理論的研究
著者
星野 靖雄
著者別名
Hoshino Yasuo
雑誌名
経営論集
巻
2
ページ
77-106
発行年
1975-09-30
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00005918/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja企 業 モ デ ル の 研 究A 自動車会社の実証的・理論的研究 星 野 靖 雄 まえが き 第1 章 企業 モデル 第2 章 人 間行動のモデル 第3 章 A 自動 車企業 モデル 第1 節 モデ ルの計 画段階 第2 節 モデルの実施段階 お わりに 77 ま え が き 企業シ ス テ ムを 研 究対象 と し, これ より操 作 可 能な 計量 的 な企 業 モデルを 構築す ること が こ の論 文 の目的 であ る。 もちろ ん, 企業 シ ステ ムを 研究 する ために は必 ず し も計量的 な企業 モデル を 作らなけ れ ば な らない ことは ない。 むしろ , 計量 化で き ない 部 分 の方 が, 企 業シ ステ ムの 行動に は, 現実に圧 倒的 な 役割を しめ し てい ると考 え られ る。 しかしな が ら, 企業 シス テ ムの明確な記 述 ・説 明 ・予測 を す るに は,で き るか ぎり,計 量的 な企業 モデ ルを 作 らなけ れば な らない といえ る。 一般に 科 学 は,定性的 な取 り扱 い と定 量的 な アプpt ーチ の両 方を 備 え ては じめ て必 要 十 分な研究が 可 能 であ る と考え られるか らで あ る。 従来, 社会 科 学で は,実 施上 困難 な条 件が多 か っ たた め, 定 量的 な アプl==・ −チが十 分 と はい えな かっ たが,近 年 ,大容 量:で 高遠 のデ ィジタ ル・ コンピ ュータ ーが, ソフ ト ウェ アの充 実 とと もに 発 達 し, 統計学 や 数 学 とも結びつ い て,社会 科学 で も, 自然 科学 の現場実 験 ・実 験室 実 験に対 し て,計 量的 な モデルを 作 る こ とに より模擬 実験 =シ ミ ュレ ーシ ョンが 可 能 とな った のであ る。 第1 章 では , 企業 モ デルのそ の作成 目的に よる分 類を 上げ た。 そ して,“(1)の特 定 の実在 する企業 につ い ての記 述的 な モデルを 作る。”とい
う分類に属することを示した。 第2 章では,企業モデルの構成にあブこっての基 礎理論を何に求めるかを問 題にし,い くつかの人間行動につい てのモデルの中で,企業行動科学での人 間 行動 のモデルである管理人(経営人)モデルを もとに して,企 業 行 動モデ ルを作成することを示した。 第3 章で,具体的な自動車企業 モデルを,A 自動車株式会社 の7 年分の有 価証券報告書を基礎として,他に,2, 3の統計とともに企業 モデルを ,プ ログラ ムの型に直ちに変換できる ように作成した。 モデルは計画段階と実施段階の2 つに分け,計画段階につい てのみ, フロ ーチ ャートを示した。 計画モデルは,データの都合上 ,車種を乗用車と貨物車に分け て予測値を 求める。予測値は,人 口と国民総生産を 独立変数として求める場合と,実 績 値のみか ら求める場合とを ,両者の標準誤差で比較し,値の小さい方の予測 値を採用してい る。 モデルの中には,操作可能な概念として,実現度,実現度限界,欲求値, 感受圧力指数(Bonini,モデル)が入っ てい る。(2 ) 前2 者は過去の実績値 と予測値とが,正規分布にほぼ近似す るである うと いう 仮定のもとに,実績値 より予測値,標準誤差を求め,トップ・マネジメ ッ トか ら与え られる欲求値 と予測値の差を標準誤差より規準型に直 し実現度 を求める。この実現度を与え られる実現度限界と比較し,以下であ るな らば, 欲求値をi %減ずると同時にその回数を カウントし,修正した欲求値で同様 のことを通過するまで行な う。通過した場合はこの欲求値を計画値とする。 純利益を求めるため,材料費,労務費,経費を重回帰分析で求める。労務 費だけについ ては,事務技術員数,現業員数やそれ らの給与平均額よりも労 務費を算出し,大きい方の値を最終的 な予測値としておく。物品税・販売手 数料は売上高の11. 58χ とし,販売費・一般管理費につい ては,売上高と過 去の実績値を単回帰分析して,予測値を 求める。営業外収益,費用も自己重 回帰分析で算出する。以上 より純利益 の予測値を出し, トップ・マネジy ソ トの欲求値,実現度限界より,前述と同じようにし て計算する。但 し,フィ ードバ ックする際は,経費,販売費・一般管理費,売上 高の順に修正を行な う。
企業モデルの研究 79 実 施 モ デ ル で は , 個 人 に で は な く , 生 産 部 門 と 販 売 部 門 に つ い て , 計 画値 の 予 測 と 標 準 誤 差 と を 感 受 圧 力 指 数 を 使 っ て 増 減 さ せ , 一 様 乱 数 を 発 生 さ せ て 実 現 値 を 求 め る よ うに し て あ る 。 し か し , こ の 心 理 的 要 因に よ る 計 画 値 の 変 動 はBonini モ デ ル の よ うに 大 き く と っ てい な く, ほ ぼ そ の1/10 で あ る 。 こ の 値 を 大 き く と る と , モ デ ル の 実 証 欧を む し ろ , そ こ な うで あ ろ う と考 え た た め で あ る。 * *本論文は昭和45 年3 月にデ ィスカ デッシ ョソ 。ペ ーパ ーとして配布 したものを, 今回発表 する機会を得た ので,大変 遅れば せながら,公 刊す るもので あ る。 参考文 献等 乱 その時点 のままであ り,若 干 の加 筆訂正を したに とどまる。 本稿作成にあ たって助言 していただいた名 古屋市立大学 の西 田教授に感謝いた します。 第1 章 企業モデル できるかぎ り精密な企業 モデル作成をす ることが我々の研究の目的である。 しかしなが ら,企業全体の活動を十分詳細に,すべての部分と全体とをその 関連におい てモデル化することは現実には限 られた現在の能力を持ってして は不可能といえ る。 もし,十分に有能な人員と大規模な予算をもっ て,協同的 で集中的な研究 を行な うな らば,極めて精密な企業モデルを構築す ることは可能であると思 われる。 例えば,米国のアポp・計画とそ の成果でみられるような非常に莫大な予算 と能力を,明確な目的意識と計画のうえに,多くの人材の有機的協力体制の もとに,そして有能なリ ーダーを持って行動すれば,我 々が現在不可能とも 考えるような精 巧な企業 モデルの完成は十分ありえることである。このため には,巨大科学 の時代にふさわしい,大きなプロジ ェクト・チームを組む必 要性が極めて大切である。 十 古瀬教授は, 今 後20 年もあれば十分管理シス テムの自動制御理論が完成 され,すべての人間が経営の中から追放 され,自動的に処理される。そ のた めには,管理の諸機能のなかか ら人間的要素を除き去ることに より,管理活 動の本質が何であるかを明 らかにし,:計画・組織・指導・統制の管理の4 つ の機能の うち,指導以外の3 つ の非人間的管理機能に関する理 論が20 年 後 の経営学であるとしてお られる。(31)今後20年以内では,経営の中からすべ ての人間的要素を追放するとい うことは,我 々の考史では,とでも可能であ
る とは 思わ れない 。げ れ ど人 間の経営 の中におけ る行為 で 乱 通 常多 く見 ら れ る,定 型 的 な 決定(Programmed decision )に 基づ く もの ,ル ーチ ン化 し て い るものは ,そ のほ と んどす べ てが コンピュ ータ ーに 置 き換 え られ ると 思 わ れ るし, 非定 型的 決定 ,戦 略的 決定に 関す る もので も部分的 に は 可 能で あろ うと思わ れ る。 しか し, 創 造 性を 必要 とす るよ うな 決定 に あ っ ては, コン ピ ュータ ーで は, 依然 解 決 でき ないで あろ うと思わ れる。 だ が数 十 年あ るい は そ れ以後 の時代 を 正確 に 予測 す るこ とは ,現在 の我 々に は , と て も不 可 能な のであ り, ただ, 理 想とか 空 想とか とし て考 える ことが で き るに す ぎない 。 企業 モデル の構 築 は, 経 営に おけ る意思決 定にで き うるか ぎ りの定 量的 な 基 礎を 与え る ために , 企業 行動を 記 述・説明 ・予測 す る ことに あ る。 モ デ ル を 作成す る ために は ,経営 現 象を より よく把握 す るた めに ,企業 に 関 す る可 能な 限 り多 くのデ ータを 集 め なけ ればな らない 。現 実 の具 体的 デ ータな く し て, モデ ルを 作 る こ とは, い わば, 砂上 の楼 閣を 建設す るに等 しい 。 そ の ような 概 念 モデ ルは 何 ら現実 の現象を 説明で き る もので はな い。 企業 行動 科学 では , そ の方 法論 とし て,(1)科学的 方 法,づ2)学 際的 アプp ー チ,(3)記述的 ア プ= −チ の3 つ の柱を上 げ てい る が,企 業 モ デ ルの構成 に あ た っては ま さに こ の科学的 方法 の上 に 立脚 しなげ れば な らない 。 ㈲ ) 我 々が企業 モデ ルを 構成 す るに は十分 なデ ータが是 非 必 要な のであ る が, 現 実に 利用 で き る デ ータは 極 めて限 られてい る。企業 は一 般に , 特に 我 国の 企業 は 必要以 上 に 秘 密主 義 であ る。 利 用可能な デ ータは せい ぜ い有 価証 券報告書 程度 であ る。 す な わち, モデ ル ・ビル デ ィン グに あ っ ては, デ ータをそ の必須 条件 とす る のに デ ータが 不 11 −11 ﹂ 日 レ! r-一一一 一一 但 日 コ は 外生変 数 、にj]は内生変数
企業モデルの研究 81 十 分であ るとい うこと。 ゆえに , モデルは入 手され た デ ー タに 合 わ せた 程度 以 上に 精密に 作 る こ とはで き ない。不 十分 なデ ータで十 分 精 巧 な モデルを 構 成 する ことは不 可能 で あ るか らであ る。 企業 モデ ルとい う写体 の本体 は企業 シ ステ ムであ るが , こ の企 業 シ ス テ ム の概略を 図で 示 す と前頁 の よ うにな る と思 われ る。(40)
他に もIBM 社 のPICS (Production Information Control System)は7 つ の サブシ ステ ム 1. 販売 分析 2. 技術 3. 在庫管理 及び 日程 計画 4. 製 造設 備5. 購売 6. 財務 7. 販売一 発 送に 分け てい る。(16) イン ダスト リアル ・ ダイ ナ ミックスでは, シ ステ ムの活 動を フp ―の状 態 に よって示 し, フ1=ニl− とし て,(1)物( 材料・製品等),(2)注 文( 発注, 要求),(3) 金( 賃金),(4)マ ン パ ワー( 労働力), ⑤資 本設 備 ,(6)情報 の6 つ に分 げ ,(1) ∼(5)まで の フロ ―は, シ ス テ ム活動を 示す 実際 の フa ―で 制 御対 象 と し, ㈲の情報は(1)∼ ㈲ の フロ ーを 調整す る機能を持つ 。(90)(91) 企業 モデルは , 経営 組 織 の部門的 機 能的 分類 であ る生 産レ 財 務 , マ ーケテ ィング,人 事, 研 究 開発 等 の経営 現象や 行動を 個別的 に 研 究す る とい う より, 企業全体を1 つ のシ ス テ ムとみな し て,全体 のシ ステ ムと の関 連に おい て, イ固々のサブシ ス テ ム,あ るい は要 素 の行動を研 究 し よ うとす る もので あ る。 個々の サブシ ス テ ムを 研 究す れば ,お のずか ら企 業全 体 の シ ス テ ムを 研究 したと考え るこ とは シ ス テ ム的 アプ ロ ーチ とい え ない。 しか し なが ら, 企業 全体のシ ステ ムを 明確に 把 握 し て, 精密 な企業 モデ ルを 作 る とい うことは , 企業 シス テ ムが 非 常に多 くの要 素が 複雑に か らみあ っ てい る こと か らし て, 極めて難 かしい とい わ なけ れ ばな らない。 そ こで我 々は , かな り大 胆 な抽 象 化を行な っ て, 条 件付 き の多い モデルを 作 るとい うこ とと, 比 較的 定 量的 な 把握が進 んでい る財 務 とい うサ ブシ ス テ ムを 中心に モデルを 構成 す る のであ る。 企業 モデル はそ の 作成 目的 に 応 じてい くつ かに分 類す る こ とが で きる。(88) (1) 特定 の実 在す る企 業 につい ての記 述的 な モ デルを 作 る。 このモデル は最 も現実 的 な モデ ルであ り,現実 の企業 の具 体的 デ ータを 使 って,企業 行動 ので き る限 り忠実 な模 写であ る モデル を 作 り, そ の企業 行動 を記述 ・説 明・予 測 し よ うとす るものであ る。 K. J. Cohen, R. M. Cyert に よれば, Cyert ,March, Moore が開発 し た,百貨 店 の価 格 と生産 量に 関 す
る特定 の モデルは これに 属す る。又 , 企業 モデ ルと はいえ ないげ れ ど 乱 個 人 の意思 決定 過程を 扱っ た記 述モ デ ルと し て, G. P. Clarkson の信 託投資 の 意思 決定 モデルかお る。(4) (2) 一 般的 な架 空 の企業 モデルを 作 る。 こ れは企 業 行動につ い ての一 般的 な理論 を 基 礎 とし て, モデルを 構築す る もので あ る。 こ の種 のモデル は1 つ の大 き な問 題を生 ず る。す な わち,一 般 的 な理 論 の支えはあ るけ れ ど も√そ こか ら作 られ た モデルが 真に 客観的に 正 しい とい うことを, 検証 す るこ とが ほ と んど不 可 能 とい え るのであ る。一 般 的 な企 業 モデル であ るため, 直接的 に は 何 ら現 実 の特定 の企業 と関係が ない の で, 企業 モデ ルの予測 値 とそ の特定 の企業 のと った 行動に よる値とを比 較 し てみ るこ とがで きない。 前 述の(1)の特定 の 企業 モ デルに よっ て企業 行動を 研 究 す る場合 に は, ①企業 行動を 説 明 でき る モデ ルを 作 る, ③そ の モデル と 実 在 の企業 行動 を比 較 して モデル の妥 当 性 ・検証 性を テス トす る, ③モデル を 使 っ て企業 の 将来 を予 測す る, の3 つ の過 程を ふ くむ こ とがで きるが,(2) の 一 般的 な架 空 の企業 モデ ルでは ②の モデ ル の妥当 性 ・検証 性 のテ ストが で き ない こ とにな る。 そ こで こ の種 のモ デルは モデル を構 成 す る こと とい うよりはむ しろ, 作 ら れ た モデルを 使 っ て模 擬実 験(シミュレーション)を 行 ない 企業 行動に 関す る 仮 説を 開発 す るこ とにあ ると考え られ る。 企業 行 動 科学 の大 きな成果 の1 つ と考え られ るBonini モデル はこ の タイ プに 属 す ると 考 え られ る。 Bonini モ デル で は, モ デル の構成 にあ た っ ては経 営 学 ・会 計学 ・行動科学 ・心理 学 経 営 実 務等 の文 献か ら理論を 導入 し てい る。 しか しな が ら,作成 され たモデ ル の妥当 性 ・検 証性 につい ては , か な りの期 間に わ た っ てモデ ルを 操作 して み て, モデル の とる値 が一 般的 な 知 識 とひ ど く異 な るな らモ デルは妥当 とい え ない とい うよ うな,「 弱い テス ト」 しか 行な うこ とがで き ない 。 す なわち 積 極的 に「 強い テス ト」 を 行な うこ とがで き ない。 Bonini モ デル で は そ の シ ミ ュレ ーシ ョンの期間 と して9 年 間 とっ てあ る 。 我 々 は企業 モ デルを 作 る場 合に は ,必 ずい くつ か の重 大な 仮定や条件 付け を す る のであ る が, これ らの 仮定 や 条件 あ るい は モデル の 根本的 な構造 が長 い 間 まった く変化 しな く,固 定的 であ る と考 え るの は極 め て不 適当 なこ とで あ ると考 え る。 特 に社 会現 象 のモ デル は, そ の対 象 七あ る現象が 非常に流動
企業モデルの研究 83 的 であ り まさに時 々刻 々変化 し てい くこ とを 考え るな らば,長 期に わた っ て 同一構 造の モデル で激動 す るシ ス テ ムの行動 を 記 述・ 説明 ・予 測 する こ とは 不 可能であ ることは は っき りし てい る。 この動的 なシ ステ ムの モデルは , 絶 え ずそ の構 造を シ ステ ムの変化 に 応 じ て変革 されなけ れば な らなト し,あ る い は, 自 らを シス テ ムの変 化に 適 応 させ る よ うな機 能を組 み込 んでいる モデ ルを 作成 しな くては な らない。 モデルは又 モデル 自身 の大 幅 な 修正 に よっ て,現実 のシ ス テ ムを記 述 ・ 説 明 ・予 測 し ようとしなけ れば な らない 。 時 々 刻 々 変化 す る動的 なシ ス テ ム (システムはこれをその本質と考えてまい)を 追 跡 す るた めに は, モデル は次 々 と修正 されなげ れ ばな らない 。 この意味で モ デルは短 期 モデ ルであ った 方が よい と思 われ る。そ して, こ の短期 モデ ルを 作成 す るために は ,対 象 とす るシ ス テ ムの過 去 の膨大 な デ ー タを必要 とす る のであ る。 概 し て, モデル の精 度 はデ ータ量 とそ の質に 依 存 す るか らであ る。 (3) 規範的 企業 モデル の作成 現実 の企業 行動に 密接 す るとい うこと でな く, 望 ま しい と考え られ る意 思 決定や経営 組 織を 発見 す るた め の モデル の設 計 であ る。 J. W. Forrester 教 授 の開発 した イ ンダス ト リアル ・ ダイ ナ ミ ックスはこれ に属 す ると考え られ る。但 し,I . D. で はと りあ つ かわ れ るシ ス テ ムは企業 を と り まく外的 環 境 も含 んでお り, シ ステ ムの間に 存在 す る変数 間 の方程 式体 系に よってモ デ ルが作 られ, これをDYNAMO (Dynamic Model )と 呼 ば れ る シ ミュレ ーシ
ョン言語 でシ ミュレ ートし, 企 業 行動 を表 現 す る。(90) 企業 モデル の構成 にあ た っ ては,(1)の 特定 の実 在の 企業 に つい て記 述的 な モ デルを 作 るとい う立 場に 立 っ て後 の章 で 自動 車企業 モデルを 作成す る。 そ の前に, 企業 モデ ルの作成 につ い て, 人 間 行動の モデ ルの 仮定 に よっ て そ の作成方 法に 違い があ るた め , ど のモ デルを と るか とい うことと モデルの 種類につい ての概略を 次章であ げ てお く。 第2 章 人間行動のモデル 人間行動 の研究をするのが社会科学 の目的 である。 ところ耽 人間は極め て複雑な行動,多 くの心理的・社会的要因,あ るいは肉体的要因のからみ合
いに 基づい て行動するので,人間行動の一般理論を作ることは 非常に困難で ある。そ こで,人間の行動を何らかの側面で抽象化して,人間行動のモデル を 基礎的な仮定としてうち立て,その上に社会科学の理論を作り上げるので あ る。 もっともその基礎的な仮定は無意識のうちに行なわれるのが歴史的に は多 かったと考え られ るのであるが。 人間は多 くの欲求や潜 在能力を備え,そのこと自身が複雑であ ると同時に その複雑さの程度も人に よって違っており,又,社会や組織が発展・分化す るに従ってます ますその複雑性を増すことになる。更に ,外的環 境に よって 非常に敏感に変化しやすいのである。 ゆえに,人間行動 の何 らかのモデルを 基礎として展開する社会科学におけ る「一意性」とい うことは,自然科学の場合に比較するとは るかに難しく社 会科学をrigid なものにし ようとすることは重要であるしレ 我々もこの考え 方に 賛成なのであ るけ れど 乱 人間行動の明確な規定や精密な モ デ リ ン グ は,現在の段階では不可能に近い。非常に大胆な抽象化を して作 られた人間 行動 のモデルに より,この仮定の上に理論を構成してい るのであ る。 そこで,いくらかの人間行動のモデルを列挙してそ の概略を述べてみる。 (!) 経済人とい うモデル 人間は自己 の利益を最大な らしめるように行動を計画し,実行するとい う 仮説のモデルである。歴史的には, アダム・スミスが自由放任 の経済を考え た基礎となる仮定に,他人 のことよりもまず第一に,「 彼 自 身 の境遇を 改善 しようとする生まれなが らの本能を持った丁人間,経 済人と 名づけ られた人 問行動のモデルが存在す る。 経済学は この経済人とい うモデルに立脚して理論が構成され てい る。 この モデルの内容を も う少し詳しく述べてみる。 占部教授は経済人モデルは,つぎの ような仮説の上に 立ってい るとされて い る。(87) 1 ) 企業 の目的は企業家 の目的である。 2 ) 利潤の極大化 のために,企業は必要なあ らゆる情報を入手できること。 3) 利潤の極大化 のた めに,企業は限界収入と限 界費用とがひとしくなる ように,生産量や価格を決定すること。 E. H. Schein は以下の4 つを上げている。(76)
企業モデルの研究 85 a . 人 は本 質的には 経 済的 刺 激に よっ て動 機づけ られ ,そ の経 済的収 穫を 最大 な らしめ る よ う行動 す る。 b. 経 済的≪ 刺激≫ は組 織に よっ て統 制 さ れる も0 であ るか ら,人 間 は本 質 的には 組織 に よっ て操 られ ,動 機づ け られ,統制 され る受身 の存在 で あ る。 c . 人 間 の感 情は本質的 に 非 合理 な ものであ るか ら, 自己利 益 の合理 的な 計算 が感 情に よっ て妨 げ られな い よ うに しなけ れば な らない。 d. 組 織は ,人 間の この よ うな非 合 理 な感 情 の影響力 を少 な くし統制 す る よ うに 設計 す ることが で き る し, また そ の よ うに 設計 さ れなけ れば な ら な い。 上述 のa は1 ), 2), 3)に展 開 さ れ てい ると考え られ る し, c,d ,は径 済人 モ デルを 実際 の問 題に適 応 す る場 合 の方 法 と考え られ る。 そ こで, 経済 人 モ デルの内 容は ,1 ), 2), 3), b の4 つ が そ の 構 成 要 因とな っ てい ると考え る。 (2) 社 会人 とい うモデル 経済人 モデルに対 して,1924 年 ∼1932 年に かけ て, ウェス タ ーン ・エ レ ク トリ ック社 で行 なわ れた ホ ーソ ン実 験で , イ ンフ ォーマル ・ グル ープへ の所 属感や 心理的 安定 感 とい う人 間の 社 会的要 求が 明 らかに され,社 会人 とい う モデルが立 て られた。 F. Mayo の経済人 とは 全 く異 な った 社会 人 モデ ルの 内 容 は 次の ように 考 え られ てい る。 1 ) 人 間は 基本的 には社 会 的要 求 に よっ て動機づけ られ,仲 間 との関 係を 通 して基本的 な一 体感を もつ。 2 ) 産業 革命 と仕事 の合 理化 の結果 ,仕 事そ の ものか ら意義 が 消え うせ, 従っ て, 仕事 に おけ る社 会的 関 係 の 中に 意義を 求 めざ るを 得 な くな った。 3) 従業 員 は,管 理者 が与 え る経 済的 刺 激や 統制に よりもむ しろ仲 間集 団 の社会的 力 に 感応す る。4 ) 従業 員 は,監 督者 が部 下 の社 会的 要 求 や 「受げ 容れ られたい 」 とい う 欲求を 充足 し うる程度に 応 じ て感応 す る。 近代的 生産 設 備 と人 間を 合 理主 義 的 方法 に より経営す る際 に, 非合理 的 な 感 情に よって,そ の経営 が 重大 な 影 響を うけ る とい うことを ,すな わち ,感
情の論理に従 う生々しい現実の人間の持つ人間関 係の重要性を発見したので ある。(79) ㈲ 管理人とい うモデル(経営人モデル) 行動科学は,企業 の意思決定者に対して管理人 モデルを考え てい る。 このモデルは, 1 ) 組織化 された個人(Organized individual)であ る。 2 ) 適応的に合理的な意思決定者である。(87) 管理人モデルは,経済人モデルが最適化原理に よっ て選択を行な うのに対 し,満足化基準に より選択を行な うのを特徴としてい る。 この管理人 モデルを,第1 に,管理人モデルが管理的決定にのみ従事して い るから,これを企業に固有の経済的決定問題にまで修正的に発展させるこ と,第2 に,管理人モデルの視野と機能を管理的決定のみな らず戦略的決定 や業務的 決定に まで拡大することから経営人モデルをつくることが必要であ る。 (4) 実現人とい うモデル 組織におけ る人間の仕事の意義の喪失とい う点は「社会人モデル」と同じ でるあ るが,自己実現人モデルは人間の社会的要求 よりむしろ,自己 の能力 や技能を生産的な方法で発揮したいとい う欲求と関係があると考え る。この モデルの内容は次のとおりであ る。 1 ) 人間の動機は階層化されたい くつかの欲求のクラス,すなわち,①生 存・安全・保障の欲求,②社会的要求および認められたい とい う欲求, ③自我の満足を求める欲求および自尊の欲求,④自律 と独立の欲求,⑤ 自己 のあ らゆ る能力を最高度に利用するとい う意味での自己実現の欲求, のいずれかに入り,低次なものが充足され ると高次な ものに 移転する。 2) 人間は仕事 の上で成長することを求める。 3 ) 人間は本来的に内的に動機づげ られ自己統制的であ る。 4 ) 自己実 現と組織を効果的に運営することは,本来的には,矛盾するも のではな く,人間は自発的に自己 の目標と組織の目標とを統合できる。 この実現人モデルを 提唱するアージリス,マックレガ ー,マズロー等はリ ッカートより始 まる行動科学の流れを組む ものであ るが,これは前述の管理 人モデルに基づ く行動科学=カーネギー学派とは同じ行動科学といっても大
企 業 壬 デ ル の 研 究 87 い に 異 な る 。 (66 ) ⑤ 複 雑 人 と い う モ デ ル 前 述 の よ う に4 つ の 人 間 行 動 のj モ デ ル を 示 し た が , 現 実 の 人 間 行 動 は , そ れ ら の モ デ ル よ り も は る か に 複 雑 で あ る と 同 時 に , 社 会 が 発 展 し 人 間 が 属 し て い る 種 々 の 組 織 の 規 模 が 非 常 に 大 き く な り 細 分 化 す る に っ れ , ま す ま す 複 雑 に な っ て い く の で あ る 。 そ こ で 人 間 行 動 の モ デ ル と し て 複 雑 人 モ デ ル を 考 え そ の 内 容 を 以 下 に あ げ て み る 。 1 ) 人 間 は 複 雑 で あ る だ け で な く , き わ め て 変 化 し や す い 。 人 間 の 動 機 は 重 要 性 に 基 づ い て 階 層 化 さ れ , こ の 階 層 は , 時 と 状 況 に 応 じ て 変 化 す る 。 さ ら に 動 機 は 相 互 作 用 を 起 こ し , 結 合 し 複 雑 な 動 機 を 作 り 上 げ る 。 2 ) 人 間 は 組 織 で の 経 験 を 通 じ て , 新 し い 動 機 を 学 び と る 能 力 を 持 っ て い る 。 3 ) 組 織 が 違 え ば , ま た 同 じ 組 織 で も 部 門 平 地 位 か 違 え ば , 動 機 心 違 っ て く る と 思 わ れ る 。 4 ) 人 は い ろ い ろ な 欲 求 に も と づ い て 組 織 に 牛 産 的 に 関 与 で 曽 る 。 g r ゛ ” ミ`●/゛7 w  ̄ r■¨I●丿・ -ミミミ/= `’? ry - - W 5 ) 動 機 や 能 力 や 仕 事 の 性 質 に よ っ て は , 人 間 は い ろ い ろ な 状 況 に 反 応 す る こ と が で き る 。 こ の 複 雑 人 モ デ ル に つ い て は , (1 )∼(4 )ま で の 人 間 行 動 の モ デ ル と 関 連 か お る 。4 つ の モ デ ル の 混 在 し て い る モ デ ル で あ る と も 言 え る 。 こ の モ デ ル は 他 の モ デ ル に 比 較 し て , 現 実 の 人 間 行 動 と い う 対 象 に も っ と も 近 い モ デ ル す な わ ち も っ と も 抽 象 度 の 少 な い モ デ ル で あ る と 考 え ら れ る 。 し か し な が ら , 抽 象 化 の 程 度 が 他 の モ デ ル と 比 較 し て 少 な い と い う こ と は , 複 雑 な 人 間 行 動 の 記 述 ・ 説 明 , で き る な ら ば 予 測 す る と い う こ と , す な わ ち 人 間 行 動 の 一 般 理 論 を 建 設 す る の が そ れ だ け 容 易 で な い と い う こ と を 意 味 す る 。 い い 換 え る な ら ば , 誤 差 の 許 容 度 を 小 さ く と ら な け れ ば な ら な く な っ て , 一 般 化 が 難 し く な る の で あ る 。 現 実 の 現 象 か ら 抽 象 度 と 理 論 の 一 般 化 と い う こ と が 背 反 し た 傾 向 を 持 っ て い る た め , 現 実 の 対 象 と す る 現 象 = シ ス テ ム と そ の シ ス テ ム 行 動 を 把 握 す る 理 論 モ デ ル と の 背 反 す な わ ち , シ ス テ ム の 規 模 と モ デ ル の 抽 象 度 と は 背 反 す
る 傾向を 持つ 。 具体 的に 考え るな らば,マ クロ経済現 象を 研 究対 象 とす る際に は,人 間行 動 の 抽象化 の 高い 経済人 モデルを 基礎 とし て理 論を 構 成 す る。 マ クロ経 済現 象を 対 象 とす るのに ,社会 人 モデルや管 理人 モデ ルで 理 論を 作 ること は,理 論 モ デル の精 度を上げ ることにな って, こ れを 満足 させ る理 論 は容易に はで き ない 。あ るいは ほと んど不 可能に 近い か もし れ ない。 す な わち, マ クロ経 済現 象を 研 究 対 象とす る場 合には, 経済 人 モ デルに 従 っ て理 論を作 り上げ る こ とが 現段 階 におい ては ,もっ とも適当 であ ると 考え られ, 理論 はこ れに 基 づい て作 られ たわげ であ る。 十そ こ で問 題 は企業に おけ る人間 行動を 研究 す る場 合 に は, どんな モデルが よい か とい うこ とに な る。企業 行動 の 諸理 論は , 現 在次 の2 つに大 き く分け る こと がで き る と考え られ る。 1 ) 企 業 の経 済理論一一伝 統的 「企業 の理論 」 とそ の発 展 2 ) 企業 の 行動 理論一 企業 行動 科学 前 者 は, マ クロ経済学に おけ る経済人 モデ ルを そ の ま ま,ミクロ経 済学に も 適用 し てい る企業 の経 済的 分析 の ことであ る。後 者 は ,近 代 絹織論 と企業 の 理 論 とを 意 思決 定 とい う観点 か ら接 合し よ うとす る もので ,管 理人(経営人) モデ ルが 基 礎にあ ると考え られ る。 企 業 行動 科学 =行動科学的 意思 決定 論は, 次の ような方 法を とっ てい ると 考え られ る。 1 ) あ らゆ る種類 の組 織 ではな くて,企業 とい う経 済組 織を 考察 の基本単 位 とす るこ と。 2 ) 生 産量 , 価 格,投資 の決定 な どの企業 の経 済的 意思 決定。 3 ) 企業 の経 済的 決定は, 組織 の中 で行 な われ る も のと し て, 企業 の組 織 的 決定を 究 明 するとい うこ と。 次 の章 で, 我 々は,企 業 行 動 科 学 の管理 人( 経営人)モ デルに 基づい た 種 種 の仮 説や 技法を でき るだげ多 くとり入 れ ると と もに 与え られたデ ータの範 囲 内で , 自動 車企業 モ デルを 作成 す る。 第3 章 A 自動車企業モデル 企業 モデルの研究にあたっては,入手可能な データは不十分ではある砿
企業モデルの研究 89 基本的 なア プロ ーチと し てはで き るか ぎ り実証的 に行 なわ なけ れ ば な らない。 そ こで 具体的 な現実 の企業 を対 象 とす ることにし, まず 産業 と し ては総 合 産 業 とし ての重要性 , 戦略的 輸 出産業 等 と しての意義 が 非常に 高い 自動 車産業 を 取 り上げ,そ の中 の1 社 であ るA 自動 車株式 会社を 研 究対 象 と した。 しか し, モデ ルを 作 るにあ た っ ては, 前章 でも述べ た とお り, 精 密 な企業 モデルを 作 るとい うこと は理 想 ではあ るけ れ ど 仏 現 実 の限 られ た 能力 ・時 間・予 算では無 理 な ので , 極め て大 胆 な仮定や 条件を 導 入し て, 現実 の企業 行動を 簡略化 し, 不 明瞭 な点に つ い ては, 想像に よって モデ ルを 作 った。 モデルの内容 は以 下 の フ ロ ―チ ャートで示 す。 この フロ ―チ ャートは , 普 通 のコ ーデ ィン グのた め の ブロ ーチ ャートとは少 し違 っ て, モデ ルを で きる だけ明確に 説明す る ことと , こ の ブpi ーチ ■V トか らほ とん ど直接 に プ=t グ ラ ムを組 めるとい う2 つ の 目的 で 作成 した。そ のた めに , フpi ―チ ャ ー トの 途中で ,内容や記 号の 説 明を 入れ , 同一又 は類 似の事柄 の反 復 は ,混 乱が お こ らない 限りで き るだけ 略 した。 デ ータとしては ,A 自動 車等 の入 手 可能であ った すべ てを 集 め, この デ ー タの制約 と基礎の上 に モデ ルを 作 った。 モデル作成上 の, 操 作可 能 な 概 念 とし てモデル の計画段 階 で ト実 現 度 ,実 現 度限 界」を 導 入 した 。 これ は 過 去N 期 分 のデ ータ(このモデルでは14期が標 準)より,標準 誤差 と予 測 値を 求 め ,予測 値 と欲求値 と の差を 標 準誤 差 より, 規 準型 の正 規分布 に 直 し, そ の予 測 値 の実 現 し得 ると考え られ る割 合(実現 度)を求 め,これを 実 現 度 限界 と 比 較 し,計 画 値を ヒ ュ ーリ ス テ ィ ックに 出 そ うとす るものであ る。 モデルの実 行・ 統制 につ い ては, C. p. Bonini の「感 受圧 力 指数 」 の概 念 を ,個人に ではな く部 門に あ ては め て モデルを 操 作す る。 なれ フロ ーチ ャートは モ デル の計 画段 階に つい てのみ, 書い てあ る。 第1 節 モデ ルの 計 画段階
人 口:POP(I), 国民総 生産:GNP(I), 1 =1, N(N は期 数) 自己 多 量 回帰分 析 により将来 の6 期 分 の予 測値FPOP(I) ,FGNP(I)I =N 十1, N +6 を求 め る。
SUBROUTINE ZIKOTA
乗 用 車 の販売 台数:SNUI), 1 =1, Nを従属変 数, POP(I), GNP(I) を独 立変 数 とし標準 誤 差:SESNll と定数 を求 め, FPOP(I), FGNP(I)I =N 十1, N +6 より予 想 販売 台数FSNII(
工),I=N十1, N +6 を求 め る。 同様 の事 を乗 用 車 の販売 金 額:SI ・(I),貨物 車の販売 台数:S N2(I), 貨物 車の 販売額 につい て行な う。(S2(I)
READ : S Sl ( SN2(I), S2(I), 1=1 ,N
I =i,N )
SUBROUTINE TAJUKA 4 回
SNl(I), 1=1,N を自 己多重 回帰分 析に よ'}, そ の標 準誤 差:SESN12 とFSN12(I), I = N 十1, N+6 を求 め る。 同 様にSI (I), SN2(I). S2(I), 1 =1, N も行 な う。
SUBROUTINE ZIKOTA 4 回
SESll とSESN12 を比較して小さい方をSESNl としFSNll とFSN12 も同様に小さい方をFSNl(I), I=N 十1, N +6とする。他の3 変数も同様 にやる。 ESNll-SESNl へ ≧O ?/ ト ップ・マ ネ ジメント の乗用 車 の次期 欲求 販 売高: DS1(N +1) を 読 み, 規準型 に直 して, 正 規 分布 表 より その実現 度RSI を計算し, 実現 度 限 界RL SIと比 較し,限 界を越 えるな らDS!(N +1) を1% 切下 げ, この回 数 をカ ウント す る。 貨物 事 の次 期欲求 販 売高DS2(N +1) も同 様 に や る。 READ : DSl ン CSl N +1 DSl RLS N + DS2 =DS1 +1 N 十 RLS2 S U B R O U T I N E N O D I S ×0.99 No RLSl-RSl 補 修 部 分 品販売 高: S3 口, i =l, N 繊 維機械 販売 高 :S4(J), 宇 宙 航 空機 器販売 高S5(J), J =9,N ,乗用 車産 業総 販売業:T1(I), 貨 物 車産 業総 販 売 台数: T2(I) を自己 多重 回帰 分 析皿 より6 期 分 の予 測値 を出 す。 製品 の販売 高 につ い ては ,総 販 売 高 を出しT1(I) の標 準 誤差 をSETll その・予 測値 をFT11(I)I = N十1, N +6 と する。
READ : S3 (I), S4(II), S5(n), 1 =1,N 11 =9,N
SUBROUTINE ZIKOTA 5 回
T1(I),T2(I)I =1,N
5 5s ニ ΣSI, FS =ΣFSI 1
=1 T -t
Tl(I) を 従属変 数POP(I), GNP(I) を独立変 数 とし, 標 準 誤差SET12 と定 数 を求めFPOP(J), FGNP(J) よりFT12(J) ,J=N 十], N +6 を計算し, SETll とSET12 を比較
材料 費:CM (I),労 務 費 :ch(i), 経費:CE(I),I =1,N を読 みQ1(N), Q2(N) 1=1, N を 独立 変 数 とし, 各 々標 準誤 差 と定数 を 出 し, FQl(I), FQ2(I), I=N 十1, N +6 よりFCM(I), FCL(I), FCE(I), I=N 十l ,N +6 を求 め る。 SUBROUTINE TAJUKA 3 回 ② T1(I), れらの予 FT1(I)= FT11・SET1 =SET12FTl(I) =FT12
SNl(I), T2(I), SN2(I) よりマーケット・ シェアMSI 豺直を求め る。 r =N +i I ごN +]--[] ,MS2 企 業 モ デ ル の 研 究 N +6 N +6 一 一 ) そ 91 - MS1(I)I = 1,N よ り, 自 己 多 重 回 帰 分 析 でSEMSl を 求 め , ト ッ プ ・ マ ネ ジ メ ン ト の 欲 求 マ ー ケ ッ ト ・ シ ェ アDMS1{N +1) を 規 準 型 に 直 し , そ の 実 現 度RMSl を求 め る。 更 に そ の 実 現 度 限 界RLMSl と 比 較し 限 界 を 越 え る な らDMS1(N +1) を \%切 下 げ カ ウ ン ト を と る。 以 上 の こ と はMS2(I), 1=1, N につ い て も 同 様 に行 な う 。 ダ 」
Ql を従属変 数,POP(I), GNP(I), 1 =1, N を独立 変 数 とし, 標準 誤差SEQ12 と定 数 を定 めFPOP(I),FGNP(I), I=N 十1, N +6 より生 産 台 数の 予 測値FQ12(I), I =N +1, N +6 を求 め る。
同様にQ2 につ いて, SEQ22, FQ22 を求 め る。 SUBROUTINE TAJUKA 2 回
SEQll とSEQ12, SEQ21 とSEQ22 を 各 々 比 較 し 小 さ い 方 の 値 をSEQl, SEQ2 と し , 予 想 値 に つ い て もFQl(I), FQ2(I) ,I=N 十1, N +6 と す る 。 SEQ11 一SEQ12 へ ≧O / SEQ21 −SEQ22 へ ≧O / Yes Yes 1 =S
SEQ1 =SEQ12, FQl (I)=FQ12(I) No
i =N 十1, N +6SEQ2 =SEQ21
SEQ2 =SEQ22, FQ2(I) =FQ22(I) I ニN +1 N +6
{D- →
FCL(I), I = N十1, N +6 を別 な方 法 で計 算 す る。 事 務 技術員 数 : 男BM(I), 女 BW(I) 現業 員 数 : 男OM(I), 女OW(I) の 各々 につ い て, 自已 多重 回帰 分 析 の場 合 とQ1(I), Q2(I), 1 =1, N を独立 変 数 とし た場 合 と を標 準 誤差 で比 較し ,小 さい 方 を推 定 値 とす る。FBM(I), FBW(I), FOM(I),FOW(I)
,I =N 十l,N +6. SUBROUTINE 4 回 ZIKOTA 1-S No Yes ス テ ッ プ は 他 の3 SUBROUTINE TAJUKA 4 回 SEBM こSEBM1FBM(I) =FBM1SEBM =SEBM2FBM ぐI) =FBM2 I=N 十 I =N +1 N +6 N +6 に つ い て も な の で フ ロ ー チ ャ ー ト は
事務技術員平均給与額,男: BMS(I), 女:BWS(I), 1=1, N, 現業貝平均給与額,男:OMS(I) 女:ows(i) についても従業員数の場合と同様に行 なう。 READ BMS(I),BWS(I).OI SUBROUTINE ZIKOTA 4 分 岐 の 過 程 す 。 以 上 S の3 ows 1 =1 N SUBROUTINE TAJUKA 4 に つ い て 同 じ 。
C(I)=CL(I) 十CM (I)十CE(I) 1 =1, NFC(I)
(卜
企 業 モデル の研 究 93
物 品 税, 販売 手 数料GTSP は売上 高 の11.58 % とす る。 売上 高, 総 製造 費用 の予 想値 よ り予 想売 総 利益FTSP(I), IこN 十1, N +6 を求 め る。
販 売 費・ 一 般 管理 費:SM(I), Iこl, N を従属変 数, 売上 高 を(S(I), Iニ1,N) 独 立変 数 として単 回 帰分 析 によ り定数 を求 めFS(I) ,I=N +1 N +6 よ りFSM(I) ,I=N 十1, N +6 を求 め る。
SUBROUTINE TANKAI 予 想売上総 利益 と予 想販 売 管 理費 よ り営 業利 益 の予 想値 を求 め, 営 業 外 収益OP(I) 営 業 外 費用OE(I)1 =1,N よ り多重 回 帰分 析 を使 っ てFOP(I), FOE(I), I = N十1,N ÷6 を求 め, それら より純利 益 の予 想値FP を得 る。 FP READ OP =FTSP 1 =1 SUBROUTINE ZIKOTA
−FSM(I ) 一FOP(I) −FOE(I) I =N +l N +6
純 利益:P{I), 1 =1, N を自 己 多重 回帰分 析 に より, 標 準誤差SEP と将来 の6 期 分 の予 測値FPl(I),I=N 十l,N +6 を求 め る。 更 に,ト ップ・マネ ジメ ント の次期 欲求 純利益DP(N +1) を読 み, 規 準型 に直 し て, 正 規分 布表 よ りそ の実 現度RP を求 め る。 純利益 の予 測 値 はFPl, FP2 の う ち小 さい方 をFP とお きかえ る。 N +1 P 1=1 N SUBROUTINE ZIKOTA FPI(N +1) −FP(N +1) へ ≧0 ? 、/ SUBROUTINE NODIS Yes ZP= No P →rrUNヰ ≒^↑/ =r Γ μU=N +1) −FP(N +1)) /SEP 純利益 の実 現 度限 界RLP を読 み,実 現 度 と比 較し,限 界を越 え るなら , 経 費CE(N +1) を1% 切 下げ カウ ントす る。 予 想利益 を(FP(N +1)) 経費 を切 下げ ただけ増加 させ, 再 び 規準 型 に直 し て実 現 度 を求 めこ れを実現 度 限 界 と比 較 する。 こ れ で も限 界を越 えぬ時 は,販 売 費 ‥ 一般 管理 費 をl % 切下 げ 同様 の こと をする。以 下, 売上 高 の予 想値FS, 欲求 純 利益 を \% づ つ変 化 させこ れで も限 界 を越 え る なら, 再 び経費 から順 に1 % づ つ変 化 させ る。
ご → )
匝 雫+ 1) *0.99] 回 天,P−RP ≧0? Yes
ミ
言 平 む
SUBROUTINE NODIS 天 呵P(N + l)*0.99 I ダハノ 匹 ZP =ZP 十D N +1 *0.01/SEP SUBROUTINE NODIS ←- ⑤ −り I t LP −RP ≧0? . Yes ⑥ No DP N +1 = DP N +1 予 想 産 業 総 販 売 台 数 と欲 求 マ ー ケ ッ ト・シ ェ ア の(N +6) 期 の 値 上り 欲 求 販 売 台数 を 求 め る。 READ DMSNl(I), DMSN2(I)I =N +6 DSNl(N +6), FSNl(N +6) とSESNl より規 準 型 に直 し て実現 度限 界RLSNl と比 較す る。限界 より 越 え た場 合 は平均 をとってこ れを計 画 販売 台数 とす る。DSN2(N +6), FS2(N +6), SESN2, RLSN2 も同 様 に行 なう。 SUBROUTINE NODIS P.LSN! − へ ≧0 ? YesZSNI =(DSNI(N +6) −FSN1(N +6))/SESNI
No DSNl(N +6) =DSN,l(N +6)
DSN1(N +6) =(DSN1(N +6) 十FSNl(N +6))/2
乗用 車の現 有生 産能力 と現 在建 設中 で将米M 期 の生 産 能力 の増 加 分 を各々PPC(N),PUCP(M), M =N 十1, N +6 とし, 計 画販売 台数 より引 い てPSNl(N +6), 必 要生 産能 力NNAl を求 め る。 貨物 車の 現有 生 産力TPC(N) も同様 に行 なう。
READ PPC(N), TPC(N), PUCP(I), TUCP(I), I =N +1
N +6NNA1
=PSNI(N +6) −PPC(N) − ΣPUCP(I) I=N +1
N +6
(7)->
企 業 モ デ ル の 研 究 乗 用 車 の生 産 実 績 台 数PNl(I), 貨 物 車の 生 産 台数 をPN2(I)I = 1, N とし ,各 々,a 己 多重 回 帰 分 析 に
よ り予 定値FPNl(I), FPN2(I) と出 す場 合 とPOP(I), GNP{I) とを 独 立 変 数 とし て 計 算 す る場 合 とを比 較し , 標 準 誤 差 の小 さ い方 を予 測 値 とす る。 こ のフ □ ーチ ャ ー ト は販 売 台 数 の時 と同 しX' あ る か ら略 す。
N +6NNAl
=NNAH 十 Σ (FPNl (I)−FSNl (I)) I =N +1
単 位 当 り 設備 費UECl(N) を 読 み必 要 生 産 能 力 よ り必 要 設 備 投 資 額 を出 し 欲 求 設備 投 資 額 と比 較 す る 前 者 が 後者 を越 え る 場 合 は最 大 調達 可 能 資 金LBF を 読 み 比 較 す る。こ れ も越 え る場 合 に はLBF を目 標 投 資 額PNA) に す る。
READ UEC(N) ,DNA1(N +1), LBF(N)
第2 節 モデルO 実施段階 モデルの実施段階では,モデルの計画段階で計算してある欲求値の修正回 数 ,実現度が,他の実績値 と予測値とめ比等とともに圧力指数を形成す ると 考え られる。この圧力指数を求め ることに より,モデルの計画段階におけ る 予測値と標準誤差とを修正 して実現値を形成する。この圧力指数とい う操作 可能な概念は, 前述のよ 引こ, C. p. Bonini によるものであるが,モデル 作成にあたっては, マクロ的には過去 のデータより統計的に予測値を算出し その予測値を修正す る要因として, ミクロ的に人間の心理的な機能に よる要 因を導入したのであ る。 トップ・マネジメントの感受圧力指数ITM は,マ ーケット・シェア計 画 値を求める場合の修正回数のカウントであ るCMI 1, CMS 2, 純 禾U益 の時 のCP ,最大調達可能資金のカウントであるCLBF ,当社の総 販売台数AT, 競争相手のB 自動車の総販売台数BT ,最終の実現度RS か ら求める。 O トップ・マネジy ソトの圧力指数ITM ITM =(80 十(CMSl 十CMS2 十CP 十CLBF) *5)*0. 3 + -B 自動 車 のN 期 の総 販 売数 -BT(N) B 自動 車 の(N −1) 期 の総 販 売数BT(N 一1) 当 社(A) のN 期 の総 販売 台数 AT(N) ゛ 当社(A) のN −1 期の総販売台数AT(N −1) 十(貨物車の販売の最終実現度RS2 十乗用車の販売の最終実 現度RSI *0. 4 +貨物 車 の マ ー ケ ット ・シ ェアの最終実 現 度 RMS2 十乗 用車 の マ ーケ ット ・シ ェ アの最 終実 現度 RMSl )*0. 3 乗用 車に 関す る販 売 部 門 の圧 力 指 数 は(ISNl ), ト ップ・ マネジ メン トの 圧力 指数 とそ れが この 部門 へ与 え る 影響 の 割合であ る圧 力伝 達 度MSI との 積 ,次 期 の計 画 販売量PSN1 (N +1 ) とそ の予測 販 売 量FSN1 (N +1)と の 比, 今期 の予 測 販 売 量, FSNl (N )今 期 の販売 量SN1 (N )の比, 今期 の純 利 益 と前期 の純利益 との 比 ,販 売 の カ ウン トCSl に よっ てきめ る。 O 乗用車に関する販売部門の圧力指数 ISNl ISN1 =トップ・マネジ メントの圧力指数 ITM
+ *圧力伝達度 MSIr 次期の計画販売量 次 期 の予 測 販売 量 -+ PSN1(N +1)FSN1(N +1) 今 期 の 予 測 販 売 量 FSNl(N) こ 匹 。-_一 一  ̄ こ 。 。、。、 *50 今 期 の販 売 量: 今 期 の純 利 益 前期 の純 利 益 SNl(N) P(N) - 一 一一一一一*40P(N-l) 十販 売 の カ ウント* 10 *(1 −MS1 ) o 貨物車に関する販売部門の圧力指数, ISN2 ISN2 =トップ・マネジ メントの圧力指数 ITM *圧力伝達度MS2 + 次期の計画販売量 次期の予測販売量 PSN2(N +1)FSN2(N +1) 今 期 の予測 販 売量 − − ‘ 今 期 の 販 売 量 + 今 期 の 純 利 益 一 一 前 期 の 純 利 益 FSN2(N) − SN2(N) _ P(N) _t40P(N −1)  ̄ ̄ *50 十販売のカウントCS *lo)*(l-MS2 ) 企 業 モ デ ル の 研 究 97 O 製造部門の圧力指数IP はITM とその圧力伝達度MP 次期の計画総製造費用PC(N +1),そ の予測値FC(N +1) 今期の実績値P(N), 今期の稼働率RO ,カウントCCP に よって決 める。 IP =ITM *MP + 次 期 計 画 総 製 造 費 用-一一 一 次 期 予 測 総 製 造 費 用 PC(N +1) 一 一 一FC(N 十1) . 今 期 の 予 測 総 製 造 費 用 FC(N)-一 用 FC(N)-一 用 FC(N)-一 一 - 一一' 今 期 の 実 績 総 製 造 費 用 C(N) +1/RO *30 十CCP * 10 次に 前述の圧 力指数 に よ り, を下に のせる。 *(l −MP ) *60 予測 値 とそ の推定 標準誤 差の増 減を 求め る表
販売 部門 の圧力指数 I≦80 80 くI ≦95 95 くI ≦115115 くI ≦130130 くI 生 産部門の圧力指数 I≦80 80 くI ≦95 95 くI ≦115115 くI ≦130130 くI FSN の増 減1,2 % の減少0.8 % の減少 なし1.0 % の増加1.5 %の増加 FC の増減0.5 %増加 なし なし なし0.5 %減少 SESN の 増 減1.2% の 減 少A .o 0/の 減 少 な し1.0 % の 増 加1.5 % の 増 加 SEC の増減1.0 %増加1.0 %増加 なし0.9% 減少0 丿%減少 予測値に上 の表の増減値を加えて,正規型乱数NR に より,各々実現値を 求める( サフィックスとしてA をつける)。 ASN1 =FSN1 十JFSNl 十NR *(SESNl +SESNl) ASN2 =FSN2 十∠/FSN2十NR *(SESNl 十JSESNl) AC =FC −JFC 十NR *(SEC −JSEC) お わ り に できるだけ精密な企業モデルを作るとい うのがこの論 文の目的であった。 そのためには企業 モデル作成のための理論と具体的な手法とが両方とも不可 決であった。そ こでモデル作成のための各種り 文献を入手可 能な限り最大限 集めたのであ る。 モデル作成に役立つ理論や手法を提供していると考え られ るのは,Carnegie-Mellon 大 学 を 中心 として,サイモン,マーチ,サイア ート,アソソフ, コーヘソ等,あ るい は スタンフ ォード大 学 のボニ ーニ,MIT のクラークソン,ウこ スト・バ ージュブ大学 のパ ース等 に よる企業 行 動科学の研究を最初にあげることができる。企業 行動科 学では,前述した よ うに管理人(経営人)モデルを基礎において,記 述 論的 モデルの作 成,意思 決定論的多 元的 目標,満足基準の原理,学 習による適応等々のフレ ームワー クに よる理論 ・モデルを築いてい る。この成果 として次のような研究があげ られている。(8 ) (1) 企 業 の総 合的 モデル ボ ユ ーニ ・ モ デ ル
(2) 企業 の戦 略的 決定 (4) 証 券投 資 決定 (6) 投 資決定 ア ン ソ フ の 企 業 戦 略 諭 企 業 モ デ ル の 研 究 99 (3) 新m 品計画モデルー ハーメの研究 ク ラ ー ク ソ ン ・ モ デ ル ス テ ッドリ ーの研 究 ㈲ 企業 予 算 の決定 ライ トの研 究
次にMIT のAlfred P.Sloan School of Management で 行なわれ てい るイン ダス トリ アル ・ダイ ナ ミ ックスの研 究が あ る。 これは フ ォレス タ ーを 中 心とし てジ ャル メイ ソ5 ノ ト, ハ ッカ ー, ロバ ー ツ, パフ等に よって研 究 されてい る。 イ ンダスト リアル ・ダイ ナ ミ ックスでは ,時 間の遅 れ,し増 幅, 構 造がシ ステ ムのダイ ナ ミックの動 きにい かに 影 響を 与え るか の研究を する 自動制 御機構(情報フィードバック)の 概 念, 1950年代 の戦術 的 軍事 作戦の研 究 の成果 であ るデシ ジ ョソ・ ノ ーキ ソ ダについ て の理論 ,シ ステ ムの動 態を 研 究す る実 験的 手段 であ るシ ス テ ム分 析 の発展 , お よび 高性能 のコ ンピ ュー タ ーの 出現に支 え られてい る。 こ の成果 と しては ,次 の ような ものかお る。 (1) 企業 成長 におけ る資 源獲 得− ハ ッカ ーの モデ ル (2 ) 新 製品 の成長 ノートの 尹デル O 新 製品 開発−− ロバ ーツの モデル 犬 。 他に は , カル フ ォル ニア大学 の リチ ャ ―ド・マ テシ ッヒに よる予 算編成 シ ミ ュレ ーシ ョン・ プロ グラ ム, クレ ー・ ス プl==・−ル の予算 の プ1==1グラ ム等 種 々の企業 モデ ルかお るが詳 しくは文 献を 参 照 され たい6 次に 我 々の 自動 車企業 モデ ルにつ い て 述べ る。 この モデルで はA 自動 車の製 品 の中 で, 自動 車に つい ては ,乗用 車,貨物 車 とい う分 類に なっ てい るが, これ は 極め て不十 分 な デニ タしか得 られなか ったか らで , もし十 分 なデ ータがあ れば ,各 車 種 ごとに モデ ルを 作 るか,あ るいは 基 準とな る車種に 他の車 種を 換算 す るとい う手続を と りたい と思 う。 又A 社 の他 の製 品に つい ても モデル の中 に 組 み込 んであ るのは, A 社 め売上 高を予 測す る必要上 か らで, これ と実 際 の 財務 諸表上 の数 値 とを 比較す るこ とを可 能にす るた めであ る。 ニ ト ップ・ マネジ メン トの欲求値 は外 生 変数 の型 を と ってい るが, これ は将 来 , 欲求値 の形 成過 程を プロ ト==・− ル等 の方 法に よって実証 的に 調査し ,モ デルを 作 っ てこれを組 み込む必 要 があ る と思 われ る。又 ,必 要生産 台数 より
必要投資額を 求める場合に,単位設備費を使っているが,これも外生変数 と して扱われてい るので今後 モデルに内生化するようにする必要があ ると思わ れる。 モデル作成につい ては,現実 のデータを入手可能なかぎり収集し,それを 屯とにして,企業 行動科学 の仮説を取り入れっつ,モデル・ビルディングを 行なったのであ るが,意思決定過程のぱっきりしない部分につい ては重回帰 分析に よって推定す るとい う企業行動の計量経済学的 アプローチをも含んで いる。 企業行動科学的な手法 としては,モデルにおけ るヒ ューリスティックな ア プロ ―チとか,実限度限界とい う概念をモデルに導入して,この実限度限界 内の実現度とBonini モデルで用いてい る感受圧力指数 とを関連づけ てモデ ルを作りFortran IV で組 んだ。 今 後 の 研究 と し ては,DYNAMO の使用とともに他のシミュレ ーシ3 ン
言語,GPSS ,SIMSCRIPT ,GASP, SIMTRAN 等を 目的 に 応じて使 う
とともに,予算編成 のみな らず,他の部門も企業システ ム的 アプp −チに よ りモデリングを計り, より精密な企業 モデルを作成し,企業行動のより正確 な記述・説明・予測を でき るように努めるものである。そのためには,以上 のような技術的 観点のみな らず,企業行動の理論の整備と発展を しなくては な らない。 最後に企業 モデル作成上 の問題点,考え方を述べてお く。 1. 企業モデルを作成す るには,相当長期にわだっての十分詳細なデータ が是非必要である。しかしなが ら,実際に,研究を行な う場 合には,有 価証券報告書お よびそれと同等程度の資料しかっ かえない。それゆえに , モデル自身 の精度は,有価証券報告書の程度の精度に制約され て,望む ような精度には達しない。 企業モデルに必要な ように データが採取,配列していないため, モデルに 応じたデータかおるとい うのではなく,データに応じて,場合に よっては不 都合なまでにモデルの方を調整させなければならない場合が多い。 2. 社会科学,とりわけ経営学が対象とする企業 行動についてのシミュレ ーシa ンは,企業 行動の内部メカニズムの解明が不十分であ るし,外的 環境の与える影響も明確には把握できないし,又企業行動それ自身が動
企業モデルの研究 101 的 に そ の 構 造 が 本 質 的 に 変 わ る た め , 企 業 行 動 モ デ ル を 長 期 に わ た っ て シ ミ ュ レ ート す る こ と は , 非 常 に 疑 問 で あ る。 企 業 モ デ ル で は , 短 期 モ デ ル が 妥 当 と 考 え ら れ , 問 題 の 必 要 に 応 じ て 中 期 程 度 の も のを 組 み入 れ よ うと す る の が よい と 思 わ れ る 。 3. モ デ ル 作 成 に は , 基 本 的 な 仮 説 を 明 確 に し て お く必 要 が あ る。 ( モデ ル作成上 の理 論) 我 国 で は , 特に , 計 量 経 済 学 的 方 法 を 企 業 モ デ ル に 使 っ た 財 務 中 心 の モ デ ル が多 い 。 こ の 立 場 は 経 済 学 を 企 業 行 動 に 適 用 し た 企 業 の経 済 理 論 に ほ か な らな い 。 企 業 の 実 証 的 な 意 思 決 定 メ カ ニ ズ ムを 組 み 込 ん だ 企 業 の行 動 理 論 のた め の 企 業 モ デ ル を 作 成 し , 企 業 行 動 の 予 測 , 説 明 を 行 な う よ うに す る 必 要 か お る。 モ デ ル 作 成 以 前 の企 業 行 動 の実 証 的 研 究 が 特 に 重 要 で あ る 。 又, A 自 動 車 株式 会 社 及 び そ の他 の資 料 ,Fortran に よ る企 業 モ デ ル の プ ロ グラ ム の 全 部 を 紙 面 の 都 合 上 割 愛 し て あ る 。 た だ 巻 末 に デ ー タ一 覧 表 を 参 考 まで に つ け て あ る 。 詳 し い こ れ ら の 内 容 に つ い て は 筆 者 の修 士 論 文 「企 業 モ デル の研 究 」 を 参 照 せ られ た い 。(95) 「r ㎜ ㎜ 〔データ の分類〕 ・ 販売実績・予 測・誤差 ・ 売上 高・有形 固定 資産 ・予測・誤差 乗用 車 土地 貨物車 材料費 ・労務費 補修部分品 経費・販売費 ・一般管理費 繊維機械・宇宙 航空 資産計・資本金 ・生産実績・予測・誤差 資 本剰 余金・利益剰余 金 乗用車 当期純利益 ・資本計 十 貨物車 ‥ ・工場投下 資本・予 測・誤差 補修部分品 土地 繊維機械・宇宙 航空 ・従業員数 ・予 測・誤差 ・生産計画・予 測・誤差 事務技 術員 乗用 車 現業員 貨物車 合計 補修部分品・繊維機械 ・ 平均 給与 額・予測・誤差 宇宙 航空 ・総計 事務 技術員
現業 員 貨物車 総計 総計 ・労働生産性 ・予 測・誤差 ・ 日本の総 人口 1 ) 販売 実績・予 測・誤差 ・日本の国民総生産 乗用車/ 従業 員数 建物 貨物車/ 従業 員数 機械装置 補修部分品/従業 員数 工 具機具備晶 2 ) 生産 実績・予 測・誤差 計 乗用車/従業員数 ・A 自動車株式会社 貨物車/従業員数 利益処分 補修部分品/従業員数 財務比率 ・自動車産業 総販 売台数 回 転 率 乗用 車 収 益 率 ( データ出典) (1)A 自動車株式会社 有価証券報告書総覧 昭和35 年9 月30 日∼ 昭和44 年3 月31 日 (2) 企業経営 の分析 三菱経 済研究所 昭和39 年下∼ 昭和 豺年下 (3) 自動車統計月報,年報 日本 自動車工業会 昭和35 年9 月∼ 昭和44年3 月 (4) 日本統計月報 昭和36 年7 月∼ 昭和44年7 月 <参 考 文 献>(1) 馬場敬治・黒沢・田杉・占部・松田共著, 米国経営学, 東洋経済新報社,昭 和31−11(2)C. p. Bonini, Simulation
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