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座長 岡本 亘平(秩 市立病院) 5.高齢レシピエントに対する腎移植の経験 野村 昌 ,大山 裕亮,新田 貴士 古谷 洋介,森川 泰如,関根 芳岳 井 博,柴田 康博,羽鳥 基明 伊藤 一人,鈴木 和浩 (群馬大院・医・泌尿器科学) 町田 昌巳 ( 立富岡 合病院) 林 雅道 (古作クリニック東 院) 猿木 和久 (さるきクリニック) 生体腎移植は, 免疫抑制剤の進歩に伴い, その適応が 拡大傾向にある. 今回我々は高齢レシピエント (70歳) に対する生体腎 移植を経験したので報告する. 症例は 70歳女性. 約 20年前にネフローゼと診断, 腎 機能低下のため, H19 年 3月に血液透析導入. H20年 6 月に 74歳の夫をドナーとした生体腎移植を施行. 当院 における, これまでのレシピエント最高齢は 61歳 で あった.血液型は両者 O型 (+),HLA : 5ミスマッチ,リ ンパ球クロスマッチテストではいずれも陰性. 免疫抑制 剤はバシリキシマブ, タクロリムス, メチルプレドニゾ ロン, プレドニンを 用. 術後経過は比較的良好, 血清クレアチニンは 1.4前後 で安定し, 術後 29 日で退院. 現在外来経過観察中である. 6.腎摘を必要とした出血性感染性囊胞腎の一例 森田 崇弘,岡村 桂吾,真下 透 上原 尚夫,篠崎 忠利 (善衆会病院 泌尿器科) 林 潤一 (同 内科) 福島 晴夫 (同 外科) 57歳, 男性. 30歳で囊胞腎を指摘された. 徐々に腎機 能悪化し, 6年前から血液透析開始. 以前から時々, 腎囊 胞内出血や感染を繰り返していた. 平成 20年 8月 19 日, 38℃台の発熱, 肉眼的血尿にて受診. 採血にて Hb6.9mg/ dlと 血も認められたため, 同日, 入院となった. 抗生剤 にて解熱したが, 血は血尿, 腎囊胞内出血のため輸血 するも改善しなかった.このため,8月 27日,左腎血管造 影, 及びエタノールによる塞栓術施行した. しかし, その 後も止血コントロールできないため, 9 月 19 日, 左腎摘 除術施行した. 囊胞腎は大きく, また腸管膜と癒着し, 手 術は難渋した. 摘出腎は 4000g. 割面は大小多数の囊胞が 認められ, 膿瘍と出血を伴い, 腎盂内にも出血を認めた. 7.根治しえた黄色肉芽腫性腎盂腎炎の一例 杉山 ,板橋 淑裕,新津 靖雄 ( 合太田病院泌尿器科) 相川 厚(東邦大学医学部付属大森病院 腎臓学教室) 57歳女性, 平成 13年 5月サンゴ状結石を伴う右黄色 肉芽腫性腎盂腎炎の診断で紹介された. アイソトープ検 査で患側はほぼ無機能腎であるものの, 持続的に膿尿が 認められていたことよりダブル Jカテーテルを定期的に 換したが, 当初より癒着のため摘出困難と予想されて いた. また, 腎周囲に感染が波及し発熱をしたことを契 機に感染巣に対して経皮的ドレナージを行い対処してい た. 以降は発熱及び血液学的な炎症所見はなく経過して いたものの定期的なドレナージ 換や, 感染と共存する ことに対する嫌悪感が強く, 本人の強い希望により本年 5月 28日に右腎摘出術を施行した. 手術時間約 6時間, 出血約 5000ml. 術後 部感染により 再縫合を行ったも のの, 術後 80日目に退院した. 8.ゾレドロン酸投与中に顎骨壊死を起こした一例 森川 泰如,新井 誠二,野村 昌 西井 昌弘,曲 友弘,小池 秀和 井 博,山本 巧,柴田 康博 羽鳥 基明,伊藤 一人,鈴木 和浩 (群馬大院・医・泌尿器科学) 宮久保満之,根岸 明秀,横尾 (群馬大院・医・歯科口腔外科 顎口腔科学) 症例 80歳男性 06年 7月右臀部痛にて近医整形外科 受診. レントゲン撮影にて坐骨の異常陰影認めたため当 院整形外科紹介. 06年 8月 31日 CT ガイド下右坐骨生 検施行. 病理診断は腺癌で, PSA 染色陽性であったため に, 同 9 月 12日当科紹介初診. 以後ホルモン療法試行し ていた. 07年 9 月 20日 右臀部痛の悪化 骨シンチの 集積悪化にてゾレドロン酸 4mg/3週開始. 開始前に当院歯科口腔外科紹介. 義歯で両下顎犬歯 根のみ残存だが特に歯科的処置は必要としない. 以後ゾレドロン酸投与続けていたが 08年 7月 22日定 期骨シンチにて左下顎骨に集積あり, 歯科口腔外科再診, 左上顎小臼歯部, 左下顎智歯部に骨露出を認めた BP系 薬剤関連顎骨壊死として保存的に治療し現在改善傾向で ある 9.左精巣外傷の一例 大木 一成,鈴木 光一,久保田 裕 尾 康滋 (前橋赤十字病院 泌尿器科) 37歳男性.勤務中 1.5mの高さから落下し受傷した.救 急車にて当院救急外来を受診した. 外来時, 意識清明で 第 50回日本泌尿器科学会群馬地方会演題抄録 88バイタルは安定していたが, 左陰囊に裂 があり左精巣 が脱出していた. CT では精策周囲に皮下気腫を認めた が, 精策, 精巣には損傷は認められなかった. そのため, 左精巣を陰囊内に整復した後, 縫合した.
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座長 野村 昌 (群馬大学) 10.診断に難渋した膀胱出血の1例 牧野 武朗,黒川 平 (国立病院機構高崎病院 泌尿器科) 小川 晃 (同 研究検査科) 東 洋臣 (本島 合病院) 症例は 85歳, 女性. 血尿, 膀胱タンポナーデを主訴に 当科初診. 腹部エコーにて膀胱タンポナーデを確認. 血 腫除去後の膀胱鏡にて後三角部粘膜より拍動性の出血を 認め, TUEC 施行した.術中所見は以下であった.内視鏡 上, 後三角部粘膜に動脈性の出血点を認めたが, それ以 外粘膜は概ね正常であった. 出血部粘膜生検を施行後に 凝固止血し手術終了した. 病理結果は強い炎症所見を伴 う潰瘍であり, 潰瘍底には好中球, リンパ球, 形質細胞の 浸潤が強く, リンパ濾胞も形成されていた. 本症例は, 炎 症による潰瘍形成が細動脈破綻を来したための膀胱タン ポナーデであるが, 原因となる強い炎症性疾患を同定で きなかった. 本症例の術中ビデオ所見を含め報告する.臨床的研究
11.Japanese Prospective Cohort Study of Screening for Prostate Cancer (JPSPC): 研究のコンセプトと 群馬セクションにおける検診受診のコンプライアンス とコンタミネーションに関する検討 宮久保真意,伊藤 一人,山本 巧 武智 浩之,鈴木 和浩 (群馬大院・医・泌尿器科学) 小林 幹男,竹澤 豊 (伊勢崎市民病院 泌尿器科) 古作 望, 本 和久(古作クリニック) 登丸 行雄(桐生厚生 合病院 泌尿器科) 前立腺癌検診の有効性についての前向き研究が進む欧 米では, PSA スクリーニングが一般に普及しているた め, 対照群でのコンタミネーションが問題となっている. 一方, 検診曝露率の低い日本では, コンタミネーション を避け精度の高い検証ができると え, 2002年より Japanese Prospective Cohort Study of Screening for Prostate Cancer (JPSPC) が開始された. 対象は北海道, 群馬, 広島, 長崎に在住の 50-79 歳男性で, 前立腺癌検診 を推進するモデル地区と介入を行わない対照地区を設定 し,モデル地区では年齢別階層別 PSA 基準値 (50-64歳 : 3.0ng/ml,65-69 歳 : 3.5ng/ml,70-79 歳 : 4.0ng/ml)によ り 1次検診を実施した. モデル地区では検診データを収 集・ 析し, 両地区において癌登録とその後の追跡調査 を行う. 今回, モデル地区 (群馬県伊勢崎市) と対照地区 (群馬県桐生市) での検診暴露率と発見癌症例の推移を 調査した. 検診曝露率は, 2002年から 2007年の伊勢崎市 では 85.5%と高く, 6年間での検診受診者に対するがん 発見率は平 で 0.83%であった. 一方桐生市の検診暴露 率は 1992年から 2007年の 16年間でも 12.2%と極めて 低くなった. 対照地区でのコンタミネーションは低く, モデル地区でのコンプライアンスは良好で, 研究開始後 前立腺がん発見数が大幅に増えていることから, 本研究 の初期段階での目的を達成している. 今後はまずモデル 地区での転移癌症例数の減少が予測され, さらに 2012 年前後に前立腺癌死亡率の変化を前向きに比較検討する ことが可能となる.