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確率スケジューリング問題について
木瀬洋,塩山忠義
11111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111 1.緒言 スケジューリングは本特集でも見られるように 種々の分野においてシステムの運用効率を高める ための重要な手段である.本稿は,たとえば金重 少量生産システムのモデルとしてしばしば研究対 象となっている機械スケジューリング問題(以下 では単にスケジューリング問題と言う)を取り上 げる. すなわち,多種の要素の一連の処理(これをジ ョブという)を数台の機械で行なうとき,与えら れた評価関数(たとえばジョブの最大完了時間)の 値を最適(最小)にするよう,各機械におけるジ ョブの処理順序を決定する問題である.スケジュ ーリング問題は代表的な組合せ最適化であり,解 (スケジュール)の数は有限であるが膨大であり, その中から最適解を見い出すことは原理的には可 能であっても実際上きわめてむずかしいという特 徴を有する. スケジューリングに必要な全データがあらかじ め確定している場合を確定スケジューリング問 題,データの一部が不確定(すなわち,確率変数) である場合を確率スケジューリング問題と言う. ただし,ここでは確率変数の分布は既知とする. 本稿の主目的は確率スケジューリングに関する詳 きせひろし,しおやま ただよし京都工芸繊維大学 工芸学部機械工学科 干 606 京都市左京区松ヶ崎 750 (46) 細な文献調査ではなく,確率スケジューリングの むずかしさを確定スケジューリングと比較して論 ずることである. (最近の研究状況を解説したもの として文献 [1 りがある) 確定スケジューリングの研究の歴史は他の OR と同じくらい古く,かつ現在も活発である.特に 1970年代初期に Cook [8J および Karp [26J によ って提唱された組合せ最適化に対する NP 完全理 論により飛躍的に発展した(たとえば文献 [20, 27J 参照) .しかしこれらの結果の大部分はすべてのデ ータが既知で時間とともに増加も,変化もしない, いわゆる萱盟な場合である.他方,確率スケジュ ーリングは(結果として静的な場合もあるが)本 質的には塾盟である. (少なくとも時間とともに処 理状態が徐々に確定していく. )このため確率スケ ジューリングは単に組合せ最適化だけではなく, 重宝過主における最適制御問題でもある. l つの確定スケジューリング問題に対応する確 率スケジューリング問題としてここでは 2 種の定 式化を取り上げる. 1 つは,たとえば(確率変数で ある)ジョブ最大完了時間の期待値を最小にする 問題である.この種の問題を期待値最小化スケジ ムニム乙とと言うことにする.他は,たとえばジ ョブ終了時聞が納期を越える確率があらかじめ決 められた値以下ならば納期退れでないとした上で 納期遅れジョブ数を最小にする問題である.この 種の問題を確率制約スケジューリングと言うこと にする.いずれの場合も確率変数の分散を 0 とすれば, 確定型になる.したがって確率スケジューリング は確定スケジューリングの一般化と見なされる. しかしながら,確定型が解けなくても対応する期 待値最小化スケジュ}リング問題が解ける場合が しばしば存在する.この原因は仮定された確率分 布の特異性にある.すなわち,解ける問題のほと んどは指数分布またはそれに類する分布を仮定し ている.このことによって最も簡単な確率過程(い わゆるマルコブ過程)が保証されることになる. この状況は信頼性や待ち行列の理論と軌をーにす るところである.したがって,指数分布の場合は 確定型の一般化ではなく,別のクラスであると言 える.他方,確率制約スケジューリングの研究は 現在まで多くを見ない.にもかかわらず,次のよ うな理由でこの問題は重要である.この問題では データの分布として正規分布がむしろ扱いやす い.正規分布は,たとえばジョブ処理時間につい ては少なくとも指数分布より実際に即応している 場合が多い.かつ,正規分布は任意の確定値(一 定分布)の完全な一般化である. このような背景のもとで,以下では問題の分類 と計算複雑性に関する予備知識を述べた上で期待 値最小化スケジューリングおよび確率制約スケジ ューリングの各々について論じることにする.
2
.
スケジューリング問題と計算複雑性 の分類 ここでは以下の論議の便宜のため,問題の分類 と問題のむずかしさ(計算複雑性)の表現につい て簡単に述べる.2
.
1
問題の分類 従来の確定スケジューリング理論では問題を 3 つの特徴 α ,ß
, r で分類し, αIßlr と記すこと が多い(たとえば [1 1, 20J 参照).ここでもこの 分類に準拠する. α は機械数に関するもので,主な例を以下に示 す. α=土:システムは l 機械からなり,各ジョブ は一度だけ処理される.よ盤盟国璽と言う. α =Pm : システムは m 台の同一機械からなり, 各ジョブはいずれか 1 台の機械で一度だけ処理さ れる.同一並列機械問題と言う. α =Qm: システムは m 台の処理速度の異なる機 械からなること以外はPm と同じである.二壁韮型 盤盤盟墨と言う. α=長:システムは m 機械からなり,各ジョブ は順次,各機械で一度ずつ処理される.どのジョ ブも機械を通過する順序は同一である.三工二三ニ :1'y三国璽と言う. α=主:各ジョブが機械を通過する順序が異な る以外はFm と同じである.ジョブショップ問題と 言う. F はジョブの処理に関する付加条件である.主 な例を以下に示す. 戸 =pmtn: 処理中のジョブの一時中断 (pre E旦些些旦)が許されることを示す. ß= 主主主:ジョブ聞に処理上の先行制約 (prece dence constraints) がある. ß=rJ: 各ジョブの準備時間 (!eady time) あ るいは最早開始時刻が異なる. T は最適化(ここでは最小化)されるべき目的 関数を表わす.主な例を以下に示す. r=Cmax : ジョブ j の終了時聞を Cj とすると, Cmax=maxCj である.最大完了時間と言う.r=~Cj: C
jの総和を表わす,主工堕盟主E
と言 う. r=~Tj :各ジョブ j に納期 djが与えられたと き ,T
j=max{O
, cj-dj} で与えられる.すなわち, 担盟遅主主Eを表わす. r=~Uj:Tj
>
0 のとき ,Uj=l
. それ以外はUj=
0 とする.遅れジョブ数と言う. この他, 各ジョブに重み Wjj/. 与えられている とき, 重み和 ~WjC"
~WjT
j, ~WjUj
が考 えられる.期待値最小化の場合,たとえば Cmaxの7
5
1
代りに E(Cmax) を用い,確率制約の場合,戸に確 率制約を導入することにする.
2
.
2
計算複雑性の表現 問題を解くのに必要な計算量,すなわち計算複 雑性に関して NP 完全理論は問題を(効率よく)盤丘三問題と主主主主と(いわゆる旦E室全)問
題に分類する. たとえばジョブ数 n を問題の規模としたとき, この問題がo (j(n)) の計算量で解けるとする.ここ で f(n)はn の関数で, O (j(n)) はこの問題のどんな 例に対しても c点n) ( C は n に無関係な定数)以下 の計算量ですむことを表わす.このとき ,J(n)が n の多項式で表わされる問題は解けると言い,がな ど指数関数以上の問題はむずかしいと言う n の 増加に対する両者の増加速度の違いを考えれば, この区別は妥当である.問題が解けることの証明 は n の多項式程度の計算でその問題を解くアルゴ リズム(多項式時間アルゴリズムと言う)を見い 出せばよい.問題がむずかしいことの証明は多項 式時間アルゴリズムが存在しないことを証明すれ ぽよいが,これは文字どおりむずかしい.実際, このことが証明された例はまだ存在しない.しか しながら,これまでむずかしいとされてきた問題 のすべてが今考えている問題に帰着することが示 せるとする.このとき,もしこの問題が解けるな らばすべてのむずかしい問題も解けることにな る.実際,これまで歴史的にもきわめてむずかし いとされている組合せ最適化問題が非常に多数存 在する(文献 [15J 参照) .現時点ではこれらが一 挙に解決するとは考えがたい.そこでこのように 最もむずかしい組合せ最適化問題は NP 完全であ ると言う. NP 完全なスケジューリング問題では 最悪の場合 n の指数関数以上の計算量を覚悟し なければならない.3
.
期待値最小化スケジューリング ここでは 2. の分類にしたがって対応する確定お よび確率スケジューリング問題の計算複雑性を比7
5
2
(48) 較することにする.なお,この章では特に断らな いかぎり,各ジョブ j の処理時聞は平均 1/μj の独 立した車整盆亙と仮定する. 3.1 機械問題 ① lldj=dlL
:
Wj Uj は NP 完全である [26J. (dJ=d は納期一定を表わす. )他方 lldj=dl E(wJ Uj) は解ける [10]. すなわち , Wj 仰の大 きい順が最適となる. ② llpmtn,dL:
wj Cj は NP 完全である[30J. 他方,llpmtn
, dE(L
:
wj Cj) は準備時間 rJ が任 意の結合確率分布の場合でも解ける[ 40]. すなわ ち,最適スケジュールではどの時点 t でも手元に ある(円近 t を満たす)ジョブのうち最大の WJ 仰 をもっジョブが処理されていなければならない. ③ llprec, ρj=II L: Wj Cj は NP 完全である[
3
1
J
.
(PJ= 1 は処理時聞がすべて i であること を示す. )また , llprecIE(L
:
wj Cj) はすべての処理 時間が平均 1 の指数分布の場合でも NP 完全であ る[39J. 両者は同ーの最適スケジュールを有する. この他の l 機械期待値最小化スケジューリング については文献 [4, 18, 19J を参照されたい.3
.
2
並列機械問題 結果を示す前に並列機械問題に対する代表的な スケジューリングを示しておく.L
EPT スケジューリング:ジョブを平均処理 時間の大きい順 (LongestE
x
p
e
c
t
e
d
Proce問 ng Iime) に並べたリストを作成する.時間 t=O か ら開始し,いずれかの機械が空(処理をしていない 状態)になるごとにリストの順番にしたがって未 処理のジョブをその機械に割り当てる.なお, リ ストの順番でジョブを機械に割り当てるスケジュ ールをリストスケジュールという. 動的 LEPT スケジューリング:一様並列機械 問題で処理の一時中断 (pmtn) が許される場合, どの時点でも常に処理速度の速い機械にはより平 均処理時間の大きいジョブを割り当てる.S
EPT スケジューリング:ジョブを平均処理時間の小さい I1頂(笹ortest ~xpected ~oce叩ng
主ime) に並べたリストスケジュールである. 動的 SEPT スケジューリング:平均処理時間 の小さいジョブを優先する以外動的 LEPT と同 じである. ④ PllCmax は2機械でも NP 完全である [26J. 他方 , PIIE(Cmxx) は解ける. LEPT スケジュー リングが最適である[3, 44J. ⑤ PII L; Cj およびPIIE( L; Cj ) はともに解ける. (前者に対しては[7],後者に対しては [3,
4
4
J
.
)
ともに SEPT (確定型に対しては特に SPT と言 う)が最適である.⑥ Qmlpm tnlCmax および QmlpmtnlE (Cmax) はともに解ける. (前者に対しては [22J ,後者に対 しては動的 LEPT が最適である [45J.
)
⑦ Qmlpmtnl L; Cjおよび QmlpmtnlE(
L
;
C j) は ともに解ける. (前者に対しては[32J ,後者の場 合,動的 SEPT が最適である [45J.)
他の並列機械期待値最小化に対しては文献 [16 , 17 , 21 , 35 , 36 , 41 , 42 , 43J を参照されたい.3
.
3
LEPT スケジューリングの最適性 並列機械問題に対する LEPT スケジューリン グの最適性の“カラクリ"を理解するため, P211E (Cmax),すなわち同一 2 並列機械問題を考えよ う.各ジョブ i の処理時間 Xiは平均 1/よれの指数 分布 (μie-pil) にしたがい, μ1::三 μ2< …三三 μn とする. また説明の都合上,時間 t=
0 で一方の機械M1 はすでに仮空のジョブ O を処理しており,その処 理時間Xo の分布は任意とする . (Xo=O でもよい.) もう一方の機械 M2は t=O で空である.LEPT
スケジュールにおいて 2 機械の終了時間の差を D (Xo; Xh X2, …, Xπ) と記す. これは,最後に 終了した 2 ジョブの終了時間差でもある. (ガント チャートを描くとわかりやすい. )このとき, D(XO;XhX2…
, Xω)=2C
max-L
;
ni=oXi (1) となる . L; Xjはスケジュールに関係ないから , E (Cmax ) の代りに E(D(Xo;X1, …, Xπ )Jが最小と なることを示せばよい. 非 LEPT スケジュール としてジョブ l と 2 を交換したスケジュールを考 え,その終了時間差を D(XO;X2, Xh … , Xn) と記 す.いずれのスケジュールにおいてもどのジョブ も最後に終了する可能性があることに注意する.LEPT
(非 LEPT) スケジュールにおいてジョブ i が最後となる確率をあ (qi) とする.ジョブ O が 最後の場合 PO=qO=P(X1+X2+…
+Xn::;;Xo),
(2) である.各ジョブ i ( i 孟 1 )が最後の場合,他のジ ョブがすべて終了したという条件のもとでの Xi の残存時聞は(豊翠金主の墾韮量生により)再び 同ーの指数分布にしたがう.また各ジョブ iが最 後とし、う事象は互いに排反であるから (2) より E(D(Xo;X
l, X2,
…)J-E(D(Xo; X2,
X 1…]=~~tL; ni=l Pi μ灼z 円 dt一~~小=仰
=L; n
巴れ
nηni=l (pか什れ
i-司巾一
1
叩qψω
叫
fρ)江~~t削
μ抑z刊 dのt= L; n
ひれ
"ηnl=l(ρ
t一q豹ωdο)ν/μ仰
t =L; η i=l(Pi 一 q小;) (1/(μtμη/(μ飽一 μ仰i) )日], (3) ここで、最後の関係は ρη (qπ)= 1-L; ~;;lpi(qj) を 考慮した.最初に n=2 の場合を考えよう .μ1 三三 μz であるから,も L P1 ::;;q1 ならば, (3) は非正と なり,非 LEPT に対する LEPT の有利性が示せ る . 71=
2 のとき , Pi(q;), i=O, I , 2 は簡単に求 められ , Pl::;;ql なることが示せる [35]. この場合, ジョプ 1 を早く開始する (t = 0 で Mzに割当て る )LEPT が有利で、あることは直観的にも理解で きる.一般にジョブ‘数が n-l の場合に LEPT の有 利性が成り立っとすると,ジョブ数が n の場合で も成り立つのである.なぜ、なら, (3) の最後の関係 は平均が 1/(μz向 /(μn 一 μi)] (i= 1, 2 , … n ー 1 )の (n- 1) ジョブに関する式と見なせるからである. つまり,帰納法により D(Xo; X1, X2…)がD(Xo; Xz, X l,…)より常に有利であることが示せた.次 に任意の k ( 1ζh 三三 n ー 1 )に対して Xk と Xk+l を交換した非 LEPT スケジュールと比較してみ る.このとき, D(Xo; X l,・・・ , Xk-1 , Xk , Xk+h..., X偽) =D(Xo,X!, …,Xk-!;Xk, Xk+!, …,X n), (4) とすれば,再び上述の論議が成り立ち,非LEPT に対する LEPT の有利性が示せる.(
4
9
)
7
5
3
以上,やや乱雑な論議であったが, LEPT スケ ジュールの最適性が指数分布の特殊な性質にもと づいていることが理解できょう.もう l つ見逃が ぜない点は,期待値最小化では問題のすべての実 現例に対して LEPTが常に最適であることを意味 しないことである.この意味では確定型はより厳 しい条件を要求していることになる.当然だが, p隅IICmaxに対して LEPT (すなわち, LPT) スケ
ジューリングは最適ではない.しかしながら,こ の問題に対する重宝盟盤垣 [5, 6J によれば,
LPT
はPmllCmax に対してきわめて優秀な近似解法のよ うである.3
.
4
フローショ‘y プ問題 ⑧ 解ける場合は 2 機械フローショップ問題に おける F211Cmax と F211E (Cmax) の場合しか知られ ていない.前者の纏定的な場合に対しては有名な Johnson ルールがある [24J :最適スケジュールで ジョブ t が j に先行する必要十分条件は min(A , Bj) S:min
(Aj, Bi) である.ただし , Ai'Bi はそ れぞれ第 1 および第 2 機械におけるジョブ i の処 理時聞を表わす.確率的な場合 , Ai , Bi がそれぞ れ平均 1/f-lli, 1/μ2iの指数分布にしたがうとする と, μli 一 μ2i の大きい JI慣が最適で、ある [1 , 9J. 両ス ケジューリングが一致していない点が興味深い. なお,両問題とも最適スケジュールで、は第 1 およ び第 2 機械でのスケジュールが同一で、なければな らないことを指摘しておく. この他の確率フローショップ問題については文 献 [12 , 13 , 14, 33 , 38J を参照されたい.3
.
5
ジョブショ'"プ問題 確率ジョブショップ問題は現在未開拓の分野で あり,次の結果が知られるのみである.⑨ J211Cmaxおよび J21IE(Cmax) はともに解け る.前者に対しては Jackson ルールがある [23J. 後者の確率型に対しては次の方法が最適解を与え る[37]:第 l 機械の次に第 2 機械で処理されるジ ョブ集合を A , 逆の順序で処理されるジョブ集合 を B とする.また 機械しか要求しないジョブ
7
5
4
(50) を単処理ジョブということにする.このとき,第1 (2) 機械が空になるごとに μ1i一 μ2i (μ2i 一 μli) の 大きい A(B) のジョブを割り当てる.そのような ジョブがないときは任意の単処理ジョブを割り当 てる.
4
.
確率制約スケジューリング 現在公表されている確率制約スケジューリング 問題は次の場合だけのようである. 各ジョブ j (j = 1, 2,…, n) の処理時間釦は独 立した正規分布 N(mj, 町2) にしたがう.ただし, mj およびviは平均と分散である.また,各ジョブ j には既知の納期 dj が与えられている.ここでは ジョブ jの終了時間 Cjがんを越える確率があら かじめ与えられた値 α (1 /2ζα< 1) 以下(すなわ ち , pk>dj) S:a) ならば納期遅れと見なさない とする.このとき納期遅れジョブゃ数 L:. Ujを最小に するスケジュールを決定したい.明らかに,全分 散をo ~こするとこの問題は lll L:. Uj になる.そこで 以下ではこの問題を l ゆ (Cj 注 dJ
) 三三 α I L:. Uj と記す. IIp(
c
j ~とめ)三 α I L:. Uj は lll L:. Ujの完全な一般化で ある. IIp (cj ミ dj ) 三三 α I L:. Uj の特徴は終了時間 Cj もま た正規分布にしたがうことである.すなわち,ス ケジュール (i t,i
2, …, in ) において j 番目のジョブの終了時間Cij=Pi1 +Pi2+ … +pij は(主墨金主 の豆生生より )N( L:. h~lmil" L:. h=lV2仇)となる.よ ってジョブんが(確率的)納期を満たす (p (Cij 注 d川三三 α) 必要十分条件は (dij-L:. h=lm山 )/C L:. h=l V2ihJ1/2;::>: φ-1(α) , (5) である.ただし, φ 一 1(α) は標準正規分布N(O , 1) の 分布関数 φ (u) の逆関数で、ある. (5) よりスケジュ ール(九九…,ら)が最適である必要条件はらが 納期を満たすならば,九 (h=I , 2 , …j- l) も満た し,かっ , dij 二三 d仇とならねばならないことであ る.そこで納期を満たすジョブ集合を1={ih ... id と記すと,問題は
max.
ks
u
b
j
e
c
t
t
o
(
5
)
f
o
r
ijεL (6)と定式化できる [2J. この意味では 1Ip(Cj>dj) ζ α I2: Ujは確定的問題と言えよう.以下ではこの問 題が NP 完全であること,および特殊な場合には 解けることを示そう.
4
.
1
NP 完全性 ⑮ 111 2: Ujは解ける[34J. 他方 , 1Ip(cj>dj ) 孟 α I 2: Uj は NP 完全である [29J. すなわち, NP 完 全であることが知られている次のナップザッグ問 題 [26J はこの問題に帰着する. KNAPSACK: 与えられた N+2 個の正整数 {at.…
,aN, b, k} に対して 2: :"=1 xi=k, かつ,2: f=1 aiXi=b を満たす O 一 l 変数 xi(i=l , … , N) が存 在するかどうかを決定せよ. この KNAPSACK に対して次の 1Ip (cj>dj ) 三 α I 2: Uj を考える: n=N+ 1 , α=φ (4kA(kA -b )1/2),
mi=A+ai, Vi2=A-ai' i= 1 , ・ ", N,di= (kA+b) + φ1(α)(kA-b)1/2 , i=l , … , N,
mN+l 任意の正整数 , V2N+l=4kA(kA-b) (kA+
l),
dN+1=kA+b+mN+l+ φ → (α) (kA -b+V2N+l)1/2,
A> 2: ι1 ai を満たす任意の整数, という設定のもとで納期を満たすジョブが (k+1) 以上あるかどうかを決定せよ. 結論だけを述べるとこの問題で納期を満たすジ ョブ数が(k+
1 )以上である必要十分条件は KNAPSACK が解をもつことである.言し、かえ ると , 1Ip (cj>dj) 三三 α I 2: Ujが解ければ , NP完全 な KNAPSACK も解けることになる.4
.
2
解ける場合 ⑪ すべての納期が等しい場合 11ρ (cj 三とん) I 2: Uj は解ける [25]. ⑩の結果と比較すると,わ ずか 1 ジョブの納期が異なるだけで問題のむずか しさが急変することがわかる. ⑫処理時間の平均mi と分散 V2i が“ agreeable" な条件 (mi<mj訪問Z 豆町2) を満たす場合は解け る [28J. 1987 年 11 月号 5. 結言 確率スケジューリング問題はここ数年盛んに論 じられるようになってきた.本文はその主な 12 (①~⑫)の結果を確定的問題と対比させながら論 じた.これらの結果から確率スケジューリング問 題はよりむずかしいとは一概に言えないようであ る.今後さらに発展すると確信する. この拙文が その一助になれば幸いである.なお,筆者の不勉 強のため誤った点があるもか知れない.読者諸氏 の率直な御批判を仰ぎたい. 参芳文献<1] P.C. Bagga( 1970) N.Job, 2-Machine Sequenュ cing Problem with Stochastic Service Times. Opsearch 7,18
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