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いわゆる「ウィーナー・ヒンチンの公式」とパワースペクトルについて

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(1)

  MEMO :皿80F  SHONAN 【N億 暦1詈U 層 隅 OF  DxeENOT ρ oy     Vo1

26

 No

1

1992 い

わ ゆ

・ ヒ ン

式 」

ス ペ

杉   山

On

 

the

 

So

called “

Wiener

Khintchine

’s 

for

皿 ula ” and  

the

      

Power

 

Spectrum

Hiroshi

 

SuGIYAMA

  The

 expression

Wiener

Khintchine’

s formula

often  appears  in the literature of science  and  tech

nology

 

But

 the suitability  of the naming  is doubtful

  Here

 the related  treatises and  monographs  are

widely  surveyed  and  the 

following

 resuit  

is

 obtained

 

That

 is

 the content  of the

formula

”is

 dif

ferent

 according  to the authors  who  adopt  the name

 and  though  considerably  many  authors  use  this

term , a Iot of authors  do not  mention  such  expression  at all and  the name  has not  been established yeし

    Further the author  carefu 且

1y

 examines  the original  works  of 

both

 Wiener  and  

Khintchine

 and  out

lines

 the three  

fundamental

 concepts  appearing  in the “

formula

” together with  the relations  among

them

 

In

 Wiener

s the autocorrelation  function 

by

 time average  

fQr

 a 

definite

 

function

 

is

 

introduced

and  the power  spectrum  

is

 de五ned  as the inverse 

Fourier.

Stieltjes transform  of the autocorrelation

function

 

In

 the autho ゴ s opinion

 what  

Wiener

 

did

 was  nothing  

but

 the definition of the power  spect

rum  and  the 

physical

 meaning  of the power  spectrum  has not been made  clear  until  now

  While

in

 

Khintchine,

s the notions  of the autocorrelation  function 

by

 ensemble  average  and  the spectral  dis

tribution function for a stationary  stochastic  process  are  considered

  After

 all

 the author  comes  to the conclusion  that the expression

Wiener −Khintchine’

s 

formura

must  be 

fabricated

 by someone  by connecting  the convenient  parts of the works  of two  great math

ematicians

  Naturally

 the author  will not  support  this term

L

  ま え が き   1985 年 9 月に

金 沢かれ た電 子 情 報 通 信 学 会 情 報理論研 究会の席上

表題の 「ウィ

ー ・

ヒ ン チ ン の 公式」 が話題 と なっ た。 発 端は数 学 者 本田郁二氏 (慶大 理 工学 部 )が

周期的確 率過程に関する報 告のつ い でに 「ウ n

ー ・

ヒ ン チ ン の定 理とい う表 境が よ く出て く る が

その内 容が どう も は っ きり し ない 。 そこ で, こ こ に い らっ しゃ る佐 藤 洋 先 生 (電 気 通信大学 ) の書か れ た 情報 理論の教科書 を見た ら

自 己 相 関々

ス ベ ク トル の 関 係を表わすも の で あ る と明 記し て あっ た の で

そ ん な もの かな と思っ た」 とい う様 なこ と を話され  * 情 報工  教 授    平成

3

年 10 月 9 日受 付 た こ とであ る

 そ の報 告の後

2

・3

の 人か ら関 連 し た発 言があっ た が

その要旨 は

 「物理学 者 が 使っ て い るだ けで

数学の定理で は ない 」  「パ

ペ ク トル っ て定理 とい うの は当ら ない  「

つ の 関 数に 関 する話 し と定常確 率 過程の しが混 同さ れ てい て分 り難い」  「パ ワ

ス ペ ク トル なる もの も

体 何 な の か よ く分 ら ない」 とい うよ う なもの で あっ た 。 結 局

これは面 自い問 題で はある が長 くな りそ うなの で

何 時か 他の機 会にや りま しょ う とい う座長の集 約で終 り と な っ た

 ところ で

筆 者 以 前か ら

信 号の パ

トル に

(2)

湘 南工 科 大 学 紀要 第 26 巻 第 1 号 関心が あ り

その味 がよく分 ら ない の で何か 他の もの で 説 明がつ か ない もの か と考えてみた こ と がある。 当然 「ウ ィ

ー ・

ヒ ン チ ン の公 式」とい う名 称に も関 心があ っ たの で

こ の機 会に 少し文 献 を 調べ て み た。  以下で は

関 連 する ウ ィ

とヒ ン チ ン の仕事の 介と

自 己 相関々数

パ ワ

ス ペ ク トル

ス ペ ク ト ル 分 布 関 数の間の関 係 を概説を して

「ウ

ー・

ヒ ン チ ン の 公 式」 とは何かとい う問題に つい ての筆 者の意見を述 べ さ せ頂 く 話 しの性質上純 粋な研 究 論文 とい う わ け では ないが

関連分 野の研 究 者に参 考に なる所 も あろ う と思 う。

2

文 献 調 査 「ウィ

ー ・

ヒ ンチ ン の 公 式 」

 

まず 最初に

「ウ ィ

ー ・

ヒ ン チ ン の 公式」 (定理

関係と書いて ある もの も含 む ) とい う言 葉を 用い てい る 文 献を列 挙す る と

文 末に掲 げた [1ト [14]の よ う な も の がある。 こ の 中

1

ト [

8

】は年 代の 旧い所 を並べ た も ので あ り

[9]

【13亅は 日本 語の代 表的 と も 思 わ れ る もの である (選択はか な り恣 意 的であるこ とを 容赦して欲し い)。 各 文 献の 後の括弧 の中に書い たのは

その 中で用い て い る 「公 式」の 表 記法で る。  これ らの 中で

[4】と [6】 だ け は対 象が確 定 的な

つ の関数でる が

他はすべ て定 常 確 率過程 を対 象 として い る。  これらの文献を眺め て い て考え たの である が

厂ウィ

ー ・

ヒ ソ チ ン の公 式」 な る用 語を使い 出した 元祖 (?) は

Goldman [

1

] あた りで は ある まい か とい うこ とで あるっ  ま た

こ の よ うに多 くの 著 者が 「ウィ

ー。

ヒ ソ チ ン 公 式」 とい う言葉を使 っ てい る反 面

同 種の 内容を 扱っ た書 物で あっ て 「ウィ

ー ・

ヒ ソ チ ン」の名 前 す ら挙 げてい ない もの も数 多 く存在 する 〔[

10

23D

。  さ らに

上記の 文 献は いず れ も

工学 者 (乃 至 は 物 理 学 者 )の書い た もの で

数学書には 「ウ ィ

ー ・

ヒ ソ チ ン の 公式」 な る ものが 載っ て い る ものを 見付け るこ と は で き なか っ た

14

in commemoration

of the pioneering  work  of Wiener  and  

Khintchine”

とい う 断 り書を つ た 上 で

定常 過程 の場 合に つ い て

「Wiener

Khintchine  relation 」 とい う名 称を述べ てあ る。 もっ と も

序文に よれ ばこ の書 物は確 率過 程の理論 を各分野へ 応 用 し よう とす る読 者を 対象とし た教 科 書で ある か ら

必ず しも数 学書とい う わ け に はいかない 。   以上 よ り

「ウィ

ー・

ヒン チン の公式 」とい うの は 必ず し も市民権 を持 っ た 確立 した 用 語で は ない とい うこ とが分っ た。

3.

ウ ィ

と パワ

ス ペ ク トル  Nobert  Wiener 1894

1964は よく知ら れて い る よ う に, サ イバ ネテ ィ ッ ク ス の 提唱者で あり

多方面に わ た る天 才 的 学 者であっ たが

数学者として も超

流の仕 事 を残 し て い る。 その 中の

つ に

般 調 和 解 析とい うのが ある24)

2e) 。 そこで 彼は 初め て パ ワ

スベ ク ト ル (ウ ィ

は単に spectrum と呼んでい る)の定 義 を 与 えた の であ るが

その辺の ところ を筆 者の理解し得た 限 り で 述べ の よ うにな る

, ただし記 弓等は

部 変 更し た。

 

実数 軸

,一

。 。t。 。

上で定 義 さ れた複 素数 値をとる 可測 関 数

f

(t}が次の 2条 件を満してい ると 仮 定 する。

 

(i) すべ て の τ に対 して

つ ぎの極 隈が存 在する

      

訓 ン

・t+・・

f

・t・・’

 

(1) こ こ で

,一

は 共役 複 素 数を 示 すc こ の 極 限は τ の関 数で あるか ら p(τ)と か き

f

(t)の 自 己相関々 数 とい う。

 

(ii) q(τ)は

。 。τ〈。 。 で r の連 続 関 数とするQ こ の と ぎ

 

 

・・A・

SL

、 ・ω ’

r

・・

 

 

 

 

 

1

SIL

・・ (・) で定義され る関 数 σ(λ)(

。 。<i〈 QQ )を ∫(t)の パ ワ

ス ペ ク トル とい う。 こ こで

Li

m

と書い たのは平 均 自 乗 収 束 を 意 味す る。   自 己 相 関関 数とパ ワ

ス ペ ル の関 係は

       

・(・)一

e… 2・

d

・(・)

 

(・〉 と書けるか ら

これ か らス ペ ク トル る用語を使 うこ と の正 当性が分る。

 

現在では

関 係 (

3

)を 出 すには Bochner の定理 ([27】) に よっ て容 易で あるが

ウ ィ

の時代に は Bochne の定 理は広 く知られ てい な か っ た ので

苦 労し たの だ と 思わ れ る

  自己相 関関 数 が 連 続にな ら ない 例と し て

         

f

(t)

sin  

         

4

) とい う関 数が ある。 こ の 自 己 相 関 関 数は,

26

(3)

い わ ゆ る 「ウ a

ー ・

ヒ ンチ ン の 公 式」 とパ ワ

スペ ル にっ い て (杉 山 宏 )

 

 

 

 

 

 

 

 

il

… と な る か ら

(3)の よ うなス ペ ク ト表 現は で きない D  とこ ろで

以上は数学的 定義で あっ て

これだけで は パ

ク ト の の意 味 ら ない の で 例 を挙げる。

f

(t

Σ c

π

 e2πiat 6 とい う関 数を考え よ う。 項の 数は 高々 ロ∫算 個 とし

Cn は 複 素 数

2。 は相 異 なる実数 とする

また

取 り扱い 易い よ うに       Σ

ICnl

<QQ        

7

      n を 仮 定 する。 こ の ような関数は概周 期 関数の

部であ り 周 期 関数を含ん でい る。その 自己相 関 関 数を計 算 する と

        

〜ρ(τ)

Σ

ICn

 

12

 e2πt2nτ

    

(8) とな る か ら

         o(2

 Σコ

ICn

2

 

Q 〈A< oo    (9)       An ≧A とお くと

      

・(・)

S

e…i2・ d・(・)

 

(1・ と書くこ と が でぎて

σλが関数 

f

tの パ ワ

ス ペ ク ト ル になる こ と が分る。 σ(2)は A

A。 の ところで

Ic

12

だ けジ ャ ン プする階段 関 数であ り

そこに大きさ

ic

。「 2 の 線スペ ク トと解 釈 さ れ 直 観 と

致 す  ところ が

こ の よ うな 物 理 的 意味 づ け が対 応 すの は

  の よ う な特別な関 数の場 合だ け であっ て

その他

般の場 合に 明快 な 物 理 的 解 釈 がで きる か どうか 不 明で ある (少な く と も筆 者に は)

ま た

(6)の形の関 数は今 述べ た よ うに線スベ し か ない わけ だ が

,一

体 全 体 連 続ス ペ ク トル つ よ う な 関 数があ るの だ ろ うか とい う素 朴な疑 問 を呈する 人にっ たこ と も ある。 もっ と も

こ の 点に関し て は ウ ィ

自身が25 〕で 二 例 を あ ス ペ 1つ は絶 対 連 続

他は特 異スベ ク トル の存 在 を 明 らかに し てい るのであるが。   ウ ィ

は大 論 文25)の は じめ に

,Shuster

の ペ リt ド グラム とい う概念を取り上げて

それか らヒ ソ トを得 て パ ワ

ス ペ ト ル 考 え 出した と読め る よ う なこ と を 書い てい る。 ペ リ オ ド グラ ム とい うの は

関数 ∫(t)の有 界 区 間

T

T]にお け る 切 片の フ

リエ 変 換か ら

 

  

 

 

 

l

・脚 ・

t12

 

(… の ように定 義さ れ

る 量 で あるが

これの T→ QO の時の 極限 で もっ て パ ワ

スペ ク ト ル の定義と し よ うとい う試 み が ある (例 えば

Carson2B) )。 残 念な が らこ の極 限 は

存 在 い の 。 その ため に は,

 

  

 

aT…

si

. 、

1

ω趣 ・

tl2du

      (12) とお く と

自己相 関 関 数 ep(τ) が連 続で ある とい う条件 の 下で

       旦irn aT(λ)

σω         (13)       T

−.

co が σ(A)の すべ て の連 続 点で 成 立するこ とが証 明で きる。 した が っ て

式 (12)(累 積ペ リ オ ド グ ラム 〉の 極 限でも っ て パ ワ

ス ペ ク トル の 定義とする こ と もで きる。 し か しながら

これ らの 二 つ の定 義は数学的に全 く同 値であ るこ と は今述べ り で る し

ま たベ グラム (11) ない し (13)の理的 意 味 もそれ程 明ら かなわけで はないD   ところで

確 定 関数の場 合に 「ウ ィ

ー ・

ヒ ンチ ソ の公 式 」 とい われるもの は

式 (3) ま た は その変 形に他 な らない が

式 (

3

)はパ ワ

ス ペ ク トル の定 義式なの で あっ て敢て 「公 式 」 と呼ぶ ほ どの もの で は ない と思 うの である。

 

近 来

コ ン ビ

 

の驚 異 的発 達と数 値的に フ

リ エ 変 換を算 出 する能 率の良い プロ グラ ム の発見に よ っ て ベ リ オ ド グラ ム

11

) を 直 接 求め るのが 容 易 とな り, そ れを以てパ ワ

ス ベ ク トル と考 える場合 が多 くなっ た よ うで ある。 これに よっ て事態は多 少 変っ た よ うに も見え る

こ こ で 計算し た量は

T

→ 。。 極 限で はパ ワ

ス ベ き ます

保証 す の が 「ウ ィ

ー ・

ヒ ン チ ン の 公 式」なの です よ と考え る立 で

しか しな が ら

こ の よ うに考えた とこ ろ で

パ ワ

ス ベ ク ト ル の本 性が明ら か に な る わけで は ない。

4.

ヒ ンチン と弱 定 常 過 程の スペ ク ト

       

分 布 関

 ア レ クサ ン ドル

ヤ コ ヴレ ヴィ チ

ヒ ン チ ン (

1894−

1959)は ロ シ ア の数学者で あっ て

実 関 数 論

数 論

確 率 論等で

級の仕事をし てい る が

応 用に も関 心があ り 統 計 力 学

情報 理 論

ト ラ フ ク理論に お げ る業 績は

(4)

湘 南工科 大 学 紀 要 第 26 巻  第

1

有 名であ る。 彼の姓は ラ テ ン綴 り で は

Khinchin

 

Hin ・

in,

 

Chintschin,

 

Khintchine

と様々 に 書かれ る がすべ

て 同

人物であるQ  確 率 論に おい て

ヒ ン チ ンは重複 対数の法 則を確立 し たが有 名で ある が

本 稿に関 係 する (弱 ) 定 常確率 過 程 の 概 念を導入 しその ス ペ ク ト分 解え てい る29) 。  確率空 間 {

9 ,

f ,

P

}上の 複素数 値を とる 確 率過 程

X

(t

 w)が 次の条 件を み たす とする。         E 【

PX

(ちの

12

]<。。

, 一

。 。t。。

  (

14

) こ こ で E [ 】は数 学 的 期 待 値で り, (14)を み たす確 率 過 程は通 常 2次過程 と呼 ば れる

 さて

次の 二 つ の 件 を 2 次過程を ヒ ン チ ン は (弱 ) 定 常 過 程で ると定義し た。    

E

X

(t

ω)]= m (m は t に無関 係 な 定 数 )  〔

15

)    E[X(t十 T

 W Xt W=Rr)(τ のみの   定 常 過 程

X

(tlω)がさらに条 件          lim E

PX

t十hsω

− X

(tω

12

= O    (16)       h→o を み た す とする と

(15)の下の式 R (r(これ も 自己相関 関 数とい う) は τ の連 続 関 数 と なることが証 明 され る。

Bochner

の定理に よ り

  

   

 

R (・〉

2

.. e・… r

F

 

17

・ と な る ような有 界 単 調 増 加 関 数 F(R)が存 在 する こ と が いえ る。 こ の

F

(λ〉の こ と を 定 常 過 程 X(t

ω〉の ス ペ ク トル 分 布 関 数 と 呼び

式 (17) を ヒ ン チ ソ の 定 理 とい う

  式 (17)を前節の式 (3)と比較 する と, 両者は全 く同 じ 形 をし て い るが

そ れ ぞ れ の両辺に現 れ る量は異な る もの である。 すな わち

同じ自 己 相 関 関 数とい う名 前 を もっ て いる が

17

)の左 辺の

R

(τ)は (

15

)に見る ように 数学 的 期 待 値 (い わゆるア ン サ ン ブル平 均 )であ り

3

) の 左辺 の g(r)は 間軸上 の平均 値でる。 ま た

右辺 に現わ れ る量 も (

3

)の a(λ)はパ ワ

ス ペ ク トル と呼 ば れ, (17)の F (λ)はス ペ ク トル 分布 関数である

  前節に述べ た よ う

VC,

ス ペ ク トル い う量は筆 者に はなの か その意 味が よく分ら ない の であるが

定 常 過 程のス ペ ク トル数の方はわ りとは

き りし た 意味をもっ てい る。 すな わ ち

式 (17)は自己相関 関数 の ス ペ ク ト

確 率

X

t

ω もの も

  

   

 

・)

.. e… t ・2

 

(・8 とい う形に ス ペ 表 現 され る , これ もロ シ ア 人の コ ル モ ゴP フ に よっ て示 されて い る。 こ こ で

Y(A, ωは直交増分 を もつ ス ペ ク トル 測 度である。   y (dλω確 率パ ラ メ タ

ω を含ん で い る か らラ ン ダム な測 度で

スペ ク ト ル表 現 18味 する と こ ろは

定常過 程 X (t

ω)は 周波数 λ におい て ラソ ダム な振幅と位 相 を もつ 正弦 振 動

y

d

λ

ω)e2=int 合 成 て得 られるとい うことである。 これ とスペ ク トル 分 布関 数との関 係は

       E

1Y

d

λ

ω)

12

F(

d

λ}

       

(19) であっ て

周 波 数 λ を もつ ラ ン ダム正弦波の平 均の強 さ を表わ して い るのがス ペ ク トル分 布 関 数である とい う こ とに な る

こ の よ うに し て

ス ペ ク トル 分 布 関 数の方 に は

応の物理的 意 味 がつ くの である。

5.

エ ル ゴ

ド理 論  スペ ト ル 分 布 関 数は, 確 率 過 程 とい う関 数の 集ま り (つ ま り

見 本 過程 の全体 )に対し て定義された量であ り

ウ ィ

般 調 和 解 析ec現 れるパ ワ

ス ペ ク トルは

単 独の時 間 関 数に対し て与え ら れ る 量であっ た。 本 節で は両 者の関係に つ い て考える。

 

定 常 過 程

X

(t

ω)に おい て確 率パ ラメ タ

ω 固 定 してえる と

t の 関 数

す な わ ち見 本 過 程が得ら れ る わ けだ が

こ の 関 数に ウ ィ

の理論を適用 する こ と ができるQ 時 間 平 均に よ る自 己 相 関関数を作ると

  

(t・… )x… )・t

ψ・

ω・

                                      (20) で あるが, これは

ω 関 数 。 パ ワ

ス ペ ク トル は,

   

   

ψ〔r

・)

r

趣 (・… )

 

(21) で定 義さ れる量 Sλ

ω)で あ るか ら

これ も

般に は ω の関 数に なる。 つ ま り

どの見本 をと る か に よっ て パ

ス ペ ク トル は変 化 する の で ある。   式 (

20

21

)の両 辺の数 学 的 期 待 値 を とる と,

        

E [ψ(τ

ω

=R

(τ

       

(22)              

E

[sλ

ω}]

F

(λ)           (

23

) である か ら

個々の見本過 程のパ ワ

スペ ク トル を 確 率 過 程全体に わ た っ て平 均し たものがス ペ ク トル 分布関数 で る とい こ とに なる

 本 節の 表 題}こ掲 げたエ ル ゴ

ド理 論は

確 率過程の よ うに , 時 間 と確 率の両 方に関 係 する量の時 間 的お よび確

28

(5)

い わゆる 「ウ ィ

ー ・

ヒ ンチ ン の 公 式」と パ ワ

ス ペ ク トル につ い て (杉山

 

宏 ) 率 的 (ア ン サ ン ブル ) 平 均 関 係を 扱 う もの で あっ て

これ を わ れ わ れ の 対 象と して い る弱 定 常 過 程の場 合 に適 用 すると以

ドの よ うで ある3°)。  弱 定常過程

X

{t

ω) がつ 条 件満 すと す

 

B

(τ)    ≡ E

x

t+h+τ

ω)x(t+τ

ω)x (t+h

 tU)x(ちω)」       (24) は t に 無 関 係で あ り

さ ら に

 

 

 

 

 

l

。瓦 ω ・・

1

… )

1

・ ・25・ が成 立 する とするa こ の条 件の下で は

時間 平 均に よ る 自己相 関 関 数 ψ(τ

ω}((21)式 )は確率 1で ω に 無 関 係 と な るt

す な わ ち

これ と (22) を あ わせ る と

 

 

 

 

1

TX ・ ’

・t           = 」

E

X

(t十τ

ω)

X

(t

ω)

1

        (26)  条 件 (24)

(25)が満 さ れるよ う な 弱 定 常 過 程 (仮 りに 2次 エ ル ゴ

る と呼ぶ こ とに しよ う)X(ちω) に対 して は

どの 見 本をとっ て来て も, その 時間 ’

F

よ る 自己相 関 関 数は い つ ア ン サ ン 平 均に よ る自己 相 関 関 数に等 し い こ とに な る

これ よ り

本 来は見本 に 依存する筈の パ

ス ペ も見 本無 関 係 の と な り

結 局はス ペ ク トル 分 布 関 数に等 しい とい うこ とに なる。   こ れだけの 仮 定をおい た上 で成 立 する

  

 

E

・・(・+… )・・・… ユ

r

.。 e・

・・r ・(・) (27・ とい 式 (右の σ(λ)が見本に よらない 同

の パ ワ

ス ペ ク トル で ある)が

2節で紹 介し た文 献の多 くでい う 「ウ イ ナ

ー ・

ヒ ン チ ン の 公式」である。  中に は さらに限 定 し て

パ ワ

ス ペ ク トル σ(λ〉 が 絶 対連続で あっ て密度 ♂(2)を持つ 場 合に成立する

  

    

 

a・ (2)一

・)e

… コ

 

Cl

 

28

・ を 「ウィ

ー・

ヒ ン チ ン の 公 式」 と称えて い る文 献 も ・多い 。

6.

む   す  び

 

以 上の 説 明か ら明 らか に な っ たこ と は

「ウ ィ

ー ・

ヒ ン チ ン 名 称は 人に よ っ て 内容が ち が うこ と

ま た

多くの文 献で は ウィ

の定 義とヒ ンチ ン の理 論 をつ なぎ 合わせ

2次J

ル ゴ

ド的な弱 定 常過 程 に 対し て成 立 するとこ ろの

ア ン サ ン ブル 平 均に よ る 己相 関 関 数と

見 本に よ ら ない パ ワ

ス ペ ク トル の間の 関 係 を 指してい るこ と が分っ た。  これで, 世に い う 「ウィ

ー ・

ヒ ン チ ンの 公 式 」の 正 体 (?) は 大 体 明 らか に な っ た と思 う。 つ ぎは

その用 語の正当 性とい うこ とに なる が

通 常の 公式 と は

寸 性 格が異な るの で

各人の 好み に まか せ る の がまあ 妥 当 な ところ で は ないか と思 う。 ちなみ に

筆 者 自身はこ の名 称を用い る気に はな れ ない 。 ま た

2 節で述べ たよ うに こ の名称は か な り広 く使われて は い る が

使わ ない 著 者 も 多 く

完 全に市 民 権 を得てい る と は言い難い のが現 状 であろ う。

 

実用 的 な 見 地か らは, 限 定 し た 場 合 に 成 立 す る公式 (27) また は (28)が広 く使われ てい るの で

これに 対 し て ウィ

と ヒ ン チ ン の 貢献 を 記 念 し て 「ウ ィ

ー ・

ヒ ン チ ン の 公式 」と呼び度い とい うの で あれば

そ れで宜 しい では ない か とも 思 うの で あ るが

彼 等の 偉 業 はその よ うな ゴマ ス リ (?)を越えて永 遠に輝 き続け るで あろ う か ら無 駄な事だと も思え る のである

) 1 ) 2 )

3

4

5

) 6 ) 7 ) 8 ) ) Q

0

  1 11)

12

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参照

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