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IRUCAA@TDC : 歯髄研究の展開・展望

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

歯髄研究の展開・展望

Author(s)

村松, 敬

Journal

歯科学報, 116(3): 223-223

URL

http://hdl.handle.net/10130/4050

Right

(2)

1995年に千葉市で象牙質・歯髄複合体の国際会議が行われてから20年以上の歳月が経った。当時,有給者に なりたての演者はこの国際会議に大きな刺激を受け,歯髄研究に興味を持つようになり,現在まで様々な研究 を行ってきた。本講演ではこれまでに演者が行ってきた歯髄研究の展開を紹介するとともに,今後の展望につ いて述べる。 1.歯髄細胞,象牙芽細胞のギャップ結合と硬組織形成能 歯髄の再表層にある象牙芽細胞には電子顕微鏡的にギャップ結合が多く,この構成タンパクであるコネキシ ン43(CX43)は歯髄の活力,分化,硬組織形成と関係していることを明らかとしてきた。近年では CX43の遺 伝子である GJA1 の変異が歯の形成不全を引き起す眼歯指症候群の存在が明らかとなったことから CX43を ターゲットとした歯髄研究の展開が興味深い。 2.歯髄のダメージ回避機構 日常歯科臨床での代表的な刺激としては熱刺激があげられる。特に,注水なしでの切削では歯髄に破壊的な ダメージを及ぼすため,注水が必要なことは言うまでもないが,熱刺激と歯髄細胞の研究は意外に少ない。ま たアドレナリン添加局所麻酔薬により血管収縮が起こると血流が1/4になり,歯髄は一時的に低酸素,低栄養 の状態になるが,臨床的にそのような環境であっても日常の歯科臨床で歯髄が壊死に陥ることはない。演者は 上記の刺激環境を想定した in vitro の実験を行い,種々の刺激に対する歯髄細胞のダメージ回避機構を解明し てきたので紹介する。 3.歯髄幹細胞と再生医療 歯髄細胞には多くの間葉系幹細胞が含まれており,これまでにもヒト乳歯や第三大臼歯から幹細胞が分離さ れ,それぞれ SHED,DPSC とよばれてきた。再生医療の細胞ソースとして用いるにはある程度の細胞数が必 要となるが,歯髄は組織量が少ないこともあり,継代して数を増やしてから移植することとなる。しかしなが ら継代に際して細胞に異常が生じないか懸念される。演者は歯髄幹細胞の老化や細胞増殖,染色体の異常につ いて研究を行ってきたので結果を紹介する。 4.現在の研究と今後の展望 現在は1)高脂肪食と歯髄病変の関係,2)感染に対する歯髄細胞の反応,3)刺激と歯髄幹細胞の反応に つ い て 研 究 を 進 め て い る。さ ら に歯髄幹細胞を用いた疾患の病態解明が行われることが今後,予想されるの で,これについても展望を述べる。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 平成3年3月 東京歯科大学卒業 平成7年3月 東京歯科大学大学院歯学研究科修了 博士(歯学)(東京歯科大学) 平成7年4月 東京歯科大学病理学講座助手 平成10年4月 東京歯科大学病理学講座講師

平成11年9月 Harvard School of Dental Medicine 留学 (Department of Oral Medicine &

Diag-nostic Sciences) 平成23年4月 東京歯科大学臨床検査病理学講座講師 平成23年10月 鶴見大学歯学部口腔病理学講座准教授 平成25年4月 東京歯科大学歯科保存学講座教授 <資 格> 死体解剖認定資格,日本病理学会口腔病理専門医,口腔 病理専門医研修指導医,日本臨床細胞診学会細胞診専門 歯科医,臨床研修指導歯科医,介護支援専門員 <所属学会> 日本病理学会,日本臨床口腔病理学会,日本歯科保存学 会,日本歯内療法学会,歯科基礎医学会

特 別 講 演 1

講 演 抄 録

歯髄研究の展開・展望

東京歯科大学歯科保存学講座教授

村松

歯科学報 Vol.116,No.3(2016) 223 ― 57 ―

参照

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