Title
The Effects of Supplementing Sulfur Amino Acids to a Low-
Protein Diet on Growth Performance and Fat Accumulation of
Broiler Chicks( 内容の要旨 )
Author(s)
Chaiyapoom, Bunchasak
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(農学) 甲第107号
Issue Date
1998-03-13
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/2448
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。氏 名(国籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学 位授与 年 月 日 学 位授与 の 要件 研究科及 び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 旦 Chaiyapoom Buncha亭ak (タイ王国) 博士(農学) 農博甲第107号 平成10年3月13日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物生産科学専攻 岐阜大学
The Effects of Supple皿enting Sulfur Anino Icids to a LoY-Protein Diet on GroYth
Performance and Fatlccunulation of Broiler Chicks 主査 岐 阜 大 学 教 授 副査 岐 阜 大 学 助教授 副査 信 州 大 学 教 授 副査 静 岡 大 学 教 授 副査 北 海 道 大 学 教 授 治 滋 ▲豆 雄一 道 公 桂 吉 谷 津∴場 中 上 大 唐 番 田 論 文 の 内 容 の 要 旨 ブロイラー等に与える飼料中栄養素のうち、もっとも価格が高いタンパク質の含量を下 げることにより飼料費を低廉化することが可能であるが、それにより成長が阻害されると ともに、相対的に炭水化物含量が増加することによって脂肪蓄積が増大するおそれがある。 一方、メチオニンは雛における第1制限アミノ酸であり、成長と飼料効率を改善し、体脂 肪含量を低減すると報告され、また、シスチンはメチオニン代謝に関連して作用するアミ ノ酸である。これらの点に着目し、メチオニンおよぴシスチンを低タンパク質飼料に添加 してブロイラー雛に給与することにより、実用上問題のない程度の成長を維持しながら、 飼料費の低廉化と脂肪蓄積の低減化が可能であるかどうかを明らかにするとともに、メチ オニンとシスチンのブロイラーにおける脂質代謝に及ぼす影響についても明らかにしよう とした。 まず、栄養素の欠乏に対する応答は日齢により異なると考えられることから、低タンパ ク質飼料にメチオニンおよびシスチンを添加した飼料を肥育前期(0-3適齢)あるいは肥育後 期(3-6週齢)にブロイラーに給与して成長および脂肪蓄積に及ぼす影響について検討した。 その結果、肥育前期においては低タンパク質飼料でも適切な量のメチオニンおよびシスチ ンを添加すればブロイラーの増体成績を改善できるが、脂肪蓄積は減少させることはでき
-20-ないこと、肥育後期でもメチオニンおよぴシスチンの添加により増体は改善されるが、添 加量の増大に伴い脂肪蓄積は増大することが明らかになった。 次に、ブロイラーにおける脂肪蓄積に及ぼすメチオニンとシスチンの影響を明らかにし ようとして、通常飼料にメチオニンとシスチンを浪合添加あるいはそれぞれを単独添加し て給与し脂質代謝について検討した。メチオニン単独およびメチオニンとシスチンの混合 添加により増体量、飼料効率および蛋白質効率は改善され、胸肉中のトリグリセリド含量 も低下した。また、肝臓中の遊離コレステロールとリン脂質含量は低下した。増体成競お よび脂肪蓄積に対するシスチン単独添加の影響は認められなかった。メチオニンとシスチ ン混合添加はメチオニン単独添加に比べ肝臓中コレステロールおよぴリン脂質の低下によ り大きく影響した。また、メチオニンとシスチンの浪合添加によりメチオニン単独添加よ りも胸肉中の遊離コレステロールおよぴリン脂質含量が有意に低減することも認められた。 更に、育成初期(0-3適齢)に低タンパク質飼料に種々の含量でメチオニンとシスチンを混 合添加した飼料を与え、その後出荷時(6適齢)まで通常用いられる飼料を給与して、出荷時 体重を高く、脂肪蓄積を低く抑えることが可能かどうかについて検討した。腹腔内脂肪率、 屠体成分および脂質画分合主にはメチオニンおよびシスチン添加の影響は認められなかっ たが、低タンパク質飼料(17%CP)に0.54%のメチオニンとシスチンを混合添加した飼料を給 与した雛の出荷時体重は通常飼料を給与した雛よりも大きかった。胸肉のトリグリセリド 含量は低タンパク質飼料にメチオニンとシスチンをを0.54%添加した雛で低い値を示した。 これらのことからメチオニンとシスチンを混合添加した低タンパク質飼料を成長初期に給 与することにより、より品質の優れた肉を生産できることが示唆された。 以上の結果から、肥育前期に低タンパク質飼料にメチオニンとシスチンを浪合添加した 飼料を給与し、肥育後期にアミノ酸要求率を満たした通常の飼料を与えることで、現在一 般に用いられている飼料と同等程度の育成成嫌が得られ、また、出荷時における脂肪蓄積 を過剰にならない程度に低減できることが明らかになった。 審 査 結 果 の 要 旨 タンパク千は飼料中の栄暮兼のうち、tも価格が芯いので、低タンパク文飼料の利用が可能な らば、飼料tを低■化することが出来る。しかし、低タンパク文飼料は、成長を抑制し、また炭水 化物含tの占める割合が大きくなることにより脂肪暮積が増大する可能性が考えられる。メチオニ ンは、糠における第一制限アミノ酸であり、成長と飼料効率を改暮すると共に、体脂肪葦積を低賞 することが知られ、また、システンはメチオニンからシステンへの代謝を抑制することによリメチ オニンの利用効率をホめることが報告されている。 かかる背景を基に、本研究では、メチオニンとシステンを添加した低タンパク賞飼料をブロイ ラーに給与することにより、成長を抑制することなく、脂肪讐積の低減化が可能であるかどうかを 嶋村すると共に、メチオニンとシスチンのブロイラーにおける鯨文代謝に及ぼす影響を明らかにす
-21-ることを目的として、■文では6櫨類の実験が行われているが、内容は3つに大別出来る。 先ず、朱鷺棄の欠乏に対する応答は日♯により異なると考えられることから、メチ オニンとシステンを添加した低タンパク千飼料が成長と脂肪薔積に及ぼす影響を肥育前 期(0-3遇♯)と紀爾後期(3-6遇♯)において檎対している。その括果、肥育前期にお いては、低タンパク千銅料にメチオニンとシステンを添加することにより,体重増加は改 暮される肌低タンパク井銅軌こよる鵬肪讐糠の増加は減少させることは出来ないこと、 および肥育後期においては、添加により、体重媚加はさらに改毒されるが、添加土の増加 に伴い鵬肪嘗積が増大することを明らかにしている。これらの鈷果は、・・Eff∝いゴM成 +Cyssupplすnentatimtoal伽卜PrdeindetqndlegW仇pqfqm卸Ce卸dfat accumuJationofbroiJerchicksatstarterperiod.,として、Anim・Sci・TechnoJ(Jpn) 67;956-966・1996に、また一一TTleeffbctofsuppIementingmethioninep.uscystine toal伽一Pr虞dndetmthesrα血pqfqmance計dfatmmu.a血dsr洲ng broiJerchicks''として、A仏SlO;185-191,1997にそれぞれ掲載されている. 次に、ブロイラーにおいて、メチオニンとシステンの鵬肪讐積lこ及ばす影響を明ら かにするためにt通棚料にメチオニンとシステンの渡合添加あるいはそれぞれ単独添加 が臆肪代撫に与える影書を嶋村している。その絵tとして、シスチン単独添加では増体効 果と鵬肪暮積への影事は霞められないが、メチオニン■独およぴメチオニンとシステンの 渡合添加により増体1、飼料効事および壬自千効率は改暮され、筋肉中のトリグリセリド 含tと肝■におけるコレステロールおよぴリン鵬tがせ下すること、さらに肝▲における コレステロールおよぴリン桝のせ下に対する効果と筋肉中の遭■コレステロールとリ ン騰千含t低下に対する効果はメチオニン+独添加に比べてメチオニンとシステン混合 液加の方がより効果的であることを明らかにしている。これらの結果の一部は、・`¶e effcctdsuppIqTldngqstinecrlthegrw鵬pqfqmal∝31dIivqlipid訂Id Phospho持pidcmtentsdbroilerchjcks"として、Jpn・Pou,t・Sci・35;60-66,1998 に縄♯されている。 さらに、ブロイラーのた青朋期(0-3遇●)には低タンパクー飼料(17%岨タンパ ク井含t)に色々な含tでメチオニンとシステンの渡合鋼料を与え、その後出荷時(6週 廿)までは遺書用いられる銅料を給与することにより、良好な書成成績と脂肪薔積を押さ えることが出来るかを機材している。その鈷よにおいて、低タンパク千に0.54%の割合 でメチオニンとシステンを添加することにより、鷺青前期と棚において通常の鯛料を給 与した場合に比べて、出荷時における体暮は多く、しかも筋肉中のトリグリセリド含tは 低下することを明らかにしている。 以上の結果から、肥育働期に低タンパク文飼料にメチオニンとシステンを混合黍加 した銅料を給与し、肥育後肌こアミノ酸事求暮を満たした通常の鯛料を与えることにより、 現在一般に用いられている銅料と同程度の書成効果が得られ、しかも脂肪事積が週凱こな らない理財こ低減することが出来ることを明らかにし、象暮柴暮学に寄与することが大で