108 (38) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位投与の要件学位論文題目
論文審査委員
オカ ダ ユウ コ岡田祐子(昭和
博士(医学) 二二1384号平成5年7月16日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
面諭細胞癌における生検診断の有用性と限界に関する研究 (主査)教授 林 直諒 (副査)教授 笠島 武,羽生富士夫論 文 内 容 の 要 旨
目的 画像診断法は小耳細胞癌の発見に有用であるが,再 生結節や境界病変など質的診断の困難な小結節が描出 されることも少なくない.特に2cm以下の小腫瘍に関 する腫瘍生検の有用性についての報告はみられない. そこでこれらに対する超音波ガイド下腫瘍生検の診断 的意義を明らかにする目的で検討を行った. 方法 対象は各種画像診断法で肝細胞癌の確診が得られず 超音波ガイド下腫瘍生検が施行された2cm以下の69 例72結節である. 対象例につき腫瘍生検に至るまでの各画像診断法に よる描出状況,生検組織所見による診断確定率および false negative(偽陰性)とfalse positive(偽陽性) の検討を行った. 成績および結果 1.生検施行までの経緯をみると,超音波検査のみで 描出され,CT,血管造影ではともに検出されなかった 結節がもっとも多く,50結節て69.4%)を占めた.‘ 2.生検組織所見により肝細胞癌と診断された31結 節のうち27結節が切除肝組織所見などから最終的に肝 細胞癌と二二された.非肝細胞癌と診断された36結節 のうち,2年以上経過観察し得た20結節はいずれも肝 細胞癌でないことが確認された. 3.腫瘍生検による肝細胞癌診断率はsensitivity 65.9%, specificity 95.2%, overall accuracy 75.8% であった.false negativeは結節が小さく肝の辺縁部 に存在するものにみられる傾向があった. 考察2cm以下の小腫瘍に対するCTや血管造影の検出
能は低く,超音波検査はこれらの拾い上げに最も有力 な検査法であった.しかしこの罪な小結節は質的診断 が困難なことが多く,確定診断のためには腫瘍生検が 必要である.Sensitivityが65.9%とやや低いのは径2 cm以下で画像のみでは確定診断ができなかった小結 節を対象としたためであり,生検困難な部位に存在す る場合の手技的な問題があることと,小肝癌には高分 化型が存在し病理組織学的に確診困難な場合があるこ とがその原因と考えられた. 結論 超音波ガイド下腫瘍生検は細小肝癌の診断および病 態把握に欠くことのできない検査法であるが,現状で はその有用性と限界とを理解した上で活用すべきもの と考える. 一714一109