

(7) 戸田 まり・島田 諭 Table.7 学年規模別の尺度得点(平均(SD)) 年. 学. 学. の. 級. 数. 5ヒ F値 p. 尺 度 (). (). (. (). 3.53(0.52) 1.82 n.s. 学習面対応 3.19(0.61) 3.26(0.57) 3.23(0.53) 3.11(0.50) 3.08(0.49) 1.98 0.096 生活面実態 3.56(0.50) 3.69(0.54) 3.65(0.49) 3.62(0.43) 3.82(0.56) 2.04 0.087 生活面対応 3.49(0.55) 3.55(0.52) 3.58(0.50) 3.44(0.47) 3.63(0.42) 1.93 n.s. 悩み 3.46(0.94) 3.47(0.80) 3.55(0.79) 3.67(0.73) 3.43(0.81) 1.28 n.s. 学習面実態 3.29(0.54). 3.45(0.57). 3.41(0.52). 3.38(0.48). Table.8 教職歴別の尺度得点(平均(SD)) 職. 教. 尺 度. ・. ●l ・l. l・. 歴 l・. ・. l. l. 3.38(0.61) 2.25 0.062 3.35(0.50) 1.20 n.s. 生活面実態 3.79(0.47) 3.64(0.51) 3.62(0.50) 3.64(0.49) 3.56(0.60) 3.09 0.016 生活面対応 3.55(0.50) 3.61(0.47) 3.53(0.52) 3.47(0.55) 3.58(0.37) 1.12 n.s. 悩み 3.68(0.75) 3.68(0.76) 3.54(0.86) 3.26(0.82) 3.40(0.63) 5.71 0.000 学習面実態 3.52(0.49). 3.33(0.57). 3.37(0.52). 3.42(0.54). 学習面対応 3.15(0.47). 3.20(0.47). 3.20(0.56). 3.25(0.59). のキャリアの回答者がやや高いように見受けられ. 実態では37∼38人の所にひとつの山があり,より. るが,一元配置の分散分析を行ったところ,10%. 望ましい実態であると担任から評価されている。. 水準の有意傾向しか認められなかった。「生活面. しかし対応の面では,学級規模が大きくなるに. 実態」では5%水準の有意差(F=3.09,p<.05). 従って横やかに得点が下がり,望ましい対応がで. が見られたため,最小有意差法による多重比較を. きない方向に評価が下がって行くように見受けら. 行った。その結果,5年以下のキャリアの担任が. れる。教師の「悩み」については,学級規模によ. 他のグループに比べ有意に実態を望ましい方向で. る何らかの変化は明確ではない。ただし20人以下. 評価していることが示された。また「悩み」得点. の学級は全体で19ケース,37人以上の学級は13. では0.1%水準の有意差(F=5.71,p<.001). ケースと少数であるため,一部の回答が大きく寄. があった。同様に多重比較を行ったところ21∼30. 与している可能性がある。そこで次に,20人以下. 年の教職経験のあるグループが,それより若い3. を1グループとし,21人から4人ずつ,計6グルー. グループより有意に「悩み」得点が低いことが示. プに分け,それぞれの尺度得点を比較した。Fi−. された。. gure.6∼10にその結果を示す。. 学習面と生活面の実態,および教師の「悩み」 学級規模による尺度得点の差異. 次に,各尺度得点が学級規模によりどのように. では,学級規模で分類した6グループ間に有意な 差は認められなかった(Figure.6,8,10)。. 異なるかを調べるため,学級人数ごとの平均値を. しかしFigure.7およびFigure.9に示すよう. 算出した。Figure.1∼5に学習面・生活面での. に,学習面においても生活面においても,教帥. 実態と対応得点,及び教師の「悩み」得点につい. の対応では学級規模が大きくなるにつれ対応が. ての結果を示す。なお,人数が12人,13人,17人. 望ましくなくなっていくことが明らかになった。. の学級は今回の調査対象にはなかった。. 学習面も生活面も,実態については学級規模に よる大きな変化は見て取れない。むしろ学習面の. 280. 「学習面対応」では0.1%水準で群間に有意差が. あり(F=9.47,自由度5,623,p<.001),多重 比較を行ったところ,Table.9に示すように28.

(8) 学級規模が小学枚低学年但任の意識と行動に及ぼす影響. 11 13 15 17 19. 21 23. 25. 27. 29. 31 33. 35. 37. 39. 学級の児童数. Fig.1学級人数別,「学習面実態」得点. 11 13 15 17 19. 21 23. 25 27. 29 31 33 35. 37 39. 学級の児童数 Fig.2 学級人数別,「学習面対応」得点. 281.

(9) 戸田 まり・島田 諭. 11 13 15 17 19. 21 23. 25. 27. 29. 31 33. 35. 37. 39. 学級の児童数. Fig.4 学級人数別,「生活面対応」得点. 11 13 15 17 19. 21. 23. 25. 27. 29. 31. 33. 35. 37. 39. 学級の児童数. Flg.5 学級人数別,「悩み」得点 3.75. 3.75. 3.5. 3.5. 学. 学. 習3.25. 習3.25. 面. 面. 実 3 態. 対 3 応. 2.75. 2.75. 2.5. 2.5. 20人以下 21−24人 25−28人 29−32人 33−36人37人以上. 20人以下 21−24人 25−28人 29−32人 33−36人37人以上. Fig.6 学級人数グループ別,「学習面実態」得点. Fig.7 学級人数グループ別,「学習面対応」得点. 人以下のクラスはそれ以上の児童を擁するクラ. おおむね32人以下の学級と,33人以上の学級の. スよりも望ましい対応ができていることが示さ. 間で対応に差が見られることが示された. れた。また「生活面対応」では1%水準で有意差 が認められ(F=3.76,自由度5,623,p<.01),. 282. (Table.10)。.

(10) 学級規模が小学枚低学年担任の意識と行動に及ぼす影響 3.75. 各得点間の相関. Table.11に各尺度得点間の積率相関を示す。. 3.5. 生. 「学習面実態」と「生活面実態」には高い相関が. 活3・25. あり,学習のスムーズな進行や学力と,生活面で. 面. 実 3 態. のスムーズさとは,かなり共通したものとして教. 2.75. 師に認識されていることが示された。また「学習. 2.5. 20人以下 21−24人 25−28人 29−32人 33−36人 37人以上. Fig.8 学級人数グループ別,「生活面実態」得点. 面対応」と「生活面対応」にも高い相関があり,. 一方に対応できていると評価した回答者は他方に も対応できていると評価しやすい。教師の「悩み」 はこれら4尺度と弱い相関を示した。いずれも,. 3.7. 実態や対応が望ましくないことと,悩みの高さが. 3.. 結びついている。それぞれの実態と対応の間には. 生 活3・2. 面. 中程度の正の相関が見られ,実態が望ましいこと. 対 応. と,ある程度対応がうまくいっていることに関連 2.7. があると言える。. Table.12には,その他の変数との相関を示し. 2.. た。学級の児童数は「悩み」を除くすべての尺度 Fig.9 学級人数グループ別,「生活面対応」得点. 得点,特に「学習面対応」との間に有意な弱い相 関を示した。ただし学習面でも生活面でも実態の 得点とは非常に弱い催しか得られていない。教職 経験年数は「悩み」と弱い相関があったものの,. 他の尺度とは有意ではあるが非常に低い催しか得 られなかった。クラスの中で学習面で配慮が必要 な児童数,生活面で配慮が必要な児童数は,止親. 分布でないため各尺度とスピアマンの順位相関を 20人以下21−24人 25−28人 29−32人 33−36人37人以上. Fig.10 学級人数グループ別,「悩み」得点. Table.11各尺度間の相関 学習面対応生活面実態生活面対応 悩み. Table.9 学習面対応得点に有意差の見られた群 (5%水準). 学習面実態 学習面対応 生活面実態 生活面対応. −0.20***. 榊;p<.001 Table.12 各尺度間と他の変数との相関. Table.10 生活面対応得点に有意差の見られた群 (5%水準). 学習面で配生活面で配 学級の 教職経験 慮の必要な慮の必要な. 児童数 年 数 児童数 児童数. (順位相関)(順位相関). 学習面実態 −0.09* −0.03 −0.28*** −0.31*** 学習面対応 −0.29** 0.10* −0.15*** −0.14** 生活面実態 −0.11* −0.09* −0.24*** −0.35*** 生活面対応 −0.16*** −0.05 −0.09* −0.10* 悩 み −0.04 −0.19祁* 0.09* 0.20綿* *;p<.05 *;p<.01榊;p<.001. 283.

(11) 戸田 まり・島田. 三ム. 開け. 求めた。すべての尺度と有意な相関が見られたが,. 望ましさと共に,学級の児童数が少ないことがか. 弱から中程度の相関を示す実態に比べ,対応の方. なり関連する。担任自身の悩みの程度が低いこと. は有意ではあるものの,弱い負の相関に留まって. や,教職経験の長さは,多少関連するものの,実. いた。「悩み」は,学習面での配慮が必要な児童. 態や学級規模(児童数)ほどではない。. 数とは非常に弱い正の値であり,生活面での配慮 が必要な児童数では,弱い正の相関を示した。. 「生活面対応」では,やはり学級の児童数 (β=−.113;p<.01)と「悩み」(β=−.128;. p<.05)が負の有意な値であった。また「生活 面実態」(β=.403;p<.001)と,生活面で特. 重回帰分析. 以上のように各変数と教師の対応との関係を見. 別な配慮の必要な児童数(β=.092;p<.05). てきたが,これら全体の相互関係を分析するため. が正の有意な値を示した。生活面に対する担任の. に,教師の対応を基準変数とし,実態,「悩み」. 対応は,実態が大きく関わることが明らかになっ. 得点,配慮が必要な児童数,教職経験年数,そし. た。また児童数は少ない方が望ましく,担任自身. て担任学年(ダミー変数)を説明変数とする重回. の悩みの程度が低いことも多少関連する。クラス. 帰分析を行った。解析は一括投入法による。結果. にいる生活面で特別な配慮が必要な児童の数は,. をTable.13と14に示す。. 標準偏回帰係数としては非常に低い値だが,多い. 「学習面対応」では,学級の児童数と「悩み」. ほど「対応ができている」という結果になった。. の標準偏回帰係数が負の(それぞれβ=−.258, p<.001;β=−.206,p<.001),「学習面実態」 考 察. と教職経験年数が正の(β=.333,p<.001; β=.081,p<.05)有意な値となった(Table.13)。 学習面に対する担任の対応の望ましさは,実態の. 本研究では担任が評定する項目を用いて学習面 や生活面についての実態と対応をとらえる尺度を 作成し,それら,特に学習面,生活面での担任の. Table.13 「学習面対応」を基準変数とする重回帰 分析の結果 数. 変. 標準偏回帰係数. 学級の児童数 教職経験年数 「悩み」 「学習面実態」 学習面で特別な配慮の必要な児童数 .006 学年(ダミー変数) 屈2. .258*** .081* −.206***. 屈2. 年生と2年生で有意な差も認められなかった。し. 対応は学級規模が大きくなるほど低下することが. .272***. 示された。本研究のデータでは学習面でおおよそ. 標準偏回帰係数. −.009. .205***. *;p<∴05 **;p<∴01***;p<∴001. 284. 性とは目立った関連が認められなかった。また1. .014. 学級の児童数 −.113** .048 教職経験年数 「悩み」 −.128** 「生活面実態」 .403*** 生活面で特別な配慮の必要な児童数 .092* 学年(ダミー変数). 対応は,学習面でも生活面でも,教師自身の特. かし実態が学級規模と関連がなかったのに対し,. Table.14 「生活面対応」を基準変数とする重回帰 分析の結果 数. を中JLりこ分析を行った。. .333***. *;p<.05 **;p<.01***;p<.001. 変. 「対応」が学級規模とどのような関連を持つのか. 28人,生活面では32人あたりが分岐となっている。. それ以上の規模の学級になると,教師自身が宿題 の点検や指導法の工夫,休み時間に子どもに声を かけ一緒に遊ぶなどの細かな対応がしづらくなっ てゆく様子がうかがわれる。. これらの対応は,学習面そして生活面の実態と 高い相関が認められた。実態が担任教師から見て 望ましくないために対応が後手に回ってしまうの か,あるいは対応がH来ていないために実態が望 ましくなくなるのかは,本研究のデータだけでは.

(12) 学級規模が小学枚低学年担任の意識と行動に及ぼす影響. 結論できない。実際の教室では,双方の相互作用 が起こっているものと推測される。. 教師自身が「特別な配慮が必要」と考える児童. ただし,学級規模はその学校で窓意的に決めら れるものではなく,地域の地域特性によって左右 されているので,そうしたここに現れない別の要. の数は,対応と弱い負の相関があったが,一般に. 因が大きく関わっている可能性もある。たとえば. この数は学級規模が大きくなるほど増えると考え. 同じ25名の少人数学級であっても,学年に75名の. られるため,学級規模の影響なのか,こうした特. 児童がいるので3クラスに編成した場合と,過疎. 別な配慮が教師の対応の質を損なっているのかは. 化や都市部のドーナツ化現象により地域に25名の. よくわからない。そこでこのような多数の変数相. 児童しかいない1学級1学年の場合とでは,学級. 互の関係を調べるため,「学習面対応」「生活面対. を取り巻く状況が異なってくるだろう。また,低. 応」を基準変数とする重回帰分析を行った。. 学年で35名という大規模な学級になることがわ. 学習面への対応では,実態に次いで学級規模の. かった場合,人数が多いのでベテラン教員や低学. 影響が大きいことが示された。また教師自身が悩. 年の指導に長けた教員をあらかじめ配置するとい. みを抱えている場合も対応に負の影響を及ぼす。. うことも考えられる。本研究でも,これまでの先. しかし「特別な配慮が必要だと思われる児童数」. 行研究でも,そうした教員の資質や地域特性とい. は有意とならず,教師の対応に何らかの影響を与. う変数はほとんど考慮されてきていないので,今. えているとは言えないことが明らかになった。さ. 後の検討課題のひとつとしたい。. らに教職経験年数は有意ではあったが,標準偏回 帰係数は極めて小さく,さほど大きな影響を持た ないのではいかと示唆された。. 「生活面対応」でも同様の結果が示された。学 級の児童数の影響は,学習面ほどではないが,や. 本研究は,島田(2007)のデータを再分析した ものである。. お忙しい中,調査にご協力いただきました全道 の小学校教諭の皆様に深く感謝申し上げます。. はり教師の対応に負の影響を及ぼす。また生活面 では教職経験年数の影響が消え,生活面で特別な 文 献. 配慮の必要な児童数が,対応に止の影響を及ぼし ていた。標準偏回帰係数の値が非常に低いため,. 有馬道久・大久保智生・藤井浩史・辻幸治・横山新二・. はっきりとした影響とは言い難いが,たとえば学. 山本淳子 2007 学級規模が児童の学級適応に及ぼす. 級内に生活面で配慮の必要なクラスメートがいる ためにかえって担任が通常以上に学級全体に目を. 影響(1)日本教育心理学会第49回総会発表論文集,675. Blatchford,P.,Bassett,P.,Goldstein,H.,&Martin,C.. 2003AreClassSizeDifferencesRelatedtoPupils. 配る,あるいは今回の調査ではとらえられていな. EducationalProgressandClassroomProcesses?Find−. いボランティアの存在があったために,担任の対. ingsfromtheInstituteofEducationClassSizeStudy. 応の質が上がったなどの可能性も考えられる。 結論として本研究からは,小学校低学年では,. OfChildrenAged5−7Years.BritishEducationalRe− ぶゼ〟γCゐノわ〟γ〃αJ,V29n5p709−730.. Finn,J.D.,Gerber,S.B.,&Boyd−Zaharias,J.2005Small. 学級規模が担任の学習面での対応により大きな影. ClassesintheEarlyGrades,AcademicAchievement,. 響を及ぼすことが明らかになった。児童の人間関. andGraduatingFromHighSchool.Journalq/Educa−. 係の把握や生活習慣の指導といった生活面でも,. fわ〃α7月汐CゐoJ昭ツ,V97n2p214−223.. 藤井宣彰 2006 学校・学級規模が児童生徒の学校生括. 学級面ほどではないが影響がある。多人数である. に与える影響 広島大学大学院教育学研究科紀要 第. ことが担任の対応を低下させていると言える。学. 三部 55,99−104.. 級規模としては,30人程度がカットオフポイント となり,それ以上になると徐々に細かな対応がで. 学習規模に関する調査研究 2002 国立教育政策研究所 紀要131,3−96. 飯嶋香織 2007 学級規模が児童に与える影響に関する. きなくなっていく状況がうかがわれた。. 285.

(13) 戸田 まり・島田 諭 一考察 一公立小学校5年生への質問紙調査の分析か. ら一 早稲田大学大学院教育学研究科紀要 別冊14 号−2,25−35.. 六車 浩・葛西真記子 2005 教師の指導行動・態度と 児童の教師認知・スクールモラールの関係性:教師と 児童の性別,学年・学級規模による分析から 鳴門生徒. 指導研究15,30−43. 西本裕輝 2007 学級規模が授業に与える影響に関する 実証的研究 一小学校における教員調査を中心に一 琉球大学法文学部紀要 人間科学19,67−82.. 岡田典子・山崎博敏・櫻田裕美子 2000 学級規模の縮 小とその教育上の効果 一教員調査を中心に一 日本 教育社会学会退会発表要旨集録 52,50−53.. 大久保智生・山本淳子・藤井浩史・辻幸治・横山新二・ 有馬迫久 2007 学級規模が児童の学級適応に及ぼす 影響(1)一児童の意識調査から一 香川人学教育実践 総合研究,15,33−39.. Smith,M.L.,&Glass,G.Ⅴ.1980MetaanalysisofRe−. SearChonClassSizeandItsRelationshiptoAttitudes andInstruction.AmericanEducationalResearchJour− 〃αJ,V17n4p419−33. 島田 諭 2007 学級規模が小学校低学年の児童と教師 に与える影響 ∼小学校低学年における少人数学級編 制の有効性の検討∼ 北海道教育大学修士論文(未公 判). 須田康之・水野 考・藤井宣彰・西本裕輝・高旗浩志 2007 学級規模が授業と学力に与える影響 一全国4 県児童生徒調査から一 北海道教育大学紀要(教育科. 学編) 58,1,249−264. 谷 雅泰 2003 福島県の「30人学級編制」に関する考 察 一県内公立小1年担任アンケート調査の分析一 箱島大学教育実践研究紀要 44,9−16.. 山崎悼敏・世羅博昭・伴 恒信・金子之史・田中春彦 2002 学級規模の教育的効果:児童生徒調査を中心に 教科数青学研究 20,107−124.. 山本淳子・大久保智生・藤井浩史・辻幸治・横山新二・ 有馬道久 2007 学級規模が児童の学級適応に及ぼす 影響(2)日本教育心理学会第49回総会発表論文集,676. 山内隆之 2005 山形県における少人数学級編制につい ての一考察 教育経常研究11,58−68.. し戸田 まり 札幌校准教授) (島田 諭 北海道教育庁十勝教育局). 286.

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