『古今和歌六帖標注』翻刻(二一)
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(2) ︵人文科学・社会科学編︶第五十九巻. 翻刻︵二一︶. 第一号. 平成二十年八月. 藤一男. 北海道教育大学旭川枚国文学研究室. 伊. は国歌大観番号を、私家集は私家集大. ︵天保二年−一人三一−序︶を翻刻した。中. ﹃古今和歌六帖標注﹄. 北海道教育大学紀 要. ︻概要︼ 山本明清﹃古今 和 歌 六 帖 標 注 ﹄ に引用されている 和 歌 に 、 ¶ 万 葉 集 ﹄. 成の歌番号を、そ の 他 は 新 編 国 歌 大 観 の 歌 番 号 を 付 し た 。. なお、今回は、第六帖、木のうち、庭桜・緋桜・藤・橘・あへ橘・椎・柘 相・梨・山梨・桃・李・杏・胡桃・杉・桂・槙・桂・がふかの木・棟・樫・ 橡・椿・柏・ほほ柏・ながめ柏・脚濁・岩麟濁・秋・桑・はたつもり・橋・ あせみ・山高芭・ゆづる葉・かたかし・つまま・さねきの三七項目、鳥のう ち、鳥・放ち鳥・雛鳥・かひ・鶴・雁・鷺・時鳥・千鳥・呼子鳥・鴫・烏・ 鷺・はこ鳥の一四 項 目 の 計 五 一 項 目 を 収 め た 。. 完九七年一一 完九人年三月︶﹁﹃古. ○本稿は、﹁﹃古 今 和 歌 六 帖 標 注 ﹄ 翻 刻 ︵ 一 ︶ ﹂ ︵ ﹃ 旭 川 国 文 ﹄ 第 一 三 号 月︶﹁﹃古今和歌六 帖 標 注 ﹄ 翻 刻 ︵ 二 ︶ ﹂ ︵ ﹃ 語 学 文 学 ﹄ 第 三 六 号. 今和歌六帖標注﹄翻刻︵三︶﹂︵﹃北海道教育大学紀要︵人文科学・社会科学編︶﹄. 第四九巻第一号. 完九人年人月︶、以下、同紀要、第五〇巻第一号︵完九九年人月︶・. 第五一巻第一号︵二〇〇〇年人月︶・第五一巻第二号︵二〇〇一年二月︶・第五二巻第一号. ︵二〇〇一年九月︶・第五二巻第二号︵二〇〇二年二月︶・第五三巻第一号︵二〇〇二年九月︶・. 第五三巻第二号︵二〇〇三年二月︶・第五四巻第一号︵二〇〇三年九月︶・第五四巻第二号. ︵二〇〇四年二月︶・第五五巻第一号︵二〇〇四年九月︶・第五五巻第二号︵二〇〇五年二月︶・. 第五六巻第一号︵二〇〇五年九月︶・第五六巻第二号︵二〇〇六年二月︶・第五七巻第一号. ︵二〇〇六年九月︶・第五七巻第二号︵二〇〇七年二月︶・第五八巻第一号︵二〇〇七年九月︶・. 第五八巻第二号︵二〇〇人年二月︶所載の︵四︶∼︵二〇︶を受けるものである。. にはぎくら. 和泉式部. ︻頭︼是は庭の桜を﹁にはぎくら﹂とよめる也。さきに出たる桜桃の ﹁か. にはぎくら﹂と思ひまがふべからず。 ﹃後拾遺﹄春下︵一四人︶. 庭にさくらのおほくちりて侍りければよめる. 兼昌. 風にだにふきはらはずば庭ざくらちるともはるのうちはみてまし ﹃永久四年百首﹄ ︵九六︶. 朝ごとに我はくやどの庭桜花ちるほどは手もふれでみん. 木のもとにちりつもりたる花をこそにはぎくらとはいふへかりけれ 四二三四. ︵拾春︵六一︶よみ人しらず・近︵七︶︶. ひざくら. と書て. ﹁ひざくら﹂. とよめり。又紅のさくらを、あかきにつき. ︻頭︼﹃袖中抄﹄巻三、﹁顕昭云、﹃本草﹄井﹃食療経﹄等に、全無火桜、﹁蕪 毒﹂. あづさ弓はるの山べに煙たちもゆとも見えぬひざくらの花. て﹁ひざくら﹂といふ欺﹂。 四二三五.
(3) 伊 藤 一 男. 人磨. ︵1妄一・Ⅲ人三・Ⅲ七二・Ⅳ四二二・. いつか舌. 我宿の 他 の 藤 な み 咲 に け り 山 ほ と ゝ ぎ す 今 や 来 鳴 ん. ふぢ. ︵夫春四花︵ 一 三 七 三 ︶ ・ 近 ︵ 六 ︶ ・ 古 本 ﹃ み つ ね 集 ﹄ V二四︶︶. 四三二大. ﹃窮 恒 集 ﹄. ︵Ⅳ九二・Ⅴ二一人︶. ︵古夏︵一三五︶よみ人しらず・新撰︵一三︶・家︵土七一・Ⅲ二七・Ⅲ九〇︶︶. ︻頭︼. け方. カナシ. あかひと. トワガセ. コ. 花持. ガ. ウヱ. シ. こひし く は か た み に も せ ん と 我 宿 に 植 し 藤 波 今 咲 に け り. ヨ. ︵1四一・晶二︶︶. セ. アキハギハナサキニ. わがやどの他の藤なみ咲しより山ほとゝぎすまたぬ日ぞなき. 四三二七 ︵万人︵一望 一 ︶ ・ 古 本 ﹃ 家 持 集 ﹄. ミニ. ﹃万葉 ﹄ 十 ︵ 二 一 一 九 ︶. カタ. ︻頭︼. ハ. シ. ク. コヒ. 藤波の か げ な る 海 の 底 清 み し づ む 石 を も 花 と こ そ み れ. く方・夫七とぞわがみる方. 恋之久者形見ホ為与登吾背子我殖之秋芽花咲ホ家里 四三二人. たごの 浦 の 底 さ へ 匂 ふ 藤 波 を か さ し て 行 ん み ぬ 人 の た め. たま夫 ︵同十九︵四完九︶家持・夫春六︵二萱二︶・又雑四︵萱三大︶よみ人しらず︶ 越中 ナシ朗. かゝ続. 水底に 影 を う つ し て 小 紫 そ め て か け た る き し の 藤 な み. ︵1妄一・Ⅲ二 人 ︶ ︶. ︵同︵四二〇〇︶内蔵忌寸縄麿・拾夏︵八人︶人丸・夫春六︵二言四︶・朗︵一三五︶・﹃人. 四二三九. 丸集﹄. 四二四〇 ときはなる 続 ・ 朗. 四二四一うつろはぬ松の名たてにあやなくもやどれる藤の咲てちるかな ︵続古春下︵妄 一 ︶ 貫 之 ・ 家 ︵ 1 九 九 ︶ ・ 朗 ︵ 一 三 六 ︶ ︶. 貫之. ふぢの花もとよりみずは紫にさける松とぞ驚かれまし. おなじ. 水にさ へ 春 や く る ゝ と 立 か へ り 他 の 藤 波 を り つ ゝ ぞ 見 る. 四二四三. ︵家︵1萱ハ︶︶. 四二四二. かとイ. ︵同︵土二九︶ノ. おなじ. 四二四四緑なる松にかか姥藤なれどおのか配髭欝咲ける. ぞ続. おなじ人. 枝はをるとも舌・新・家. 我宿の陰ともたのむ藤のはな立よりくとも披にをらるな. ぞと伊集. ︵同︵一完︶・同︵言五︶・家︵1三三・Ⅲ三三・莞︶︶. よそに見てかへらん人に藤の花はひまつはれよとかむまをだに. 遍昭. ︵古春下︵一二〇︶・新撰︵萱二︶・古本集︵1二四二・Ⅲ垂一・Ⅲ二大六︶︶. 我宿に咲る藤波たちかへり過がてにのみ人の見るらむ. おなじ. 世にも似ずたれかさけてふ紫の色ゆゑにこそ花も咲けれ. おなじ. かけてのみ見つゝぞ忍ぶ唐衣うす紫にさけるふぢなみ. 窮恒. ︵新古春下︵一大六︶・新撰︵岩七︶・家︵1吾︶・河藤真実︵三大六︶︶. ときは河ちぎ河り撰. 四二塁. 四二男. 四二塁. リ. 四二男 ケ. 四二男. おけどいやとこはの木方. 橘は実さへ花さへ其葉さへ枝に霜ふれましてときはぎ. たちばな. ︵後春下︵一二〇︶よみ人しらず・続千春下︵完人︶伊勢・﹃伊勢集﹄︵1六五・具七・ Ⅲ盃︶︶. 四二五〇. ﹃家持集﹄ ︵Ⅰ二四四・Ⅲ一五人︶. ︵万六︵一〇〇九︶聖武帝御製︶. ︻頭︼. となるらん家. としごとにきつゝ声する郭公はな橘やつまには有らむ. おなじ. 常磐なる花と思へばや時鳥花たちばなに声のかはらぬ. 貫之. たち花は実さへ花さへその葉さへふたさへいれどまさる時なき. 四二空. 四二五二. ︵家︵1三四四︶︶. みつね.
(4) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二一). ほとゝ ぎ す な ど か 来 鳴 ぬ 我 宿 の 慮 橘 の 実 に な る ま で に. 家持. ︹業平とこそ︺. もとくだ ち 活 き 月 夜 に わ ぎ も 子 に 見 せ ん と 思 ひ し 宿 の た ち 花. ち方. ︵古本集︵1二 克 ・ Ⅲ 九 二 ・ Ⅲ 八 一 ・ Ⅳ 四 三 二 ︶ ︶. 四二五三. 四二富. いせ. 五月ま つ 花 た ち ば な の 香 を か げ ば 昔 の 人 の 袖 の か ぞ す る. ︵万人︵妄○人︶ ︶. 四二五五 ︵古夏︵三九︶よみ人しらず・新撰︵一二七︶・伊︵一完︶・古本集︵豊〇六︶・朗 ︵一七三︶伊勢︶. ︻頭︼此うた、﹃古今﹄を正しとすべし。﹃朗詠﹄、古本集などは、こゝに﹁い. こゑたえぬらん舌. やどりせし慮橘もかれなくになとほとゝぎす来なかざるらん. 千里. せ﹂とある に よ り て あ や ま れ る な る べ し 。. 四二五大. ︵豊〇七・竺二〇︶︶. ヲ. ゾオモフヒトニ. シラエデ. 今朝き な き い ま だ 旅 な る 郭 公 花 た ち ば な に 宿 は か ら な ん. ︵同︵妄五︶︶. 四二五七 ︵古夏︵一四 一 ︶ よ み 人 し ら ず ・ ﹃ 伊 勢 集 ﹄. たかはしのやす丸 ミチフミヤチマタニモノ. 本ホ道履八街ホ物乎曽念人ホ不所知. ︻頭︼此名誤 れ り 。 今 按 ず る に 、 ﹃ 万 葉 ﹄ 六 ︵ 一 〇 二 七 ︶ に 、. 橘. むすまでに 方. ︻頭︼﹃和名抄﹄菓類云﹁﹃七巻食経﹄云、橙︹宅耕反、和名安部太知波奈︺。. も 方 も 方. みカナシガ. わきも子にあはで久しくうましたのあへ橘の苔生るまで. 似レ袖而小者也﹂。 をこひてはひさし 持. 四二大〇. 人丸. ︵同十一︵二蓋○︶・﹃家持集﹄ ︵1夫二・Ⅲ二空︶︶ しひ こなた方. 四二大一かた岡のむかひのみねに椎まかば今年の夏の陰にならんかも なほこそまため方∵袖. おそはやも君をばまたむむかつをの椎のこやでのあひはたがはじ. ︵同七︵一〇九九︶︶. 四二大二. ﹃袖中抄﹄巻十三、﹁顕昭云、﹁しひのこやで﹂とは、椎の木のちひ. ︵同十四︵三男三︶・夫雑十一︵一三九九三︶よみ人しらず・袖︵五大三︶︶. ︻頭︼. 我宿に君こししひの中絶てつみのむくいや達見ざるらん. 罪枯ヲカヌ. さき枚といふ也。こやで、こえだ、同音なり﹂。 四二大三. ︵河椎本︵一人望︶人丸︶. ︻頭︼﹃新撰字鏡﹄云、﹁欒︹山桑豆弥︺﹂。また﹃和名抄﹄木類に、﹁﹃毛詩﹄. つをこえ方し方. つま方. アシピキノヤマツパキサクヤツヲコエ. 足曳の山ざくろ咲やみねこししかまつ君がいはひまつかも. つばき方. ざくろ. 云、桑柘︹﹃漢語抄﹄ 云、豆美︺。蚕所レ食之葉也﹂とみゆ。. 四二盃. ︵万七︵一二大二︶︶. ︻頭︼契沖云、﹁﹃万葉﹄七に、﹁足柄之山海石棺聞入寄越﹂とあり。右の﹁海. 石棺﹂を﹁ざくろ﹂とよみ誤りて、此うたをこゝへは入れしにや。﹃本. タチハナノモ ト ニ. 右一首右大弁高橋安麿卿語云、故豊島釆女之作也. 草和名﹄云、﹁安石棺、佐久呂﹂、また、﹃和名抄﹄木類云、﹁﹃唐駒﹄云、. なし. をふの浦に片枝さしおほひなる梨のなりもならずもねてかたらはん. 伊勢. ︵古東歌︵一〇九九︶︶. 四二大五. ぎらはしければ、ふと見誤れるなるべし。椿の条へまた此うたを出せり﹂。. はぎくろ、﹁海石棺﹂はつばきなるを、名のま. 云、海石棺 ︹和名同上︺﹂と. とみゆ。此うたよく三方沙弥か歌に似たり。かつ左往に安麿とあるをよ. ︵1二大五・Ⅲ忘五︶︶. 見ゆ。されば ﹁安石棺﹂. 椿︹和名豆波木︺。木名也。﹃楊氏漢語抄﹄. たち花の 陰 ふ む 道 の や ち ま た に 物 を ぞ 思 ふ 人 に し ら れ ず. いもにあはずて方∴七. みあやまり て 、 こ ゝ に ﹁ 安 麿 ﹂ と は 書 る な る べ し 。 四二芙. ︵1六九・Ⅲ三・Ⅲ八一︶・﹃赤人集﹄. 我こそ は に く ゝ も あ ら め わ が や ど の 花 橘 を 見 に は こ じ と や. ︵万二︵妄︶ 三 方 沙 弥 ・ 卦 恋 一 ︵ ≡ 一 七 ︶ ︶. 四二五九. ︵同十︵完告 ︶ ・ ﹃ 人 丸 集 ﹄. あへたちばな.
(5) 伊 藤 一 男. 四二大六. くなりぬとも舌. つま方・古. 手をり舌. もみぢばの匂ひはしげししかはあれどまづ梨の木を折てかざゝむ れども方 ︵Ⅲ壷一︶︶. の秋風にもみぢにけりも方・夫. 露霜の寒きゆふべにたへかねてうつろひにけり妻なしの木は. も方. ︵万十︵三人 人 ︶ ・ 古 本 ﹃ 人 丸 集 ﹄. 四二大七 ︵Ⅲ垂︶︶. ﹃和名抄﹄菓類云、﹁﹃陸詞切韻﹄云、楠︹音離、和名夜末奈之︺、山. 山、なし. の山風にもみぢしにけり舌 ︵同︵三人九 ︶ ・ 対 秋 四 秋 風 ︵ 高 二 三 ︶ ・ 古 本 ﹃ 人 丸 集 ﹄. ︻頭︼. ナ. パ. カモワスレムテヘ. パ. マシテオモホユ. よの中をうしといひてもいづこにか身をばかくさん山なしの花. 梨也﹂。. 四二六人 ︵夫雑十一梨 ︵ 一 三 九 吾 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 近 ︵ 妄 ︶ ︶ もゝ このした月夜いもがため赤. ︵土人一・具二︶︶. 我宿の け も ゝ の 下 に 月 よ さ し し た 心 よ し う た て こ の こ ろ. 家. はしきや し 我 家 の 毛 挑 も と し げ み 花 の み 咲 て な ら ざ ら め や も. ︵万十︵一人人 九 ︶ ・ ﹃ 赤 人 集 ﹄. 四二大九. 四二吉 ︵同七︵一三芙︶ ︶. いの へ. の道 名だ にた いで るも いも 家 四二七一春の園紅にほふもゝの花下は てなる にて出 てゐ るたい つをとめ方. やかもち. ケ. 我園の す も ゝ の 花 か 庭 に ち る は だ れ の い ま だ 残 り た る か も. すもゝ. 李. ︵同十九︵四一 三 九 ︶ 家 持 ・ 家 ︵ 1 三 四 ・ Ⅲ 三 四 ・ 三 五 ︶ ︶. 四二七二 ︵万十九︵四一三 〇 ︶ ︶. ︻頭︼ ﹃万葉 ﹄ 十 ︵ 二 三 三 七 ︶ サ、ノ ハ ニ ハ ク レ フ リ オ ホ ヒ. ﹁顕昭云、雪といはねど、たゞはだれとよみて、はたれ. 小竹葉ホ薄太礼零覆消名羽鴨将忘云者益所念. ﹃袖中抄﹄ 巻 五. 雪と聞ゆる也 。 は だ れ 、 は だ ら 、 同 音 な り ﹂ 。 李. いま幾日春しなければうくひすもものはながめて思ふべらなり. 深養父 あふからもものはなほこそ悲しけれわかれんことをかねておもへば. 杏. から桃. 杏. ︵古物名︵四二 人 ︶ 貫 之 ︶. 四二七三. 四二芸. 四二蓋. ︵同︵四二九︶︶. 胡桃 くるみ. なつめ. くるみ. ﹃古今﹄物名︵四五五︶. つらゆき 胡桃. 兵衛. 鷺にはなしられげはなけれども春くるみちの物にぞ有ける. ︻頭︼. なし. 貫之. ありとしあるは拾. ぞあり拾. わが庵は三輪の山本こひしくはとふ︿きませ杉たてる門. すぎ. あぢきなしなげきなつめそうきことにあひくるみをばすてぬ物から. 四二芙. しとおもはん拾. いづれをかしるべともせん三輪の山みえと見ゆるは杉にざりける. ︵第二︵一三盃︶己出︶. 四二七七. ︵拾雑恋︵一二大六︶・家︵土塁︶︶. 忘れずは尋ねもしてんみわの山しるしに植し杉はなくとも. さら︿に 赤. 甲.Lへ. 石上ふるの神杉かみさびて我やさら︿恋に逢にける. やしろのすぎにしを 赤 甲.Lk. 此うた、﹃万葉﹄ に﹁振之神杉神備而﹂とありて、﹁フルノカミスギ. ︵万十︵一九二七︶・﹃赤人集﹄ ︵1二〇人・Ⅲ人九︶︶. ︻頭︼. カミビテモ﹂とよめるはわろし。こは﹁左備而﹂の﹁左﹂文字をおとしゝ なるべし。. 云、﹁大和国山辺郡石上座布留御魂神社﹂。. 人まろ. 神なびのかみより板にする杉の思ひも過ず恋のしげきに. ﹃神名帳﹄. 四二人○. ︵同九︵一七七三︶︶. ︻頭︼契沖云、﹁神なびの神と三輪とは同体也。杉は三輪の神木にて、神. 四二人一わがせ子を大和へやりてまつしたす足柄山の杉の木の聞か. のより給へる木也。又削ては板にもすれば、やがて﹁かみより板﹂とは いふ也﹂。 ぷしさす夫に夫. ︵同十四︵三三六三︶・夫雄二山︵八大蓋︶よみ人しらず︶.
(6) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二一). 四二人二. 棲 むろ. るかも力. 岩やどにねはふむろの木なれみれば昔の人をあひみるがごと ことの舌. はなれそに立るむろの木うたかたも久しき時を過にけらしも. ︵第五︵二空一 ︶ 己 出 ︶. 四二人三. 槙 きたるら万人. ま方. ぬる方. 打なび き 春 さ り く ら し 山 の べ の 桟 の 梢 の さ き 行 み れ ば. 八に﹁尾張連歌﹂とありて、四の句を﹁遠木末﹂. コヌレ. ︵万十五︵三大〇〇︶・夫雑十一︵忘〇二五︶よみ人しらず・古本﹃人丸集﹄︵Ⅲ二二大︶︶. 四二人四. 此う た 、 ﹃ 万 葉 ﹄. ︵同人︵壷三 ︶ ・ 又 十 ︵ 一 六 人 五 ︶ ・ 夫 雑 十 一 秋 ︵ 一 三 人 七 一 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ︻頭︼. がふかの木. ︻頭︼﹁がふか﹂は﹁合歓﹂の音也。このころはやうかくいへりとおぼゆ。. されど、﹃本草和名﹄ には﹁祢布利乃岐﹂とみゆれば、﹁ねむ﹂といふが. にはみな﹁ねむ﹂とのみよめり。. ねふりの木袖. だ方. ひるは咲よるはこひぬるがふかの木君のみ見んやわけさへにみよ. ねふのはな方. 古言なりけり。こゝの二首も、﹃万葉﹄ 四二人九. ねふは方いろに方. ︵万人︵一男一︶紀女郎・袖︵吉○︶︶. わきも子がかたみのがふか花にのみ咲てけらしもみにならぬかも. つらゆき. 我宿に樗の花は咲たれど名にしもおはぬ物にぞ有ける. あふち. ︵同︵垂ハ三︶家持・夫雑上︵一四〇吾︶よみ人しらず︶. 四二九〇. 四二空. さみだれに恋すといふ名はたゝばたて君にあふちの花し咲なば. とみゆ。また十には、作者未詳にて、﹁最木末之﹂と書て、﹁ヒサキノス. 四二九二. ﹁とほきこずゑの﹂とよまれたり。第十. ヱノ﹂とよ め る を も 、 真 淵 翁 は. ず方. ずや家を後・家. ︵1二男︶︶. りこせぬ方. にけりきていもさけることありときく赤. わきも子にあふちの花は散過て今咲るごとあらん妹かも. かし. 足曳の山に生たる白樫のしらじな人のくち木なりとも. 四二葉 しらかしの雪も消にし足引の山路を誰かふみまどふべき. ︵三三四︶︶. くぬぎ. ﹃和名抄﹄木類、﹁﹃本草﹄云、釣樺、一名鳥樺︹和名久沼木︺﹂。. ね方 かくるがに. のつかさのしばなかりそ方. 四二九七 さほ河の岸に生たる若くぬぎそれなかりそ有つゝも春しきたらばたち. きみにぞ有契 け沖 る云 伊、俗には﹁くのぎ﹂といひて、つるばみのなる木也﹂。. ︻頭︼. 忠集﹄. ︵同雄三︵三大︶敦忠・矧︵ナシ︶朝恩・﹃朝恩集﹄ ︵1二・Ⅲ三人︶・古本﹃敦. たえ朝よ後らん吉敷. ︵後雄一︵一〇人四︶みつね・家︵1三〇一∴Ⅲ妄二・m三二大・V一大三︶︶. 四二九五. ︵万十︵一九七三︶・類従本﹃赤人集﹄. 四二九四. 村鳥の立にしわが名いまさらにことなしぶともしるしあらめや. よみ人しらず. 五月雨とことなしびつる時しもそ人にあふちの花は咲ける. に、﹁紀伊国在田郡英多﹂とあり。. ﹃古今﹄恋三︵人七四︶. 四二九三. は地名なり。﹃和名抄﹄. ︻頭︼. の前後、みなさくらのうたなれば、これも桜のうたなるべし。こゝに入. 忠峯 やまのこのはも包まさりゆく古∵拾. 千鳥鳴 さ ほ の 河 霧 立 ぬ ら し ま き の 梢 も 色 付 に け り. たるは誤り な ら ん 欺 。. 四二人五. やまのこのはも色かはりゆく家. ︵古賀︵三大一︶素性・拾秋︵茎︵︶忠峯・﹃家持集﹄︵1妄二・二六一・Ⅲ二竺・二大七︶・ 家︵1三・異人・ Ⅲ 二 大 ︶ ︶. あたへゆくをしほの山の槙の葉も久しくみねば苔おひにけり. としつもる 続 を す て 方 ・ 続 ・ 夫 ・ イ. 四二人六. ﹁あ た ﹂. ︵万七︵一三四︶・続古雑下︵一七望︶人丸・夫雑十一︵一三八人九︶よみ人しらず︶. ︻頭︼. 桂 はな後. めには見て手にはとられぬ月のうちの桂のごとき殊にも有哉. 春霞た な 引 に け り 久 堅 の 月 の 桂 も い ま や さ く ら む. 是なり。. 四二人七. 四二人人. ︵後春上︵一人 ︶ 貫 之 ︶. をいかにせん万・新 勅. には、﹁かつら男のきみにも有かな﹂とあり。. ︵万四︵六三 二 ︶ 湯 原 王 ・ 新 勅 恋 五 ︵ 九 五 三 ︶ ・ 伊 ︵ ≡ 二 ︶ ︶. ︻頭︼類従本 ﹃ 伊 勢 物 語 ﹄.
(7) 伊 藤 一 男. ︻頭︼. ヘ. ニ. ハ. エ. カ. をあがもふ方・夫. ム. ワ. ガ. サ. セ. ル. タ. 四三宝. ラ. さき夫. ﹃本草和名﹄云、﹁厚朴、一名厚皮、和名保保加之波﹂。. 四三〇五 我せこがさゝげてもたるほゝがしはあたかもにるか青き笠には. ﹃伊呂波字類抄﹄ 云、﹁宛恰格︹アタカモ︺﹂。. やかもち みよみよはいしきをり方. か夫. すべらぎの遠きみよ︿はやふせり酒のむといふぞ此ほゝがしは. めろ方. ながめがしは. 人こふるながめ柏はふるさとのうきねにのみぞしけくみえける. バ. 備前. つゝじ. 玉藻かるおほくの浦のうら風につゝじの花は散ぬらんかも. 人丸. ナ カえ夫ダ ニ ミ ュ ツ 、. 山城. 岩つゝじ 未勘. ︵万九︵一大九人︶・夫春六︵二完九︶よみ人しらず︶. ほそひれの鷺坂山の白つゝじ我に匂はね殊にしめさん. たく方. ︵同春六︵二二〇〇︶よみ人しらず︶. チ. 四三〇人. ︵夫雑十一︵一三九七三︶よみ人しらず︶. 四三〇七. ︵同︵四二〇五︶︶. 四三〇六. すうる器をも﹁をしき﹂といふはみな古をわすれざる名也﹂。. 葉集﹄一四二︶ともよみ、又﹁膳部﹂を ﹁かしは手﹂といひ、くひもの. 上にもすゑければ、かくよめるにや。﹁旅にしあれば椎の葉にもる﹂︵﹃万. 契沖云、﹁いにしへは、くふ物をも此相にもり、又相などをりしきて其. ︻頭︼. ︵万十九︵四二〇四︶・童︵七一二︶︶. ︵万四︵五二 九 ︶ 大 伴 坂 上 郎 女 ・ 夫 雑 十 一 ︵ 一 四 〇 九 人 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ィ. カ. きぬがさ方. チ. 奈良山のこの手相のふたおもてとにもかくにもねぢけ人かも. ア. 椿 あしひき の や ま つ ば き さ く 方 四二九人 あなし 山 椿 胱 緒 沖 り 雉 こ え し か ま つ 君 が い は ひ 妻 か も. 河上のつら︿椿つら︿に見れどもあかずこせ遷唱は. ぬ袖. ︵万七︵一二 大 二 ︶ ・ ざ く ろ 条 ︵ 四 二 盃 ︶ 己 出 ・ 夫 雑 十 一 ︵ 一 三 人 望 ︶ ︶. 四二九九 ︵同︵五大︶春 日 戒 首 老 ・ 同 ︵ 一 三 人 実 ︶ ・ 袖 ︵ 三 人 六 ︶ ︶. やかもち. おなじ. おく山のやつをの椿つばらかにけふはくらさねますらをの友. かしは は方・夫. 四三〇一足引のやつをの椿つら︿に見るともあかめや植てける君. ︵万十九︵空室 一 ︶ ︶. 四三〇〇. れど戚. 播磨. いなび野のあからがしはの時はあれど君に恋せぬ時はさねなし ︵万廿︵四三 〇 一 ︶ ・ 夫 雑 四 野 ︵ 突 三 ︶ ・ 又 十 一 ︵ 一 三 九 五 九 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. マ. テ. ︻頭︼契沖云、﹁色つきたる柏を﹁あから柏﹂といふ。﹃万葉﹄十人︵四〇 キ. 六〇︶、栗田 女 王 歌. ツ. 四三〇三. ﹁あ か ら た ち 花 ﹂ も 熟 し て 色 づ け る を い ふ ﹂ 。. 都奇麻知弓伊倣ホ波由可牟和我佐世流安可良多知婆奈加気ホ見要都退 この 人和にか方な袖. ︵同十六︵三人 三 大 ︶ ・ 同 ︵ 一 三 突 ○ ︶ ・ 袖 ︵ 三 〇 六 ︶ ︶. ︻頭︼﹁この手相﹂は、諸抄に説々あり。しげきを省きて、今は略しぬ。﹁も. 未勘. はつほみて夫. 瀧はしるをしひの山の岩つゝじいは間を分ていやめづらかに. 四三〇 に、﹁冬野には、なべて. とがしは﹂は さ る 柏 の 名 あ る に あ ら ず 。 ﹃ 蜜 勘 ﹄. 四三一山こえてとほつの浜の岩つゝじ我くるまでにふゝみて有まて. ︵万七︵一一人人︶・夫春六︵二二〇九︶よみ人しらず︶. よみ人しらず. 種しあれば生にけらしないはつゝじ花咲園に逢んとやみし ﹃古今﹄恋五︵五一二︶. たねしあれば岩にも桧は生にけりこひをしこひばあはぎらめやは. ︻頭︼. 四三二. 木のはの色ものこらず。かしはは枯たる葉の枝につきて、はるまでおち. 僧忠行︹伝未詳︺. 石上ふ る か ら を 野 の も と が し は も と の 心 は 忘 ら れ な く に. ぬ物なれば、ひとりもとの心わすれぬものにこそ﹂とみえたるがごとし。 四三〇四. ︵古雑上︵八 人 六 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ほゝがしは.
(8) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二一). ひさぎ ひさし伊きみ方∵ 拾 ・ 舌 ・ 夫. 四三三. して. 力∵夫. ﹃人. 波間より見ゆる小嶋の浜秋ひさしくなりぬ殊に逢ずて きみにあひみで伊. ちらん赤. ︵万十一︵二蓋三︶・拾恋四︵八雲︶・夫雑十一︵一三仝三︶・伊︵完七︶・古本 ︵Ⅲ三四一 ︶ ︶. はなは今さら赤. ︵三大人・豊○︶︶. すらも方. 引まゆのかくふたごもりせまほしみくはこきたれて泣をみせばや. ︵同七︵一三 五 七 ︶ ・ 夫 雑 十 一 ︵ 忘 ○ 仝 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. たらちね の 親 の 園 な る 桑 も 猶 ね が へ ば 衣 に き る と い ふ 物 を. くは. ︵同十︵茎三 ︶ ・ ﹃ 赤 人 集 ﹄. こぞ咲し 秋 今 さ く い た づ ら に つ ち に や 落 ん 見 る 人 な し に. 丸集﹄. 四三四. 四三三. 四三大. ﹃和名抄﹄蚕糸具云、﹁﹃列子﹄云、〓何者。善レ釣人也。以二独璽糸一. ︵後恋四︵人 吉 ︶ 藤 原 忠 房 ︶. ︻頭︼ 為レ給︹独璽 和 名 比 岐 万 遊 ︺ ﹂ 。 はたつもり. ﹁はたつもり﹂は説々あり。山茶科也、といへる説よろし。. しきみ. に﹁之伎美我波奈能碁等也云云﹂とみゆ。さにて. おく山のしきみの花の名のごとやしら︿君に恋わたりなん. しく︿方. 我恋はみ 山 に 生 る は た つ も り つ も り に け ら し 逢 よ し も な し. ︻頭︼ 四三七. 四三人. 此う た 、 ﹃ 万 葉 ﹄. ︵矧廿︵四塁 ハ ︶ 大 原 真 人 今 城 ︶. ︻頭︼. は文字ふたつたらずして聞にくし。またく﹁奈能﹂といふ文字ありけん を、文字のかさなりたるによりて、ふとおとしゝなるべし。こゝに﹁花. に﹁馬酔木﹂をみな﹁つゝじ﹂とよめり。さ. の名のごとや﹂とあるいと︿よろし。 あせみ. ︻頭︼今案ず る に 、 ﹃ 万 葉 ﹄. ﹁馬酔木﹂を. ヲ. シ. ﹃万葉﹄ モ. アシヒナスサカエシキミノ. ノ ス ム キ ミ ガ コ ノ シ マ ケ フ ミ レ パ ア シ ヒ. ノ ハ ナ モ. 七︵一一二八︶に ﹁安志批成栄君之云々﹂、又二十︵四五一ご. に﹁乎之能須牟伎美我許乃之麻家布美礼婆安之脾乃波奈毛佐伎ホ家流可. 母﹂などみえたる﹁あしびの花﹂、則﹁馬酔木﹂なり。﹃下学集﹄に、﹁馬 ノヤヲン. 酔木馬喰二此葉則死、故云二馬酔木一。有二和歌一云、取繋玉田横野放鳥. 四三九 蛙鳴吉野の河の瀧の上のあせみの花ぞてなふれそゆめ さきてちりける夫. 羊麟濁馬酔木花発云云﹂。猶この事は、師の ﹃万葉集致澄﹄ にくはし。 に赤おくにまもなき方. わがせこに我こふらくはおく山のあせみの花の今さかりなり. ︵同十︵一人六人︶・夫春五蛙︵完岩︶赤人・﹃赤人集﹄ ︵1三人・晶○︶︶ なほ赤 つゝじ家けふはさかりなりける家. 四三二〇. 春山のあせみのはなのにくからぬ君に㍑沖㌧甥ともよし. ︵同︵完≡︶・﹃家持集﹄ ︵1三大・Ⅲ三七︶・﹃赤人集﹄ ︵1茎ハ・具七︶︶ つゝじ夫 はしゑや方. 四三三. 山ちさ. ﹃万葉仙覚抄﹄. に、﹁﹁山ちさ﹂とは木なり。田舎人は ﹁つさの木﹂. ︵同︵妄一大︶・夫春五︵一七一人︶赤人・﹃赤人集﹄ ︵1二〇七・Ⅲ八人︶︶. ︻頭︼. ぬら方. に出たり。. といふ云々﹂。﹃和名抄﹄ ﹃本草和名﹄ などに ﹁高芭﹂をよめるは、草の. ﹃万葉集放置﹄. いきのをに思へる我を山ちさの花にか君がうつろひにけん. ちさにて木にはあらず。猶この事も師の 四三二二. め血へ. 山ちさの白露おもみうらぶれて心にふかき我恋やまず. ︵同七︵一三六〇︶︶. 四三二三. あともへかあしくま山のゆづるはのふゝまる時に風吹ずかも. 未勘. ゆづる葉. わがごとく人めまれらに思ふらし白雲ふかき山ちさのはな. ︵同十一︵二男九︶・奥︵望一︶︶. 四三二四. 四三二五. やかもち. ﹃筆のすさび﹄ に云、﹁奥州より出るかたくりといふもの、京師にて. かたかし. ︵万十四︵三五七二︶︶. ︻頭︼. はえい山雲母坂のさゝ原のうちにおほく生ず。二月上旬に葉を生ず。大 ﹁羊麟濁﹂といふ正じき名あり。されば. れど. さ山丹の葉の如し。三月、花を開く。百合の花に似たり。山中にて古よ. ﹁つゝ じ ﹂ は. ﹁つゝじ﹂とはよむべからず。こゝに﹁あせみ﹂とあるそ正しかるべき。. サ キ ニ ケ.
(9) 伊 藤 一 男. り﹁かたこゆり﹂とよび来る。﹃万葉﹄に﹁てらゐの上のかたかこの花﹂ とよめるもの、是也。そを﹃六帖﹄に﹁かたかし﹂とよみて、樫のことゝ くみまがふ方. 武士のやそをとめらがふみとよむてらゐの上のかたかしの花. せるは誤也﹂。. 四三二大 くみまよふ夫. おなじ. ︵同十九︵四 忘 三 ︶ ・ 夫 雑 八 井 ︵ 一 二 四 一 人 ︶ よ み 人 し ら ず ︶ つまゝ. ︻頭︼若沖云、﹁﹁つまゝ﹂は越中の歌なれば、方言なるべし。されば、. ウ. ナ. カ. ミ. けふ. タ. 東歌 カ. へ方. 方. オ. キ. ちりまがふ. ス. ニ. 方. フ. ネ. ハ. ト. ヾ. メ. いかなる木ともしらす云々﹂。今案ずるに、﹃新撰 赤. ﹁さなき﹂とあり。 くらきのはな. おなじ. いはの上のつまゝを見ればねをはひて年ふかゝらし神さびにけり. そ方. 過二渋渓埼一 見 巌 上 樹 歌 ︹ 樹 名 都 万 麻 ︺ 、 と 自 注 せ ら れ た り ﹂ 。 四三二七. さねき. ︵万十九︵甲妄 九 ︶ ︶. には. ︻頭︼又云、 ﹁ ﹁ さ ね き ﹂ 六帖﹄ 方. ︵1妄七・Ⅲ三九︶︶. ちり赤. 青柳の さ ね き の 花 は 今 も か も 君 み た る ら ん 見 る 人 な し に. あほやま. 四三二人. とり に方∵夫. いにしへをこふる鳥かもゆづるはのみゐの上より鳴わたり行. ︵同十︵茎ハ 七 ︶ ・ ﹃ 赤 人 集 ﹄. 四三二九. ︵同二︵一一一︶弓削皇子・夫雑八井︵一二四三四︶・又十一棟︵一四〇空ハ︶︶. 村鳥の 立 に し 我 名 今 さ ら に こ と な し ぶ と も し る し あ ら め や. ナシ夫. 鳥ならばあたりの木々に隠れゐてほれたる声に我なかましを. こづたひてわびたる声になかましものを七. ふゆ山に ひ と り ぬ る 鳥 よ を 寒 み 人 は た え け る 木 を ぞ も と む る. ︵古恋三︵六 七 四 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 新 撰 ︵ 二 七 二 ︶ ︶. 四三三〇. 四三三 四三三二. ク. ッ. なつそひくうなみのかたの奥津すに鳥はすだけど君は音もせず. かみカ. ︵卦恋四︵一 六 九 〇 ︶ 忠 峯 ︶. 四三三三. ヒ. ﹃万 葉 ﹄ 十 四 ︵ 三 三 四 人 ︶ ソ. ノ. 廿捻 ︵万七︵一一 七 九 ︶ ・ 夫 雑 七 潟 ︵ 一 完 芙 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ッ. ︻頭︼ ナ. 奈都素批久宇奈加美我多能於伎都渚ホ布祢彼等抒米牟佐欲布気ホ家里. ム. サ. 越前. を後問ヲカヌ. 夏刈の玉江の芦をふみしだきむれゐる鳥の立空ぞなき. 舌. ろし 方=市. ︵後恋三︵吉九︶本院侍従︶ おこひ. なく秋過ぬらし 方∵夫 四三三六. 妹が手をとりこの他の波間より鳥の声聞ゆ明ぞしぬらし 秋はきぬらし. ゑにかける鳥とも人を見てしがなおなじ所に常にとぶべく. ︵後拾夏︵二完︶重之・家︵二塁︶︶. 四三三四. 舌. 四三三五. が. ﹃万葉﹄ ﹁とろしの池﹂とある、よろし。和泉なり。. ︵万十︵三大六︶・古本﹃人丸集﹄ ︵Ⅲ妄七︶・夫雑五池︵三宝六︶よみ人しらず︶. ︻頭︼. はなちどり. ︻頭︼ ﹃万葉﹄ 二︵一七〇︶ 人丸 シマノミヤマガリノイナ ノ ハナチドリヒトメ ニコヒ テ ィケニカツカズ. 島宮勾之池之放鳥人目ホ恋而池ホ不潜. 業平. 問ヲカヌ 雛鳥の風きりよわみとばれねばすごもりながらねをのみぞなく. ひな鳥. はなち鳥ゆくへもしらずなりぬればはなれしことぞくやしかりける. ﹃袖中抄﹄巻十九、﹁顕昭云、はなち鳥とは、池なとにはなちかふ鳥也﹂。 四三三七. 四三三人. あけぬとて何いそぐらんひな鳥のまだとぐらなる声にやはあらぬ. ︻頭︼﹃和名抄﹄羽族腰云、﹁﹃唐駒﹄云、闊︹和名加佐木里︺、翻上短羽也﹂。. 四三三九. 春の野に朝鳴ひなの妻こふと身をいたづらになしにける哉 ﹃大和物語﹄ ︵三一︶. 四三四〇 ︻頭︼. ﹁かひ﹂は﹁かひこ﹂也。﹃日本霊異記﹄巻下云、﹁殻可比古﹂。また. かひ. かしは木の森のしたくさおいぬとも身をいたづらになさずもあらなん. ︻頭︼. ﹃和名抄﹄ 羽族類には、﹁卵︹和名可比古︺、鳥胎也﹂ともみゆ。 膵 あしたづのかひこめくつるすごもりのつひにかへらぬ身とや成なん. ケ. ニ. ケ. リ. がらたちていぬかひの見ゆるはすもりなりけり﹂などあるを見ても思ふ. フ. あへばとびたちぬべし﹂。﹃拾遺﹄物名︵▲二八三︶に、﹁鳥の子はまだひなゝ. し。本集二︵一一八一︶に、﹁年をへてかへりかた野のすもりこの君にし. ︻頭︼椎園翁云、﹁すこもりの﹂は、﹁すもりこの﹂と有しを誤れるなるべ. 四三竺. ヨ.
(10) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二一). つる. つらゆき. 殻ヲカヌ. 河風に な び く 芦 田 鶴 お の が よ を 波 と と も に や 君 に よ す ら ん. のせ家. 鳥の子はかへりて後ぞなかれける身のかひなきを思ひしりつゝ. ベし。. 四三四二. 四三四三. おなじ. ちとせふとわがきくなへに芦たづの鳴わたるなる声のはるけさ. ︵雲賀︵人九七 ︶ ・ 家 ︵ 1 三 男 ︶ ︶. 四三四四. 四三塁. 芦田鶴のたてる河辺をふく風によせて帰らぬ浪かとぞ見る. 此うた、﹃新千載﹄慶賀︵二二七七︶に﹁声のはかなき﹂とあるはあ. ︵代賀︵三七吉 ︶ ・ 家 ︵ 1 ≡ 二 ︶ ︶. ︻頭︼ やまれり。. ︵﹃貫之集﹄. ︵1三人六︶︶. たへ家. 千歳まで 命 た も て る 鶴 な れ ば 君 が ゆ き ゝ を し た ふ な り け り. 貫之. むれてゐ る 芦 辺 の た づ を 忘 れ つ ゝ 水 に も 消 ぬ 雪 か と ぞ み る. ︵古雑上︵九 完 ︶ 寛 平 法 皇 ・ 新 撰 ︵ 一 七 三 ︶ ・ 新 朗 ︵ 四 二 〇 ︶ ︶. せに朗は朗おもふ朗. 四三男. 四三塁. ﹃相 鶴 経 ﹄. 云、﹁鶴者陽鳥也。生二年落二子毛一、三年頂赤、七年舞. ︵家︵1七二人・ 晶 一 ・ Ⅲ 三 二 ︶ ︶. ︻頭︼. 応レ節。百六十年不レ食二生物一、大毛落葦毛生、潔白如レ雪。復百六十年、. いせ. あふことのかたにをりゐるあしたづのすに鳴声は聞えやはする. 難ヲカヌ. 雌雄相祝日晴不レ転別学。千六百年飲而不レ食而胎生。蓋羽族之宗長也﹂。. 四三男. たづの立 沢 辺 に 波 や さ わ ぐ ら ん 芦 の 汀 の の ど け か ら ぬ は. ︵家︵土盃・Ⅲ 一 六 人 ・ 竺 六 人 ︶ ︶. 四三男. 天雲にはね打つけてとぶたづのたづ︿しかも君きまさねば. し万. 四三吉. る方. たづきなき芦辺をさしてとびわたりあなたづ︿し独さぬれば. が方. ︵万十一︵二男 ○ ︶ ︶. 四三雲. もエ. 芦田鶴のすむ沢に生る菅のねのねんごろにみぬ君はたのまず. ︵同十五︵三大二大︶丹比太夫︶. 四三五二. ︻頭︼ ﹃万葉﹄四︵五人〇︶ 金明軍 アシヒキ ノ ヤマニオヒクルスガノネ ノネモゴロ ミ マクホシキキミ カ モ. 足引乃山ホ生有菅根乃愚見巻欲君可聞. 赤人. わかの浦に塩みちくればかたをなみあしべをさしてたづ鳴わたる. 紀伊. 四三五三. ︵万六︵九重・続古雑中︵一大三国︶・金玉︵実︶・夫雑九︵三人○︶・朗︵聖二︶・鮒. 人まろ れんためとこちたかるかも方. よみ人しらず. 芦田鶴のすまふ入江の自菅のしらずや君は我こふらくを. さわぐ方. ︵実︶・古本集︵三三・三五二・Ⅲ二三三・解題︶︶. 四三富. ﹃古今﹄恋一︵五三三︶. ︵同十一︵二七芙︶︶. ︻頭︼. あしがものさわぐ入江のしらなみのしらずや人をかくこひんとは −刀り. 四三五五 いとはやも鳴つる層か白露にいろどる木々も紅葉あへぬを. ひとまろ ︹三首︺. 春霞かすみていにし層がねは今ぞ鳴なる秋霧の上に. さや. 方・夫. な 新. ぞなくなる 新. あやしくも来鳴ぬかりか白露の置にし秋は久しきものを 新. 甲∵圧L. 芦べなる萩のはそよぎ秋風の吹くるなへにかり鳴わたる. ﹃人丸集﹄ ︵Ⅰ一一〇・Ⅲ四〇九︶. 四三五九. すがねの朝臣︹藤原良尚男︺. 秋風に声をほにあげてくる舟は天の戸わたる層にざりける ︵古秋上︵三二︶・寛︵一言︶・新万︵一三︶︶. ゆく寛ぞあり古∵新方. かきねなる萩のはなさく秋風のふくなるなへにかり鳴わたる. ︻頭︼. ︵万十︵三三四︶・新古秋下︵実七︶人丸・夫秋二萩︵四実六︶︶. かきほ. 四三芙. ︵同︵三〇︶よみ人しらず・新撰︵三大︶・古本﹃公忠集﹄ ︵土二・Ⅲ二〇︶︶. 四三五大. ︵古秋上︵二〇九︶よみ人しらず︶. ぬ舌の舌なくに舌. ゝ「.
(11) 伊 藤 一 男. ︻頭︼ 国. ﹃本朝文粋﹄巻十一云、﹁重陽後朝同賦二秋層櫓声来一応製. やかもち. 久方の あ ま ゝ も お か ず 雲 隠 れ 鳴 ぞ ゆ く な る 早 田 か り が ね. 刈ヲカヌ. 重陽之後翌日之夕、秋層者月令之賓也。櫓声者風窓之聴也云云﹂。. 四三大〇 ︵万人︵三大六 ︶ ・ 夫 秋 三 ︵ 実 六 大 ︶ ︶. が家. 四三大一ことしげ き 里 に す ま ず は け さ 鳴 し 層 に た ぐ ひ て い な ま し 物 を ︵1三三・Ⅲ二二人︶︶. 億がね の 高 く 名 の り し み な れ ど も 秋 の 声 と ぞ 人 は い ひ て し. ︵同︵三三︶・ ﹃ 人 丸 集 ﹄. 四三大二 貫之. ︹四首︺ ぬ舌. 秋の山 霧 立 分 て く る 層 の 千 世 に か は ら ず 声 き こ ゆ 也. かぜに後 と び 後. を後. 菅贈大相. ともぐと思ひ来つれどかりがねはおなじ里へも帰らざりけり. ︵後秋下︵四三大 三 ︶ ︶. 四三大三. 四三盃. 藤原敦忠朝臣. 物思ふ と 月 日 の ゆ く も し ら ざ り つ 層 こ そ 鳴 て 秋 と つ げ つ れ. ︵家︵土一四︶︶. 四三大五. ﹃後 撰 ﹄ 冬 ︵ 五 〇 六 ︶. ︵後秋下︵三 芙 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ︻頭︼. ことつけてとふべきものを初層の聞ゆるこゑははるかなりけり. ても家. もの思ふと過る月日もしらぬ間にことしもけふにくれぬとかきく 四三大六 ︵1三宝︶︶. 初層の 声 こ そ わ た れ 世 の 中 の 人 の こ ゝ ろ の 秋 し う け れ ば. なき舌・家. ︵﹃貫之集﹄. 四三大七. よそイ. はる霞とびわけいぬる声きゝて層きぬなりとほかはいふらん. ︵古恋五︵人〇 四 ︶ 貫 之 ・ 家 ︵ 1 六 〇 七 ︶ ︶. 四三ハ人. ︹五首︺. 年こと に 雲 路 ま ど は じ く る 層 は 心 づ か ら や 秋 を し る ら む. みつね ぬかりがね後. ︵夫春五帰雁 ︵ 三 人 六 ︶ 貫 之 ・ 家 ︵ 1 実 二 ︶ ︶. 四三大九. ︵後秋下︵三大五 ︶ ︶. くらさ拾. がは後さほ後も後り後 四三吉 あまの原層ぞとわたる遠山の梢はうべぞ色つきにける. の拾. ︵同︵三大六︶よみ人しらず︶. さ亭. 四三七一故郷に霞とびわけゆくかりはたびの空にや春を過らん. 別︵三四五︶. よしのぶ. にも、また ﹃享子院歌合﹄ にも﹁みつね﹂とあり。. 此うた、﹃拾遺﹄ に﹁貫之﹂とあるは誤りなるべし。こゝにも ﹃み. ︵拾春︵実︶貫之・亭︵完︶・﹃みつね集﹄ ︵m三大・V芙︶︶. ︻頭︼. つね集﹄ ﹃拾遺﹄. うきことを思ひつらねて層がねの鳴こそわたれ秋のよな︿. 革まくらわれのみならずかりかねもたびの空にぞ鳴わたりける 四三七二. 初かりのはつかに声を閲しより中空にのみものおもふかな. をこそ恩へ古本. ︵古秋上︵三三︶みつね・古本﹃伊勢集﹄ ︵1忘〇・Ⅲ一三人・解題︶︶. 四三七三. 春霞たつを見捨て行層は花なき里に住やならへる. 伊勢. ︵同恋一︵実一︶みつね・古本集︵1二〇C・¶一三・Ⅲ萱二︶︶. 四三七四. つらゆき おのれさへかり︿とのみなき後. ︵古春上︵三︶・新撰︵三五︶・家︵1三〇三・Ⅲ三〇一・Ⅲ三〇三︶・朗︵三二大︶︶. おもは後. 人麿. ひたすらに我きかなくに雲分てかりぞ︿とつげわたるらむ. は方. こゑ持. 秋風に山飛越るかりがねのいや遠ざかり雲隠れつゝ. ︵後秋下︵三大四︶よみ人しらず︶. 四三宝. 四三夫. ﹃新拾遺﹄秋下︵五〇三︶ みつね. ︵万十︵三二人︶・新古秋下︵実九︶・家︵1三人・Ⅲ四〇人︶・﹃家持集﹄ ︵1二大・Ⅲ 一〇七︶︶. ︻頭︼. まつ人にあらぬ物から初層の今朝鳴声のめづらしき哉. もとかた. 秋風に山とび越てくるかりのはむけに消るみねのしら雲. 四三七七. ︵古秋上︵二〇六︶︶. 10.
(12) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二一). 四三七人. き新. とき新. 鳴層の 音 を の み ぞ な く 小 倉 山 霧 た ち は る ゝ を り し な け れ ば こざらめや万・夫. はるま け て 層 か へ る と も 秋 風 に 紅 葉 の 山 を 越 ざ ら め や は. かく方∵夫. ︵新古秋下︵ 実 六 ︶ ふ か や ぶ ︶. 四三七九. みよしのゝたのむの屈もひたぶるに君が方にぞよると鳴なる. ︵万十九︵四 一 望 ︶ 家 持 ・ 夫 春 五 ︵ 三 人 人 ︶ ︶. 四三人○ ︵続後拾恋三 ︵ 人 0 0 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 伊 ︵ 一 四 ︶ ︶. 四三人一我かたに よ る と 鳴 な る 三 吉 野 の た の む の 層 を い つ か わ す れ ん. 月みれ ば わ れ て も 人 の 恋 し き に い と ゞ 雲 ゐ に 鳴 わ た る か り. ︵同︵人〇一 ︶ か へ し 業 平 ・ 伊 ︵ 妄 ︶ ︶. 四三人二 ﹃万葉 ﹄ 十 一 ︵ 二 七 一 六 ︶. シ. ワガカドノヤナギノ. ウ. レ. ヨ. ニウグヒスナキ. ハ. ッ. うち靡春さりくれば篠の葉に尾羽打ふれて鷺ぞなく. タカヤマユイデクルミズノイハニフレワレテゾオモフィモニアハヌ. ︻頭︼. 二. 自高山出来水石触破衣念妹不相夕者 うぐひす め方・夫なく も 方 ・ 夫. 又十︵ 一 人 一 九 ︶. ヌ. ラ. ︵万十︵云二 〇 ︶ ・ 風 春 上 ︵ 実 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 夫 春 二 ︵ 望 一 ︶ ︶ ︻頭︼. ウチナビキハ ル ク チ. 赤人. くたら 野 の 萩 の ふ る え に 春 ま つ と 住 し 鷺 な き に け ん か も. をり夫∴カ. 打靡春立奴良志吾門乃柳之宇礼永二鴛鳴都. 四三人四. 春の日に霞棚引うらがなし此夕陰にうぐひすなくも. 野方. ︵同人︵一四四一︶・後春上︵三三︶・拾春︵一一︶・夫春二︵三宝︶︶. 四三人人. みつね. 鷺の谷の底にて鳴声はみねにこたふる山彦もなし. ︵同十九︵四二九〇︶︶. 四三人九. ︵古本集︵Ⅲ妄・Ⅲ妄・Ⅳ三大一︶︶. 吹風を鳴てうらみよ鷺は我やは花に手だにふれたる. しるしなき音をも鳴かな鷺は今年のみちる花ならなくに. ︵古春下︵妄ハ︶︶. 四三九〇. 四三空. 素性︹二首︺ はな舌. まつ人は来ぬもの故に鷺の鳴つる枝を折てけるかな. も舌. ︵同︵一一〇︶・古本集︵土二〇・Ⅲ二二・Ⅲ二大・Ⅳ一芸︶︶. 四三九二. 春立ば花とや見らん白雪のかゝれる枝に鷺のなく. くれ新万・素. ︵同︵言○︶よみ人しらず︶. 四三九三. はなの香を風のたよりにたぐへてぞ鷺さそふしるべにはやる. とものり. ︵同春上︵六︶・新万︵四一︶・﹃素性集﹄ ︵ユ・Ⅲ三七︶︶. 四三九四. ︵第一︵三〇︶己出︶. たのまれぬ花の心と思へばやちらぬさきより鷺のなく. ︵新拾雑上︵;蒜克︶興風・亭︵岩︶・雲春中︵妄二︶・代春下︵二富︶・続古春下. 四三九五. ︻頭︼契沖云、﹁﹁くたら野﹂は、﹃万葉﹄第二︵一九九︶人丸の長歌に、﹁言. ︵同人︵忘二 二 ︶ ・ 夫 春 二 ︵ 四 三 二 ︶ ・ 又 雑 四 野 ︵ 九 蓋 ○ ︶ ︶. コ,卜. ︵一三︶在原元方︶. 千里 はくるとも新方いかで句. しら舌. 鷺の谷より出る声なくば春くることを誰かつげまし. 中納言朝恩. 伐木篇云、﹁代木丁々 鳥鳴喋々. ︵古春上︵一四︶・寛︵二二︶・新万︵二大一︶・句︵ナシ︶︶. ﹃毛詩﹄ 国風. ﹃拾遺﹄春︵一〇︶. 千喬木一﹂. ︻頭︼. 四三突. 百済乃原従云々﹂とよまれたる所とおなじく大和なり。諸書. サヘククダラ ノ ハ ラ ユ. うちきらし雪はふりつゝしかすかに我家の園に鷺なきつ. 出レ自二幽谷一遷二. 左倣久. をれば方 じ風 梅の花咲 る 岡 べ に 家 し あ れ ば と も し く も あ ら ず 鷺 の 声 ゐ せ ば 風. に摂津とあ る は あ や ま れ り ﹂ 。 四三人五. ︵同十︵云一 〇 ︶ ・ 風 春 上 ︵ 五 五 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 四三人七. 打なび き 春 さ り く れ ば 青 柳 の 枝 く ひ 持 て 鷺 な く も. はるがすみ な が る ゝ な へ に 方. 四三人六. ︵同︵互二︶︶. かきくらし後くも力 ・ 夫. 11.
(13) 伊 藤 一 男. ︹弾正忠紀扶範男︺. ﹁はつせを﹂とあるはわろし。こはもと﹁長谷雄﹂と有けんを、﹁長. はつせを. 鷺の声なかりせば雪きえぬやまざといかで春をしらまし. ︻頭︼. 梅の花 ち る て ふ な べ に 春 雨 の ふ り で つ ゝ な く 鷺 の 声. 谷﹂は﹁はつ せ ﹂ と も よ め ば 、 ふ と 、 か く は し る し ゝ な る べ し 。 四三九七 ︵1三三六・Ⅲ三三六・Ⅲ≡九︶︶. 竹近く よ 床 ね は せ じ 鷺 の な く 声 き け ば 朝 い せ ら れ ず. これひら. ︵後春上︵四 〇 ︶ よ み 人 し ら ず ・ ﹃ 伊 勢 集 ﹄. 四三九人. うぐひすのおのが羽風にちる花を誰におほせてこゝら鳴らん. ︵同春中︵実︶ ︶. 四三九九. 春なが ら 心 も ゆ か ぬ 鷺 は 花 を 見 な が ら 音 を の み ぞ な く. ︵花条︵四〇五 三 ︶ 己 出 ︶. 四四〇〇 四四〇一梅がえに 来 ゐ る 鷺 春 か け て 鳴 ど も い ま だ 雪 は ふ り つ ゝ. うめの 花 見 に こ そ き つ れ 鷺 の ひ と く ︿ と い と ひ し も を る. ︵古春上︵ 五 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 新 撰 ︵ 完 ︶ ・ 催 ︶. 四四〇二. 鷺の鳴 つ る こ ゑ に さ そ は れ て 花 の も と に ぞ 我 は き に け る. ︵同誹語︵昌 一 一 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 四四〇三. ︵1四︶︶. にも出て、正しく千里の歌也。﹃後撰﹄誤りな. ︵後春上︵三 五 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 句 ︵ 二 ︶ ・ 古 本 ﹃ 赤 人 集 ﹄. ︵八二︶. ︻頭︼此うた 、 ﹃ 句 題 和 歌 ﹄ るべし。 ﹃重之集﹄. ﹃後 撰 ﹄ 恋 五 ︵ 九 二 八 ︶. 本院のくら. 飛ヲカヌ わがやどにきゐる鷺羽をよわみとはぬはつらき物にぞ有ける. うぐひすの声によばれてこちくれば物いはぬ花も人まねきけり 四四〇四 ︻頭︼. ︹贈太政大臣長良公御女︺ 雪のう ち に 春 は き に け り 鷺 の こ ほ れ る 涙 今 や と く 覧. 二条のきさき. わすれねといひしにかなふ君なれどとはぬはつらきものにぞ有ける. 四四〇五. や 赤. と 方∵夫. 赤. ちし方. つたひて. つゝわたる赤. のなく続. つゝもとな 方・夫. 春されば先鳴鳥のうぐひすのことさきだてゝ君をしまたん. こゑのごとまつさきだちし君ぞまたるゝ赤. ︵古春上︵四︶・新撰︵一七︶・新朗︵六三︶︶. 四四〇六 方. はるなれば妻をもとむる鷺の梢をつたひ鳴わたるかな. さ. ︵万十︵一九三五︶・﹃赤人集﹄ ︵1二妄・Ⅲ突︶︶. 四四〇七. ︵同︵喜一六︶・夫春二︵塁○︶・﹃赤人集﹄ ︵三三〇・Ⅲ一三︶︶ ごもり方∵赤たちくらし赤・続. 冬貯兢はるさりくれば足曳の山にも野にもうぐひすなくも らし方きつ赤. みそのふの竹の林にうぐひすはしばなかましを雪はふりつゝ. ︵同︵喜一四︶・続後撰春上︵一大︶よみ人しらず・﹃赤人集﹄ ︵土二九・Ⅲ一う/ きに方∵夫. 四四〇人. 四四完. 此うた、流布本にはなし。エ本、蔵本にておぎなへり。. 鷺の声のほのかにきこゆるはいづくの山になく山彦ぞ. ︵同十九︵四三言︶家持・夫春二︵望九︶︶. 四四一〇 ︻頭︼. て古. かなん舌. こよひ舌. 我せこをうら待かねつ時鳥いたくなきそね恋もやむやと. ほとゝぎす. 四四一一むら︿の木つたふ春に成ぬらし山のまに︿鷺なくも. 四四一二. ¶人丸集﹄ ︵Ⅲ三軍Ⅲ富一︶︶. わがごとく君にこふるやほとゝぎす此よすがらにいねがてにする. ︵古本. 四四一三. 小治円広瀬. をはるだのひろせの王 ︹伝未詳︺. はぎさきぬれや方. 時鳥声きくをのゝ秋風にあさぢさけれや音のともしき. ︵同︵Ⅲ三五・Ⅲ二四二︶︶. 四四一四. ︵万人︵一四六人︶・夫雑十浅茅︵一三三四七︶よみ人しらず︶. と方. ものゝふのいはせの森の時鳥今もなかぬか山のこかげに. 人和 四四一五. 時鳥来なきとよます卯のはなとともにやこしととはまし物を. ︵同︵一望○︶刀理宣命・同夏二︵二七芙︶よみ人しらず︶ の方. 四四一六. ︵同︵一望二︶石上堅魚朝臣︶. ︻頭︼契沖云、﹁此うた、大伴卿の妻の身まかられし時、勅使堅魚朝臣の. よめる也。其よし、万葉左往にくはし。さればこゝに﹁ともにやこし﹂. とは、なき人と共にやこしとほとゝぎすにとはれしものを、の意也﹂。. 12.
(14) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二一). 四四一七. 太宰帥大伴卿︹従二位安麿卿男︺ 橘のは な ち る さ と の ほ と ゝ ぎ す 片 恋 し っ ゝ 鳴 目 し ぞ お ほ き. る方. ︹はイ︺. ゆくな方. ことしげき君は来まさず時鳥なれだにきなけ朝戸明べく. おほとものよつな. わがや ど に 月 お し て れ り 郭 公 心 あ り こ よ ひ 来 鳴 と よ ま せ. 大伴書持︹家持弟︺. ︵同︵要三︶ ・ 対 夏 一 橘 ︵ 二 大 七 二 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 四四一人. 四四完. ︵同︵盲人○︶︶. ひらけん力. ナシ方. くめのひろなは. ︹伝未詳︺. 家にいきて何をかたらんあしびきの山ほとゝぎす一声もがな. 久米広縄. かきゝ ら し 雨 ふ る よ る を ほ と ゝ ぎ す 鳴 て い ぬ め り 哀 そ の 鳥. ︵同︵忘九九︶︶. 四四二〇. 四四三. ︵同九︵二大七二 ︶ ︶. ゆ方なけ方. にかをとめて朗. 時鳥は な 橘 の 枝 に ゐ て な く は 昔 の 人 や こ ひ し き. かをとめて新. ︵同十九︵四二 〇 三 ︶ ・ 拾 夏 ︵ 九 七 ︶ ︶. 四四二二. 此うたを、﹃源平盛衰記﹄女院出家の条︵二五三︶に、女院の御歌の. ︵新古夏︵二 四 四 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 朗 ︵ 一 芸 ︶ ︶. ︻頭︼. かみな び の 岩 瀬 の 社 の 時 鳥 な ら し の 岡 に い つ か 来 鳴 ん. 人和. やうにしる せ る は あ や ま れ り 。 折 に ふ れ て う ち 諭 し 給 へ る な り 。 四四二三. サツキ. へ方. ノクマニマジヘテ. ほとゝぎすいたくな鳴そなが声を五月の玉にあひぬくまてに. モ. ︵ナシ︶︶. ガ. ヌカム. ︵万人︵忘六大︶・新勅夏︵忘五︶・対夏二︵二蓋七︶・﹃家持集﹄︵1八人・]人○︶︶. 四四二四. ﹃万葉 ﹄ 十 ︵ 一 九 三 九 ︶. ハ. ワレニ. ︵同︵垂ハ五 ︶ 藤 原 夫 人 ・ ﹃ 赤 人 集 ﹄ ︻頭︼. ホト、ギスナ ガ ハ ツ コ ヱ. 夏の夜 の ふ す か と す れ ば 郭 公 噂 三 戸 に 明 る し の ゝ め. は朗. 零公鳥汝始音者於吾欲得五月之珠ホ交而将貫 四四二五. 此里に い か な る 人 か 家 居 し て 山 ほ と ゝ ぎ す 常 に 閉 ら ん. たえず拾・家. ︵古夏︵三大︶貫之・寛︵実︶・新万︵空︶・新撰︵一三七︶・什︵一四︶・朗︵妄五︶︶. 四四二大. さみだれの空もとゞろに時鳥何をうしとかよたゞ鳴らむ. ︵拾夏︵一〇七︶貫之・家︵1四≡︶︶. 四四二七. ︵古夏︵一大〇︶貫之・類従本﹃家持集﹄ ︵−七一︶︶. 足曳の山の梢し高ければなくほとゝぎす声はるかなり. にイをイ. 四四二人. むかしより鳴ふるしつ、時鳥いくその夏を声にたつらん ﹃曽丹集﹄ ︵Ⅰ一二二︶. 四四二九 ︻頭︼. と家. すくもやくみほのさと人舟なれていくその夏をこがれきぬらん. 月をだにあかず思ひてねぬものを時鳥さへ噂わたるかな. 花もちり時鳥さへいぬるまで君にも行ず成にける哉. ゆかずも家. ︵新拾夏︵二三︶貫之・代夏︵大男︶・家︵1三五︶︶. 四四三〇. 四四≡. 貫之. いせ ︹三首︺. 木隠れて五月まつとも時鳥はねならはしに枝うつりせよ. まの家. 以上七首. ︵後夏︵三一︶貫之・家︵1人蓋・Ⅲ三C︶︶. 四四三二. ほのめかれつゝ後. ﹃拾遺﹄. おどろかれつゝ家. ほとゝぎすはつかなる音を聞そめてあらぬもそれと思ほゆる哉. ︵後夏︵一五九︶・家︵1望五・Ⅲ実写Ⅲ四〇三︶. 四四三三. とき家. 五月こば鳴もふりなん郭公まだしきほどの声を聞ばや. ︵同︵一人九︶・同︵1望四・豊妄・Ⅲ四C三︶︶. 四四三四. ふた声と聞とはなしに時鳥夜ふかくめをもさましつる哉. 窮恒︹いせとこそ︺. ︵古夏︵一三人︶・新撰︵一二五︶・家︵1三富・豊〇五・竺一人︶︶. 四四三五. ︵1二九・Ⅲ一三・Ⅲ二九︶︶. 此うた、こゝに﹁みつね﹂とあるは誤りなるべし。﹃後撰﹄. ︵後夏︵一七二︶・拾夏︵一〇五︶・﹃伊勢集﹄. ︻頭︼. ﹁伊勢﹂とみえ、また ﹃伊勢集﹄. にも入れり。但﹃拾遺﹄ のはし. ともに. 書に、﹁天暦の御時の御屏風に﹂とあるは誤れるにや。﹃古今目録﹄に、﹁寛. 平之間為二更衣一誕二皇子一﹂とみえたり。寛平より天暦まで、その間凡. 六十年余、十六にて御子うみ奉りても、八十に余るほどならでは天暦の. 13.
(15) 伊 藤 一 男. 時鳥わ れ と は な し に 卯 の 花 の う き 世 の 中 に 鳴 わ た る ら む. みつね. 比まではな が ら へ 給 ふ べ く も あ ら ず 。. 四四三六. 忠みね. くるゝかとみれば明ぬる夏のよをあかずとや鳴山ほとゝぎす. ︵古夏︵一盃︶ ︶. 四四三七. 石上ふ る き 都 の ほ と ゝ ぎ す 声 ば か り こ そ む か し な り け れ. そせい. ︵同︵妄七︶・ 寛 ︵ 七 三 ︶ ・ 新 万 ︵ 五 七 ︶ ・ 家 ︵ 1 五 ・ Ⅲ 一 二 ・ 竺 六 ・ Ⅳ 二 二 ︶ ︶. 四四三人. 桂のみこ. ほとゝぎす噂こゑきけばあぢきなくぬしさだまらぬ恋せらるはた. おなじ. ︵古夏︵一四四 ︶ ・ 新 撰 ︵ 一 三 ︶ ・ 家 ︵ 1 完 ・ 些 一 四 ︶ ︶. 四四三九. ﹃後 撰 ﹄ 恋 一 ︵ 五 二 九 ︶. ︵同︵壷二︶・ 家 ︵ 土 人 ・ Ⅲ 岩 ︶ ︶. ︻頭︼. 友則. 夜やく ら き 道 や ま ど へ る 時 鳥 我 宿 に し も 過 が て に な く. を古∵寛∵力・家 する寛. 唐ころもきてかへりにしさよすがらあはれとおもふをうらむらんはた. 四四四〇 ︵同︵妄四︶・ 寛 ︵ 六 五 ︶ ・ 新 万 ︵ 蓋 ︶ ・ 家 ︵ 一 一 ︶ ︶. おなじ. 四四四一五月雨に 物 思 ひ を れ ば 郭 公 よ ふ か く 鳴 て い づ ち 行 ら ん. ﹃順集 ﹄. ︵Ⅲ七六︶. ︵同︵童二︶・ 同 ︵ 富 ︶ ・ 同 ︵ 望 ︶ ・ 同 ︵ 言 ︶ ︶. ︻頭︼. 五月雨にもの思ひをればほとゝぎすなきてぞわたるわれならなくに おなじ. ︹大蔵郷国紀男︺. おとは山今朝こえくればほとゝぎす梢はるかに今ぞなくなる. 山城. 四四四二. ︵同︵垂一︶・ 家 ︵ 人 ︶ ノ. 源工 公忠のあそん. 四四四三. 行やらで山路くらしつ時鳥今一声のきかまほしさに. つらゆき. ふすからにまづそ侍しき郭公なく一こゑに明る夜なれば. ふかやぶ きもはてぬに後. ︵拾夏︵一〇六︶・金玉︵二三︶・朗︵一会︶・什︵七七︶・家︵1人・Ⅲ七・Ⅲ人・Ⅳ一︶︶. 四四四四. ﹃古今﹄夏︵一五六︶. ︵後夏︵一人一︶よみ人しらず︶. ︻頭︼. よみ人しらず. たゞ舌・家. わがごとく物や悲しきほとゝぎす時ぞともなくよゝに鳴らん. 敏行. 夏の夜のふすかとすればほとゝぎすなく一声に明るしのゝめ. 四四塁. ﹃拾遺﹄恋一︵人四五︶. ︵古恋二︵五七人︶・家︵人︶︶. ︻頭︼. みくにのまち. ︹惟喬親王御女︺. やよやまて山時鳥ことつてんわれよの中にすみ俺ぬべし ︵1七︶︶. きのあきみね ︹美濃守善峯男︺. にけ舌・寛・新. ︵同︵三人︶・寛︵五大︶・新万︵七一︶︶. ︵万人︵一男七︶・対夏二︵二蓋○︶むしまろ︶. みつね. ほとゝぎすよ深き声は月まつとおきていもねぬ人ぞ聞ける. を続舌・続千・家・代. つくばねにわがゆけりせば時鳥山彦とよみなきなましかば. め方かましやそれ方・夫. 夏山に恋しき人やいりぬらん声ふりたてゝなく郭公. ︵同夏︵一五二︶・﹃小町集﹄. 四四実. あし引の山したとよみゆく水のときぞともなく恋わたる哉. とよ舌. 四四翌. 四四実. 四四実. ︵続古夏︵二〇七︶みつね・続千夏︵二三九︶いせ・代夏︵大男︶いせ・家︵Ⅲ二富・Ⅲ. しも舌. いづこをいへと鳴わたるらん赤. 誰里によがれをしてか時鳥たゞこゝにのみねたる声する. 一男・V三二九︶・﹃伊勢集﹄ ︵Ⅲ莞七・Ⅲ三竺︶︶. 四望○. よ方. ︵古恋四︵七三︶よみ人しらず・新万︵八一︶︶. 塁一あひがたき君にあへるとほとゝぎすことゝきより鴫虻そ鳴め. 14.
(16) 『古今和歌六帖標注』翻刻(二一). 四聖二. 四塁二. 四望四 四望五. ︵万十︵完望 ︶ ・ 風 恋 二 ︵ 一 言 人 ︶ ・ ﹃ 赤 人 集 ﹄. ︵1二二七・Ⅲ三人︶ヽ. ︵1三大・Ⅲ望︶︶. 五月まつ 山 時 鳥 打 は ぶ き 今 も な か な ん こ ぞ の ふ る こ ゑ ︵古夏︵一三 七 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 新 撰 ︵ ≡ 二 ︶ ・ ﹃ 猿 丸 集 ﹄. うちとけ て い も ね ら れ ね ば 時 鳥 夜 深 き 声 は 我 の み ぞ 聞 千鳥. み山には 雲 ゐ た な び き 明 に け り 河 の せ ご と に 千 鳥 し ば な く 秋くれば さ ほ の 河 は ら の 川 霧 に 友 ま ど は せ る 千 鳥 鳴 な り. ゆふされば 拾 ・ 家 ︵拾冬︵二三人 ︶ 友 則 ・ 金 玉 ︵ 三 四 ︶ ・ 家 ︵ 三 ︶ ︶. 大空にわ た る 千 鳥 の 我 な ら ば を ふ の わ た り を い か に 鳴 ま し いちじろけんなあひいひそめては. 四望六 方. 川千鳥す む 河 の 上 に た つ き り の ま ぎ れ に だ に も 逢 み て し が な. ︵四〇︶. さはの. 四望七. ﹃大和 物 語 ﹄. ︵万十一︵二六人 ○ ︶ ︶. ︻頭︼. 山河の石 間 が く れ に 住 千 鳥 人 し れ ね ば や 声 の き こ え ぬ. なく夫. 方. ことならばはれずもあらなん秋ぎりのまぎれにみえぬきみとおもはん 四聖人. 大伴坂上郎女 千鳥なくさほの河原のさゞら波やむ時もなし我恋らくは. ︵夫冬二︵大 豊 一 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 四望九. たるとき方. もと方. おほともの女郎︹¶万葉﹄を正しとすべし﹂ をる袖. わたりける夫. さよ中に 友 よ ぶ 千 鳥 物 思 ふ と 俺 つ ゝ 有 に 鳴 つ ゝ あ や な. ︵万四︵五二大 ︶ ・ 卦 恋 三 ︵ 忘 九 七 ︶ ︶. せ方∵夫れ方に方. 四実○ ︵同︵六一人︶ 大 神 女 郎 ・ 袖 ︵ 七 人 二 ︶ ︶. つゝ童. の歌なりとみゆ。されど、今. 四実一いとゞしく 物 思 ひ を れ ば 川 千 鳥 野 に も 山 に も な き み だ れ 烏 ︵夫冬二︵四 実 一 ︶ よ み 人 し ら ず ・ 童 ︵ 蓋 五 ︶ ︶. ︻頭︼此うた 、 ﹃ 童 豪 抄 ﹄ 巻 八 に 、 ﹃ 万 葉 集 ﹄. 思ひかね 妹 が り 行 ば 冬 の 夜 の 川 風 寒 み 千 鳥 な く な り. 貫之. の本にはな し 。 あ や ま り な る べ し 。. 四空三. に、﹁数珠かけ鳩といふ鳥にて、. ﹃和名抄﹄ 羽族名云、﹁﹃万葉集﹄云、喚子鳥︹其読与不古止里︺﹂。. 呼子鳥. ︵拾冬︵二二四︶・朗︵三芙︶・金玉︵三五︶・什︵一人︶・家︵1三四〇︶︶. ︻頭︼. 此鳥、説々多し。契沖が ﹃余材抄﹄. はらエ. こたへぬによびなとよめそ呼子鳥さほの山べをのぼりくだりに. なよびとよみそ方. しょりこい、と鳴がよぶこ鳥也﹂、とて、讃を引て弁じられたり。 四空三. ︵万十︵一人二人︶・﹃赤人集﹄ ︵1≡・Ⅲ妄︶︶. 大伴坂上らう女. とことはに聞ばくるしきよぶこ鳥声なつかしき時にはなりぬ. よのつねに方. 四空ハ四. 遠近のたづきもしらぬ山中におぼつかなくも呼子鳥かな. ︵同人︵一四望︶︶. 四空ハ五. 皇子︹万葉を正しとすべし︺. 我宿の花にな鳴そ呼子鳥よぶかひ有て君もこなくに. 春道のつらき. ︵古春上︵二九︶よみ人しらず・﹃猿丸集﹄ ︵−実・豊○︶︶. 四空ハ大. 人和. かみなびのいはせの森の呼子鳥いたくな鳴そ我恋まさる. ︵後春中︵七九︶︶. 四空ハ七. の夫. 瀧の上の御舟山より秋津べに来鳴わたるは誰よぶこ鳥. 人和の山ゆ方. ︵万人︵一四完︶鏡王女︶. 四空ハ人. 四空ハ九. も方. いつしかもこえんと思ふ足引の山に鳴なる呼子鳥かも. ︵同九︵一七一三︶・夫春五︵一人〇四︶よみ人しらず︶. ︵1二〇二︶︶. なら赤. 朝霞やへの山こししよぶこどり鳴やながくる宿はあらなくに. あしびきの赤やまこえて方・赤. ︵﹃貫之集﹄. て賞な賞. 四望○. よ袖. ︵万十︵一九四一︶・﹃赤人集﹄ ︵1二二三・Ⅲ言空︶. しぎ しぢのはし袖. 四望一暁の鴫のはねがき百羽がき君が来ぬよは我ぞ数かく ︵古恋五︵真一︶よみ人しらず・袖︵八人○︶︶. 15.
(17) 伊 藤 一 男. 山城. ﹃兼盛 集 ﹄. ︵Ⅰ三〇︶. あかつき に 羽 か く し ぎ の 打 し き り い く よ か 君 に 恋 わ た る ら む. 四軍一あさ原にさよ打更て立鴫の羽こそしるらめ独ぬるよは 四望三 ︻頭︼. ︵万十九︵四一 四 一 ︶ 家 持 ︶. からす. よ袖. きて夫みね方. もわれぞもの恩ふ袖. すむ力. 夏のよの 子 も ち が ら す の さ が ぞ か し 夜 深 く 鳴 て 君 を や り つ る. ︵同七︵一二 大 三 ︶ ・ 夫 雑 九 ︵ 一 二 七 三 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 暁と夜が ら す な け ど 此 山 の 梢 の う へ は い ま だ し づ け し. れ方∵夫. はるまけ て 物 悲 し き に さ よ 更 て 羽 ふ り 鳴 鴫 誰 田 に か な く. ︵袖︵八人二︶︶. 暁のしぎ の は ね が き 百 羽 か き か き 集 て ぞ 侍 し か り け る. ぢ袖. ふたばより今はおほたの桧のはのいくよか君をこひてへぬらん 四男囚. 四望五. 四望六. 四望七 病鶴夜半驚レ人云云﹂。. アナニク、ヤモメガラスヨナカニ. ﹃遊 仙 窟 ﹄ 云 、 ﹁ 誰 知 可 憎 はや方・夫. リ. ノ. コ. ト. ヲ. ノ. メ. からすとふおほをそ鳥のまさてにもきまさぬ君をころくとぞなく. ︵万十二︵三 〇 九 五 ︶ ・ 夫 雑 九 ︵ 一 二 七 一 大 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. あさ点い た く な な き そ わ が せ こ が あ さ け の 姿 み れ ば 悲 し も. ︻頭︼ 四聖人. 四望九 ︵同十四︵三五 三 ︶ ︶. ︻頭︼ ﹃日 本 霊 異 記 ﹄ ︵ 三 ︶ 釈 信 巌 歌 云 、 カ ラ ス ト イ フ ォ ホ ヲ ソ ト. ト. モ. 可良須止伊布於保乎蘇止利能去止乎能米止母ホ止伊比天佐伎陀智伊奴留. ﹃童豪抄﹄ 巻 八 ︵ 七 九 二 ︶ 云 、. 高嶋やゆ る ぎ の 森 の 鷺 す ら も 独 は ね じ と あ ら そ ふ も の を. 鷺 近江. カラステフォホヲソトリノコ、ロモテウツシヒトニハナニオモヒケン. 四実○. ︵夫雑四森︵ 岩 ○ 人 五 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. ひるより も ゆ る ぎ の 杜 に 住 鷺 の や す き い も ね ず 恋 明 し つ る. ︵同雑六川︵ 一 言 ○ 人 ︶ ・ 又 九 ︵ 一 二 六 人 九 ︶ よ み 人 し ら ず ︶. 四実一水増る淀の河せに立さぎのたちてもゐても鳴ぬRぞなき. 四実二. ニ. ト. ︻頭︼. ﹃窮恒集﹄ ︵Ⅳ人六・Ⅴ一九四︶. はこどり ﹃枕草紙﹄. 云、﹁鳥は、はこどり﹂。. 打はへてやすきいもねずきりぐすあきの夜な︿鳴つゝぞふる. ︻頭︼. 季吟云、﹁しれざる鳥也。或説に、はこやはこやと鳴ゆゑに﹁早来鳥﹂ と書﹂といへり。 ﹃源氏﹄若菜上︵四人〇︶云、. みやま木にねぐらさだむるはこ鳥もいかでかはなの色にあくべき. ﹃河海抄﹄ には、﹁かほ鳥の異名也﹂とみゆ。 ぬる河 四四仝一みやま木によるはきてなくはこ鳥のあけば帰らんことを社おもへ. 春たてば野べに先なくはこどりのめにもみえずて声の悲しき. ︵河若菜︵一大妄︶︶. 四男囚. ﹃信明集﹄ ︵Ⅰ一〇六・Ⅲ五五︶. とりかへす物にもがもやはこ鳥の明てくやしき物をこそ思へ. ヒ. テ. サ. キ. ダ チ. イ ヌ. ル. ︵旭川校教授︶. 夏のよも槙の板戸もいたづらにあけてくやしくおもほゆるかな. ︻頭︼. 四実五. イ. 16.
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■使い方 以下の5つのパターンから、自施設で届け出る症例に適したものについて、電子届 出票作成の参考にしてください。
ためのものであり、単に 2030 年に温室効果ガスの排出量が半分になっているという目標に留
私大病院で勤務していたものが,和田村の集成材メーカーに移ってい
いてもらう権利﹂に関するものである︒また︑多数意見は本件の争点を歪曲した︒というのは︑第一に︑多数意見は
この点について結果︵法益︶標準説は一致した見解を示している︒
にちなんでいる。夢の中で考えたことが続いていて、眠気がいつまでも続く。早朝に出かけ
下山にはいり、ABさんの名案でロープでつ ながれた子供たちには笑ってしまいました。つ
園内で開催される夏祭りには 地域の方たちや卒園した子ど もたちにも参加してもらってい