158 (66) 氏名(生年月日)
本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
カズ マ マサ コ子(昭和3
博士(医学) 乙第1230号平成4年1月17日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
幼児期の肥満に関する研究第1編:肥満判定基準の検討 特に肥満度の利用について
第II編:幼児期の体格 ことに肥満の推移について (主査)教授 福山 幸夫 (副査)教授 門間 和夫,澤口 彰子論 文 内 容 の 要 旨
目的 幼児期の肥満について,肥満度〔(現在体重一標準体 重)/標準体重×100〕%を用いた肥満判定基準の妥当 性,および肥満のその後の推移について検討した. 対象および方法 1.1歳6ヵ月,3歳,5歳時の全ての身長体重の資 料の揃っている,男子377名,女子352名を対象に,1歳6ヵ月,3歳,5歳の各年齢時の肥満度とKaup指
数の相関関係を性別,年齢別に求めた. 2.8歳または9歳児男子158名,女子145名を対象に して,3歳時の肥満度の分布別に8歳,9歳時の肥満 の出現率を調べた. 3.15~16歳の男児196名,女子261名を対象にして, 3歳,6歳,9歳,15~16歳の各年齢毎に,肥満度を 用い,やせ傾向群,普通群,肥満群に分類し,各年齢 問の体格の変動を検討した. 結果1.肥満群とKaup指数は,1歳6ヵ月,3歳,5歳
のいずれの年齢においても,男女ともにきわめて高い 相関(r=0.99)を示した. 2.3歳時の肥満度が15%以上にな:ると,急激に学童 期の肥満の出現率が増加した. 3.肥満度を用いた3歳時の肥満判定基準は,予防と スクリーニングの意味を含めて,肥満度15%以上とす るのが適当である. 4.3歳から15~16歳の間,各個人の体格には極端に 大きな変動はみられなかった. 5.3歳時に肥満であったものは,普通児に比べ,男 子で約4倍,女子で約7倍の高率で,15~16歳時に肥 満であった.3歳時の肥満は15~16歳時の肥満に結び つく率が高い. 6.6歳時に肥満であったものは,普通児に比べ,男 子で約9倍,女子で約7倍の高率で,15~16歳時に肥 満であった. 2.3歳時,6歳時にやぜであったものから15~16歳 時に肥満になったものは,男女とも1名もいなかった. 考察 小児の体格の判定法として,肥満度は,幼児期にお いてはKaup指数ときわめて高い相関を示し,幼児期 から学童期以降まで普遍的に用いることのできる簡便 な判定法といえる. 今回の検討で3歳時に肥満度15%以上を示すもの は,学童期の肥満に結びつく確率が高かった.このこ とより,肥満の予防とスクリーニングの意味をこめて, 幼児期(3歳)の肥満判定基準を,肥満度15%以上と した.さらに,3歳から15~16歳の間,各個人の体格 に大きな変動はみられず,3歳時の肥満は,15~16歳 時においても肥満に結びつく確率が高かった. 結果 幼児期の肥満は,将来の肥満の予防とスクリーニン グの意味をこめて,肥満度15%以上を判定基準とし, 肥満度の推移を見守る必要性がある. 一762一159