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真正クモ類の紡績器官の発達に関する一考察

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(1)昭和58年度 修士論文. 真正クモ類の紡績器官の   発達に関する一考察. 兵庫教育大学大学院 e−1校教育研究科. 教科・領域教育専攻 自然系コース. M82283梅林 力.

(2) 目. 次. 材料と方法. ●. A.材 料 B.右 法  1.解剖による内部形態の観察  2.走査型電子顕微鏡による糸疵の観察 皿.  3.パラフィン切片法による内部組織観察 観察結果. A.雌成体の紡績器官 B.雌幼体の紡績器官 G。雄成体の紡績器官 D.雄幼体の紡績器官 考   察. A.雌雄成体の紡績器官の比較 B.雌成体と雌五体の紡績器官の比較 G.雄成体と雄幼体の紡績器官の比較. O. D.ササグモ・ジョロウグモ・アシダカグモの. V. 1222233445678889. 1豆. 緒  一言. @ 9.   紡績器官の比較. ・…. 総  括.  ・・12  ・・13  ・・14 …  18. 謝   辞 文   献. 表および図.

(3) 1. 緒  言.  真正蜘蛛類(以下クモと略す)の分類は、クモが糸を出す特別な 器官を持つ動物であることから、糸疵(出糸突起、紡績突起ともい う)を中心とした分類になっている。糸疵のついている位置、糸捷. の数、糸魔の形のちがい、箭疵や古疵の有無、そのほか眼の数や配 列、体節構造の有無、さらに生殖器の構造などによって分類が行な われている。しかし、箭疵の分類上の重要性の判断に異なった見解 があったりして、分類が確立されているとは言えないのが現状であ る。.  クモは進化の上で次のように考えられている。すなわち、地中に 巣を持つ地中生活であったもの(古疵亜目・原点亜目)が地表へ出 て這いまわり、草の間や樹上へと生活圏をひろげ、さらに網を張る ことによって空間に進出した。当然それに合った体のつくりの変化、. 糸の使用量の変化、網の形式の変化などが起こった。歩脚先端の爪 の数も、三本のもの(三爪i類)から二本のもの(二爪髪)が現われ た。三本爪のものは古くからのクモで、一般に網を張る造網性のク. モとされ、捕虫用の網や住居用の巣(網)など多くの糸を用いるも のである。二本爪のものは一般に網を張らず、這いまわって餌を取 る俳徊性のクモで、脱皮の時や産卵の時にはある程度の糸は使うも のの、その使用量は少ないとされる。ただし、どんなクモも移動す る場合は常に糸をひいて歩きまわるため、俳画性であってもじっと 餌を待つものと餌を求めて歩きまわるものとでは糸の使用量はちが ってくる9ま江・造網性のクモと俳徊性のクモとでは・同じ量の糸 を使っても使う糸の種類がちがうと考えられる。;塩類は三爪類の 進化の途中から俳徊憐になり、網を張ったり糸を操るために必要だ つた三本の爪のうち一番下にあった一本の爪が不必要になり退化し、. 二爪になったものと考えられている。このような生活様式のちがい がクモの形態のちがいと関係あることは以前から考えられ研究され ている。.しかし、糸を作り出す糸腺(紡績腺)については、技術的. なこともあってほとんど研究されていない。また、研究されたクモ の種類も少なく、それぞれの関連もうすく、分類上・進化上の問題.               一1一.

(4) のあるも一の一三ξにつ開熔ても十分調べられて女、.る.とは言えない。現在、. 日本で1ま造一網.性のクモとしてコガネグモ科のジョロウグモを関口(. 1955)が、俳誌性のクモとしてアシダカグモ科のアシダカグモを山 口・坂口(1968)が調べている。また、外国では原疵亜目のクモと してジグモ科のジグモをGLATZ(1972,1973)が調べている。.  そこで筆者は、形態は三密類く造網性)でありながら、生態は俳 悪性(二爪類)であるササグモ科のササグモを材料に選んでみた。. このクモは三爪から二身への移行途上にあると考えられ、紡績器官 に何らかの変化を起こし三助と二爪の中間型か移行型を示すのでは ないかと考えたからである。 (表1参照). 巫. 材 料 と 方 法   A. 材 料  ササグモ科ササグモOxyopes sertαtus L・KOCH,1877を使った。. 兵庫教育大学(兵庫県加東郡社町)およびその周辺で採集し、一匹 ずつ別の容器に入れ、ショウジョウバエと水を与えて飼育した。容 器は直径2.5cm、高さ5c皿の乳白色のポリプロピレンで、ナイロンの. 網をかぶせ輪ゴムで止めた。季節的な問題で、成体と幼体だけで亜 成体を欠く結果になった。.   B. 方 法.  1.解剖による内部形態の観察  解剖は双眼実体一顕微鏡(NIKQN鋤Z二10)下で行なった。酢酸エチ. ル蒸気で殺したクモの頭胸部と腹部を切り離し、腹部をシャーレに に移し、少量の瞬間接着材で背側を固定した。従来クモの解剖はパ ラフィンに埋め.込み固足す.る方法がとられていたが、筆者は細かい. 糸腺の導管を暗視野照明法で見ようと思いこの方法を考えた。結果 は良好だった。表皮はメスや有石針を用い、腹柄の切り口から糸疵 のそばまで縦に切り、そこから左右の背側に向けT字形に切り開き さらに、腹柄の切り口から背側をシャーレの面に平行に切り、表皮 をていねいにはがすと内臓は傷つかずに露出する。先の細いピンセ.               一一2一.

(5) ットと有三針で不要な部分を注意深く取り除いていくと、糸腺のみ. を取り出すことができる。乾燥を防ぐのと観察にじゃまになる不要 な組織や体液を洗い去るために、昆虫のバッタ用生理食塩水を注ぎ ながら行なった。この生理食塩水は、NaC1・IO.99,:KCI O.029,. CaG12 0.02g, NaHOO3 0.02gを水100皿1に溶かしたものであ る。.  2.走査型電子顕微鏡による糸疵の観察  糸疵の構造は微少で光学顕微鏡では観察できないので、走査型電 子顕微鏡(HITACHI S−450)で行なった。.  酢酸エチル蒸気で殺したクモを直ちに2.5%グルタールアルデヒ ド水溶液に入れ、真空デシケーター中で10分間脱気固定した後、. 室温で固定した。グルタールアルデヒドは25%のものを燐酸バッ ファーでpH 7に稀釈した。固定時間は小さいもので12時間、大き. いもので24時間はかけた。固定後通常の脱水シリーズ(30%、 50600. 70%, 80fO260. 90%. 95%. 99・5%. absolute. alcoho1)を通して脱水した。脱水は徐々に行なうため十分に時間を. かけ、ひとつの段階に4∼8時闇かけた。脱水後酢酸イソアミルに 通し、臨界点乾燥機くHCP−2冒立製作所)・・で液化二酸化炭素による. 臨界点乾燥を行なった。その後高疵部分を切り出しスパッターコー ター(EIKO ENGINEERING IB−3)で金スパッター法でコーティング.. をして走査型電子顕微鏡で観察した。.  3.パラフィン切片法による内部組織観察  酢酸エチル蒸気で殺したクモを直ちにプアン液に入れ、真空デシ. ケーター中で10分間脱気固定した後室温で12∼24時間固定し た。固定には、一部メーヤー液も用いたがプアン液との差は認めら れなかった。固定後歩脚を切断してパラフィン浴に移した。パラフ. ィンは1から4までのシリーズに最低2時間ずつは置いた。パラフ ィン切片は7∼10ミクロンの厚さに切り、デラフィールドヘマト キシリンとエオシンGで染色した。. 3.

(6) 皿. 観 察 結 果. A.雌成体の紡績器官.  1。糸 疵  ササグモには、糸を出す器官として、前疵・中疵・後疵の3対の 糸疵が腹部末端の肛門直前にある(図1、図2)。それぞれ後方を向 き司動的である。各糸疵の先端には多数の吐糸島がある。吐糸管の 型は3種あって、砲弾型(G型)、爪型(:E型)、ろうそく型(F型)で ある(図3)。.  a.前 疵  頭胸部に近い方の1対が古疵である。吐糸島のある先端部はほぼ 円形で左右の対が少し離れs斜めに向かい合うようになっている。 3対のうち2番目の長さで、約O..5m皿あり、太さの割りに長さは短 かい。.  前疵には2種類の三糸管がある。1つは砲弾型(C型)で、糸疵の 内側寄りについている。2本あるが、1本は先端部が退化した形で 失なわれ、台の部分が痕跡的に残っている(図4、図5)。他の1種 類は両型(E型)で多数あり、個体による変異はあるが約60本ある (図4、図5)。.  b.中 疵  山鼠は3対中最小で、他の2対の糸疵にはさまれ、外見上存在が 不明瞭である。長さは0.3皿皿弱である。左右がくっついて並び、 吐糸面のある先端部は向き合わずに、後方を向いている。  二二には2種類の三糸管が見られ、砲弾型(G型)とろうそく型( F型:1)である(図6、図7)。前回と同様に砲弾型(C型)2本のう. ち1本は退化した形であり(図6、図7)、糸擁の内側寄りについて いる。ろうそく型(F型)は数が少なく8∼10本ある。  c.後 1充.  後魔は前払より細いが、長さは3対中出も長く約0・6皿皿ある。吐 糸管のある先端部は長円形で、斜めに左右が向き合っている。  吐品品は1種類で、ろうそく型(F型)が約45本ある(図8、図9)。 これもやはり個体によりばらつきがある。 4.

(7)  2.糸 腺  a.壷状腺  ササグモの雌成体には、大型の糸腺とし・て壷状腺がある(図10、・,. a,e)。壷状腺の形は太い不定形の円柱状で、先端(腺の一番奥). が徐々に細くなっている。壷状腺は2対あって大きい方の1対は、 前面の砲弾型(G型)吐糸管に開口し、やや少さい方の1対は、中疵 の砲弾型(C型)吐糸管に開口している。.  b.管状腺  管状腺は、卵嚢作りに使う糸を出す腺とされているが、ササグモ の雌成体には見出されなかった。.  c.ナシ状腺  ナシ状腺は多数あって、前回の爪型(E型)三糸管に開口している。. しかし、導管は大変細くてもろく、色も無色透明に近く、吐糸管と 糸腺との一対一の対応を確認することは不司直だった。ナシ状腺の. 形は、zkを吸った大豆や短いソーセージ形である(図10、b、e)。.  d.ブドウ状腺  ブドウ状という名はついているが、ササグモのブドウ状腺はブド ウの形ではなく、細長くてイソギンチャクの触手のような形をして いる(図10、c,d)。ブドウ状腺も多数あって、中疵と後疵のろう そく型(F型)吐糸管に開口している。中低の方は少なく後疵の方に 多い。これもナシ状腺と同様でN.糸腺と吐糸管との一対一の対応は できなかった。. B.雌幼体の紡績器官  クモは、亜成体にならないと外見上雌雄がはっきりしない。季節 的な問題で亜成体が得られず、面体の観察をした。面体の雌雄は、 解剖するとわかる。したがって、走査型電子顕微鏡による観察では. 試料を臨界点乾燥するため内部組織の解剖はできず、技術上雌雄の 判別はできなかった。観察数をふやすことによって雌雄のどちらも 観察できたと思う。.  1.糸 疵  a.前 捷i. 雌騨鱒励回りは雌嚇とほぼ変わらない・大きな違いは              一 5 一.

(8) 砲弾型(G型)吐糸管が完全な形で2本あることである(図11)。爪. 型(E型)吐糸管は約25本あるが、数は雌成体の60に比べ半分以 下と少ない。.  b.中 疵  中疵もつくりは成体とほぼ同じだが、前出と同様に砲弾型吐糸管 が完全な形で2奉ある(図12)。この点が雌成体との大きな違いで. ある。ろうそく型(F型)吐糸管は4∼10本あり個体差がある。数. は成体の8∼10に比べやや少ない。  c.後1 魔.  後言も成体と大差ない。ろうそく型(F型)三糸管が10∼20本 ある。この数も成体の45に比べて半分以下と少ない(図14,15)。.  2.糸 腺  a.壷状腺  大型の壷状腺が2対あり、1対は前涜の砲弾型(G型)二二管に、 もう1対が中砂の砲弾型吐挿管に開口している。自体の前・画虎に. は完全な形で砲弾型吐糸管が2本ずつあるのに、壷状腺が1本ずつ しがなかった。よく調べると、この大型六宮腺に、もう1本の小さ な腺があたかも人間の盲腸のように密着してついているのを見出し. た。導管も2本がぴったりと密着していてあたかも1本のように見 える(図16)。これらは前出の砲弾型(C型)吐直管に開口する。.  しかし、中疵に開目するやや小さい方の壷状腺は1対のみで、そ のような小さい回状腺は見出せなかった。導管も見出せなかった。.  b.管状腺  管状腺は雌成体同様雌六体にも見出せなかった。.  c.ナシ状腺  ナシ状腺は多数あって、前疵の三型(E型)三糸管に開口している。. 数は25∼30で成体より少ない。  d.ブドウ状腺  雌成体では細長かったが、幼体では長円形である。この腺も多数 あり、中疵・後疵のろうそく型(F型)吐出管に開口している。数は. 15∼30ほどで成体より少ない。 G.雄成体の紡績器官 6.

(9)  1.糸 疵  糸疵のつくりは雌成体と大差はない(図18)。.  a・ 前一身  雄成体の前房砲弾型(C型)吐面心は、雌成体同様1本のみである。. 雌成体に見られたもう1本の痕跡的なものも、雄成体でも同様に痕 跡的であり雌のものよりも不明瞭になっている(図19)。  爪型(E型)吐糸管は多数あり、約50本であるく図20)。.  b.中 疵  雄成体の中疵の砲弾型(○型)三糸管も1本のみで、前回と同様、 痕跡的に残った1本が見られる。痕跡も雌より不明瞭である(図21)。  ろうそく型(F型)吐三管は5、6本である(図22).。.  c.後 ffi.  雄成体の後疵には、ろうそく型(F型)吐三管が約20本ある(図. 23)0  2.糸 腺  雄成体の糸腺は、全体に発達が悪いように見える。めだつものは、 あたかも管状腺のように見える、非常に発達の悪い細長い点状腺2 対である。長い方が前払に、短い方が常疵の砲弾型(G型)吐糸管に 開口している(図24)。細いが長さは雌の壷状腺より長い。.  ナシ状腺・ブドウ状腺も雌成体と比べると、数も大きさもはるか. に劣る。ナシ状腺の数は50、ブドウ状腺の数はL30ほどである。 D.雄幼体の紡績器官.  1.糸 疵  糸疵のつくりは、雌面体と同じである。外見上品体の雌雄は区別 できないのでやむをえない。.  2.糸 腺 解剖すれば気体でも雌雄の違いがわかる。雄蕊体の糸腺は雌三体と. 同様で、大きな渦状腺とそれに付随した小さな添状腺が前涜の2本 の砲弾型(G型)吐満管に開口している(図17)。中細の2本の砲弾 型(G型)試論管に開口する試論腺は1本しか見られず、導管も確認 できないのは、雌三体と同じである。.  ナシ状腺i一ブドウ状腺は共に未発達なものと思われ、ゼリー状の              一 7 一.

(10) 固まりのようで、腺というはっきりした形を示していない(図25)。. 】V  考 察.  ササグモのたくさんある糸腺の数は数えることができなかったが、. パラフィン切片による観察では、糸腺から出る導管の枝分かれは見 出せず、糸腺から吐糸管までは1本の導管で結ばれているとみてよ い(図26)。したがって、吐糸面の数と糸腺の数とは一致している とみてさしつかえない。考察でとりあげるSEKIGUCHI(1955a,1955b)、. 山口・坂口(1968)の報文でもそのように述べられている。. A.雌雄成体の紡績器宮の比較(表2).  ササグモは俳徊性のクモであるため、雌雄成体共に粘糸を出す海 台管としての三つ組(A・B型)三糸管を欠く(図3)。同じ俳徊性の クモであるアシダカグモではもちろん、造網性のクモであるジョロ ウグモでさえ雄成体でこれを欠く(SEKIGUCHI,1955a:山口・坂口, 1968)o.  ササグモでは雌と雄とでの紡績器官のちがいはほとんどない。雄 の方が数や大きさの点で雌より劣る。特に雄のブドウ状腺は雌に比 べて少ない。ブドウ状腺は、虫を捕えた時に虫をぐるぐるまきにす る捕帯と呼ばれる糸を出す腺とされている(吉倉,1982)。ササグモの. 生態から見れば、餌に咬みついて食べるだけで糸でぐるぐるとまく ことはしないので、ブドウ状腺の多少は生活上ほとんど影響ないと. 思われる。ジョロウグモ・アシダカグモなどと同様に、雄での糸腺 の退化とみられる。. B.雌成体と雌三体の紡績器官の比較(表3).  ササグモでは、幼体の四魔・三三にそれぞれ2本ずつある砲弾型 (G型)吐糸管が、成体ではそれぞれ1本に減少する。他の1本は痕 跡的になり機能はなくなる。これに開口する回状腺も成体では1対. に減少する。三体の前回にある2本の砲弾型三糸管に開口する2本              一 8 一.

(11) の壷状腺のうちの1本は、三体の時からすでに退化の形を示してい ることは注目すべきことである(図16)。ただ、この退化の形をと. る小さな壷状腺も個体によって大きさが異なる。脱皮ごとにある程 度の発達をして、亜成体から成体になる時に退化して無くなるもの か、成長せずにだんだんに退化して無くなるものかは現在のところ ではわからない。同時に産卵されたものを継続的に調べなければな らない。ササグモの雌では、このほかの糸腺や吐血管は成体になる と数や大きさを増す。. G.雄成体と雄導体の紡績器官の比較(表4).  ササグモの雄では、雌と同様に、幼体の前疵・中疵にそれぞれ2 本ずつある砲弾型(G型)吐糸管が、成体ではそれぞれ1本に減少す. る。これに開口する壷状腺も雌同様で、2本のうちの1本は幼体の 時から退化の形を示している(図17)。.  雌では他の吐糸管・糸腺の数は成体になると増加するのに、雄で は成体になっても幼体の時とほとんど変わらない。ただ爪型(E型) 吐糸魚は成体になると増加する。この吐糸管は糸をいろいろな所に 着ける付着盤の糸を出す腺で(吉倉,1982)、雄が成体になると雌を求. めて歩きまわるために必要であるからと考えられる。. D.ササグモ・ジョロウグモ・アシダカグモの紡績器官の比較   (表2∼4).  表2∼4に示されたササグモの吐糸管の数は、数個体の変異の幅 を示してある。平均するには観察個体数が少ないし、1本の毛細だ けを取り出すと変異の幅がありすぎるからである。この数の変異は 門門の成長度つまり脱皮回数の違いによると考えられ、野外から採 集した個体の脱皮回数や成長度は不明で、体の大きさだけでは脱皮 回数を断定することができないからである。同時に産卵されたもの を連続観察すれば解明できるであろう。SEKIGUCHI(1955a,b)、山口. .坂口(1968)の魚文のものは、平均数でなく、ある1本の糸涜上の. 吐糸管の数であり個体による変異の幅はわからない。また、ササグ モでは成体と幼体の試料であるが、ジョロウグモ・アシダカグモは 成体と亜成体の試料であるため、比較するには注意を要する。              一 9・一.

(12)  ササグモとコガネグモ科のジョロウグモNe phila clαvataL.KOCH,. 1877の五五腺は成体になると減少するが、アシダカグモ科のアシダ カグモ丑爾⑳0鯉吻一四%碗076α(,L II NNE,1758)では減少しない。.  ササグモには、管状腺とそれが開口する大砲型(D型)吐血管が無 い。管状腺から出る糸は卵i嚢を作るための糸を出す(吉倉,1982)腺 とされている。アシダカグモには管状腺はあるが、大砲型(D型)吐 直管は無く砲弾型(G型)吐糸管に開口する(山口・坂口,1968)。 ジ. ョロウグモには管状腺も大砲型(D型)吐糸管もある。.  ササグモ・ジョロウグモ・アシダカグモに共通していえることは 雌に比べ雄では糸腺も吐露管も雌より数が少ないということである が、これは、すべてのクモに共通していえることかもしれない。  以上のような比較から、次のようなことが考えられる。.  1.俳誌性のササグモと造網性のジョロウグモの成体に見られる 壷状腺と砲弾型(G型)吐土管の減少が、俳話性のアシダカグモでは みられないのはなぜだろうか。この腺は俳徊性のクモでも必要な糸 を出す腺であるから、アシダカグモで減少しないことは理解できる。. しかし、ササグモとジョロウグモで減少することは次のように考え られるのではないか。もともと山鼠(図27)で造網性であったクモ が、進化の途上のかなり早い時期に俳徊性に移行し、網を張ったり 網の上を歩きまわったりするために必要だった下心をなくして、二.  (図28). 爪になったものがアシダカグモではないか。壷状腺は移動する時に 必ずひいて歩く糸を出す腺なのでもとのままの形を保っていると考 えられる。ササグモはアシダカグモよりもっと後の時期に、造網性 のものからわかれ、俳徊性に移行したため、糸腺などの変化はジョ. ロウグモと同様な道筋を通ってきたと考える。そう考えるとササグ モはアシダカグモと同じ俳個性ではあるが、紡績器官の面からみれ ば近縁でなく、造網性のジョロウグモにより近いことが理屈にあう のではないか。BRISTOWEの系統樹(図29)のササグモ科は、コガネ グモ科への縦の系統に入れる方がよいのではないかと考えられる。 八木沼が「クモの紡績器官に関する諸問題」(1963)の中であげてい. るPETRUNKEVITCHの系統樹では、箭拓の有無を無視した分類ではあ るが、ササグモ科とアシダカグモ科を完全に別の枝にし、ササグモ.              一10一.

(13) 科をコガネグモ科への縦の系列に入れている(図30)のは、紡績器 官の変化の面だけからみればうなづける。しかし、紡績器官がこの ような変化をすると考えると、糸涜と同様に糸を出す箭疵や箭疵腺 を持つものを同列に区別せずに入れていく分類にも疑問がある。  一ササグモ科をコガネグモ科への系統の枝に入れるという点につい. ては、まだ十分検討したわけではない。ササグモ科に近縁とされて いるキシダグモ科・コモリグモ科・タナグモ科などのクモの紡績器 官や、箭吟興の紡績器官についても調べねばならない。  2。山口・坂口(1968)がアシダカグモ中疵のブドウ状腺のみがジ ョロウグモより発達していることを報告しているが、ササグモでは. そのようなことは見られなかった。ササグモでもアシダカグモでも その生態を観察してみると、餌の虫をぐるぐるまきにする捕帯用の 糸を出すこのブドウ状腺(吉倉,1982)の発達の必要性は認められな. い。ただ、アシダカグモの糸腺が古いクモの姿を保っていると考え ると理解できる。.  3.ササグモでは、雌雄の紡績器官の著しい違いは見られない。 ジョロウグモでは著しい違いが見られるが、ジョロウグモは造男性 で雌は定住するが、雄の成体は網を捨て雌を求めて俳聞し、雌の網 で雌が成熟するのを待つため..雌雄の成体の紡績器官に著しい差を. 生ずることは理解できる。ササグモでは俳徊性のクモであるため、. 雄の成体が雌を求めて歩きまわるにしても、糸の使用上の問題はあ まりなく、雌雄成体の紡績器官の差はほとんど無いものと考えられ る。.  4.ササグモの雌成体には、管状腺とそれが開口する大砲型(D 型)吐糸管は見られなかった。ササグモも卵嚢を作るので、卵嚢作 りの糸には手製腺の糸が使われるかあるいはすべての腺の糸が使わ. れるかするのであろうと考えられる。興味あることには、アシダカ グモの雌成体では、大砲型吐鋼管は無いがこれに開口すべき管状腺 を持っており、この腺は大砲型吐導管でなく砲弾型製糸管に開口し ている(山口・坂口,1968)。俳母性のササグモとアシダカグモが大. 砲型(D型)吐導管を欠くが、このことは他の俳単性のクモについて 一般的にいえることかどうか、今後の研究を待たねばならない。.  5.ササグモの雄の糸腺および吐筆管の数が雌に比べて少ないこ.              一11一.

(14) とは、ジョロウグモ(SEKIGUCHI,1955a,b)、アシダカグモ(山口・坂. 口,1968)に共通しているが、これはすべてのクモに共通なことなの かもしれない。.  6.ササグモのブドウ状腺の形は、成体では細長い形をしている (図10c,d)。斎藤i(1937)はAPSTEINの原図からの改変としてで はあるが、オニグモなどで典型的なブドウの実の形をあげ、引地( 1977)はクサグモで変形したキュウリ状、ヒラタグモでは角ばって いると形容して記述している。種々な形の形容がなされているが、. はたしてみな同じ腺で同U使用目的の糸を出しているものかどうか 疑問が残る。.  7.吐海藻の形についても糸腺の形と同様で、ろうそく型製糸管 であっても、ろうそくの芯にあたる先端の部分が短いものと、爪型 のように長いものとがある(図6,7,23)。これらの吐蕃管から出 る糸の性質や使用法は同じものなのか、これらの吐糸管に開口する 糸腺は同じものなのか、これも疑問が残る問題である。. V. 総  括.  1.ササグモの雌成体は、壷状腺・ナシ状腺・ブドウ状腺の3種 g糸腺を持つ。壷状腺は砲弾型(G型)吐糸管に、ナシ状腺は爪型( E型)吐糸管に、ブドウ状腺はろうそく型(F型)密室管に開口する。.  2.ササグモには、雌成体でも管状腺および大砲型(D型)吐鉄管 は認められない。.  3.ササグモの雄成体は、雌成体と同じ種類の糸腺と底面管を持 つが、雌成体より数は少ない。.  4.ササグモの雌雄共に、幼体の時は前擁・中疵に砲弾型(G型). 吐糸管が2本ずつある。しかし成体では1本ずつに減り、他の1本 は退化した痕跡として残る。雄の痕跡は雌のものよりさらに不明瞭 なものになる。.  5.ササグモの成体で退化する、四魔の砲弾型(G型)三糸管に開 口する歯状腺は、畑鼠の時から少さく、すでに退化のきざしをみせ.              一12一.

(15) ている。.  6.ササグモ三体の中涜に2本ある砲弾型(C型)三糸管に開口す る回状腺は、1本だけが確.認できた。前疵の壷状腺に見られたもう 1本の退化型の壷状腺と導管は、中擁ではまだ確認できていない。  7.ササグモの卵嚢作りに使われる糸は、砲弾型(○型)吐糸管に. 開口する壷状腺からの糸が使われると考えられるが、すべての吐鳴 管からの糸が使われるのかもしれない。.  8.ササグモの糸腺および吐糸管の変化からみれば、同じ俳徊性 ではあるが二爪類のアシダカグモよりも、回国性ではあるが同じ三 三類であるジョロウグモに、より近縁であると考えられる。.  9.同じ型の糸腺であっても、クモの種類によってかなり形が違 う。糸の違いや使い方の違いがあるのではないか。同じ型の唐糸管 でも先端の形が違うものがあるが、このばあいはどうなのか。. w  謝  辞  この研究は、兵庫教育大学大学院において行なった。その問、終 回懇篤な指導を与えられた兵庫教育大学教授山田卓三博士、前筑波 大学教授関口晃一博士ならびに追手門学院大学教授八木沼健夫博士 (東亜蜘蛛学会会長)に厚く感謝の意を表する。.  また、技術的な面で指導してくださった兵庫教育大学助手渥美茂 明博士・西村年晴博士に厚く感謝する。.  なお、クモの飼育に関し多大な便宜をはかってくださった兵庫教 育大学助教授山口心乱士をはじめ内藤守氏・岸本尚美氏・山中浩一 氏に厚く御礼申しあげる。.  また、材料の堤供に快く応じてくれた東京蜘蛛談話会会員高橋登 ・松本誠治・蓮沼克巳・松浦祐司・佐藤幸子諸氏に御礼を申しあげ る。. 一13一.

(16) 文   献.  ★引用文敵                                コ リ BRISTOWE, W. S., 1958. The world of spiders. Collins, ST Ja皿es s     place, LONDON.. 引地勘治,1977.出爪類数種のクモの内部形態について.ACTA ARACH−     NOL∴27(Special number),145∼156. 斎藤三郎,1937 ..蜘蛛の糸とその分泌腺.植物及動物 第五巻 第三号,.     663∼638. SEKIGUCHI, K.(関口晃一), 1955a。 Differences in the  spimlillg organs.     between male and female adult spiders.  Zool. Ist. Tokyo     Kyoiku Daigaku(Tokyo University of Education). Sci. Rep.     T.K. D., Sect. B, 8, 23∼32.. 一一一一 C 1955b.  The spinning organs in sub−adult geolnetric spi−     ders and  their changes acompanying  the  last moulting.     Ibid., 8, 33∼40。. 八木沼健夫e−196翫一.クモの紡績器官に関する諸問題.兵庫県立三原高等     学校(禮賀先生喜寿祝賀記念文集別刷) 一一一一 C1965.二爪類と三爪切.Atypus,36,25∼32. 一一一一 C1968.原色日本蜘蛛類大図鑑,増補改訂版.保育社.. 山口鉄男・坂口末美,1968.アシダカグモの紡績器富について.長崎大     学教養部紀要, 自然科学第9巻別刷. 吉倉 真,1982. クモの不思議.岩波書店..  ★参考文献 BEDNARIK, Andrew F., & PRATT, Susan A., 1979. Preparing dericate.     alcohol−preserved insect parts for scanning electron micro−     scopy. Stain technology, 5 4,(5) : 288,289・ BJERKE, J・ M., FREEMAN, T. P. & ANDERSON, A. W., 1979. A new method.     of preparing insects for scanning electric microscopy.     Ibid., 54,(1) 29一一31.. CLARKE, Kenneth U.,1979.北村・高藤共訳:節足動物の生吻学.培風館。.               一 14 一.

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(18)         第:号・∴.三省堂・.. ..闇... .一. 窒茶jー,1941.同上,第二号.三省堂.. .大崎薦一芳,1982rク.モ.の.糸の秘密・.化.学の領域.,.第36巻 第6号 別         犀∬ .62∼6.8・. PEAKALL,.Dayid B,r, 1969・. Synthesis of si!k, Mechanism and Location.         A]Sf... . ZOOLOGIST, 9 :71ty.79.. PFLETSCHINGER, Hans, 19’ V6・. Einheimische Spinnen. Komos, Gesel−         1.schaft der Naturtre.unde Frankh’sche Verlagshandlung,         Stuttgart.. SAVORY, Theodore, 1977‘ Arachnida, 2nd edition. Academic press,         London.. S耳}qqUρHI一, K. (関.口晃一), 1952. On a new spinning gland found in.         geometric spiders and its functions. ANNOTATIONES ZOOt・一         LOGICAE JAPONENSES, 25 (3) 394一一399.. WASOWSKA, Sabina, 1966. Comparative morphology of t.he spinning         fields in females of some spider species. Zool. N.         POLONIAE, 1 6, 9−y30. From the dep. system. Zool; N.         COPERNICUS Univ., TORUN.. WELSCH, U.&STORCH, V.,11973..本間義治訳,1980.動物の比較細胞組織         学.講談社サイエンティフィク.. WILSON, Ronald D., 1969. Control of drag−line spinning in certain         spiders. AM. ZOOLOGIST, 9 :103一一111.. WORK, Robert W” 1978. Mec’hanisms for th’e−deceleration and support         of spider on draglines. Trans. Micros. Soc., 97 (2) 180         一一一 191 .. 一一一一 C 1981a. A comparative study of the supercontraction of         major a皿pullate silk fibers.of.. orb−web.rbuilding. spiders         (Araneae) . J. Arachnol.,, 9 :299一一308.. 一一一一 C 1981b・・凡l Web components associated with the.皿aj.or ampullate         silk fibers of orb−web−building spiders. Trans Am. Micros.         Soc., 1 O O (1) 1−h一 20.. 一一一一. C& EMERSON, P. D., 1982・. An apparatus and technique for.         the forcible silking of spiders. J. Arachpol. I Q,1一一10.                            一 16 一.

(19) 一一一一 C & MOROSOFF, Nicholas, 1982. A physico−chemlcal study of     the supercoエ1traction of spider 皿ajor ampullate silk fibers.     Textile Res. J., 349N356.. 八木沼健夫,1961.日本産真正クモ類の科・属・種の検討.東亜蜘蛛学会.. 17.

(20) 表および図.

(21) クモの分類学上の位置. 表1.  われわれがふつうにいうクモは動物分類の上からは真正くも類のものをさし,節足動物門(Arthropoda).    くもゆに. くも類〔蛛形類〕(Arachnida)に属する動物で,単1ζくも類という場合は広義の蛛形類をさすCともあり。. 狭義の真正くも類をさすζともある。. 1.真正くも類の位置           ニう                             もぐ.  節足動物は下記左の諸綱に分れ,その中のくも類は右の諸目に分れる。       綱くC!ass)                   目(Ordρr). 1.原気管類Protracheataカギムシ 2.甲かく類Crustacea  エビ,カニ. 3.剣尾類Xyphosura カブトガニ 4.くも類Arachmida…・……・……’……. 5.緩歩類Tardigrada. クマムシ. 6.舌虫類Linguatu!ida. シタムシ. 7.うみぐも類Pantop◎da. ウミグモ. 8.結合類Symphyl・a. コムカデ. 9.少量類Pauropoda. ヤスデモドキ. 10.倍脚類Diplopoda. ヤスデ. lL唇脚類Chilopoda. ムカデ,ゲジ. ユ2.こん虫類Insecta. トンボ,セミ. しさそり類(蝋 類)Scorpionesサソリ 2.むちさそり類(脚鐵類)pedipalp;サソリモドキ 3.ひよけむし類(避日類)Solifロgaeヒョケムシ. 4。かにむし類(擬蛾類)Pseudoscorpionesカニムシ 5.ζよりむし類(三脚類)Palpigradlコヨリムシ. 6.真正くも類(真正蜘蛛類)Araneaeクモ 7.くつこむし類(節腹類)RicinUleiクツコムシ 8.めくらぐも類(盲蛛類)Opilionesザトウムシ. 9.だに 類(里姦類)Acarinaダニ (八木沼,1968). 日本産真正くも類分類表. 1 古琵亜目・…キムラグモ科 ll原野亜目・…トタテグモ科・カネコトタテグモ科・ジグモ科 H 新琵亜目 A 筋拓類・…カヤシマグモ科・ガケジグモ秘・バグモ科・ウズグモ科・チリ         グモ科・スオウグモ科.  B 無出面類  (1) 単性域類…・エンマグモ科・イノシシグモ科・タマゴグモ科・マシラ     グモ科・ヤマシログモ科.  (2) 土性乙類    1 三爪類・…ユウレイグモ科・ヒメグモ科・ホラヒメグモ科・サラグモ     科・コサラグモ科・センショウグモ科・ヨリメグモ科・コガネグモ科・     カラカラグモ科・アシナガグモ科・ヒラタグモ科・ホウシグモ科・ミズ     グモ科・タナグモ科・ハタケグモ科・キシダグモ科・コモリグモ科・サ.                                       一.     サグモ科.    2 二爪類…カニグモ科・ハエトリグモ科・イヨグモ科・フクログモ科・     イズツグモ科・アシダカグモ科・アワセグモ科・シボグモ科・ヒトエグ     モ科・ワシグモ科.

(22) 表2  雌成体と雄成;体の紡績器官の比較   雌心休の紡績器官 三つ組吐糸管. 砲弾型. 大砲型. 爪  型. ろうそく型. 吐糸管 糸 腺 コ. A  型. B  型. C 型. 1〕 型. E  型. F   型. 樂合状腺. 鞭毛状腺. 壷状腺. 管状腺. ナシ状腺. ブドウ状腺. 前;魔. 1. 申琵. 1. 184. ガ ネ. グ. モ科 後癒. 2. 1. サ サ. 前疵. 1. グ. 中腸. 1. 1. 6. 2. 52 50∼60. 15∼20. モ. 後癒 前琵. ダ カ グ モ. 中庇. シ. ア. 約45. 180. 2. 2C型. 後疵. 36 43. 雄成体の紡績器官 前上. 1           52. 中琵. 1                   3. ・. コ. ガ ネ. グ. 16. 後疵. サ. 前琵. 1         約50. 申死. 1                  6∼8. 後勘. 約20. サグ. モ科. モ. ア. 慧智. 1          131     43. 申沈. 1                  55. シ. 舞. 聶r. 注1コガネグモ科(関日,1955):この表に示された吐糸管と糸腺の数は1本の紡績突起の   ものである。ナシ状腺とブドウ状腺の数は、ジョ。ウグモ1>epltita claVαta による   ものである。. 淀2ササグモの吐糸管と糸腺の数は1本の紡績突起のもので、数個体の変異の幅を示す。 注3アシダカグモ(Lll 1’ :r・坂lr, tg68):この表に示されたlll:糸管と糸腺の数は、ある1本.   の紡績突起のもので多数の平均ではない。   ★識者は、アシダカグモ雄成体のブドウ状腺の前・中衡は、中・後1£の誤りだと思う。.

(23) 表3  雌成体と亜成体・幼体の紡績器官の比較.  雌成体の紡績器官 三つ幽界糸管. 砲弾型. 大砲型. 爪  型. ろうそく型. 三糸管 糸 腺 コ. A  型. B  型. C 型. D 型.. ε  型. F   型. 集合状腺. 鞭毛状腺. 触状腺. 管状腺. ナシ状腺. ブドウ状腺. 前野. 1. 中痴. 1. ガ ネ. グ. 2. モ科 後琵 サ サ グ モ. 184 6. 1  .. 52. 2. 1. 前琵. 1. 中国. 1. 50∼60. 15∼20 約45. 後1充. 前震. ダ. 中盤. カ グ モ. 後程. シ. ア. 180. 2. 36 43. 2C型. 雌亜成体・幼体の紡績器官. 3、25. o⑳ヨ∼410. 2. 哩. 4  戸04   ハ0. 琵 疵 疵前 中 後. 601. 疵 疵 疵前 中 後.  グモアシダ二. 2  9. ササグモ. 0. 535. 171. 唱⊥  ワ臼. 2. 2  2  1 2  2. 癒 疵 琵前 申 後.   科コガネグモ. 磐. 障1コガネグモ科(関1:],1955):この轟に示された吐糸管と糸腺の数は1本の紡績突起の.   ものである。ナシ状腺とブドウ状腺の数は、ジョロウグモNephita ctavata による   ものである        o 注2ササグモの吐糸管と糸腺の数は1本の紡績突起のもので、数個体の変異の編を示す。 注3アシダカゲモ(1{1 [J♂坂「1,1968):この表に示された吐糸管と糸腺の数は、ある1本.   の紡績突起のもので多数の平均ではない。.

(24) 衷4  雄成体と亜成体・幼休の紡績器筥の比較   雄成体の紡績割田 三つ組吐角書. 砲弾型. 大砲型. 爪  型. ろうそく型. 吐糸管 .. 糸 腺. 菜. コ. グ. A  型. B  型. C 型. D 型. E  型. ド   型. 集合状腺. 鞭毛状腺. 回状腺. 管状腺. ナシ状腺. ブドウ状腺. 前疵. 1.. 中癒. 1. 52 3. 16. モ科 後癒 サグ. サ. モ. 前琵. 1. 申琵. 1. シ. 6∼8. 約20. 後斑 前撰三. 1. 中琵. 1. 短. ア. 約50. 131. 43 55. 纐. 二二成体・幼体の紡績器官 :コ. 前魔. 2          113. 中琵. 2                   4. ガ ネ. グ. モ科 後癒、. 2      1                        22. サ サ. 前沈.. 2         25∼30. グ. 中門. 2                4∼10. モ. 後疵. 10−20. ア シ. 前癒. 2          152. ダ. 中門. 2                  40. モ. カグ. 後門、. 60. 淀1コガネグモ科く関口,1955).:この衷に示された三糸管と糸腺の難{ま1本の紡織突起の   ものである。’ナシ状腺とブド.ウ状腺のUZ.ea・ジ写ロウグモNepttita‘‘⑳α毎 による.   ものである。. 注2ササグラの吐糸鷲と糸腺の難は1本の一三突起の.Sので、数一休の蒙異の輻を示す。 注3アシダカグモ(山口・坂fl, tg68}:この牽にnC’.された Sll:楽管と糸腺の数は・ある1本.   の紡績突起のもので・多数の累均ではないo.

(25) 琵癒疵虎 筋前中後. b. c. 嚢鴻. 間虎. (糸は出ない). 肛丘 糸癒. 図1 クモの体制模式図:糸拓・臨沈・三三..   a:腹部腹面より見た図 b:箭癒類の糸X付近 c 無隔比類で.  間疵を持つものの糸死付近.

(26) 図2 ササグモ雌成体糸引のSEM像(×100)    上から前通(A)、中疵(M)、後疵(P)の糸面が左右の対になつ.    ていて、その後ろに肛丘(AT)がある。肛丘に肛門が開く。. 漁. ^.  B型 A型. C型. D型. 三つ組一糸管  砲弾型  大砲型. E処 罰型. F型. ろうそく型. 図3 HOPFMANN(1935)による吐糸管の型(SEKIGUCHI,1955a、山口・    坂口,1968による)一一筆者改変.

(27) ﹃ N諺膨瞭㌶ 図4 ササグモ雌成体前癒のSEM像(×338).    写真上方が糸疵の内側になる。上の太いのが砲弾型三糸管    (C)で、他の細いのは二型吐糸管(E)。. ‘.. ¥﹁. ぜ?ん. ,. 勢.   郵.  訴. 霧. ’. 蹴.. ’ ・訴げ  虜1. k. 搬,. ・し 『. g. 蓼・・tl蝉. D難 v.. 図5. ササグモ雌成体前回のSEM像(×405) 右側の太いのが砲弾型吐糸管(C)01本(ATR)が退化して先端 がなくなっている。他の細いのは爪型鋼糸管(E)。.

(28) 幾. 図6 ササグモ雌成体中疵のSEM像(×338).    上方にある太い2本が砲弾型吐糸管(C)。やはり1本は退化    している(矢印)。他はろうそく型吐糸管(F)。. 1態レ.‘ 5kpt1. 螺曙. .醐,    . 図7 ササグモ玉成体中疵のSEM像(×933)    右側の太いのが砲弾型吐口管(C)。すぐ左に退化した吐糸管    が見える(矢印)。他はろうそく型(F)で先端部の長いのと短    いのがある。.

(29) 景1.          ’欝. ︸. 覧. ,﹂ワ.  吃8. ▼. 穿 、.. ・隠. 曜忌、 図8 ササグモ雌成体後疵のSEM像(×225)    後沈の吐銅管はみな細いろうそく型(F)である。.   、、.  魁櫨螺ボ. 灘聡濯燕.    し蜜、.. 獣匝.. 》. 燗  ぼ. 一,」鹿、. 図9 ササグモ雌成体後疵のSEM像(×933)    ろうそく嘘吐糸管であっても、細くて先端部の長いもの(L)    と、太くて先端部の短いもの(S)とがあるのがよくわかるo.

(30) b 前琵. 亟状腺. 壷状腺. 擁z. 虎琉虎 前中後. ナシ状腺. 。 中琵. 轡一 a ササグモ雌成体の糸腺模式図. d 後ff. e. 鰯.  ::. 図10 ササグモ雌成体の紡績器官 a=模式図 b∼d:解剖図 e:解剖した写真. A:壷状腺. P:ナシ状腺.

(31) 図11 ササグモ幼体前疵のSEM像(×675)     整った形をした2本の麟型吐糸管(c)rb・・、はっきり見え.     るo.

(32) 図12 ササグモ幼体中疵のSEM像(.×675).     前疵と同様に太い砲弾型吐糸管(C)が2本見える。他の吐    糸管はろうそく型(F)吐糸管。. 図13 ササグモ幼体中疵のSEM像(×1400)     右側の2本が砲弾幽幽糸管(C)。他はろうそく幽幽糸管(F)。.

(33) 図14 ササグモ幼体後疵のSEM像(×933)    後疵の吐糸管はみな同じ型のもので、ろうそく型(F)である。. 図15 ササグモ幼体後疵のSEM像(×1555)     ろうそく型の吐糸管の形がよくわかる。.

(34) ⋮犠ぜ羅. 漂・. 爆三. 図16 ササグモ雌幼体前疵に開口する壷状腺     2本のうち1本が小さく、退化のきさしを見せている。     導管も2本が密着している。. 図17 ササグモ雄成体前疵に開口する壷状腺     雌幼体と同様に、個体による差はあるが1本は退化し     た形を示す。.

(35) 図18 ササグモ雄成体糸疵のSEM像(×116)    劇団(A)・・中癒(M)・後疵(P)と暉暉(AT)。.

(36) 図19 ササグモ雄成体前疵のSEM像(×466)    雌同様に成体では前疵の砲弾型吐糸管(C).    が1本に減っている。その上側に退化した    暉暉管の痕跡(ATR)が見える。. 儀. 一. 図20 ササグモ雄成体前回のSEM像(×560)    太いのが砲弾型吐糸管(C)で、他は爪型吐    糸管(E)。.

(37) lj;1’・. ビ㌃. 憾癬悔∵ .ソ灘纏   . 羅陀鮮7牝轟、. 図21 ササグモ雄成体中疵のSEM像(×1076).    写真にノイズが入っているが、砲弾型吐糸    管(C)が1本に減っているのがわかる。. ∼. 麟窺. ぐ︾﹁. 図22 ササグモ雄成体中疵のSEM像(×903)    砲弾型吐糸管(C)はやはり1本である。.

(38) 図23 ササグモ雄成体後疵のSEM像(×1120)     後疵の吐糸管は、すべてろうそく型(F)     である。.

(39) 図24 ササグモ雄成体の壷状腺     あたかも管状腺のように細長い。長い方が     前回に、短い方が中疵に開口する。. 図25 ササグモ雄幼体のブドウ状腺     ゼリー状で、腺としての形がはっきりしない。.

(40) 『  「剛P. t. 。.       鰹. ’讐駄.    ・聖.     ヘヒ. 轟 、. 旗 、:脚, re..i ”“. ・’. ソ. k.    ”e’. b.     ,ギ.          :c.   角. x. 露..』tZ・      r x  畜廻隔   矧レ・.     ,,領レー  ・・.’傍.ノ7‘?. .. ’.      =;!噛』P        「駆結. 款△. ’ i’z且∵「.蚤風 「・西. 図26 ササグモ雌成体の解剖標本の光学顕微鏡写真     左側の太いのが砲弾暁月糸管(C)、他は爪型(E)吐.     糸管。砲弾型吐三管から太い導管(D)が続いている     がわかる。.

(41) 図27 三国類ズグロオニグモ雄の歩脚先端のSEM像     ( × 280).     3本の大きな爪が見える。左側の2本が上     爪(U)、右側の1本が下爪(L)である。右寄     りに歯のある毛(H)がある。. 盤. 冨 纏. 購.. 奨. 、、、、﹃−. ’1 ’. 謹.. ’、. 図28 二爪類ハナグモ雌の歩脚先端のSEM像(×385)     爪は2本の懸爪(U)のみで、下爪のかわり     に毛の束(H)がはえている。.

(42)     コガネグモ料 アシh フクログモこ. ノモこ・. ピメグモ科. カニグモ’こ     ホラヒメクモ科. サラグモ科.    タナグモ科.        キシダグモ科. イズツグモこ. アシナガグモ科.          コモリグモ科. ワシグモkこ.  ハエトリグモ科       センショウグモ科.  パグモ科         ネ    イワガネグモ科.    ササグモ科   ンンモ・.     ウズグモ科.             マ“’モ『こ.              ユウレイグモ科              ヤマシログモ.こ. t. 図29 BRISTOWE(1958)の系統樹(イギリスの科)     筆者が日本名にし、アンダーライン・★印。     *印を加えた。.        :二爪類.     ★印:ササグモ科・キシダグモ科・コモリグ        モ科の枝がこのあたりに入るのではな        いかと考える。.     *印:この科のクモは日本での記録がない。. ハエ. パラ・ツ. }フク・.奎テ。粥;。孝!ガネ A力f7ハン,キルス鴛 Mぐ瀞センシ・ウ. 翁難。、品品三景野 q      キシダ アカ.,クテ番峯オウ晒ノンモクセヌワ髪ll多ルス   ホマ・ニクス、7シ  .                 カヤシマ                          一・・’・一一ホウシ              エボシ            テン“ラ          ㌔㌔_エグチ.      3爪4肺 鯖琉を持つクモ. 図30. 「P‘・o・unkl・vitch(1920)による。新1尤亜目のみを示す。. 太占のクモはすべて3爪4肺で箭疵を持っておりこれが いくつかの枝に分かれ、進化途.しで隔玩が消失したり闘 癒に変化したとの説に基き描かれたもの。 (原図には承 されていないが便宜.ヒ筆者が実線を箭疵を持つ系統、点 線を箭沈を持たぬ系統として表した。)」 .(八木沼,19 63). ジグモ科.

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