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カルビン回路の新規調節機構の解明と分子育種への応用

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Academic year: 2021

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(1) . 様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 平成23年 4月30日現在 機関番号:34419 研究種目:若手研究(B) 研究期間:2009∼2010 課題番号:21780101 研究課題名(和文) カルビン回路の新規調節機構の解明と分子育種への応用 研究課題名(英文) Analysis of regulatory mechanisms of the Calvin cycle for application to molecular breeding 研究代表者 田茂井 政宏(TAMOI MASAHIRO) 近畿大学・農学部・准教授 研究者番号:70340768 研究成果の概要(和文): カルビン回路で機能するセドヘプツロース-1,7-ビスホスファターゼ(SBPase)は、フェレ ドキシン/チオレドキシン系を介したレドックスによる活性調節に加えて、リン酸化などの修 飾による活性調節を受けていることを明らかにした。 また、カルビン回路の GAPDH および PRK の調節因子である CP12 が、酸化的ストレス時 の光合成機能維持にも機能していることを明らかにした。 研究成果の概要(英文): We found that the activity of sedoheptulose-1,7-bisphosphatase (SBPase) was regulated by not only ferredoxin/thioredoxin system, but also by protein modification such as phosphorylation. On the other hand, we found that CP12, regulator of GAPDH and PRK in the Calvin cycle, functioned to protect photosynthetic apparatus under photooxidative stress. 交付決定額 (金額単位:円) 直接経費 間接経費 合 計 2009 年度 2,100,000 630,000 2,730,000 2010 年度 1,300,000 390,000 1,690,000 年度 年度 年度 総 計 3,400,000 1,020,000 4,420,000 . 研究分野:生物学 科研費の分科・細目:基礎生物学・植物分子生物・生理学 キーワード:色素体機能・光合成 1.研究開始当初の背景 光合成カルビン回路の明暗調節には、主 に 4 つのチオール酵素(GAPDH、FBPase、 SBPase、PRK)がフェレドキシン/チオレド キシン系により制御を受けることが重要と されてきたが、新たな制御系の存在も示唆 されている。これまでのこのような報告と は異なり、最近の研究により、還元処理に よる活性化を受けない SBPase の存在が明 らかとなった。 . 2.研究の目的 本研究では、光合成カルビン回路の新規 調節機構を明らかにすることを目的として、 酸化還元に依存しない SBPase 活性調節機 構を明らかにする。さらに、これまで葉緑 体に局在する小タンパク質 CP12 は GAPDH および PRK と複合体を形成することにより、 これらの活性調節を行っていることを明ら かにしてきたが、NADPH との結合能を有す.

(2) ることから、ストレス応答への関与を明ら かにし、CP12 の新規機能探索を行う。 3.研究の方法 SBPase 活性を制御する新たなメカニズ ムを明らかにするため、明暗による SBPase の mRNA、タンパク質、酵素活性の相関を明 らかにすると共に、BlueNative-PAGE によ り SBPase の活性制御へのタンパク質相互 作用の関与を解析した。 一方、CP12 の新規機能を明らかにするた めに、パラコート(0.1∼1 µM)および強光 ストレス(500 µmol/㎡/s)条件下における S. 7942 野生株および CP12 欠損株の生育、 光合成機能を比較し、ストレス応答におけ る CP12 欠損の影響を明らかにした。 4.研究成果 (1)明期 6 時間(150 µmol/m2/s, 22℃)、暗 期 6 時間(0 µmol/m2/s,18℃)で栽培したシ ロイヌナズナを用いて、リアルタイム-PCR 及び RT-PCR により SBPase の mRNA 量を比較 した結果、これまでの報告どおり明期での 誘導が認められた。 . 図 3 還元/非還元条件化での明暗による SBPase 活 性の変動 . (3)BlueNative-PAGE により SBPase の活性 制御へのタンパク質相互作用の関与を解析 した。その結果、暗期の SBPase の分子量は 明期の SBPase と比較してわずかに増大し ていた。種々のシロイヌナズナ粗抽出液を 種々の酸化還元条件下(1 mM H2O2、DTT、 NAD+、NADPH)で処理し、Blue Native PAGE により複合体状態の解析を行った結果、い ずれの条件下においても、抗 SBPase 抗体交 差反応を示すタンパク質バンドに大きな変 化は認められなかった。これらのことから、 SBPase タンパク質は、リン酸化などの修飾 を受けていることが示唆された。 (4)CP12 の新規機能を明らかにするために、 パラコート(0.1∼1 µM)および強光ストレ ス(500 µmol/㎡/s)条件下における S. 7942 野生株および CP12 欠損株の生育を比較し た結果、CP12 欠損株はいずれのストレス条 件下においても野生株と比較して有意にク ロロフィル量の減少が認められ、ストレス 感受性が増大していた。 . 図 1 明暗条件下におけるシロイヌナズナ SBPase mRNA 発現量 . (2) ウ ェ ス タ ン ブ ロ ッ テ ィ ン グ に よ り SBPase のタンパク質量を比較した結果、明 暗によるタンパク質量の大きな変動は認め られなかった。しかし、還元状態での SBPase 活 性 を 比 較 し た 結 果 、 明 期 に は SBPase 活 性 が 認 め ら れ た が 、 暗 期 で は SBPase タンパク質が存在するにも関わら ず SBPase 活性が認められなかった。これら の結果から、暗所では、SBPase は酸化還元 以外の修飾により不活性化を受けているこ とが示された。 . 図 2 明暗条件下におけるシロイヌナズナ SBPase タンパク質量 . 図 4 ラン藻野生株および CP12 欠損株の生育に及 ぼす強光ストレス(500 µmol/m2/s)の影響 . (5)強光ストレス(300 µmol/㎡/s)条件下に おける S. 7942 野生株および CP12 欠損株の 光合成活性を比較した結果、ストレス処理 後 4 時間目以降の CP12 欠損株の光合成活性 に著しい低下が認められた。さらに、スト レス条件下でのピリジンヌクレオチド量を.

(3) 比較した結果、強光ストレス 3 時間目の CP12 欠損株では、有意に NADP+が蓄積して おり、CP12 欠損により電子伝達系での電子 の流れが阻害されていることが示唆された。 . 図 5 ラン藻野生株および CP12 欠損株の光合成活 性に及ぼす強光ストレス(500 µmol/m2/s)の影響 . . 図 6 ラン藻野生株および CP12 欠損株のピリジン ヌ ク レ オ チ ド 量 に 及 ぼ す 強 光 ス ト レ ス ( 500 µmol/m2/s)の影響 . 〔その他〕 ホームページ等 http://web.me.com/p.m.p/jpn/Home.html 6.研究組織 (1)研究代表者 田茂井 政宏(TAMOI MASAHIRO) 近畿大学・農学部・准教授 研究者番号:70340768 . .

(4)

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